JPH0948260A - 自動車のアクセルペダル装置 - Google Patents

自動車のアクセルペダル装置

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JPH0948260A
JPH0948260A JP20444995A JP20444995A JPH0948260A JP H0948260 A JPH0948260 A JP H0948260A JP 20444995 A JP20444995 A JP 20444995A JP 20444995 A JP20444995 A JP 20444995A JP H0948260 A JPH0948260 A JP H0948260A
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cable
lever
pedal lever
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スロットルドラムユニット一体型で且つ有効
なヒステリシス機構を備えたアクセルペダル装置を提供
する。 【解決手段】 フリクションドラム23とケーブル24
との摺動抵抗を利用してヒステリシス機構21を形成し
た。すなわち、フリクションドラム23とケーブル24
との摺動抵抗により、アクセルペダルレバー4の踏み方
向A及び戻り方向Bでの回動の急激な変動が抑制され、
エンジン出力信号が安定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は自動車のアクセル
ペダル装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に自動車のアクセルペダル装置は、
車室内に配されたアクセルペダルレバーの回動量をケー
ブルを介してエンジンルーム内に配されたスロットルド
ラムユニットに伝達し、該スロットルドラムユニットで
前記回動量に応じたエンジン出力信号を発生させる構造
になっている(類似技術として、特公平6−24888
号公報参照)。
【0003】このように、アクセルペダルレバーの回動
量に応じたエンジン出力信号をスロットルドラムユニッ
トから発生する構造になっているため、エンジン出力の
安定性を確保するために、アクセルペダルレバーの回動
量の急激な変動は極力抑える必要がある。そのため、ア
クセルペダルレバーの踏み方向及び戻り方向における急
激な回動を抑制するための「ヒステリシス」を称される
機構を設けて、アクセルペダルレバーが急激に回動しな
いように工夫されている。また、ヒステリシス機構はア
クセルペダルレバーの回動時に抵抗を生じさせること
で、運転者がアクセルペダルレバーを踏み込み、或いは
所定位置に保持する際にある程度の抵抗感を得ることが
でき、これにより操作フィーリングを良くしている。前
述のように、車室内に配されたアクセルペダルレバーと
エンジンルーム内に配されたスロットルドラムユニット
とをフレキシブルなケーブルを介して連結する構造の場
合は、このケーブル自体によってヒステリシス機構が形
成される。すなわち、ケーブルの長い経路における摺動
抵抗により、アクセルペダルレバーの踏み方向及び戻り
方向への回動力が抑制されるため、このケーブルの配索
構造自体がヒステリシス機構となり、アクセルペダルレ
バーの急激な回動が抑制される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、最近で
は、ケーブル経路の短縮化を図るために、スロットルド
ラムユニットをエンジンルームではなく、車室内のアク
セルペダルレバーに一体的に取付けた構造のアクセルペ
ダル装置が考えられている。このようなスロットルドラ
ムユニット車室内設置型のアクセルペダル装置の場合
は、ケーブルの長さが短くなるため、前述のようなケー
ブル自体の摺動抵抗を利用したヒステリシス機構を構成
することができない。従って、このようなタイプのアク
セルペダル装置への適用に好適なヒステリシス機構の開
発が望まれている。
【0005】この発明はこのような従来の技術に着目し
てなされたものであり、スロットルドラムユニット車室
内設置型で且つ有効なヒステリシス機構を備えたアクセ
ルペダル装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
車体に取付けられたベースブラケットの下部に支点を中
心にして踏み方向及び戻り方向へ回動自在なアクセルペ
