JPH0945531A - 薄型積層コイル - Google Patents

薄型積層コイル

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JPH0945531A
JPH0945531A JP21532395A JP21532395A JPH0945531A JP H0945531 A JPH0945531 A JP H0945531A JP 21532395 A JP21532395 A JP 21532395A JP 21532395 A JP21532395 A JP 21532395A JP H0945531 A JPH0945531 A JP H0945531A
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JP
Japan
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double
sided
coil
pattern
patterns
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JP21532395A
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English (en)
Inventor
Koji Nishi
晃司 西
Koji Kitamura
恒治 北村
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0945531A publication Critical patent/JPH0945531A/ja
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/46Manufacturing multilayer circuits
    • H05K3/4611Manufacturing multilayer circuits by laminating two or more circuit boards

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  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄型積層コイルにおいて、多層基板を構成す
る両面基板間の層間距離を小さくして多層基板の厚さを
薄くすると共に、各コイルパターンの電気的、磁気的な
結合度を高めることができる。 【解決手段】 両面基板6B,6Cの上,下面には、上
面コイルパターン7B1と7C1 ,下面コイルパターン
7B2 と7C2 と、パターン7B1 〜7C2 とは電気的
に絶縁したダミーパターン13,13とを成膜する。こ
れにより、プリプレグ14の侵入する部分を薄くでき、
プリプレグ14の厚さBを薄くしても、両面基板6B,
6C間を空隙なく積層できる。そして、多層基板を薄く
してパターン7B1 〜7C2 間の絶縁強度,接着強度を
向上した上で、電気的、磁気的な結合度を高める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コイルパターンを
有する複数枚の両面基板を積層して形成した多層基板を
コイルとして構成する薄型積層コイルに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子回路は、絶縁基板上に電子
部品や電気回路素子等を複数個実装することによって構
成されるものの、特に電子回路としてインダクタンスが
必要な場合には、別途に形成したコイルを絶縁基板に実
装または接続する方法が用いられている。しかし、この
場合にはコイル自体が嵩張るために、基板に実装したと
きの取付スペースが大きくなるという問題があった。
【0003】この問題を解決するために、例えば特開昭
48−51250号公報,特開平5−183274号公
報には、複数枚の両面基板と、該各両面基板の上,下面
に導電性薄膜によって形成されるコイルパターンと、該
各コイルパターンが重なるように前記各両面基板を積層
するために前記各両面基板間に設けられた層間板体とか
ら構成してなる薄型積層コイルが知られている。
【0004】そして、前記各両面基板は、その上,下面
に形成された各コイルパターンをそれぞれスルーホー
ル,ブラインドバイアホールおよびインナーバイアホー
