JPH0944681A - 移動物体領域検出装置 - Google Patents

移動物体領域検出装置

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JPH0944681A
JPH0944681A JP19634395A JP19634395A JPH0944681A JP H0944681 A JPH0944681 A JP H0944681A JP 19634395 A JP19634395 A JP 19634395A JP 19634395 A JP19634395 A JP 19634395A JP H0944681 A JPH0944681 A JP H0944681A
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JP
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motion vector
image
object area
background image
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Application number
JP19634395A
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English (en)
Inventor
Kenji Iwano
賢二 岩野
Hiroshi Akahori
裕志 赤堀
Yukie Goshima
雪絵 五島
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 移動する被写体をカメラで追尾するようなシ
ーンにおいて、動きベクトルの大きさによらず安定した
移動物体領域の抽出を行い、移動物体領域の含まない背
景画像を生成する。 【構成】 カメラの動きに伴って生じる入力画像の動き
ベクトルを検出し、フィールド間隔計算部1bにおいて
動きベクトルの大きさに応じて処理するフィールド間隔
を決定し、背景画像生成部1cで動き領域と動きベクト
ルと入力画像、背景画像を用いて背景画像生成を行い、
動き領域検出部1dで動きベクトルと入力画像と背景画
像から動き領域を検出し、移動物体領域検出部1eで動
き領域から移動物体領域を検出し、フィールド間隔計算
部1bの出力を参照して動きベクトル検出部1aと背景
画像生成部1cの処理間隔は可変にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビデオカメラ等の移動
可能な撮像装置から得られた動画像に対して、背景と異
なる動きをする移動物体領域を正確に抽出し、動画像の
早見、編集、検索を容易にするもので、画像編集装置や
セキュリティシステムにおける画像監視装置等に使用さ
れる移動物体領域検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の背景画像を用いた移動物体検出に
は大きく分けて (1)カメラ固定で入力画像を積分して背景画像を生成
する方法。 (2)カメラ移動可能で入力画像の動きベクトル検出を
行い、動き補償後に背景画像を積分する方法。 (3)(2)と同様に動き補償をし、動領域(移動物体
領域)に対しては背景画像を更新せず、静領域に対して
は入力画像と背景画像をある割合で加算する。 などがある。(1)は主に画像監視装置に使われており
特開平7−79429号公報に開示されたようなものが
ある。動画像の撮像条件として、カメラが移動している
場合の背景画像生成方法に関しては特開平5−2253
41号公報に開示されたように画面の変化に応じて入力
画像と背景画像との加算の割合を可変にする方法が示さ
れている。しかしこれは急激な照明変化や動作中の静止
物体の隠現による誤検出を減少させるものである。さら
に移動物体の特徴量として特開平5−145844号公
報に開示されたように移動物体領域の特徴量として移動
物体の横、縦の長さ、面積及び重心位置を用いる方法が
示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の移動物体領域検
出装置のブロック図を図39に示す。従来の移動物体領
域検出装置では、動きベクトル検出部、背景画像生成部
における各処理のフィールド間隔が固定であり、動き領
域検出部において検出される動き領域が誤検出された
り、検出洩れを起こしたりする問題がある。この原因を
画像中の移動物体領域をモデル化し、図7を用いて説明
する。図7の横軸は空間座標x(またはy)であり、縦
軸は画像の輝度値を表しており、実線のグラフが入力画
像の輝度値、点線のグラフは参照画像の輝度値を表して
いる。 1)撮影された動画像の動きベクトルが小さい場合 まず図7(A)の様な輝度値が一様に分布している移動
物体領域を考える。入力画像と参照画像との差分をとる
ことにより検出される動き領域は小さい領域のみであ
る。この動き領域に対して移動物体領域検出のために孤
立点除去の処理が行われるため、動き領域が小さいとこ
の処理により動き領域が消去される可能性がある。
【0004】また図7(B)では、移動物体領域の輝度
が滑らかに変化している場合を考える。差分が検出され
た範囲は広いが、差分値(差分の絶対値または2乗値)が
小さいため画像のノイズとみなされ、動き領域が検出さ
れない可能性がある。さらに動き領域が正確に検出でき
ないと背景画像生成部において、実際は動き領域である
にもかかわらず静領域とみなされ、次回の動き領域検出
処理においても悪影響を及ぼす。 2)動きベクトルが大きい場合 1)の問題を解決するために、処理を行うフィールド間
隔を広くした時を考える。動きベクトル検出部において
ある一定の探索範囲内で動きベクトルを探索するが、探
索範囲以上の動きベクトルが生じた場合、動きベクトル
検出が誤検出となる。当然これ以降の処理結果も不正確
なものとなる。
【0005】本発明はかかる点に鑑み、様々な撮影状態
における動画像において移動物体領域を含まない背景画
像の生成方法、ならびに背景画像と入力画像を加算する
