JPH09509495A - 免疫検定法のための口腔採取 - Google Patents

免疫検定法のための口腔採取

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JPH09509495A
JPH09509495A JP8507254A JP50725496A JPH09509495A JP H09509495 A JPH09509495 A JP H09509495A JP 8507254 A JP8507254 A JP 8507254A JP 50725496 A JP50725496 A JP 50725496A JP H09509495 A JPH09509495 A JP H09509495A
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エス. ゴールドシュタイン,アンドリュー
ガボジュデア,ステファン
エフ. ゾッグ,デビッド
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エピトープ,インコーポレイテッド
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Abstract

(57)【要約】 免疫学的検定その他の検定用に、口腔から免疫グロブリンその他の分析物を採取する方法である。高濃度の免疫グロブリンその他の分析物を含む検体を採取するには、吸着パッドを用いる。検体は、基本免疫学的検定技術により分析でき、この技術を、患者の疾病のスクリーニング手段として利用する。

Description

【発明の詳細な説明】 免疫検定法のための口腔採取 本発明は、免疫学的検定に関するものである。特に、免疫グロブリン及びその 他の粘膜浸出液中の物質を分析するシステムに関するものである。 血液と唾液の免疫グロブリン(immunoglobulins)の間には関連があり、唾液特 有のIgA分泌物が存在するため、抗原抗体検定が唾液について行われ、種々の 疾病のスクリーニング手段としてのこの種の検定の価値が評価されてきた。 唾液腺からの唾液の採取は、分泌量が少量であること、唾液腺が解剖学的にい くつかに分散していること、液体粘度が比較的高いこと等のために、面倒である 。大抵の採取技術の場合、細管を用いるか、マイクロピペットに吸入するか、パ ラフィンを噛むか、シリンジで吸い出す等の方法が用いられる。だが、これらの 方法には、唾液の粘度のため、気泡を含まない唾液を回収することが難しい点で 、限界がある。別の採取方法では、検体内の気泡を除去すること、又は少なくと も低減することが、提案されている。それらの方法のなかには、スポンジ又は柔 軟な浸透膜パッドを用いて、口腔内で直接に唾液を吸着採取する方法が含まれて いる。吸着採取後、唾液は、吸着媒体から遠心分離又は圧縮によって分離される 。しかし、吸着に用いられる媒体は、通常、綿、ナイロン、ポリエステルのいず れかである。これらの媒体は、非特異的にタンパク質を結合することがあり、そ の結果、免疫グロブリンの回収が不都合に低率となることがある。 唾液検体の検定は、十分には開発されてはこなかった。採取の問題に加えて、 公知の方法で採取された検体には、通常、血清中の免疫グロブリンの約0.01 〜0.1%が含有されているに過ぎない。唾液の免疫グロブリン含有率が極めて 低率であるため、患者の疾患をスクリーニングするには、より精密な抗原抗体検 定法を用いる必要が生じた。これらの方法は、パリィほかによる論文『旅行者の A型肝炎ヴィルス抗体をスクリーニングする合理的プログラム』(「ランセット 」誌、1988年6月25日号)で論じられ、より感度の低い方法の場合に生じ 得る誤った徴候を防止するには、より精密なIgG捕獲放射線免疫検定(GAC R IA)が好ましいことが、明らかにされている。だが、言うまでもなく、より感 度の高い試験の場合、通常、試験成績を得るには、より多くの時間と費用とを必 要とする。 口腔の免疫系は、生体全体の免疫系との相互作用を有するのみでなく、抗原抗 体反応のための口腔自体の集中的な中枢をも有している。