JPH0943935A - 接触帯電部材、接触帯電装置、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ - Google Patents

接触帯電部材、接触帯電装置、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ

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JPH0943935A
JPH0943935A JP21529195A JP21529195A JPH0943935A JP H0943935 A JPH0943935 A JP H0943935A JP 21529195 A JP21529195 A JP 21529195A JP 21529195 A JP21529195 A JP 21529195A JP H0943935 A JPH0943935 A JP H0943935A
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nip
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Masanobu Saito
雅信 斉藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 帯電音低減のために硬度を低めた接触帯電部
材、該帯電部材を用いた装置に関し、該帯電部材の圧接
放置によるニップ跡に起因する容量変動等の諸問題を解
消する。 【解決手段】 ASKER−C硬度55°以下で、被帯
電体1に接触させて配され、電圧が印加されて被帯電体
を帯電する帯電部材2であり、被帯電体との接触面で構
成するニップ内に放電可能な、凸部16、網目状シー
ト、穴等の凹凸を接触面に有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接触帯電部材、接
触帯電装置、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ
に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、電子写真装置(複写機・プリン
タ・画像表示装置など)・静電記録装置等の画像形成装
置において、感光体・誘電体等の被帯電体としての像担
持体面を帯電処理(除電処理も含む)する手段としては
コロナ帯電器が従来より広く利用されている。
【0003】コロナ帯電器は像担持体等の被帯電体面を
所定の極性・電位に均一に帯電処理する手段機器として
有効である。しかし所定の帯電電位を得るために高価な
高圧トランス(6〜8KV程度)を必要とすることや、
コロナ放電でオゾンが比較的多く発生するのでその対策
に工夫を要することなどの問題点を有している。
【0004】このようなコロナ帯電器に対して、直流電
圧、あるいは直流と交流の重畳電圧を印加した帯電部材
を被帯電体面に接触させて被帯電体面を帯電処理する接
触帯電装置があり、これは電源の低電圧化が図れること
や、オゾンの発生は微量である等の長所を有しているこ
とから、例えば画像形成装置において感光体・誘電体等
の像担持体やその他の被帯電体面を帯電処理する、コロ
ナ帯電器に変わる手段機器として注目され、次第に利用
されるようになってきている。
【0005】例えば、被帯電体としての感光体面に帯電
部材としての導電性ローラ(帯電ローラ)を接触させ
て、該ローラに数100V〜2KV程度の正又は負の直
流電圧、或いはさらに交流電圧を重畳させて印加し、感
光体面を数100V〜1.5KVに帯電するものであ
る。
【0006】接触帯電において、接触帯電部材に、直流
成分(DCバイアス)と交流成分(ACバイアス)を含
む振動電圧を印加して被帯電体を帯電処理するAC印加
方式は(例えば特公平3−52058号公報)、直流成
分のみを印加して被帯電体を帯電処理するDC印加方式
よりも、帯電の均一性等がよくて有効である。
【0007】即ち、交流成分を含んだ電圧を接触帯電部
材に印加するAC印加方式の場合は、被帯電体の帯電が
不十分な時は、接触帯電部材から被帯電体へ放電し、被
帯電体が余分に帯電した(直流成分電圧値より高く帯電
した)時には、被帯電体から接触帯電部材に逆放電され
る。この放電・逆放電を交流電圧の周波数分だけ繰り返
えされることにより、被帯電体の表面電位は電源の直流
電圧値に集束する。
【0008】接触帯電部材はローラ型の他にも、ブレー
ド型、ブラシ型、ベルト型等の形態のものとすることも
できる。
【0009】また、接触帯電部材ないしは接触帯電装置
は高圧電源の低コスト化、オゾンフィルターの廃止等の
利点から、比較的低コストの画像形成装置に用いられる
ことが多く、使い捨てのプロセスカートリッジ内に組み
込まれることが期待されており、製品化されているもの
もある。
【0010】しかしながら、接触帯電部材にACバイア
スを印加すると「帯電音」と呼ばれる振動音が発生す
る。
【0011】これはAC電界のプラスとマイナスの繰り
返し反転に対応し、接触帯電部材が被帯電体面に引きつ
けられたり、元の位置に戻ったりする運動の繰り返しに
伴い、接触帯電部材が被帯電体を叩く振動音が発生する
ものである。
【0012】この帯電音を防止するために、画像形成装
置にあっては、被帯電体としての感光体の内面に重り詰
めて感光体の振動を抑える方法が現在採用され製品化さ
れている。
【0013】しかし、感光体を内包したプロセスカート
リッジが重くなることや、感光体の製造コストが上がる
ため、接触帯電部材自身を改良し帯電音を抑える検討が
進められている。
【0014】具体的には、接触帯電部材の硬度を低くし
て該接触帯電部材が被帯電体の叩く振動を弱める方法
(特開平5−210281号公報)が考案されている。
【0015】図11は硬度を低めた接触帯電ローラ11
の構成模型図である。この帯電ローラ11は、芯金12
と、該芯金に同心一体にローラ状に形成した導電発泡ゴ
ム層13と、該導電発泡ゴム層の表面に設けた誘電層1
4からなり、ASKER(アスカー)−C 55°以下