ダルレバーを取付け、前記ベースブラケットの上部に回
動軸の回動量に応じてエンジン出力信号を発生させるス
ロットルドラムユニットを取付けると共に、前記回動軸
に一体的に取付けられた回動レバーとアクセルペダルレ
バーの上端部とを回動力伝達部材にて連結し、該回動軸
をアクセルペダルレバーと連動して回動するようにし、
前記ベースブラケットの略中央部に溝部を周縁に有する
フリクションドラムを固定し、該フリクションドラムの
ベースブラケット側の溝部にケーブルを摺動自在に巻回
し、該ケーブルの一端をアクセルペダルレバーに取付け
た係止片の切欠部又は孔部に挿通させると共に該一端に
係止片に当接するストッパ体を設け、且つ前記フリクシ
ョンドラムにケーブルの他端を引張る方向へ付勢する付
勢手段を設けたものである。
【0007】請求項1記載の発明によれば、付勢手段に
よりケーブルの他端が引っ張られるため、該付勢手段に
より、アクセルペダルレバーがケーブルを介して戻り方
向へ付勢されると共に、ケーブルがフリクションドラム
の溝部に押付けられた状態となる。従って、アクセルペ
ダルレバーを踏み方向及び戻り方向に回動させた際に、
ケーブルとフリクションドラムの溝部との間に摺動抵抗
が生じる。そして、この摺動抵抗が、アクセルペダルレ
バーの踏み方向への回動力(足の踏み力−付勢手段)及
び戻り方向への回動力(付勢手段)をそれぞれ抑制する
方向に作用する。従って、スロットルドラムユニット車
室内設置型のアクセルペダル装置でありながら、前記フ
リクションドラムやケーブル等により有効で省スペース
型のヒステリシス機構を形成することができる。
【0008】更に、この発明の特徴として、ケーブルの
一端がアクセルペダルレバーの係止片の切欠部又は孔部
に挿通されており、且つその一端に設けたストッパ体が
係止片に当接した状態になっているため(ストッパ体と
係止片とが一体的に連結されていないため)、万一、ケ
ーブルの「戻り不良」が生じても、アクセルペダルレバ
ーだけはケーブルとは無関係に戻り方向へ回動すること
ができる。このように、ヒステリシス機構にトラブルが
生じても、アクセルペダルレバーの戻り方向への回動は
確実に確保されるため、エンジン出力信号の出力にトラ
ブルが生じることはない。
【0009】請求項2記載の発明は、車体に取付けられ
たベースブラケットの下部に支点を中心にして踏み方向
及び戻り方向へ回動自在なアクセルペダルレバーを取付
け、前記ベースブラケットの上部に回動軸の回動量に応
じてエンジン出力信号を発生させるスロットルドラムユ
ニットを取付けると共に、前記回動軸に一体的に取付け
られた回動レバーとアクセルペダルレバーの上端部とを
回動力伝達部材にて連結し、該回動軸をアクセルペダル
レバーと連動して回動するようにし、前記スロットルド
ラムユニットの回動軸の一端に該回動軸と一体的に踏み
方向及び戻り方向へ回動する操作レバーを取付けると共
に、スロットルドラムユニットの一端付近に周縁に溝部
を有するフリクションドラムを固定し、該フリクション
ドラムのベースブラケット側の溝部にケーブルを摺動自
在に巻回し、該ケーブルの一端を前記操作レバーの切欠
部又は孔部に挿通させると共に該一端に操作レバーに当
接するストッパ体を設け、且つ前記フリクションドラム
にケーブルの他端を引張り方向に付勢する付勢手段を設
けたものである。
【0010】請求項2記載の発明によれば、フリクショ
ンドラムやケーブル等をスロットルドラムユニットの端
部に設けたため、更に省スペース型のヒステリシス機構
を形成することができる。
【0011】請求項3記載の発明は、フリクションドラ
ムに付勢手段としてバネを組み合わせ、該バネの一端を
フリクションドラムの一部に係合させると共に、他端を
ケーブル他端のストッパ体に係合させて、該ケーブルを
他端側へ引っ張る方向に付勢するようにしたものであ
る。
【0012】請求項3記載の発明によれば、付勢手段が
フリクションドラムに組み合わされたバネであるため、
ヒステリシス機構自体の小型化を図る面で有利である。
【0013】請求項4記載の発明は、スロットルドラム
ユニットの回動レバーが補助付勢手段により戻り方向へ
回動するように付勢されており、且つアクセルペダルレ
バーの上端部とスロットルドラムユニットとを連結する
回動力伝達部材がケーブルで、該ケーブルの一端をアク
セルペダルレバーの上端部の切欠部又は孔部に挿通させ
ると共に該一端に係止片に当接するストッパ体を設け、
且つ該ケーブルの他端を前記回動レバーに係合させたも
