JPH09501718A - グラファイト潤滑皮革 - Google Patents

グラファイト潤滑皮革

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JPH09501718A JP7507058A JP50705895A JPH09501718A JP H09501718 A JPH09501718 A JP H09501718A JP 7507058 A JP7507058 A JP 7507058A JP 50705895 A JP50705895 A JP 50705895A JP H09501718 A JPH09501718 A JP H09501718A
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(57)【要約】 グラファイト潤滑皮革およびグラファイト潤滑皮革の製造方法が提供されている。内部繊維マトリックスを有するクロムなめしを行なった皮革は、該皮革の内部繊維マトリックスに浸透しかつ該マトリックスと結合する作用を有するグルテルアルデヒド溶液に懸濁したグラファイト粉末を適用することにより潤滑される。高度に潤滑された乾燥金属様皮革製品がこの処理により得られる。

Description

【発明の詳細な説明】 グラファイト潤滑皮革発明の背景 本発明は一般には、グラファイトにより内部潤滑された皮革および皮革製品並 びにグラファトで再なめし処理された皮革の製造方法に関する。特に、本発明は 、グラファイトで再なめし処理された皮革およびかかる皮革からつくられるゴル フ手袋のような皮革製品の特定の製造方法に関する。 なめし方法を変えるとともに、種々の添加物を処理中になめし混合物に加える ことにより皮革の機能を改良するために、種々の試みが長年に亘って行なわれて きた。当初は、なめしは、オークの木、アメリカつがの木もしくはアパラムの木 から得られるような樹皮抽出物あるいはスマックまたはまめ抽出物から得られる ような葉抽出物、またアカシヤの木から得られるようなものを使用して行なわれ てきた。 無機なめし剤は、原皮から一層強力でかつ柔軟な皮革を形成するので、植物に よる処理の代わりに徐々に使用されている。無機なめし剤のうち、今日使用され ている最も優勢なものは、硫酸クロムである。ジルコニウムおよびアルミニウム が、なめしにおいて広く使用されている他の無機物である。他の天然のなめし剤 には、アルデヒド(これはホルムアルデヒドを使用するので毒性がある)および オイルなめし剤が含まれ、オイルなめし剤は「シャモア」("chamois")皮革に主 として使用されている。これら全てのなめし剤のうち、「クロム」("chrome")な めし剤が最も強力な皮革を提供するものと広く考えられている。 しかしながら、クロム塩でなめした後は、皮革は乾燥してごわつく傾向があり 、衣服、スポーツ手袋などのような機能製品には満足のいくものではない。従っ て、次の処理として、「ファットリカー処理」("fatliquoring")と呼ばれる処理 が通常使用される。この処理は、なめした皮革の3%乃至10%の重量のオイル を、回転ドラムにおけるドラム処理(drumming)により皮革に導入するものである 。通常は、これらのオイルは、「硫酸塩」であり、オイルを皮革の繊維構造体の 中に分散させ易くするとともに、ベースとして使用される未処理の魚油、動物油 または植物油と比べて、(汗に見受けられるような)酸の作用に対して一層耐性 を付与するものである。ファットリカー処理は、クロムでなめされた皮革を潤滑 させるので、柔らかさ、伸縮性および弾性を必要とする製品に使用することがで きる。合成ファットリカーがしばしば使用されるが、これには、合成エステル、 塩素化炭化水素、アルファオレフィンおよび両性誘導体が含まれる。多くの目的 のために、良好な潤滑性を提供するものとして重質油を皮革に添加することが行 なわれているが、これは望ましくない「重質」("heavy")感を与えるとともに皮 革の通気性を損なうため、製品の着用者に不快感を与え、しかも曲げおよび洗濯 を通じて徐々に失われて、最後には、製品の有効寿命が終る前に皮革は乾燥した ごわつきのあるものとなってしまう。 