JPH0938618A - シュレッダーダストの処理方法および装置 - Google Patents

シュレッダーダストの処理方法および装置

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JPH0938618A
JPH0938618A JP19546795A JP19546795A JPH0938618A JP H0938618 A JPH0938618 A JP H0938618A JP 19546795 A JP19546795 A JP 19546795A JP 19546795 A JP19546795 A JP 19546795A JP H0938618 A JPH0938618 A JP H0938618A
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知己 片桐
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均 竹内
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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シュレッダーダストの処理に際して、処分場
の確保が困難であるということから現状の埋め立て処分
に代えて、減容化の期待できる焼却処理が要望されてい
た。しかしながら、シュレッダーダスト中には、ポリ塩
化ビニルが多く混入されていることから、通常の焼却処
理では、発生する塩化水素ガスによる装置腐食が発生す
るという問題があった。 【解決手段】 シュレッダーダスト1を非酸化性雰囲気
において250℃以上350℃以下で乾留する低温乾留
工程S1 と、低温乾留工程S1 により得られた低温乾留
残渣に含まれる塩素分を除去する洗浄工程B’と、洗浄
工程B’により得られた洗浄残渣を非酸化性雰囲気にお
いて450℃以上600℃以下で乾留する高温乾留工程
S6 とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シュレッダーダス
トの無害化、減容化および再資源化を行うシュレッダー
ダストの処理方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】廃棄された自動車や家電製品などの廃棄
処理は、リサイクル可能な部品を解体により取り外した
後、シュレッダー装置により剪断・破砕を行ってシュレ
ッダーダストとする方法がある。このシュレッダーダス
トは、プラスチック、ゴム、繊維、ガラス、土砂、金属
等の混合物であり、特に配線の被覆材として使用されて
いるポリ塩化ビニルが多く混入されている。
【0003】このようなシュレッダーダストは、その大
部分が埋め立て処分されているのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、埋め立
て処分においては、処分場の確保が困難であるという問
題がある。そこで、減容化の期待できる焼却処理が要望
されている。
【0005】しかしながら、シュレッダーダスト中に
は、ポリ塩化ビニルが多く混入されていることから、通
常の焼却処理、例えば600〜800℃での焼却処理を
行ったのでは、発生する塩化水素ガスによる装置腐食が
発生するという問題があった。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、シュレッダーダストの脱塩素を行って装置腐食の発
生を防止するとともに、シュレッダーダストの無害化、
減容化および再資源化を行い得るシュレッダーダストの
処理方法および装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のシュレッ
ダーダストの処理方法においては、シュレッダーダスト
を非酸化性雰囲気において250℃以上350℃以下で
乾留する低温乾留工程と、該低温乾留工程により得られ
た低温乾留残渣に含まれる塩素分を除去する洗浄工程
と、該洗浄工程により得られた洗浄残渣を非酸化性雰囲
気において450℃以上600℃以下で乾留する高温乾
