JPH0936355A - 集積化電子化学回路 - Google Patents

集積化電子化学回路

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JPH0936355A
JPH0936355A JP17897695A JP17897695A JPH0936355A JP H0936355 A JPH0936355 A JP H0936355A JP 17897695 A JP17897695 A JP 17897695A JP 17897695 A JP17897695 A JP 17897695A JP H0936355 A JPH0936355 A JP H0936355A
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JP
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ion
conductor
ions
electrons
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JP17897695A
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Yuji Miyahara
裕二 宮原
Yoshio Watanabe
▲吉▼雄 渡辺
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 イオンと電子の相互作用を利用する固体デバ
イスに関して、従来の半導体デバイスでは得られない、
新しい機能を有するイオノエレクトロンデバイス(Iono
-electron Device)を提供すること。 【構成】 基板に電子素子およびイオンと電子との相互
作用を利用する素子を集積化し、各素子間を電子伝導体
またはイオン伝導体で接続し、電子または正孔またはイ
オンが信号の担い手となり、上記基板上で時間的または
空間的に有機的に信号の担い手が流れる如く構成したこ
とを特徴とする集積化電子化学回路。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子,正孔またはイオ
ンをキャリアとする電子素子に関し、特に、冗長性,可
塑性などを有する集積化電子回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、シリコンを材料とする電界効果ト
ランジスタのゲート絶縁膜上に、酸素イオン伝導性の固
体電界質であるイットリア安定化ジルコニア膜を形成し
たデバイスが ジャーナル オブ アプライド フィジック
ス、第63巻、1988年、2431頁から2434頁(Journal of
Applied Physics,vol.63,(1988)2431-2434)に掲載さ
れている。このデバイスは、酸素分圧に応じて固体電解
質表面で起電力を発生するので、酸素センサとして動作
するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術に示されるデバイスは、電界効果トランジスタの
ゲートにおいて発生する起電力をドレイン電流変化とし
て検出するため、固体電解質のイオン伝導性は利用され
ていない。また、上記デバイスの出力は酸素分圧に依存
して変化するのみであるため、複数の能動素子および各
素子間を接続するイオンまたは電子伝導体は設けられて
おらず、新しい機能の発現は不可能であるという問題が
あった。本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、そ
の目的とするところは、従来の技術における上述の如き
問題を解消し、電子または正孔またはイオンが信号の担
い手となり、時間的または空間的に有機的に移動し、従
来の電子デバイスでは実現困難な機能を有するイオノエ
レクトロンデバイス(Iono-electron Device)を提供す
ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、基
板に形成された電子回路または電子素子において、前記
基板に少なくとも1つのイオン伝導体を構成し、イオン
から電子または電子からイオンへの変換を行うイオン−
電子変換素子を、前記電子回路または電子素子の電子伝
導性電極と前記イオン伝導体とを接続する如く配置した
ことを特徴とする集積化電子化学回路によって達成され
る。基板に電子素子およびイオンと電子との相互作用を
利用する素子を集積化し、各素子間を電子伝導体または
イオン伝導体で接続し、電子または正孔またはイオンが
信号の担い手となり、該基板上で時間的または空間的に
有機的に信号の担い手が流れることによって達成され
る。
【0005】
【作用】本発明に係る集積化電子化学回路においては、
イオン伝導体とその中を流れるイオンの組合せにより、
イオン伝導体中のイオンの拡散速度および移動度を変え
ることができ、通常の半導体デバイス中の電子または正