口腔内には、口腔外リ ンパ腺と口腔内リンパ様密集部が存在する。口腔外リンパ腺は、口腔粘膜のドレ ーン、歯肉、歯に含まれている。しかし、口腔内リンパ様組織の機能は、ほとん ど理解されていない。 口腔外リンパ腺は、リンパ毛細管の、細かな網状組織を有し、これらリンパ毛 細管が、口腔、口蓋、頬、***、歯肉、歯髄などの表面近くに分布している。こ れらの毛細管は、舌筋肉やその他の組織内の深部の網状組織に発するより太いリ ンパ管に接続されている。抗原は、口腔内リンパ系内へ、毛細管から直接に侵入 するか、又は食細胞によって搬入される。網状組織内へ入ると、抗原は、往々に して免疫反応を誘起させる。 口腔内リンパ様組織には、通常、4種の異なる組織密集部が含まれている:す なわち、(a)扁桃、(b)散在する粘膜下リンパ様密集部、(c)唾液腺リン パ様組織、(d)歯肉リンパ様組織である。 扁桃(口蓋扁桃及び舌扁桃)は、主としてB細胞とT細胞を産生する。これら の細胞は、通常、リンパ球と形質細胞のキャップ内に含まれている。抗原は、通 常、上皮区域から扁桃内へ侵入し、そこでT細胞とB細胞とに接触し、免疫反応 を誘起することがある。扁桃内に形成される主な種類の抗体は、IgGに続いて 、IgA,IgM,IgD,IgEの順であることが分かっている。 散在する粘膜下リンパ様細胞については、十分には研究されていない。これら の細胞群は、組織学的には扁桃組織に類似している。 大きな唾液腺(耳下腺、下顎腺、舌下腺)と小さな唾液腺との双方が、リンパ 球と形質細胞とを含んでいる。形質細胞の大部分は、IgAを分泌し、かついく らかのIgG又はIgMを分泌する。唾液腺内で合成されるIgAは、2量体構 造を有している。この種のIgAは、分泌IgAと呼ばれ、唾液成分の大部分を 占めている。T細胞、B細胞のいずれもが、歯肉リンパ様組織内に見出される。 臨床的に正常な歯肉組織を有する被験者の場合には、T細胞が優位を占める。感 染期、例えば歯肉炎発症時には、B細胞が優位を占めることが判明している。 また、形質細胞も、歯肉リンパ様組織内に見出される。これらの細胞群は、通 常、血管近くに所在し、主としてIgGを産生する。よりわずかな程度、IgA とIgMをも産生する。より重要な点は、ジョーマ・O・テノヴオ編『ヒトの唾 液:臨床化学と微生物学』なかで、ブランゼッグほかが明らかにしている点であ る。すなわち、歯肉組織区域の分泌物から得られた免疫グロブリンは、血液中に 見出される免疫グロブリンと直接に関係があるという点である。 唾液の抗原抗体分析に伴う障害を除去又は低減するために、本出願人は、リン ス液として高張液を用いて口腔内から免疫グロブリンを採取する方法を、以前、 提案した。これについては、ヨーロッパ特許公開第0418739号明細書参照 のこと。本出願人は、また、高張液で処理した採取パッドを用いて、免疫学的検 定用の免疫グロブリンを口腔内で採取することを、以前、提案した。これについ ては、世界知的所有権機構第91/13355号明細書参照のこと。 本発明により、今回、明らかになった点は、処理されていないパッドを用いて 、免疫学的検定用の十分な量の口腔内免疫グロブリンを採取できるという点であ る。この種のパッドを使用した結果、予期以上に多量の免疫グロブリンを採取で き、疾病のスクリーニング手段として、基礎的な抗原抗体検定技術を実現できた 。更に、本発明は、検定用の免疫グロブリン以外の物質の採取にも利用できるこ とが明らかになった。事実、本発明は、約176(コチニン)〜約950,00 0(IgM)の分子量の物質を効果的に採取することができた。本発明を用いて 採取できる分子の大きさに、制限はない。分子が、毛細管壁及びその他の口腔内 組織壁を通過可能であれば、本発明を利用できる。パッドは、噛まずに口腔粘膜 に接触させる。 第1図は、パッド保存容器の一実施例の縦断面図である。 第2図は、パッドとホールダを有する、第1図の実施例の縦断面図である。 第3図は、本発明に用いる容器の別の実施例を、キャップを外して示した側面 図である。 第4図は、第3図の容器の平面図である。 