の低硬度を目標として作成される。該帯電ローラを以下
「スポンジローラ」と称すことにする。
【0016】このスポンジローラ11は芯金12の両端
部をそれぞれ軸受3により回転自由に軸受け支持させ、
軸受3を加圧バネ4で被帯電体1方向へ加圧移動付勢す
ることで、スポンジローラ11を該ローラの弾性に抗し
て被帯電体1の面に所定の押圧力で接触させてある。
【0017】被帯電体1は本例では回転ドラム型の電子
写真感光体である。1bは該感光体1の円筒アルミニウ
ム基体、1aは該基体の外周に形成した感光層である。
感光体1は矢示の方向に回転駆動されるものとする。帯
電ローラとしてのスポンジローラ11は該感光体1の回
転駆動に従動して矢示の反時計方向に回転する。
【0018】10は帯電バイアス印加電源(高圧電源)
であり、該電源10から所定の帯電バイアスが加圧バネ
4・軸受3・芯金12を介してスポンジローラ11に印
加されることで、回転感光体1の感光体層1aの周面が
接触帯電により所定の極性電位に帯電処理される。
【0019】接触帯電部材としてのスポンジローラ11
をASKER−C 55°以下の低硬度のものとするこ
とで、AC印加方式でも該ローラ11が被帯電体として
の感光体1の叩く振動が弱まり、即ち帯電音が弱まる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】上記のような低硬度の
帯電部材としてのスポンジローラ11は堅い帯電部材と
比較して帯電音の低減化に効果がある。しかし、硬度が
低いためへたり変形を生じやすい。
【0021】即ち、スポンジローラ11は感光体1に加
圧バネ3により圧接され、回転中には感光体1との間に
図11のように幅n1のニップAを形成しているが、静
止して長期放置されると硬度が低いため図12のように
上記の幅n1よりも幅広N1のニップを形成してへたり
変形してしまい、永久変形部あるいはすぐには自己弾性
復元しない変形部としての所謂「放置ニップ跡」Bを生
じやすい。
【0022】また、この静止放置位置で感光体1を停止
させて該スポンジローラ11にAC電圧を印加し、感光
体に放電メモリーを形成した直後にハーフトーン画像を
印刷すると、スポンジローラ11の放置によるニップ形
状を観測できる。これを図13に示す。但し、この観測
においては、電圧降下の無い電源容量として充分大きな
外部電源を用いている。感光体1の外径はφ24mm、
スポンジローラ11の外径はφ12mmである。図13
においてTDは感光体1の1回転分の周長(φ24×π
mm)に対応する画像長さ領域である。
【0023】図13の画像において、スポンジローラ1
1の放置ニップ跡Bに対応する部分の両脇が停止中の過
剰放電により感光体1に放電メモリーとして残り、それ
が画像上で2本の白線部bとなる。2本の白線部bの間
のハーフトーンは、スポンジローラ11が感光体と密着
して容量を形成するが放電できないため放電メモリーが
できない。つまり、この2本の白線部b・bの間のハー
フトーン部が放置ニップ跡Bに対応する部分である。
【0024】放置ニップ跡Bが生じたスポンジローラ1
1で感光体を帯電処理して画像形成を実行させると、放
置ニップ跡Bがスポンジローラ11の回転周期で感光体
1を通過する。その放置ニップ跡Bの通過時は、感光体
との接触面積が多い分だけAC電流が流れやすくなる
が、AC電流が増加分、電源10の内部抵抗よりACバ
イアスが減衰してしまう。
【0025】このACバイアスの変化を図14に示す。
通常ACバイアスは1600Vppであるが、放置ニップ
跡Bが通過するごとに1500Vppに低下し、スポンジ
ローラ11の回転周期で1500Vppに一瞬低下する。
この時、特に、交流波形において、高バイアス側のピー
ク間電圧Vppmax が、低バイアス側のピーク間電圧Vpp
min より変動しやすい。
【0026】つまり、1600Vppから1500Vppへ
と100Vpp狭まる時、Vppmax は75v縮みVppmin
は25v縮んでいた。これにより、設定されていた直流
電圧−650VDCから放置ニップ跡Bの通過時に一瞬−
625VDCに低下する。
【0027】すると、感光体1の表面電位も−650V
DC→ー625VDCに放置ニップ跡Bの通過時に一瞬低下
してしまい、反転現像系では、この部分に対応して図1
5に示すハーフトーンに濃度ムラが発生する。TRはス
ポンジローラ11の1回転分の周長(φ12×πmm)
に対応する画像長さである。
【0028】この現象は、従来の接触帯電装置に用いら
れているAC定電流−DC定電圧制御電源において、A
Cトランス及びDCトランスの2個のトランス系の能力
等を強化し、容量負荷に余裕のある高圧電源を用いれ
ば、ある程度防ぐことが可能である。
【0029】しかし、簡易な高圧電源例えば、トランス
を1個しか持たない1トランス系のAC定電圧−DC定
電圧電源10においては、図16に示すように、発振器
Hによる入力波形をトランスTの巻き線比で昇圧したA
C電圧を定Vppとし、この定VppをダイオードDで整流
してコンデンサーC1に充電し、コンデンサーC1に充
電されたVDCを定Vppに重畳している。トランジスタS
iは周期的にスイッチとしてon、offし、コンデン
サーC1によるVDCが効果的にVppに重畳されるように
同調している。この回路においては、それ故、Vppの容
量負荷による変動は整流しているVDCも変動させる。
【0030】この高圧電源10において、スポンジロー
ラ11の放置ニップ跡Bの通過時によりAC電流が増加
し、高バイアス側のピーク間電圧Vppmax が減衰するた
め、直流電圧成分が25VDC低下し、ハーフトーンにお
いて濃度ムラが発生していた。
【0031】そこで、現在は、帯電音を低減化できる低
硬度であって、しかも放置ニップ跡Bが残らないような
弾性力に富むスポンジローラの改良を進めているが、ス
ポンジローラの構成が限定されてしまう。つまり、スポ
ンジローラは低硬度(ASKER−C55°以下)のも
のを目標とし作成するが、従来の制御方法では上記弊害
を克服するために、材料や製造条件等のスポンジローラ
