JPH095064A - 電動弁駆動装置におけるステムナットの摩耗量検出装置 - Google Patents

電動弁駆動装置におけるステムナットの摩耗量検出装置

Info

Publication number
JPH095064A
JPH095064A JP7151287A JP15128795A JPH095064A JP H095064 A JPH095064 A JP H095064A JP 7151287 A JP7151287 A JP 7151287A JP 15128795 A JP15128795 A JP 15128795A JP H095064 A JPH095064 A JP H095064A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
worm
stem nut
stem
worm wheel
time
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7151287A
Other languages
English (en)
Inventor
Susumu Watanabe
進 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Gear Co Ltd
Original Assignee
Nippon Gear Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Gear Co Ltd filed Critical Nippon Gear Co Ltd
Priority to JP7151287A priority Critical patent/JPH095064A/ja
Publication of JPH095064A publication Critical patent/JPH095064A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Testing Of Devices, Machine Parts, Or Other Structures Thereof (AREA)
  • Indication Of The Valve Opening Or Closing Status (AREA)
  • Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ステムナットの摩耗状態を、随時、容易にか
つ正確に検出しうるとともに、既設の電動弁駆動装置に
も簡単に適用しうるようにする。 【構成】 ウオームホイール14の駆動突起15が、ド
ライブスリーブ20の従動突起20aに衝接して、ステ
ムナット18が回転開始する際の、両突起15、20a
の衝接により発生する振動を振動検知センサ32により
検知し、その検知時点から、ステムナット18と螺合す
るステム16が上昇したことを変位センサ33が検知す
るまでの時間をタイマー38により計測し、その計測し
た時間により、ステムナット18の雌ねじ部の摩耗量を
検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電動弁駆動装置に使用
されるステムナットの摩耗状態を、随時、容易にかつ正
確に検出するようにした装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電動弁は、通常、弁体に連結した鋼製の
ステムに切設した雄ねじに、雌ねじを切設した黄銅製の
ステムナットを螺合し、そのステムナットを、適宜の回
転伝達機構を途中に介在させて、電動モータにより回転
して、ステムを昇降させるようになっている。そのた
め、長期間使用すると、軟質のステムナットの雌ねじが
次第に摩耗するので、雌ねじが摩耗限界に達する以前
に、ステムナットを交換する必要がある。
【0003】しかし、ステムナットの摩耗の程度を、外
部から目視して点検することは不可能である。
【0004】その対策の一例が、実開平1−15886
1号公報に記載されている。これは、ステムナットの全
長を長くして、その一部に設けた切欠部を外部に露出さ
せ、摩耗の程度を目視しうるようにしたものである。
【0005】また、特開平4−296268号公報に
は、ウオームの回転数を、アブソリュート型ロータリー
エンコーダによって検出し、ステムが所定の基準位置を
通過する際のエンコーダの出力を監視して、経時的に変
化するエンコーダの出力値により、ステムナットの摩耗
量を検出する手段が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述の前者の手段によ
ると、使用可能な限度を超えたステムナットであって
も、その摩耗量は微少であるため、目視により正確に判
定することは困難であり、また大型プラントにおいて
は、しばしば、電動弁を大型機器の上方や下方あるいは
裏側に設けることがあり、このような場合、目視が困難
である。
