JPH09501308A - 接触仲介性溶血素のレギュレーター - Google Patents

接触仲介性溶血素のレギュレーター

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JPH09501308A
JPH09501308A JP7500923A JP50092394A JPH09501308A JP H09501308 A JPH09501308 A JP H09501308A JP 7500923 A JP7500923 A JP 7500923A JP 50092394 A JP50092394 A JP 50092394A JP H09501308 A JPH09501308 A JP H09501308A
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エム. シニック,トーマス
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、単離された二本鎖核酸および溶血を調節するそのような核酸にコードされたタンパク質を提供する。さらに、溶血素の正のレギュレーターによって正に調節される二本鎮核酸が提供される。最後に、毒性M.tuberculosis感染を検出する方法および結核に対する免疫方法が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】 接触仲介性溶血素のレギュレーター 発明の背景 発明の分野 本発明は、溶血素タンパク質コードする核酸、および溶血の正のレギュレータ ーをコードする核酸に関する。 背景技術 世界保健機関は、世界中で20億人を超えるヒトがミコバクテリウム属結核菌( Mycobacterium tuberculosis)に感染しているか、あるいは感染したことがあり 、そして結核により毎年350万人を超える死者を出すと推定している(1)。ヒト 免疫不全ウイルス(HIV)の流行は、結核の疫学(2)を複雑にし、発展途上国に おける結核の最近の大きな増加は、この病気を発現させるAIDS患者の増大された 感受性を明らかにし得る(3)。 M.tuberculosisは、宿主免疫系細胞内、特にマクロファージで増加する細胞 内病原体である(4)。マクロファージによるバチルスの取り込みは、補体成分 C3および補体レセプターにより仲介されると考えられている(5)。細胞侵入 後に、M.tuberculosisは、ファゴソーム-リソソーム融合(6、7)およびファゴ ソームの酸性化(8)を阻害する。次いで、M.tub erculosisは、融合されていない液胞内で増加する(9)。バチルスを過剰に取り 込んだマクロファージは、最後には溶解してそのバチルスを放出する。 その他の細菌病原体の研究は、溶解性の膜結合細胞溶解素が重要な毒性因子で あることを示した。例えば、α溶血素を発現する大腸菌(Escherichia coli)株は 、動物モデルにおいて、α溶血素を欠く株よりも10倍から1000倍を超える毒性で ある(10)。同様に、アデニル酸シクラーゼ/溶血素を欠く百日咳菌(Bordetell a pertussis)株は、マウスモデルにおいて毒性の減少を示し(11)、この表現型 は、アデニル酸シクラーゼ/溶血素を発現するプラスミドを使用したトランス相 補性によって逆転され得る(12)。 細胞溶解素はまた、細胞内細菌病原体が宿主細胞に侵入し、複製し、そして出 ていく能力に重要な役割を果たす(13、14、15)。Listeria monocytogenesの可 溶性細胞溶解素であるリステリオリシンO(listeriolysin O)は、この生物の マクロファージ内での細胞内増殖に必要とされる(16、17、18)。リステリオリ シンOのBacillus subtilisでの発現は、この非病原体がファゴソームから逃れ てマクロファージ内で増加することを可能にする(19)。膜結合細胞溶解素はま た、Shigella flexneriのファゴソームからの脱出および細胞内増殖に関連し(2 0)、そして最近、Listeria細胞溶解素ではなくShigella細胞溶解素が、アポト ーシスを介してマクロファージ細胞死を誘起する(21)ことが示された。 しかし、M.tuberculosisでの溶血活性は、一部はこれらの細胞培養の無類の 困難さのために、研究されていなかった。特に、これらの生物は、当該分野の科 学者に公知の現象である、培養培地中に残って細胞の群生を引き起こす有機分子 を放出する。従って、溶血アッセイは、この生物を用いては特に困難な問題であ る。さらに、溶血とM.tuberculosisの毒性との間には文献では相関性はない。 本発明は、M.tuberculosisの非毒性株は有さないが、毒性株は溶血活性を有 するという重要な予期されない発見にある程度は基づく。このような発見は、長 く待たれていた、この生物による感染機構の理解、およびM.tuberculosisの感 染および死を治療および予防する重要な手段を提供することを助ける。 本発明はまた、任意の数種の異なる細菌生物におかれたときの溶血を調節する E.coli遺伝子の発見に基づく。従って、この遺伝子は、細胞仲介性免疫を誘起 するワクチンを促進し得るので、M.tuberculosisに対する非常に改良されたワク チン株を提供するために利用され得る。このようなワクチンは、莫大な数のM.tu berculosis感染者および感染の破壊的な影響の観点から非常に必要とされている 。M.bovis BCG株のような最近のワクチンは、ワクチン接種後に時間経過にとも なって結核に対する保護が低下するので、成功は極めて限られている。 発明の要旨 本発明は、配列番号2に示される配列を有する単離された二本鎖核酸を提供す る。この配列は、E.coli由来の溶血素レギュレーターである。本発明はまた、 上記の核酸によりコードされるタンパク質、あるいはその生物学的に活性な部分 を提供する。 本発明はまた、配列番号2に示される配列を有する単離された二本鎖核酸を含 有するベクターを含む宿主を含有するワクチンを提供する。 また、Mycobacterium tuberculosisに対する被検体の免疫応答を促進する方法 が、本発明によって提供され、該方法は、配列番号2に示されるコーディング配 列を有する単離された二本鎖核酸を含むベクターを含有する、M.bovis BCGある いはM.smegmatisのような適切な宿主を、該被検体に投与することを包含する。 本発明はさらに、M.bovis BCGワクチンの被検体における免疫原性効果を増強 する方法を提供し、該方法は、配列番号2に示されるコーディング配列を有する 単離された二本鎖核酸を含有するベクターを、被検体にワクチンを投与する前に M.bovis BCGワクチンに挿入することを包含する。 本発明はまた、配列番号2によりコードされるポリペプチドを含有するタンパ ク質により正に調節される二本鎖核酸を提供し、ここで、該核酸は溶血活性を有 するタンパク質をコードする。 さらに、試料中のMycobacterium tuberculosis毒性株の存在を検出するための 方法が提供され、該方法は、 (a)該試料中のMycobacterium tuberculosis核酸配列の存在を同定する工程 ;および、 (b)該試料中の接触仲介性溶血活性、Mycobacterium tuberculosisの存在、 およびMycobacterium tuberculosis毒性株の存在を示す接触仲介性溶血活性を検 出する工程;を包含する。 発明の詳細な説明 本発明は、本明細書に含まれている以下の特定の実施態様および実施例の詳細 な記載を参考にすることにより、より容易に理解され得る。 本明細書に使用されているように、「a」あるいは「an」は、使用されている 内容によって、1つあるいはそれを超えることを意味し得る。 本明細書に示されている実施例は、M.tuberculosisの毒性H37Rv株が、その細 菌が赤血球に密接に接触されるときに著しく増加する細胞溶解活性を発現するこ とを示す。M.tuberculosisおよびM.smegmatisのような数種の生物中に導入さ れるときに、細胞溶解活性の発現を引き起こすE.coliゲノム座を有する組換え クローンはまた、赤血球との密接な接触によって著しく増加する細胞溶解活性の 発現を引き起こす。 本明細書に示されている結果は、M.tuberculosisが、弱毒 化M.tuberculosis株およびM.bovisの弱毒化ワクチン株では発現されないかあ るいは検出レベル以下で発現される、接触依存性細胞溶解素を発現することを示 す。これらの結果はまた、生物に適合可能な調節配列の制御下に他の生物中にト ランスフェクトされるときに、これらの生物中の溶血発現型を誘起する核酸コー ディング配列を、E.coliが含有することを示す。従って、本明細書中で、この 遺伝子は溶血レギュレーターと呼ばれる。 配列番号2は、溶血レギュレーターをコードする単離されたE.coli遺伝子の 配列を示す。