JPH0937943A - 電気湯沸かし器 - Google Patents

電気湯沸かし器

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JPH0937943A
JPH0937943A JP19169095A JP19169095A JPH0937943A JP H0937943 A JPH0937943 A JP H0937943A JP 19169095 A JP19169095 A JP 19169095A JP 19169095 A JP19169095 A JP 19169095A JP H0937943 A JPH0937943 A JP H0937943A
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JP
Japan
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temperature
boiling
heating
gradient
water
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Pending
Application number
JP19169095A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihiro Yamashita
佳洋 山下
Shuji Sato
周史 佐藤
Saori Fujita
さおり 藤田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構成にて、沸騰維持動作中の空焼き検
知性能を向上させることを目的としている。 【構成】 沸騰制御手段6が沸騰延長動作に移行する
と、空焼き検知手段7が加熱開始温度に関係なく複数の
勾配判定値のうち所定の勾配判定値を採用して、温度検
知手段5より入力する温度信号に基づく温度上昇勾配が
前記所定の勾配判定値より急であることを検知し加熱手
段2への通電を遮断するように通電制御手段3を制御す
る構成により、簡単な構成にて低温の少量の液体を誤っ
て空焼き検知することなく沸騰させるとともに、沸騰維
持動作中に液体を容器1外に全部吐出しても速やかに空
焼き検知し加熱手段2を遮断して容器1底部の損傷を防
ぐことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般家庭において湯を
沸かし保温する電気湯沸かし器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電気湯沸かし器には、手軽に水を
加熱し保温できる家庭用品としての要望のみならず、都
市部においてはおいしい水に作り替える機能も所持した
ものが求められている。このおいしい水に作り替える機
能としては、特開平4−261616号公報に示すよう
に、水の沸騰状態を検知した後、一定時間沸騰を維持さ
せ、その沸騰維持期間中に水中の塩素成分等を除去する
ものである。
【0003】また、容器温度の急上昇で容器内に水がな
いことを検知する空焼き検知機能を搭載したものが普及
している。以下に、その電気湯沸かし器の構成について
図9を用いて説明する。図9は従来構成の電気湯沸かし
器のブロック図である。図9において、1は水を収容す
る容器、2は容器1内の水(以下、単に水と称す)を加
熱する熱源たる加熱手段、3は加熱手段2の通電を制御
する通電制御手段である。4は温度センサで、加熱手段
2および温度センサ4は容器1の底部に配置されてお
り、温度センサ4は加熱手段2の発する輻射熱の影響を
受けにくくして、水の温度を確実に検知できるように設
置されている。
【0004】5は温度センサ4からの入力に基づいて水
の温度を間接的に検知して温度データとして出力する温
度検知手段、6は沸騰制御手段で、温度検知手段5より
入力する温度データの上昇勾配が極端に緩やかになるこ
とより水の沸騰状態を検知し、沸騰状態を検知するまで
通電制御手段3をオンして加熱手段2を通電する湯沸か
し動作と、沸騰を検知すると2分間だけ加熱手段2の通
