JPH09328566A - 熱可塑性フッ素系樹脂多孔体、その製造方法、および電池の製造方法 - Google Patents

熱可塑性フッ素系樹脂多孔体、その製造方法、および電池の製造方法

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JPH09328566A
JPH09328566A JP9040392A JP4039297A JPH09328566A JP H09328566 A JPH09328566 A JP H09328566A JP 9040392 A JP9040392 A JP 9040392A JP 4039297 A JP4039297 A JP 4039297A JP H09328566 A JPH09328566 A JP H09328566A
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battery
thermoplastic fluororesin
sheet
porous material
cold
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Takatoshi Kuratsuji
孝俊 倉辻
Kazuyoshi Ohashi
和義 大橋
Yoshiyuki Miyaki
義行 宮木
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Elf Atochem Japan KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、特殊な設備や方法を用いる
ことなく、軽量且つ機械的物性等の特性の優れた熱可塑
性フッ素系樹脂多孔体、およびその多孔体を用いた電池
の製造方法を提供することにある。 【構成】 ポリフッ化ビニリデンを主体とする熱可塑性
フッ素系樹脂をシート状或いは中空状に溶融押出後、場
合により熱処理して結晶化度を40%以上とした後、冷
延伸する事によって、扁平状細孔を多数有し、見かけ比
重を1.7以下としたことを特徴とする熱可塑性フッ素
系樹脂多孔体、その製造方法、および、陽極、陰極、お
よびセパレータから構成される電池において、セパレー
タと電極の少なくとも1つが該熱可塑性フッ素系樹脂多
孔体から構成される電池の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱可塑性フッ素系樹脂多
孔体、その製造方法、および電池の製造方法に関する。
その目的とする所は、耐薬品性に優れ、軽量で且つ機械
的強度及び物質移動性に優れた熱可塑性フッ素系樹脂多
孔体及びその製造方法、さらにその多孔体を用いた電池
の製造方法を提供することにある。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性フッ素系樹脂は耐候性や耐薬品
性等の優れた樹脂として、塗料や電気・電子部品、鋼管
ライニング、化学プラント部品、耐候・防汚フィルム等
に用いられている。しかしフッ素系樹脂は一般に比重が
高いために成形品とした場合、重いという欠点がある。
他方耐薬品性を利用して分離膜として多孔化する事が試
みられている。例えばポリフッ化ビニリデン(以下PV
DFと略記する)を溶剤に溶かして湿式製膜した後、溶
剤を除去して多孔体とする方法(特公昭59−1269
1号公報等)、無機粒子を混合して製膜した後無機粒子
を除去する方法(特公昭62−17614号公報、特開
昭61−242602号公報、特開平3−215535
号公報等)、抽出可能な樹脂を配合して製膜後該樹脂を
抽出する方法(特公昭57−10888号公報等)、溶
出可能な充填剤を混合して焼結成形した後、充填剤を溶
出する方法(特開昭51−134761号公報等)、難
相溶性樹脂を配合して製膜後、延伸して該難相溶性樹脂
とマトリックス樹脂の界面に亀裂を生じさせて多孔性と
する方法(特公昭52−26788号公報等)、PVD
Fに発泡剤を混合して成形、発泡させる方法(特開昭6
1−53336号公報、特開平1−268730号公報
等)、PVDFを厚さ2分の1以下に圧延した後延伸す
る方法(特開昭58−157831号公報等)、PVD
F製膜を活性ガス雰囲気中で荷電粒子照射し、ついで化
学的にエッチングする方法(特公昭60−29742号
公報、特開平3−38228号公報等)など、多数の方
法及びそれからの多孔体が提案されている。
【0003】しかしこれらは湿式製膜のために多量の溶
剤を使用したり、他の成分を添加した後それを除去した
