JPH0944845A - 磁気記録媒体の製造方法及びこれに使用される蒸着装置 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法及びこれに使用される蒸着装置

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JPH0944845A
JPH0944845A JP19348095A JP19348095A JPH0944845A JP H0944845 A JPH0944845 A JP H0944845A JP 19348095 A JP19348095 A JP 19348095A JP 19348095 A JP19348095 A JP 19348095A JP H0944845 A JPH0944845 A JP H0944845A
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JP
Japan
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vapor deposition
magnetic material
crucible
magnetic
recording medium
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JP19348095A
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English (en)
Inventor
Yuka Itou
由佳 伊藤
Kozo Osone
幸三 大曽根
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蒸着型の磁気記録媒体の製造において、磁性
材料の蒸着効率の向上を図る。 【解決手段】 非磁性支持体に蒸着源23から蒸発した
磁性材料を蒸着させる磁気記録媒体の製造方法におい
て、蒸着源23のるつぼ22の一方の相対向する両側壁
22A,22Bを同じ高さに立上げ、両側壁22A,2
2Bが対向する方向と交差する方向から電子ビーム13
A,13Bを照射して蒸着源23の磁性材料6を蒸発さ
せるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録媒体の製
造方法及びこれに使用される蒸着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録媒体の製造方法においては、一
般的に主流であるCo−Ni等の合金からなる磁性材料
を真空薄膜形成技術を用いて、直接ポリエステルフィル
ム等の非磁性支持体上に金属磁性薄膜を形成するように
した所謂蒸着型磁気記録媒体の製造方法が知られてい
る。
【0003】図5は、磁気記録媒体を製造する際に適用
される蒸着装置の概略的構成を示す。この蒸着装置1
は、高真空とされる蒸着室2内に、非磁性支持体4を冷
却しながら案内移送する蒸着キャン3が配され、この蒸
着キャン3に対向してるつぼ5内に磁性材料(いわゆる
金属磁性材料)6を収容してなる蒸着源7が配されると
共に、非磁性支持体4の蒸着部に近接するように酸素ガ
ス供給ノズル9が配されて成る。10は酸素ガス供給ノ
ズル9に接続された酸素ガス導入管、11はシャッタ、
12は電子銃を示す。
【0004】この蒸着装置1では、非磁性支持体4が供
給ロール16から供給され、蒸着キャン3に沿って冷却
されながら案内移送され、巻き取りロール17に巻き取
られる。蒸着室2内が真空排気された状態で、電子銃1
2からの電子ビーム13で蒸着源7の磁性材料6が加熱
溶解して蒸発し、之がシャッタ11の開口部を通して非
磁性支持体4上に蒸着される。蒸着時、酸素ガス供給ノ
ズル9から酸素ガスが供給され、磁性材料蒸気の一部を
酸化しながら斜め蒸着される。
【0005】ところで、電子ビーム13を照射して磁性
材料6を蒸発させるとき、電子ビーム13は磁石により
偏向されてるつぼ5内へ向けられ、磁性材料6上を走査
する。電子ビーム13により磁性材料6は全方向に蒸発
するため、蒸発された磁性材料15の一部は実際の蒸着
に使用されず、装置内のシャッタ11などに付着してし
まい、非常に蒸着効率が悪くなる。
【0006】そこで、従来は、図6A,Bに示すよう
に、蒸着源7に対して電子ビーム13を電子銃12の向
きと垂直の左右方向(矢印a参照)に走査させ、図6に
おいてるつぼ6の電子ビーム入射側と対向する側の側壁
6Aを高く立上げて飛散した磁性材料の蒸気15をこの
側壁6Aで反射させてるつぼ6内に戻すような構造で対
応していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、るつぼ6の側
壁6Aと対向する電子ビーム入射側の側壁6Bの立上げ
高さは、電子ビーム13の妨げになることからある程度
までしか立上げることができない。このため、一方の側
壁6Aほど磁性材料蒸気15を反射させてるつぼ6内に
