JPH09324692A - 内燃機関のスロットル弁開度検出装置 - Google Patents

内燃機関のスロットル弁開度検出装置

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JPH09324692A
JPH09324692A JP14036796A JP14036796A JPH09324692A JP H09324692 A JPH09324692 A JP H09324692A JP 14036796 A JP14036796 A JP 14036796A JP 14036796 A JP14036796 A JP 14036796A JP H09324692 A JPH09324692 A JP H09324692A
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JP
Japan
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throttle valve
fully closed
valve opening
internal combustion
combustion engine
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JP14036796A
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Hiroshi Mizuno
浩 水野
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Original Assignee
Toyota Motor Corp
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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は内燃機関のスロットル弁開度検出装
置に関し、内燃機関の運転に伴う振動に起因してスロッ
トル弁開度信号に振動的な変動が生じた場合にもスロッ
トル弁の全閉状態の判定を安定に行うことを目的とす
る。 【解決手段】 スロットル弁20が全閉とされた状態で
判定手段56がスロットル弁20の全閉判別を行う際の
しきい値は、しきい値補正手段54により、非全閉と判
定された状態で全閉判別を行う際のしきい値に比して増
加される。これにより、スロットル弁開度信号VTAに
振動的な変動が生じた場合に、VTAがしきい値周辺で
変動することに起因して、全閉判定と非全閉判定とが繰
り返されることが防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関のスロッ
トル弁開度検出装置に係わり、特に、内燃機関の振動に
起因してスロットル弁開度信号に振動が生じた場合に
も、スロットル弁の全閉状態を安定に検出し得る内燃機
関のスロットル弁全閉検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用内燃機関に設けられるスロットル
弁開度検出装置には、減速時の燃料遮断制御や、アイド
ル運転時の点火時期制御等を適切に実行するため、スロ
ットル弁が全閉であるか否かを正確に判定し得ることが
要求される。かかる機能を有する内燃機関のスロットル
弁開度検出装置として、従来より、例えば、特公昭63
−15467号に開示される装置が知られている。上記
従来の装置においては、スロットル弁シャフトに取り付
けられたレバーが、スロットルポジションセンサに取り
付けられたレバーを押圧することにより、スロットル弁
の開度がスロットルポジションセンサに伝達される。従
って、スロットル弁開度センサの出力信号はスロットル
弁の開度に応じて変化し、かかる出力信号を用いてスロ
ットル弁が全閉か否かの判別が行われる。
【0003】上記従来の装置においては、スロットル弁
とスロットルポジションセンサとの取り付け状態のばら
つきや、スロットルポジションセンサの経時的な特性変
化等に起因するスロットルポジションセンサの出力変動
を考慮して、スロットルポジションセンサの出力電圧の
過去最小の値を全閉判定の際のしきい値として学習し、
かかるしきい値と現在のスロットルポジションセンサの
出力との比較に基づいてスロットル弁が全閉であるか否
かの判定を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、車両の内燃
機関においては、スロットル弁のシャフトにスロットル