【0007】また、後者の手段は、電動弁駆動装置を新
設する場合には効果的に実施しうるが、既設の電動弁駆
動装置に組み込むことは困難であり、電動弁駆動装置全
体を交換しなければならず、さらにステムが所定の基準
位置を通過した際でなければ摩耗量を検知できず、しか
もその測定精度は十分とは言えなかった。
【0008】本発明は、従来の技術が有する上記のよう
な問題点に鑑み、ステムナットの摩耗状態を、随時、容
易にかつ正確に検出しうるとともに、既設の電動弁駆動
装置にも簡単に適用しうるようにした電動弁駆動装置に
おけるステムナットの摩耗量検出装置を提供することを
目的としている。
【0009】また特に、本発明は、ハンマーブロー発生
機構の作動時の振動を検出し、その検出時からステムが
実際に移動するまでの時間を計測して、ステムナットの
摩耗量を検出するのに際し、ハンマーブロー発生機構の
作動時の振動を正確に、しかも高感度で検出しうるよう
にすることにより、摩耗の検出精度を高めるともに、使
用するセンサを、電動弁駆動装置自体を分解等すること
なく、既設の電動弁駆動装置にも簡単に装着しうるよう
にすることをも目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によると、上記課
題は次のようにして解決される。 (1) モータにより正逆回転させられるようにしたウォ
ームに噛合するウォームホイールと、該ウォームホイー
ルと同一軸線上に回転可能かつ軸線方向に移動不能とし
て配設され、かつ内面に形成した雌ねじが、弁体に連結
したステムに形成した雄ねじと螺合するようにしたステ
ムナットとの間に、ウォームホイールに結合した原動部
材とステムナットに結合した従動部材とがウォームホイ
ールの回転方向に所要の遊びをもって係合し、ウォーム
ホイールの反転時に従動部材側に衝撃力を付与するよう
にしたハンマーブロー発生機構を設け、かつ前記ウォー
ムを、その軸線方向に作用するトルクスプリングの付勢
力に抗して軸線方向に移動可能とし、該ウォームの軸線
方向の移動量を検出することにより、負荷トルクを検知
しうるようにしたトルクスイッチ機構を設けた電動弁駆
動装置において、前記トルクスイッチ機構に設けられ、
ハンマーブロー発生機構の作動によるウォームの軸線方
向の振動を検出する振動検出センサと、前記ステムの移
動を検出する変位センサと、前記振動検出センサが作動
したときから前記変位センサが作動するまでの時間を計
測する計時手段とを備えるものとする。
【0011】(2) 前記(1)項において、ハンマーブロ
ー発生機構の従動部材を、ウォームホイールとステムナ
ットとの間にそれらと同芯として配設され、外周面の一
部に原動部材と係合しうる従動突起が設けられ、かつ内
面がステムナットの外面とスプライン結合されたドライ
ブスリーブとする。
【0012】
【作用】ステムナットは、ハンマーブロー発生機構にお
ける原動部材が従動部材に当接し、従動部材側に衝撃力
が付与された時点から回転を始め、ステムは、その時点
からステムナットの回転が進行し、ステムナットの雌ね
じ部がステムの雄ねじ部に完全に噛み合った時点から移
動を開始し、この両時点間に至る時間の大きさは、ステ
ムナットの摩耗量に対応する。したがって、これらの時
点を振動検出センサと変位センサとにより検知し、その
両時点間の時間を計時手段により計測することによっ
て、ステムナットの摩耗量を検出することができる。
【0013】振動検出センサを、トルクスイッチ機構に
設け、これによってハンマーブロー発生機構の作動によ
るウォームの軸線方向の振動を検出するようにしたこと
により、ハンマーブロー発生機構の作動による振動を正
確に、かつ高感度で検出することができる。
【0014】
【実施例】図1は、本発明を適用した電動ゲートバルブ
の駆動部を示すもので、ハウジング(1)内の中央部に
は、前後方向(図1の右方を前方、左方を後方という)を
向くウオーム軸(2)が枢設され、ウオーム軸(2)には、
円筒状のウオーム(3)が、スプライン結合により、軸線
方向に移動可能かつ相対回転不能として嵌合されてい
る。
【0015】ウオーム軸(2)の後端は、平歯車(4)(5)
からなる減速機構とクラッチ(6)を介して、ハウジング
(1)の後部に設けた電動モータ(7)に連結されて、正逆
方向に回転しうるようになっており、かつ1対の平歯車
(8)(9)を介して、前端にハンドル(10)を設けたハンド
ル軸(11)にも連係されており、クラッチ(6)を切って、
ハンドル(10)操作により回転させることもできる。
【0016】ウオーム軸(2)の前部には、スリーブ(12)
が、嵌合され、スリーブ(12)に外嵌した多数の皿ばねか
らなるトルクスプリング(13)により、ウオーム(3)は予
め定めた中立位置に向かって前後方向より付勢されてい
る。なお、このスリーブ(12)、トルクスプリング(13)等
とウオーム(3)とは、実際には複雑に係合し合っている
が、それらの構成は周知であり、また本発明には直接関
係しないので、上記のような作用が生じることのみを説
