JPH093348A - 色素の変色抑制方法及び色素配合組成物 - Google Patents

色素の変色抑制方法及び色素配合組成物

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JPH093348A
JPH093348A JP17670695A JP17670695A JPH093348A JP H093348 A JPH093348 A JP H093348A JP 17670695 A JP17670695 A JP 17670695A JP 17670695 A JP17670695 A JP 17670695A JP H093348 A JPH093348 A JP H093348A
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JP
Japan
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composition
dye
polyvinylpyrrolidone
discoloration
coating
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JP17670695A
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English (en)
Inventor
Masahiro Nishikawa
昌弘 西川
Norio Kizu
典生 木津
Masayuki Toda
雅之 戸田
Shigeo Ogasawara
榮男 小笠原
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Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ポリビニルピロリドン及び/又はポリビニル
アルコールと色素と固形組成物又は液状組成物のその他
の成分とを均一に混合するか、又は色素とポリビニルピ
ロリドン及び/又はポリビニルアルコールと被覆剤とを
含有する被覆組成物により固形組成物のその他の成分か
らなる固形物を被覆して固形組成物又は液状組成物中の
色素の変色を抑制する。 【効果】 固形状、液状等の組成物の剤形に制約を受け
ることなく、且つ製剤学的に簡便な方法で色素の変色を
防止できる。従って、医薬品、食品、香粧品及び化粧品
等の分野の固形組成物又は液状組成物において、それら
に配合された色素の変色や退色を効果的に抑制すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は医薬品、食品、香粧品及
び化粧品等の分野における固形組成物又は液状組成物に
配合された色素の変色抑制方法及び色素の変色が抑制さ
れた色素配合組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般
に、医薬品、食品、香粧品及び化粧品等の分野における
固形組成物又は液状組成物は、その剤型や用途にかかわ
らず商品価値を高める等の目的で色素を配合する場合が
多い。例えば錠剤や粒状物の形態をとる固形組成物にお
いては、色素やその金属レーキ物を被覆組成物中に添加
し、その被覆組成物で素錠や素粒状物を被覆して、これ
らに着色を施したり、また、固形組成物がカプセル剤皮
であれば、その組成中に色素を含有させることで色によ
るカプセル剤の識別を可能にしたり、更に外観の美麗さ
を増して被覆物の商品価値を高めること等が行われてい
る。また、水や有機溶媒等を媒体とする液状組成物にお
いても、同様の理由により色素を配合することが行われ
ている。
【0003】しかしながら、上述のように色素を組成物
に配合する場合、使用する色素によっては光又は熱によ
って変色や退色を起こし、その組成物の商品価値を著し
く損なうことがある。このような色素の変色や退色を防
ぐ方法としては、例えば配合する色素として、組成物が
暴露されると予想される光又は熱条件下においても変色
を起こしにくい色素を選択する方法、組成物の包装に光
透過を制御した包装容器を用いる方法、色素をシクロデ
キストリンにより包接する方法(J.Chem.so
c.Faraday Trans.,1994,90
(16),2331−2336)等が提案されている
が、これらの方法による変色抑制効果は必ずしも十分と
は言い難い。
【0004】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、医薬品、食品、香粧品及び化粧品等の広範囲の分野
における固形組成物又は液状組成物について利用するこ
とができる色素の変色抑制方法及び色素の変色が抑制さ