リンクが固定され、このスロットルリンクに連結された
アクセルワイヤがアクセルペダルの操作に応じて引張ら
れることにより、スロットル弁が回動される。スロット
ル弁は内燃機関の吸気管内に設けられるため、スロット
ル弁の周辺部品には内燃機関の運転に伴う振動が伝達さ
れやすい。特に、上記したスロットルリンクはその一端
のみがスロットル弁シャフトに支持された構成を有して
いるため、スロットルリンクには内燃機関からの振動が
伝達されやすい。また、アクセルワイヤは一定の張力で
緊張されたワイヤであるため、アクセルワイヤには内燃
機関から伝達される振動に伴って共振が生じやすい。ア
クセルワイヤにかかる共振が生ずることによってもスロ
ットルリンクに振動が生ずることになる。かかるスロッ
トルリンクの振動は、スロットル弁シャフトを介して、
スロットルポジションセンサに伝達される。このため、
スロットル弁が全閉状態に保たれていても、上述の如き
振動に起因して、スロットルポジションセンサの出力
(以下、スロットル弁開度信号と称する)に振動的な変
動が生ずることになる。
【0005】上述の如く、上記従来の内燃機関のスロッ
トル弁開度検出装置においては、スロットル弁が全閉で
あるか否かの判別は、スロットル弁開度信号と、学習さ
れたしきい値とを比較することにより行われる。従っ
て、スロットル弁が全閉である場合、しきい値付近での
上述の如き振動的な変動がスロットル弁開度信号に生ず
ると、スロットル弁の全閉判定と非全閉判定とが繰り返
されることになる。この場合、かかる全閉判別結果に基
づく燃料遮断制御や点火時期制御等を安定に実行するこ
とができなくなってしまう。このように、上記従来の装
置は、内燃機関の運転に伴って生ずるスロットル弁開度
信号の振動的な変動に起因して、スロットル弁の全閉判
定を安定に行えない場合があるという問題を有してい
た。
【0006】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、内燃機関の運転に伴ってスロットル弁開度信号
に振動的な変動が生じた場合にも、スロットル弁の全閉
判定を安定に行うことが可能なスロットル弁開度検出装
置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、請求項1
に記載する如く、内燃機関のスロットル弁の開度に応じ
たスロットル弁開度信号を出力するスロットルポジショ
ンセンサと、スロットル弁が全閉とされた際の前記スロ
ットル弁開度信号を学習値として学習する学習手段と、
前記学習値に応じた所定のしきい値と前記スロットル弁
開度信号との大小関係に基づいて前記スロットル弁が全
閉であるか否かの判定を行う判定手段とを備える内燃機
関のスロットル弁開度検出装置において、前記スロット
ル弁が全閉と判定されたとき、前記所定のしきい値を所
定の補正量だけ開弁側に変更するしきい値補正手段を備
える内燃機関のスロットル弁開度検出装置により達成さ
れる。
【0008】本発明において、判定手段は、スロットル
弁開度信号と所定のしきい値との大小関係に基づいてス
ロットル弁が全閉であるか否かの判定を行う。補正手段
は、スロットル弁が全閉と判定されたとき、所定のしき
い値を、所定の補正量だけスロットル弁の開弁側に変更
する。従って、内燃機関の運転に伴う振動に起因してス
ロットル弁開度信号に振動的な変動が生じた場合、全閉
判定がされた直後に非全閉判定がなされることが防止さ
れる。
【0009】また、上記の目的は、請求項2に記載する
如く、請求項1記載の内燃機関のスロットル弁開度検出
装置において、前記しきい値補正手段は、内燃機関の振
動状態に応じて前記所定の補正量を決定する内燃機関の
スロットル弁開度検出装置によっても達成される。
【0010】本発明において、内燃機関の振動に起因し
て生ずるスロットル弁開度信号の振動的な変動の大きさ
は、内燃機関の振動状態に応じて変化する。補正手段は
内燃機関の振動状態に応じて所定の補正量を決定する。
このため、所定の補正量は、スロットル弁開度信号の変
動量に基づいて決定される。これにより、所定の補正量
がスロットル弁開度信号の変動量に対して不要に大きく
設けられることが防止される。
【0011】更に、上記の目的は、請求項2記載の内燃
機関のスロットル弁開度検出装置において、前記所定の
補正量が所定値を越えた場合に前記学習手段による学習
を禁止する学習禁止手段を備える内燃機関のスロットル
弁開度検出装置によっても達成される。
【0012】本発明において、所定の補正量が大きい状
態は、内燃機関の振動に起因するスロットル弁開度信号