電を継続して水の沸騰状態を維持する沸騰延長動作を連
続して行う。
【0005】7は空焼き検知手段で、3つの温度領域に
対応した第1の所定時間T1、第2の所定時間T2およ
び第3の所定時間T3を備え、加熱手段2が通電開始し
たときの温度検知手段5の出力する温度データを加熱開
始温度として保持し、前記加熱開始温度に基づきT1、
T2、およびT3の中から1つを選択して、前記選択さ
れた所定時間に基づき加熱停止を検知し、通電制御手段
3をオフして加熱手段2の通電を遮断する。
【0006】以上のように構成された従来構成の電気湯
沸かし器について図10を用いてその動作を説明する。
図10は従来例における空焼き検知手段7の動作を示す
フローチャートである。図10に示すように、空焼き検
知手段7はまずステップ61で、加熱手段2が通電開始
したときの温度検知手段5の検知温度データを加熱開始
温度として保持する。
【0007】そして、ステップ62およびステップ63
で、温度検知手段5より入力する温度データが所定数だ
け増加するまでの時間を空焼き温度勾配データとして計
測し、ステップ64〜ステップ68で、前記加熱開始温
度に基づき、加熱開始温度<θ1のときはT1、θ1≦
加熱開始温度<θ2のときはT2、θ2≦加熱開始温度
のときはT3(但しθ1<θ2、T1<T2<T3)を
空焼き検知の判定時間である所定時間Txとして採用す
る。
【0008】そして、ステップ69で、前記空焼き温度
勾配データ<所定時間Txより容器1に水がないことを
検知すると、ステップ6aで通電制御手段3をオフして
加熱手段2への通電を遮断する。
【0009】ここで、複数の温度領域に対応した温度勾
配値を備える理由について説明する。加熱手段2へ通電
して水を加熱開始すると、まず容器1底部を介して容器
1内の非常に低位な部分の水が加熱手段2により熱せら
れ、その温度を急上昇させる。そして、容器1内の上位
部分の水の温度と前記低位部分の急上昇した温度との温
度差に基づく熱拡散作用により容器1内で水の対流が発
生し、容器1内の水全体の温度が上昇する。したがっ
て、容器1底部に備え付けられている温度センサ4で検
知する温度は加熱開始当初は容器1内の水全体の温度上
昇勾配より急な勾配で上昇する。そして、この上昇勾配
は水温が低温である、すなわち容器1低位部分の急上昇
する温度とそれ以外の部分の温度との温度差が大きいほ
どに急になる。
【0010】また、加熱手段2を通電中に水を排出す
る、あるいは水を排出した直後に加熱手段2の通電が開
始されると、容器1底部に僅かに付着した水は加熱手段
2の通電により瞬時にして沸騰しやがて蒸気となって蒸
発するが、温度センサ4の設置されている部分の温度は
容器1底部に付着した水が沸騰してから完全に蒸発する
までは非常に緩やかな温度上昇を示す。そして、水が完
全に蒸発するまでの温度上昇勾配は、水を排出したとき
の温度が高温である、すなわち容器1底部の加熱手段2
との接面部と温度センサ4との接面部との温度差が小さ
いほど緩やかになる。
【0011】以上のような事情を考慮し、加熱開始時の
温度が低いときには、空焼き検知手段7での判定時間を
小さくして低温の少量の水でも沸騰できるようにし、加
熱開始時の温度が高いときには、空焼き検知手段7での
判定時間を大きくして容器1底部に付着した水が蒸発し
て容器1底部が加熱手段2の通電により過度に加熱され
つつある状況をより速やかに検知できるようにしてい
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来構成では、例えば低温の少量の水を沸かした場合に
は、加熱する水量が少量かつ加熱を開始したときの温度
検知手段5で検知する温度が非常に低温であるので加熱
中の温度勾配は比較的急であり、それに応じて、空焼き
検知の判定時間である所定時間Tx=T1を比較的小さ
な値にする必要がある。しかし、水の沸騰を検知して湯
沸かし動作を終了し続いて2分間の沸騰延長動作を行っ
ているときの温度勾配は、前記湯沸かし動作中の温度勾
配に比べてかなり緩やかなものとなる。したがって、前
記沸騰延長動作中に水を全部容器1外に排出すると、容
器1内に水がないにも関わらず温度検知手段5で検知す