自身の設計公差を狭めている。
【0032】本発明は上記に鑑みてなされたもので、硬
度を低めた接触帯電部材の使用に関し、従来の堅い接触
帯電部材と比較して劣る問題点を克服するものである。
【0033】即ち、硬度の低い接触帯電部材を簡易な高
圧電源で用いるための最適な接触帯電構成を提供するも
のである。
【0034】スポンジローラのような低硬度の接触帯電
部材における、圧接放置によるニップ跡のような容量の
変動を受けにくく、同時に1トランスでACとDC両方
の電圧を重畳させる簡易な高圧電源においても、Vppを
整流して出力されている直流電圧成分の低下がなく、画
像形成装置にあってはハーフトーンの濃度ムラを防止で
きるようにしたものを提供するものである。
【0035】低硬度接触帯電部材の圧接放置でのニップ
跡においても、容量変動が少なくなり、低硬度接触帯電
部材の製造面、材料面の設計公差を広げ、多種多様な低
硬度接触帯電部材の使用を可能とするものである。
【0036】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする、接触帯電部材、接触帯電装置、画像形成装
置、及びプロセスカートリッジである。
【0037】(1)ASKER−C硬度55°以下で、
被帯電体に接触させて配され、電圧が印加されて被帯電
体を帯電する帯電部材であり、被帯電体との接触面で構
成するニップ内に放電可能な凸部を接触面に有すること
を特徴とする接触帯電部材。
【0038】(2)部材の一部に粒子が分散されてい
て、放電可能な凸部を接触面に有することを特徴とする
(1)に記載の接触帯電部材。
【0039】(3)ASKER−C硬度55°以下で、
被帯電体に接触させて配され、電圧が印加されて被帯電
体を帯電する帯電部材であり、被帯電体との接触面で構
成するニップ内に放電可能な網目状シートを接触面に有
することを特徴とする接触帯電部材。
【0040】(4)ASKER−C硬度55°以下で、
被帯電体に接触させて配され、電圧が印加されて被帯電
体を帯電する帯電部材であり、被帯電体との接触面で構
成するニップ内に放電可能な穴を接触面に有することを
特徴とする接触帯電部材。
【0041】(5)ASKER−C硬度55°以下の帯
電部材を被帯電体に接触させ電圧を印加して被帯電体面
を帯電処理する接触式の帯電装置において、前記接触帯
電部材は被帯電体との接触面で構成するニップ内に放電
可能な凸部を接触面に有することを特徴とする接触帯電
装置。
【0042】(6)前記接触帯電部材の一部に粒子が分
散されていて、放電可能な凸部を接触面に有することを
特徴とする(5)に記載の接触帯電装置。
【0043】(7)前記接触帯電部材に電圧を印加する
電源のトランスは1個であることを特徴とする(5)ま
たは(6)に記載の接触帯電装置。
【0044】(8)ASKER−C硬度55°以下の帯
電部材を被帯電体に接触させ電圧を印加して被帯電体面
を帯電処理する接触式の帯電装置において、前記接触帯
電部材は被帯電体との接触面で構成するニップ内に放電
可能な網目状シートを接触面に有することを特徴とする
帯電装置。
【0045】(9)前記接触帯電部材に電圧を印加する
電源のトランスは1個であることを特徴とする(8)に
記載の接触帯電装置。
【0046】(10)ASKER−C硬度55°以下の
帯電部材を被帯電体に接触させ電圧を印加して被帯電体
面を帯電処理する接触式の帯電装置において、前記接触
帯電部材は被帯電体との接触面で構成するニップ内に放
電可能な穴を接触面に有することを特徴とする帯電装
置。
【0047】(11)前記接触帯電部材に電圧を印加す
る電源のトランスは1個であることを特徴とする(1
0)に記載の接触帯電装置。
【0048】(12)像担持体に、該像担持体を帯電す
る工程を含む作像プロセスを適用して画像形成する画像
形成装置において、前記帯電工程手段が、前記(1)乃
至(4)の何れか1つに記載の接触帯電部材、あるいは
(5)乃至(11)の何れか1つに記載の接触帯電装置
であることを特徴とする画像形成装置。
【0049】(13)少なくとも、像担持体と、該像担
持体を帯電する手段を包含し、画像形成装置本体に対し
て着脱されるプロセスカートリッジにおいて、前記帯電
手段が、前記(1)乃至(4)の何れか1つに記載の接
触帯電部材、あるいは(5)乃至(11)の何れか1つ
に記載の接触帯電装置であることを特徴とするプロセス
カートリッジ。
【0050】即ち、帯電音の低減化のために硬度をAS
KER−C硬度55°以下に低め、そのためにニップ跡
の生じやすい低硬度の接触帯電部材でも、被帯電体との
接触面に、被帯電体との接触ニップ内に放電可能な、凸
部、網目状シート、穴、つまりギャップ間電圧と補正パ
ッシェンカーブとで決まる放電可能領域としての凹凸を
設けることにより、被帯電体との接触ニップ内でも帯電
に必要な放電を行うことが可能となり、放電良は多いの
で帯電が安定し、帯電性能を落とすことなく、簡易な高
圧電源に低硬度接触帯電部材の容量特性を調整でき、低
硬度接触帯電部材の圧接放置でのニップ跡においても、
容量変動が少なくなり、低硬度接触帯電部材の製造面、
材料面の設計公差を広げ、多種多様な低硬度接触帯電部
材の使用が可能となる。
【0051】つまり、スポンジローラのような低硬度の
接触帯電部材における、圧接放置によるニップ跡のよう
な容量の変動を受けにくく、同時に1トランスでACと
DC両方の電圧を重畳させる簡易な高圧電源において
も、Vppを整流して出力されている直流電圧成分の低下
がなく、画像形成装置にあってはハーフトーンの濃度ム
ラを防止できる。
【0052】
【発明の実施の形態】
〈実施形態例1〉(図1〜図7) (1)画像形成装置例 図1は画像形成装置例の概略構成図である。本例の画像
形成装置は転写式電子写真プロセス利用の、接触帯電方
式、プロセスカートリッジ方式のレーザービームプリン
タである。
【0053】1は像担持体(被帯電体)としての回転ド
ラム型の電子写真感光体である。本例の該感光体1は、
円筒アルミニウム基体1aと、その外周面に形成した有
機光導電体層(OPC)からなる感光体層(厚さ21μ