第5図は、第4図の5−5線に沿った容器の縦断面図である。 第6図は、第3図に示した容器に用いるキャップの側面図である。 第7図は、第6図のキャップの平面図である。 第8図は、第7図の8−8線に沿った縦断面図である。 本発明は、免疫学的検定用の口腔内免疫グロブリンその他の物質の採取に関す るものである。パッドは、高濃度の免疫グロブリンその他の物質を含む検体を採 取するのに用いる。口腔内から採取された高レベルの免疫グロブリンは、ml当 たりの総Igが50μgを超える濃度と考えられる。検体は、基本検定技術によ り検定される。この技術は、患者の疾患、又は一定の他の物質の所在をスクリー ニングする手段として用いられる。 本発明を適用して効果的に採取された代表的な分子は、下記のとおりである: 分析物 分子量 コチニン(Cotinine) 176 ブドウ糖(Glucose) 180 テオフィリン(Theophylline) 180 コカイン(Cocaine) 303 ベータ2−マイクログロブリン(Beta2-microglobulin) 11,818 B型肝炎表面抗原(Hepatitis B surface antigens) 24,000 ベータ- ヒト絨毛ゴナドトロピン(Beta-human 37,900 chorionic gonadotropin) IgG--ヒトの抗体(human antibody) 150,000 総IgG(抗原は不特定) HIV- 1 A型肝炎(Hepatitis A) B型肝炎(Hepatitis B) 麻疹(measles) 梅毒非トレポネーマ抗原(Syphilis non-treponemal antigen) IgA--ヒトの抗体 160,000 総IgA(抗原は不特定) IgM--ヒトの抗体 950,000 総IgM(抗原は不特定) A型肝炎 B型肝炎 採取した検体の劣化を最低減に抑えるために、本発明の高張液を用いた後にパ ッドを保存する容器には、防腐剤を加えておく。この防腐剤によって、抗体分子 を破壊する原因になり得る蛋白質分解酵素の活性が阻害される。防腐剤として考 えられる化合物には、抗菌剤、抗真菌剤、制菌剤、制真菌剤、酵素阻害剤等が含 まれる。一好適実施例によれば、抗真菌剤として、安息香酸(benzoic acid)、ソ ルビン酸(sorbic acid)、これらの塩のいずれかが用いられる。また、制菌剤と しては、高濃度の塩や、高張液を低pH値に維持し得る化合物が考えられる。そ れらの塩には、チメロサル(thimerosal)(又はマーシオレート(merthiolate)) 、酢酸フェニル水銀(phenylmercuric acetate)、硝酸フェニル水銀(phenylmercu ric nitrate)、アジ化ナトリウム(sodium azide)が含まれる。更に別の好ましい 防腐剤としては、通常、医療やうがいに用いられる防腐剤が挙げられる。例えば 、エチルアルコール、クロルヘキシジン・グルコネート(chlorhexidine glucona te)である。別種の好ましい殺菌剤は、局所殺菌剤として用いたり、うがいに用 いたりされる洗浄剤である。一例を挙げれば、塩化ベンザルコニウム(benzalkon ium chloride)である。これらの防腐剤は、約0.01〜約0.2重量%の範囲 で用いるのが好ましい。 本発明によれば、口腔内から粘膜分泌液を吸着するために、パッドが用いられ る。このパッドは、口腔内で効果的に吸着の可能な材料製である。この吸着材料 としては、プラスチック、又はセルローズ等の炭水化物を使用できるが、好まし い材料は、厚手の脱脂綿紙である。厚手の脱脂綿紙の一例は、ニューハンプシャ ー州キーン市のシュライカー・アンド・シュエル社製の製品#300である。こ のパッドは、発泡体又はスポンジの形式でないのが好ましい。但し、それらの形 式のものも使用できない訳ではない。 このパッドの大部分の材料は、非特異的に蛋白質を結合することができる。し たがって、なかには不必要にパッドに免疫グロブリンが結合することがあるため 、 阻害剤を用いて結合を阻害するのが望ましい。