り、或いは特殊な手段によってエッチングするために、
溶剤や添加剤の回収のための設備や特殊な装置が必要で
あったり、マトリックスポリマー中に残存する溶剤や添
加剤による性能や物性の低下等が問題となる。
【0004】一方、リチウム電池等非水系の電池に用い
られるセパレータは、正負電極間の短絡を防止したり、
セパレータに無数に開いている孔中に電解液を保持する
ことにより導電性を確保する役割を担っている。その代
表的なものとして、ポリエチレン(PE)やポリプロピ
レン(PP)製の多孔質膜、PEとPPを張り合わせた
二層膜、PPの間にPEを挟んだ三層膜などがある。し
かし、PEやPPは可燃性材料であり、特にリチウム電
池においては、より安全性の高い材料が要望されてい
る。
【0005】さらに、最近、フッ化ビニリデン系共重合
体フィルムにLiPF6等のLi塩をカーボネート系溶
媒に溶かしてなる溶液を膨潤させてセパレータとして用
いるリチウム電池が提案された(公表特許公報、平8−
507407および平8−509100)。しかしなが
ら、溶媒で膨潤したフッ化ビニリデン系共重合体フィル
ムは、高温(50℃以上)での耐温度性が不十分となっ
たり、低温(0℃以下)での容量等の電池特性が低下し
易い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のPV
DF系多孔体および電池セパレータにおける欠点を除去
するため、溶剤や添加剤を用いることなく、物理的手段
によって軽量且つ機械的強度の優れたPVDF多孔体お
よびそれからなるバッテリーセパレータセパレータおよ
び電池を得るべく検討の結果、本発明に到達した。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、樹脂の構成単
位としてフッ化ビニリデンを少なくとも90重量%含有
する熱可塑性フッ素系樹脂からなり、巾(短径)0.1
〜3μm、長さ(長径)0.5〜20μmの扁平状細孔
を有することを特徴とする熱可塑性フッ素系樹脂多孔
体、及びポリフッ化ビニリデンをシート状或いは中空状
に溶融押し出した後、場合により熱処理をして結晶化度
を40%以上とした後、冷延伸して多数の扁平状細孔を
生じさせることによって見かけ比重を1.7以下とする
ことを特徴とする熱可塑性フッ素系樹脂多孔体の製造方
法、該多孔体からなるバッテリーセパレータ、およびそ
れを用いた電池の製造方法である。
【0008】本発明において「熱可塑性フッ素系樹脂」
とは、樹脂の構成単位としてフッ化ビニリデンを少なく
とも90重量%以上、好ましくは95重量%以上含有す
る熱可塑性フッ素系樹脂である。従って、一種のモノマ
−から成るホモポリマ−に限定されず、熱可塑性フッ素
系樹脂としての特性を損なわなければ、10重量%以下
の範囲で他の成分を含有する共重合ポリマーであっても
よい。共重合率が10重量%を越えると、本発明の多孔
体を得ることは困難である。共重合可能な成分として
は、四フッ化エチレン、三フッ化エチレン、三フッ化塩
化エチレン、フッ化ビニル、六フッ化プロピレン、エチ
レン、パ−フルオロアルキルビニルエ−テル等が例示さ
れる。本熱可塑性フッ素系樹脂は、乳化重合、懸濁重合
等一般に行われている重合方法によって得られ、MFR
値が0.1〜500g/10分のものが好ましい。
【0009】本発明の熱可塑フッ素樹脂には、改質のた
め他種のポリマーを少量ブレンドすることが出来るほ
か、従来公知の酸化防止剤、熱分解防止剤、紫外線吸収
剤、耐加水分解改良剤、着色剤(染料、顔料)、帯電防
止剤、導電剤、結晶核剤、結晶促進剤、可塑剤、易滑
剤、潤滑剤、離型剤、難燃剤、難燃助剤、補強剤、充填
剤、接着助剤、粘着剤等を任意に含有せしめることが出
来る。
【0010】本発明の多孔体は、巾(短径)0.1〜3
μm、長さ(長径)0.5〜20μmの扁平状細孔を有
する。細孔径が小さすぎると比重低下効果を出すことが
難しく、逆に大きすぎると濾過効果や機械的強度が低下
する。巾0.2〜2μm、長さ0.5〜15μmが好ま
しい。
【0011】本発明の多孔体の見かけ比重は、1.7以
下が好ましい。更に好ましくは1.6以下1.2以上で
ある。細孔径を大きくしたり、細孔数を多くすることに
よって更に見かけ比重を下げることもできるが、技術的
に困難であるばかりでなく、膜の性能や強度の点から好
ましくない。
【0012】本発明の多孔体は、形状としてシート状又
は中空状物を主とする。「シート状物」とは、厚い(m
mオーダー)のプレートから薄い(μmオーダー)フィ
ルムまでを含み、また「中空状物」とは、太いパイプか
ら細いチューブ、中空繊維、インフレーションフィルム