ル等を介して接続することにより、当該各両面基板を多
層基板として形成している。そして、薄型積層コイルは
薄型で、かつ小型化を図った積層コイルとして構成する
ことがきる。
【0005】ここで、従来技術による薄型積層コイルを
図7ないし図17に示す。
【0006】図中、1は従来技術による薄型積層コイル
を示し、該積層コイル1は略正方形状をなす多層基板2
と、該多層基板2に取付けられたコア3とから大略構成
されている。
【0007】ここで、前記多層基板2は後述する複数枚
(例えば5枚)の両面基板6A,6B,…,6Eを積層
することによって5枚で10層のコイルパターンを有す
る多層基板が形成され、該多層基板2は図8に示すよう
に、その中央部には円形のコア挿入穴2Aが、左,右外
側には長方形状のコア挿入溝2B,2Bが形成されると
共に、前後にはそれぞれ5個づつのスルホール2C,2
C,…が穿設されている。
【0008】また、前記コア3は図9に示すように、断
面E字状のコア部材4と断面I字状のコア部材5とから
なり、前記コア部材4の中央部には多層基板2のコア挿
入穴2Aに挿入される円柱部4Aが、両側には多層基板
2のコア挿入溝2B,2Bにそれぞれ挿入される長方形
状の角柱部4B,4Bが形成されている。
【0009】6A,6B,6C,6D,6Eは図10な
いし図13に示すような第1〜第5の両面基板を示し、
該両面基板6A〜6Eは絶縁樹脂(例えば、ガラスエポ
キシ材料)によってそれぞれ略正方形状に形成されてい
る。
【0010】7A1 ,7B1 ,7C1 ,7D1 ,7E1
は第1〜第5の両面基板6A〜6Eの上面中心部に形成
された上面コイルパターン、7A2 ,7B2 ,7C2 ,
7D2 ,7E2 は同じく第1〜第5の両面基板6A〜6
Eの下面中心部に形成された下面コイルパターンをそれ
ぞれ示し、該上面コイルパターン7A1 〜7E1 と下面
コイルパターン7A2 〜7E2 は、膜厚a(図14参
照)が例えば約70μmをもった導電性薄膜(例えば、
銅箔)によって渦巻状に形成されている。
【0011】また、第1〜第5の両面基板6A〜6Eに
ついて述べると、第1の両面基板6Aは、図11の平面
図に示すように、上面にはコア挿入穴2Aの周囲を時計
方向に縮径する渦巻状の上面コイルパターン7A1 が形
成され、下面にはコア挿入穴2Aの周囲を反時計方向
(下面からみれば時計方向)に縮径する渦巻状の下面コ
イルパターン7A2 が形成されている。そして、上面コ
イルパターン7A1 と下面コイルパターン7A2 とはイ
ンナバイアホール6A1 を介して直列接続されている。
なお、第1の両面基板6Aと第5の両面基板6Eとは同
一のものであり、第1の両面基板6Aの前,後を反転さ
せ用いることにより第5の両面基板6Eとなる。
【0012】また、前記第2の両面基板6Bは、図12
の平面図に示すように、両面基板6Bの上面にはコア挿
入穴2Aの周囲を時計方向に縮径する渦巻状の上面コイ
ルパターン7B1 が形成され、下面にはコア挿入穴2A
の周囲を反時計方向(下面からみれば時計方向)に縮径
する渦巻状の下面コイルパターン7B2 が形成されてい
る。そして、上面コイルパターン7B1 と下面コイルパ
ターン7B2 とはインナバイアホール6B1 を介して直
列接続されている。なお、第2の両面基板6Bと第4の
両面基板6Dとは同一のものであり、第2の両面基板6
Bの前,後を反転させて用いることにより第4の両面基
板6Dとなる。
【0013】さらに、前記第3の両面基板6Cは、図1
3の平面図に示すように、上面にはコア挿入穴2Aの周
囲を時計方向に縮径する渦巻状の上面コイルパターン7
C1が形成され、下面にはコア挿入穴2Aの周囲を反時
計方向(下面からは時計方向)に縮径する渦巻状の下面
コイルパターン7C2 が形成されている。そして、上面
コイルパターン7C1 と下面コイルパターン7C2 とは
インナバイアホール6C1 を介して直列接続されてい
る。
【0014】なお、第4の両面基板6Dにおいても、上
面コイルパターン7D1 と下面コイルパターン7D2 と
はインナバイアホール(図示せず)を介して直列接続さ
れ、第5の両面基板6Eにおいても、上面コイルパター
ン7E1 と下面コイルパターン7E2 とはインナバイア
ホール(図示せず)を介して直列接続される。
【0015】また、第1〜第5の両面基板6A〜6E
は、積層される前の段階では、1枚の基板から多数個の
両面基板を同時成形し、その後に切断されるものである