留工程とを有することを特徴としている。請求項2記載
のシュレッダーダストの処理方法においては、請求項1
記載のシュレッダーダストの処理方法において、前記高
温乾留工程により得られた高温乾留ガスを凝縮して乾留
液を得た後、該乾留液を油水分離して乾留油を得ること
を特徴としている。請求項3記載のシュレッダーダスト
の処理方法においては、請求項2記載のシュレッダーダ
ストの処理方法において、前記凝縮操作により前記乾留
液が除去された前記高温乾留ガスを燃料として得ること
を特徴としている。請求項4記載のシュレッダーダスト
の処理方法においては、請求項1、2または3記載のシ
ュレッダーダストの処理方法において、前記高温乾留工
程により得られた高温乾留残渣を製錬炉に導入し金属成
分を回収するとともに炭化物を燃料として得ることを特
徴としている。
【0008】請求項5記載のシュレッダーダストの処理
装置においては、シュレッダーダストが投入されて該シ
ュレッダーダストを250℃以上350℃以下で乾留す
る低温乾留装置と、該低温乾留装置の後方側に接続され
て該低温乾留装置から排出されるガスに対して洗浄を行
う第1のガス洗浄手段と、該第1のガス洗浄手段の後方
側に接続されて該第1のガス洗浄手段により洗浄された
ガスを排気する第1の排気手段と、前記低温乾留装置に
おいて発生する低温乾留残渣を洗浄して洗浄残渣とする
洗浄手段と、前記洗浄残渣が投入されて該洗浄残渣を4
50℃以上600℃以下で乾留する高温乾留装置と、該
高温乾留装置の後方側に接続されて該高温乾留装置から
排出されるガスに対して洗浄を行う第2のガス洗浄手段
と、該第2のガス洗浄手段の後方側に接続されて該第2
のガス洗浄手段により洗浄されたガスを排気する第2の
排気手段とを具備することを特徴としている。請求項6
記載のシュレッダーダストの処理装置においては、請求
項5記載のシュレッダーダストの処理装置において、前
記低温乾留装置と前記第1のガス洗浄手段との間に接続
され前記低温乾留装置から排出されるガスを凝縮させて
乾留液を生成するとともに残りのガスを前記第1のガス
洗浄手段に向けて排出する第1のコンデンサと、前記高
温乾留装置と前記第2のガス洗浄手段との間に接続され
前記高温乾留装置から排出されるガスを凝縮させて乾留
液を生成するとともに残りのガスを前記第2のガス洗浄
手段に向けて排出する第2のコンデンサと、これら第1
および第2のコンデンサにそれぞれ接続され該コンデン
サにより生成された前記乾留液の油水分離を行う油水分
離手段とを備えることを特徴としている。請求項7記載
のシュレッダーダストの処理装置においては、請求項5
または6記載のシュレッダーダストの処理装置におい
て、前記低温乾留装置と前記第1のガス洗浄手段との間
および前記高温乾留装置と前記第2のガス洗浄手段との
間の一方または双方には、前記低温または高温乾留装置
から排出されるガス中に含有される固体分を捕集する集
塵手段が接続され、前記第1の排気手段および前記第2
の排気手段のそれぞれの後方側には、これら前記第1の
排気手段および前記第2の排気手段から排出されるガス
をバブリングしてから後方側に排気する第1のバブリン
グ槽および第2のバブリング槽が接続され、前記第1の
バブリング槽の後方側には、このバブリング槽から排出
されるガスを加熱するためのアフターバーナーが接続さ
れることを特徴としている。
【0009】〔作用〕低温乾留工程において、シュレッ
ダーダスト中に含まれる塩素分は塩化水素ガスとして気
化する。また、この塩化水素ガスのうち一部は、金属塩
化物として低温乾留残渣中に固定される。その後、洗浄
工程において、低温乾留残渣が洗浄されることにより、
低温乾留残渣中に固定された塩素分が除去され、結局、
シュレッダーダスト中から塩素分が除去される。洗浄工
程により得られた洗浄残渣が高温乾留工程を経ることに
より、洗浄残渣中の熱分解可能な成分が熱分解を起こし
て、高温乾留ガスと容積の小さな高温乾留残渣とにな
り、シュレッダーダストの減容化が図られる。前記高温
乾留工程により得られた高温乾留ガスは、油分を含んで
おり、凝縮処理、さらには油水分離処理を経て乾留油が
得られ、シュレッダーダストの再資源化が図られる。さ