のである。
【0014】請求項4記載の発明によれば、回動伝達部
材がケーブルで、このケーブルの一端をヒステリシス機
構のケーブルと同様の構造でアクセルペダルレバーの上
端部に連結したため、万一、このスロットルドラムユニ
ット側におけるケーブルの「戻り不良」が生じても、ア
クセルペダルレバーの戻り方向への回動は確実に確保さ
れる。
【0015】
【発明の実施の形態】この発明の好適な実施形態を図面
に基づいて説明する。尚、図中、Y1 を前側、Y2 を後
側、X1 を左側、X2 を右側として説明する。
【0016】図1〜図6はこの発明の第1の実施形態を
示す図である。この実施形態に係るアクセルペダル装置
の構造を以下主な構成部品ごとに説明する。
【0017】ベースブラケット1:ベースブラケット1
は車体に取付けられるもので、上部1aに比べて下部1
cの方が幅が狭くなっている。また上部1aと下部1c
との間には傾斜部1bが形成されており、上部1aの方
が下部1cよりも前側に位置している。更に、該ベース
ブラケット1の両側端にはフランジ2が上下方向に形成
され、下部1cのフランジ2部分には支持孔3が形成さ
れている。
【0018】アクセルペダルレバー4:アクセルペダル
レバー4の下端には運転者が踏むためのペダル部5が設
けられており、上端には逆カギ穴状の切欠部(孔部でも
可)6が形成されている。また、アクセルペダルレバー
4の上部には、断面L型の係止片7が設けられ、この係
止片7にも切欠部(孔部でも可)8が設けられている。
更に、このアクセルペダルレバー4の下方には、「支
点」としての水平な支持軸9が設けられており、該支持
軸9を前記ベースブラケット1の下部1cの支持孔3へ
挿入している。従って、このアクセルペダルレバー4は
該支持軸9を中心として、踏み方向A及び戻り方向Bへ
回動自在な構造になっている。尚、この実施形態には設
けられていないが、前記支持軸9にアクセルペダルレバ
ー4を戻り方向Bへ付勢するスプリングを別個に設けて
も良い。
【0019】スロットルドラムユニット10:スロット
ルドラムユニット10はエンジン出力信号を発生させる
もので、ベースブラケット1の上部1aに取付けられて
いる。このスロットルドラムユニット10の内部には回
動軸11(図4参照)が設けられ、該回動軸11には回
動レバー12が設けられている。この回動レバー12は
スロットルドラムユニット10の表面に設けられた「補
助付勢手段」としてのスプリング13により図4中B方
向へ付勢されている。また、このスロットルドラムユニ
ット10には、回動軸11に接続された断面U形の弓形
ガイド部14が設けられている。そして、回動レバー1
2とアクセルペダルレバー4とを、前記弓型ガイド部1
4を介在させた状態で、「回動力伝達部材」としてのケ
ーブル15により連結されている。この弓型ガイド部1
4の存在によりケーブル15とスロットルドラムユニッ
ト10との干渉が回避される。ケーブル15の一端は前
記アクセルペダルレバー4の上端部の切欠部6内に係合
されたホルダ17に挿通され、該ケーブル15の一端に
はボール状のストッパ体18が設けられている。従っ
て、このストッパ体18はホルダ17を介して係止片7
に対して戻り方向Bで(戻り方向Bへ回動する際に)当
接した構造となる。一方、ケーブル15の他端にはピン
状のストッパ体19(図4参照)が設けられており、該
ストッパ体19が前記回動レバー12に係合されてい
る。そして、アクセルペダルレバー4を踏み方向Aに回
動させると、前記ケーブル15に引っ張られてスロット
ルドラムユニット10の回動レバー12及び回動軸11
が図4中A方向に回転し、該回動軸11の回動量をセン
サー20(図1参照)にて検出して、その回動量に応じ
たエンジン出力信号が出力される構造になっている。
【0020】ヒステリシス機構21:ベースブラケット
1の傾斜部1bには、アクセルペダルレバー4に取付け
た係止片7に連係させるヒステリシス機構21が設けら
れている。このヒステリシス機構21は、固定ブラケッ
ト22、フリクションドラム23、ケーブル24、バネ
(付勢手段)25を備えた構造になっている。
【0021】固定ブラケット22はベースブラケット1
の傾斜部1bに溶接で固定され、該傾斜部1bに対して
立設した状態となっている。そして、この固定ブラケッ
ト22の先端部には1つの支持孔26と2つ小孔27が
形成されている。
【0022】フリクションドラム23は、一部を切欠い
た概略プーリ形状をしており、周縁に溝部28を有し、