の変動量の大きい状態である。従って、かかる状態で
は、スロットル弁開度信号にはスロットル弁開度は正し
く反映されておらず、学習手段による学習は正確には行
われない。本発明においては、学習禁止手段は、所定の
補正量が所定値を越える場合、学習手段による学習を禁
止する。これにより、スロットル弁開度信号の変動が大
きい状態で、学習手段により学習が不正確に行われるの
が防止される。
【0013】
【発明の実施の形態】図1に本発明の一実施例であるス
ロットル弁開度検出装置の構成図を示す。図1に示す如
く、スロットル弁20は円盤状の部材であり、内燃機関
の吸気管22の内部に配設されている。スロットル弁2
0はスロットル弁シャフト24に固定されている。スロ
ットル弁シャフト24は軸受26により軸回りに回転可
能に支持されている。従って、スロットル弁20はスロ
ットル弁シャフト24を軸として回動することができ
る。スロットル弁シャフト24の一端部(図1中右端
部)には、扇型のスロットルリンク28が設けられてい
る。スロットルリンク28は、その円弧部に対向するコ
ーナー部がスロットル弁シャフトに固定されている。ス
ロットルリンク28は図示しないリターンスプリングに
より、図1に示すC方向に付勢されている。スロットル
リンク28の円弧部の外周縁にはアクセルワイヤ30の
一端が固定されている。アクセルワイヤ30の他端は図
示しないアクセルペダルに連結されている。
【0014】スロットル弁シャフト24の他端部にはレ
バー32が固定されている。レバー32は2本の棒状部
材がそれぞれの一端部で互いに垂直に結合されてなる部
材であり、その一軸がスロットル弁シャフト24の軸に
対して垂直となるようにスロットル弁シャフト24に固
定されている。
【0015】スロットルポジションセンサ34は、セン
サシャフト34a、アーム34b、及び、電気抵抗体3
4cから構成されている。センサシャフト34aはスロ
ットル弁シャフト24と同軸に配設されており、図示し
ない軸受けにより回転可能に支持されている。アーム3
4bはセンサシャフト34aの一端に固定されている。
電気抵抗体34cは、センサシャフト34aを中心とす
る円弧状に設けられている。アーム34bはセンサシャ
フト34aの回転に応じて電気抵抗体34cの上を摺動
する。このため、アーム34bの回転角度に応じて、電
気抵抗体34cの一端に設けられた端子34eとアーム
34bとの間の抵抗値が変化される。電気抵抗体34c
の両端子34d、34e間には所定の電圧が印加されて
おり、端子34eとアーム34bとの間の電圧がセンサ
シャフト34aの回転角度に応じた信号として出力され
る。
【0016】センサシャフト34aの他端にはセンサレ
バー36が設けられている。センサレバー36は棒状部
材であり、その中央部においてセンサシャフト34aに
対して垂直に固定されている。センサレバー36の一端
部近傍はレバー32の先端部近傍と係合している。ま
た、センサレバー36の他端部近傍にはスプリング38
が接続されている。スプリング38は、センサレバー3
6がスロットル弁20を回転させない程度の力でレバー
32に押圧されるように、センサレバー36をスロット
ル弁20の閉じ方向へ付勢している。これにより、レバ
ー32とセンサレバー36との間の係合状態が安定に維
持されている。
【0017】かかる構成によれば、アクセルペダルが開
放された状態では、上述の如く、スロットル弁20は図
示しないリターンスプリングの作用により閉じ方向に付
勢され、図示しないスロットル弁ストッパにより全閉位
置に保持されている。アクセルペダルが踏み込まれる
と、アクセルワイヤ30が図1に示すA方向に引張られ
て、スロットル弁20は開方向に回転される。このよう
に、スロットル弁20が回動することにより吸気管22
を通過する空気の流量が制御され、内燃機関の回転数が
制御される。アクセルペダルの踏み込みが解除される
と、スロットル弁20はリターンスプリングの作用によ
り閉方向に回転される。
【0018】上述の如く、スロットル弁20の開度が変
化されると、スロットル弁シャフト24の回転は、レバ
ー32及びセンサレバー36を介してスロットルポジシ
ョンセンサ34に伝達される。これにより、スロットル
弁20の開度の増加に応じて増加する信号がスロットル
ポジションセンサ34から出力される。このスロットル
ポジションセンサ34が出力する信号を、以下、スロッ
トル弁開度信号VTAと称する。
【0019】ところで、内燃機関の運転に伴って発生す
る振動は、内燃機関の周辺の部位に伝達される。スロッ
トル弁20は内燃機関の吸気管22に配設されるため、