割合を考慮し、正確に移動物体領域を検出する方法を提
供し、動画像の検索、早見、編集装置ならびに監視装置
実現するための移動物体領域検出装置を提供することを
目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第1の構成は、入力画像の動きベクトルを
検出する動きベクトル検出部と、前記入力画像から背景
画像を作成する背景画像生成部を少なくとも具備し、前
記動きベクトルの大きさに基づいて前記動きベクトル検
出部と前記背景画像生成部の処理間隔もしくは前記背景
画像生成部のみの処理間隔を可変にする構成である。
【0007】また、第2の構成は、入力画像の動きベク
トルを検出する動きベクトル検出部と、前記入力画像か
ら背景画像を作成する背景画像生成部を少なくとも具備
し、前記動きベクトルの大きさと移動物体領域の周辺画
素との相関値により前記動きベクトル検出部と前記背景
画像生成部の処理間隔もしくは前記背景画像生成部のみ
の処理間隔を可変にする構成である。
【0008】また、第3の構成は、入力画像の動きベク
トルを検出する動きベクトル検出部と、前記入力画像か
ら背景画像を作成する背景画像生成部を少なくとも具備
し、前記動きベクトルの大きさと移動物体領域の周辺画
素との相関値により前記背景画像生成部における前記背
景画像と前記入力画像とを加算する割合を決定する構成
である。
【0009】
【作用】本発明は、以上のような構成により、動きベク
トル検出、背景画像生成の各処理を、動きベクトルの大
きさが大きい時は処理間隔を狭くして、動きベクトルの
大きさが小さい時は処理間隔を広くすることで、移動物
体領域を含まない背景画像を生成し、この背景画像を用
いて移動物体領域の正確な抽出が行える。
【0010】また、処理間隔を可変にする条件の中に、
移動物体領域の周辺画素との相関値を用いることより、
画像のテクスチャに左右されない移動物体検出が行え
る。
【0011】また、動きベクトルの大きさと移動物体領
域の周辺画素との相関値を用いて、入力画像と背景画像
を加算する割合を可変にすることにより、移動物体領域
を含まない背景画像を生成し、この背景画像を用いて移
動物体領域の正確な抽出が行える。
【0012】
【実施例】以下本発明の移動物体領域検出装置の第1の
実施例について説明する。図1は本発明の移動物体領域
検出装置の第1の実施例における全体ブロック図であ
る。全体の処理の流れから説明する。
【0013】まず、動きベクトル検出部1aでは入力画
像とこれより所定フィールド以前の画像である参照画像
を用いて動きベクトルを算出する。フィールド間隔計算
部1bでは動きベクトルの大きさと前回処理時のフィー
ルド間隔を参照して、動きベクトル検出部1aにおける
参照画像の更新もしくは継続、及び背景画像生成部1c
における背景画像の更新もしくは継続を決定する。次に
背景画像生成部1cでは入力画像、動きベクトル、前回
処理で生成された背景画像、動き領域を用いて新たな背
景画像を生成する。動き領域検出部1dでは動きベクト
ルにより補正された背景画像と入力画像との差分を計算
し動き領域を検出する。移動物体領域検出部1eでは、
動き領域の中で領域面積が最大である移動物体領域を検
出する。
【0014】動きベクトル検出部1aは画像処理を用い
た種々の方法で実現できるが、ここでは「ナショナル
テクニカル レポート」(National Technical Report
Vol.37 No.3 pp308-204 Jun. 1991 )で記されている方
法について図2を用いて詳細を説明する。 (1)フィールドfにおける入力画像をS(f)と表記
し、このときの参照画像蓄積部2aには入力画像とin
t(f)フィールド間離れた画像S(f−int
(f))が保持されている。 (2)代表点マッチング処理部2bでは、画像S
(f)、S(f−int(f))を図8に示す5つの領
域に分割し、図9(A)に示す参照画像S(f−int
(f))の各領域の代表点9aと入力画像S(f)の各
領域の探索範囲9b内の点で代表点マッチング処理を行
い相関値C(n、z)を計算する。但し、nは領域番号
1≦n≦5、zは探索範囲内での座標を表しており、1
つの画像に対する相関値Cは領域分割数と探索範囲の大
きさとの積の個数だけ存在する。 (3)有効領域判定部2cにおいて、第n領域の相関値
の集合{C(n、z)}から探索範囲内での平均値Cav
e(n)、最小値Cmin(n)、相関値の最小値付近の勾
配のx、y方向成分grdx(n)、grdy(n)を求
め、これらを用いて各領域の有効性を検証し、第n領域
における動きベクトルv(f、n)を算出する。 (4)動きベクトル決定部2dでは、有効な領域の動き
ベクトルv(f、n)から動きベクトルV(f)を決定
する。 (5)検出された動きベクトルV(f)を用いて、フィ
ールド間隔計算部1bで参照画像蓄積部2aの更新もし
くは継続の判定をする。
【0015】但し、動きベクトル検出部1aはこの方法
に限定せず、オプティカルフローによって画像の局所的
動きの変化を検出する構成でも良い。
【0016】続いてフィールド間隔計算部1bの処理に
ついて図3を用いて説明する。ここでは課題を解決する
ために参照画像及び背景画像更新を行う処理間隔を可変
とする。 (1)画像更新判定部3aにおいて検出された動きベク
トルの大きさとフィールド間隔記憶部3bに保持されて
いる前回処理時のフィールド間隔を用いて画像の更新も
しくは継続の判定を行う。動きベクトルの大きさが小さ
い時は画像を継続する判定を行い、大きさがある閾値以
上になると画像更新の判定を行う。また入力画像と参照
画像との間隔が広がり過ぎると検出される動きベクトル
の信頼性が低下してしまうため、フィールド間隔にも閾
値を設けて画像の更新もしくは継続の判定をする。以下
に画像更新判定部3aにおける更新の条件を示す。
【0017】フィールドfにおける動きベクトルをV
(f)、入力画像と参照画像のフィールド間隔をint
(f)と表記すると、条件(数1)(数2)のどちらか
を満足する時に更新と判定する。
【0018】
【数1】
【0019】
【数2】
【0020】ただし、式中のTHは閾値を表している。