孔の拡散速度および移動度と大幅に異なる信号担体を形
成することができる。また、イオン−電子相互作用を利
用するデバイスは、非可逆過程,ドリフト過程,平衡反
応などを含んでおり、これらを単独または組合わせて用
いたり、または、従来の集積回路と組合わせることによ
り、従来存在しなかった複雑な機能を有する集積化電子
化学回路を構築することができる。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいてより
詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施例を示す
集積化電子化学回路の断面図である。図中、1はシリコ
ン基板、2および3は該シリコン基板1に形成されたソ
ース領域およびドレイン領域を示している。また、4は
絶縁膜であり、上述の基板表面を絶縁膜4で被覆して、
電界効果トランジスタが形成されている。上記絶縁膜4
上に、イオン伝導体5を積層し、該イオン伝導体5上の
ソース領域2およびドレイン領域3の間に、ゲート電極
6が形成されている。上記絶縁膜4上の他の表面部分に
金属電極7が形成されており、その上に上記イオン伝導
体が積層され、更に、上記イオン伝導体5上に金属電極
8が形成されている。
【0007】上述のイオン伝導体5としては、例えば、
酸素イオン伝導性を示す固体電解質を用い、金属電極7
および8には、酸素解離の触媒作用を有する白金を用い
る。金属電極8は、酸素解離の効率を高めるために、多
孔性とする。金属電極7と8に適切な電圧を印加してお
くと、雰囲気中の酸素分圧に応じて金属電極8で酸素解
離平衡が成立ち、固体電解質5中の酸素イオン濃度が変
化する。電極8で生成された酸素イオンは、固体電解質
5中を拡散して電界効果トランジスタのゲート部に到達
し、チャネル電流を変調させる。固体電解質5中の酸素
イオンは、純粋な拡散のほかに、ゲート電極6と電極7
または8の間の電位差による電位勾配によって移動す
る。
【0008】従って、上記実施例によれば、酸素分圧と
電極7と8に引加する電圧とを制御することにより、電
界効果トランジスタのスイッチング速度を制御すること
が可能となり、同一の構造,材料で、異なるスイッチン
グ速度を有する素子を実現することができる。図2は、
本発明の第2の実施例を示す集積化電子化学回路の断面
図である。本実施例においては、第1の実施例と同様
に、シリコン基板1にソース領域2およびドレイン領域
3を形成し、表面を絶縁膜4で被覆して電界効果トラン
ジスタ構造を形成している。また、上記絶縁膜4上にイ
オン伝導体5を積層し、金属電極9を介してドレイン領
域3と接続する。ソース領域2およびドレイン領域3の
間の絶縁膜4上に、ゲート電極6を形成している。
【0009】上記イオン伝導体5の表面には、金属電極
8を形成している。ここでは、例えば、第1の実施例
(図1参照)と同様に、イオン伝導体5として酸素イオン
伝導性を示す固体電解質を用い、金属電極8および9に
酸素解離の触媒作用を有する白金を用いる。金属電極8
は酸素解離の効率を高めるために、多孔性とする。電極
8および9の間に電圧を印加しておくと、電極8におい
て情報を有する電子がイオンに変換され、情報を有する
イオンが固体電解質5中を拡散して電極9に達する。す
なわち、情報の担体が電子からイオンに変換され、固体
電解質は情報の通路として作用する。
【0010】また、電極9において、イオンが電子に変
換され、情報を有する電子が半導体中を伝達する。従っ
て、上記実施例によれば、固体電解質材料を選択するこ
とにより、上記固体電解質中の酸素イオンの移動速度
を、シリコン中の電子の移動速度より遅くすることが可
能になるので、簡単な構造の遅延素子を実現することが
できる。図3は、本発明の第3の実施例を示す集積化電
子化学回路の断面図である。本実施例においては、高い
電気伝導性を有するシリコン基板1の上に絶縁膜4を形
成し、該絶縁膜4上にイオン伝導体5を積層し、該イオ
ン伝導体の表面に電極10および11を形成している。
【0011】シリコン基板1の裏面にオーム接触となる
よう金属電極12を形成する。シリコン基板1は高い電
気伝導性を有するので、シリコン基板そのものをゲート
電極として用いることができる。電極10および11を
ソースおよびドレインと考えることができ、シリコン基
板1、すなわちゲート電極12とともにトランジスタ構
造を構成している。通常の条件下では、雰囲気中の酸素
分圧は一定と考えることができる。そのとき、ソース、
ドレイン間に電圧を印加すると、各電極で電子−イオン
変換またはイオン−電子変換が起こり、固体電解質中を
酸素イオンが流れる。
【0012】このとき、電極10または11とゲート電
極12の間に電圧を印加すると、電圧の極性により固体
電解質中のイオンがゲート電極に吸引または反発して、
イオンの移動速度が変化する。これにより、電極10と
11の間を流れる電流、すなわちドレイン電流が変化す
る。従って、上記実施例によれば、イオン伝導に基づく
電流をゲート電極で制御することが可能になり、イオン