この遺伝子は、本明細書に記載されているように、数種の細菌生物 において溶血を調節することが認められているタンパク質をコードする。例えば 、この配列は、M.tuberculosis、M.smegmatis、あるいはE.coli中に適切な調 節配列下にトランスフェクトされると、生物が溶血活性を示すようにする。この 発見により、種々の治療法が、M.tuberculosisの溶血活性を治療あるいは予防 するために設計され得る。 配列番号2に示される核酸配列を有する単離された二本鎖核酸が、本明細書中 で提供される。さらに、この核酸のコーディング核酸配列、および非コーディン グ、すなわち調節領域の核酸配列が提供される。配列番号2に示される配列でわ かるように、配列番号2の非コーディング領域はヌクレオチド1〜98を含み、そ してコーディング領域はヌクレオチド99〜1020あるいはその一部を含む。核酸に よりコードされる精 製ポリペプチドもまた提供され、そのアミノ酸配列は配列番号3に示される。さ らに、本発明は配列番号3に示されるアミノ酸配列をコードする単離された核酸 を提供する。必要であれば、この核酸は、例えば、タンパク質がその遺伝子を有 する宿主により発現され得るように、この遺伝子の発現を制御するためにコーデ ィング配列に作動可能に連結された調節配列を含み得る。 「単離された」とは、供給源生物中に認められる他の核酸から分離されたこと を意味する。配列番号2の核酸はゲノム配列であり、従って、少なくともいくつ かの使用される調節配列を含むが、他の任意の調節領域が選択された生物中での 遺伝子の適切な発現のためにコーディング配列に作動可能に連結され得る。「作 動可能に連結された」とは、調節領域がコーディング領域の発現を指示し得るよ うに、その配列が接続されていることを意味する。従って、その他の調節領域が E.coli調節領域にかわって置換され得る。例えば、E.coliプロモーターは、公 知の熱ショックhsp60プロモーターのような、M.tuberculosisプロモーターによ り置換され得る。このような他の有用な調節領域は公知であり、あるいは当該分 野の標準的技術によって見いだされ得る。(Sambrookら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual、第2編、Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring H arbor,New York(1989))。 本明細書ではさらに、レポーター遺伝子に作動可能に連結 された、配列番号2に示される核酸の非コーディング領域が提供される。β-gal 遺伝子、LacZ遺伝子、およびルシフェラーゼ遺伝子を含む、このようなレポータ ー遺伝子の連結実施例を実施するための方法として、このようなレポーター遺伝 子は当該分野で周知である。このような構築物は、この遺伝子の発現を阻害ある いは増加させる化合物についてのスクリーニングに有用であり得る。従って、調 節領域レポーター構築物は、溶血調節のために遺伝子の調節領域に結合する化合 物についてのスクリーニングに有用であり得る。このようなスクリーニングは、 選択されたレポーター遺伝子の発現についてのスクリーニング、例えば、レポー ター遺伝子産物の存在の検出のための標準的な方法に従って容易に実施され得た 。 さらに本明細書では、溶血活性を有し、かつ本明細書に記載されている溶血の 正のレギュレーターにより正に調節されるタンパク質をコードする、二本鎖核酸 が提供される。溶血活性は本明細書に記載の溶血アッセイを使用してアッセイさ れ得る。「正に調節された」とは、レギュレーターの存在が溶血素タンパク質の 溶血活性の発現を増加させることを意味する。 さらに、本発明はまた、本明細書に記載の溶血素のレギュレーターに相同であ る溶血素レギュレーターをコードする核酸を提供する。このような相同核酸配列 は、例えば、関連株の同時検出、あるいは多重保護ワクチンのベースとして使用 され得る。例えば、サザンブロット分析は、溶血素相同物が 少なくともM.smegmatis、M.tuberculosis H37Ra、E.coli、およびM.bovisに 存在することを示す。しかし、本発明の溶血アッセイにおいてこれらの非毒性細 菌により発現される細胞溶解活性の欠損があるとすると、この溶血素遺伝子は、 発現されないか、検出されないレベルで発現されるか、または、その遺伝子産物 がもはやその活性において溶血性ではないように変異される。このような溶血素 の相同レギュレーターは、本明細書に示されている手順によって、あるいは、配 列表のプライマーおよびプローブを利用する標準的手順によって、単離され得る 。 この溶血の正のレギュレーターをコードする核酸と選択的にハイブリダイズす る核酸もまた意図される。本明細書に使用されているように、「選択的にハイブ リダイズする」とは、適切な緊縮ハイブリダーゼーション条件下で、核酸が、ラ ンダムな非特異的、非選択的ハイブリダイゼーションではなく、2つの配列間の 相補性に基づいて、その標的(すなわち、相補的)核酸に特異的にハイブリダイ ズすることを意味する。言い換えれば、適切な緊縮ハイブリダイゼーション条件 下で、標的配列が他の核酸から分離されて検出され得るように、ハイブリダイゼ ーションに使用される核酸配列は、標的配列に対して特有である。適切な緊縮条 件はもちろん核酸の長さに基づいて変える。従って、抗原コーディング配列の核 酸と選択的にハイブリダイズする核酸は、緊縮条件下では異なる抗原の核酸とは 選択的にハイブリダイズせず、また逆も同様で ある。緊縮条件下において、非選択的にハイブリダイズする核酸と区別して選択 的にハイブリダイズするために要求される相補性の程度が、各核酸について明確 に決定され得るように、本発明はこれらの核酸の例を提供する。 「緊縮ハイブリダイゼーション条件」とは、ハイブリダイゼーションプロトコ ールで使用される洗浄条件のことである。一般的に、洗浄条件は、変性温度が検 討中のハイブリッドの算出温度Tmを約5〜20℃下回るように選択された温度およ び塩濃度の組合せであるべきである。温度および塩条件は、フィルターに固定さ れたリファレンスDNA試料を、目的のプローブあるいはタンパク質をコードする 核酸とハイブリダイズさせ、次に異なる緊縮条件下で洗浄する予備実験で、実験 的に容易に決定される。例えば、長さが18ヌクレオチドよりも短いオリゴヌクレ オチドプローブとのハイブリダイゼーションは、6X SSPEで推定Tmより5〜10℃ 下回る温度にて実施され、そして2X SSPEで同じ温度にて洗浄され得る(例えば 、Sambrookらを参照のこと)。このようなオリゴヌクレオチドのTmは、Aあるい はTヌクレオチドについては2℃、GあるいはCについては4℃と推定され得る。 従って、50% G+Cの18ヌクレオチドプローブは約54℃のTmを有する。 さらに、本発明の核酸は、遺伝子コードの縮重がない配列番号2に示されるコ ーディングヌクレオチド、すなわち、コーディング配列中の非「ゆらぎ」ヌクレ オチド(ゆらぎヌクレオチドは通常コドン中の第三ヌクレオチドである)と少な くとも80%の相同性を有し得る。好ましくは、核酸は、遺伝子コードの縮重がな い配列番号2のコーディングヌクレオチドと、90%、あるいはより好ましくは95% 、あるいはさらにより好ましくは99%の相同性を有する。核酸は、長さが少なく とも18、50、100、150、200、300、500、750、あるいは1000ヌクレオチドであり 得る。 このような核酸はまた、プライマーあるいはプローブを含み得、例えば、どち らかの核酸鎖とハイブリダイズし、増幅手順あるいは生物の検出に使用され得る 。このような核酸はまた、例えば、阻害アンチセンス治療に使用され得、コーデ ィングDNA鎖から転写されるmRNA分子に結合し、翻訳を抑制し、それによって溶 血を阻害する。さらに、選択的にハイブリダイズする核酸は、全コーディング領 域の長さであり、溶血素活性化活性を有する実質的に同じタンパク質をコードし 得る。このような核酸の配列は、ゲノムヌクレオチド配列および特定の核酸とし ての意図的な使用に基づいて選択され得る。 さらに、溶血素をコードする二本鎖核酸と選択的にハイブリダイズする核酸が 提供される。従って、この核酸は、本明細書に定義されているように、溶血素を コードする核酸のどちらかの鎖と選択的にハイブリダイズし得、そして溶血活性 の阻害あるいはM.tuberculosisの存在の検出のための、プライマー、プローブ 、および核酸から転写されるmRNAへのアンチセンス結合のような機能に使用され 得る。M.tuberculosis由来の核酸は、縮重プライマーPCR(Sadaie,Y.ら、Gene , 98:101-105(1991);Scaramuzzi,C.D.,Current Genetics,22:421-427(1992)) 、および、例えば他の細胞溶解素配列を使用する相同配列の増幅によって容易に 確認され得る。 ベクター中の本発明の任意の核酸もまた提供される。