れた色素配合組成物を提供することを目的とするもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者らは、
上記目的を達成すべく鋭意検討を行った結果、医薬品、
食品、香粧品及び化粧品等の分野において使用される色
素に対し、特定の高分子物質であるポリビニルピロリド
ンやポリビニルアルコールを共存させることにより、そ
の変色や退色が抑制されることを見い出し、本発明をな
すに至った。
【0006】即ち、本発明は、固形組成物又は液状組成
物に配合された色素の変色を抑制する方法であって、色
素にポリビニルピロリドン及び/又はポリビニルアルコ
ールを共存させることを特徴とする色素の変色抑制方
法、及び色素が配合された固形組成物又は液状組成物で
あって、色素にポリビニルピロリドン及び/又はポリビ
ニルアルコールを共存させてなることを特徴とする色素
配合組成物を提供する。以下、本発明につき更に詳述す
ると、本発明は、固形組成物、又は液体状の組成物のみ
ならずペースト、ジェリー、クリーム、軟膏等の組成物
も含む液状組成物において、色素にポリビニルピロリド
ン及び/又はポリビニルアルコールを共存させることに
より色素の変色や退色を抑制するものであり、色素とポ
リビニルピロリドン及び/又はポリビニルアルコールと
は、同一相に共存させることが好ましい。ここで、本発
明の色素としては、医薬品、食品又は化粧品等の分野に
おいて配合することが認められているものであれば、そ
の種類は特に制限されず、このような色素として、例え
ば赤色2号、赤色3号、赤色102号、赤色104号、
赤色105号、赤色106号、黄色4号、黄色5号、緑
色3号、青色1号、青色2号、だいだい色203号、黄
色202号、緑色201号、青色205号、赤色506
号、だいだい色402号、黄色406号、緑色401号
等の色素、これらの色素の金属レーキ物及び赤色201
号等が挙げられ、これらはその1種を単独で、又は2種
以上を組み合わせて使用することができる。
【0007】ここで、本発明は、色素の変色や退色を抑
制するものであり、特に耐光性や耐熱性に劣る色素に対
して極めて効果的であるので、本発明の色素としては、
上記の色素の中でも、特に赤色3号、赤色104号、赤
色106号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号
及びこれらの色素の金属レーキ物、並びに赤色201号
が好適である。ここで、金属レーキ物の金属の種類は特
に制限されず、このような金属として、例えばアルミニ
ウム、バリウム及びジルコニウム等を挙げることができ
る。 本発明の色素としては、更に天然系の色素も使用
することができ、このような色素として、例えばカロチ
ン、アナトー色素、パプリカ色素、クチナシ黄色素等の
カロチノイド系色素、ベニバナ黄色素、ベニバナ赤色素
等のカルコン系色素、クロロフィル、銅クロロフィル、
スピルリナ青色素等のポルフィリン系色素、ウコン色素
のようなジケトン系色素、ビートレッドのようなベタシ
アニン系色素、紅麹赤色素、紅麹黄色素等のアザフィロ
ン系色素、その他、クチナシ青色素、クチナシ赤色素等
を挙げることができる。
【0008】本発明における上記色素の配合量は、特に
制限されるものではなく、着色の目的、色素の種類等に
より適宜調整することができるが、一般的には、液状組
成物の場合は組成物全体に対して0.00001〜0.
1重量/容量%、特に0.00005〜0.01重量/
容量%が好適である。0.00001重量/容量%未満
では色素配合の目的が達成できない場合があり、0.1
重量/容量%を超えると色調が極めて濃くなり、実質的
に商品価値を損なう場合がある。固形組成物の場合、同
様の理由により、他の成分を配合する場合は固形組成物
全体、被覆組成物により被覆する場合は被覆組成物全体
(被覆操作後形成された溶媒を含まないもの、以下同
様)に対して、それぞれ0.0001〜1重量%、特に
0.0005〜0.1重量%が好適である。
【0009】本発明は、上記色素にポリビニルピロリド
ンとポリビニルアルコールのいずれか、又は両方を共存
させるものである。ここで、本発明のポリビニルピロリ
ドンは、その分子量が特に制限されるものではないが、
重量平均分子量が10,000〜1,200,000、
特に25,000〜40,000のポリビニルピロリド
ンが好適に使用される。10,000未満では粘性が過
大となり、組成物のハンドリングに問題を生じることが
あり、1,200,000を超えると他の成分との相溶
性が悪化し、安定な組成物を製することが困難となる場
合がある。
【0010】本発明におけるポリビニルピロリドンの配
合量は、組成物の種類、目的等により適宜選択すること
ができる。例えば色素とポリビニルピロリドンとを含有
した被覆組成物で被覆された固形組成物の場合、その被
覆組成物全体に対して0.05〜90重量%、特に0.