伝導体トランジスタ素子を実現することができる。上述
の第1から第3に示した実施例を複数個組み合わせて、
または、これを従来の電子素子と組み合わせて用いるこ
とにより、従来の半導体のみを材料とする集積回路では
実現できなかった機能を実現することができる。
【0013】図4は、本発明の第4の実施例を示す集積
化電子化学回路の断面図である。本実施例においては、
シリコン基板1にソース領域2およびドレイン領域3を
形成し、表面を絶縁膜4で被覆して電界効果トランジス
タ構造を形成している。絶縁膜4の材料としては、酸化
シリコンに窒化シリコン,酸化アルミニウム,酸化タン
タルを積層した2層絶縁膜が望ましい。上記絶縁膜4上
にスペーサ13を介して第2の基板14を設ける。上記
絶縁膜4上でゲート以外の部分に、電極11を設け、上
記第2の基板14上で、上記絶縁膜4に対面する側のゲ
ートの上に電極10を設ける。シリコン基板と第2の基
板の間の間隙に、例えば、塩を溶解した水溶液のような
液体イオン伝導体15を充填する。
【0014】上述の窒化シリコン,酸化アルミニウム,
酸化タンタルは、水素イオン感応膜として作用し、液体
電解質中の水素イオン濃度(pH)に応じて起電力を発生
するものである。これが等価的にゲート電圧変化とな
り、ドレイン電流を変調する。電極10および11に電
圧を印加すると、水の電気分解が起こり、一方の電極で
水素イオン、他方の電極で水酸イオンが生成され、電極
近傍のpHが変化する。電極10は電界効果トランジス
タのpH感応膜上に形成されているので、電極10近傍
で生ずるpH変化を電界効果トランジスタで検出し、そ
れに応じて出力を変化させる。水素または水酸イオンの
生成効率は電極10および11に印加する電圧の大きさ
に依存し、電極で生成したの拡散速度に依存して出力が
変化する。
【0015】電解液中の水素イオンおよび水酸イオンの
移動速度は、シリコン中の電子の移動速度に比べ弟遅い
ので、遅延素子を実現することができる。電界効果トラ
ンジスタの出力は、電解質材料,印加電圧の大きさ,幾
何学的形状等を変えることにより、様々な特性を示すの
で、様々な遅延時間を有するIono-electron Deviceが
実現できる。図5は、本発明の第5の実施例を示す集積
化電子化学回路の断面図である。本実施例においては、
シリコン基板1および第2の基板14,電極11の配置
は第4の実施例の場合(図4参照)と同じであるが、電極
10を電極11に対向させて設けている点が異なる。更
に、電極10,11部分と電界効果トランジスタ部分を
結ぶ流路の外側に、電極16および17を設けている。
【0016】電極10と11の間に電圧を印加すると、
電解質中に水素イオンと水酸イオンを生成する。電極1
6と17の間に電圧を印加すると、生成された水素イオ
ンと水酸イオンは電圧の極性により、それぞれ反対方向
に移動する。電界効果トランジスタのゲートは流路の途
中に形成されているので、移動に伴うpH変化を検出し
て、出力を変化させる。電極16および17はイオンを
移動させる駆動力として用いることができる。電界効果
トランジスタの出力電圧は、生成される水素イオンおよ
び水酸イオンの量、および、電極16と17に印加する
電圧の大きさに依存するので、上記実施例によれば、様
々な遅延時間を有する遅延素子を実現することができ
る。
【0017】図6は、本発明の第6の実施例を示す集積
化電子化学回路の断面図である。本実施例においても、
シリコン基板1および第2の基板14の配置は、第4の
実施例(図4参照)と同じであるが、2組の電極18,1
9および20,21を電界効果トランジスタに対して対
象の位置に配置している点が異なる。電極18と19に
電圧を印加すると、各電極で水素と水酸イオンを生成す
る。同様にして電極20と21に電圧を印加すると、各
電極で水素と水酸イオンを生成する。電極18,19お
よび20,21に印加する電圧の極性および大きさによ
り、電界効果トランジスタのゲートには水素イオン過剰
状態または水酸イオン過剰状態または中性状態を作り出
すことができ、それに応じて電界効果トランジスタの出
力を変化させることが可能になる。
【0018】従って、上記実施例によれば、電極18,
19を入力1、電極20,21を入力2とする論理回路
を構成することができ、電界効果トランジスタの出力
を、例えば、1,0,−1の3つの状態をとるように構
成することができる。図7は、本発明の第7の実施例を
示す。なお、図7(a)は本実施例に係る集積化電子化学
回路の断面図、(b)は同平面図を示したものである。第
6の実施例においては、イオン伝導体15の中に設置す
る電極の数を増加させ、電界効果トランジスタのゲート
部22から等距離のガラス基板上に複数電極23を配置
した。複数電極および電界効果トランジスタのゲート部
からなる局所部分は神経回路網のシナプス結合と考える
ことができる。
【0019】複数電極、すなわちニューロンから伝達さ
れる信号はイオン伝導体中で化学物質(イオン)に変換さ