非特異的な結合は、血液検体の採 取時には、通常は問題にならない。なぜなら、血液自体が阻害剤(例えばヒト血 清アルブミン(human serum albumin)など)を含んでいるからである。 口腔内での検体採取時に非特異的な結合を低減するためには、阻害剤を高張液 に添加して、パッドに含浸させておくことができる。阻害剤は、通常、可溶性蛋 白質であり、ほかの蛋白質が固化表面に非特異的に結合するのを防止する。阻害 剤として添加できる化合物は、アルブミンやゼラチンだが、無毒の水溶性蛋白質 (water soluble non-toxic protein)も使用できる。但し、その蛋白質が抗体分 子に有害な影響を与えないことが条件である。好ましいのは、牛のゼラチンであ る。通常、阻害剤は、約0.01〜約0.2重量%の濃度の溶液にする。溶液は 、浸漬又は噴霧によってパッドに含浸させた後、乾燥させる。 口腔内で検体を採取するには、ホールダを用いてパッドを口内へ入れればよい 。パッドとホールダは、図に示されている。ホールダ1は、一端に溝2を有する 中空のプラスチック製の棒でよい。パッド3は溝内へ挿入し、ホールダ1は、口 腔内へパッドを差込み、好ましくは下の歯ぐきと頬の間に挟むように操作できる 。下の歯ぐきと頬との間にパッドを挟むことにより、歯肉リンパ様組織からの分 泌物や、粘膜下リンパ様組織及び唾液腺リンパ様組織からの分泌物を容易に吸着 できる。検体の採取は、約10秒ほどパッドを歯肉と頬とにこすりつけながら前 後に往復させた後、そのまま約2分ほど適当な位置にパッドを保持するようにし て行うのが好ましい。パッドは、噛まないのがよい。噛むと不必要に唾液分泌が 刺激されるからである。 検体採取後、パッドは、免疫学的検定が行われるまで、容器内に保存する。容 器の1つの型式が第1図と第2図とに示してある。容器は、その外側に遠心分離 管を、また内側には、遠心分離管内に挿入される内側管を有するようにするのが 望ましい。パッドは、内側管内へ挿入し、そのなかに内側管のキャップで固定す る。 第1図には、本発明に使用されるように変更された組立体が示されている。容 器2は、遠心分離管4と、上部管又は容器7と、栓又はストッパ11とを備えて いる。遠心分離管4は、下方へ向かって先細にされた凹所6を有する先細の下端 部又は基部5を有している。凹所6には、遠心分離時に固体が累積される。上部 管又は容器7は、半径方向外方へ突出する環状フランジ8と、上端の円筒形上部 9とを有している。円筒形上部9とストッパ11とは、遠心分離管4の上部と等 しい寸法及び形状を有しているので、遠心分離管4の外表面と同一曲面をなし、 組立体は、一様の外観を有している。しかし、この特徴は、本発明にとって重要 なものではない。容器7の底部13には、組立体全体を遠心分離にかけた場合に 、液体が容器7から遠心分離管4内へ流入するように、穴17が設けられている 。容器7は、ポリエチレン、ガラス、その他の適当な材料で造られている。同じ ように、ストッパー11も、技術上周知のように、ポリエチレン等の適当な材料 で造られている。 穴17には、取外し可能な栓19がかわれている。栓19は、ワックス、プラ スチック等の適当な材料で造られている。容器7内には、防腐剤液21が入れら れる。 防腐剤液21は、パッドを内側管に入れて、添加する。この防腐剤液は、抗体 分子を破壊する酵素の活性を阻害する機能、又は殺菌剤の機能を有している。 防腐剤として内側管に入れる化合物は、抗菌剤、抗真菌剤、制菌剤、制真菌剤 、酵素阻害剤などである。抗菌剤としては、クロルヘキシジン・グルコネート(c hlorhexidine gluconate)又はチメロサル(thimerosal)を用いるのが好ましい。 内側管内に入れる防腐剤液には、1種類だけの防腐剤を用いても、複数種類の 防腐剤を組合わせて用いてもよい。通常、防腐剤濃度は、細菌汚染が制限され、 パッドに吸着された免疫グロブリンに悪影響を与えない濃度とする。 内側管に入れる防腐剤液は、また、遠心分離時にパッドからの抗体の分離を促 進させる洗浄剤を添加することができる。