スロットル弁20やスロットルポジションセンサ34に
は、特に、内燃機関の振動が伝達されやすい。この場
合、スロットルリンク28、レバー32及びセンサレバ
ー36はスロットル弁シャフト24あるいはセンサシャ
フト34aから突出するように設けられているため、こ
れらの部材には、スロットル弁シャフト24の軸周り方
向の振動が生じやすい。また、アクセルワイヤ30は緊
張されたワイヤであるため、アクセルワイヤ30には共
振が生じやすい。かかるアクセルワイヤ30の振動はス
ロットルリンク28に、スロットル弁シャフト24の軸
周り方向の振動として伝達される。
【0020】このようにスロットルリンク28にスロッ
トル弁シャフト24の軸周り方向の振動が生ずると、こ
の振動はスロットル弁シャフト24からレバー32及び
センサレバー36を介してセンサシャフト34aに伝達
され、スロットル弁開度信号VTAに振動が重畳するこ
とになる。また、レバー32及びセンサレバー36に振
動が生じた場合にも、これらの振動はセンサシャフト3
4aに伝達され、スロットル弁開度信号VTAに振動が
重畳する。従って、スロットル弁20が全閉状態に保た
れていても、内燃機関の運転時にはスロットル弁開度信
号VTAには振動的な変動が生ずることになる。
【0021】図2は、VTAにしきい値TH近傍での変
動が生じた状況を示す。図2に示す如く、VTAがTH
よりも小さければ全閉、大きければ非全閉と判定した場
合には、VTAがTHを下回って全閉と判定された直後
に、再びTHが増加してTHを上回り、非全閉と判定さ
れることがある。このように、スロットル弁20が全閉
と判定される際のしきい値と、非全閉と判定される際の
しきい値とを同一の値THとしたのでは、全閉判定と非
全閉判定が交互に繰り返しなされる場合がある。かかる
場合には、スロットル弁20の全閉判別を安定に行うこ
とができず、従って、スロットル弁20の全閉判別結果
に基づいて実行されるアイドル運転時の点火時期制御や
減速時の燃料遮断制御等が安定に実行されないことにな
る。
【0022】本実施例のスロットル弁開度検出装置は、
図3に示す如く、スロットル弁開度信号VTAと、スロ
ットル弁20の全閉・非全閉判定との間にヒステリシス
を設けたことに特徴を有している。即ち、本実施例のス
ロットル弁開度検出装置においては、スロットル弁20
が非全閉であると判定する際のしきい値(以下、非全閉
判定値GTA1 と称する)を、全閉であると判定する際
のしきい値(以下、全閉判定値GTAと称する)よりも
所定のヒステリシス量HTA0 だけ大きく設けられる。
これにより、図2の区間Aに示す如く、VTAが全閉判
定値GTAを下回って全閉と判定された後、VTAが非
全閉判定値GTA1 を上回るまで全閉判定状態が維持さ
れることになり、スロットル弁20の全閉・非全閉の判
定が安定に行われる。
【0023】図4に本実施例に係わるスロットル弁開度
検出装置50のシステム構成図を示す。図4に示す如
く、スロットル弁開度検出装置50はしきい値補正手段
54、学習手段56、及び判定手段58を備えている。
しきい値補正手段54は、上述の如く、スロットル弁2
0の全閉・非全閉判定のしきい値THを、現在のスロッ
トル弁20が全閉か非全閉かに応じて補正する。即ち、
現在、全閉判定中であれば、ヒシテリシス補正値HTA
を所定のヒステリシス量HTA0 に設定し、一方、現
在、全閉判定中でなければ、HTAを0に設定する。ヒ
ステリシス値HTA0 は、上述の如く、スロットル弁開
度信号VTAの振動的な変動に起因して全閉・非全閉の
判定が繰り返されるのを防止するために設けられる。こ
の場合、HTA0 を大きくするほど、VTAの変動に伴
ってVTAが非全閉判定値GTA1 を上回ることが抑制
され、全閉判定はより安定に行われることになる。しか
しながら、HTA0 を大きくし過ぎると、スロットル弁
20が全閉状態から開弁され始め、もはや全閉状態でな
いにもかかわらず、全閉と判定され続ける事態が生ずる
場合がある。かかる事態を防止しつつ、全閉判定を安定
に行うためには、HTA0 をVTAの変動の振幅よりも
僅かに大きくなる程度に設けることが望ましい。そこ
で、本実施例においては、実験的に求められた内燃機関
運転時のVTAの振動の振幅に基づいて予め決定された
値を記憶し、かかる記憶値をヒステリシス値HTA0 と
して用いることとしている。
【0024】判定手段56は、スロットル弁開度信号V
TA、しきい値補正手段54により決定されたヒステリ
シス補正値HTA、及び、後述する学習手段58が学習