らに、凝縮操作により乾留油が除去された高温乾留ガス
は、可燃性であり燃料として得られる。また、前記高温
乾留工程により得られた高温乾留残渣を製錬炉に導入す
ると、金属成分の回収がなされるとともに炭化物が燃料
として得られシュレッダーダストのより一層の再資源化
が図られる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図1および図2を参照して説明する。
【0011】図1は、本発明のシュレッダーダストの処
理装置の一実施形態を示すもので、低温乾留システム
A、洗浄システムBおよび高温乾留システムCから主に
構成されている。
【0012】低温乾留システムAは、低温乾留装置1
0、集塵器20、コンデンサ30、油水分離槽40、ス
クラバ50、排気ファン60、バブリング槽70、アフ
ターバーナー80から構成されている。
【0013】低温乾留装置10は、例えばロータリーキ
ルンにより構成され、コンベヤー11aとダブルダンパ
11bとからなる投入系11、炉本体12、乾留残渣排
出系13、不活性ガス導入部(図示せず)を備えるもの
である。
【0014】集塵器20(集塵装置)は、例えば重力沈
降式の集塵器であって、低温乾留装置10の後方側に接
続されて、低温乾留装置10から排出される低温乾留ガ
ス中に含有される固体分を捕集するものである。集塵器
20には、ガス流入口21、ガス流出口22に加えて捕
集した固体分の取出口23が設けられている。
【0015】コンデンサ30(第1のコンデンサ)は、
例えば水冷式のものであって、ケーシング31内に冷却
パイプ32を備えることで水冷を行うものであり、集塵
器20の後方側に接続されている。コンデンサ30に
は、ガス流入口33、ガス流出口34に加えて、集塵器
20から排出された低温乾留ガスのうち冷却・凝縮によ
り液化した液化分を取り出すための取出口35が設けら
れている。
【0016】油水分離槽40(油水分離手段)は、コン
デンサ30の取出口35に接続されるもので、凝縮によ
り液化した液化分を貯留して油分と水分に分離させるた
めのものである。ここで分離された油分は、油分貯槽4
1に貯留される。
【0017】スクラバ50(第1のガス洗浄手段)は、
コンデンサ30のガス流出口34に接続されるもので、
例えば、循環対向式のシャワー機構51を備えて低温乾
留ガスに対してアルカリ洗浄あるいは水洗浄を行うもの
である。スクラバ50には、ガス流入口52、ガス流出
口53が設けられている。
【0018】排気ファン60(第1の排気手段)は、ス
クラバ50のガス流出口53に接続され、低温乾留ガス
の吸引を行うもので、炉本体12内の圧力が所定値とな
るように、すなわち圧力センサ14の計測圧力に基づい
てガス吸引量の制御がなされる。吸引された低温乾留ガ
スは、排気口61から排気される。
【0019】バブリング槽70(第1のバブリング槽)
は、排気ファン60の排気口61に接続され、ガス流入
口71から流入する低温乾留ガスは、プール水72中を
通過することによりバブリングされた後、ガス流出口7
3から流出する。
【0020】アフターバーナー80は、バブリング槽7
0のガス流出口73に接続され、低温乾留ガスを加熱し
て燃焼させるものである。アフターバーナー80には、
その入力前段にデミスタ81が設けられ、除湿が行われ
る。
【0021】洗浄システムBをなす洗浄装置90(洗浄
手段)は、金属塩化物を水洗して塩素分を除去する装置
である。これに続く乾燥処理は、天日で行っても良い
し、乾燥器で行っても良い。
【0022】高温乾留システムCは、高温乾留装置11
0、集塵器120(集塵装置)、コンデンサ130(第
2のコンデンサ)、油水分離槽140(油水分離手
段)、スクラバ150(第2のガス洗浄手段)、排気フ
ァン160(第2の排気手段)、バブリング槽170
(第2のバブリング槽)から構成されている。これらの
構成は、それぞれ対応する低温乾留装置10、集塵器2
0、コンデンサ30、油水分離槽40、スクラバ50、
排気ファン60、バブリング槽70と同様である。
【0023】次に、図1および図2を参照して、上記シ
ュレッダーダストの処理装置を用いた処理方法の一形態
について説明する。