明し、それ以上の詳細な説明は省略する。
【0017】ウオーム(3)と噛合するウオームホイール
(14)の上面の互いに180゜の関係をなす位置には、1
対の駆動突起(原動部材)(15)が上向突設されている。
【0018】ウオームホイール(14)の中央を貫通する上
下方向を向くステム(16)の下端には、弁体(17)が連結さ
れている。
【0019】図2に示すように、ステム(16)の上部の雄
ねじ部(16a)には、ウオームホイール(14)内に嵌合され
たステムナット(18)の内面の雌ねじ部(18a)が、雄ねじ
部(16a)との間に若干の間隙(19)をもって螺合してい
る。
【0020】ステムナット(18)には、ハウジング(1)に
昇降不能に枢支したドライブスリーブ(従動部材)(20)
が、ウオームホイール(14)及びステムナット(18)と同芯
となるようにして外嵌され、ステムナット(18)とドライ
ブスリーブ(20)は、両者の対向面に設けたスプライン(2
1)により、相互回動不能に結合されている。
【0021】ドライブスリーブ(20)の外周面には、上記
駆動突起(15)と同一円周上に並ぶ1対の従動突起(20a)
が突設されている。
【0022】上記モータ(7)の出力軸(図示略)からステ
ム(16)に螺合するステムナット(18)に回転力を伝達する
ために、前記ウオーム軸(2)、ウオーム(3)、ウオーム
ホイール(14)、ドライブスリーブ(20)等の要素により、
回転伝達機構が形成されている。また、原動部材である
ウオームホイール(14)の駆動突起(15)と、従動部材であ
るドライブスリーブ(20)とにより、ウォームホイール(1
4)の回転方向に所要の遊びをもって係合し、ウォームホ
イール(14)の反転時に従動部材側に衝撃力を付与するよ
うにしたハンマーブロー発生機構が形成されている。
【0023】ウオーム軸(2)におけるウオーム(3)の直
後に刻設した小ウオーム(23)には、小ウオームホイール
(24)が噛合し、その軸である回転数検出軸(25)は、ステ
ム(16)の上限と下限を設定するための弁開度制御装置(2
6)に連係されている。
【0024】スリーブ(12)の外周面に刻設したラック(2
7)には、ピニオン(28)が噛合し、その軸であるトルク検
知軸(29)は、ロータリー式のトルクリミットスイッチ(3
0)を備えるトルク制御装置(31)に連係されている。
【0025】以上の構成は、従来の電動弁駆動装置と同
様のものであり、本発明は、これらの構成に、次のよう
な構成の雌ねじ部(18a)の摩耗の程度を検出する装置を
設けたことを特徴としている。
【0026】上記トルク制御装置(31)のトルク検知軸(2
9)の遊端(図1の左端)には、駆動突起(15)が従動突起(2
0a)に衝接した時に発生する、いわゆるハンマーブロー
の振動を、ウオーム(3)とスリーブ(12)とラック(27)と
ピニオン(28)とトルク検知軸(29)とを経て検知する振動
検出センサ(32)が設けられている。
【0027】振動検出センサ(32)は、公知の加速度型の
振動検出センサとするのがよいが、その他の構成のも
の、例えばマイクロホン等の音響検出センサ等としても
よい。
【0028】また、ハウジング(1)におけるステム(16)
の上方には、ステム(16)の移動を検知する変位センサ(3
3)が設けられている。この変位センサ(33)は、ハウジン
グ(1)に固定した支持筒(34)を上下に貫通する昇降杆(3
5)をコイルばね(36)により下向きに付勢し、その昇降杆
(35)の下端が常時ステム(16)の上端に圧接するように
し、昇降杆(35)の移動を支持筒(34)内に設けた差動変圧
器(図示略)により検知するようになっている。なお、変
位センサ(33)は、ステム(16)が上下方向に移動したこと
を検知できさえすれば、他の構造のもの、例えば公知の
リニアエンコーダ等としてもよい。
【0029】(37)は、振動検出センサ(32)及び変位セン
サ(33)に電気的に接続され、振動検出センサ(32)が作動
したときから変位センサ(33)が作動するまでの時間を計
測するタイマー(計時手段)(38)を備えた計測装置であ
る。
【0030】次に、この実施例の作用について説明す
る。弁体(17)が弁座(図示略)に当接するまでステム(16)
を下降し、閉め込みトルクが設定トルクに達した段階で
トルクリミットスイッチ(30)が作動して、モータ(7)が
停止した状態では、図2に矢印で示すように、ステムナ
ット(18)の雌ねじ部(18a)のねじ山の下面は、ステム(1
6)の雄ねじ部(16a)のねじ山の上面に強く圧接してい
る。
【0031】このような閉弁状態から、モータ(7)を開
弁方向に回転駆動させると、その回転力が平歯車(4)
(5)、ウオーム軸(2)、及びウオーム(3)を介して、ウ
オームホイール(14)に伝達され、ウオームホイール(14)
が一方向に回転させられ、ウオームホイール(14)の駆動
突起(15)が、それまで当接していたドライブスリーブ(2