から、コイルパターン成形の段階では、コア挿入穴2
A,各コア挿入溝2Bおよび各スルホール2Cは形成さ
れていない。
【0016】8A,8B,8C,8Dは第1〜第5の両
面基板6A〜6E間にそれぞれ設けられた層間板体とし
ての薄板状のプリプレグを示し、該プリプレグ8A〜8
Dは例えばガラス繊維にエポキシ樹脂を約50〜60%
含浸させることによって厚さbに形成されている。そし
て、両面基板6Aと6Bとの間,6Bと6Cとの間,6
Cと6Dの間,6Dと6Eの間にプリプレグ8A,8
B,8C,8Dを設け、熱を加えてプレスを行うことに
より、両面基板6A〜6Eをプリプレグ8A〜8Dによ
って積層する。その後に、全体の穴加工、メッキ、最外
層エッチング等の工程を行って図10に示す多層基板2
を形成する。従って、プリプレグ8A〜8Dは互いに対
面する両面基板6A〜6Eの間に設けられるものであ
る。
【0017】さらに、9Aは最外層となる両面基板6A
の上面に形成されたレジスト膜、9Bは両面基板6Eの
下面に形成されたレジスト膜をそれぞれ示し、該レジス
ト膜9A,9Bによって外部の部材との絶縁を図ってい
る。
【0018】このように構成される薄型積層コイル1に
おいては、各スルホール2Cには図示しない金属ピンを
設け、該金属ピンを上面コイルパターン7A1 〜7E1
と下面コイルパターン7A2 〜7E2 にそれぞれ接続す
ることにより、電気回路に必要なインダクタンスを発生
させるものである。例えば、大きいインダクタンスが必
要な場合には、上面コイルパターン7A1 〜7E1と下
面コイルパターン7A2 〜7E2 をそれぞれ直列接続す
れば大きい磁界を発生させることができる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術による薄型積層コイル1では、第1〜第5の両面
基板6A〜6Eの間にプリプレグ8A,8B,8C,8
Dをそれぞれ設け、該両面基板6A〜6Eを積層するこ
とによって、多層基板2が形成されているから、層間距
離cは殆どプリプレグの厚さbで決定されていた。
【0020】例えば、図14および図15に示すよう
に、第2の両面基板6Bと第3の両面基板6Cとを積層
するときには、プリプレグ8Bは、下面コイルパターン
7B2と上面コイルパターン7C1 の膜厚a(約70μ
m)を考慮した上で、プレスしたときにエポキシ樹脂が
周囲に漏洩した後でもガラス繊維中のエポキシ樹脂が残
るようなプリプレグ8Bを選定する必要がある。このた
め、多層基板2の層間距離cはほぼ決まった厚さとな
り、多層基板2の厚さ寸法が厚くなるという問題があっ
た。
【0021】さらに、層間距離cが厚くなると、上面コ
イルパターン7A1 〜7E1 と下面コイルパターン7A
2 〜7E2 において、相互の電気的、磁気的な結合度が
低下するという問題がある。
【0022】ここで、上記問題を解決するために、例え
ば第2の両面基板6Bと第3の両面基板6Cとの間にお
いて、図16と図17に示すように、多層基板2の層間
距離c´を薄くするために、プリプレグ8Bの厚さbよ
りも薄く形成した厚さb´のプリプレグ8B´を用いる
ことが考えられる。しかしながらこの場合、厚さb´の
プリプレグ8B´に含まれるエポキシ樹脂の量では、プ
レスした後に、下面コイルパターン7B2 と両面基板6
Bとの段部,上面コイルパターン7C1 と両面基板6C
との段部等の隅々までエポキシ樹脂を完全に充填するこ
とができず、両面基板6Aと6Bとの間には無数の空隙
S,S,…が存在する。この結果、各空隙S内に空気が
入り込み、耐電圧レベルが著しく低下するという問題が
ある。
【0023】また、これらの空隙S内の空気は薄型積層
コイル1が外部の影響により暖められて熱膨張を起こす
ことにより、接着強度を弱め、該薄型積層コイル1の寿
命を大幅に低下させるという問題がある。
【0024】さらに、仮に空隙Sをプリプレグ8B´に
含浸されるエポキシ樹脂を両面基板6A〜6Eのうち、
互いに対面する基板間に充填することができても、コイ
ルパターン7B2 と7C1 間のプリプレグ8B´はガラ
ス繊維のみとなり、層間耐圧を確保することができない
という問題がある。
【0025】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は両面基板間の層間距離を薄くし
て多層基板の厚さを薄くすると共に、コイルパターンの