【0024】低温乾留プロセスA’は、低温乾留システ
ムAを使用して行われ、低温乾留工程S1 と、凝縮工程
S2 と、ガス洗浄工程S3 と、加熱工程S4 から構成さ
れている。
【0025】低温乾留工程S1 は、炉本体12内に例え
ば窒素ガス等の不活性ガスを導入した非酸化性雰囲気に
おいて、シュレッダーダスト1を投入系11により投入
し、250℃以上350℃以下の低温で乾留することに
より行われる。この工程では、シュレッダーダスト1中
に含まれるプラスチックを熱分解させて塩素を除去す
る、とりわけポリ塩化ビニルを熱分解させて塩素を除去
することを目的としたものである。この工程により、プ
ラスチック中の塩素は、特にポリ塩化ビニル中の塩素
は、塩化水素ガスとなって気化する。この塩化水素ガス
のうち、一部は、シュレッダーダスト中の金属と反応し
て金属塩化物となる。すなわち、低温乾留ガスには、塩
化水素ガスが含有され、低温乾留残渣は、この温度域で
は熱分解を起こさない固形分であり、この固形分のうち
の金属については一部が前述の如く金属塩化物となって
いる。
【0026】低温乾留の温度に関しては、250℃以上
350℃以下であることが好ましい。というのは、この
温度範囲であると、ポリ塩化ビニルの熱分解が十分に起
こり、かつ、システム全体の温度が塩化水素ガスによる
装置腐食が起こらない程度に低温に抑えられるからであ
る。乾留温度が250℃に満たないと、ポリ塩化ビニル
の熱分解が不十分となるおそれがあり、乾留温度が35
0℃を超えると、システム全体の温度が高くなりすぎ塩
化水素ガスによる装置腐食が発生するおそれがあるので
好ましくない。
【0027】集塵器20においても、固形分が捕集され
て取出口23から取り出され、この固形分は、以降は、
低温乾留装置10の乾留残渣排出系13から取り出され
る低温乾留残渣と同等に、低温乾留残渣として取り扱わ
れる。
【0028】凝縮工程S2 は、コンデンサ30において
なされ、低温乾留ガスの水冷・凝縮が行われて、低沸点
ガスの除去がなされ、水分と共に液化され乾留液が得ら
れる。この乾留液は、コンデンサ30の取出口35から
水分と共に取り出され、油水分離槽40において油水分
離がなされ、乾留油が回収される。
【0029】ガス洗浄工程S3 は、スクラバ50におい
てなされ、低温乾留ガスに対してアルカリ洗浄、水洗浄
等の洗浄が行われることにより、低温乾留ガス中の塩化
水素ガスが完全に除去される。
【0030】加熱工程S4 は、スクラバ50から排出さ
れ排気ファン60、バブリング槽70を経た低温乾留ガ
スに対して、アフターバーナー80においてなされるも
ので、低温乾留ガスの温度を、例えば1200〜130
0℃程度に加熱することにより、低温乾留ガス中に含ま
れる炭素分等の可燃成分を燃焼させるものである。この
とき、排気ファン60とアフターバーナー80との間に
バブリング槽70が介在することにより、後方側に位置
するアフターバーナー80側での火炎の前方側(排気フ
ァン60側)への伝達が遮断される。
【0031】洗浄プロセス(洗浄工程)B’は、低温乾
留装置10および集塵器20から得られた低温乾留残渣
を対象として、洗浄装置90においてなされるもので、
低温乾留残渣中の金属塩化物の大部分が水溶性であるこ
とを利用して、例えば水洗により塩素分の除去が行わ
れ、低温乾留残渣は洗浄残渣となる。引き続いて、天日
によるあるいは乾燥器による洗浄残渣の乾燥が行われ
る。
【0032】以上までのプロセスを塩素分に注目してま
とめると、低温乾留プロセスA’においては、低温乾留
工程S1 における熱分解によりシュレッダーダスト中の
塩素分は、塩化水素ガスとなり、ガス洗浄工程S3 にお
いて除去される。塩化水素ガスのうちシュレッダーダス
ト中の金属成分に固定されるものについては、洗浄プロ
セスB’における洗浄により除去される。すなわち、以
上までのプロセスにおいてシュレッダーダストの脱塩素
化が達成されている。
【0033】また、高温乾留プロセスC’は、高温乾留
システムCを使用して行われ、高温乾留工程S6 と、凝
縮工程S7 と、油水分離工程S8 と、ガス洗浄工程S9
から構成されている。