このようなベクターは、 その核酸、ならびに多くの機能、例えば、制限エンドヌクレアーゼ部位、ベクタ ーの複製を可能にする配列、マーカー遺伝子、およびその他当該分野で公知の特 徴を有するさらなる核酸配列を含み得る(例えば、Sambrookらを参照のこと)。 代表的なベクターは種々のプラスミド、コスミド、およびウイルス構築物を含む 。核酸は、当該分野で公知の標準的手段によってベクター中に配置され得る。組 換え法および合成法のような公知の標準的な方法によって生成されるフラグメン トのような、核酸フラグメントもまたベクター中に配置され得る。本発明のベク ターは、宿主中、特にタンパク質を発現し得る宿主中に存在し得る。 抗原の発現に有用な、当業者に公知の多くのE.coli発現ベクターが存在する 。発現への使用に適した他の微生物宿主は、Bacillus subtilusのようなバチル ス、Salmonella、Serratiaのようなその他の腸内細菌、および種々のシュードモ ナス種を含む。これらの原核宿主中でまたベクターが発現され得、このベクター は代表的には宿主細胞と適合可能な発現制御配列を含む。さらに、周知の種々多 様なプロモーターが存在する。DNA配列は、発現制御配列に作動可能に、すなわ ち機能し得る配置に連結された後に、宿主中で発現され得る。代表的 には、これらの発現ベクターは、エピソームあるいは宿主染色体DNAの必須部分 として、宿主生物中で複製され得る。一般に、発現ベクターは、所望のDNA配列 で形質転換された細胞の検出および/または選択を可能にするための選択マーカ ー、例えば、テトラサイクリン耐性あるいはハイグロマイシン耐性を、含有し得 る(米国特許第4,704,362号を参照のこと)。 宿主中で本明細書に記載の任意の核酸を含有するベクターが提供される。この ような「宿主」は、生物中にベクターを保持し得る任意の生物であり得る。好ま しくは、宿主は核酸の発現に適したものである。特に有用な宿主は、M.bovis B CGのようなワクチン目的に最近使用されている弱毒化生物、M.smegmatisのよう な毒性M.tuberculosisに密接に関連する細菌、およびE.coliのようなベクター のコピーを保持する他の細菌である。ベクターは、使用されるベクターの型に依 存して、トランスフェクション、形質転換、エレクトロポレーション、あるいは マイクロインジェクションのような標準的技術である任意の数種の手段によって 、宿主中に容易に配置され得る(Sambrookらを参照のこと)。 特に有用な宿主は、本発明の溶血素レギュレーターをコードする核酸を挿入さ れたベクターを含むものである。配列番号2は、本明細書に記載され、当業者に 公知であるように、選択された宿主に対する任意の適切なベクターに、当該分野 の標準的な方法によって挿入され得る、この溶血レギュレーターをコードする一 例の核酸のゲノム配列を提供する。しか し、レギュレータータンパク質をコードする任意の選択された核酸配列が使用さ れ得る。例えば、遺伝子コードの縮重によりコーディング配列は改変され得る。 さらに、選択される宿主に依存して、調節配列は、その特定の宿主中で遺伝子を 発現させ得る調節配列を選択するように改変され得る。宿主は本明細書に記載の ように選択され得る。1つの特に有用な宿主は、mycobacterium属のワクチン株 であるM.bovis BCGであり得る。適切な調節配列の制御下にコーディング核酸配 列を含有するM.bovis BCG宿主は、被検体において免疫応答を促進するのに特に 有用であり得る。任意の選択された宿主およびベクターは、標準的な免疫応答試 験によって免疫応答の促進について容易に試験され得る。この宿主は薬学的に受 容可能なキャリア中に存在し得る。 各遺伝子は1つの連続配列として存在し得るか、あるいは介在配列などの理由 で、2つ以上の非連続配列として存在し得、それにもかかわらずインビボにおい て転写され、最終的には上記のものと実質的に同等なタンパク質の生合成に影響 を与える。このような改変は、例えば、部位特異変異の結果により生じると意図 され得る。このような改変ははっきりし得ず、この場合は、もともとのアミノ酸 配列を特定する重複コドンに原因するか、あるいは、タンパク質の活性に影響し ないかまたはあまり影響しないアミノ酸配列中の変化に実際に原因し得る改変で ある。活性の保持は、本明細書に教示されている方法によって容易にモニターさ れ得る。このような 改変は、点変異、欠失、あるいは挿入を包含し得る。 周知のように、特定のポリペプチドの遺伝子は個体のゲノム内に1つあるいは 複数のコピーで存在し得る。このような二重遺伝子は同一であり得るか、あるい は、ヌクレオチドの置換、付加、あるいは欠失を含むある種の改変を有し得、そ のすべてはさらに、実質的に同じ活性を有するポリペプチドをコードする。従っ て、タンパク質を「コードする核酸」という用語は、特定の個体内の1つ以上の 遺伝子のことであり得る。さらに、ヌクレオチド配列中のある差異は生物個体間 に存在し得、それは対立遺伝子と呼ばれる。このような対立遺伝子差異は、正の 溶血調節活性あるいは溶血活性をまだなお有するタンパク質をコードするが、コ ードされるポリペプチドのアミノ酸配列中の差異に原因するかあるいは原因し得 ない。 本発明の核酸に対する改変はまた、その核酸によってコードされるポリペプチ ドの必須構造および機能が維持されるかぎり、意図され得る。同様に、プライマ ーあるいはプローブとして使用されるフラグメントは、本明細書に記載されてい るように、この遺伝子を他の核酸と区別する特異的選択ハイブリダイゼーション 用に十分に相補的な塩基が存在するかぎり、置換され得る(Kunkelら、Methods Enzymol.154:367(1987))。 アミノ酸配列が配列番号3に示されているか、またはその生物学的に活性な部 分であるポリペプチドを含有する精製タ ンパク質が、本明細書でさらに提供される。示されているアミノ酸配列に対する 改変、例えば、アミノ酸置換は、タンパク質がその生物学的活性を保持している かぎり、当該分野で公知のように行われ得る。このタンパク質は正の調節溶血活 性を有し、その活性は本明細書に教示の方法によって容易に検出され得る。「精 製された」とは、タンパク質が供給源生物中の他のタンパク質から分離されるこ とを意味する。「その生物学的に活性な部分」とは、容易に測定され得るような 、正に調節される溶血の生物活性をまだ維持している、このタンパク質のフラグ メントを意味する。ペプチドフラグメントは、下記に詳細に述べられているよう に、当業者に公知の通常の方法に従って生成され得る。さらに、グリコシル化お よびアセチル化のような、細胞内で代表的に生じるアミノ酸に対する改変がなさ れ得る。 本発明の溶血レギュレーターあるいはその溶血活性部分によって正に調節され る核酸によりコードされるタンパク質もまた、本明細書で提供される。このタン パク質は溶血活性を有する。正のレギュレーターをコードする核酸が、非発現溶 血構造遺伝子を明らかに含有し、かつ通常は溶血活性を示さない細胞に添加され る研究で、その細胞がその後に溶血活性を示すことが示されるので、このタンパ ク質をコードする核酸は、上記の溶血の正のレギュレーターによって正に調節さ れ得る。 完全なタンパク質および上記の生物学的活性を保持するそ の任意のフラグメントが本明細書で意図される。本明細書の任意のタンパク質の 「生物学的に活性な部分」もまた、下記に詳細に述べられているように、当該分 野で公知の標準的な方法によって容易に決定され得る、免疫原性および免疫反応 性のような生物学的活性を保持するフラグメントを意図し得る。タンパク質の「 溶血活性部分」は、本明細書に提供されている方法によって容易に試験され得る ような、溶血機能を保持する。 本明細書で提供される任意のタンパク質の免疫反応性フラグメントは、そのタ ンパク質のアミノ酸配列由来の少なくとも約5個連続するアミノ酸のアミノ酸配 列として定義される。このようなフラグメントは、例えば、機械的あるいは化学 的に完全なタンパク質を***することにより生成され得るか、または、他の例と しては、タンパク質あるいはそのフラグメントを産生し得る発現系中に、ポリペ プチドをコードする核酸をクローニングすることによって得られる組換えタンパ ク質であり得る。このようなフラグメントの活性は、下記の実施例に教示されて いる方法を用いて測定され得る。 本発明のポリペプチドフラグメントはまた、ポリペプチドをコードする核酸を 抗原ポリペプチドあるいはそのフラグメントを産生し得る発現系にクローニング して得られる、組換えペプチドであり得る。 本発明はまた、薬学的に受容可能なキャリア中の免疫原性量の本発明の溶血タ ンパク質を提供する。免疫原性量は、投 与されるべき特定の被検体用に、標準的な方法によって容易に決定され得る。各 タンパク質のアミノ酸配列がDNA配列から推定されると、標準的なペプチド合成 法および/または組換え法を用いて、タンパク質の免疫反応性領域に相同なペプ チドフラグメントが合成され得、その由来する配列中の特定アミノ酸残基の包含 、欠失、あるいは改変によって、これらのフラグメントが改変され得る。従って 、もとのタンパク質配列由来の非常に多数のペプチドの合成あるいは精製が可能 である。 