m)1aからなり、外径φ24mmである。そして矢印
の時計方向に所定の所定のプロセススピード(周速
度)、例えば24mm/secで回転駆動される。
【0054】2は接触帯電部材としての帯電ローラであ
る。本例の該帯電ローラ2は低硬度のスポンジローラで
あり、該スポンジローラの構成は次の(2)項で詳述す
る。
【0055】このスポンジローラ2は芯金12の両端部
をそれぞれ軸受3により回転自由に軸受け支持させ、軸
受3を加圧バネ4で感光体1方向へ加圧移動付勢するこ
とで、スポンジローラ2を該ローラの弾性に抗して感光
体1の面に所定の押圧力で接触させてある。
【0056】本例においては、加圧バネ4のバネ定数は
片側0.125kg/mmであり、4.0mm縮めるこ
とにより、0.5kgで加圧している。該スポンジロー
ラ2は感光体1の回転駆動に従動して矢示の反時計方向
に回転する。該スポンジローラ2を感光体1と周速差を
持たせて感光体1と順方向または逆方向に回転駆動させ
ることもできる。
【0057】10は帯電バイアス印加電源(高圧電源)
であり、該電源10から所定の帯電バイアスが加圧バネ
4・軸受3・芯金12を介してスポンジローラ2に印加
されることで、回転感光体1の感光体層1aの周面が接
触帯電により所定の極性電位に帯電処理される。
【0058】本例においては、AC印加方式による負帯
電処理であり、交流電圧の周波数は240Hzに固定さ
れ、直流電圧成分VDCは−650Vである。交流電圧値
としてのピーク間電圧Vppは1600Vppである。
【0059】スポンジローラ2により負の均一帯電を受
けた回転感光体1面に、レーザースキャナ5から出力さ
れる、目的の画像情報の時系列電気デジタル画素信号に
対応して変調されたレーザー光Lによる走査露光がなさ
れて、感光体面に目的の画像情報に対応した静電潜像が
形成される。5aはレーザー光折り返しミラーである。
【0060】次いで、その感光体面上に形成された静電
潜像に現像装置6の現像スリーブ6aよりネガトナーが
供給されて潜像が反転現像される。
【0061】一方、不図示の給紙部からガイド7を介し
て被記録材としての転写材Pが、感光体1と転写ローラ
8との当接ニップ部(転写部)へ感光体1面のトナー像
とタイミングを合わせて給送され、転写ローラ8により
感光体1面側のトナー像が転写材P面側へ順次に転移
(転写)されていく。
【0062】転写部を通った転写材Pは感光体1面から
分離されて定着手段30へ導入されて像定着を受けて、
画像形成物(プリント)として出力される。
【0063】転写材分離後の感光体1面はクリーニング
装置9により転写残りトナー等の付着汚染物の除去を受
けて清浄面化されて繰り返して作像に供される。
【0064】本例のプリンタにおいては、感光体1、接
触帯電部材としてのスポンジローラ2、現像装置6、ク
リーニング装置9の4つのプロセス機器を一括してプリ
ンタ本体に着脱交換自在のプロセスカートリッジ31と
してある。32・32は該カートシッジの着脱案内・支
持部材である。
【0065】(2)スポンジローラ2の構成 図2は本例で用いた低硬度接触帯電部材としてのスポン
ジローラ2の構成模型図である。なお、この構成模型図
は説明の便宜上、特徴構成を極めて誇張化・象徴化して
表したものであり、各構成層の層厚比率等は実寸比率と
一致するものではない。
【0066】本例の低硬度な接触帯電部材としてのスポ
ンジローラ2は、導電性芯金12と、その外周に同心一
体にローラ状に形成した導電性発泡部材層13と、さら
にその外周に形成した、粒子15を分散させて表面に数
多の凸部16を具備させた誘電層14からなる。このよ
うに表面に数多の凸部16を具備させた本例のスポンジ
ローラ2を以下「凸スポンジローラ」と称す。
【0067】この凸スポンジローラ2の外径はφ12m
mであり、硬度はASKER−Cで50°である。
【0068】芯金12はφ6mmである。
【0069】導電性発泡部材層13は、例えば、ポリス
チレン、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリウレタ
ン、ポリアミド、EPDM、エピクロルヒドリンゴム系
等の発泡部材などであり、これらにカーボン、酸化錫等
の導電性粉体を分散配合して導電性を付与したものであ
ってもよい。
【0070】誘電層14は、ウレタンゴム、アクリル樹
脂、ナイロン樹脂、エピクロルヒドリンゴム等の1〜5
00μmの薄層で、高抵抗層でもある。硬度はASKE
R−Cで50°である。
【0071】誘電層14には10〜500μmの粒子1
5が分散されている。粒子15はウレタンゴム、アクリ
ル樹脂、ナイロン樹脂等を用いているが、少なくとも誘
電層14に使用した材料よりは体積抵抗率の高いものを
使用している。
【0072】誘電層14に上記の粒子15を分散させる
ことで、スポンジローラの外周表面には数多の凸部16
が形成されたものとなり、この凸部16が、凸スポンジ
ローラ2と感光体の接触ニップ内において放電可能な凸
部となる。
【0073】(3)凸部16の作用 本例の凸スポンジローラ2も前述従来のスポンジローラ
10と同様に低硬度であることで帯電音の低減化効果を
有している。
【0074】また、本例の凸スポンジローラ2も硬度が
低いためへたり変形を生じやすいことも前述従来のスポ
ンジローラ10と同様である。即ち、該凸スポンジロー
ラ2は感光体1に加圧バネ3により圧接され、回転中に
は感光体1との間に図2のように幅n1のニップAを形
成しているが、静止して長期放置されると硬度が低いた
め図3のように上記の幅n1よりも幅広N1のニップを
形成してへたり変形してしまい、永久変形部あるいはす
ぐには自己弾性復元しない変形部としての放置ニップ跡
Bを生じやすい。
【0075】ところが、本例の凸スポンジローラ2の場
合には、誘電層14中に分散された粒子15によりロー
ラ外周表面には数多の凸部16が形成されており、その
ために凸スポンジローラ2と感光体1との接触ニップの
間には隙間gが生じる。
【0076】ここで、図2の凸スポンジローラ回転中
の、感光体1と凸スポンジローラ2とニップAのみによ