なお、(数1)(数2)では動きベクトルの大きさとフ
ィールド間隔は独立な閾値を用いているが、フィールド
間隔の値により動きベクトルの大きさの閾値を変化させ
てゆくことも当然考えられる。すなわち条件は(数3)
のようになる。
【0021】
【数3】
【0022】また、実際の映像信号ではカメラの動き、
移動物体の動きは横方向が多いため、動きベクトルの横
(x)方向成分Vx(f)を用いても実現できる。
【0023】背景画像生成部1cについては図4を用い
て詳細を説明する。 (1)フィールド間隔計算部1bからの出力を参照し、
これが継続の場合は現在の背景画像を保持したままで新
たな生成は行わない。更新する場合は、背景画像蓄積部
4cに保持されている前回生成された背景画像BG(f
−int(f))と動きベクトルVを用いて、座標変換
部4aで(数4)に示す座標変換を行い、B(f−in
t(f))を算出する。
【0024】
【数4】
【0025】(2)背景画像更新部4bにおいて、(数
4)により座標変換された背景画像B(f−int
(f))と入力画像S(f)、および動き領域を用いて
背景画像の更新を行う。この時動き領域と判定された領
域には背景画像の更新を実行せず、動き領域ではない領
域(静領域)に対しては(数5)を用いて背景画像を更
新する。
【0026】
【数5】
【0027】(3)背景画像蓄積部4cでは、背景画像
更新部4bで作成された背景画像B(f)を次回更新が
行われるまでBG(f)として蓄積する。
【0028】動き領域検出部1dについては図5を用い
て詳細を説明する。 (1)カメラの動きを補償するために、検出された動き
ベクトルVを用いて背景画像BG(f−int(f))
を入力画像S(f)と同位置になるように座標変換部5
aで(数4)の座標変換を行う。 (2)差分計算部5bにおいて、入力画像S(f)と座
標変換された背景画像B(f−int(f))の差分画
像を作成する。 (3)次に動き領域判定部5cにおいて入力と背景の差
分画像に対して動き領域判定処理を実行する。ここでは
フィルタのサイズをL(但し、Lは奇数)とし、フィル
タの対象画素を(x0、y0)とすると、 (x、y)=(x0±(L−1)/2、y0±(L−
1)/2) に対して、(数6)を用いて動き領域の判定を行う。
【0029】
【数6】
【0030】フィルタの対象画素(x0、y0)周辺の
L×L個の画素に対して差分を計算して差分値がある閾
値THlab以上である画素((数6)を満足する画素)
の個数が、L×L/2個以上存在すれば対象画素(x
0、y0)を動き領域とする。
【0031】移動物体領域検出部1eについては図6を
用いて詳細を説明する。 (1)ラベリング処理部6aでは、動き領域の中で隣接
している画素を1つのグループとみなして各グループに
順番を付けていく処理である。 (2)近接領域結合処理部6bでは、ラベリングされた
各グループの中で近接しているものを結合する処理であ
る。 (3)孤立点除去処理部6cでは、グループを構成する
領域が小さい場合はそれをノイズとみなして静止領域に
変更する処理を行う。 (4)移動物体領域決定部6dでは、上記の処理後に領
域面積が最大であるグループを移動物体領域として検出
をする。
【0032】以上の本発明の第1の実施例の有効性を確
認するために、従来方式との比較を行った。評価画像と
して、人物が歩行しているのをカメラで追尾しているシ
ーンを選出した。移動物体の特徴量として領域の面積、
重心位置を用いる。評価画像に用いた追尾シーンにおい
て移動物体領域が正確に検出されるならば、面積がある
程度の大きさを安定して保ち、重心位置も時間変化に対
して変動が少なく安定した値が得られる。
【0033】移動物体領域の検出結果として、移動物体
領域の面積を図10に、重心位置を図11に示す。比較
は図1におけるフィールド間隔計算部を具備する本発明
の方式10aと、フィールド間隔固定の従来方式10b
である。横軸が時間変化を表すフィールド数であり縦軸
が移動物体領域の面積とx軸方向の重心位置である。こ
こでカメラや移動物体の動きは横方向が多いため重心位
置としてx軸方向のみを参照している。図10、図11
より移動物体の特徴量である面積、重心位置ともに本発
明の方式では安定しているが、従来方式では不安定とな
っていることが分かる。
【0034】次に、本発明の移動物体領域検出装置の第
2の実施例について説明する。図12は本発明の移動物
体領域検出装置の第2の実施例における全体ブロック図
である。第1の実施例との相違点は、フィールド間隔計
算部12bでは動きベクトルの大きさに加えて、移動物
体領域を参照していることである。
【0035】第1の方法では動きベクトルの大きさを閾
値と比較してフィールド間隔を決定しているが、第2の
方法では移動物体領域のテクスチャの有無も判定条件に
盛り込む。図7(A)のエッジ部分に注目すれば、テク
スチャのある部分では移動距離が小さくても差分値が算
出されるが、逆に図7(B)のようにテクスチャの少な
い画像では移動距離が大きくなければ差分値は小さな値
にしかならない。
【0036】すなわち、動きベクトルの大きさだけで動
き領域が算出されると判定するのではなく、移動物体領
域のテクスチャを参照することにより適切なフィールド
間隔を決定する。移動物体領域のテクスチャを判定する
ために、移動物体領域に対して代表点マッチング処理を
実行して周辺画素との相関値を計算し、この相関値から
周辺画素との相関が低くなる画素間隔を計算する。
【0037】フィールド間隔計算部12bの処理につい
て図13を用いて詳細を説明する。 (1)参照領域蓄積部13aでは、現在のフィールドか
ら所定フィールド以前の移動物体領域である参照領域を
蓄積する。この参照領域の更新もしくは継続は画像更新
判定部13dの判定により行う。 (2)代表点マッチング処理部13bでは、図9(B)
に示す参照領域の代表点9cと移動物体領域の探索範囲
9d内の点で代表点マッチング処理を行い相関値C
(m、z)を計算する。ただし、zは探索範囲内での座
標を、mは移動物体領域を表している。z=(x、y)に