電気的、磁気的な結合度を高めることのできる薄型積層
コイルを提供することを目的としている。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明による薄型積層コ
イルは、複数枚の両面基板と、該各両面基板の上,下面
に導電性薄膜によって形成されるコイルパターンと、該
各コイルパターンが重なるように前記各両面基板を積層
するために前記各両面基板間に設けられた層間板体とか
ら構成されている。
【0027】そして、上述した課題を解決するために、
請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記各両面基
板のうち、少なくとも互いに対面する両面基板の上,下
面にはコイルパターンと電気的に接続が断たれたダミー
パターンを設けたことにある。
【0028】請求項2の発明では、前記各両面基板は矩
形状に形成されると共に、前記コイルパターンは該両面
基板の中心部に位置して形成され、前記ダミーパターン
は前記両面基板の四辺に位置して形成したことにある。
【0029】請求項3の発明では、前記ダミーパターン
は前記コイルパターンの周囲に形成したことにある。
【0030】
【作用】請求項1の発明のように、両面基板の上,下面
に、コイルパターンと電気的絶縁が断たれたダミーパタ
ーンを設けることによって、各両面基板間に層間板体を
設けた上でプレスした場合には、本来層間板体が介在す
べき部分にダミーパターンが置き換わって形成されるこ
とになり、ダミーパターンを設けた分だけ、従来の層間
板体に比較して層間板体の厚さを薄くすることができ
る。このように、両面基板間の層間板体が介在する部分
を薄くすることにより、層間板体に含浸される樹脂充填
量が少なくできると共に、ダミーパターンが堰き止めと
なって層間板体に含浸した樹脂等が周囲に漏洩するのを
防止できる。従って、両面基板のコイルパターン近傍ま
で層間板体を充填させ、両面基板間の層間距離を薄く保
った状態で両面基板を空隙なく積層することができる。
【0031】請求項2の発明のように、コイルパターン
は両面基板の中央部に位置して形成し、ダミーパターン
は両面基板の四辺に位置するように形成したから、各両
面基板間はダミーパターンおよび層間板体によって空隙
なく積層することができ、該両面基板の四辺から外部の
湿気が浸入するのを防止できる。
【0032】請求項3の発明のように、ダミーパターン
をコイルパターンの周囲に形成したから、ダミーパター
ンとコイルパターンとを形成するときには、基板に導電
性薄膜を成膜し、該導電性薄膜のうちダミーパターンと
コイルパターンとの間をエッチングして除去することに
より、各パターンを容易に形成することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図1ない
し図4に基づき説明する。なお、本実施例では、第1〜
第5の両面基板6A〜6Eと、これらの上,下面に従来
技術による膜厚a(例えば70μm)と同一の膜厚Aを
もって形成した上面コイルパターン7A1 〜7E1 ,下
面コイルパターン7A2 〜7E2 との構成については、
従来技術のものと変わるところがないので、本実施例で
もこれらの両面基板6A〜6E,上面コイルパターン7
A1 〜7E1 および下面コイルパターン7A2 〜7E2
については、前述した従来技術と同一の構成要素に同一
の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0034】図中、11は本実施例による薄型積層コイ
ルを示し、該薄型積層コイル11は、従来技術による薄
型積層コイル1とほぼ同様に多層基板12とコア(図示
せず)とから大略構成されている。ここで、本実施例の
前記多層基板12は複数枚(例えば5枚)の両面基板6
A,6B,…,6Eを積層することによって5枚で10
層のコイルパターンを有する多層基板が形成されてい
る。そして、該多層基板12は図2に示すように、その
中央部には円形のコア挿入穴12Aが形成され、左,右
外側には長方形状のコア挿入溝12B,12Bが形成さ
れると共に、前後にはそれぞれ5個づつのスルホール1
2C,12C,…が穿設されている。
【0035】13,13,…は両面基板6A〜6Eのう
ち、少なくとも対面する両面基板の上,下面にそれぞれ
形成されたダミーパターンを示し、該各ダミーパターン
13は上面コイルパターン7B1 〜7E1 ,下面コイル