れ、それが電界効果トランジスタのゲートで検知されて
再び電気信号に変換される。このシナプス結合は、以下
の特性を有している。 (1)電界効果トランジスタはしきい値電圧を有してい
る。すなわち、イオン伝導体中のpHがある値以上(ま
たは、以下)にならないと電界効果トランジスタがオン
状態にならない。従って、このしきい値電圧を適切な値
に設定すれば、複数ニューロン(電極)からの信号がシナ
プス結合に伝達されるとき、ある数以上のニューロン信
号が入力されないとトランジスタがオン状態にならな
い、すなわち信号が次のニューロンに伝達されない。従
って、本実施例に係るシナプス結合は、しきい値を有し
ている。
【0020】(2)予めイオン伝導体中のpHを適切な値
に設定することにより、抑制性シナプスまたは興奮性シ
ナプスを形成することができる。すなわち、イオン伝導
体中のpHを電界効果トランジスタのしきい値に対応す
るpH値に近い値に設定すれば、わずかのニューロン信
号により、トランジスタがオン状態となり、信号が次の
ニューロンに伝達される。すなわち興奮性シナプスとな
る。一方、イオン伝導体中のpHを、電界効果トランジ
スタのしきい値に対応するpH値と大きく異なる値に設
定すれば、多くのニューロン信号がシナプスに伝達され
てもなかなかトランジスタがオン状態にならず、信号が
伝達されにくい。すなわち抑制性シナプスとなる。
【0021】また、シナプス結合に伝達される信号の正
負を制御すれば、イオン伝導体中に生成される水素イオ
ンおよび水酸イオン濃度を制御することができ、抑制性
または興奮性のシナプスを形成することができる。以上
のように本実施例に係るシナプス結合は、可塑性を有し
ている。 (3)シナプス結合部に配置される電極と組になる電極は
イオン伝導体中の他の部分に設置されている。したがっ
て、ニューロン信号が伝達されシナプス結合部のpHが
変化したとき、イオン伝導体中のpH全体が均一になる
までには長時間を要する。
【0022】すなわち、ニューロン信号が伝達された直
後のシナプス状態は、一定時間維持される。電界効果ト
ランジスタなどの電子素子の電源を切っても、イオン伝
導体中のpHの状態は維持されるので、不揮発性のメモ
リとなる。以上のように本実施例に係るシナプス結合
は、短期間の記憶に相当する機能を有する。このような
特性を利用すると、本実施例に係る素子を用い、神経回
路網に相当する特性を有する神経回路素子を実現するこ
とができる。
【0023】図8は、本発明の第8の実施例を示す集積
化電子化学回路の断面図である。本実施例においては、
シリコン基板1の表面に絶縁膜4を形成し、該絶縁膜4
上に第1のイオン伝導体24を形成している。該イオン
伝導体24の一端に第2のイオン伝導体25を、第1の
イオン伝導体と接触するように形成している。第1およ
び第2のイオン伝導体の接触面が、異種イオン伝導体の
接合部である。各イオン伝導体の接合部と反対の端には
電極26および27が形成されている。電極26および
27の間に電圧を印加すると、第1および第2のイオン
伝導体中を異種のイオンが移動する。
【0024】第1と第2のイオン伝導体の接合部で異種
のイオンが塩の形成による結合などの相互作用し、本素
子の電流−電圧特性は非線形な特性となる。イオン伝導
体の組合せにより整流特性を示すことも可能であり、集
積化Iono-electron Deviceの要素素子として用いるこ
とができる。以上の素子を複数個組み合わせて、または
従来の電子素子と組み合わせて用いることにより、従来
の半導体のみを材料とする集積回路では実現できなかっ
た機能を実現することができる。
【0025】図9は、本発明に係る集積化電子化学回路
の第1の効果を示した図であり、第1の実施例に示した
素子を用いて、電極7と8の間に入力電圧を印加したと
きの電界効果トランジスタの出力電圧を示している。こ
こでは、電界効果トランジスタでソースフォロワ回路を
構成し、ゲート電位変化をそのまま出力電圧としてい
る。これより、ステップ入力電圧に対して、時間遅れを
有するなだらかな遅延特性波形が得られる。また、本素
子の電流−電圧特性はヒステリシスを示し、メモリ効果
を有する。これが本素子の基本動作であり、これらを組
み合わせることにより、従来に無い機能を有する集積化
Iono-electron Deviceが実現できる。
【0026】図10は、本発明に係る集積化電子化学回
路の第2の効果を示した図であり、第7の実施例に示し
た素子を用いて、8組の電極、すなわちニューロンをイ
オン伝導体中に設置し、各ニューロンにそれぞれ所定時
間信号を遅らせて印加したときの、次のニューロン、す
なわち電界効果トランジスタの出力信号を示したもので
ある。ここでは、5個のニューロンから信号が伝達され
ても、次のニューロンは発火(信号発生)しないが、6個
目のニューロン信号が印加されると発火する。すなわ
ち、本実施例に係るシナプスは、しきい値を有すること
が確かめられた。なお、上記各実施例はいずれも本発明
の一例を示したものであり、本発明はこれらに限定され