等を意味する。もちろんインフレーションフィルムをカ
ットしたシート状物を含むことは言うまでもない。
【0013】本発明の多孔体は、該熱可塑性フッ素系樹
脂を融点以上、分解温度以下で溶融押出し、冷却固化し
た後、注意深く冷延伸することによって製造することが
出来る。もちろん押出成形の他、射出成形、回転成形
等、他の方法によることもできる。延伸倍率は、樹脂の
種類(共重合率)、押出・冷却条件にもよるが、1.1
〜6倍且つ破断延伸倍率未満、好ましくは1.2〜4倍
である。延伸は一軸でも二軸(同時、逐次)でも良い
が、多段延伸の場合は一段目の条件によって細孔の形状
の大部分が決定される傾向にあるので、注意を要する。
熱延伸によっては本発明の多孔体は得られにくい。
【0014】本発明の多孔体は、冷延伸前に熱処理し、
結晶化度を40%以上とすることによって、更に容易に
製造することが出来、冷延伸後再熱処理することによっ
てその構造を固定することは更に好ましい。推奨される
熱処理温度は、70〜155℃、好ましくは100〜1
50℃である。熱処理はフリー状態でも制限収縮、定
長、或いは緊張状態でも良いが、緊張状態の場合は10
%以下、好ましくは5%以下の緊張率が良い。要は溶融
固化されたときに発生した球晶が破壊されない範囲であ
り、破壊されて微結晶に移行する以前の状態で成長させ
ることが好ましい。
【0015】本発明の多孔体は高エネルギー(通常、2
から40メガラッド)の電子線やγ線の照射あるいは化
学的な脱HF反応により架橋を導入することが可能であ
る。これにより、多孔体の耐熱性や機械的強度の向上が
可能となる。
【0016】
【作用】本発明の多孔体は、各種成型品の他、フィルタ
ー等の濾過材料、電池用セパレータ等の分離膜等に有用
であるほか、イオン交換基や吸着性物質を担持させて機
能性を付加した膜の原料としても期待される。
【0017】特に、リチウム電池へ応用する場合、本発
明の多孔体(通常、フィルム状)は、セパレータあるい
は電極活性物質と複合化された電極として用いることが
できる。セパレータにおいては、LiPF6、LiBF4、LiCl
O4、LiAsF6、LiN(CF3SO2)2、LiCF3SO3、LiSbF6等から選
ばれる少なくとも1種類のリチウム塩を、適切な溶媒
(主に、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネー
ト、ジメチルカーボネート等のカーボネート系)に溶解
させてなる電解質溶液を多孔質フィルムに含浸させ、そ
の孔の部分に電解質溶液を満たした状態で使用される。
また、本多孔体は、ゲル電解質(電解質を含有する溶液
で膨潤した高分子ゲル)の支持体として用いることもで
きる。
【0018】さらに、本発明の多孔体は、ニッケル−水
素電池、銀−亜鉛電池、鉛−酸電池、亜鉛−空気電池、
ニッケル−カドニウム電池、アルカリ電池、臭化亜鉛電
池等において、セパレータあるいは電極支持体として用
いることができる。
【0019】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれだけに限定されるものでないこと
は言うまでもない。尚、実施例中各種特性は、以下の方
法によって測定、評価したものである。 (1)熱可塑性フッ素系樹脂のメルトインデックス(M
FR) ASTM D1238に準じ、230℃、12.5kg
荷重にて測定した。単位g/10分。 (2)見かけ比重 試料の重量を、試料の巾*長さ*厚みで除した値を見か
け比重とした。 (3)結晶化度 差動熱量計(DSC)を用い、10℃/分で昇温した時
の結晶融解エンタルピーを、104.5J/g(ポリフ
ッ化ビニリデン100%結晶の文献値)で除した値の百
分率で示した。 (4)引張強伸度 試料を15mm巾に切断した短冊状とし、チャック間5
0mm、引張速度50mm/分で引っ張った時の破断強
さを、引張前の断面積で除した値を引張強度とした。引
張伸度は破断伸度を意味する。
【0020】
【実施例1】MFR11のフッ化ビニリデンホモポリマ
ーを、先端に15cm巾のTダイを付けた一軸押出機を
用いて240℃にて溶融し、表面温度20℃の冷却ドラ
ム上に約200μm厚さのシートとして押し出した。本
シートの結晶化度は38%であった。(以下これを「原
反シート」という)該シートを2本のロール間で室温
(23℃)にて2.5倍に一軸延伸した。両端は少しネ
ックインしたが、厚さ105μmの多少白化したフィル
ムが得られた。本フィルムを顕微鏡観察したところ、巾
約0.5〜1μm、長さ約1〜10μmの扁平状細孔が
多数存在することが確認された。また見かけ比重は1.