パターン7A2 〜7D2 から離間して、電気的な接続が
断たれた状態で、これらのコイルパターン7B1 〜7E
1 ,7A2 〜7D2 と同一の膜厚A(例えば70μm)
の導電性薄膜(銅箔)によって成膜されると共に、コイ
ルパターン7A2 〜7E1の周囲から両面基板6A〜6
Eの四辺まで広がるように形成されている。
【0036】なお、両面基板6Aの上面は従来技術と同
様にレジスト膜9Aによって皮膜され、両面基板6Eの
下面はレジスト膜9Bによって皮膜されている。
【0037】ここで、図2は第2の両面基板6Bについ
て、ダミーパターン13を成膜した部分を斜線として示
している。なお、該ダミーパターン13は端部となるコ
ア挿入穴12A、各コア挿入溝12Bの位置にまで形成
され、該ダミーパターン13は電気的にはコイルパター
ン7A1 〜7E2 とは電気的に絶縁されている。
【0038】即ち、前記ダミーパターン13は両面基板
6Bの四辺に位置した周辺ダミーパターン13Aと、コ
イルパターン7B1 間に位置する最長ダミーパターン1
3Bと、コイルパターン7B1 内に位置する円形ダミー
パターン13Cとから形成されている。
【0039】14は両面基板6A〜6E間に設けられる
層間板体としてのプリプレグを示し、該プリプレグ14
は例えばガラス繊維にエポキシ樹脂を例えば50〜60
%含浸させたもので、熱を加えてプレスを行うことによ
り両面基板6A〜6Eを積層するようになっている。ま
た、該プリプレグ14は、従来技術による図16,図1
7に示したプリプレグ8B´の厚さb´と同じ位の厚さ
Bに薄く形成したプリプレグが用いられているから、多
層基板12は薄く形成することができる。
【0040】また、前記ダミーパターン13は、図2に
示すように、例えば両面基板6Bの上面コイルパターン
7B1 から離間した他の部分を殆ど覆うように銅箔によ
って成膜するため、上面コイルパターン7B1 をエッチ
ングによってパターンニングするときには、上面コイル
パターン7B1 とダミーパターン13との間の銅箔を溶
かすことにより、上面コイルパターン7B1 とダミーパ
ターン13とを同時に形成することができる。
【0041】このように薄型積層コイル11の多層基板
12を構成する両面基板6A〜6Eは上述した如くに形
成されるもので、薄型積層コイル11としての基本的な
動作は従来技術と変わるところはない。
【0042】ここで、両面基板6B,6Cを例示した図
3および図4に示すように、下面コイルパターン7B2
とダミーパターン13、上面コイルパターン7C1 とダ
ミーパターン13とはそれぞれ同一の膜厚Aの銅箔によ
って形成されているから、両面基板6B,6Cの各面は
コイルパターン7B1 〜7C2 とダミーパターン13と
の隙間を除いて殆ど平坦な面となる。
【0043】このため、両面基板6B,6C間にプリプ
レグ14を挟持して積層するとき、プリプレグ14の厚
さは殆ど平坦な面を接着するだけであるから、当該プリ
プレグ14は薄くすることができる。しかも、プリプレ
グ14のうち、エポキシ樹脂が充填される部分はコイル
パターン7B1 〜7C2 とダミーパターン13との微小
な部分だけとなり、該プリプレグ14に含まれるエポキ
シ樹脂の量も少ない量で空隙なく充填することができ
る。さらに、ダミーパターン13がプリプレグ14から
流出するエポキシ樹脂の堰き止めとなるから、プリプレ
グ14の厚さBを薄くでき、層間距離Cを薄く形成する
ことができる。
【0044】この結果、両面基板6A〜6Eをプリプレ
グ14によって多層に形成したときには、空隙のない多
層基板12を超薄型に形成することができる。
【0045】また、ダミーパターン13は四辺の周辺ダ
ミーパターン13Aとしてコア挿入穴12A、各コア挿
入溝12B等の四辺の位置にまで形成しているから、該
ダミーパターン13とプリプレグ14によって空隙なく
固定され、両面基板6B,6C間の接着強度を高めるこ
とができる上、四辺から外部の湿気が浸入するのを確実
に防止し、上面コイルパターン7B2 ,7C1 が腐食し
て断線するのを阻止して、両面基板6B,6Cの寿命を
延ばすことができる。
【0046】次に、両面基板6B,6Cの上,下面のパ
ターンを形成するには、両面基板6B,6Cの上,下面
に導電性薄膜となる銅箔を成膜した後に、上面コイルパ
ターン7B1 ,7C1 とダミーパターン13,13との
間、下面コイルパターン7B2 ,7C2 とダミーパター