0)の従動突起(20a)から離れる。
【0032】このとき、ウオームホイール(14)は空転す
るだけで、ほとんど負荷は掛からないので、ウオーム
(3)が中立位置から軸線方向に移動することはほとんど
ない。
【0033】ウオームホイール(14)が約180°弱回転
すると、ウオームホイール(14)の駆動突起(15)が、ドラ
イブスリーブ(20)の従動突起(20a)に当接し、そのとき
の衝撃、すなわちハンマーブローが、ドライブスリーブ
(20)側に付与されるとともに、その反作用として、ウオ
ームホイール(14)からウオーム(3)側にも付与される。
【0034】ウオーム(3)は、このときの衝撃により、
ウオーム軸(2)方向にわずかに振動し、その振動がラッ
ク(27)及びピニオン(28)を介して、トルク検知軸(29)へ
伝達され、振動検出センサ(32)により検知される。この
ときの振動検出センサ(32)の出力状況を、図3にハンマ
ーブロー振動(V)として示す。
【0035】なお、図3の(M)は、モータ(7)の起動時
点(P1)におけるトルク検知軸(29)の振動、すなわち起動
振動を示す。この起動振動(M)は、減衰時間(t)を予め
知ることができるので、モータ(7)の起動後、減衰時間
(t)より少し長い一定時間をマスクして、その間の振動
検出センサ(32)の出力を感知しないようにしておくのが
よい。これにより、振動検出センサ(32)は、ハンマーブ
ロー振動(V)を正確に検出することができる。
【0036】振動検出センサ(32)により、ハンマーブロ
ー振動(V)が検出された時点を(P2)とし、その時点から
タイマー(38)の計時がスタートする。
【0037】ドライブスリーブ(20)側に付与されたハン
マーブローの衝撃により、図2に示すように互いに強く
圧接していたステムナット(18)の内面の雌ねじ部(18a)
は、ステム(16)の雄ねじ部(16a)から容易に離れること
ができ、その後軽力で回転することができる。
【0038】このとき、ステムナット(18)の雌ねじ部(1
8a)とステム(16)の雄ねじ部(16a)との間に、図2に示す
ようなバックラッシ(L)が全く存在しなければ、ステム
(16)はステムナット(18)の回転と同時に、すなわちハン
マーブロー振動(V)が検出された時点(P2)と同時に回転
を開始することになるが、実際にはある程度のバックラ
ッシ(L)が存在し、またステムナット(18)の摩耗により
そのバックラッシ(L)は増大する。このようなバックラ
ッシ(L)が存在すると、ハンマーブローが発生した後
も、ステムナット(18)の雌ねじ部(18a)のねじ山の下面
がステム(16)の雄ねじ部(16a)のねじ山の上面に当接す
るまで、ステムナット(18)だけが回転し、ステム(16)は
移動しない。
【0039】したがって、上記のハンマーブロー振動
(V)が検出された時点(P2)から、変位センサ(33)の出力
信号(G)が変化を開始する時点(P3)までの時間(T1)を
計測装置(37)のタイマー(38)により計測することによっ
て、バックラッシ(L)の大きさを検出し、それから、ス
テムナット(18)の摩耗の程度を割り出すことができる。
【0040】実際には、変位センサ(33)の出力信号(G)
が変化を開始する時点(P3)を正確に検出することは難し
いので、上記時点(P2)から、出力信号(G)が、その変化
として検出しうる最小限度の大きさ(D=分解能)に達
した時点(P3')までの時間(T1')を計測し、その時間(T
1')を、計算等により予め求めた遅延時間(T2)により補
正して、時間(T1)を演算により求めるのがよい。
【0041】その後の作動は、従来のハンマーブロー機
構を備えた電動弁駆動装置のものと同様であるので、詳
細な説明は省略する。
【0042】なお、上述のようなハンマーブロー及びそ
れに続く上述のような作動は、閉弁時だけでなく、ステ
ム(16)を任意の位置まで上昇または下降させた後、モー
タ(7)を反転させたときに必ず生じるので、随時に、ス
テム(16)を任意の高さとして、ステムナット(18)の摩耗
の測定を行なうことができる。
【0043】以上のように、本発明によるステムナット
(18)の摩耗の測定原理は、比較的単純なものであるが、
それにも拘らず、従来このような計測手段が実用に供さ
れなかったのは、ハンマーブローを簡易かつ確実に検出
することが困難であったためである。
【0044】すなわち、ハンマーブローといっても、通
常それほど大きなものではなく、ハウジング(1)の外壁
等に振動計を取り付けたとしても、モータ(7)の回転振
動や、歯車の噛合い振動等がノイズとなり、ハンマーブ
ローを正確に検出することがきわめて困難であった。
【0045】その点、本発明においては、既存のトルク
制御装置(31)におけるトルク検出軸(29)等を用いて、ウ
ォームの軸線方向の振動を検出することにより、上述の
ような各種のノイズの影響をあまり受けることなく、ハ
ンマーブローを正確に検出することが可能となった。
【0046】すなわち、ハンマーブローが発生すると、