るニップ容量をCn* する。また、ニップAの両脇に形
成される空間部a・aでの容量をCa* /2とすると、
凸スポンジローラ2と感光体1との全体の容量C* は C* =Ca* /2+Cn* +Ca* /2 =Cn* +Ca* ・・・・・・・・(1) となる。
【0077】一方、図3のように、凸スポンジローラ2
が回転を停止して長期放置された場合の該ローラのへた
りによりニップ部に生じる放置ニップ跡Bの幅N1は上
記ニップAの幅n1に比べ、大きくなり、 N1>n1 ・・・・・(2) の関係が成り立つ。
【0078】(2)の代わりに N1=(k+1)×n1 但しk>0 ・・・・(3) の式で表わせば、凸スポンジローラ2と感光体1のニッ
プ部でのみ形成されるニップ容量Cn* は、このニップ
幅に比例して大きくなる。
【0079】つまり、放置ニップ跡Bでの全体の容量C
* は Ck* =(k+1)×Cn* +Ca* ・・・・(4) となる。
【0080】一方、前述の図11・図12の従来のスポ
ンジローラ11において、回転中の該スポンジローラ1
0と感光体1とのニップAのニップ容量をCnとする。
【0081】また、該ニップAの両脇に形成される空間
部a・aでのニップ容量をCa/2とすると、スポンジ
ローラ11と感光体1との全体のニップ容量Cは C=Ca/2+Cn+Ca/2 =Cn+Ca ・・・・・・(5) となる。
【0082】同様に、スポンジローラ11と感光体1の
ニップ部でのみ形成されるニップ容量Cnは、このニッ
プ幅に比例して大きくなる。
【0083】つまり、放置ニップ跡Bでの全体の容量C
kは Ck=(k+1)×Cn+Ca ・・・・・・(6) なる。
【0084】さて、凸スポンジローラ2のニップ容量C
* は従来のスポンジローラ11のニップ容量Cnに対
して、隙間g広がっているため容量が少ない。即ち、粒
子15の分散により増加し、隙間gによる容量Csを用
いると、 Cn* =Cs×Cn/(Cn+Cs) ・・・・・・(7) となる。よって、 Cn−Cn* >0 ・・・・・・・(8) の関係があり、ニップ両脇の空間部a・aでの容量も同
様に Ca−Ca* >0 ・・・・・・・(9) の関係がある。
【0085】よって、放置ニップ跡Bにおける、従来の
スポンジローラ11と凸スポンジローラ2の容量差P
は、(8)式と(9)式より P=Ck−Ck* =(k+1)×(Cn−Cn* )+(Ca−Ca* )>0・・(10) となり、凸スポンジローラ2の方が従来のスポンジロー
ラ11より放置ニップ跡Bにおける容量は小さい。
【0086】更に、凸スポンジローラ2のニップ跡Bと
ニップAの容量変動△C* は(4)−(1)より、 △C* =Ck* −C* =k×Cn* ・・・・・・(11) 従来のスポンジローラ11の放置ニップ跡BとニップA
の容量変動△Cは(6)−(5)より、 △C=Ck−C=k×Cn ・・・・・・・・(12) よって、両ローラ11と2の放置ニップ跡BとニップA
の容量変動の差Qは(12)−(11)と(8)より、 Q=△C−△C* =k×(Cn−Cn* )>0 ・・・・・(13) となり、凸スポンジローラ2の方が従来のスポンジロー
ラ11より放置ニップ跡Bにおける容量変化が少ない。
【0087】(13)において、真空の誘電率ε0、ニ
ップAの面積S、感光層の厚み及び比誘電率をd及びε
d、スポンジローラの誘電層14の厚み及び比誘電率を
t及びεt、とすると、 Cs=ε0×S/g ・・・・・・・(14) Cn=ε0×S/(d/εd+t/εt) ・・・・・・(15) となり、(7)も代入して整理すると、 Q=ΔC−ΔC* =k×Cn×Cn/(Cn+Cg) =k ×ε0 ×S /[{d/εd +t/εt}×{1+( d/εd +t/εt)/g} ] ・・・・・・(16) となる。
【0088】本例での具体的な数値を代入すると、
(3)より、 n1=0.53mm→N1=1.06mm と放置ニップ跡Bが2倍となるのはk=1であり、スポ
ンジローラの長手L=220mmであるから、ニップA
の面積Sは S=L×n1=117(mm2 )=117×10-6(m2 )・・(17) となり、 ε0=8.85×10-12 (F/m) g=15×10-6(m) εt=6 t=18×10-6(m) εd=3 d=21×10-6(m) ・・・・・・・・・(18) を(16)式に代入すると Q=△C−△C* =k ×ε0 ×S /[{d/εd +t/εt}×{1+( d/εd +t/εt)/g}] =60×10-12 =60pF ・・・・・・・・(19) よって、粒子15を誘電層14に分散して隙間gを15
μm広げることにより、容量変化は60pF改良され
る。
【0089】なお、図2の凸スポンジローラ2の容量
は、図11・図12の従来のスポンジローラ11よりも
若干少ないが、粒子15の分散によりニップA内部でも
放電が可能となり、放電量は多いので帯電が安定する。
【0090】(4)スポンジローラの実測の容量と高圧
電源との関係 各スポンジローラの実測の容量と高圧電源10との関係
を詳述する。
【0091】ピーク間電圧1600Vppの周波数f=
240Hz印加においての容量CはAC電流IACを測定
し、 C=(2×√2×IAC)/(2×π×f×Vpp) ・・・・(20) の式により求めた。
【0092】図4は高圧電源10より出力されるsin
波の容量負荷upによる波形の歪みを示したものであ
る。高圧電源10及び負荷としてのスポンジローラと感
光体を合わせた時定数RCのupにより、sin波の立
ち上がりの傾きmが寝始め、波形が歪み始める。特に、
高マイナス側のVppmax は−650VDCを重畳している
ため、0Vに対して離れており絶対値が高いため、低プ
ラス側のVppmin に比べ、大きく歪みやすい。そこで、
波形のマイナス側(上側)の頂点であるVppmaxとプラ
ス側(下側)の谷点であるVppmin の中点が直流電圧V
DCと定義すれば VDC=(Vppmax +Vppmin )/2 となる。
【0093】このVDCと容量負荷の関係を図5に示す。
【0094】容量負荷がupすると高圧電源10の内部