ン13,13との間をエッチングして溶かすことにより
容易に形成することができ、両面基板6B,6Cの製造
コストを低減することができる。
【0047】かくして、本実施例では、多層基板12を
構成する両面基板6A〜6Eのうち、少なくとも互いに
対面する両面基板6B〜6Eの上面に形成した膜厚Aの
上面コイルパターン7B1 〜7E1 、両面基板6A〜6
Dの下面に形成した膜厚Aの下面コイルパターン7A2
〜7E2 の近傍に、同一膜厚Aのダミーパターン13を
それぞれ成膜している。そして、プリプレグ14によっ
て両面基板6A〜6Eを積層するときに、両面基板6A
〜6Eの上,下面間の本来プリプレグ14が介在する部
分に各ダミーパターン13が置き換わっているから、プ
リプレグ14を厚さBのように薄くしてもプリプレグ1
4に含浸されるエポキシ樹脂の量で両面基板6A〜6E
間に充分に充填することができる。
【0048】また、各ダミーパターン13によってプリ
プレグ14に含浸されたエポキシ樹脂が充填される部分
を薄くできるため、樹脂充填量が少ない量であっても充
分に充填することができると共に、各ダミーパターン1
3が堰き止めとなり、エポキシ樹脂が周囲に漏洩するの
を防止でき、少ないエポキシ樹脂で両面基板6A〜6E
間を空隙なく接着高度と絶縁強度を高めて積層すること
ができる。
【0049】また、本実施例による多層基板12は、両
面基板6A〜6E間をプリプレグ14によって各層間距
離Cを薄く積層できるばかりでなく、両面基板6A〜6
E間を空隙なく積層できるから、該両面基板6A〜6E
間の接着強度を高めることができる上、コイルパターン
7A2 と7B1 との間、7B2 と7C1 との間、7C2
と7D1 との間、7D2 と7E1 との間の絶縁強度を高
めることができる。これにより、多層基板12の寿命を
延ばし、ひいては薄型積層コイル11の信頼性を向上す
ることができる。
【0050】また、両面基板6A〜6E間の絶縁性を高
めた上で層間距離Cを薄くできるから、コイルのトラン
スとしての電気的、磁気的な結合度を高めることがで
き、薄型積層コイル11は高インダクタンスの超薄型の
コイルとして構成することができる。
【0051】さらに、各ダミーパターン13は両面基板
6A〜6Eの端部となるコア挿入穴12A、各コア挿入
溝12B等の四辺の位置にまで形成しているから、ダミ
ーパターン13とプリプレグ14によって両面基板6A
〜6Eの四辺位置では空隙なく積層され、両面基板6A
〜6E間の接着強度を高めることができる上、四辺から
外部の湿気が浸入するのを確実に阻止し、コイルパター
ン7A2 〜7E1 が湿気によって腐食して断線するのを
防止し、多層基板12の寿命を延ばすことができる。
【0052】一方、ダミーパターン13は導電性薄膜に
よって形成し、しかもコイルパターン7A2 〜7E1 と
は電気的に絶縁しているから、ダミーパターン13はコ
イルパターン7A1 〜7E2 間の漏磁界を遮断すること
ができる。さらに、コイルパターン7A1 〜7E2 が発
熱したときには、ヒートシンクとして放熱作用を持たせ
ることができる。
【0053】なお、前記実施例のダミーパターン13
は、図2に示すようにコイルパターン7B1 の間にも最
長ダミーパターン13Bを形成するようにしたが、本発
明はこれに限らず、図5の第1の変形例に示すダミーパ
ターン23のように、周辺ダミーパターン23Aと円形
ダミーパターン23Cの2箇所に形成するようにしても
よい。
【0054】また、前記実施例では、コア3の円柱部4
Aにコイルパターン7B1 を巻回するために、渦巻き状
に巻回したが、本発明はこれに限らず、図6の第2の変
形例に示すように、コア3の円柱部4Aを角柱部とした
場合には、両面基板6Bの上面コイルパターン7B1 は
矩形状に成膜してもよく、ダミーパターン33はこの上
面コイルパターン7B1 の周囲の四辺に位置して成膜し
てもよい。さらに、コイルパターンは1ターン以下の角
度に巻回するように形成してもよい。
【0055】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の発明によ
れば、両面基板の上,下面には、コイルパターンと電気
的接続が断たれたダミーパターンを形成することによ
り、各両面基板間に層間板体を設けた上で積層したとき
には、本来層間板体が介在すべき部分に形成されたダミ
ーパターンによって、層間板体を薄く形成することがで