るべきものではないことは言うまでもないことである。
【0027】
【発明の効果】以上、詳細に説明した如く、本発明によ
れば、情報の担体として、電子,正孔に加えてイオンを
用いることにより、イオン伝導体中のイオン伝導,イオ
ンと電子の相互作用など、従来の半導体のみを用いる集
積回路では得られない特性を付与することができ、メモ
リ効果,ヒステリシス,可塑性などの特徴を有する集積
化Iono-electron Deviceを実現することができ、従来の
集積回路と相補的に用いることにより、新しい機能を有
する情報処理システムを提供することが可能な、集積化
電子化学回路を実現できるという顕著な効果を奏するも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る構成図である。
【図2】本発明の第2の実施例に係る構成図である。
【図3】本発明の第3の実施例に係る構成図である。
【図4】本発明の第4の実施例に係る構成図である。
【図5】本発明の第5の実施例に係る構成図である。
【図6】本発明の第6の実施例に係る構成図である。
【図7】本発明の第7の実施例に係る構成図である。
【図8】本発明の第8の実施例に係る構成図である。
【図9】本発明の第1の効果を示す図である。
【図10】本発明の第2の効果を示す図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板 2 ソース領域 3 ドレイン領域 4 絶縁膜 5 イオン伝導体 6〜12 金属電極 13 スペーサ 14 ガラス基板 15 液体イオン伝導体 16〜21 金属電極 22 ゲート部 23〜27 金属電極

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板に形成された電子回路または電子素
    子において、前記基板に少なくとも1つのイオン伝導体
    を構成し、イオンから電子または電子からイオンへの変
    換を行うイオン−電子変換素子を、前記電子回路または
    電子素子の電子伝導性電極と前記イオン伝導体とを接続
    する如く配置したことを特徴とする集積化電子化学回
    路。
  2. 【請求項2】 集積回路が形成された半導体基板に、直
    接または絶縁膜を介してイオン伝導体を設け、該イオン
    伝導体に接触させて、イオンから電子または電子からイ
    オンへの変換を行うイオン−電子変換素子を設けたこと
    を特徴とする集積化電子化学回路。
  3. 【請求項3】 少なくとも1個の電界効果トランジスタ
    が形成された半導体基板において、前記電界効果トラン
    ジスタのチャネル部のゲート絶縁膜上で、前記チャネル
    部と立体交差する如くイオン伝導体を設け、該イオン伝
    導体に接触させて、イオンから電子または電子からイオ
    ンへの変換を行うイオン−電子変換素子を設けたことを
    特徴とする集積化電子化学回路。
  4. 【請求項4】 複数の電界効果トランジスタが形成され
    た半導体基板において、第1の電界効果トランジスタの
    チャネル部のゲート絶縁膜上で、前記チャネル部と立体
    交差する如くイオン伝導体を設け、該イオン伝導体に接
    触させて、イオンから電子または電子からイオンへの変
    換を行うイオン−電子変換素子を設けて、該イオン−電
    子変換素子を第2の電界効果トランジスタの出力端子に
    接続したことを特徴とする集積化電子化学回路。
  5. 【請求項5】 前記基板は、シリコン,ゲルマニウム,
    ガリウム砒素などの半導体、ガラス,サファイアなどの
    無機絶縁体、エポキシ樹脂,ポリ塩化ビニルなどの有機
    絶縁体であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    に記載の集積化電子化学回路。
  6. 【請求項6】 前記イオン−電子変換素子は、少なくと
    も1個の導電性電極を有し、電極反応により電子からイ
    オンまたはイオンから電子に変換する素子であることを
    特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の集積化電子
    化学回路。
  7. 【請求項7】 前記イオン伝導体は、無機または有機固
    体電解質、または、電解質を含む溶液であることを特徴
    とする請求項1〜5のいずれかに記載の集積化電子化学
    回路。
  8. 【請求項8】 前記導電性電極を構成する材料は、白
    金,金,銀,イリジウム,ルテニウム,カーボンまたは
    前記各材料を2種類以上組み合わせたものであることを
    特徴とする請求項6記載の集積化電子化学回路。
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Cited By (4)

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