戻すことができず、無駄に蒸発する磁性材料蒸気を制御
しきれていなかった。
【0008】本発明は、上述の点に鑑み、蒸着時の磁性
材料の無駄を低減し、磁性材料の蒸着効率を上げるよう
にした磁気記録媒体の製造方法、及びこれに使用する蒸
着装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る磁気記録媒
体の製造方法は、蒸着源の磁性材料を収容したるつぼの
一方の相対向する両側壁を同じ高さに立上げ、この両側
壁が対向する方向と交差する方向から電子ビームを照射
して磁性材料を蒸発させ、この磁性材料を非磁性支持体
上に蒸着させるようにする。
【0010】本発明に係る蒸着装置は、非磁性支持体を
案内移送する蒸着キャンと、蒸着源の磁性材料を蒸発さ
せるための電子銃を有し、蒸着源のるつぼの一方の相対
向する両側壁を同じ高さに立上げ、電子銃をその電子ビ
ームがるつぼの上記両側壁が対向する第1の方向と交差
する第2の方向から照射されると共に第2方向に走査さ
せるように配置した構成とする。
【0011】本発明に係る磁気記録媒体の製造方法によ
れば、蒸着源におけるるつぼの一方の相対向する両側壁
を同じ高さに立上げ、電子ビームをこの両側壁の対向す
る方向と交差する方向から照射するようにして非磁性支
持体上に磁性材料を蒸着することにより、るつぼから蒸
発した磁性材料の一部はるつぼの立上げられた両側壁で
反射してるつぼ内に戻ることになり、磁性材料の無駄が
減り、蒸着効率が向上する。
【0012】本発明に係る蒸着装置によれば、蒸着源の
るつぼの一方の相対向する両側壁が同じ高さに立上げら
れているので、蒸発した磁性材料の一部は両側壁で反射
しるつぼ内に戻るため、装置内の他部への付着が減り、
磁性材料の無駄を低減することができる。また、電子ビ
ームはるつぼの立上げられた両側壁の対向する第1の方
向と交差する第2の方向から照射するので立上げられた
側壁に邪魔されずに第2の方向に走査させることができ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施例について説明する。
【0014】図1は本実施例に係る磁気記録媒体の製造
方法に使用される蒸着装置の概略的構成を示す。この蒸
着装置21は、高真空とされる蒸着室2内に、非磁性支
持体4を冷却しながら案内移送する蒸着キャン3が配さ
れ、この蒸着キャン3に対向してるつぼ22内に磁性材
料(いわゆる金属磁性材料)6を収容した蒸着源23が
配されると共に、非磁性支持体4の蒸着部に近接するよ
うに酸素ガス供給ノズル9が配されて成る。10は酸素
ガス供給ノズル9に接続された酸素ガス導入管、11は
シャッタ、12は電子銃を示す。
【0015】本例においては、特に蒸着源23として、
図2A及びBに示すように、るつぼ22の一方の相対向
する両側壁22A及び22Bを同じ高さまで立上げて形
成する。即ち、るつぼ22は、立上げ高さを抑えていた
従来の電子ビーム入射側の側壁22Bを、この側壁22
Bと対向する側の側壁22Aの立上げ高さまで延ばすよ
うにして形成される。
【0016】そして、このるつぼ22に対して、両側壁
22A及び22Bの対向する第1の方向と交差する第2
の方向、本例は第1の方向と直交する第2の方向、即ち
るつぼ22を挟んでるつぼ22の他方の相対向する高さ
の低い両側に、1対の電子銃12〔12A,12B〕が
配される。これら2つの電子銃12A,12Bからの電
子ビーム13A,13Bは電子銃12A,12Bの向き
と平行に走査しながら、つまり上記第2の方向(矢印a
方向)に前後させながら照射される。
【0017】本実施例では、この蒸着装置21を用いて
磁気記録媒体を製造する。即ち、例えばポリエステルフ
ィルム等の非磁性支持体4が供給ロール16から供給さ
れ、蒸着キャン3に沿って冷却されながら案内移送さ
れ、巻き取りロール17に巻き取られる。蒸着室2内が
真空排気された状態で、電子銃12A及び12Bからの
電子ビーム13A及び13Bが矢印a方向に走査されな
がら蒸着源23に照射され磁性材料6が加熱溶解して蒸
発し、之がシャッタ11の開口部を通じて非磁性支持体
4上に蒸着される。蒸着時、酸素ガス供給ノズル9から
酸素ガスが供給され、磁性材料蒸気15の一部を酸化し
ながら斜め蒸着される。このようにして蒸着型の磁気記
録媒体が製造される。
【0018】本実施例によれば、蒸着源23のるつぼ2
2が、従来の電子ビーム入射側の側壁22Bを之と対向
する側壁22Aと同じような高さにまで立上げて構成さ
れるので、従来の蒸着に使用されず装置内のシャッタ1
1などに付着してしまっている側の磁性材料蒸気15
も、側壁22Aと同じように高く立上げられた側壁22
Bで反射してるつぼ22内に戻るようになる。従って、
磁性材料の無駄を従来に比して少なくすることができ
る。
【0019】一方、電子ビーム13A,13Bは、るつ
ぼ22の高さの低い相対向する両側から照射されるの
で、電子ビーム13A,13Bが邪魔されずに磁性材料