その溝部28の一部には離脱防止片29が設けられてい
る。このフリクションドラム23の中央部30は他の部
分よりも厚く形成されており、該中央部30と他の部分
との間には段差面31が生じている。そして、この中央
部30の中心には前記支持孔26に対応する取付孔32
が形成されていて、この取付孔32付近には前記小孔2
7に対応する突起33が一体形成されている。従って、
前記突起33を小孔27内に係合させた状態で、支持ピ
ン34によりフリクションドラム23を固定ブラケット
22に取付ける。前述のように突起33と小孔27とが
係合しているため、該フリクションドラム23は非回転
の固定状態となる。
【0023】バネ25は一端25aが閉塞し他端25b
が開放したU字形状のものを前記フリクションドラム2
3の中央部30の段差面31に沿って湾曲させた状態で
組み合わせたものである。該バネ25の一端25aはフ
リクションドラム23の下方の端部35に係合し、他端
25bはそれぞれ上側に折り曲げられた形状になってい
る。
【0024】ケーブル24の一端にはホルダ36を通し
た状態でボール状のストッパ体37が設けられており、
他端にはピン状のストッパ体38が設けられている。そ
して、ケーブル24は前記フリクションドラム23の溝
部28内に巻回され、他端のピン状のストッパ体38を
前記バネ25の他端25bに係合させると共に、一端側
のホルダ36を係止片7の切欠部8内に係合させ、該ホ
ルダ36を介して一端のボール状のストッパ体37を係
止片7に対して戻り方向Bで当接させた状態とする。こ
のようにケーブル24をフリクションドラム23の溝部
28内に巻回し、両端のストッパ体37、38をそれぞ
れ係止片7及びバネ25に係合させた時点で、バネ25
の他端25b側は弾性変形し、ケーブル24の他端のス
トッパ体38を引っ張るように作用する。そして、この
バネ25によるケーブル24を引っ張る力は、該ケーブ
ル24を介してアクセルペダルレバー4を戻り方向Bへ
回動させるように付勢する作用と、ケーブル24をフリ
クションドラム23の溝部28に押付ける作用の両方の
働きをする。
【0025】次に、このアクセルペダル装置におけるヒ
ステリシス動作等を説明する。
【0026】アクセルペダルレバー4の非回動時(図4
参照):アクセルペダルレバー4の非回動時は、スロッ
トルドラムユニット10のスプリング13と、バネ25
の付勢力が、各ケーブル15、24を介してアクセルペ
ダルレバー4に伝達され、該アクセルペダルレバー4を
戻り方向Bでのストッパ位置に停止させる。尚、ベース
ブラケット1には図示せぬストッパブラケットが設けら
れており、前記アクセルペダルレバー4はこの図示せぬ
ストッパブラケットに押当てされたストッパ位置で停止
している。
【0027】アクセルペダルレバー4の回動時(図5参
照):運転者の足でアクセルペダルレバー4のペダル部
5を踏むと、アクセルペダルレバー4が支持軸9を中心
として踏み方向Aへ回動する。アクセルペダルレバー4
が踏み方向Aへ回動すると、スロットルドラムユニット
10のケーブル15が引っ張られ、該スロットルドラム
ユニット10の回動レバー12が図4中A方向へ回転
し、それに見合ったエンジン出力信号が発生される。
【0028】この時、アクセルペダルレバー4の踏み方
向Aにおける回動力、すなわち踏み方向Aへの回動推進
力は、運転者の足による踏み力から戻り方向Bへ作用す
る力(バネ25+スプリング13)を差し引いた力とな
るが、ケーブル24とフリクションドラム23との間に
摺動抵抗が生じるため、この摺動抵抗力より前記踏み方
向Aへの回動力が弱められ、アクセルペダルレバー4の
踏み方向Aへの回動の急激な変動が抑制される。
【0029】逆に、運転者がペダル部5から足を離した
場合におけるアクセルペダルレバー4の戻り方向Bへの
回動力、即ち、戻り方向Bへの回動推進力は、前記戻り
方向Bへ作用する力(バネ25+スプリング13)のみ
であるが、前記踏み方向Aの場合と同様に、戻り方向B
においてもケーブル24とフリクションドラム23との
間に摺動抵抗が生じるため、この摺動抵抗により戻り方
向Bへの回動力が弱められ、アクセルペダルレバー4の
戻り方向Bへの回動の急激な変動も抑制される。このよ
うに、この実施形態では、フリクションドラム23やケ
ーブル24等により、アクセルペダルレバー4の踏み方
向A及び戻り方向Bへの回動力を抑制する省スペース型
のヒステリシス機構21を形成することができる。尚、