従って、改良された皮革およびクロムその他の予備なめし剤を使用して最初に なめしを行なった皮革に、柔らかさ、伸縮性および弾性を付与する皮革再なめし 方法が待望されている。特に、ファットリカー製品の重量感およびべとつきがな く、しかも望ましくない「重質感」および従来の合成ファットリカーに見られる 耐久性の制限を受けない、上記した望ましい特性を提供することが待望されてい る。発明の概要 本発明は、内部繊維マトリックスを有するクロムなめし処理皮革に、グルテル アルデヒド(gluteraldehyde)溶液のグラファイト粉末を結合させて、グラファイ ト粒子を内部繊維マトリックスに浸透させるとともに内部繊維マトリックに保持 させて、保持されたグラファイト粒子が皮革に潤滑性を与えかつ皮革に柔らかさ 、伸縮性および弾性を長期に亘って付与することができる、皮革製品用のグラフ ァイト潤滑皮革を提供するものである。 本発明の別の目的は、天然の原皮になめしを行なって一層耐久性のある繊維構 造体を得る工程と、なめされた皮を回転ドラムに加える工程と、水を回転ドラム に加える工程と、シンタン(syntan)をグラファイト粉末と混合してグラファイト 粉末をシンタン溶液に懸濁させる工程と、グラファイト−シンタンのサスペンシ ョンを回転ドラムに加える工程と、ドラムを第1の時間回転する工程と、蟻酸カ ルシウムを回転ドラムに加える工程と、ドラムを第2の時間回転させる工程と、 処理された皮を第3の時間リンスする工程とを備えることを特徴とする改良され た、グラファイト潤滑皮革の製造方法を提供することにある。 本発明の更に別の目的は、改良されたグラファイト潤滑皮革を提供することに ある。 本発明の更に別の目的は、再なめし処理においてグラファイト粉末を使用して 内部に潤滑性を付与しかつ皮革に金属様の外観を提供することができる、グラフ ァイト潤滑皮革の改良された製造方法を提供することにある。 本発明の更に別の目的は、機能的な衣服および手袋に使用するために、「重質 感」または脂っこさのない、改良された内部潤滑性状を有する改良された皮革製 品を提供することにある。 本発明の別の目的は、磨き処理されたが通気性を有する表面を皮革に提供する ことができる、衣服に使用する皮革をグラファイト粉末で潤滑する改良された方 法を提供することにある。 本発明の別の目的は、グルテルアルデヒド(5−50%濃度)または同等のシ ンタンの1−5%溶液に混合し、水20−200%(重量)と混合して半時間乃 至2時間ドラム処理を行ない、この時点で0.25乃至5%の蟻酸カルシウムを 添加した(クロムなめし処理した皮革の重量で)1乃至7%のグラファイト粉末 を用いてクロムなめし処理した皮革を再なめし処理し、別の時間ドラム処理を継 続し、この時点でグラファイトを皮に十分に分散させ、皮革繊維と結合させて、 分散されたグラファイトが乾燥した場合の潤滑特性により得られるしなやかさを 有する製品を形成することができる耐久性のある潤滑処理が行なわれた皮革を提 供することにあり、これにより、得られる製品には、最終製品の屈曲を受ける通 常の使用の際に皮革繊維マトリックスの摩粍が低減することよる長い有効寿命と 、潤滑にオイルの代わりに非常に軽量のグラファイトを使用することによる軽い 「ふわふわした」感触と、皮革の最終磨きの程度により変えることができる魅力 的な独特の金属様表面外観とが提供される。 本発明の更に別の目的は、再なめし処理の際に皮革の繊維に結合するグラファ イト潤滑剤を使用することにより、柔軟性、軽量特性および耐摩粍性が重要とな る改良された皮革衣服を提供することにある。 本発明の更に別の目的は、グラファイト粉末を利用してクロムなめし処理され た皮革を再なめしすることにより、皮革の潤滑性および外観を改善する改良され た方法を提供することにある 本発明の更に別の目的と利点は、一部は自明であり、一部は明細書の説明から 明らかとなるものである。 従って、本発明は、以下の説明に例示されている構造、素子の組み合わせおよ び部材の配置の特徴からなるものであり、本発明の範囲は、請求の範囲により定 められる。