6を加熱蒸発させることができる。そして、両側の電子
銃12A,12Bから電子ビーム13A,13Bを出射
させ走査させることにより、磁性材料を均一に加熱蒸発
させることができる。
【0020】図4は、蒸着装置1を用いた従来の方法で
の蒸着時の磁性材料の付着状態を示し、図3は、蒸着装
置21を用いた本実施例の方法での蒸着時の磁性材料の
付着状況を示す。図3及び図4共に、蒸着源からの磁性
材料蒸気の角度と蒸気流分布で示す。
【0021】角度αは蒸着源から真上を0°とし、側壁
6A,22A側を正方向、側壁6B,22B側を負方向
とした。なお、従来のるつぼ6の側壁6Aと、本実施例
のるつぼ22の両側壁22A,22Bの立上げ高さを同
じにした。磁性材料の蒸気流分布は、角度αにおける蒸
気流密度をΦ(α)、α=0における蒸気流密度をΦ 0
とおくと、ランバートの法則により数1で近似される。
【0022】
【数1】
【0023】図3及び図4は指数n=2の蒸気流分布を
示す。なお、図3及び図4において、(I)はテープ蒸
着分,(II)はその他の無駄分,(III )はるつぼに戻
る分である。
【0024】図4から、従来はるつぼ6の側壁6B側で
反射してるつぼ6に戻る磁性材料が少なく、蒸着装置内
の各所に付着した量が非常に多いことがわかる。実際に
蒸着に使用された量は、るつぼ6内に戻らず蒸発した磁
性材料の17.9%であった。
【0025】一方、本実施例の方法で蒸着を行ったとこ
ろ、図3に示すように、るつぼ22の側壁22B側で反
射してるつぼ22内に戻る磁性材料が激増したことがわ
かる。実際に蒸着に使用された量は、るつぼ22内に戻
らず蒸発した磁性材料の26.4%となり、従来に比べ
て約50%の蒸着効率の向上を図ることができた。実際
には、従来では磁性材料50kgを投入して蒸着テープ
10000mを作製していたのが、本実施例では同じ量
の磁性材料で蒸着テープ15000mの作製が可能とな
る。
【0026】
【発明の効果】本発明に係る磁気記録媒体の製造方法に
よれば、磁性材料の非磁性支持体上への蒸着時に、磁性
材料の他部への無駄を抑えることができ、蒸着効率を向
上することができる。この結果、1回の蒸着で作製され
る磁気記録媒体、即ち蒸着テープ長を大幅に引上げるこ
とができる。
【0027】本発明に係る蒸着装置によれば、磁性材料
の非磁性支持体上への蒸着時に、磁性材料が蒸着装置の
他部へ付着するのを抑制することができ、磁性材料21
の蒸着効率を向上させることができる。同時に、電子ビ
ームの蒸着源への照射を邪魔することなく、均一に加熱
蒸発させることができる。従って、磁気記録媒体の生産
性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る蒸着装置の一例を示す構成図で
ある。
【図2】A 本実施例に係る蒸着装置のるつぼの形状と
電子ビームを示す要部の拡大斜視図である。 B 本実施例に係る蒸着装置のるつぼの形状と電子ビー
ムを示す要部の拡大平面図である。
【図3】本実施例の方法での磁性材料の付着状況を示す
分布図である。
【図4】従来の方法での磁性材料の付着状況を示す分布
図である。
【図5】従来例の蒸着装置を示す構成図である。
【図6】A 従来例に係る蒸着装置のるつぼの形状と電
子ビームを示す要部の拡大斜視図である。 B 従来例に係る蒸着装置のるつぼの形状と電子ビーム
を示す要部の拡大断面図である。
【符号の説明】
1,23 蒸着装置 2 蒸着室 3 蒸着キャン 4 非磁性支持体 5,22 るつぼ 6 磁性材料 7,23 蒸着源 9 酸素ガス供給ノズル 11 シャッタ 12,12A,12B 電子銃 13,13A,13B 電子ビーム 15 磁性材料蒸気

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体に蒸着源から蒸発した磁性
    材料を蒸着させる磁気記録媒体の製造方法において、 上記蒸着源のるつぼの一方の相対向する両側壁を同じ高
    さに立上げ、該両側壁が対向する方向と交差する方向か
    ら電子ビームを照射して、上記蒸着源の磁性材料を蒸発
    させることを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】 非磁性支持体を案内移送する蒸着キャン
    と、 蒸着源と、 上記蒸着源の磁性材料を蒸発させるための電子銃とを有
    し、 上記蒸着源はるつぼの一方の相対向する両側壁が同じ高
    さに立上げられ、 上記電子銃は電子ビームが上記るつぼの上記両側壁が対
    向する第1の方向と交差する第2の方向から照射される
    と共に該第2方向に走査されるように配置されて成るこ
    とを特徴とする蒸着装置。
JP19348095A 1995-07-28 1995-07-28 磁気記録媒体の製造方法及びこれに使用される蒸着装置 Pending JPH0944845A (ja)

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