る温度は緩やかに勾配を増していくのでT1で空焼き検
知するにはかなりの時間を要してしまい、加熱手段2の
通電により容器1を過度に加熱して容器1底部を損傷し
てしまうという課題があった。
【0013】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、簡単な構成にて沸騰延長動作中の空焼き検知性能を
向上させることを第1の目的とする。
【0014】第1の目的に加えて、少量の液体の沸騰延
長動作中に誤って空焼き検知するのを防ぐことを第2の
目的とする。
【0015】第1の目的に加えて、沸騰延長動作中に水
を追加したときに誤って空焼き検知するのを防ぐことを
第3の目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、本発明の第1の課題解決手段は、液体を収納
する容器と、前記容器内の液体を加熱する加熱手段と、
前記加熱手段の通電制御を行う通電制御手段と、温度セ
ンサを介して前記容器内の液体の温度を間接的に検知す
る温度検知手段と、前記温度検知手段より入力する温度
信号に基づき前記容器内の液体の沸騰状態を検知するま
で前記通電制御手段を駆動させて加熱する湯沸かし動作
と、沸騰検知後に前記通電制御手段を特定の制御方法で
駆動させる沸騰延長動作とを連続して行う沸騰制御手段
と、複数の温度領域に対応した勾配判定値を備えて、前
記沸騰制御手段が前記湯沸かし動作中は前記加熱手段が
通電開始したときの温度である加熱開始温度に対応する
勾配判定値を選択して採用し、前記沸騰制御手段が前記
沸騰延長動作に移行すると前記加熱開始温度に関係なく
前記複数の勾配判定値のうち所定の勾配判定値を採用し
て、前記温度検知手段より入力する温度信号に基づく温
度上昇勾配が前記湯沸かし動作または前記沸騰延長動作
時に採用する勾配判定値より急であることを検知し前記
加熱手段への通電を遮断するように前記通電制御手段を
制御する空焼き検知手段を備えたものである。
【0017】また、第2の目的を達成するために、本発
明の第2の課題解決手段は、沸騰延長動作中に前記空焼
き検知手段で採用される勾配判定値に関連づけて、沸騰
制御手段が湯沸かし動作から沸騰延長動作への移行を禁
止する構成としたものである。
【0018】さらに、第3の目的を達成するために、本
発明の第3の課題解決手段は、温度検知手段より入力す
る温度信号に基づき容器内の液体の温度が所定温度幅以
上低下することを検知し、温度低下を示す温度低下信号
を出力する温度低下検知手段を設けて、沸騰制御手段は
前記温度低下信号を入力すると前記湯沸かし動作から再
度やり直し、空焼き検知手段は沸騰制御手段が湯沸かし
動作を再度やり直してから後の最も低い温度である最下
点温度に対応する勾配判定値を前記複数の勾配判定値の
中から再度選択し直す構成としたものである。
【0019】
【作用】第1の課題解決手段により、沸騰制御手段が沸
騰延長動作に移行すると、空焼き検知手段が加熱開始温
度に関係なく前記複数個の勾配判定値のうち最も緩やか
な値に基づき空焼き検知するようにして、新たに構成手
段または勾配判定値を設けることなく簡単な構成にて、
低温の少量の液体を沸かして沸騰検知し沸騰延長動作中
に液体を容器外に全部排出しても最も緩やかな勾配判定
値で空焼き判定を行って速やかに空焼き検知することが
できる。
【0020】また、第2の課題解決手段により、空焼き
検知手段の複数個の勾配判定値のうち最も勾配の緩やか
な値に関連づけて沸騰制御手段が湯沸かし動作から沸騰
延長動作への移行を禁止すると、簡単な構成で機器の空
焼き検知性能を向上させつつ、低温の少量の液体を沸か
して沸騰検知し沸騰延長動作に移行した直後に誤って空
焼き検知してしまうのを防ぐことができる。
【0021】さらに、第3の課題解決手段により、沸騰
制御手段が温度低下信号を入力すると湯沸かし動作を再
度やり直すので、沸騰延長動作中に低温の液体を容器内
に追加しても追加後の水を沸かして沸騰させることがで
きる。また、空焼き検知手段は前記沸騰制御手段が前記
湯沸かし動作を再度やり直してから後の最も低い温度で
ある最下点温度に対応する勾配判定値を前記複数の勾配