【0034】高温乾留工程S6 は、低温乾留工程S1 と
同様にしてなされ、相違点は、 投入原料が洗浄残渣であること、 乾留温度 の2点である。乾留温度は、450℃以上600℃以下
に設定される。この温度範囲においては、プラスチック
の熱分解が十分に起こり、かつ、システム全体の温度が
低融点金属の揮散が起こらない程度に低温に抑えられる
からである。乾留温度が450℃に満たないと、プラス
チックの熱分解が不十分となるおそれがあり、乾留温度
が600℃を超えると、低融点金属の揮散のおそれがあ
るので好ましくない。この工程では、高温乾留ガスとし
て、ガス化した炭素化合物を含有するものが得られ、高
温乾留残渣としては、金属を含有する炭化物が残され
る。
【0035】この高温乾留工程S6 においては、塩素が
既に除去されていることから塩化水素が発生することは
なく、装置腐食をきたすことがない。
【0036】集塵器120においても、固形分が捕集さ
れ、この固形分は、以降は、高温乾留装置110からの
高温乾留残渣と同等に、高温乾留残渣として取り扱われ
る。この時点で、シュレッダーダストの体積の大部分を
占めるプラスチックは、高温乾留ガスとしてガス化され
るか、あるいは高温乾留残渣として残され、減容化が達
成されている。
【0037】凝縮工程S7 は、コンデンサ130におい
てなされ、高温乾留ガスの水冷・凝縮が行われて、高温
乾留ガス中に含まれる炭素分のうち低沸点の炭素化合物
が水分と共に液化され乾留液が得られる。この乾留液
は、コンデンサ130の取出口から取り出されて、油水
分離槽140に送られて、油水分離工程S8 に供され
る。
【0038】油水分離工程S8 は、油水分離槽140に
おいてなされ、油水分離槽140においては、乾留液に
対して油分と水分の分離が行われ、分離された油分、す
なわち燃料として再利用可能な乾留油が油分貯槽41に
貯留される。
【0039】ガス洗浄工程S9 は、スクラバ150にお
いてなされ、凝縮工程S7 において凝縮されなかった高
沸点の炭素化合物を含有する高温乾留ガスに対してアル
カリ洗浄、水洗浄等の洗浄が行われることにより、高温
乾留ガスが清浄化され、再利用に好ましい可燃乾留ガス
(燃料)が得られる。
【0040】可燃乾留ガスをバブリング槽170の後方
側で燃料として燃焼させた場合であっても、バブリング
槽170が設けられていることにより、可燃乾留ガスに
よる火炎の前方側(排気ファン160側)への伝達が遮
断される。
【0041】以上の高温乾留プロセスC’においては、
高温乾留ガスの凝縮および油水分離により乾留油を回収
でき、また、炭素分を含むことにより可燃性のある清浄
な可燃乾留ガスを得ることができ、結局、シュレッダー
ダストの燃料化(再資源化)が達成されている。この場
合、低温乾留プロセスA’においても、乾留油を得てい
るが、乾留温度の違いから高温乾留プロセスC’の方が
乾留油の回収効率は高い。
【0042】一方、高温乾留残渣を、製錬炉に導入する
ことにより、金属成分を回収することができる。
【0043】なお、本発明は、上記実施形態に何ら限定
されるものではなく、以下の実施態様とすることもでき
る。 (a)低温乾留装置と高温乾留装置を使用することに代
えて、一方の乾留装置のみを使用すること、すなわち、
シュレッダーダストを投入原料として低温で乾留を行
い、その後低温乾留残渣を洗浄手段により洗浄し、得ら
れた洗浄残渣を投入原料としてその一方の乾留装置で高
温乾留を行うこと。この場合、ガス洗浄手段、排気手段
も一方のみを使用するだけで済み、装置コストを低減す
ることができる。 (b)低温乾留装置10として、ロータリーキルン以外
のものを使用すること。 (c)集塵器20として、重力沈降式以外の集塵器を使
用すること。 (d)ガス洗浄手段として、スクラバ50、150以外
のものを使用すること。 (e)アフターバーナー80の後方に、SOx、NOx
等の処理装置を付加すること。
【0044】
【発明の効果】本発明のシュレッダーダストの処理方法
および装置によれば、以下の効果を奏する。請求項1記
載のシュレッダーダストの処理方法によれば、低温乾留
工程において、シュレッダーダスト中に含まれる塩素分
は、塩化水素ガスとして低温乾留ガス中に含有された後