この実施形態におけるケーブル24とフリクションドラ
ム23との間の摺動抵抗は、アクセルペダルレバー4を
踏み込むほど大きくなる。すなわち、アクセルペダルレ
バー4を踏み込んでいくと、バネ25の反力が強まり、
ケーブル24がフリクションドラム23の溝部28に強
く押付けられるため、その分、摺動抵抗も大きくなる。
従って、アクセルペダルレバー4を深く踏み込んで、大
きなエンジン出力信号が発生する範囲において、より優
れたヒステリシス効果を示すこととなる。
【0030】このヒステリシス機構21の作用をグラフ
で示すと図9のようになる。図9のグラフは縦軸がアク
セルペダルレバー4の踏み力で、横軸がアクセルペダル
レバー4の回動量(踏み方向Aでの回動量)で、アクセ
ルペダルレバー4をいったん踏込んで戻した状態を示し
ている。つまり、始点Sから終点Eに至る上側の線が踏
み方向Aでの踏み力で、終点Eから始点Sに至る下側の
線が戻り方向Bでの踏み力である。また、中央の点線が
ヒステリシス機構21がない場合の踏み力を示してる。
この図9から明らかなように、踏み方向A及び戻り方向
Bにおいてそれぞれヒステリシス機構21による摺動抵
抗hが作用するため、踏み方向Aにおいて踏み力を増し
てもすぐに回動量が増加せず、踏み力が摺動抵抗hに相
当する力に達してから回動量が増加する。また、戻り方
向Bにおいて踏み力を減らしても急減に回動量が減少せ
ず、戻り方向Bへの回動力が前記摺動抵抗hに相当する
力に達してから回動量が減少する。もし、ヒステリシス
機構がない場合は、踏み力に応じて回動量が瞬時のうち
に変動し、図9の中央に示した点線グラフ上を行ったり
来たりする特性を示してしまう。以上のように、この実
施形態のアクセルペダル装置によれば、ヒステリシス機
構21によりアクセルペダルレバー4の回動量の急激な
変動を抑え、エンジン出力の安定性を確保することがで
きる。
【0031】ケーブル24の戻り不良時(図6参照):
アクセルペダルレバー4が踏み方向Aへ回動した後に、
万一、ケーブル24とフリクションドラム23との摺動
トラブルにより、ケーブル24が戻り方向Bへ摺動しな
い状況が生じても、該ケーブル24の一端がアクセルペ
ダルレバー4の係止片7の切欠部8に挿通され且つ該ケ
ーブル24に設けたボール状のストッパ体37が係止片
7に対して戻り方向Bで当接する構造(ストッパ体37
が係止片7を戻り方向Bへ押す構造)になっているた
め、アクセルペダルレバー4だけはケーブル24をその
ままにした状態で、戻り方向Bへ確実に回動する。この
ように、ヒステリシス機構21にトラブルが生じても、
アクセルペダルレバー4の戻り方向Bへの回動だけは確
実に確保されるため、エンジン出力信号にトラブルが生
じることはない。
【0032】図7及び図8はこの発明の第2の実施形態
を示す図である。尚、この実施形態で先の実施形態と共
通する部分については同一の符号を付し、重複説明は省
略する。
【0033】この実施形態はヒステリシス機構39をス
ロットルドラムユニット7の端部に取付けたことが特徴
になっている。すなわち、この実施形態のスロットルド
ラムユニット10の左側には回動軸11が突出してお
り、該突出した部分の回動軸11に操作レバー40が一
体的に取付けられている。また、回動軸11の突出した
部分はボールベアリング41を内蔵した保持部42にて
支持されている。この保持部42はベースブラケット1
に固定されており、該保持部42には固定プレート43
が一体的に取付けられている。そして、この固定プレー
ト43には中央にネジ孔44が形成され、その近傍には
一つの小孔45が設けられている。そして、この固定プ
レート43には、先の実施形態と略同様の構造をしたフ
リクションドラム23がボルト46により取付けられて
いる。フリクションドラム23の中央部30に形成した
一つの突起47が前記固定プレート43の小孔45に係
合するため、該フリクションドラム23は非回転状態と
なる。そして、このフリクションドラム23にバネ25
とケーブル24が組み合わされ、該ケーブル24の一端
が前記操作レバー40の孔部48に挿通され、そこに設
けたボール状のストッパ体37を該操作レバー40に対
して戻り方向Bで当接させている。また、他方のピン状
のストッパ体38はバネ25の他端25bに係合されて
いる。以上のように、アクセルペダルレバー4は、スロ
ットルドラムユニット10側のケーブル15→回動軸1
1→操作レバー40→ケーブル24の経路でバネ24に