判定値の中から再度選択し直すので、追加後の液体の温
度に対応した勾配判定値で空焼き判定を行うことがで
き、液体を追加した後に誤って空焼き検知してしまうの
を防ぐことができる。
【0022】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明の第1の実施例について、図
1を参照しながら説明する。図1は本発明の第1の実施
例における電気湯沸かし器のブロック図を示したもので
ある。なお、本実施例において、図8に示す従来例と同
じ機能を有するものは同一の符号を付し説明を省略す
る。本実施例の特徴的構成は、沸騰制御手段6が湯沸か
し動作のときは湯沸かし動作中であることを示す湯沸か
し信号を、沸騰延長動作のときは沸騰延長動作中である
ことを示す沸騰延長信号を出力し、空焼き検知手段7が
沸騰制御手段6から前記沸騰延長信号を入力すると加熱
開始温度に関係なく第3の所定時間T3を空焼き判定時
間として加熱停止を検知する構成としたことである。
【0023】以上のように構成された電気湯沸かし器に
ついて、図2を用いてその動作を説明する。図2は本発
明の第1の実施例における空焼き検知手段7の動作を示
すフローチャートである。従来例で示したように、空焼
き検知手段7は3つの温度領域を備えて、沸騰制御手段
6より前記湯沸かし信号を入力するとステップ4〜ステ
ップ8で加熱手段2が通電開始したときの温度検知手段
5の温度データである加熱開始温度に基づき、加熱開始
温度<θ1なら第1の所定時間T1、θ1≦加熱開始温
度<θ2なら第2の所定時間T2、θ2≦加熱開始温度
なら第3の所定時間T3(但しθ1<θ2、T1<T2
<T3)を空焼き検知の判定時間である所定時間Txと
して採用する。なお、所定時間Txが長いほど、より緩
やかな温度上昇勾配で空焼きと判断するので空焼き検知
し易くなる。これにより、例えば低温の水を沸かすとき
は所定時間TxにT1を採用して少量の水でも沸騰でき
るようにし、高温の水を再沸騰中に水を全部排出したと
きは、所定時間TxにT3を採用してより速やかに空焼
き検知し、加熱手段2の通電による容器1の損傷を防ぐ
ことができる。
【0024】さらに、図2に示すように、空焼き検知手
段7は沸騰制御手段6より前記沸騰延長信号を入力する
と、ステップbで沸騰延長動作中であることを検知して
前記加熱開始温度に関係なくTx=T3(第3の所定時
間)とする。これにより、θ1未満の低温の水を沸かし
ているときには、空焼き検知手段7はT1を空焼き判定
時間として採用するが、水を沸騰させ沸騰延長動作中に
水を全部容器1外に排出したときには、空焼き検知手段
7はT3を空焼き判定時間とし比較的緩やかな勾配のう
ちに速やかに空焼き検知する。
【0025】以上のような構成により、空焼き検知手段
7が、沸騰延長動作のときは3つの所定時間T1、T2
およびT3のうち最大値であるT3に基づき空焼き検知
するので、低温の水を沸かして沸騰させ沸騰延長動作を
行っている最中に水を全部排出しても、緩やかな温度上
昇勾配のうちに速やかに空焼き検知し加熱手段2の通電
を遮断して容器1底部の損傷を防ぐことができる。
【0026】なお、本実施例の沸騰制御手段6は、沸騰
延長動作において所定時間(2分)だけ加熱手段2を連
続通電させているが、加熱手段2をオンオフ通電させて
沸騰延長時に発生する蒸気の量を少なく抑える場合につ
いても同様の効果を得ることができる。
【0027】なお、上記実施例の温度勾配は、所定温度
0.6度上昇するのに要する時間を計測しており、加熱
開始温度<θ1(77℃)ならば勾配判定値である第1
の所定時間T1を0.5秒、θ1≦加熱開始温度<θ2
(87℃)なら勾配判定値である第2の所定時間T2を
0.8秒、θ2≦加熱開始温度ならば勾配判定値である
第3の所定時間T3を2.3秒としている。そして、図
3に示すように、95℃、0.8リットルの湯を再沸騰
させる場合には、加熱手段に通電して湯沸かし動作を開
始する。すると、0.8リットルの湯は約20秒で沸騰
し、沸騰検知後に沸騰延長動作に移行する(同図A
点)。この沸騰動作中に0.6リットルだけ容器内の湯