本発明のポリペプチドのアミノ酸配列は、可溶性のようないくつかのさらなる 特性を与えるように設計された配列に接続された、免疫反応性部分を含有し得る 。さらに、アミノ酸配列は、その寿命の延長、酵素活性変化、あるいは胃液酸度 との相互作用の変化のために、ジスルフィド結合をし得るアミノ酸の除去/付加 のような、いくつかのさらなる特性を与えるように、1つ以上のアミノ酸が他の アミノ酸と置換された配列を含み得る。どの場合にも、ペプチドは、溶血素調節 、溶血、免疫反応性、免疫原性などの生物活性特性を有さねばならない。 従って、得られた精製ポリペプチドフラグメントは、それらの免疫原性および 特異性を決定するために試験され得る。簡単には、種々の濃度の推定免疫原性特 異的フラグメントを調製して動物に投与し、各濃度に対する動物の免疫応答(例 えば、抗体あるいは細胞仲介性免疫の産生)を測定する。投 与される抗原の量は、被検体(例えば、ヒトあるいはモルモット)、被検体の状 態、被検体の大きさなどに依存する。その後、抗原を接種された動物は細菌に曝 されて、特異的免疫原性フラグメントの潜在的なワクチン効果について試験され 得る。推定免疫原性フラグメントの特異性は、接種された動物からの血清、その 他の液体、あるいはリンパ球を、他の密接に関連する細菌との交差反応について 試験して、確認され得る。 変異ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、コードされるポリペプチ ド産物が産生されるような、コーディング配列の転写(発現配列)および翻訳を 促進する配列を含有し得る。このようなポリヌクレオチドの構築は当該分野で周 知である。例えば、このようなポリヌクレオチドは、プロモーター、転写終止部 位(真核発現宿主のポリアデニル化部位)、リボソーム結合部位、および必要に 応じて、真核発現宿主での使用のためのエンハンサー、および必要に応じて、ベ クターの複製に必要な配列を含み得る。 タンパク質の抗原部分に特異的に結合する抗体もまた、本発明の各タンパク質 について提供される。抗体は抗原の単一エピトープに特異的に結合し得るか、あ るいは他の生物のエピトープにも結合し得る。従って、抗体は特定の生物あるい は関連生物の検出に使用され得る。用語「特異的に結合する」とは、タンパク質 に特異的に結合する抗体が、特定されたもの(この場合は溶血素の正の調節タン パク質あるいは溶血素 タンパク質)以外の任意の抗原とは実質的に交差反応せず、よって、意図される 抗原が検出され得ることを意味する。抗体は、HarlowおよびLane,Antibodies; A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor, New York,(1988)に記載されているような周知の方法によって産生され得る。簡 単には、精製タンパク質あるいはその抗原フラグメントを、免疫応答を誘起する のに十分な量および間隔で動物に注射する。ポリクローナル抗体は、動物から採 取した血清を、同じ発現系から調製された非溶血素調節タンパク質あるいは非溶 血素タンパク質が結合されているカラムに通過させて、直接的に精製され得る。 モノクローナル抗体もまた、動物から得た脾臓細胞によって産生され得る。次に 、その細胞は不死化細胞系と融合され、抗体分泌についてスクリーニングされる 。抗体は、抗原を分泌する細胞についてDNAクローンライブラリーをスクリーニ ングするために使用され得る。これらの陽性クローンは、必要であれば次に配列 分析され得る(例えば、Kellyら、Bio/Technology 10:163-167,(1992)およびBe bbingtonら、Bio/Technol1ogy 10:169-175,(1992)を参照のこと)。 抗体は基質に結合され得るか、あるいは検出可能部分で標識され得るか、ある いは結合および標識の両方がなされ得る。本発明の組成物で意図される検出可能 部分は、例えば、蛍光、酵素、および放射活性マーカーを包含する。 本発明は、さらに、薬学的に受容可能なキャリア中の免疫 原量のタンパク質(すなわち、抗原)を提供する。この組成物は、完全抗原、無 傷の無毒性のMycobacterium、E.coli、または他の株上の抗原、あるいはその抗 原に特異的なエピトープを含有し得る。この抗原はまた、他の抗原に対する抗体 と潜在的に交差反応性であり得る。次いで、この組成物は、結核またはM.tuber culosis感染の他の合併症を予防する方法において用いられ得る。 免疫原量の抗原は、標準的手順を用いて測定され得る。簡単に言えば、種々の 濃度の推定特異的免疫反応性エピトープが調製され、動物に投与され、そして各 濃度に対する動物の免疫学的応答(例えば、抗体産生)が測定される。 本発明の宿主は、特に宿主が被検体に投与される場合には、薬学的に受容可能 なキャリアと共に組成物中に存在する。本発明中に記載される薬学的に受容可能 なキャリアは、生理食塩水または他の適切なキャリアを含み得る(Arnon,R編、Sy nthetic Vaccines I:83-92、CRC Press,Inc.,Boca Raton,Florida,1987)。キャ リアは本発明のこの組成物と共に用いられ得る。アジュバントもまた、宿主のキ ャリアの一部分であり得、この場合、それは用いられる抗原、投与モード、およ び被検体に基づく標準的な基準により選択され得る(Arnon,R編、1987)。投与方 法は、用いられる特定の宿主およびそれが投与される被検体に応じて、経口また は舌下手段により、あるいは注射により行われる。 本明細書中に記載される核酸を含む宿主は、予防的または 治療的な様式として用いられ得ることが上記から認識され得る。従って、本発明 は、記載される核酸を有する宿主を被検体に投与することにより、感染またはそ れに関連する疾患を予防または治療する方法を提供する。 本発明は、さらに、Mycobacterium tuberculosisに対する被検体内の免疫応答 を促進する方法を提供し、この方法は、配列番号2に示されるコーディング配列 を含む単離された二本鎮核酸を含有するベクターを有する宿主を被検体に投与す る工程を包含する。宿主の投与は、細胞性免疫および体液性免疫を刺激して、M .tuberculosis感染に対して防御し得る。免疫応答は、当該分野で公知の標準手 段により検出され得る。投与は、M.bovis BCGのような現在のM.tuberculosis ワクチンに関して当該分野で公知の標準手段(投与および投与量のモードを含む )に従って行われ得る。 さらに、被検体内のM.bovis BCGワクチンの免疫原性を高める方法が本明細書 中で提供され、この方法は、このワクチンを被検体に投与する前に、配列番号2 に示される配列のコーディング配列を含む単離された二本鎖核酸を含むベクター をM.bovis BCGワクチンに挿入する工程を包含する。この方法は、細胞性免疫を 刺激することによって標準M.bovis BCGワクチンの効果の寿命を高め得る。次い で、効果が高められたワクチンは、通常通りM.bovis BCGワクチンとして既知の 用量で投与される。 本発明はまた、サンプル中のM.tuberculosisの毒性株の存 在を検出する方法を提供し、この方法は、サンプル中のM.tuberculosisの核酸 配列の存在を同定する工程、およびサンプル中の接触仲介性溶血活性を検出する 工程を包含する。従って、M.tuberculosisの無毒性株および毒性株が区別され 得る。そのような「サンプル」は、被検体から直接得られる培養された分離株を 含有し得る。例えば、培養物の粗製の溶解産物、または例えば、喀痰サンプルは 、当業者に公知のいくつかの任意の方法によってM.tuberculosisヌクレオチド の存在を検出するために用いられ得る(一般にはSambrookらを参照のこと)。例 えば、M.tuberculosisに特異的な核酸は、ポリメラーゼ連鎖反応またはリガー ゼ連鎖反応のような核酸増幅技術を用いて検出され得る。あるいは、この核酸は 、直接的ハイブリダイゼーションを用いて、または制限フラグメントの長さの多 型性を用いることにより、検出される。さらに、M.tuberculosisに対して特異 的な核酸とのみハイブリダイズするPCRプライマーが用いられ得る。増幅物の存 在は、M.tuberculosis核酸の存在を示す。別の実施態様では、DNAサンプルの制 限フラグメントは、例えば、SangerのddNTp配列決定法または7-デアザ-2'-デオ キシグアノシン5'-三リン酸およびTaqポリメラーゼを用いて直接配列決定され得 、そして既知の特有な配列と比較して、M.tuberculosisを検出し得る。既知のM .tuberculosis配列の例としては、IS6110挿入配列(Careら、Molecular and Cel lular Probes、5:73-80(1991)、主要多型性縦列反復(MPTR)配列(Hermansら、J.B act.、174:4157-4165 (1992)、およびM.tuberculosisの65K抗原(Shinnick,T.M.