抵抗Rにより、単調にVDCは低下していく。
【0095】従来のスポンジローラ11のニップAと放
置ニップ跡BのIAC電流を測定し 、式(20)より、容
量を求めた。ニップAでの容量Cは200pF、放置ニ
ップ跡Bでの容量Ckは300pFであった。よって、
△Cは100pFである。
【0096】凸スポンジローラ2のニップAと放置ニッ
プ跡Bについても同様に容量を求めた。ニップAでの容
量C* は180pF、放置ニップ跡Bでの容量Ck*
220pFであった。よって、△C* は40pFであ
る。
【0097】従って、式(13)のQ=△C−△C*
60pF>0となり、凸スポンジローラ2は従来のスポ
ンジローラ11より容量変動は少ない。
【0098】この容量変動の差の効果を図5の容量とV
DC電圧の関係をもとに説明する。
【0099】従来のスポンジローラ11はVDCが−65
0V→−625Vと25VDCも低下したのに対して、凸
スポンジローラ2はVDCが−655V→−645Vと1
0VDCしか低下しなかった。
【0100】図6は本例における反転現像系でのハーフ
トーン濃度ムラ△Dと感光体の表面電位差の関係を示し
たものである。これによれば、表面電位差が20Vにな
ると濃度ムラが急に増え、△Dが0.1を越えて目立ち
やすくなる。
【0101】表面電位と直流電圧の関係は、従来の技術
で説明したように、表面電位はVDCにVppの振動電界に
より集束するので、表面電位とVDCは等しくなる。これ
らより、高圧電源10のVDCが20V低下するとハーフ
トーン濃度ムラが発生する。
【0102】以上より、凸スポンジローラ2は、放置ニ
ップ跡Bに対して容量変動が少なく、簡易な高圧電源、
例えば前述の図16の電源のようにトランスTを1個し
か持たない1トランス系のAC定電圧−DC定電圧電源
10においても、VDCの変動が少なくなり、ハーフトー
ン濃度ムラを防ぐことができる。
【0103】また、本例の凸スポンジローラ2は誘電層
14に粒子15を分散することで、容量負荷の絶対値を
若干低下させている。
【0104】凸スポンジローラ2の静止放置位置で感光
体を停止させてAC電圧を印加し、感光体に放電メモリ
ーを形成した直後にハーフトーン画像を印刷すると、放
置によるニップ形状を観察できる。但し、この観察にお
いては、電圧降下の無い電源容量として充分大きな外部
電源を用いている。これを図7に示す。TDは感光体1
回転分の周長(φ24×πmm)に対応する画像長さで
ある。
【0105】ニップ跡B及びその両脇全体が停止中の過
剰放電により感光体上に放電メモリーとして残り白帯E
となる。従来のスポンジローラ11場合の前述の図13
では2本に白線bの間のハーフトーンがあり、ニップ内
は放電していなかったが、図7は全体が幅広の白帯Eと
なっている。つまり、ニップ跡B内でも凸部16により
空間gがあるため、放電し、放電メモリーとして白帯E
となるのである。
【0106】同様に凸部16により空間gが常に確保さ
れているので、ニップA内でも帯電に必要な放電を行う
ことができるので、負荷容量の絶対値が若干低下し、ニ
ップ両脇の放電量がやや減っても、放電帯電性能を落と
すことなく、簡易な高圧電源にスポンジローラの容量特
性を調整できる。よって、誘電層14や導電発泡ゴム層
13を変更する必要がないので、特殊な製造条件や材料
を使用することなく、多種多様なスポンジローラの容量
調整に対応できる。
【0107】〈実施形態例2〉(図8) 図8は本例で用いた低硬度接触帯電部材としての凸スポ
ンジローラ2Aの構成模型図である。なお、この構成模
型図も説明の便宜上、特徴構成を極めて誇張化・象徴化
して表したものであり、各構成層の層厚比率等は実寸比
率と一致するものではない。
【0108】即ち本例の凸スポンジローラ2Aは、芯金
12の外周に同心一体にローラ状に導電性発泡部材層1
3を発泡成型した後、その表面を荒削りに研磨すること
で、高さは約20μmの数多の凸部を形成し、次いでそ
の表面に誘電層14を薄くコーティングして、表面に数
多の凸部16を具備させた凸スポンジローラ2Aとし
た。導電性発泡部材層13の表面の凸部は誘電層14の
コーティングによりやや緩和されて、凸スポンジローラ
2Aの表面の凸部16の高さは約15μmとなった。
【0109】該凸スポンジローラ2Aの他の構成・材料
材質等、また装置構成は前記実施形態例1と同じである
から再度の説明を省略する。
【0110】本例の凸スポンジローラ2Aも実施形態例
1の凸スポンジローラ2と同様に、従来のスポンジロー
ラ11(図11・図12)より容量変動は少ない。
【0111】従来のスポンジローラ11はVDCが−65
0V→−625Vと25VDCも低下したのに対して、本
例の凸スポンジローラ2AはVDCが−655V→645
Vと10VDCしか低下しなかった。
【0112】以上より、本例の凸スポンジローラ2A
も、放置ニップ跡Bに対して容量変動が少なく、簡易な
高圧電源、例えば前述図16のようなトランスTを1個
しか持たない1トランス系のAC定電圧−DC定電圧電
源10においても、VDCの変動が少なくなり、ハーフト
ーン濃度ムラを防ぐことができる。
【0113】〈実施形態例3〉(図9) 図9の(a)は本例で用いた低硬度接触帯電部材として
のスポンジローラ2Bの構成模型図である。なお、この
構成模型図も説明の便宜上、特徴構成を極めて誇張化・
象徴化して表したものであり、各構成層の層厚比率等は
実寸比率と一致するものではない。
【0114】本例のスポンジローラ2Bは従来のスポン
ジローラ11(図11・図12)の誘電層14の表面に
更に網目状シート(メッシュシート)21を巻いたもの
である。図9の(b)は網目シート21の一部の平面図
である。以下このスポンジローラ2Bを網目スポンジロ
ーラと称する。
【0115】網目シート21はウレタンゴム、アクリル
樹脂、ナイロン樹脂等を用いているが、少なくとも誘電
層14に使用した材料よりは体積低効率の高いものを使
用している。
【0116】網の太さは15μmで、網目スポンジロー
ラ2Bの表面には高さは15μmの凸が形成される。
【0117】本例の網目スポンジローラ2Bも実施形態