好ましい洗浄剤としては、固化表面へ の抗体の非特異的結合を防止する働きをも有するツイーン20(ポリオキシエチ レン・ソルビタン・モノオレエート(polyoxyethylene sorbitan monooleate)) が挙げられる。好ましい組合わせは、約0.01〜0.2%のクロルヘキシジン ・グルコネートと、約0.2〜0.7%のツイーン20を含む組合わせである。 最も好ましい組合わせは、クロルヘキシジン・グルコネート約0.1%と、ツイ ーン20約0.5%との組合わせである。 防腐剤液を内側管内へ加えた後、内側管のキャップを挿入し、内容物を密閉す る。パッドは、このようにして、免疫学的検定が行われるまで、数日間保存でき る。 この実施例の場合、ホールダ1上のパッド3は、既述のように使用される。パ ッド3は、被験者の口内から取り出された後、ストッパー11を容器7から外し て、容器7内へパッドを入れる。ホールダ1は、容器7の口の外のところで折り 、容器から上方へ突出するようにする。次いで、再びストッパー11で閉じる。 ストッパー11は中空なので、折られたホールダ1の端部はストッパー内へ延び 、容器7は確実に密封される。ホールダ1は、適当な箇所に切り込みを設けてお き、折りやすいようにしておくのが好ましい。パッド3は、容器7内へ挿入され ると、防腐剤液21の少なくとも一部を吸着する。 パッド3は、検定が行われるまで、容器7内に保存される。実験室では、スト ッパー11を所定位置に固定して、容器7が、逆さにされ、ワックスその他の適 当な材料製のシール19を除去され、遠心分離管4内へ挿入される。次いで、組 立体2全体が遠心分離にかけられ、防腐剤液、唾液その他を含むすべての液体が 、穴17から遠心分離管4内へ流入する。検定は、公知の技術を用いて行なう。 パッドによる採取システムを用いて口腔の検体を採取、分析する作業を簡単化 するために、キットを用意することができる。このキットは、パッドと、分析の ための口腔検体の採取と準備に用いられる器具とを組合わせたものである。この キットの好ましい一実施例は、処理済みのパッド3とホールダ1、容器7とスト ッパー11、保存用の防腐剤21から成っている。これに、任意に遠心分離管4 を加えることもできる。 後に続く検定のため、採取検体を保存する、本発明による別の容器は、取外し 可能のストッパーにより密閉するようにされた開放上端部と、容器内部を外部と 連通させる開口を有する下端部とを有している。この開口は、検体保存中は容易 に折り取れるニップルで密閉され、続く検定のため採取検体を取り出すさいには 、開放される。使用者の用い易さと安全のために、ニップルの遠位端部は、拡大 され、好ましくは球形にされている。開放上端部は、好ましくはねじはめ式の“ プラグシール”キャップで密閉される。加えて、中央の開口へ向かって傾斜して い る容器底部には、複数の直立ウエブが設けられ、前記出願番号第641739号 明細書に開示されたパッドが、容器底部に付着して、底部の開口をふさぐことが ないようにされている。 この容器は、円錐形の標準的な15ml遠心分離管内へ挿入できるように寸法 付けされている。これによって、ニップルの折り取り後、遠心分離にかけ、容器 の内容物を遠心分離管内へ移すことができる。 容器内へは一定量の防腐剤液(約0.5〜約2.0ml)を入れるようになっ ている。パッドを容器に挿入すると、防腐剤液はパッドに吸収される。防腐剤液 を入れた容器は、液量の著しい損失なしに最大1年間保存されるので、水分透過 率は低い値でなければならない。容器は、適当なプラスチック、例えばポリエチ レン、ポリカーボネート、PET(ポリエチレン・テレフタレート)、ポリプロ ピレン、EPC(エチレン・プロピレン共重合体)、その他で製造される。ポリ カーボネートは、“通気性”が過剰なため、つまり水分を逃がすため、最も望ま しくない。好適材料はポリプロピレンである。 第3図と第4図には、細長いボディ部分12を有するこの実施例の容器が、全 体を符号10で示されている。ボディ部分12は、ほぼ円筒形だが、上端部から 底部15へ向かって僅かに先細にするのが好ましい。上端部16は開放されてお り、キャップをねじ付けるためのねじ山18を有している。 