図面の簡単な説明 本発明の一層の理解のために、以下、添付図面に関して説明すが、図面におい て、 図1は、本発明の好ましい実施例に係るグラファイト再なめし方法を示すフロ ーチャート図であり、 図2は、本発明に係る皮革を再なめしするための回転ドラムを示す斜視図であ る。好ましい実施例の詳細な説明 皮革のなめし処理は、種々の材料に対して行なわれてきた旧来からの技術であ る。本発明に係るグラファイト再なめし方法は、羊の皮、山羊の皮、牛皮、鹿皮 および子牛の皮をはじめとする数多くの皮革原料に適用することができる。最終 皮革製品の用途に応じて、種々の出発材料を利用することができる。 原料を先づ、クロムで完全になめす処理を行ない、繊維組織に耐久性(permane ncy)を付与する。連合王国、ノーサンプトン、モールトン・パーク、キングズ・ パーク・ロードに所在するビーシーエス・レザー・プロデューサーズ・アソシエ ーション(B.C.S.Leather Producer's Association)発行、ジェイエイチ・シャ ープハウス(J.H.Sharphouse)著のレザー・テクニシャンズ・ハンドブック(Leat her Technician's Hndbook)に記載の代表的なクロムなめし処理方法は、一連の 14の別工程を有する。 1.先づ、皮を、分当たり4回転の速度で運転されるドラムにおいて27℃の 水300%に浸漬し、0.1%非イオン界面活性剤で9.0のpHに調整する。 皮を、6乃至12時間、断続的にドラム処理する(drum)。 2.次に、皮の水切りを行なう。 3.皮の肉側に、硫酸水素ナトリム15%(33%強度)、水和石灰50%お よび水35%を塗布する。皮を一晩積み重ねて放置し、次いで、毛の除去を行な う。 4.次に、水600%および石灰12%を、撹拌パドルを備えたバットに24 時間入れ、パドルを4時間ごとに5分間作動させる。 5.次に、回転肉そぎ機を用いて、皮の背後側から肉を除去する。 6.次いで、皮をパドルバットに入れて、軟質の流水で30分間洗浄する。 7.1.5%の塩化アンモニウムを含む37℃の水500%を入れたパドル付 きバットにおいて脱灰し、その際、パドルを、60分間または皮が石灰を含まな くなるまで作動させる。 8.脱灰処理は、1%のバクテリア脱灰液を添加し、パドルを2乃至3時間作 動させて行なう。 9.次に、20℃の水200%、塩20%および硫酸2%から形成される酸洗 い液を用いて皮をドラムにおいて酸洗いする。ドラムは60分間作動させ、最終 酸洗い液の強度は0.5%の硫酸溶液である。次いで、ドラムから排水し、皮を 数日間エージングのために保存する。 10.ドラム処理のクロムなめし液は、水100%と、塩5%と、酸化クロム 1%(酸化クロム11%および33%塩基度、希釈SO2のクロム液10%の1 0%として)と、酸化クロム1%(上記クロム液の10%として)を含む。次に 、皮を、この混合物中で2乃至6時間浸透が行なわれるまで、ドラム処理する。 11.次に、皮を塩基化するなめし液1/2−1%を得るために、重炭酸ナトリ ウムを4時間かけて入念に加えるべきであり、次いで、収縮温度試験を行なうべ きである。なめし液の調製後、pHを約4.4、収縮温度を98℃にすべきであ る。 12.次に、皮を積み重ね、24時間排水を行なう。 13.次に、皮を、150%の水と11/2%の重炭酸アンモニウムを用いてド ラムにおいて十分に中和する。ドラムを60分間運転し、皮全体のpHを5.5 −6.0にし、この時点で、皮革は完全にクロムなめしされ、発明者が開発した グ ラファイト法により再なめし処理に供することができる。 上記したクロムなめし処理は、本技術分野において周知であり、本発明の部分 を形成するものではない。これは、本発明者が開発したグラファイト再なめし処 理に先立って原皮に対して行なわれる予備的ななめし処理の一例として提供され ているに過ぎないものである。他のクロムなめし処理あるいは他の塩基性無機な めし処理を、グラファイト処理に先立って行なわれる予備なめしとして利用する ことができる。硫酸クロム、ジルコニウムおよびアルミニウム無機予備なめし液 もまた、本発明に従って利用することができる。 皮革に十分なクロムなめし処理を行ない、グラファイト処理による再なめしの 準備が行なわれた場合には、更なるなめし処理を利用することができる。 