を出湯する(同図B点)。このとき、容器内には0.2
リットルの湯が沸騰状態で残っているので空焼きを検知
することはない。
【0028】さらに出湯した0.6リットルの湯のうち
0.4リットルだけ消費して残りの0.2リットルの湯
を容器内に戻すと(同図C点)、一度出湯して幾分冷え
た湯が追加されるので、追加後の湯温は92℃程度まで
低下する(同図D点)。このときの温度の変化はほぼ9
5℃から沸騰に至るまでの変化に等しく、沸騰延長動作
用の勾配判定値(空焼きを検知するのには温度勾配が緩
やかになる)を新たに設定していると、温度勾配が急に
なるので、新たに設定した勾配判定値より勾配が大きい
と判断し、空焼き判定を行ってしまう(同図E点)。こ
の不具合を解消するため、本実施例では、沸騰延長の空
焼き検知の勾配判定値を95℃の場合と同じにして、水
の追加による誤検知を防止するとともに、新たに勾配判
定値を設けることによる記憶手段の容量の増大を防止し
ている。
【0029】(実施例2)以下本発明の第2の実施例に
ついて、図1を参照しながら説明する。前記第1の実施
例と異なる点は、空焼き検知手段7が沸騰延長動作時に
採用する第3の所定時間T3に関連づけた第4の所定時
間T4未満の温度勾配では、沸騰制御手段6が湯沸かし
動作から沸騰延長動作への移行を禁止する構成としたこ
とである。
【0030】前記第1の実施例において、低温の少量の
水を沸かすと、沸騰検知時に水温よりも温度検知手段5
で検知する温度データの方がかなり低く、沸騰検知後の
沸騰延長動作中でも温度データの上昇勾配は比較的急な
ものになる。したがって、沸騰延長動作中に空焼き検知
手段7が空焼き判定に用いる第3の所定時間T3は前記
のような事情を考慮した比較的小さな値にせざるを得
ず、沸騰延長動作中の空焼き検知性能を劣化させてしま
うという課題がある。
【0031】本発明はこのような課題を改善するもので
あり、以上のように構成された電気湯沸かし器につい
て、図4を用いてその動作を説明する。図4は本発明の
第2の実施例における沸騰制御手段6の動作を示すフロ
ーチャートである。図4に示すように、沸騰制御手段6
はステップ12で温度検知手段5より入力する温度デー
タの上昇勾配が極端に緩やかになることにより水の沸騰
状態を検知した後も、ステップ13でその温度勾配≧T
4を検知するまでステップ11で通電制御手段3をオン
して加熱手段2を通電する湯沸かし動作を継続する。ま
た、ステップ13で温度勾配≧T4を検知するとステッ
プ14〜ステップ15で2分間の沸騰延長動作を行う。
したがって、T4≧T3を満たすT4にすれば、低温の
少量の水を沸かして沸騰制御手段6が湯沸かし動作から
沸騰延長動作に移行しても、所定勾配≧T4≧T3なの
で空焼き検知手段7で誤って空焼き検知することはな
い。
【0032】なお、T4を大きくすると低温の少量の水
を湯沸かししたときの沸騰時間が過度に長くなるので、
T4の値の決定には前記事情を充分考慮する必要があ
る。
【0033】以上のような構成により、空焼き検知手段
7が沸騰延長動作中に空焼き判定時間として採用する第
3の所定時間T3に関連づけて沸騰制御手段6が湯沸か
し動作から沸騰延長動作への移行を禁止するので、沸騰
延長動作中の空焼き検知性能を劣化させることなく、沸
騰延長動作に移行した直後に空焼き検知手段7が誤って
空焼き検知してしまうのを防ぐことができる。
【0034】なお、本実施例では図4のステップ13で
示すように、沸騰制御手段6が湯沸かし動作から沸騰延
長動作へ移行する条件として、第4の所定時間T4を保
持および参照しているが、空焼き検知手段7が温度検知
手段5の温度データの温度勾配と第3の所定時間T3と
の比較結果を出力し、沸騰制御手段6が図4のステップ
13で、空焼き検知手段7より入力する前記比較結果を
示す信号に基づき湯沸かし動作から沸騰延長動作へ移行
許可する構成としてもよい。
【0035】(実施例3)以下本発明の第3の実施例に
ついて、図6を参照しながら説明する。図6は本発明の
第3の実施例における電気湯沸かし器のブロック図を示
したものである。前記第2の実施例と異なる点は、温度
検知手段5より入力する温度データが温度幅Δθ1以上