6、引張強伸度130MPa、150%であり、延伸前
の原反シートの物性がそれぞれ1.78、60MPa、
250%であるのに比べ、比重は10%以上低くなった
上、強度は2倍以上向上し、しかも十分な伸度を保持し
ていることが分かった。
【0021】
【実施例2】実施例1で得た原反シートを130℃で3
0分間定長熱処理したところ、結晶化度は45%となっ
た。このシートを室温で2.1倍に延伸して得た厚さ約
120μmのフィルムは、見かけ比重1.58、引張強
伸度140MPa、110%で、顕微鏡で見ると巾約1
μm、長さ5〜10μmの大きさの比較的そろった扁平
状細孔が多数観察された。
【0022】
【比較例1】実施例1で得た原反シートを120℃で3
倍に熱延伸したところ、引張強度は190MPaと飛躍
的に向上したが、見かけ比重は1.79であり、細孔は
観察されなかった。この熱延伸フィルムを更に1.3倍
に冷延伸しても細孔は観察されなかった。
【0023】
【実施例3、比較例2】ヘキサフルオロプロピレンを4
%共重合したMFR5のポリフッ化ビニリデン(実施例
3)、及びヘキサフルオロプロピレンを14%共重合し
たMFR7のポリフッ化ビニリデン(比較例2)を、実
施例1で用いた同じ設備でそれぞれ230℃、220℃
で押し出し、原反シートを得た。ともに3.5倍に冷延
伸したが、実施例3のフィルムは巾0.3〜3μm、長
さ0.8〜8μmの細孔が観察されたのに対して、比較
例2のフィルムは細孔が観察されなかった。
【0024】
【実施例4】負極活性物質担持体として石炭ピッチコー
クスをボールミルで粉砕したもの100重量部を、結着
剤としてポリフッ化ビニリデン(エルフ・アトケム社
製、カイナー500、230℃、2.16kg荷重下で
のMFRが0.03g/10分)10重量部をN−メチ
ルピロリドンに溶解してなる溶液に添加してスラリー
(ペースト)状にした。このスラリーを、厚さ20μm
の銅箔の両面に塗布し、120℃で1時間放置した後、
減圧乾燥、プレスを行い厚さ140μm、幅20mmの
負極を得た。
【0025】次に、正極を次のようにして得た。正極活
性物質としてのLiCoO2100重量部と導電剤とし
てのグラファイト6重量部とを、結着剤としてのポリフ
ッ化ビニリデン10重量部をN−メチルピロリドン中に
分散させてスラリー(ペースト)状にした。このスラリ
ーを、厚さ20μmのアルミニウム箔の両面に塗布し、
120℃で1時間放置した後、減圧乾燥、プレスを行
い、厚さ175μm、幅20mmの正極を得た。
【0026】また、得られた負極、正極、およびセパレ
ータとして実施例1と同様の方法で作製した厚さ30μ
mの多孔性フィルムを用い、セパレータ、負極、セパレ
ータ、正極、セパレータの順に積層した後、この積層体
を渦巻状に巻回することにより渦巻式の電極体を作製し
た。ついでこの電極体のそれぞれの極にリード線を付け
た後、ステンレスの缶に収容し、これに電解液としてプ
ロピレンカーボネートと1,2−ジメトキシエタンとの
等容量混合溶媒中にLiPF6を1M溶解した溶液を注
入した。
【0027】充放電試験は、炭素1gあたり30mAの
電流密度で、初めに4.1Vまで充電を行い、続いて同
じ電流で2.5Vまで放電を行った。2回目以降もこれ
と同じ条件で充放電を繰り返し、放電容量にて電池の評
価を行った。その結果、100サイクル目の放電容量
は、10サイクル目のそれの60%以上と良好であっ
た。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の多孔体は
軽量且つ機械的特性に優れ、各種濾過材料、分離膜等に
有用である。さらにリチウム電池等のセパレータに応用
すれば、PVDFは難燃性であるため、ポリエチレン製
のセパレータを用いる場合よりも安全性の高い電池とな
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 27:12 (72)発明者 宮木 義行 京都府京都市下京区中堂寺粟田町1番地 エルフ・アトケム・ジャパン株式会社京都 テクニカルセンター内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂の構成単位としてフッ化ビニリデン