連係され、該バネ24により戻り方向Bへ回動するよう
に付勢されている。
【0034】従って、この実施形態の場合も、アクセル
ペダルレバー4を踏み方向A及び戻り方向Bへ回動させ
る際に、それぞれの方向においてケーブル24とフリク
ションドラム23の溝部28との間に摺動抵抗が生じ、
その摺動抵抗により、アクセルペダルレバー4の踏み方
向A及び戻り方向Bでの回動の急激な変動も抑制され
る。特に、この実施形態では、ヒステリシス機構39を
スロットルドラムユニット10の端部へ一体的に取付け
ているため、先の実施形態よりも更に省スペースの点で
有利である。
【0035】尚、以上の各実施形態では、スロットルド
ラムユニット10の「回動力伝達部材」としてケーブル
15を利用する例を示したが、これに限定されない。す
なわち、スロットルドラムユニット車室内設置型の装置
にしたことにより、アクセルペダルレバー4とスロット
ルドラムユニット10とが近接した状態となるため、必
ずしも長い経路の配索に有利なケーブル15を用いる必
要はなく、アクセルペダルレバー4の戻り方向Bへの回
動が確保される構造であれば、リンク部材を用いても良
い。
【0036】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、付勢手段
によりケーブルの他端が引っ張られるため、該付勢手段
により、アクセルペダルレバーがケーブルを介して戻り
方向へ付勢されると共に、ケーブルがフリクションドラ
ムの溝部に押付けられた状態となる。従って、アクセル
ペダルレバーを踏み方向及び戻り方向に回動させた際
に、ケーブルとフリクションドラムの溝部との間に摺動
抵抗が生じる。そして、この摺動抵抗が、アクセルペダ
ルレバーの踏み方向への回動力(足の踏み力−付勢手
段)及び戻り方向への回動力(付勢手段)をそれぞれ抑
制する方向に作用する。従って、スロットルドラムユニ
ット車室内設置型のアクセルペダル装置でありながら、
前記フリクションドラムやケーブル等により有効で省ス
ペース型のヒステリシス機構を形成することができる。
【0037】更に、この発明の特徴として、ケーブルの
一端がアクセルペダルレバーの係止片の切欠部又は孔部
に挿通されており、且つその一端に設けたストッパ体が
係止片に当接した状態になっているため(ストッパ体と
係止片とが一体的に連結されていないため)、万一、ケ
ーブルの「戻り不良」が生じても、アクセルペダルレバ
ーだけはケーブルとは無関係に戻り方向へ回動すること
ができる。このように、ヒステリシス機構にトラブルが
生じても、アクセルペダルレバーの戻り方向への回動は
確実に確保されるため、エンジン出力信号の出力にトラ
ブルが生じることはない。
【0038】請求項2記載の発明によれば、フリクショ
ンドラムやケーブル等をスロットルドラムユニットの端
部に設けたため、更に省スペース型のヒステリシス機構
を形成することができる。
【0039】請求項3記載の発明によれば、付勢手段が
フリクションドラムに組み合わされたバネであるため、
ヒステリシス機構自体の小型化を図る面で有利である。
【0040】請求項4記載の発明によれば、回動伝達部
材がケーブルで、このケーブルの一端をヒステリシス機
構のケーブルと同様の構造でアクセルペダルレバーの上
端部に連結したため、万一、このスロットルドラムユニ
ット側におけるケーブルの「戻り不良」が生じても、ア
クセルペダルレバーの戻り方向への回動は確実に確保さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る自動車のアクセルペダル
装置を示す斜視図。
【図2】ヒステリシス機構を示す分解斜視図。
【図3】図1中矢示SA−SA線に沿う断面図。
【図4】アクセルペダルレバーの非回動状態を示すアク
セルペダル装置の概略側面図。
【図5】アクセルペダルレバーの回動状態を示す図4相
当の概略側面図。
【図6】ケーブルが戻り不良を起こした状態を示す図4
相当の概略側面図。
【図7】第2の実施形態に係る自動車のアクセルペダル
装置を示す概略側面図。
【図8】図7中矢示SB−SB線に沿う断面図。
【図9】ヒステリシス機構の特性を示すグラフ。
【符号の説明】
1 ベースブラケット 4 アクセルペダルレバー 6 切欠部(アクセルペダルレバーの) 7 係止片 8 切欠部(係止片の) 10 スロットルドラムユニット 11 回動軸 12 回動レバー 13 スプリング(補助付勢手段) 15 ケーブル(回動力伝達部材) 21、39 ヒステリシス機構 23 フリクションドラム 24 ケーブル(ヒステリシス機構) 25 バネ(付勢手段) 37 ストッパ体(ボール状の) 38 ストッパ体(ピン状の) 40 操作レバー A 踏み方向 B 戻り方向