1〜20重量%とすることが好ましい。配合量をこの範
囲とすることにより、被覆操作に支障をきたさない分散
粘度が得られる。
【0011】本発明のポリビニルアルコールは、そのけ
ん化度が特に制限されるものではないが、例えば組成物
が色素とポリビニルアルコールとを含有した被覆組成物
で被覆される固形組成物の場合、60〜100モル%、
特に78〜96モル%のものが好適である。ポリビニル
アルコールのけん化度が上記範囲内であれば、その被覆
組成物の分散に使用可能な溶媒に対するポリビニルアル
コールの溶解度が好適となる。また、その重合度も特に
制限されるものではないが、上記固形組成物の場合、そ
の重合度は300〜3,000であることが好ましい。
300未満ではベタツキが生じる場合があり、3,00
0を超えると粘性に悪影響を及ぼす場合がある。
【0012】本発明におけるポリビニルアルコールの配
合量は、組成物の種類、目的等により適宜選択すること
ができるが、例えば上記被覆組成物で被覆される固形組
成物の場合、その被覆組成物全体に対して0.05〜9
0重量%、特に0.1〜20重量%とすることが好まし
い。配合量をこの範囲とすることにより、被覆操作に支
障をきたさない分散粘度が得られる。
【0013】色素に対するポリビニルピロリドン及び/
又はポリビニルアルコールの合計添加量は、1,000
〜10,000,000重量%、特に10,000〜
5,000,000重量%が好ましい。1,000重量
%未満では色素の変色を十分抑制できない場合があり、
10,000,000重量%を超えると実質的な配合過
多となり、接着性、粘性等が増大し、組成物のハンドリ
ング性を損ねる場合がある。
【0014】本発明の液状組成物又は固形組成物のその
他の成分としては、組成物の種類、目的等により適宜選
択することができ、その種類及び量は特に限定されず、
このような成分として、例えばポリエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、グリセリン、シクロデキス
トリン、ステアリン酸及びその塩、ゼラチン、アラビア
ゴム末、カルナウバロウ、白糖、クエン酸トリアルキ
ル、ショ糖脂肪酸エステル、シリコーン樹脂、ポリソル
ベート、香料類、矯味剤等を挙げることができる。ま
た、任意の生理活性作用を有する物質を配合しても差し
支えない。
【0015】本発明の固形組成物が被覆組成物により被
覆される固形組成物である場合、その被覆組成物中には
ポリビニルピロリドン及びポリビニルアルコール以外の
公知の皮膜形成能を有する被覆剤を適宜加えることがで
き、このような被覆剤として、例えばメチルセルロー
ス、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ポリビ
ニルアセタールジエチルアミノアセテート、カルボキシ
メチルエチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、デ
キストリン、プルラン、アミノアルキルメタアクリレー
トコポリマー、メタアクリル酸コポリマー、アルギン酸
ナトリウム、セラック等を挙げることができる。また、
上記色素以外に公知の被覆組成物に一般的に添加されて
いる無機物質を必要に応じて適宜添加してもよく、この
ような無機物質として、例えば酸化チタン、タルク、酸
化マグネシウム等を挙げることができる。更に上記その
他の成分を被覆組成物中に適宜配合してもよい。
【0016】本発明の色素とポリビニルピロリドン及び
/又はポリビニルアルコールとを共存させるには、これ
らと上記その他の成分とを均一に混合するか、これらと
上記被覆剤とを含有する被覆組成物により上記その他の
成分からなる固形物を被覆することが好適であるが、よ
り具体的な方法として、例えば溶媒にポリビニルピロリ
ドン及び/又はポリビニルアルコールと上記色素とを溶
解又は分散させることにより均一な溶液又は分散液を調
製する。ここで使用する溶媒としては、ポリビニルピロ
リドン、ポリビニルアルコール及び色素を溶解、分散さ
せることができるものであればよく、このような溶媒と
して、例えば水やメタノール,エタノール,エーテル,
アセトン,イソプロパノール等の有機溶媒を挙げること
ができ、これらはその1種を単独で、又は2種以上を組
み合わせて使用しても差し支えない。なお、溶媒中にポ
リビニルピロリドン、ポリビニルアルコール及び色素を
溶解又は分散させる順序は任意である。
【0017】本発明の組成物が液状組成物である場合、
上記溶媒中にポリビニルピロリドン及び/又はポリビニ
ルアルコールと色素とが溶解していることが好ましく、
この溶液と上記の液状組成物のその他の成分とを混合す
ることにより液状組成物を製造すると好適である。ここ
で、液状組成物のその他の成分の配合順序は任意であ
り、例えば上記溶媒にポリビニルピロリドン、ポリビニ
ルアルコール及び色素を溶解させる際にこれらの成分を