低下するのを検知し、水の温度低下を示す温度低下信号
を出力する温度低下検知手段8を新たに設けて、沸騰制
御手段6が沸騰延長動作中に温度低下検知手段8より前
記温度低下信号を入力すると湯沸かし動作から再度やり
直し、空焼き検知手段7が温度低下検知手段8より前記
温度低下信号を入力すると、3つの所定時間T1、T2
およびT3の中から温度検知手段5より入力する温度デ
ータに対応した所定時間を選択し直す構成としたことで
ある。
【0036】前記第1の実施例において、沸騰延長動作
中に低温の水を容器1内に追加すると、水温が低下した
にも関わらず、沸騰制御手段6は沸騰延長動作を継続す
るので、沸騰延長動作中に加熱手段2をオンオフ通電さ
せている場合は効率よく沸かすことができない。また、
沸騰延長動作に移行してから2分経過すると、追加後の
水が沸騰していないにも関わらず加熱手段2の通電を終
了してしまう。さらに、空焼き検知手段7は水温が低下
しても空焼き判定時間はT3のままなので、水を追加し
た直後に誤って空焼き検知してしまうという課題があ
る。
【0037】本発明はこのような課題を改善するもので
あり、以上のように構成された電気湯沸かし器につい
て、図6、図7および図8を用いてその動作を説明す
る。図6は本発明の第3の実施例における温度低下検知
手段8の動作を示すフローチャートである。図6に示す
ように、温度低下検知手段8はまずステップ21で加熱
手段2が通電開始したときの温度検知手段5で検知する
温度データを前回データとして保持し、前回データを初
期設定しておく。そして、ステップ22で温度検知手段
5より入力する温度データを今回データに格納し、ステ
ップ23で前回データと今回データを比較する。水温が
上昇中は、ステップ23で今回データ>前回データと判
断してステップ26へ分岐し、ステップ26で前回デー
タを今回データに格納しておいた温度データに更新して
ステップ22へ戻る。
【0038】しかし、容器1内に水を追加するなどによ
り水温が低下すると、ステップ23で今回データ≦前回
データと判断してステップ24へ分岐し、更にステップ
24で今回データが前回データに対し温度幅Δθ1以上
低下したと判断すると、ステップ25で水の温度低下を
示す温度低下信号を出力し、ステップ26で前回データ
を更新した後にステップ22へ戻って同様の動作を繰り
返す。したがって、多量の水を追加するなどにより温度
低下幅が大きい場合は、Δθ1だけ温度低下する度に温
度低下検知手段8は前記温度低下信号を出力する。
【0039】なお、温度低下を確定するのに温度幅Δθ
1を設けているのは、加熱手段2を通電して水を加熱し
ているときに起こる水の対流、温度センサ4や温度検知
手段5の感度などによる温度検知手段5の温度データの
揺らぎに起因する僅かな温度低下では温度低下検知手段
8が前記温度低下信号を出力しないようにするためであ
る。
【0040】また、図7は本発明の第3の実施例におけ
る沸騰制御手段6の動作を示すフローチャートである。
図7に示すように、沸騰制御手段6はステップ32およ
びステップ33の沸騰検知条件を満たし、ステップ34
からステップ35で沸騰延長動作を行っているときに、
ステップ37で温度低下検知手段8より前記温度低下信
号を入力すると直ちに沸騰延長動作を終了し、ステップ
31へ分岐して再度湯沸かし動作からやり直す。そし
て、ステップ32およびステップ33で再度沸騰検知し
直すとともに、沸騰検知するまではステップ31で通電
制御手段3をオンし湯沸かし動作であることを示す湯沸
かし信号を出力する。
【0041】さらに、図8は本発明の第3の実施例にお
ける空焼き検知手段7の動作を示すフローチャートであ
る。図8に示すように、空焼き検知手段7はステップ5
1で加熱手段2を通電開始したときの温度検知手段5で
検知する温度データを加熱開始温度として保持するとと
もに、ステップ5cで温度低下検知手段8より前記温度
低下信号を入力すると、ステップ51でその時の温度検
知手段5で検知する温度データを加熱開始温度として再
度設定し直す。
【0042】また、沸騰制御手段6が沸騰延長動作中の
ときは空焼き検知手段7はステップ5bで空焼き判定時