その衝撃は、ウオームホイール(14)からウオーム(3)へ
と伝わり、そこからラック(27)とピニオン(28)を介し
て、ウオーム(3)の軸線方向の移動を検知するトルク検
出軸(29)に伝達される。
【0047】このように、多くの部品を介して衝撃が伝
達されるので、一見すると検出感度は低下するように思
われるが、実際には、ハンマーブローの衝撃は、ウオー
ムホイール(14)の回転方向に作用し、ついでそのウオー
ムホイール(14)と噛合しているウオーム(3)に軸線方向
に作用し、そのウオーム(3)は、多数の皿ばねからなる
トルクスプリング(13)により、軸線方向にフローティン
グ状態に維持されているので、ノイズとなる外部からの
振動がトルクスプリング(13)により吸収され、ハンマー
ブローによる衝撃だけをラック(27)とピニオン(28)を介
して、トルク検出軸(29)に正確に伝えることができ、き
わめて高い検出感度が得られる。
【0048】実験では、図2に示したハンマーブロー振
動(V)のように、一瞬ではあるが、急峻なパルス振動波
形が得られた。それに対して、ハウジング(1)の外壁等
に振動計を取り付けた場合には、このような正確なパル
ス振動波形は得られず、ノイズと区別できないものがほ
とんどであった。
【0049】
【発明の効果】本発明(請求項1及び2に記載の発明)に
よると、次のような効果を奏することができる。 (a) 電動弁駆動装置内に組み込まれたステムナットの
摩耗量を、装置を分解したり、または目視に頼ったりす
ることなく、随時、簡単かつ正確に検出することができ
る。
【0050】(b) 摩耗量検出機能のない既存の電動弁
駆動装置にも、その装置自体を大幅に分解することな
く、また装置をプラント等に設置したままの状態で、後
から摩耗量検出装置を簡単に取り付けて、ステムナット
の摩耗量を検出することができる。
【0051】(c) 振動検出センサを、トルクスイッチ
機構に設け、これによってハンマーブロー発生機構の作
動によるウォームの軸線方向の振動を検出するようにし
たことにより、モータの回転振動や、歯車の噛合い振動
等よるノイズに影響されることなく、ハンマーブロー発
生機構の作動による振動のみを正確に、かつ高感度で検
出することができ、両センサの作動の時間差から摩耗量
を検出することが実質的に可能となった。
【0052】(d) トルクスイッチ機構への振動検出セ
ンサの装着は、トルクスイッチ機構の配線ケース内で行
なえるので、既存の装置にも振動検出センサを後から簡
単に取り付けることができるとともに、保守点検が容易
である。
【0053】(e) 変位センサは、ステムカバー等を装
着する部分を利用して、外部から簡単に装着することが
できる。
【0054】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した電動ゲートバルブの一部切欠
分解図である。
【図2】ステムとステムナットの螺合部の一部中央縦断
拡大正面図である。
【図3】モータ起動後の各センサの出力波形を示すタイ
ムチャートである。
【符号の説明】
(1)ハウジング (2)ウオーム軸 (3)ウオーム (4)(5)(8)(9)平歯車 (6)クラッチ (7)モータ (10)ハンドル (11)ハンドル軸 (12)スリーブ (13)トルクスプリング (14)ウオームホイール (15)駆動突起 (16)ステム (16a)雄ねじ部 (17)弁体 (18)ステムナット (18a)雌ねじ部 (19)間隙 (20)ドライブスリーブ (20a)従動突起 (21)スプライン (23)小ウオーム (24)小ウオームホイール (25)回転数検出軸 (26)弁開度制御装置 (27)ラック (28)ピニオン (29)トルク検知軸 (30)トルクリミットスイッチ (31)トルク制御装置 (32)振動検出センサ (33)変位センサ (34)支持筒 (34a)底板 (35)昇降杆 (36)コイルばね (37)計測装置 (38)タイマー(計時手段) (P1)(P2)(P3)(P3')時点 (T1)(T1')(T2)時間 (t)減衰時間 (L)バックラッシ (M)起動振動 (V)ハンマーブロー振動 (G)出力信号 (D)分解能

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータにより正逆回転させられるように
    したウォームに噛合するウォームホイールと、該ウォー
    ムホイールと同一軸線上に回転可能かつ軸線方向に移動
    不能として配設され、かつ内面に形成した雌ねじが、弁
    体に連結したステムに形成した雄ねじと螺合するように
    したステムナットとの間に、ウォームホイールに結合し
    た原動部材とステムナットに結合した従動部材とがウォ
    ームホイールの回転方向に所要の遊びをもって係合し、
    ウォームホイールの反転時に従動部材側に衝撃力を付与
    するようにしたハンマーブロー発生機構を設け、かつ前
    記ウォームを、その軸線方向に作用するトルクスプリン