配合してもよく、ポリビニルピロリドン等を溶解させた
後にこれらの成分を配合してもよい。なお、上記溶媒中
にポリビニルピロリドン及び/又はポリビニルアルコー
ルと色素とが分散している場合は、その他の成分と混合
することによりポリビニルピロリドン等を液状組成物中
に溶解した状態としても好適である。また、液状組成物
の場合、その使用に際して更に希釈して用いることがで
きる。この場合、使用する媒体の種類は、特に限定はさ
れず任意に選択することができ、このような媒体とし
て、例えば水、エタノール、多価アルコール、ポリアル
キレングリコール及び液状界面活性剤等を挙げることが
でき、これらはその1種を単独で、又は2種以上を混合
して使用することができる。
【0018】一方、本発明の組成物が固形組成物である
場合、上記溶液を上記の固形組成物のその他の成分と均
一に混合して固形組成物を製造するか、又は上記の固形
組成物のその他の成分を素錠及び素粒状物等の固形物と
し、この固形物に例えば上記溶液又は分散液に上記被覆
剤を更に配合した溶液又は分散液をスプレーし、被覆組
成物により上記固形物を被覆して、固形組成物を製造す
ると好適である。上記溶液にその他の成分を混合する場
合は、液状組成物の場合と同様に、その配合順序は任意
である。また、その他の成分を固形物とする場合であっ
ても、上述したようにその構成成分は特に制限されず、
例えばその由来物は生理活性を有する物質や添加剤から
自由に選択することができる。そして、その製造法につ
いても特に制限されず、例えば造粒物、顆粒剤、錠剤等
の製造方法などについても常法に従って行うことができ
る。なお、固形組成物の場合、組成物を製造した後に上
記溶液、分散液の調製に使用した溶媒を必要に応じて乾
燥により除去してもよい。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、固形状、液状等の組成
物の剤形に制約を受けることなく、且つ製剤学的に簡便
な方法で色素の変色を防止できる。従って、医薬品、食
品、香粧品及び化粧品等の分野の固形組成物又は液状組
成物において、それらに配合された色素の変色や退色を
効果的に抑制することができる。
【0020】
【実施例】以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明
するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではな
い。
【0021】[実施例1]ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロース160g、ポリビニルピロリドン(分子量(重
量平均分子量、以下同様):約40,000)16g、
酸化チタン16g及び食用青色1号0.03gを水に添
加し、常法により全量が1600gの被覆組成物の水分
散液を調製した。次いで、アセトアミノフェン、乳糖、
結晶セルロース及びステアリン酸マグネシウムからな
り、常法により製造された円形素錠1000gをパンコ
ーティング装置(フロイント産業(株)製)に投入し、
装置内を加温しながら上記素錠を流動させると共に、上
記被覆組成物の水分散液を装置内にスプレーし、該水分
散液中の水分を蒸発させ、上記被覆組成物により被覆さ
れた錠剤(固形組成物)を得た。ここで、上記被覆組成
物の被覆量は素錠に対し5%とした。
【0022】[実施例2]実施例1において、被覆組成
物の水分散液におけるポリビニルピロリドンの配合量を
3.2gに代えると共に、食用青色1号0.03gに代
えて食用赤色104号0.03gを添加した以外は実施
例1と同様にして上記被覆組成物により被覆された錠剤
を得た。なお、被覆量も実施例1と同様とした。
【0023】[実施例3]実施例1において、被覆組成
物の水分散液におけるポリビニルピロリドンの配合量を
28.8gに代えると共に、食用青色1号0.03gに
代えて食用黄色5号0.03gを添加した以外は実施例
1と同様にして上記被覆組成物により被覆された錠剤を
得た。なお、被覆量も実施例1と同様とした。
【0024】[実施例4]ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロース160g、ポリビニルアルコール(重合度:約
1,000、けん化度:約88モル%)10g、食用赤
色3号0.03g、酸化チタン16g、タルク16gを
水に添加し、常法により全量が1600gの被覆組成物
の水分散液を調製した。次いで、アセトアミノフェン、
乳糖、結晶セルロース及びステアリン酸マグネシウムか
らなり、常法により製造された円形素錠1000gをパ
ンコーティング装置(フロイント産業(株)製)に投入
し、装置内を加温しながら上記素錠を流動させると共
に、上記被覆組成物の水分散液を装置内にスプレーし、
該水分散液中の水分を蒸発させ、上記被覆組成物により
被覆された錠剤を得た。ここで、上記被覆組成物の被覆