対する相関値C(m、z)の一例を図14に示す。 (3)画素間隔計算部13cでは移動物体領域の相関値
の集合{C(m、z)}から相関値の平均値Cave
(m)、最小値Cmin(m)、相関値の最小値付近の勾
配のx、y方向成分Gx(m)、Gy(m)を算出し、こ
れらの関係を図15に示す。最小値付近では相関が高い
ので、最小値を示す位置から平均値を示す位置まで離れ
れば周辺画素との相関が低いと言える。これを求めるた
めに横(x)方向に2つ、縦(y)方向に2つの合計4
つ存在する最小値付近の傾きの中で、傾きの最小値Gmi
nを求める(但し、Gmin≠0)。これより周辺画素との
相関が低くなる画素間隔Nは(数7)により算出され
る。
【0038】
【数7】
【0039】(4)画像更新判定部13dでは、移動物
体領域の周辺画素との相関が低くなる画素間隔Nと動き
ベクトルの大きさ|V|を用いて(数8)により、フィ
ールド間隔Tを決定する。
【0040】
【数8】
【0041】すなわち、動き領域検出を正確に行うため
には、背景画像と入力画像との間がT(f)フィールド
必要であることを意味する。フィールド間隔記憶部3b
に保持されている入力画像と参照/背景画像とのフィー
ルド間隔int(f)と算出されたフィールド間隔T
(f)を用いて、画像更新判定部13dでの画像更新の
条件は(数9)となる。
【0042】
【数9】
【0043】尚、(数9)だけでなく(数2)における
int(f)の閾値を用いた条件も判定時に参照するこ
とが当然考えられる。また実際の映像信号ではカメラの
動き、移動物体の動きは横方向が多いため、動きベクト
ルの横(x)方向成分Vx(f)を用いても実現でき
る。
【0044】また、本発明の移動物体領域検出装置の第
2の実施例は、図12のフィールド間隔計算部12bの
処理を図13の代りに図16を用いることでも実現でき
る。フィールド間隔計算部12bについては図16を用
いて詳細を説明する。 (1)移動物体領域の分散は分散計算部16aにより
(数10)のように計算できる。
【0045】
【数10】
【0046】(2)画素間隔計算部16bでは領域のテ
クスチャの有無を分散を用いて推定するために、関数g
を定義して周辺画素との相関が低くなる画素間隔N1を
(数11)を用いて決定する。
【0047】
【数11】
【0048】g(σ)として1/σやexp(−σ)な
ど様々な単調減少関数が存在する。 (3)画像更新判定部16cではN1を(数7)のN
(f)と等価とみなし、(数11)のN1を(数8)の
N(f)に代入してフィールド間隔T(f)を計算す
る。このT(f)とフィールド間隔記憶部3bのint
(f)を用いて、画像更新の条件(数8)により、更新
もしくは継続の判定を行う。
【0049】次に、本発明の移動物体領域検出装置の第
3の実施例について説明する。図17は本発明の移動物
体領域検出装置の第3の実施例における全体ブロック図
である。第1および第2の実施例との相違点は、フィー
ルド間隔計算部17bでは動きベクトルの大きさに加え
て、入力画像と参照画像の相関値を参照していることで
ある。
【0050】まず、代表点マッチング処理部2bの相関
値を用いる領域は図8より5つ存在するが、被写体を追
尾するような動画像では通常被写体が画面中央に存在す
るため図8の第5領域を用いる。しかしより汎用的な方
法として図17の点線に示すように移動物体領域の重心
位置を検出して、重心位置から参照する第n領域を決定
する方法もある。ここで移動物体領域の重心位置は移動
物体領域特徴量検出部17cにおいて検出されるものと
する。
【0051】動きベクトル検出部17aは、図2におい
て代表点マッチング処理部2bの出力である相関値を動
きベクトル検出部1aの外部でも参照できるように構成
したものである。
【0052】図18を用いてフィールド間隔計算部17
bの詳細を説明する。 (1)参照領域判定部18aでは移動物体領域の重心位
置から図8の5つの領域の内どの領域を参照するかを決
定する。重心位置が第5領域に含まれる時は第5領域を
参照し、そうでない時は重心位置が含まれる領域を参照
する。但し、最初から第5領域を参照する場合は、この
処理を行わない。 (2)画素間隔計算部18bは13cの処理を移動物体
領域にではなく、図8に示す第n領域(1≦n≦5)に
対して行ったものである。即ち、相関値の集合は{C
(n、z)}から相関値の平均値Cave(n)、最小値
Cmin(n)、相関値の最小値付近の勾配のx、y方向
成分Gx(n)、Gy(n)を算出し、4つ存在する最小
値付近の傾きの中で傾きの最小値Gminを求める(但
し、Gmin≠0)。これより周辺画素との相関が低くな
る画素間隔Nは(数7)により算出される。 (3)画像更新判定部13dおよびフィールド間隔記憶
部3bでの処理は上記の説明と等価であるので、説明を
省略する。
【0053】なお、本発明の第1の実施例における図
1、および第2の実施例における図12、および第3の
実施例における図17では、フィールド間隔計算部の出
力を、動きベクトル検出部、背景画像生成部において参
照しているが、動きベクトル検出部では参照せず固定の
フィールド間隔(または毎フィールド)で処理を実行す
ることもできる。
【0054】この場合フィールド間隔計算部では固定の
フィールド間隔(または毎フィールド)で検出された動
きベクトルを積算し可変フィールド間での動きベクトル
を検出すれば実現する。この場合の動きベクトル検出部
1aおよび17aの詳細を図19を用いて説明する。 (1)参照画像蓄積部19aでは、フィールドfにおけ
る入力画像S(f)とFフィールド間離れた画像S(f
−F)を保持している。 (2)代表点マッチング処理部2b、有効領域判定部2
c、動きベクトル決定部2dの処理は上記の説明と同じ
であるため、説明を省略する。
【0055】なお動きベクトル検出部1aのフィールド
間隔が固定である場合は、上記の画像処理を用いた方法
以外に撮影装置にセンサを付けその出力を参照する方法
でも動きベクトル検出部1aを実現できる。
【0056】第1の実施例において、動きベクトル検出
を固定フィールド間隔で実行した時のフィールド間隔計