、J.Bacteriol.、169: 1080-1088(1987)が挙げられる。 次に、M.tuberculosisのDNAを含むサンプルは、細胞サンプルについて本明細 書中に記載される溶血アッセイを用いることにより、溶血活性に対して分析され 得る。細胞内の溶血活性の存在は、天然に溶血素を発現する細胞、すなわち毒性 株を示す。 本発明は、さらに詳細には、以下の実施例において記載される。それらの実施 例は、それらの多くの改変および変化が当業者には明らかなので、単に例示され ているものと意図される。 実施例 本出願を通じて、種々の文献が参考とされる。これらの文献の全体としての開 示は、本発明が属する当該分野の状況をより十分に記載するために、本出願にお いて参考として援用される。 ポリメラーゼ連鎖反応。hpr遺伝子、および、umuD遺伝子を含むE.coli染色体 領域の報告された配列とを隣接する、プラスミドpTBLA3中の1.6kbpのDNA領域に 対してプライマーを生成した(Wa1kerら、1985)。E.coliゲノムDNAおよびプラス ミドpTBLA3の増幅は、10μlの鋳型DNA(20〜100ng)、および90μlの反応混合液( 200μMの(各)デオキシヌクレオチド三リン酸、1.0μMの(各)プライマー、2. 5UのTaqポリメラーゼ、1 0mMのTris/HCI(pH8.3)、50mMのKCl、1.5mMのMgCl2、および0.01%のゼラチンから なり、Taqポリメラーゼの製造者(Perkin-Elmer Cetus,Norwalk,CT)によって供 給される)を用いて行った。94℃で1.45分の変性、55℃で1.45分のアニーリング 、および72℃で3.00分の伸長反応という3工程を、プログラム可能な熱サイクル 装置(Perkin-Elmer Cetus)で35サイクル行った。DNAフラグメントを0.7%TBEアガ ロースゲル上で上記のように大きさ順に分けた。 ヌクレオチド配列分析。PrismTM Ready Reaction DyeDeoxyTM Terminatorサイ クルシークエンシングキットおよび373DNAシークエンシングシステムを製造者(A pplied Biosystems,Inc.,Foster City,California)に従って用いて、配列決定 を行った。M13の順方向および逆方向プライマーを、プラスミドpTBLA3およびpTB LA3/S2中のDNA挿入物の初期の配列決定に対して用い、そして米国立感染性疾患 バイオテクノロジーコア施設センター(National Center for Infectious Diseas es Biotechnology Core Facility)にあるDNA合成機(モデル381A;Applied Bios ystems)を用いて、重複配列分析に関するこれらの配列データから内部プライマ ーを構築した。E.coliのhpr遺伝子およびこの遺伝子の上流のumuD遺伝子を含む DNA領域の両鎖を別々に配列決定し、そして配列データをSequence Editorソフト ウエアパッケージ(Applied Biosystems)を用いて編集した。配列分析およびデー タベース検索は、GCG Wisconsin配列分析パッケージ(バージョン7.3、Devereux 、1984)お よびGenBank(1994年2月のリリース(release)81.0を含む)を用いて行った。 溶血活性。M.tuberculosis株H37Rv(TMC#102)およびH37Ra(TMC#201)、およびM .bovis BCGを、当初Trudeau Instituteから入手し、そして使用するまで−70℃ で保存した。E.coli株XL1-Blueは、Stratagene Cloning Systems(La Jolla,Cal ifornia)から購入し、そしてE.coli株DH5αは、Gibco BRL(Grand Island,New Y ork)から購入した。各実験の前に、mycobacteria株を静置培養により、完全Midd lebrook 7H9ブロス(Difco)中で37℃で4週間生育させ、そしてE.coli株は振盪 培養により適切な抗生物質と一緒にまたは適切な抗生物質なしでLuria-Bertani( LB)ブロス中で、37℃で定常期まで生育させた。 E.coliおよびM.smegmatisにおける溶血表現型をスクリーニングするために 用いられる血液寒天培地を、クエン酸添加ヒツジ全血(Animal Products Divisi on,CDCより入手)を0.01Mリン酸緩衝化生理食塩水(pH7.2)で2回洗浄することに より調製した。次いで、洗浄したヒツジ血液を、適切な抗生物質と一緒にまたは 適切な抗生物質なしで、5%の濃度でTrypticase Soy Agar(TSA)に添加した。E. coliおよびM.smegmatis形質転換体をそれぞれこの培地上で37℃で24時間および 4日間インキュベートした。 Mycobacterium tuberculosisの毒性H37Rv(TMC 102)株および無毒性H37Ra(TMC 201)株を、ヒツジ赤血球の接触依存性溶 解に関して標準的な赤血球溶解アッセイの改変法(20、22)を用いてスクリーニン グした。溶解を、540nmでの無細胞上清の吸光度によってモニターし、赤血球か らのヘモグロビンの放出を測定した。バチルス菌を10分間の遠心分離(17,500×g )によって採取し、洗浄し、そして約1012細菌/mlの濃度で0.1%Tween80/0.01Mリ ン酸緩衝化生理食塩水(PBS)(pH7.2)に再懸濁した。ヒツジ赤血球を、疾患のコン トロールおよび予防センターの動物産生物部門(The Animal Products Division 、Centers for Disease Control and Prevention)による全血から入手し、そし て洗浄して、約1010細胞/mlの濃度で0.1%Tween80/0.01M PBS(pH7.2)中に再懸濁 した。共沈澱実験のために、等容量の赤血球および細菌の懸濁物を混合し、17,5 00×gで10分間遠心分離し、次いで、37℃でインキュベートした。洗浄したM.t uberculosis株およびM.bovis株の個々の培養物と赤血球との混合物もまた、沈 澱させずに37℃でインキュベートした。3時間後、サンプルを17,500×gで10分 間遠心分離し、上清を慎重に集め、そして540nmにおけるそれらの吸光度(A540) を測定した。ヘモグロビン放出の平均を、上記のように遠心分離およびインキュ ベートしたヒツジ赤血球のみを含む平行サンプルのA540を引いて計算した。 毒性H37Rvバチルスおよび赤血球の懸濁物を17,500×gで10分間遠心分離する ことにより共沈澱させ、ペレットを37℃で3時間インキュベートした場合、ヘモ グロビン放出の平均は、A540=0.67±0.36であった。H37Rvバチルスおよび赤血 球を 混合して遠心分離せずに懸濁物のまま放置した場合、ヘモグロビン放出は著しく 低かった(A540=0.19±0.04;p=0.026)。毒性H37Rvとは対照的に、無毒性H 37Raバチルスは、遠心分離およびヒツジ赤血球とのインキュベーションの後でも わずかA540=0.21±0.16であり、吸光度はコントロール溶解産物(p=0.092)と 有意な差異はなかった。弱毒化ワクチン株M.bovis BCGは、遠心分離およびイン キュベーションの後ではA540=0.06±0.03であった。 E.coliおよびE.coli組換え体を用いる次の接触溶血実験を、2つの例外を伴 って上記のように行った。Tween80を含まないPBSを用いて、細菌および赤血球を 洗浄および再懸濁し、そして各アッセイにつき沈澱させるかまたは沈澱させない で約109細菌/mlおよび約1010赤血球/mlを用いた。 接触依存性溶血活性に関するコスミドライブラリーのスクリーニング M.tub erculosis H37Rv株のコスミドライブラリーを、プラスミド対のpJC98およびpJC1 00(24)を用いて構築した。プラスミドpUC19およびpBluescript II KS-(Stratage ne)を用いて、E.coliにおいて接触依存性細胞溶解を与える分離株を上記の手順 (22)を用いてサブクローニングした。 E.coli K-12株XL1-Blue中のM.tuberculosis H37Rv DNAのコスミドライブラ リーの個々の形質転換体を一晩培養したものを、ヒツジ赤血球の接触依存性溶血 についてスクリーニングした。細胞溶解活性を発現している単一クローン(pHK1 01と呼ぶ)を、1回のスクリーニングによる96個の形質転換体 から単離した。この組換え体の静置培養物のみが細胞溶解活性を発現することが 見出された。この組換え体pHK101の接触依存性細胞溶解活性がコスミド上に保持 される遺伝子によるものであって、E.coliゲノム内の無関係な変化によるもの ではないことを確かめるために、pHK101 DNAを精製し、非溶血性E.coli株XL1-B lueおよびDH5αの新鮮なコンピテント細胞に形質転換した。