    グの付勢力に抗して軸線方向に移動可能とし、該ウォー
    ムの軸線方向の移動量を検出することにより、負荷トル
    クを検知しうるようにしたトルクスイッチ機構を設けた
    電動弁駆動装置において、 前記トルクスイッチ機構に設けられ、ハンマーブロー発
    生機構の作動によるウォームの軸線方向の振動を検出す
    る振動検出センサと、 前記ステムの移動を検出する変位センサと、 前記振動検出センサが作動したときから前記変位センサ
    が作動するまでの時間を計測する計時手段とを備えるこ
    とを特徴とする電動弁駆動装置におけるステムナットの
    摩耗量検出装置。
  2. 【請求項2】 ハンマーブロー発生機構の従動部材を、
    ウォームホイールとステムナットとの間にそれらと同芯
    として配設され、外周面の一部に原動部材と係合しうる
    従動突起が設けられ、かつ内面がステムナットの外面と
    スプライン結合されたドライブスリーブとした請求項1
    記載の電動弁駆動装置におけるステムナットの摩耗量検
    出装置。
JP7151287A 1995-06-19 1995-06-19 電動弁駆動装置におけるステムナットの摩耗量検出装置 Pending JPH095064A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7151287A JPH095064A (ja) 1995-06-19 1995-06-19 電動弁駆動装置におけるステムナットの摩耗量検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7151287A JPH095064A (ja) 1995-06-19 1995-06-19 電動弁駆動装置におけるステムナットの摩耗量検出装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH095064A true JPH095064A (ja) 1997-01-10

Family

ID=15515390

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7151287A Pending JPH095064A (ja) 1995-06-19 1995-06-19 電動弁駆動装置におけるステムナットの摩耗量検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH095064A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007121113A (ja) * 2005-10-28 2007-05-17 Shikoku Res Inst Inc 電動弁の診断装置及び診断方法
JP2010261587A (ja) * 2009-04-07 2010-11-18 Nippon Gear Co Ltd 弁駆動装置におけるステムナットの摩耗量測定方法と装置
WO2011022496A2 (en) * 2009-08-19 2011-02-24 Loop Llc Valve stem nut wear analysis apparatus and method
EP2433086A1 (en) * 2009-05-20 2012-03-28 Tiap Ab Method and system for evaluating a play
CN107356665A (zh) * 2017-09-02 2017-11-17 鲁东大学 花键轴破损检测工装
CN108982097A (zh) * 2018-06-19 2018-12-11 江苏省镇江第中学 教学实验用机构传动效率测试装置

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007121113A (ja) * 2005-10-28 2007-05-17 Shikoku Res Inst Inc 電動弁の診断装置及び診断方法
JP2010261587A (ja) * 2009-04-07 2010-11-18 Nippon Gear Co Ltd 弁駆動装置におけるステムナットの摩耗量測定方法と装置
EP2433086A1 (en) * 2009-05-20 2012-03-28 Tiap Ab Method and system for evaluating a play
EP2433086A4 (en) * 2009-05-20 2017-03-29 Tiap Ab Method and system for evaluating a play
US8733269B2 (en) * 2009-08-19 2014-05-27 Loop Llc Valve stem nut wear analysis apparatus and method