算部1bについて図20を用いて詳細を説明する。 (1)動きベクトル検出部1aおよび17aの出力を動
きベクトル積算部20aで積算し、可変フィールド間隔
における動きベクトルを計算する。これを画像更新判定
部3aが画像更新と判定するまで行う。画像更新と判定
された場合、その時まで積算した動きベクトルを0にリ
セットする。 (2)画像更新判定部3a、フィールド間隔記憶部3b
の処理は上記の説明と同じであるため省略する。
【0057】動きベクトル検出処理を固定フィールド間
隔で実行した時の、第2の実施例におけるフィールド間
隔計算部12bの処理、および第3の実施例におけるフ
ィールド間隔計算部17bの処理については、図13、
図16、図18の画像更新判定部13d(もしくは16
c)と、13d(もしくは16c)の入力である動きベ
クトルとの間に動きベクトル積算部20aを設けた構造
となる。動きベクトル積算部20aの処理は上記説明と
等価であるため、説明を省略する。
【0058】次に本発明の移動物体領域検出装置の第4
の実施例について説明する。図21および図24は本発
明の移動物体領域検出装置の第4の実施例における全体
ブロック図である。第1、第2、第3の実施例との相違
点は、動きベクトル検出部、背景画像生成部の処理を可
変フィールド間隔で実行するのではなく、背景画像生成
部1cの背景画像更新部4bにおける積分パラメータ
((数5)参照)を計算する係数計算部21aおよび2
4aを具備することである。処理をするフィールド間隔
を固定にする理由は、実際に製品化するときに処理間隔
を可変にできない場合も考えられるためである。積分パ
ラメータを決定する要素として、動きベクトルの大きさ
と移動物体領域の周辺画素との相関を用いる。
【0059】図21は移動物体領域を参照して周辺画素
との相関を計算する方式であり、図24は図8の第n領
域(通常は第5領域)の相関値から移動物体領域の周辺
画素との相関を推定する方法である。
【0060】まず、係数計算部21aで行う処理を図2
2および図23で、また係数計算部24aで行う処理を
図25を用いて説明する。図22における参照領域蓄積
部13a、代表点マッチング処理部13b、画素間隔計
算部13c、および図23における分散計算部16a、
画素間隔計算部16b、および図25における参照領域
判定部18aは上記の説明と同じであるため、説明を省
略し係数決定部22aの処理を説明する。
【0061】ここでは一例として毎フィールド処理を行
う場合を考える。背景画像生成の式(数5)においてi
nt(f)=1を代入して、(数12)のように変形す
る。
【0062】
【数12】
【0063】この(数12)よって、tフィールド以前
の画像が現在の背景画像の中にa(1ーa)tの割合で
参照されていることが分かる。
【0064】前記原理によりフィールド間隔可変方式で
はint(f)=N/|V|フィールドの間処理を待つ
動作をしている。すなわちフィールド間隔が固定の場合
においても背景画像生成時にint(f)フィールドま
で参照すれば、処理間隔を可変にした時と同様の効果が
得られて移動物体領域の検出精度が向上する。フィール
ド数tと背景画像に含まれる割合yの関係は(数13)
となる。
【0065】
【数13】
【0066】(数13)を図26に表す。図26よりt
が増加すると割合yは減少するがt→∞としなければy
=0とはならない。そこで、t=0における微分直線が
t軸と交差するフィールドまでを参照すると定義し、こ
のフィールド数をT1と表記する。(数13)を対数微
分法を用いて微分して(数14)が導出される。
【0067】
【数14】
【0068】(数14)よりt=0における傾きa l
og(1−a)と、切片aを持つ直線をy1と表記する
と、(数15)のようになる。
【0069】
【数15】
【0070】これにy1=0を代入し、T1を求めると
【0071】
【数16】
【0072】となる。(数16)からaについて解くと
【0073】
【数17】
【0074】となる。(数12)は毎フィールド処理を
実行する場合であるが、間隔固定で複数フィールドの場
合も同様にして導出できる。(数17)のT1を(数
8)のT(f)と正比例の関係があるとみなすと、T1
=βN/|V|となり、これを(数17)に代入したも
のが(数18)となる。
【0075】
【数18】
【0076】係数決定部22aでは動きベクトルの大き
さ|V|と周辺画素との相関が低くなる画素間隔Nを
(数18)に代入して積分パラメータaを決定する。
(数18)の関係を図27に示す。
【0077】(数18)の効果を検討するために移動物
体領域検出の比較を行う。移動物体領域の特徴量として
は面積と重心位置のx方向成分を用い、面積を図28
に、重心位置を図29に示す。評価画像は人物の歩行シ
ーンをカメラで追尾した画像であるが図10、図11で
用いた追尾シーンとは異なる。
【0078】比較は処理間隔可変でa=0.8とした方式
28aと、処理を毎フィールド実行しa=0.2 , 0.4 ,
0.8 とした各方式28b、28c、28dである。フィ
ールド間隔が固定の場合はa=0.2にすると移動物体領
域を正確に検出できることが分かる。この追尾シーンに
対して(数18)のβに適当な値を代入してaを計算す
ると0.2〜0.3付近になり、結果とほぼ一致することが分
かる。但し、aを小さくするほどより以前のフィールド
を参照するため、ノイズが積算されて動き領域が誤検出
されることもある。
【0079】次に本発明の移動物体領域検出装置の第5
の実施例について説明する。図30および図31は本発
明の移動物体領域検出装置の第5の実施例における全体
ブロック図である。この第5の実施例は、第1、第2、
第3の実施例において、背景画像生成部1cの背景画像
更新部4bにおける積分パラメータ((数5)参照)を
計算する係数計算部30aおよび31aを具備すること
である。
【0080】ここでフィールド間隔を可変の場合の、積
分パラメータaについて考える。移動物体領域が完全に
検出できればaの値は1に近いほど良い。すなわち背景
画像生成時に 動領域 : 背景画像 静領域 : 入力画像 とすれば、カメラの移動による背景画像の変化(カメラ