きるために、該層間板体に含浸される樹脂充填量を少な
い量ですむと共に、ダミーパターンが堰き止めとなって
層間板体に含浸した樹脂等が周囲に漏洩するのを防止で
きる。このため、両面基板のコイルパターン近傍まで層
間板体の樹脂を確実に充填させることができ、両面基板
間の層間距離を薄く保った状態で両面基板を空隙なく積
層でき、コイルパターン間の絶縁強度を高めると共に、
各コイルパターン間の電気的、磁気的な結合度を高める
ことができる。
【0056】請求項2の発明のように、コイルパターン
は両面基板の中央部に位置して形成し、ダミーパターン
は両面基板の四辺に位置するように形成したから、各パ
ターン間には層間板体によって空隙なく積層することが
できるから、該両面基板の紙面から各基板間に外部の湿
気が浸入するのを阻止し、湿気によるコイルパターンの
腐食を防止でき、寿命を延ばすことができる。
【0057】請求項3の発明のように、ダミーパターン
をコイルパターンの周囲に形成したから、ダミーパター
ンをコイルパターンを形成するときには、基板の上,下
面に導電性薄膜を成膜し、ダミーパターンとコイルパタ
ーンとの間をエッチングにて除去することにより、各パ
ターンを容易に形成することができ、製造コストを低減
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例による薄型積層コイルを構成する多層基
板を拡大して示す縦断面図である。
【図2】実施例による薄型積層コイルの両面基板にダミ
ーパターンを形成した状態を斜線で示す平面図である。
【図3】両面基板を積層する前の状態を示す縦断面図で
ある。
【図4】両面基板を積層した状態を示す縦断面図であ
る。
【図5】第1の変形例による薄型積層コイルの両面基板
にダミーパターンを形成した状態を斜線で示す平面図で
ある。
【図6】第2の変形例による薄型積層コイルの両面基板
にダミーパターンを形成した状態を斜線で示す平面図で
ある。
【図7】従来技術による薄型積層コイルの斜視図であ
る。
【図8】図7中の矢示VIII−VIII方向からみた横断面図
である。
【図9】図7中の矢示IX−IX方向からみた縦断面図であ
る。
【図10】図9中のイ部を拡大して示す多層基板の拡大
断面図である。
【図11】第1の両面基板に形成されたコイルパターン
を示す平面図である。
【図12】第2の両面基板に形成されたコイルパターン
を示す平面図である。
【図13】第3の両面基板に形成されたコイルパターン
を示す平面図である。
【図14】両面基板を積層する前の状態を示す縦断面図
である。
【図15】両面基板を積層した状態を示す縦断面図であ
る。
【図16】プリプレグを薄くしたときの両面基板を積層
する前の状態を示す縦断面図である。
【図17】プリプレグを薄くしたときの両面基板を積層
した状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
6A,6B,6C,6D,6E 両面基板 7A1 ,7B1 ,7C1 ,7D1 ,7E1 上面コイル
パターン 7A2 ,7B2 ,7C2 ,7D2 ,7E2 下面コイル
パターン 11 薄型積層コイル 12 多層基板 13,23,33 ダミーパターン 14 プリプレグ(層間板体)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数枚の両面基板と、該各両面基板の
    上,下面に導電性薄膜によって形成されるコイルパター
    ンと、該各コイルパターンが重なるように前記各両面基
    板を積層するために前記各両面基板間に設けられた層間
    板体とからなる薄型積層コイルにおいて、前記各両面基
    板のうち、少なくとも互いに対面する両面基板の上,下
    面にはコイルパターンと電気的に接続が断たれたダミー
    パターンを設けたことを特徴とする薄型積層コイル。
  2. 【請求項2】 前記各両面基板は矩形状に形成されると
    共に、前記コイルパターンは該両面基板の中心部に位置
    して形成され、前記ダミーパターンは前記両面基板の四
    辺に位置して形成してなる請求項1記載の薄型積層コイ
    ル。
  3. 【請求項3】 前記ダミーパターンは前記コイルパター
    ンの周囲に形成してなる請求項1または2記載の薄型積
    層コイル。
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