US8322298B2 (en) 2009-08-19 2012-12-04 Shaw Intellectual Property Holdings, Llc Valve stem nut wear analysis apparatus and method
WO2011022496A3 (en) * 2009-08-19 2011-06-16 Loop Llc Valve stem nut wear analysis apparatus and method
US20140299040A1 (en) * 2009-08-19 2014-10-09 Shaw Intellectual Property Holdings, Llc Valve stem nut wear analysis apparatus and method
WO2011022496A2 (en) * 2009-08-19 2011-02-24 Loop Llc Valve stem nut wear analysis apparatus and method
US9752859B2 (en) * 2009-08-19 2017-09-05 Loop Llc Valve stem nut wear analysis apparatus and method
CN107356665A (zh) * 2017-09-02 2017-11-17 鲁东大学 花键轴破损检测工装
CN107356665B (zh) * 2017-09-02 2023-12-22 鲁东大学 花键轴破损检测工装
CN108982097A (zh) * 2018-06-19 2018-12-11 江苏省镇江第中学 教学实验用机构传动效率测试装置
CN108982097B (zh) * 2018-06-19 2021-07-09 江苏省镇江第一中学 教学实验用机构传动效率测试装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5172774A (en) Axially compact torque transducer
EP1470898B1 (en) Control system and method for a power tool
US3596718A (en) Torque control system
RU2009104084A (ru) Усовершенствованный силовой привод клапана
GB2048494A (en) Impact wrench
US5224512A (en) Valve stem driving apparatus
JP2012102883A (ja) ウォーム軸の変位量検出方法
JP4010374B2 (ja) 弁装置の負荷検出装置
JP4804790B2 (ja) トルクコントロールレンチにおけるねじ締付作業の管理装置
WO1988008968A1 (en) Torque measuring apparatus for valve operating system
JPH095064A (ja) 電動弁駆動装置におけるステムナットの摩耗量検出装置
US5931044A (en) Torque/position transducer
JPH04228367A (ja) パワーステアリングシステムの検知装置
US5383370A (en) Device for verifying a minimum torque value
US7516656B2 (en) Method and apparatus for diagnosing motor-operated valve
JP3600255B2 (ja) トルク検出および自動停止機構を備える電動回転工具
US5207092A (en) Apparatus for spin checking clutch driven disc assemblies
JP3069988B2 (ja) インパクトレンチのボルト締結方法
US4136455A (en) Floating head checking fixture
JP3440343B2 (ja) 電動弁駆動機のトルク較正装置
US4223555A (en) Fastener tools
JP2899394B2 (ja) 弁駆動制御装置
US4022056A (en) Hardness testing apparatus
US4286458A (en) Fastener tools
KR100332576B1 (ko) 모터 구동 밸브의 작동성 측정 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20031219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040113

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040315

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20041116