底部15からは、ニップル20が下方へ延びている。底部15は、外方から中 心へ向かって、角度αで僅かに傾斜するようにするのが好ましい。角度αは、好 ましくは約20°である。底部15の内側中央には、好ましくはV字形に、約8 8.50°の角度で凹所22が形成されている。凹所22は、ニップル20の基 端部を弱くするために設けられたもので、これによって、十分に圧力を加えれば 、ニップルは、折り取ることができる。ニップル20の遠位端部に形成された球 形部24によって、折りやすいニップル20を容易かつ安全に折り取ることがで きる。容器10に挿入されるパッドが、ニップル20の折り取りによって生じる 底部の流出箇所に付着することのないように、複数の直立ウエブ26が設けられ てる。ウエブ26は4個設けるのが好ましい。 第5図、第6図、第7図には、キャップが全体を符号28で示されている。キ ャップ28は、容器10の開放上端部16を密閉する。キャップ28は、また“ プラグシール”として広く知られている型式のものである。キャップ28には、 容器のねじ山18と協働する内ねじ山30が設けられている。環状凹所32によ って、環状スペース34が形成されている。環状スペース34は、環状凹所32 と外壁36の内側とによって仕切られている。容器壁部は、したがって、環状ス ペース34内へはめ合わされ、完璧に密封される。キャップ28の外面は、図示 のように、刻み付きであり、着脱が容易にされている。 容器10は、第1図及び第2図の実施例と同様の形式で使用される。以下の例 は、本発明のパッドの効果を示すものである。 例1 唾液と粘膜浸出液とのIgGの比較 この実験の目的は、唾液と粘膜浸出液とのIgGレベルを比較することである 。 口腔検体は、10名の被験者から採取した。被験者の唾液は、サーステット・ サリヴェットTM・キットの一部として市販されている“吸着体”、すなわち綿プ ラグを、唾液で飽和するまで噛ませることにより、採取した。次いで、約4時間 後、世界知的所有権機構第91/13355号に記載の処理済みパッドを用いて 口腔液を採取することにより、被験者から粘膜浸出液を採取した。唾液と浸出液 との採取後、綿プラグとパッドとから前記液体を遠心分離によって分離した。こ の口腔検体を、酵素免疫検定法を用いて分析し、IgG抗体の有無を調べた。 表1は、綿プラグと処理済みパッドとにより採取されたIgGレベルを示した ものである。 世界知的所有権機構第91/13355号の処理済みパッドによって採取され た検体には、サーステット・サリヴェットTM・キットの“吸着体”を噛むことで 得られた唾液検体より、約25倍多いIgG抗体が含まれていた。 例2 世界知的所有権機構第91/13355号の処理済みパッドと本発明の 非処理パッドとの比較実験 処理済みパッド2個と非処理パッド2個の、4個のパッドすべてを、各志願被 験者からの口腔検体採取に用いた。各採取(2個の同種パッドを同時に採取)は 、2分間続けた。被験者には、初めの採取後、水道水で口腔洗浄させ、次の採取 ま で、少なくとも1時間半待機させた。被験者は、実験中、2群に分けた。被験者 の半数からは、初めに2個の非処理パッドで、次に2個の処理済みパッドで、口 腔検体を採取し、他の半数からは、最初に2個の処理済みパッドで、次に2個の 非処理パッドで、採取を行なった。 採取後、被験者は、パッドを、検体番号と、採取に用いたパッドの種類(処理 済み又は非処理)とを記載したラベルを貼られた小瓶に入れるようにした。棒は 折り取り、小瓶は密閉した。検体は、遠心分離の間、4℃に維持した。遠心分離 後、各被験者から2個の同種パッドで採取された口腔検体を一緒に保存した。検 体は、4℃で保存した。 各保存検体は、エピトープ社のEIAを用いて総IgGを検定され、各検体内 のIgGを定量した。 当社のIgG特異性酵素免疫検定法(EIA)により分析したところ、処理済 みパッドで採取した検体には、非処理パッドで採取した検体より高レベルの免疫 グロブリンG(IgG)が含まれていた。 