皮革の再なめしを行なうための本発明に係る方法のフローチャートを示す図1 について説明する。工程201において、原皮のなめしを行なう。原皮は、原皮 に耐久性と強度を提供するクロムなめしその他のなめし処理のような無機なめし 処理を使用してなめすことができる。 工程202においては、原皮を再なめしドラム(図2の100)に入れる。次 に、工程203において、グラファイト粉末をシンタンと混合して、グラファイ トをサスペンションにする。工程204においては、グラファイトサスペンショ ンを、なめした皮を入れてあるドラムに加える。 次に、工程205において、なめした皮を回転ドラムにおいて混合し、撹拌し て、グラファイトサスペンションをなめした皮のマトリックスに浸透させる。こ れが完了すると、工程206において蟻酸カルシウム(calcium formate)を加え 、工程207においてドラムを再度回転させることにより、蟻酸カルシウムを皮 の周囲に良好に分布させる。 最後に、皮とドラムを工程208においてリンスし、再なめしを行なった皮を 工程209においてドラムから取り出す。この段階において、皮は、皮革を潤滑 させるグラファイトで完全に再なめしされ、通常とは異なる程度の柔らかさとし なやかさとが得られる。 再なめしが行なわれた皮革は、皮革表面または表面近くにグラファイト粒子を 有する。皮革に魅力的な金属様の外観を付与するために、工程210において、 柔らかいホイール(wheel)で行なう磨き処理のような表面処理を行ない、皮革製 品についてこれまで得ることができない深い光沢と艶を表面に形成する。 好ましい実施例においては、クロムなめしを行なった皮は、回転ドラムに加え られる。図2には、回転ドラムが参照番号100で全体示されている。ドラム1 00は、矢印110で示されるように、水平方向の軸線を中心に回転を行なうよ うに支持された木製のドラム部101を有している。モータ120がリンク12 1とともに使用されて、ドラム101を回転駆動させる。モータ101とリンク 121は、従来の部材である。ドラム101はまた、皮をドラムに入れあるいは ドラムから取り出そうとするときに開き、再なめし処理が行なわれているときに は密閉を行なうようになっているフラップ103を有している。ドラム101は 更に、皮を再なめし処理において使用される種々の液体と混合するとともに、皮 が互いに付着するのを防止するのに使用される内部バッフル104を備えている 。木製ドラムは、なめしおよび再なめし技術の分野において周知であり、予備な めし処理において使用することができる。 なめされた皮のほかに、約50℃の(十分にクロムなめし処理された皮革の重 量に基づく)水100%と、グルテルアルデヒド溶液3%(濃度25%)または 他のシンタンおよびグラファイト粉末5%との混合物を、グルテルアルデヒド溶 液その他の適宜のシンタンと予備混合する。グルテルアルデヒドとグラファイト 粉末との予備混合は、グラファイト粉末を液体サスペンションに懸濁させて、皮 の繊維マトリックスに深くに浸透させるために行なうものである。回転ドラムは 、約1時間運転される。次に、蟻酸カルシウム1%を加え、ドラムを更に1時間 運転する。最後に、ドラムを約38℃で15分間リンスを行なう。 この時点で、懸濁したグラファイト粉末は、皮の繊維マトリックスに十分に浸 透し、繊維と結合して皮革に内部潤滑を付与する。 グラファイト粒子の幾分かは、表面皮革(真皮)にあるいはその近くにとどま り、これらのグラファイト粒子はベルベットで覆われた「フラシ天ホイール」(" plush wheel")を、好ましい実施例においては約300rpmで回転させたとき に良好な金属様外観を付与することができる。この外観は、独特のものであると ともに、皮革にとっては無比の外観として商業的に魅力のあるものとなる。 ホルムアルデヒド、フェノールおよびナフタレンのような他のシンタンを、グ ルテルアルデヒドの代わりに利用することができる。好ましい実施例においては 、この処理において利用されるグルテルアルデヒド溶液は、1乃至7%、より好 ましくは2乃至5%、更に好ましくは3%とすることができる。