間にT3を採用するが、このときに水の温度低下を検知
すると、空焼き検知手段7はすでに述べたように前記温
度低下信号を入力して前記加熱開始温度を設定し直すと
ともに、沸騰制御手段6から湯沸かし動作を示す湯沸か
し信号を入力するので、ステップ5bで空焼き判定時間
にT3を採用することはなくなり、ステップ54〜ステ
ップ58で前記再度設定し直した加熱開始温度に対応し
た空焼き判定時間をT1〜T3の中から選択し直す。そ
して、温度幅Δθ1だけ低下する度に温度低下検知手段
8より前記温度低下信号を入力し、ステップ51で前記
加熱開始温度を設定し直すので、空焼き検知手段7は温
度低下し始めてから最も低い温度である最下点温度をを
加熱開始温度として保持するとともに、ステップ54〜
58で前記最下点温度に対応した空焼き判定時間を選択
することができる。
【0043】以上のような構成により、沸騰延長動作中
に容器1内に水を追加すると、沸騰制御手段6は湯沸か
し動作からやり直して追加後の水を効率よく沸かすこと
ができるとともに、空焼き検知手段7が水を追加した後
の最も低い温度である最下点温度に対応した空焼き判定
時間で空焼き検知動作を行うので、水を追加した後に誤
って空焼き検知するのを防ぐことができる。
【0044】なお、従来例および実施例1から3におい
て、空焼き検知手段7で、温度検知手段5の温度データ
が所定数だけ増加するのにかかる時間を測定して温度上
昇勾配を検知する構成としているが、温度検知手段5の
温度データが所定時間内でいくら増加するかを測定して
温度上昇勾配を検知する構成としてもよい。
【0045】また、空焼き検知手段7で温度領域を3領
域としているが、これを更に細分化したものについても
同様の効果を得ることができる。
【0046】さらに、温度検知手段5、沸騰制御手段
6、空焼き検知手段7の一部あるいは全部の構成手段を
マイクロコンピュータにて行うことができることは明ら
かである。
【0047】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、複数の温度領域に対応した勾配判定値を備えて、沸
騰制御手段が湯沸かし動作中は加熱手段が通電開始した
ときの温度である加熱開始温度に対応する勾配判定値を
選択して採用し、前記沸騰制御手段が沸騰延長動作に移
行すると、前記加熱開始温度に関係なく前記複数の勾配
判定値のうち所定の勾配判定値を採用して、温度検知手
段より入力する温度信号に基づく温度上昇勾配が前記湯
沸かし動作または前記沸騰延長動作時に採用する勾配判
定値より急であることを検知し、前記加熱手段への通電
を遮断するように通電制御手段を制御する空焼き検知手
段を備えているので、簡単な構成にて低温の少量の液体
を誤って空焼き検知することなく沸騰させることができ
るとともに、沸騰延長動作中に液体を容器外に全部排出
しても速やかに空焼き検知し加熱手段を遮断して容器の
損傷を防ぐことができる。また、沸騰延長の空焼き検知
の勾配判定値を湯沸かし動作時における勾配判定値と共
有化しているので、水の追加による誤検知を防止すると
ともに、新たに勾配判定値を設けることによる記憶手段
の容量の増大を防止している。
【0048】請求項2の発明によれば、、沸騰延長動作
中に空焼き検知手段で採用される勾配判定値に関連づけ
て、沸騰制御手段が前記湯沸かし動作から沸騰延長動作
への移行を禁止する構成なので、沸騰延長動作時の空焼
き検知性能を劣化させることなく、低温の少量の液体を
沸かして沸騰検知し沸騰延長動作に移行した直後に誤っ
て空焼き検知してしまうのを防ぐことができる。
【0049】請求項3の発明によれば、温度検知手段よ
り入力する温度信号に基づき容器内の液体の温度が所定
温度幅以上低下することを検知し、温度低下を示す温度
低下信号を出力する温度低下検知手段を設けて、沸騰制
御手段は温度低下信号を入力すると湯沸かし動作から再
度やり直し、空焼き検知手段は沸騰制御手段が湯沸かし
動作を再度やり直してから後の最も低い温度である最下
点温度に対応する勾配判定値を複数の勾配判定値の中か
ら再度選択し直す構成により、沸騰延長動作中に低温の