これらの新しい形質 転換体の両方が赤血球を溶解したのに対し、形質転換されていない(naive)レシ ピエント株はいずれも著しい溶解を引き起こさなかった。 XL1-Blue(pHK101)細胞の接触依存性細胞溶解活性を、コスミドライブラリーを 構築するために用いられたプラスミドpJC98またはpJC100を含むXL1-Blue細胞の 活性と比較した。約109XL1-Blue(pHK101)細菌を赤血球と共に沈澱させると、A5 40 =0.24±0.028であったが、約109XL1-Blue(pJC98)、XL1-Blue(pJC100)、また はXL1-Blue細菌をヒツジ赤血球と共に沈澱させると、A540<0.02であった。XL1 -Blue(pHK101)は、細菌がヒツジ赤血球と共に遠心分離されなかった場合、著し くヘモグロビンの放出が少なかった(p=0.019)。XL1-Blue(pHK101)の定常期の 培養物の濾液は、著しいヘモグロビンの放出がなかった(p>0.05)。 遺伝子分析。コスミドpHK101は、M.tuberculosisの約32kbのDNAを含む。pHK1 01コスミドのXbaIフラグメントを、pUC19のXbaI部位にサブクローニングし、そ して形質転換体を、リン酸緩衝化生理食塩水で洗浄しLuria-Bertaniトップアガ ー中 に固定したヒツジ赤血球における溶血ゾーンについてスクリーニングした。6.5k b XbaIフラグメントを有する組換え体のみが、溶解した赤血球のリングに囲まれ た。このプラスミド(pHK1001と命名する)を有する約109E.coliの定常期培養物 は、A540=0.652±0.012のヘモグロビン放出平均値を有し、コスミドpHK101を 有する109細菌のA540=0.241±0.029と比較した。pHK1001で形質転換したXL1-B lueの細胞溶解活性はまた、成長の定常期に限定され、そして定常期培養物の培 養濾過物は、ヒツジ赤血球の溶解を誘導しなかった。プラスミドpHK1001由来の3 .2kbのNotIフラグメントをpBluescript II KS-へクローニングすることにより、 細胞溶解活性はさらに、このフラグメントに局在化された。このプラスミドを、 pTBLA3と命名した。このフラグメントを、M.tuberculosis H37Rv、M.tubercul osis H37Ra、およびM.bovis BCG由来のゲノムDNA中の同じサイズのNotIフラグ メントにハイブリダイズした。これらの領域は、これらの生物の調節遺伝子の相 同物を示し得る。 E.coliおよびM.smegmatisにおけるhprによる溶血誘導の遺伝子分析。E.coli でのこの溶血表現型に関する遺伝子の最初の分析は、プラスミドpTBLA3/S2由来 の1,978bpのNotI/SalIフラグメントのサブクローニング(Kingら、1994)、および 血液アガープレート上の溶血に関するサブクローンのスクリーニングにより行わ れた。プラスミドpTBLA3/S2をNotI/SalIの二重切断で切断し、そして1,978bpの フラグメントを、Genecle an II(Bio 101,LaJolla,California)を製造会社の説明書に従って用いて、1.0 % Tris-ホウ酸-EDTA(TBE)アガロースゲルから精製した。次いで、このDNAフラグ メントを、このDNAフラグメントの配列の分析後に同定されたBglII切断を用いて 2つのフラグメントに開裂した。これは、BglII/NotI部位を有する852bpのフラ グメント、およびBglII部位を含む1,126bpのフラグメントを生じる。これら2つ のフラグメントを、上記のように1%TBEアガロースゲルから精製し、pBluescrip t IIks-のBamHIまたはBamHI/NotI部位へ別々に連結し、そしてE.coli XL1-Blue 株に形質転換した。全ての形質転換体を、50μg/mlアンピシリンを含有する血液 アガープレート上での溶血ゾーンについてスクリーニングし、37℃で24時間イン キュベートした。 1,978bpフラグメントに含まれるumuD遺伝子の部分欠失を行って、E.coliおよ びM.smegmatisにおける溶血の誘導にそれが果たす役割の重要性を決定した。um uD遺伝子の151bpの欠失を含む404bpのフラグメントを、酵素HinCIIでの切断によ りプラスミドpTBLA3/S2から切り出し、そして、上記のように、残存遺伝子配列 を精製し、そして精製親ベクターにした。151bpの部分欠失したumuD遺伝子を含 む404bpフラグメントも、精製し、そして親プラスミドに戻し連結した。両サブ クローンを、上記のように血液アガープレート上での溶血ゾーンについてスクリ ーニングした。次いで、報告されたumuD遺伝子配列がE.coli中のこの表現型を 補足する能力を、umuオペロン を含むプラスミドpSE117(Walker、1984)をE.coli XL1-Blueにクローニングする ことにより試験した。次いで、このプラスミドを含む形質転換体を上記のように 接触溶血アッセイによって、および血液アガープレート上の溶血について試験し た。 プラスミドpTBLA3/S2由来の1,978bpフラグメントを、E.coliにおけるhprの転 写のための独立したプロモーターの存在についても分析した。これは、プラスミ ドpTBLA3/S2由来の1,978bpのEcoRI/SalIフラグメントをプラスミドpUC18およびp UC19のEcoRI/SalI部位にサブクローニングすることにより行った。次いで、これ らのクローンを50μg/mlアンピシリンを含有する血液アガープレート上での溶血 表現型についてスクリーニングし、そして挿入物の方向を、酵素NdeI/ClaIによ るプラスミドの切断後に0.7%TBEアガロースゲル上でDNAフラグメントのサイズを 測定することにより確認した。酵素NdeIは、プラスミドpUC19およびpUC18を一度 切断し、そしてClaI酵素は1,978bpの挿入物内で1度だけ切断する。 Mycobacterium smegmatisにおける発現。M.smegmatisにおける溶血表現型の 誘導の評価を、E.coliでこの表現型を誘導するDNAフラグメントをエレクトロポ レーション可能なM.smegmatis LR222株にクローニングすることにより行った。 hprを含むプラスミドpTBLA3(Kingら、1993)由来の3.2kbpのBamHIフラグメントを 、E.coli/mycobacterialシャトルベクターpMV261(Stoverら、1991)のBamHI部位 を用いて、E.coli XL1 -Blue株にクローニングし、そしてこのプラスミドをpMV261/S3と命名した。プラ スミドpMV261はまた、プラスミドコントロールとして、挿入物をともなわずにE .coli XL1-Blue株にクローニングされた。E.coli由来の精製プラスミドをM.s megmatis LR222株に形質転換し、そして形質転換体を、50μg/mlカナマイシンを 含む血液アガープレート上にプレートし、37℃で4日間インキュベートし、そし て溶血ゾーンを測定した。 プラスミドpMV261/S3およびpMV261を、それぞれ溶血および非溶血M.smegmati sクローンから精製した。プラスミドpMV261/S3中のDNA挿入物は、そのプラスミ ドをE.coli XL1-Blue株へ戻しクローニングし、溶血E.coli形質転換体由来の プラスミドを精製し、そして酵素BamHIでの切断後、1.0%TBEアガロースゲル上で 挿入物のサイズを測定することにより確認された。血液アガープレート上の溶血 および非溶血のM.smegmatisクローンおよびE.coliクローンはまた、接触依存 性溶血アッセイを用いて試験された。 次いで、hprの推定プロモーターがM.smegmatisにおける溶血表現型の誘導に 機能するかどうかを、hprを含む1,978bpフラグメントをプラスミドpMV261のミコ バクテリアプロモーターと反対向きにM.smegmatisへクローニングすることによ り決定した。酵素SalIを用いて、プラスミドpTBLA3由来のSalI末端を有する1,97 8bpフラグメントを単離し、そしてベクターpMV261のSalI部位を用いてE.coli X L1-Blueにクローニング した。いくつかの溶血E.coli形質転換体のプラスミドを、上記のように、酵素C laIで切断し、そして1.0%TBEアガロースゲル上でフラグメントのサイズを測定す ることにより、ベクターpMV261中の2つの異なるSalI方向についてスクリーニン グした。どちらの方向も、このフラグメント上のhpr遺伝子より上流に位置して 独立的に機能するプロモーター領域が原因となって、E.coliに溶血を誘導する と推定された。両方向のSalIフラグメントを含むpMV261プラスミド(pMV261/S2お よびpMV261/S20と命名した)を精製し、次いで、M.smegmatis LR222株にエレク トロポレーションした。