水成分は、約2 5%乃至400%、約20乃至80℃であるのが好ましく、50%乃至200% 、40乃至60℃であるのがより好ましく、100%で50℃であるのがより一 層好ましい。 グラファイト粉末は、必要とされる潤滑の程度と、目的とされる物理的外観お よび色彩とにより、0.5%という低い濃度まで種々の濃度で混合することがで きる。好ましくは、グラファイト粉末は、1乃至6%であり、より好ましくは2 乃至4%であり、より一層好ましくは約3%である。利用されるグラファイト粉 末の量は、再なめしが行なわれる皮の物理的特性および利用される予備なめし処 理により変わる。 グラファイトは過剰とならないのが重要である。過剰のグラファイトが使用さ れる場合には、皮革の内部マトリックスはグラファイトで完全に充填されるとと もに、グラファイトを保持する内部マトリックスの能力を越える余分のグラファ イトが皮革に被着する。この余分のグラファイトは、次に、皮革が他の物体と接 触したときにすり落されるので、皮革から衣服をつくったときに染みが生ずるの を避けるために適宜の処理で洗い落さなければならない。 適宜の量のグラファイトが利用される場合には、グラファイトの潤滑能力およ び特性の完全な利点は、グラファイトが皮革の内部マトリックスに残留すること なく発揮される。かくして、皮革が鉛筆の先端(グラファイト)の感触と同様の 表面滑らかさを発揮するととともに、グラファイトが皮革からすり落ちることは なく、皮革に保持される。グラファイトのドラム処理および蟻酸カルシウムの添 加に続く更なるドラム処理に関して示された時間は、好ましい時間であるが、よ り長いあるいはより短い時間を利用することができる。グラファイトのドラム処 理の時間は、30乃至2時間であるのが好ましく、45分乃至1.5時間である のがより好ましく、1時間であるのがより一層好ましい。同様に、リンス温度は 、32乃至44℃であるのが好ましく、35乃至41℃であるのがより好ましく 、38℃であるのがより一層好ましい。リンス処理は、約10乃至20分である のが好ましく、より好ましくは12乃至18分であり、より一層好ましくは約1 5分である。 好ましい実施例においては、グラファイトは、合成により製造されるグラファ イトであってもよく、あるいは天然に形成されるものでもよい。グラファイトは 一般に、無臭で、緑、青、スチールグレーまたは黒のグリース状粉末である。皮 革マトリックスにおいては、グラファイトは、一般に、金属光輝を有する六角板 晶として形成される。グラファイトは、7592°F(4200℃)の沸点を有 し、一方、融点は6606−6687°F(3650−3697℃)である。グ ラファイトは、比重が約2.09−2.25であり、蒸気圧が20℃で0である 。グラファイトは、水に不溶であり、液体の鉄には可溶であり、酸およびアルカ リには一般に不溶である。グラファイトは、導電体である。 グラファイトはまた、固体の結晶形態において柔軟性があるという利点を利用 して、ゴルフのシャフトおよびテニスラケットのシャフトの製造に利用されてい る。本発明は、グラファイトのかかる特性を利用するものではなく、グラファイ トの著しい滑り特性を利用するものである。一般に、六角板晶体は、著しく摩擦 が小さくて互いに滑るので、強い乾燥潤滑特性を発揮する。上記した方法によれ ば、グラファイトは、永続的に保持される完全な内部潤滑性があるので、革製品 全体に含浸することができる。 グラファイトを埋め込んだ皮革は、グラファイト処理後の皮革の高度の柔らか さと軽さとによりスポーツ用品および衣類において使用するのに特に適している 。特に、ゴルフの手袋の場合には、グラファイト処理により、強くて、かつ、不 適当なグリップを行なったときに皮の手袋にしばしば生ずる引っ掛かりまたは破 れが生ずるが、本発明はかかる不都合を少なくする著しく柔軟で柔らかい皮革を 提供することができるので、ゴルフの手袋はグラファイトで潤滑にした皮革を用 いるのが特に適している。手袋にグラファイトを使用すると、手袋は着用者の手 のひらと手袋のグリップとの間で生ずるからまりが少なくなる。 本発明の皮革は、自転車の手袋、他の特殊な手袋、靴、肘ガード、膝ガードそ の他の支持材料のような皮革製品に使用するのに適している。 