液体を容器内に追加しても追加後の水を効率よく沸かし
て沸騰させることができるとともに、追加後の液体の温
度に対応した勾配判定値で空焼き判定を行って液体を追
加した後に誤って空焼き誤検知してしまうのを防ぐこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における電気湯沸かし器
のブロック図
【図2】同電気湯沸かし器の沸騰維持停止手段の動作を
示すフローチャート
【図3】同電気湯沸かし器の温度変化特性図
【図4】本発明の第2の実施例における沸騰制御手段の
動作を示すフローチャート
【図5】本発明の第3の実施例における電気湯沸かし器
のブロック図
【図6】同電気湯沸かし器の温度低下検知手段の動作を
示すフローチャート
【図7】同電気湯沸かし器の沸騰制御手段の動作を示す
フローチャート
【図8】同電気湯沸かし器の空焼き検知手段の動作を示
すフローチャート
【図9】従来例における電気湯沸かし器のブロック図
【図10】同電気湯沸かし器の空焼き検知手段の動作を
示すフローチャート
【符号の説明】
1 容器 2 加熱手段 3 通電制御手段 4 温度センサ 5 温度検知手段 6 沸騰制御手段 7 空焼き検知手段 8 温度低下検知手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を収納する容器と、前記容器内の液
    体を加熱する加熱手段と、前記加熱手段の通電制御を行
    う通電制御手段と、温度センサを介して前記容器内の液
    体の温度を間接的に検知する温度検知手段と、前記温度
    検知手段より入力する温度信号に基づき前記容器内の液
    体の沸騰状態を検知するまで前記通電制御手段を駆動さ
    せて加熱する湯沸かし動作と、沸騰検知後に前記通電制
    御手段を特定の制御方法で駆動させる沸騰延長動作とを
    連続して行う沸騰制御手段と、複数の温度領域に対応し
    た勾配判定値を備えて、前記沸騰制御手段が前記湯沸か
    し動作中は前記加熱手段が通電開始したときの温度であ
    る加熱開始温度に対応する勾配判定値を選択して採用
    し、前記沸騰制御手段が前記沸騰延長動作に移行すると
    前記加熱開始温度に関係なく前記複数の勾配判定値のう
    ち所定の勾配判定値を採用して、前記温度検知手段より
    入力する温度信号に基づく温度上昇勾配が前記湯沸かし
    動作または前記沸騰延長動作時に採用する勾配判定値よ
    り急であることを検知し前記加熱手段への通電を遮断す
    るように前記通電制御手段を制御する空焼き検知手段を
    備えた電気湯沸かし器。
  2. 【請求項2】 沸騰延長動作中に空焼き検知手段で採用
    される勾配判定値に関連づけて、沸騰制御手段が湯沸か
    し動作から沸騰延長動作への移行を禁止する構成とした
    請求項1記載の電気湯沸かし器。
  3. 【請求項3】 温度検知手段より入力する温度信号に基
    づき容器内の液体の温度が所定温度幅以上低下すること
    を検知し、温度低下を示す温度低下信号を出力する温度
    低下検知手段を設けて、沸騰制御手段は前記温度低下信
    号を入力すると湯沸かし動作から再度やり直し、空焼き
    検知手段は沸騰制御手段が湯沸かし動作を再度やり直し
    てから後の最も低い温度である最下点温度に対応する勾
    配判定値を複数の勾配判定値の中から再度選択し直す構
    成とした請求項1記載の電気湯沸かし器。
JP19169095A 1995-07-27 1995-07-27 電気湯沸かし器 Pending JPH0937943A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009059565A (ja) * 2007-08-31 2009-03-19 Panasonic Corp 誘導加熱調理器
JP2011206409A (ja) * 2010-03-30 2011-10-20 Thermos Kk 液体加熱貯蔵装置

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