    を少なくとも90重量%含有する熱可塑性フッ素系樹脂
    からなり、巾(短径)0.1〜3μm、長さ(長径)
    0.5〜20μmの扁平状細孔を有することを特徴とす
    る熱可塑性フッ素系樹脂多孔体。
  2. 【請求項2】 多孔体がシート状物、或いは中空状物で
    あることを特徴とする請求項1の熱可塑性フッ素系樹脂
    多孔体。
  3. 【請求項3】 ポリフッ化ビニリデンをシート状或いは
    中空状に溶融押し出した後冷延伸し、多数の扁平状細孔
    を生じさせることによって見かけ比重を1.7以下とす
    ることを特徴とする熱可塑性フッ素系樹脂多孔体の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 ポリフッ化ビニリデンをシート状或いは
    中空状に溶融押し出した後熱処理し、結晶化度を40%
    以上とした後冷延伸して多数の扁平状細孔を生じさせる
    ことによって見かけ比重を1.7以下とすることを特徴
    とする熱可塑性フッ素系樹脂多孔体の製造方法。
  5. 【請求項5】 ポリフッ化ビニリデンをシート状或いは
    中空状に溶融押し出した後熱処理し、結晶化度を40%
    以上とした後冷延伸して多数の扁平状細孔を生じさせ、
    しかる後再熱処理によってその細孔を固定することを特
    徴とする請求項1の熱可塑性フッ素系樹脂多孔体の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 ポリフッ化ビニリデンをシート状或いは
    中空状に溶融押し出した後冷延伸し、放射線あるいは化
    学処理により架橋することを特徴とする請求項1の熱可
    塑性フッ素系樹脂多孔体の製造方法。
  7. 【請求項7】 陽極、陰極、およびセパレータから構成
    される電池において、セパレータと電極の少なくとも1
    つが熱可塑性フッ素系樹脂多孔体から構成され、その熱
    可塑性フッ素系樹脂多孔体が、樹脂の構成単位としてフ
    ッ化ビニリデンを少なくとも90重量%含有する熱可塑
    性フッ素系樹脂からなり、巾(短径)0.1〜3μm、
    長さ(長径)0.5〜20μmの扁平状細孔を有する電
    池の製造方法。
  8. 【請求項8】 熱可塑性フッ素系樹脂多孔体が、ポリフ
    ッ化ビニリデンをシート状に溶融押し出した後冷延伸
    し、多数の扁平状細孔を生じさせることによって見かけ
    比重を1.7以下として得られたものであることを特徴
    とする請求項7の電池の製造方法。
  9. 【請求項9】 熱可塑性フッ素系樹脂多孔体が、放射線
    あるいは化学処理により架橋されていることを特徴とす
    る請求項7の電池の製造方法。
  10. 【請求項10】 樹脂の構成単位としてフッ化ビニリデ
    ンを少なくとも90重量%含有する熱可塑性フッ素系樹
    脂からなり、巾(短径)0.1〜3μm、長さ(長径)
    0.5〜20μmの扁平状細孔を有することを特徴とす
    る熱可塑性フッ素系樹脂シートからなるバッテリーセパ
    レータ。
  11. 【請求項11】 ポリフッ化ビニリデンをシート状に溶
    融押し出した後冷延伸し、多数の扁平状細孔を生じさせ
    ることによって見かけ比重を1.7以下として得られた
    ものであることを特徴とする請求項10のバッテリーセ
    パレータ。
  12. 【請求項12】 放射線あるいは化学処理により架橋さ
    れていることを特徴とする請求項10のバッテリーセパ
    レータ。
JP9040392A 1996-03-01 1997-02-25 熱可塑性フッ素系樹脂多孔体、その製造方法、および電池の製造方法 Pending JPH09328566A (ja)

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