従って、グラファイト粉末が皮の繊維マトリック中に懸濁されかつ保持されて 、皮革の内部に潤滑性が提供される、改良された皮革製品が提供される。 このように、上記した目的が有効に達成されることは、上記説明から明らかで ある。また、本発明の精神と範囲とから逸脱することなく上記構成に変更を加え ることができるので、上記説明は全て単なる例示であって、何ら限定的な意味に 解されるべきではない。 特許請求の範囲は、本発明のあらゆる特徴および言語上の問題として脱落して いるかもしれない本発明の範囲の全ての事項を包含するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD),AM,AT, AU,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C Z,DE,DK,ES,FI,GB,GE,HU,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LT,LU, LV,MD,MG,MN,MW,NL,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SI,SK,TJ ,TT,UA,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.内部に繊維マトリックスを有するなめされた皮革と、 グラファイト粒子が内部繊維マトリックスに浸透しかつ内部繊維マトリックス 内に保持されるようになめされた皮革に結合されたシンタン溶液のグラファイト 粉末とを備え、 保持されたグラファイト粒子が、皮革の内部を潤滑し、かつ、柔らかくて、し なやかな皮革を必要とする衣服、履物、その他の皮革製品に使用するのに特に適 していることを特徴とする衣服、履物その他の皮革製品に使用するグラファイト 潤滑皮革。 2.グラファイト粉末はシンタン溶液との1−5%混合物であることを特徴とす る請求の範囲第1項に記載のグラファイト潤滑皮革。 3.シンタンはグルテンアルデヒドであることを特徴とする請求の範囲第2項に 記載のグラファイト潤滑皮革。 4.天然の原皮になめしを行なって一層耐久性のある繊維構造体を提供する工程 と、 なめされた皮を回転ドラムに加える工程と、 水を回転ドラムに加える工程と、 シンタンをグラファイト粉末と混合してグラファイト粉末をシンタン溶液に懸 濁させる工程と、 グラファイト−シンタンのサスペンションを回転ドラムに加える工程と、 ドラムを第1の時間回転する工程と、 蟻酸カルシウムを回転ドラムに加える工程と、 ドラムを第2の時間回転させる工程と、 処理された皮を第3の時間リンスする工程とを備えることを特徴とするグラフ ァイト潤滑皮革の製造方法。 5.シンタンはグルテルアルデヒド溶液であることを特徴とする請求の範囲第4 項に記載の方法。 6.グルテルアルデヒド溶液は3%溶液(25%濃度)であることを特徴とする 請求の範囲第5項に記載の方法。 7.グラファイト粉末は1乃至5%であることを特徴とする請求の範囲第4項に 記載の方法。 8.グラファイト粉末は2乃至4%グラファイト粉末であることを特徴とする請 求の範囲第4項に記載の方法。 9.グラファイト粉末は約3%であることを特徴とする請求の範囲第4項に記載 の方法。 10.第1の時間は約1時間であることを特徴とする請求の範囲第4項に記載の 方法。 11.第2の時間は約1時間であることを特徴とする請求の範囲第4項に記載の 方法。 12.第3の時間は約15分であることを特徴とする請求の範囲第4項に記載の 方法。 13.処理された皮のリンスは約38℃で行なわれることを特徴とする請求の範 囲第4項に記載の方法。 14.仕上げた皮革を磨く工程を更に備えることを特徴とする請求の範囲第4項 に記載の方法。 15.磨きはベルベットで覆った回転フラシ天ホイールを仕上げた皮革に適用す ることにより行なわれることを特徴とする請求の範囲第14項に記載の方法。 16.磨き工程はフラシ天ホイールを約300rpmで回転させることにより実 施されることを特徴とする請求の範囲第15項に記載の方法。
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