をパンしたときカメラから対象物までの距離が異なるも
のは画面上での移動距離が異なる等)にも、素早く対応
できる。また画面にノイズが発生しても、その画面では
ノイズの影響を受けるが次回の処理には関係なくなり、
移動物体検出は正しく行える。
【0081】すなわち係数計算部30aとは、フィール
ド間隔計算部12bが ・(数9)の条件により画像更新を行う場合は、積分パ
ラメータをa=1とする ・(数2)の条件により画像更新を行う場合は、係数決
定部21aと同じ方法(詳細は図22)で積分パラメー
タaを決定する という構成を持つ。
【0082】また係数計算部31aとは、フィールド間
隔計算部17bが ・(数9)の条件により画像更新を行う場合は、積分パ
ラメータをa=1とする ・(数2)の条件により画像更新を行う場合は、係数決
定部24aと同じ方法(詳細は図25)で積分パラメー
タaを決定する という構成を持つ。
【0083】次に図1および図12および図17および
図21および図30および図31における動き領域検出
部1dの動き領域判定部5cの他の方法について説明す
る。第1の実施例において説明した動き領域判定方法
は、同一画面の周辺画素の値を参照していた。ここでは
移動物体領域の時間的連続性を考慮して、動き領域を判
定する。すなわち、フィルタ処理を同一画面内のみなら
ず、これを時間軸方向に延長する方式を行う。重み係数
をZ(但し、Z>1でZを大きくするほど周辺画素への
重みが大きくなる)、フィルタの対象画素(x0、y
0)からの距離をdとし対象画素から離れれば重み付け
が小さくなるフィルタを構成する。距離としてはユーク
リッド距離が代表的であるが、他の4近傍距離、8近傍
距離、8角形距離、を用いても設計可能であることは言
うまでもない。一例として3次元ユークリッド距離dを
用い設計した時空間フィルタを用いる。ここで用いる3
次元ユークリッド距離を(数19)に示す。但しf0は
現在のフィールドを表す。
【0084】
【数19】
【0085】ここでαは動きベクトルの大きさ|V|に
より変化する係数であり、その一例を(数20)に示
す。動きベクトルが小さいと時間方向の相関は高くな
り、動きベクトルが大きいと時間方向の相関が低くなる
ことを表している。
【0086】
【数20】
【0087】(数19)を用いたフィルタの要素値W
(f,x,y)は(数21)となる。
【0088】
【数21】
【0089】フィルタサイズは空間方向をL(但しLは
奇数)、時間方向をLFと表記する。Z=2、α=1、
L=3、LF=3の時のフィルタの設計例を図32に示
す。フィルタの対象画素(x0,y0)に対する、動き
領域の判定条件を(数22)に示す。
【0090】
【数22】
【0091】ここで、I(f,x,y)は輝度値、NW
はフィルタの正規化係数、THwは閾値を表す。正規化
係数を(数23)に示す。
【0092】
【数23】
【0093】つまり(数22)を満足する画素を動き領
域として検出する。次に、図1、図12、図17、図2
1、図30及び図31における移動物体領域検出部1e
の他の方法について説明する。ここでは動き領域に対し
て図6に示す各処理を実行せず、周波数変換を移動物体
領域検出に用いる。この方法は、移動物体領域の細部は
検出不可能であるが、大まかな位置と大きさを検出でき
ることを特徴とする。移動物体領域検出部1eで周波数
変換を用いる方法について、図33を用いて詳細を説明
する。 <手順> (1)周波数変換処理部33aでは、動き領域検出部1
dの差分画像に対して画面全体、またはブロック分割を
して2次元周波数変換(FFT、DCT等)の変換を行
う。 (2)周波数フィルタ処理部33bでは、周波数成分の
中での振幅が最大となる交流成分(直流成分は除く)を
x、yのそれぞれの方向で検出する。 (3)周波数逆変換処理部33cでは、ステップ2で検
出した振幅最大の(縦、横の各方向の)周波数成分を逆
変換し、空間領域に戻す。 (4)移動物体領域決定部33dでは周波数逆変換によ
り得られた周期関数と差分画像の相関を計算し、相関の
高い1周期区間(関数の最小値から隣の最小値までの区
間)をx、y各方向に1つ決定する。 (5)移動物体領域特徴量検出部33eでは、ステップ
4で検出された区間関数のピーク位置を移動物体の重心
位置とする。また移動物体領域の面積は、抽出された
x、y方向の周波数成分の周期をu、vとすると楕円の
面積の公式を利用してπuv/4と導出できる。これを
図34に示す。
【0094】本発明の第1の応用例として、撮影時のカ
メラマンの意図に応じて動画像の編集、早見、検索など
を容易に行う装置がある。ここでは移動物体の行動パタ
ーンではなく、撮影者のカメラワークに基づいてシーン
の重要度の判定を行い、この重要度の高い画像を代表画
像として動画像ブラウジングシステムを構築する。
【0095】次の2つのシーンは、同じようなパンニン
グ(水平方向のカメラ移動)シーンであるが、撮影者の
意図は全く異なっている。 (1)移動する被写体を追尾するため、カメラをパンニ
ングする。 (2)ある被写体から別の被写体へ視点を移すためにカ
メラをパンニングする。
【0096】即ち、(1)ではパンニングの期間中、撮
影者は被写体に注目しているので重要なシーンと思われ
る。それに対して(2)では、パンニング期間が2つの
被写体のつなぎになっているだけであり、不要なシーン
と思われる。以後(1)のシーンを「追尾シーン」、
(2)のシーンを「視点移行シーン」と呼ぶ。
【0097】この2つのシーンを判定するために本発明
を用いたシーン判別方法を図35に示す。図35におい
て、第1から第5までの実施例における処理、つまり入
力画像から移動物体領域を検出するまでの処理を移動物
体検出部35aとする。パンニング区間検出部35bに
おいてパンニング操作をしているシーンを検出し、移動
物体特徴量検出部35cでは重心位置、面積などを求め
る。ここで追尾シーンでは重心位置が安定し、面積も一
定しているが、視点移行シーンでは重心位置、面積とも
不安定である。このことを利用して、シーン判定部35
dではパンニング区間における、追尾/視点移行シーン