M.smegmatis形質転換体を、カナマイシンを含有する血 液アガープレート上で溶血についてスクリーニングし、そして上記のようにプラ スミドを精製およびE.coliに戻しクローニングすることにより確認した。 ミニ細胞分析。プラスミドpMV261、pMV261/S3およびpMV261/S2を、E.coliミ ニ細胞678-54株(Alderら、1967)に別々にクローニングし、そして溶血および非 溶血クローンを、血液アガープレートおよび接触依存性溶血アッセイを用いて確 認した。ミニ細胞を、すでに記載(QuinnおよびTompkins、1989)された方法を用 いて、50μg/mlカナマイシンを含有するLB培地中の初期定常期までこれらのE.c oliクローンを培養した後、これらのクローンから単離した。[35S]-メチオニン 標識タンパク質を10%SDS-PAGEでタンパク質標準とともに分析した。ゲルをクー マシーブルーで染色し、製造会社(Dupont,Bosto n,Massachusetts)に従って、En3hance溶液で固定し、そして濾紙上で乾燥した 。ゲルをKodak AR X線フィルムに24時間-70℃で曝した。 コスミドpHK101由来の3.2kbpのNotIフラグメントを含むE.coliサブクローン は、洗浄したヒツジ赤血球を含む血液アガープレート上では溶血のはっきりした ゾーンを作ることが見出されたが、全血液で調製された血液アガープレート上で はこのクローンによって溶血ゾーンは作られなかった。このサブクローンはまた 、pHK101を含むE.coliクローンの接触依存性溶血に類似したヒツジ赤血球の接 触依存性溶血を起こす。この3.2kbpフラグメントをベクターpMV261(pMV261/S3と 命名したプラスミド)を用いてE.coliにクローニングし、次いで、溶血E.coli 形質転換体から精製してM.smegmatis LR222株にクローニングする。このDNAフ ラグメントはまた、血液アガープレート上で4日間インキュベートして成長させ た後、ミコバクテリアの形質転換体に溶血ゾーンを誘導することが見出された。 ベクターpMV261を含むE.coliおよびM.smegmatis形質転換体は、血液アガープ レート上での4日間の培養の後では非溶血性であり、そしてM.smegmatis形質転 換体は14日間インキュベートした後でもネガティブなままであった。ベクターpM V261/S3を含むE.coliおよびM.smegmatisの両形質転換体は、血液アガープレー ト上では溶血性であったが、E.coli形質転換体のみが、洗浄したヒツジ赤血球 の接触依存性溶血を起こした。 プラスミドpMV26I/S3中のDNA挿入物のサイズ分析を、E.coliおよびM.smegma tis内での複製後、プラスミドについて行った。これらの研究は、このプラスミ ドがM.smegmatisにクローニングされる場合に、3.2kbpのBamHIフラグメント内 の欠失が生じることを示した。M.smegmatisから直接単離したスーパーコイルプ ラスミドは、約6.0kbpであり、そしてE.coliでの形質転換および複製後にこの プラスミドから単離したBamHIフラグメントは、1.5kbpであった。 プラスミドpTBLA3中の3.2kbpのフラグメントの部分配列分析およびデータベー ス検索は、このフラグメントが、Kitagawaら、1985およびPerryら、1985により 報告されたumuオペロンを含むE.coli染色体領域上のDNA配列に100%一致するumu D遺伝子およびumuC遺伝子の相同領域を含むことを示した。このDNA挿入物のサブ クローニングを行って、この挿入物上に位置するどの遺伝子が、E.coliおよびM .smegmatisでの溶血表現型をコードするかを決定した。プラスミドpTBLA3から ベクターpMV261にサブクローニングされた1,978bpのSalI/NotIフラグメントが、 E.coliおよびM.smegmatis形質転換体の溶血を誘導することを見出した。プラ スミドpTBLA3/S2中のこの1,978bpの挿入物の部分配列分析は、umuオペロンの部 分配列に加えて、このフラグメントもまた、umuDを含む染色体領域に対する報告 されたDNA配列の相同なBglII部位より上流の未発表の852bpのDNA配列を含むこと を示した。 この1,978bp挿入物のサブクローニング分析は、umuD遺伝子 が、E.coliまたはM.smegmatisでの溶血表現型の誘導に関係ないことを示した 。BglIIフラグメントは1,978bpフラグメントからサブクローニングされ、完全な umuD遺伝子およびそのプロモーターを含み、ベクターpBluescript IIks-にクロ ーニングされたが、E.coli形質転換体に溶血表現型を与え得なかった。この挿 入物由来のBglII/NotIフラグメントを有するE.coli形質転換体もまた、非溶血 性であった。プラスミドpTBLA3/S2由来のumuD遺伝子の部分欠失は、このプラス ミドを有するE.coli形質転換体の溶血表現型に影響を与えなかった。umuDの欠 失部分およびumuCの部分配列を含むE.coliクローンは非溶血であった。さらに 、E.coli umuオペロンのクローン化染色体領域を含むプラスミドpSE117で形質 転換された同じE.coli株は、血液アガープレート上で、または接触依存性溶血 アッセイにより非溶血であった。 umuD遺伝子のフランキング領域および1,978bpフラグメント上のumuDの上流に 位置する未発表のDNA配列に対して構築されたプライマーを用いるE.coli XL1-B lue株染色体のDNA増幅は、0.7%TBEアガロースゲルでサイズを測定する場合、E. coliのゲノムDNAおよびプラスミドpTBLA3から同じサイズの1.6kbpのフラグメン トを増幅を生じた。 ベクターpUC18およびpUC19のLacZプロモーターに関して反対方向の1,978bpフ ラグメントがこれらのプラスミドを含むE.coli形質転換体の溶血表現型に影響 しなかったということは、E.coliで機能する独立したプロモーターの存在を示 す。この 挿入物を含むSalIフラグメントを、ベクターpMV261のSalI部位で、hsp60プロモ ーターに関して反対の方向に連結し、そしてこれら2つのプラスミドpMV261/S2 およびpMV261S20をE.coli XL1-Blue株にクローニングした。これは、このDNA 挿入物上の遺伝子の転写をpMV261のhsp60プロモーターに関して反対の方向に行 わせ、そして独立したプロモーターがM.smegmatisで機能するかどうかを決定す るために行った。pMV261/S2およびpMV261/S20を含むE.coli形質転換体は、血液 アガープレート上で等しく溶血性であった。対照的に、プラスミドpMV261/S20を 含むM.smegmatis形質転換体のみが溶血性であった。これらの結果は、E.coli で溶血を誘導する遺伝子の独立したプロモーターが、M.smegmatisで機能しない ことを示す。pMV261におけるhsp60プロモーターの制御下でのこの遺伝子の方向 が、M.smegmatisで溶解表現型を誘導したということは、溶血素を誘導する1,97 8bpフラグメント上のhpr遺伝子の転写が、umuD遺伝子を含む相同なDNA配列と反 対であったことを示す。pMV261/S20を含むM.smegmatisの溶血クローンはまた、 7H9およびTSAブロースで培養する間、pMV261を含む非溶血クローンと比較して、 細胞の大きな集合体を形成することを見出された。 1,978bpフラグメントの完全な配列の分析は、反対鎖上にあり、かつumuDを含 む相同なDNA配列と反対の方向でhprをコードすると考えられる第二の読み取り枠 の存在を確認した。このhpr配列は、配列番号2に示される(1021bp)。この読み 取り 枠を含むセンス鎖の方向は、上記のように、ベクターpMV261を用いてこの遺伝子 によってM.smegmatisに誘導される溶血表現型の発現と一致した。50アミノ酸よ り大きな他の連続した読み取り枠は、このDNAフラグメントで見出されなかった 。このDNA配列は、全体でG+C組成物を40.8%含み、それは、E.coliのDNA配 列には典型的ではない(MarmurおよびDoty、1962)。hprの推定開始コドンの17bp 上流に位置するDNA配列は、E.coliプロモーターの-10コンセンサス配列(TATAAT )に5/6一致し、そしてこのコドンの46bp上流に位置する-35コンセンサス配列(TT GACA)に4/6一致する。推定ATGコドンから9bp上流のE.coliコンセンサス配列(A GGAAAGG)に4/8一致する可能なリボソーム結合部位も存在する。 この読み取り枠のDNA配列の99位の推定ATGコドンが開始コドンであると仮定し 、そして終止コドンが、クローニングベクターのNotI部位の後のこの読み取り枠 にインフレームで位置する場合には、この読み取り枠は、アラニンで終わってい る309アミノ酸のタンパク質をコードする。DNA配列に基づくこのタンパク質の推 定分子量は、約34,000ダルトンである。