ガス洗浄手段において除去され、また、この塩化水素ガ
スのうち金属塩化物となって低温乾留残渣中に固定され
る塩素分は、洗浄工程において除去されることによりシ
ュレッダーダストの脱塩素化を達成することができる。
さらに、洗浄工程を経た洗浄残渣を、高温乾留工程によ
り容積の小さな高温乾留残渣とし、シュレッダーダスト
の減容化を達成することができる。請求項2記載のシュ
レッダーダストの処理方法によれば、高温乾留工程によ
り得られた高温乾留ガス中の油分を凝縮させた後油水分
離を行って乾留油として回収でき、シュレッダーダスト
の再資源化を達成することができる。請求項3記載のシ
ュレッダーダストの処理方法によれば、凝縮操作により
乾留油が除去された高温乾留ガスを燃料として得ること
ができ、シュレッダーダストの再資源化を達成すること
ができる。請求項4記載のシュレッダーダストの処理方
法によれば、高温乾留工程により得られた高温乾留残渣
を製錬炉に導入することにより、金属成分の回収がなさ
れシュレッダーダストのより一層の再資源化を達成する
ことができる。請求項5記載のシュレッダーダストの処
理装置によれば、低温および高温乾留装置と、第1およ
び第2のガス洗浄手段と、第1および第2の排気手段
と、低温乾留残渣の洗浄手段とを具備しているので、シ
ュレッダーダストの脱塩素化および減容化を達成するこ
とができる。請求項6記載のシュレッダーダストの処理
装置によれば、コンデンサおよび油水分離手段が設けら
れているので、乾留ガス中の油分を凝縮させた後油水分
離を行って乾留油として回収でき、シュレッダーダスト
の再資源化を達成することができる。請求項7記載のシ
ュレッダーダストの処理装置によれば、集塵手段を有す
るので、乾留残渣の後方側への飛散を防止することがで
き、処理の徹底化を図ることができる。また、アフター
バーナーを備えているので、炭素分の排出が防止でき
る。さらに、バブリング槽が接続されているので、後方
側に位置するアフターバーナー側での火炎の前方側への
伝達が遮断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシュレッダーダストの処理装置の一実
施形態を示す装置構成図である。
【図2】本発明のシュレッダーダストの処理装置を使用
した処理方法の一形態を示すフローシートである。
【符号の説明】
1 シュレッダーダスト 10 低温乾留装置 20 集塵器(集塵手段) 30 コンデンサ(第1のコンデンサ) 40 油水分離槽(油水分離手段) 50 スクラバ(第1のガス洗浄手段) 60 排気ファン(第1の排気手段) 70 バブリング槽(第1のバブリング槽) 80 アフターバーナー 90 洗浄装置(洗浄手段) 110 高温乾留装置 120 集塵器(集塵手段) 130 コンデンサ(第2のコンデンサ) 140 油水分離槽(油水分離手段) 150 スクラバ(第2のガス洗浄手段) 160 排気ファン(第2の排気手段) 170 バブリング槽(第2のバブリング槽) S1 低温乾留工程 B’ 洗浄プロセス(洗浄工程) S6 高温乾留工程
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 泰成 埼玉県大宮市北袋町1丁目297番地 三菱 マテリアル株式会社総合研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シュレッダーダストを非酸化性雰囲気に
    おいて250℃以上350℃以下で乾留する低温乾留工
    程と、該低温乾留工程により得られた低温乾留残渣に含
    まれる塩素分を除去する洗浄工程と、該洗浄工程により
    得られた洗浄残渣を非酸化性雰囲気において450℃以
    上600℃以下で乾留する高温乾留工程とを有すること
    を特徴とするシュレッダーダストの処理方法。
  2. 【請求項2】 前記高温乾留工程により得られた高温乾
    留ガスを凝縮して乾留液を得た後、該乾留液を油水分離
    して乾留油を得ることを特徴とする請求項1記載のシュ
    レッダーダストの処理方法。
  3. 【請求項3】 前記凝縮操作により前記乾留液が除去さ