例1や2の凸スポンジローラ2や2Aと同様に、従来の
スポンジローラ11より容量変動は少ない。
【0118】従来のスポンジローラ11のニップAと放
置ニップ跡BのIAC電流を測定し、式(20)より容量
を求めた。ニップAでの容量Cは200pF、放置ニッ
プ跡Bでの容量Ckは300pFであった。よって、△
Cは100pFである。
【0119】本例の網目スポンジローラ2BのニップA
と放置ニップ跡Bについて同様に容量を求めた。ニップ
Aでの容量C* は180pF、放置ニップ跡Bでの容量
Ck* は220pFであった。よって、△C* は40p
Fである。
【0120】従って、式(13)のQ=△C−△C*
60pF>0となり、網目スポンジローラ2Bは従来の
スポンジローラ11より容量変動は少ない。
【0121】従来のスポンジローラ11はVDCが−65
0V→−625Vと25VDCも低下したのに対して、網
目スポンジローラ2BはVDCが−655V→−645V
と10VDCしか低下しなかった。
【0122】以上より、網目スポンジローラ2Bは、放
置ニップ跡Bに対して容量変動が少なく、簡易な高圧電
源、例えば前述図16のようなトランスTを1個しか持
たない1トランス系のAC定電圧DC−定電圧電源10
においても、VDCの変動が少なくなり、ハーフトーン濃
度ムラを防ぐことができる。
【0123】また、網目スポンジローラ2Bは従来のポ
ンジローラ11に網目状シート21を巻くことで容量負
荷の絶対値を若干低下させているが、図7で示したよう
にニップA内でも帯電に必要な放電を行うことができる
ので、帯電性能を落とすことなく、簡易な高圧電源にス
ポンジローラの容量特性を調整できる。
【0124】〈実施形態例4〉(図10) 図10の(a)は本例で用いた低硬度接触帯電部材とし
てのスポンジローラ2Cの構成模型図、(b)は該ロー
ラの一端部側の平面模型図である。なお、この構成模型
図も説明の便宜上、特徴構成を極めて誇張化・象徴化し
て表したものであり、各構成層の層厚比率等は実寸比率
と一致するものではない。
【0125】本例のスポンジローラ2Cは従来のスポン
ジローラ11(図11・図12)の誘電層14の表面に
更に多数の23を持つ凹誘電層22を形成具備させたも
のである。以下このスポンジローラ2Cを凹スポンジロ
ーラと称する。
【0126】凹誘電層22は、ウレタンゴム、アクリル
樹脂、ナイロン樹脂等の少なくとも誘電層14に使用し
た材料よりは体積低効率の高い材料の分散液を誘電層1
4の表面に薄くコーティングして乾燥させて、分散液の
溶剤が揮発した跡が数多の穴23となった層である。凹
誘電層22の乾燥後の厚みは15μmとした。穴23は
誘電材料分散液塗布層の乾燥工程で分散液の溶剤が揮発
した跡によるものなので、その穴径は1〜500μmに
ばらついている。
【0127】本例の凹スポンジローラ2Cも、従来のス
ポンジローラ11より容量変動は少ない。
【0128】従来のスポンジローラ11のニップAと放
置ニップ跡BのIAC電流を測定し、式(20)より容量
を求めた。ニップAでの容量Cは200pF、放置ニッ
プ跡Bでの容量Ckは300pFであった。よって、△
Cは100pFである。
【0129】本例の凹スポンジローラ2CのニップAと
放置ニップ跡Bにいて同様に容量を求めた。ニップAで
の容量C* は180pF、放置ニップ跡Bでの容量Ck
* は220pFであった。よって、△C* は40pFで
ある。
【0130】従って、式(13)のQ=△C−△C*
60pF>0となり、凹スポンジローラ2Cは従来のス
ポンジローラ11より容量変動は少ない。
【0131】従来のスポンジローラ11はVDCが−65
0V→−625Vと25VDCも低下したのに対して、凹
スポンジローラ2CはVDCが−655V→645Vと1
0VDCしか低下しなかった。
【0132】以上より、凹スポンジローラ2Cは、放置
ニップ跡Bに対して容量変動が少なく、簡易な高圧電
源、例えば例えば前述図16のようなトランスTを1個
しか持たない1トランス系のAC定電圧−DC定電圧電
源10においても、VDCの変動が少なくなり、ハーフト
ーン濃度ムラを防ぐことができる。
【0133】また、本例の凹スポンジローラ2Cは従来
のスポンジローラ11上に多数の穴を持つ凹誘電層22
をコーティングしたことで、容量負荷の絶対値を若干低
下させているが、図7で示したようにニップA内でも帯
電に必要な放電を行うことができるので、帯電性能を落
とすことなく、簡易な高圧電源にスポンジローラの容量
特性を調整できる。
【0134】以上の各実施形態例においては接触帯電部
材はローラ型であるが、本発明はローラ型に限らず、ブ
レード型など他の形態の接触帯電部材にも適用できる。
低硬度構成は導電性発泡部材層13を構成部材とするも
のに限られるものではない。
【0135】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、接触帯電
において、帯電音を低減化するスポンジローラのような
低硬度の接触帯電部材における、圧接放置によるニップ
跡のような容量の変動を受けにくく、同時に1トランス
でACとDC両方の電圧を重畳させる簡易な高圧電源に
おいても、Vppを整流して出力されている直流電圧成
分の低下がなく、画像形成装置にあってはハーフトーン
の濃度ムラを防止できる。
【0136】また、接触帯電部材と被帯電体との接触ニ
ップ内でも帯電に必要な放電を行うことができるので、
帯電性能を落とすことなく、簡易な高圧電源に接触帯電
部材の容量特性を調整できる。
【0137】つまり、帯電音の低減化のために硬度をA
SKER−C硬度55°以下に低め、そのためにニップ
跡の生じやすい低硬度のスポンジローラ等の接触帯電部
材でも、被帯電体との接触面に、被帯電体との接触ニッ
プ内に放電可能な凸部・網目状シート・穴、つまり凹凸
を設けることにより、被帯電体との接触ニップ内でも帯
電に必要な放電を行うことができて帯電性能を落とすこ
となく、低硬度接触帯電部材の圧接放置でのニップ跡に
おいても容量変動が少なくなり、低硬度接触帯電部材の
製造面、材料面の設計公差を広げ、多種多様な低硬度接