量は素錠に対し8%とした。
【0025】[実施例5]ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロース160g、ポリビニルピロリドン(分子量:約
40,000)12g、ポリビニルアルコール(重合
度:約1,500、けん化度:約88モル%)4g、酸
化チタン16g及び食用緑色3号0.03gを水に添加
し、常法により全量が1600gの被覆組成物の水分散
液を調製した。次いで、アセトアミノフェン、乳糖、結
晶セルロース及びステアリン酸マグネシウムからなり、
常法により製造された円形素錠1000gをパンコーテ
ィング装置(フロイント産業(株)製)に投入し、装置
内を加温しながら上記素錠を流動せると共に、上記被覆
組成物の水分散液を装置内にスプレーし、該水分散液中
の水分を蒸発させ、上記被覆組成物により被覆された錠
剤を得た。ここで、上記被覆組成物の被覆量は素錠に対
し5%とした。
【0026】[実施例6]実施例5において、被覆組成
物の水分散液におけるポリビニルピロリドンの配合量を
4g、ポリビニルアルコールの配合量を12gに代える
と共に、食用緑色3号0.03gに代えて食用黄色5号
0.03gを添加した以外は実施例5と同様にして上記
被覆組成物により被覆された錠剤を得た。なお、被覆量
も実施例5と同様とした。
【0027】[実施例7]実施例1において、被覆組成
物の水分散液における食用青色1号0.03gに代えて
食用赤色3号アルミニウムレーキ0.2gを添加した以
外は実施例1と同様にして上記被覆組成物により被覆さ
れた錠剤を得た。なお、被覆量も実施例1と同様とし
た。
【0028】[実施例8]アクアコート(商品名;旭化
成工業(株)製のエチルセルロース水性分散液)200
g、ポリビニルピロリドン(分子量:約40,000)
15g、タルク20g、クエン酸トリエチル20g及び
食用緑色3号0.03gを水に添加し、常法により全量
が400gの被覆組成物の水分散液を調製した。次い
で、塩酸フェニルプロパノールアミン、コーンスター
チ、タルク及びヒドロキシプロピルセルロースを精製白
糖球状顆粒に積層させた球形状の素粒状物(粒径500
μm〜710μm)を遠心流動型造粒コーティング装置
に投入し、装置内を加温しながら上記素粒状物を転動さ
せると共に、上記被覆組成物の水分散液を装置内にスプ
レーし、該水分散液中の水分を蒸発させ、上記被覆組成
物により被覆された粒状物(固形組成物)を得た。ここ
で、上記被覆組成物の被覆量は素粒状物に対し固形分換
算約12%とした。
【0029】[実施例9]実施例8において、被覆組成
物の水分散液における食用緑色3号0.03gに代えて
食用黄色5号アルミニウムレーキ0.2gを添加した以
外は実施例8と同様にして上記被覆組成物により被覆さ
れた錠剤を得た。なお、被覆量も実施例8と同様とし
た。
【0030】[実施例10]常法により、硫酸アルミニ
ウムカリウム3g、ハッカ水50ml、ポリビニルピロ
リドン(分子量:約40,000)10g及び食用赤色
106号0.0002%(重量%、以下同様)、食用黄
色4号0.0004%になるように水に溶解し、全量が
1000mlの洗口剤(液状組成物)を調製した。
【0031】[実施例11]常法により、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム30%、ヤシ油
脂肪酸アミドプロピルベタイン10%、ヤシ油脂肪酸ジ
エタノールアミド3%、ポリビニルピロリドン(分子
量:約40,000)1.2%、カチオン化セルロース
0.5%、へキシレングリコール3%、安息香酸ナトリ
ウム3%、緑色3号0.0001%、適量のクエン酸、
適量の香料、精製水からなるシャンプー(液状組成物)
を調製した。
【0032】[実施例12]常法により、塩化ステアリ
ルトリメチルアンモニウム1.5%、セトステアリルア
ルコール3%、ポリビニルピロリドン(分子量:約2
5,000)1.5%、ポリオキシエチレンアルキルフ
ェニルエーテルリン酸0.8%、ソルビタンモノステア
レート0.5%、プロピレングリコール6%、赤色20
1号0.0003%、適量の安息香酸、適量の香料、精
製水からなるヘアリンス(液状組成物)を調製した。
【0033】[実施例13]常法により、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム10%、ヤシ油
脂肪酸ジエタノールアミド0.2%、直鎖アルキルベン
ゼンスルホン酸ナトリウム16%、ポリエチレングリコ
ール1%、ポリビニルピロリドン(分子量:約40,0
00)2%、エタノール4%、安息香酸ナトリウム2
%、青色1号0.00005%、適量のクエン酸、適量
の香料、上水からなる台所用洗剤(液状組成物)を調製
した。
【0034】[実施例14]常法により、石けん基剤
(水分12重量%含有)85.3%、ヤシ油脂肪酸アミ
ドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン4%、スクワラ
ン2%、ポリビニルピロリドン(分子量:約40,00
0)2%、EHPP0.3%、アロエ抽出末0.2%、
二酸化チタン0.2%、パルミチン酸5%、適量の香
料、赤色106号0.0005%からなる固形石けん
(固形組成物)を製造した。
【0035】[比較例1]実施例2において、ポリビニ
ルピロリドンを無配合とした以外は実施例2と同様にし
て上記被覆組成物により被覆された錠剤を得た。なお、
被覆量も実施例2と同様とした。
【0036】[比較例2]実施例8において、ポリビニ
ルピロリドンを無配合とした以外は実施例8と同様にし
て上記被覆組成物により被覆された錠剤を得た。なお、
被覆量も実施例8と同様とした。
【0037】[比較例3]実施例7において、ポリビニ
ルピロリドンを無配合とした以外は実施例7と同様にし
て上記被覆組成物により被覆された錠剤を得た。なお、
被覆量も実施例7と同様とした。
【0038】[比較例4]実施例10において、ポリビ
ニルピロリドンを無配合とした以外は実施例10と同様
にして洗口剤を調製した。
【0039】[比較例5]実施例12において、ポリビ
ニルピロリドンを添加しない以外は実施例12と同様に
してヘアリンスを調製した。
【0040】上記実施例1〜9、14及び比較例1〜3
で得られた各固形組成物について、室温下で8週間の蛍
光灯照射(30W)条件下、又は40℃・75%相対湿
度下で8週間の遮光保存条件下における変色程度を観察
し、下記評価基準により各固形組成物に配合された色素
の変色の度合いを評価した。結果を表1に示す。 <評価基準> (++); かなり変色が認められる (+) ; 変色が認められる (−) ; 変色が認められない
【0041】
【表1】
【0042】表1の結果によれば、本発明の固形組成物
に配合された色素は、その変色が抑制されているのに対
し、ポリビニルピロリドン及びポリビニルアルコールの
いずれもが色素と共存していない固形組成物(比較例1
〜3)の場合、その組成物中の色素の変色が抑制されて
いないことが認められる。
【0043】次に、上記実施例10〜13及び比較例
4、5で得られた各液状組成物を無色透明のガラスビン
に入れ、室温下で8週間の蛍光灯照射(30W)条件下
における上記各液状組成物中の色素の変色の程度を観察
し、上記と同様の評価基準により各液状組成物に配合さ
れた色素の変色の度合いを評価した。結果を表2に示
す。
【0044】
【表2】
【0045】表2の結果によれば、本発明の液状組成物
に配合された色素は、その変色が抑制されているのに対
し、ポリビニルピロリドン及びポリビニルアルコールの
いずれもが色素と共存していない液状組成物(比較例
4、5)の場合、その組成物中の色素の変色が抑制され
ていないことが認められる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 47/22 A61K 47/22 M 47/32 47/32 K (72)発明者 小笠原 榮男 東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライオ ン株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固形組成物又は液状組成物に配合された
    色素の変色を抑制する方法であって、色素にポリビニル
    ピロリドン及び/又はポリビニルアルコールを共存させ
    ることを特徴とする色素の変色抑制方法。
  2. 【請求項2】 ポリビニルピロリドン及び/又はポリビ
    ニルアルコールと色素と固形組成物又は液状組成物のそ
    の他の成分とを均一に混合して固形組成物又は液状組成
    物中の色素の変色を抑制する請求項1記載の色素の変色
    抑制方法。
  3. 【請求項3】 ポリビニルピロリドン及び/又はポリビ
    ニルアルコールと色素と被覆剤とを含有する被覆組成物
    により固形組成物のその他の成分からなる固形物を被覆
    して固形組成物中の色素の変色を抑制する請求項1記載
    の色素の変色抑制方法。
  4. 【請求項4】 色素が赤色3号、赤色104号、赤色1
    06号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号及び
    これらの色素の金属レーキ物、並びに赤色201号から
    選ばれる1種又は2種以上である請求項1、2又は3記
    載の色素の変色抑制方法。
  5. 【請求項5】 色素が配合された固形組成物又は液状組
    成物であって、色素にポリビニルピロリドン及び/又は
    ポリビニルアルコールを共存させてなることを特徴とす
    る色素配合組成物。
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