    れた前記高温乾留ガスを燃料として得ることを特徴とす
    る請求項2記載のシュレッダーダストの処理方法。
  4. 【請求項4】 前記高温乾留工程により得られた高温乾
    留残渣を製錬炉に導入し金属成分を回収するとともに炭
    化物を燃料として得ることを特徴とする請求項1、2ま
    たは3記載のシュレッダーダストの処理方法。
  5. 【請求項5】 シュレッダーダストが投入されて該シュ
    レッダーダストを250℃以上350℃以下で乾留する
    低温乾留装置と、該低温乾留装置の後方側に接続されて
    該低温乾留装置から排出されるガスに対して洗浄を行う
    第1のガス洗浄手段と、該第1のガス洗浄手段の後方側
    に接続されて該第1のガス洗浄手段により洗浄されたガ
    スを排気する第1の排気手段と、 前記低温乾留装置において発生する低温乾留残渣を洗浄
    して洗浄残渣とする洗浄手段と、 前記洗浄残渣が投入されて該洗浄残渣を450℃以上6
    00℃以下で乾留する高温乾留装置と、該高温乾留装置
    の後方側に接続されて該高温乾留装置から排出されるガ
    スに対して洗浄を行う第2のガス洗浄手段と、該第2の
    ガス洗浄手段の後方側に接続されて該第2のガス洗浄手
    段により洗浄されたガスを排気する第2の排気手段とを
    具備することを特徴とするシュレッダーダストの処理装
    置。
  6. 【請求項6】 前記低温乾留装置と前記第1のガス洗浄
    手段との間に接続され前記低温乾留装置から排出される
    ガスを凝縮させて乾留液を生成するとともに残りのガス
    を前記第1のガス洗浄手段に向けて排出する第1のコン
    デンサと、前記高温乾留装置と前記第2のガス洗浄手段
    との間に接続され前記高温乾留装置から排出されるガス
    を凝縮させて乾留液を生成するとともに残りのガスを前
    記第2のガス洗浄手段に向けて排出する第2のコンデン
    サと、これら第1および第2のコンデンサにそれぞれ接
    続され該コンデンサにより生成された前記乾留液の油水
    分離を行う油水分離手段とを備えることを特徴とする請
    求項5記載のシュレッダーダストの処理装置。
  7. 【請求項7】 前記低温乾留装置と前記第1のガス洗浄
    手段との間および前記高温乾留装置と前記第2のガス洗
    浄手段との間の一方または双方には、前記低温または高
    温乾留装置から排出されるガス中に含有される固体分を
    捕集する集塵手段が接続され、 前記第1の排気手段および前記第2の排気手段のそれぞ
    れの後方側には、これら前記第1の排気手段および前記
    第2の排気手段から排出されるガスをバブリングしてか
    ら後方側に排気する第1のバブリング槽および第2のバ
    ブリング槽が接続され、 前記第1のバブリング槽の後方側には、このバブリング
    槽から排出されるガスを加熱するためのアフターバーナ
    ーが接続されることを特徴とする請求項5または6記載
    のシュレッダーダストの処理装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10314697A (ja) * 1997-05-14 1998-12-02 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 廃棄物の脱塩素処理方法
JP2000015635A (ja) * 1998-07-01 2000-01-18 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 廃棄物の脱塩素処理方法並びに脱塩素化燃料の製造方法及び装置
KR102217994B1 (ko) * 2020-08-21 2021-02-18 이호영 악취가스 처리장치
CN117380620A (zh) * 2023-11-09 2024-01-12 诺泽流体科技(上海)有限公司 气流粉碎机内高毒高活药物残留的在线清洗控制方法

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