触帯電部材の使用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の一例の概略構成図
【図2】低硬度接触帯電部材としての凸スポンジローラ
の構成模型図(回転中)
【図3】長期放置でニップ跡が生じた状態時の模型図
【図4】高圧波形の説明図
【図5】容量負荷と電圧降下の説明図
【図6】感光体表面電位差とハーフトーン濃度差の説明
【図7】凸スポンジローラのニップ内放電を表すハーフ
トーン画像の模式図
【図8】実施形態例2の凸スポンジローラの構成模型図
(回転中)
【図9】(a)は実施形態例3の網目スポンジローラの
構成模型図(回転中)、(b)は網目シートの平面図
【図10】(a)は実施形態例4の凹スポンジローラの
構成模型図(回転中)、(b)は一端側の平面図
【図11】従来のスポンジローラの構成模型図(回転
中)
【図12】長期放置でニップ跡が生じた状態時の模型図
【図13】従来のスポンジローラのニップ両脇での放電
跡を表すハーフトーン画像の模式図
【図14】AC電圧の変動の説明図
【図15】ハーフトーン濃度ムラ画像の模式図
【図16】トランスが1個で構成される簡易な高圧電源
の回路
【符号の説明】
1 感光体(被帯電体) 2・2A 凸スポンジローラ(接触帯電部材) 2B 網目スポンジローラ(同) 2C 凹スポンジローラ(同) 10 帯電バイアス印加電源 12 芯金 13 導電性発泡部材層 14 誘電層 15 粒子 16 凸部 21 網目シート 22 凹誘電層 B 放置ニップ跡 5 レーザースキャナ 6 現像装置 8 転写ローラ 9 クリーニング装置 30 定着装置 31 プロセスカートリッジ P 転写材(被記録材) L レーザービーム

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ASKER−C硬度55°以下で、被帯
    電体に接触させて配され、電圧が印加されて被帯電体を
    帯電する帯電部材であり、被帯電体との接触面で構成す
    るニップ内に放電可能な凸部を接触面に有することを特
    徴とする接触帯電部材。
  2. 【請求項2】 部材の一部に粒子が分散されていて、放
    電可能な凸部を接触面に有することを特徴とする請求項
    1に記載の接触帯電部材。
  3. 【請求項3】 ASKER−C硬度55°以下で、被帯
    電体に接触させて配され、電圧が印加されて被帯電体を
    帯電する帯電部材であり、被帯電体との接触面で構成す
    るニップ内に放電可能な網目状シートを接触面に有する
    ことを特徴とする接触帯電部材。
  4. 【請求項4】 ASKER−C硬度55°以下で、被帯
    電体に接触させて配され、電圧が印加されて被帯電体を
    帯電する帯電部材であり、被帯電体との接触面で構成す
    るニップ内に放電可能な穴を接触面に有することを特徴
    とする接触帯電部材。
  5. 【請求項5】 ASKER−C硬度55°以下の帯電部
    材を被帯電体に接触させ電圧を印加して被帯電体面を帯
    電処理する接触式の帯電装置において、 前記接触帯電部材は被帯電体との接触面で構成するニッ
    プ内に放電可能な凸部を接触面に有することを特徴とす
    る接触帯電装置。
  6. 【請求項6】 前記接触帯電部材の一部に粒子が分散さ
    れていて、放電可能な凸部を接触面に有することを特徴
    とする請求項5に記載の接触帯電装置。
  7. 【請求項7】 前記接触帯電部材に電圧を印加する電源
    のトランスは1個であることを特徴とする請求項5また
    は請求項6に記載の接触帯電装置。
  8. 【請求項8】 ASKER−C硬度55°以下の帯電部
    材を被帯電体に接触させ電圧を印加して被帯電体面を帯
    電処理する接触式の帯電装置において、 前記接触帯電部材は被帯電体との接触面で構成するニッ
    プ内に放電可能な網目状シートを接触面に有することを
    特徴とする帯電装置。
  9. 【請求項9】 前記接触帯電部材に電圧を印加する電源
    のトランスは1個であることを特徴とする請求項8に記
    載の接触帯電装置。
  10. 【請求項10】 ASKER−C硬度55°以下の帯電
    部材を被帯電体に接触させ電圧を印加して被帯電体面を
    帯電処理する接触式の帯電装置において、 前記接触帯電部材は被帯電体との接触面で構成するニッ
    プ内に放電可能な穴を接触面に有することを特徴とする
    帯電装置。
  11. 【請求項11】 前記接触帯電部材に電圧を印加する電
    源のトランスは1個であることを特徴とする請求項10
    に記載の接触帯電装置。
  12. 【請求項12】 像担持体に、該像担持体を帯電する工
    程を含む作像プロセスを適用して画像形成する画像形成
    装置において、前記帯電工程手段が、前記請求項1乃至
    請求項4の何れか1つに記載の接触帯電部材、あるいは
    請求項5乃至請求項11の何れか1つに記載の接触帯電
    装置であることを特徴とする画像形成装置。
  13. 【請求項13】 少なくとも、像担持体と、該像担持体
    を帯電する手段を包含し、画像形成装置本体に対して着
    脱されるプロセスカートリッジにおいて、前記帯電手段
    が、前記請求項1乃至請求項4の何れか1つに記載の接
    触帯電部材、あるいは請求項5乃至請求項11の何れか
    1つに記載の接触帯電装置であることを特徴とするプロ
    セスカートリッジ。
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JP21529195A Pending JPH0943935A (ja) 1995-08-01 1995-08-01 接触帯電部材、接触帯電装置、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ

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