の判定を行う。代表画像決定部35eではシーン判定の
結果から重要度の高い代表画像を決定する。動画像表示
部35fでは代表画像を列挙して、その代表画像を選択
すると、そのシーンが再生される構成である。
【0098】本発明の第2の応用例として、移動物体検
出により撮影装置のズーム倍率を自動的に決定する装置
がある。図38は遠くに存在する移動物体(図38
(A)の状態)が近付いてくる(図38の(B)さらに
(C))シーンであり、スキー滑走時を撮影した場合等
がこれにあたる。このとき撮影者が移動物体領域の大き
さに合わせて撮影装置のズーム倍率を図38のように変
化させるのは困難であり、これが自動的に変化すると撮
影者の負担が軽減し、より良い映像が撮影できる。この
ズーム倍率自動可変機能付きの撮像装置のブロック図を
図36に示し、これを用いて詳細を説明する。 (1)まず、撮影装置36aにより得られた入力画像を
用いて移動物体検出部35aで移動物体領域の検出を行
う。 (2)ズーム倍率計算部36bでは移動物体領域の面積
から、最適なズーム倍率を計算する。 (3)ズーム倍率制御部36cでは、ズーム倍率計算部
36bの出力に応じて撮影装置36aのズーム倍率を制
御する。 (4)撮影装置36aでは、ズーム倍率を移動物体領域
の面積により可変としているため、得られる画像は移動
物体領域を大きく撮影したものとなる。この画像を画像
記録装置36d、画像表示装置36eに送り、画像の保
存、表示を行う。
【0099】なお、撮影する時の撮影装置36aの位置
は、固定の場合と、撮影者が移動物体に応じて移動する
場合がある。撮影者が撮影装置を移動する場合は、手振
れで映像が乱れることや、移動物体の追尾撮影を失敗す
ることが起こりえる。そこで移動物体物体領域の重心位
置によりカメラの位置を制御するカメラ位置自動可変機
能付き撮像装置のブロック図を図37に示し、これを用
いて詳細を説明する。但し、図36と同じ部分の説明は
省略する。 (1)撮影装置37aは撮影装置36aのカメラのレン
ズの方向を移動可能に設計したものである。 (2)カメラ位置計算部37bでは、移動物体領域の重
心位置から、カメラのレンズを向ける方向を計算する。 (3)カメラ位置制御部37cでは、カメラ位置計算部
37cの出力に応じて撮影装置37aのカメラのレンズ
の方向を制御する。 (4)撮影装置37aでは、移動物体領域の重心位置に
よりカメラのレンズの方向を可変にしているため、移動
物体に追従した画像が得られる。この画像を画像記録装
置36d、画像表示装置36eに送り、画像の保存、表
示を行う。
【0100】尚、実施例において、処理間隔は、フィー
ルド間隔としたが、フレーム間隔としてもよい。
【0101】
【発明の効果】以上のように、移動物体を追尾するシー
ンにおいて、移動物体の速度が遅い場合、従来のように
処理間隔が固定である方式では、移動物体領域を誤検出
する場合が多かった。しかし動きベクトルの大きさと移
動物体領域の相関値に応じて処理間隔を可変とするか、
もしくは動きベクトルの大きさと移動物体領域の相関値
に応じて背景画像と入力画像を加算する割合を可変にす
る本発明では、このような場合にも対応でき、より汎用
的な移動物体領域検出に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の移動物体領域検出装置における第1の
実施例の全体ブロック図
【図2】図1の動きベクトル検出部1aを示すブロック
【図3】図1のフィールド間隔計算部1bを示すブロッ
ク図
【図4】図1の背景画像生成部1cを示すブロック図
【図5】図1の動き領域検出部1dを示すブロック図
【図6】図1の移動物体領域検出部1eを示すブロック
【図7】(A),(B)は動きベクトルが小さい場合の差分値
を示す図
【図8】代表点マッチング処理部における領域分割を示
す図
【図9】(A),(B)は代表点マッチング処理部における代
表点と探索範囲を示す図
【図10】移動物体領域の面積を示す図
【図11】移動物体領域の重心位置を示す図
【図12】本発明の移動物体領域検出装置における第2
の実施例の全体ブロック図
【図13】図12のフィールド間隔計算部12b(移動
物体領域の相関値を用いる方法)を示すブロック図
【図14】代表点マッチング処理において算出された相
関値を示す図
【図15】相関値の最小値、平均値、最小値付近の傾き
を示す図
【図16】図12のフィールド間隔計算部12b(移動
物体領域の分散を用いる方法)を示すブロック図
【図17】本発明の移動物体領域検出装置における第3
の実施例の全体ブロック図
【図18】図17のフィールド間隔計算部17bを示す
ブロック図
【図19】固定フィールド間隔で実行する動きベクトル
検出部1aを示すブロック図
【図20】図19の動きベクトル検出部を用いた時のフ
ィールド間隔計算部1bを示すブロック図
【図21】本発明の移動物体領域検出装置における第4
の実施例(移動物体領域を用いる方法)の全体ブロック
【図22】図21の係数計算部21a(移動物体領域の
相関値を用いる方法)を示すブロック図
【図23】図21の係数計算部21a(移動物体領域の
分散を用いる方法)を示すブロック図
【図24】本発明の移動物体領域検出装置における第4
の実施例(動きベクトル検出部の相関値を用いる方法)
の全体ブロック図
【図25】図24の係数計算部24a(動きベクトル検
出部の相関値を用いる方法)を示すブロック図
【図26】フィールド数とその画像が背景画像に含まれ
る割合の関係を示す図
【図27】背景画像に含まれるフィールド数と積分パラ
メータの関係を示す図
【図28】移動物体領域の面積(積分パラメータの比
較)を示す図
【図29】移動物体領域の重心位置(積分パラメータの
比較)を示す図
【図30】本発明の移動物体領域検出装置における第5
の実施例(移動物体領域を用いる方法)の全体ブロック
【図31】本発明の移動物体領域検出装置における第5
の実施例(動きベクトル検出部の相関値を用いる方法)
の全体ブロック図
【図32】時空間フィルタを示す図
【図33】移動物体領域検出部に周波数変換を用いた場
合を示す図
【図34】周波数変換を用いた場合の移動物体領域の特