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体に取付けられたベースブラケットの
    下部に支点を中心にして踏み方向及び戻り方向へ回動自
    在なアクセルペダルレバーを取付け、 前記ベースブラケットの上部に回動軸の回動量に応じて
    エンジン出力信号を発生させるスロットルドラムユニッ
    トを取付けると共に、前記回動軸に一体的に取付けられ
    た回動レバーとアクセルペダルレバーの上端部とを回動
    力伝達部材にて連結し、該回動軸をアクセルペダルレバ
    ーと連動して回動するようにし、 前記ベースブラケットの略中央部に溝部を周縁に有する
    フリクションドラムを固定し、 該フリクションドラムのベースブラケット側の溝部にケ
    ーブルを摺動自在に巻回し、該ケーブルの一端をアクセ
    ルペダルレバーに取付けた係止片の切欠部又は孔部に挿
    通させると共に該一端に係止片に当接するストッパ体を
    設け、且つ前記フリクションドラムにケーブルの他端を
    引張る方向へ付勢する付勢手段を設けたことを特徴とす
    る自動車のアクセルペダル装置。
  2. 【請求項2】 車体に取付けられたベースブラケットの
    下部に支点を中心にして踏み方向及び戻り方向へ回動自
    在なアクセルペダルレバーを取付け、 前記ベースブラケットの上部に回動軸の回動量に応じて
    エンジン出力信号を発生させるスロットルドラムユニッ
    トを取付けると共に、前記回動軸に一体的に取付けられ
    た回動レバーとアクセルペダルレバーの上端部とを回動
    力伝達部材にて連結し、該回動軸をアクセルペダルレバ
    ーと連動して回動するようにし、 前記スロットルドラムユニットの回動軸の一端に該回動
    軸と一体的に踏み方向及び戻り方向へ回動する操作レバ
    ーを取付けると共に、スロットルドラムユニットの一端
    付近に周縁に溝部を有するフリクションドラムを固定
    し、 該フリクションドラムのベースブラケット側の溝部にケ
    ーブルを摺動自在に巻回し、該ケーブルの一端を前記操
    作レバーの切欠部又は孔部に挿通させると共に該一端に
    操作レバーに当接するストッパ体を設け、且つ前記フリ
    クションドラムにケーブルの他端を引張り方向に付勢す
    る付勢手段を設けたことを特徴とする自動車のアクセル
    ペダル装置。
  3. 【請求項3】 フリクションドラムに付勢手段としてバ
    ネを組み合わせ、該バネの一端をフリクションドラムの
    一部に係合させると共に、他端をケーブル他端のストッ
    パ体に係合させて、該ケーブルを他端側へ引っ張る方向
    に付勢するようにした請求項1又は請求項2記載の自動
    車のアクセルペダル装置。
  4. 【請求項4】 スロットルドラムユニットの回動レバー
    が補助付勢手段により戻り方向へ回動するように付勢さ
    れており、且つアクセルペダルレバーの上端部とスロッ
    トルドラムユニットとを連結する回動力伝達部材がケー
    ブルで、該ケーブルの一端をアクセルペダルレバーの上
    端部の切欠部又は孔部に挿通させると共に該一端に係止
    片に当接するストッパ体を設け、且つ該ケーブルの他端
    を前記回動レバーに係合させた請求項1〜3のいずれか
    1項に記載の自動車のアクセルペダル装置。
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WO1999018418A1 (fr) * 1997-10-03 1999-04-15 Bando Chemical Industries, Ltd. Capteur de position d'accelerateur
JP2007526854A (ja) * 2004-03-04 2007-09-20 コンティ テミック マイクロエレクトロニック ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 直線駆動装置を有する操作駆動装置

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