世界知的所有権機構第91/13355号のパッドと、サーステットの“吸着 体”とにより採取された検体の分析から結論付けられることは、パッドに採取さ れたIgGは、粘膜浸出液からで、唾液からではなく、その差は、有意であると いうことである。 また、世界知的所有権機構第91/13355号の処理済みパッドと、本発明 の非処理パッドとによって採取した検体の分析から結論付けられることは、非処 理パッドで採取されたIgG値は、処理済みパッドによる値より低い値ではある が、それでも非処理パッドでは、唾液から採取されると予想された値より、有意 に高い値のIgGが採取されるということである(5.3μg/ml対2.4μ g/ml)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ガボジュデア,ステファン アメリカ合衆国 97223 オレゴン州ティ ーガード,エス.ダブリュ.ミルビュー クレスセント 12154 (72)発明者 ゾッグ,デビッド エフ. アメリカ合衆国 97223 オレゴン州ティ ガード,エス.ダブリュ.フェアービュー コート 13775

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 検定用に口腔から粘膜浸出液を優先的に採取する方法において、 次の段階、すなわち、 (a)口腔内へ吸着用のパッドを挿入する段階と、 (b)前記パッドを噛むことなく、パッドを口腔粘膜に接触させる段階と、 (c)前記パッドを口腔から取り出す段階と、 (d)採取された粘膜浸出液を、検定用に前記パッドから続いて分離するため に、前記パッドを保存する段階とが、含まれていることを特徴とする、検定用に 口腔から粘膜浸出液を優先的に採取する方法。 2. 請求項1記載の方法において、前記パッドを口腔から取り出した後、容 器内に保存することを特徴とする、方法。 3. 請求項2記載の方法において、前記容器に防腐剤液が入れられることを 特徴とする、方法。 4. 請求項3記載の方法において、前記防腐剤液が、クロルヘキシジン・グ ルコネート又はチメロサルを含有することを特徴とする、方法。 5. 請求項4記載の方法において、前記防腐剤液が、クロルヘキシジン・グ ルコネートを含有することを特徴とする、方法。 6. 請求項2記載の方法において、前記容器が、取外し可能なストッパーで 密閉される開放上端部と、容器内部を外部と連通させる開口を有する下端部とを 備えており、前記開口が、選択的に、前記パッド保存中は密閉され、採取された 粘膜浸出液を、続く検定のために分離するさいには開放されることを特徴とする 、方法。 7. 請求項6記載の方法において、前記開口が、折りやすいニップルによっ て、選択的に密閉されることを特徴とする、方法。 8. 請求項1記載の方法において、前記粘膜浸出液が、約176〜9500 00の分子量を有する分析物である物質を含むことを特徴とする、方法。 9. 請求項8記載の方法において、前記分析物が、コチニン、ブドウ糖、テ オフィリン、コカイン、ベータ2−マイクログロブリン、B型肝炎表面抗原、ベ ータ- ヒト絨毛ゴナドトロピン、免疫グロブリン、これらの混合物から成るグル ープから選択されることを特徴とする、方法。 10. 請求項9記載の方法において、前記物質が免疫グロブリンであること を特徴とする、方法。 11. 請求項10記載の方法において、前記免疫グロブリンが、IgG、I gA、IgMから成るグループから選択されることを特徴とする、方法。 12. 請求項10記載の方法において、前記免疫グロブリンが、HIV-1 、A型肝炎、B型肝炎、麻疹、梅毒非トレポネーマ抗原から成るグループに属す る少なくとも1つに対する抗体であることを特徴とする、方法。 13. 請求項1記載の方法において、前記分析が免疫学的検定によることを 特徴とする、方法。 14. 請求項13記載の方法において、前記免疫学的検定がエライザ(EL ISA)であることを特徴とする、方法。 15. 請求項1記載の方法において、前記パッドが炭水化物材料製であるこ とを特徴とする、方法。
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