徴量を示す図
【図35】本発明の動画像ブラウジングへの応用例を示
す図
【図36】本発明のズーム倍率自動可変機能つき撮像装
置への応用例を示す図
【図37】本発明のカメラ位置自動可変機能つき撮像装
置への応用例を示す図
【図38】遠くに存在する移動物体が近づいてくるシー
ンを示す図
【図39】移動物体領域検出装置の従来例を示す図
【符号の説明】
1a 動きベクトル検出部 1b フィールド間隔計算部 1c 背景画像生成部 1d 動き領域検出部 1e 移動物体領域検出部 2a 参照画像蓄積部 2b 代表点マッチング処理部 2c 有効領域判定部 2d 動きベクトル決定部 2e フィールド間隔計算部 3a 画像更新判定部 3b フィールド間隔記憶部 4a 座標変換部 4b 背景画像更新部 4c 背景画像蓄積部 5a 座標変換部 5b 差分計算部 5c 動き領域判定部 6a ラベリング処理部 6b 近接領域結合処理部 6c 孤立点除去処理部 6d 移動物体領域決定部 9a 代表点(参照画像) 9b 探索範囲(入力画像) 9a 代表点(移動物体領域) 9b 探索範囲(移動物体領域) 10a 本発明の方式 10b 従来方式 12b フィールド間隔計算部 13a 参照領域蓄積部 13b 代表点マッチング処理部 13c 画素間隔計算部 13d 画像更新判定部 16a 分散計算部 16b 画素間隔計算部 17a 動きベクトル検出部 17b フィールド間隔計算部 17c 移動物体領域特徴量検出部 18a 参照画像判定部 18b 画素間隔計算部 19a 参照画像蓄積部 20a 動きベクトル積算部 21a 係数計算部 22a 係数決定部 24a 係数計算部 28a 処理間隔可変方式(a=0.8) 28b 処理間隔固定方式(a=0.2) 28c 処理間隔固定方式(a=0.4) 28d 処理間隔固定方式(a=0.8) 30a 係数計算部 31a 係数計算部 33a 周波数変換処理部 33b 周波数フィルタ処理部 33c 逆周波数変換処理部 33d 移動物体領域決定部 33e 移動物体領域特徴量検出部 35a 移動物体検出部 35b パンニング区間判定部 35c 移動物体特徴量検出部 35d シーン判定部 35e 代表画像決定部 35f 動画像表示部 36a 撮影装置 36b ズーム倍率計算部 36c ズーム倍率制御部 36d 画像記録装置 36e 画像表示装置 37a 撮影装置 37b カメラ位置計算部 37c カメラ位置制御部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像の映像信号を入力画像とし、前記入力
    画像の移動物体領域の検出を行う移動物体領域検出装置
    であって、前記入力画像の動きベクトルを検出する動き
    ベクトル検出部と、前記入力画像から背景画像を作成す
    る背景画像生成部を少なくとも具備し、前記動きベクト
    ルの大きさに基づいて前記動きベクトル検出部と前記背
    景画像生成部の処理間隔もしくは前記背景画像生成部の
    みの処理間隔を可変にすることを特徴とする移動物体領
    域検出装置。
  2. 【請求項2】画像の映像信号を入力画像とし、前記入力
    画像の移動物体領域の検出を行う移動物体領域検出装置
    であって、前記入力画像の動きベクトルを検出する動き
    ベクトル検出部と、前記入力画像から背景画像を作成す
    る背景画像生成部を少なくとも具備し、前記動きベクト
    ルの大きさと移動物体領域の周辺画素との相関値に基づ
    いて前記動きベクトル検出部と前記背景画像生成部の処
    理間隔もしくは前記背景画像生成部のみの処理間隔を可
    変にすることを特徴とする移動物体領域検出装置。
  3. 【請求項3】画像の映像信号を入力画像とし、前記入力
    画像の移動物体領域の検出を行う移動物体領域検出装置
    であって、前記入力画像の動きベクトルを検出する動き
    ベクトル検出部と、前記入力画像から背景画像を作成す
    る背景画像生成部を少なくとも具備し、前記動きベクト
    ルの大きさと移動物体領域の周辺画素との相関値に基づ
    いて前記背景画像生成部における前記背景画像と前記入
    力画像とを加算する割合を決定することを特徴とする移
    動物体領域検出装置。
  4. 【請求項4】画像の映像信号を入力画像とし、前記入力
    画像の移動物体領域の検出を行う移動物体領域検出装置
    であって、前記入力画像の動きベクトルを検出する動き
    ベクトル検出部と、前記入力画像から背景画像を作成す
    る背景画像生成部を少なくとも具備し、前記動きベクト
    ルの大きさと移動物体領域の周辺画素との相関値に基づ
    いて前記動きベクトル検出部と前記背景画像生成部の処
    理間隔もしくは前記背景画像生成部のみの処理間隔を可
    変にし、前記動きベクトルの大きさと前記移動物体領域
    の周辺画素との相関値により前記背景画像生成部におけ
    る前記背景画像と前記入力画像とを加算する割合を決定
    することを特徴とする移動物体領域検出装置。
  5. 【請求項5】移動物体領域の周辺画素との相関値とし
    て、移動物体領域の分散もしくは動きベクトル検出部で
    算出される相関値を用いて構成した請求項2〜4のいず
    れかに記載の移動物体領域検出装置。
  6. 【請求項6】背景画像と入力画像から動き領域を検出す
    る動き領域検出部を具備し、動き領域に対して時間軸方
    向にもフィルタ処理を行うことを特徴とした請求項1〜
    5のいずれかに記載の移動物体領域検出装置。
  7. 【請求項7】動き領域から対象とする移動物体領域を検
    出する移動物体領域検出部を具備し、動き領域に対して
    周波数変換を用いることにより移動物体領域を検出する
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の移動
    物体領域検出装置。
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