この読み取り枠が終止コドンを含まずに 、ベクターの終止コドン配列を用いて、hprによりコードされたタンパク質の推 定分子量が、この遺伝子を含むE.coliミニ細胞で発現した実際のタンパク質と 一致することは珍しい。pMV261/S20を含むE.coliミニ細胞の溶血性クローンは 、約34,000ダルトンのタンパク質を発現したが、pMV261を含む非溶血性E.coli ミニ細胞 は、このタンパク質を生産しなかった。このことは、ベクター配列およびhpr読 み取り枠へインフレームに位置する終止コドンが、hpr遺伝子の終了に機能した こと、およびこの遺伝子が、これらのE.coliクローンでの溶血表現型の誘導に 必要であったことを示唆する。 hprの推定読み取り枠を含むDNA配列を、DNAおよびアミノ酸レベルでの相同性 について調査した。このDNA配列は、129bp領域ではChlamydial hctA遺伝子に対 して62.0%の相同性を含む。この遺伝子は、核様体凝集(nucleoid condensation )に含まれるリジンリッチヒストン様DNA結合タンパク質をコードすることが記載 されている(Hackstadtら、1991)。このhpr遺伝子はまた、Actinobacillus pleur opneumoniae apxIオペロン(溶血素のapxIA構造遺伝子の読み取り枠を含む102bp の領域を有する)に対して55.9%の相同性を有する。さらに、Lactococcus lacti sのLacR遺伝子については100bpにわたる領域で62.0%の、およびM.galliseptic umのATPオペロンについては、225bpにわたる領域で53.3%の相同性がそれぞれあ った。 他の細菌で膜を溶解する能力は、細胞溶解素が、真核生物細胞への侵出または 侵入、細胞内増殖、細胞から細胞への展開、または膜結合性液胞または細胞から の逃癖のようなプロセスで役割を果たすことを示唆する(Mirns,C.A.ら、The P athogenesis of Infectious Disease,Academic Press,Inc.,San Diego,Cali fornia(1990))。毒性のM.tuberculosis H37Rv株における接触依存性細胞溶解に 関するゲノム座は、弱 毒化M.tuberculosis H37Ra株およびM.bovis BCG株のゲノム領域に相同であり 、従って、これらの株は、この細胞溶解活性の発現の欠損、または低下により弱 毒化され得る。ハイブリダイゼーションおよび増幅のデータはまた、E.coli um uCDオペロンに対するM.tuberculosisの相同物があることを示す。 この細胞溶解活性の他の可能な役割は、満杯になったマクロファージからミコ バクテリアを放出することであり得る。このような役割は、定常期培養物由来の E.coli組換え体のみが、この細胞溶解活性を発現するという観察と一致し得る 。病原としての細胞溶解素の可能な役割は、膜の溶解のみに限定されない。溶解 がない場合でさえ、細菌の細胞溶解素は、真核生物細胞に十分な多面的発現効果 を及ぼし得る(We1ch,R.A.ら、Infect.Immun.,43:156-160(1991)の概説参照 のこと)。例えば、エネルギー代謝が、崩壊され得るか(Bhakdi,S.ら、J.Clin .Invest.,85:1746-1753(1990))、または外因性シグナルへの応答能力が損傷さ れ得る(Welch,R.A.ら、The Molecular Biology of Microbial Pathogenicity ,Academic Press,Inc.,New York(1986))。 従って、例えば、配列番号2に挙げるような、溶血素の調節に関する遺伝子は 、結核に対するワクチンの基本であり得る。この遺伝子は、当該分野で公知かつ 標準的な手段によりM.bovis BCGのような無毒性のワクチン株に挿入され得る。 次いで、この改変ウイルスは、ワクチンとして投与され得、 それは、ワクチンとしてM.bovis BCGを投与するために用いる現行の方法および 投与量に従う。本発明のワクチンは、以前M.bovis BCGワクチンが行ったように 、マクロファージを感染し得る;しかし、本発明のワクチンは、その溶血素調節 遺伝子によって、抗原および生じる細胞仲介性免疫を与えるために、細胞質へフ ァゴソームを逃がす付加的な能力を有し得る。 本発明は、その特定の実施態様の特定の詳細に関する参考を用いて記載されて いるが、このような詳細は、添付の請求の範囲に含まれる本発明の範囲に限定す ることを意図しない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C07K 16/12 8517−4H C07K 16/12 C12N 1/21 7804−4B C12N 1/21 C12P 21/08 9358−4B C12P 21/08 C12Q 1/04 7823−4B C12Q 1/04 // A61K 38/00 ABY 0276−2J G01N 33/50 L G01N 33/50 0276−2J 33/53 M 33/53 0276−2J 33/566 33/566 0276−2J 33/569 B 33/569 9051−4C A61K 37/02 ABY (C12N 1/21 C12R 1:32) (C12N 1/21 C12R 1:34) (72)発明者 キング,シー.ハロルド アメリカ合衆国 ジョージア 30273,レ ックス,ウッド クリーク レーン 6968 (72)発明者 シニック,トーマス エム. アメリカ合衆国 ジョージア 30329,ア トランタ,レイニア フォールズ ドライ ブ 1434 (72)発明者 サティッシュ,マンディアー インド国 ボンベイ 400 079,ビクロ リ,ピロジャナガー(番地なし)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.配列番号2に示される単離された二本鎖核酸。 2.ベクター中にある請求項1に記載の核酸。 3.請求項1に記載の核酸のヌクレオチド99〜1020を含む単離された核酸。 4.請求項1に記載の核酸のヌクレオチド1〜98を含む単離された核酸。 5.レポーター遺伝子に作動可能に連結された請求項4に記載の核酸。 6.請求項1の核酸と選択的にハイブリダイズする単離された核酸。 7.ベクター中にある請求項5に記載の核酸。 8.前記核酸の発現に適切な宿主中にある請求項7に記載のベクター。 9.配列番号3に示されるポリペプチドを含む精製タンパク 質、またはそれらの生物学的に活性な部分。 10.請求項9に記載のタンパク質をコードする単離された核酸。 11.請求項10に記載の核酸を含むベクター。 12.請求項9に記載のタンパク質に特異的に結合する抗体。 13.前記核酸の発現に適切な宿主中にある請求項11に記載のベクター。 14.前記宿主がM.bovis BCGである、請求項13に記載の宿主。 15.前記宿主がMycobacterium smegmatisである、請求項13に記載の宿主。 16.Mycobacterium tuberculosisに対して被検体内の免疫応答を促進する方法 であって、該被検体に請求項14に記載の宿主を投与する工程を包含する、方法 。 17.Mycobacterium tuberculosisに対して被検体内の免疫応答を促進する方法 であって、該被検体に請求項15に記載 の宿主を投与する工程を包含する、方法。 18.被検体内でM.bovis BCGワクチンの免疫原性を高める方法であって、該ワ クチンを該被検体に投与する前に、請求項11に記載のベクターを該M.bovis B CGワクチンに挿入する工程を包含する、方法。 19.請求項9に記載のタンパク質によって正に調節された二本鎖Mycobacteriu m bovis、Mycobacterium smegmatis、またはMycobacterium tuberculosis H37Ra の核酸であって、該核酸が溶血活性を有するタンパク質をコードする、核酸。 20.請求項19に記載の核酸によってコードされるタンパク質、またはそれら の溶血活性な部分。 21.請求項19に記載の核酸と選択的にハイブリダイズする核酸。 22.請求項20に記載のタンパク質に特異的に結合する抗体。 23.薬学的に受容可能なキャリア中の免疫原量の請求項20に記載のタンパク 質。 24.サンプル中のMycobacterium tuberculosisの毒性株の存在を検出する方法 であって、 (a)サンプル中のMycobacterium tuberculosis特異的核酸配列の存在を同定す る工程;および (b)サンプル中の接触仲介性溶血活性を検出する工程、 を包含し、ここで、Mycobacterium tuberculosisの存在および接触仲介性溶血活 性の存在がMycobacterium tuberculosisの毒性株の存在を示す、方法。
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