した全閉判定値GTAに基づいて、スロットル弁20が
全閉であるか否かの判定を行う。判定手段56は、先
ず、現在の全閉・非全閉の判定状態に応じて、全閉・非
全閉の判別を行う際のしきい値THを変更する。即ち、
現在全閉判定中であれば、TH=GTA+HTAとし、
一方、現在、非全閉判定中であれば、TH=GTAとす
る。このように設定されたしきい値THと、スロットル
弁開度信号VTAとを比較することにより、スロットル
弁20が全閉であるか否かを判定する。これにより、図
3に示す如き、ヒステリシスを有する全閉判定が実現さ
れ、全閉判定を安定に行うことが可能とされる。ただ
し、スロットルポジションセンサ34の測定誤差や特性
変動に起因するスロットル弁開度信号VTAの変動を考
慮して所定のオフセット値Cを設け、VTA<TH+C
が成立すれば全閉と判定し、VTA≧TH+Cが成立す
れば非全閉と判定することとしている。
【0025】学習手段58は全閉判定値GTAの記憶及
び更新を行う。全閉判定値GTAの更新は、スロットル
弁20が全閉と判定され、かつ、スロットル弁開度信号
VTAが全閉判定値GTAよりも小さい場合に、GTA
にVTAを代入することにより行う。かかる更新によ
り、GTAにはスロットル弁開度信号VTAの過去最小
の値が記憶される。これにより、スロットル弁20やス
ロットルポジションセンサ34の温度変化等に起因し
て、スロットル弁20の全閉状態におけるスロットル弁
開度信号VTAに経時的な変化が生じた場合にも、スロ
ットル弁20の全閉判定を確実に行うことができる。
【0026】上記したしきい値補正手段54、判定手段
56、及び、学習手段58は図示しない電子制御装置
(以下、ECUと称す)が所定の全閉判定ルーチンを実
行することにより実現される。以下、図5を参照して、
本実施例において、ECUが実行する全閉判定ルーチン
について説明する。図5は本全閉判定ルーチンのフロー
チャートである。本ルーチンは所定の時間間隔で繰り返
し起動される。
【0027】図5に示すルーチンが起動されると、ま
ず、ステップ110において、スロットル弁開度信号V
TAが入力される。ステップ110の処理が終了される
と、次に、ステップ112の処理が実行される。ステッ
プ112では、本ルーチンの前回の実行時に、スロット
ル弁20が全閉であるとの判定がなされたか否か、即
ち、現在、全閉判定中であるか否かが判別される。ステ
ップ112において、現在、全閉判定中であると判別さ
れると、次に、ステップ114において、HTAにHT
A0 が代入される。一方、ステップ112において、現
在、全閉判定中ではないと判別されると、次に、ステッ
プ116において、HTAに0が代入される。なお、E
CUが上記ステップ112〜116の処理を実行するこ
とにより、しきい値補正手段54が実現されている。
【0028】ステップ114及びステップ116の処理
が終了されると、次に、ステップ118の処理が実行さ
れる。ステップ118においては、しきい値THに、全
閉判定値GTAとステリシス補正値HTAとの和が代入
される。ステップ118の処理が終了されると、次に、
ステップ120の処理が実行される。ステップ120で
は、VTA<TH+Cが成立するか否かが判別される。
ステップ120において、上記条件が成立すると判別さ
れると、次に、ステップ122において、スロットル弁
20が全閉であるとの判定がなされる。なお、Cは上記
した所定のオフセット値である。一方、ステップ120
において、上記条件が不成立であると判別されると、次
に、ステップ124において、スロットル弁20は全閉
でないとの判定がなされ、以後、何ら処理が実行される
ことなく今回のルーチンが終了される。なお、ECUが
上記ステップ118〜124の処理を実行することで判
定手段56が実現されている。
【0029】ステップ122の処理が終了されると、次
に、ステップ126の処理が実行される。ステップ12
6では、VTA<GTAが成立するか否かが判別され
る。ステップ126において、VTA<GTAがが成立
すると判別されると、次に、ステップ128において、
全閉判定値GTAにVTAが代入されることにより、G
TAの更新がなされた後、今回のルーチンは終了され
る。一方、ステップ126において、VTA<GTAが
不成立であると判別されると、以後、何ら処理が行われ
ることなく、今回のルーチンが終了される。なお、EC
Uが上記ステップ126及び128の処理を実行するこ
とで、学習手段58が実現されている。
【0030】上述の如く、本実施例のスロットル弁開度
検出装置50によれば、スロットル弁20の全閉・非全
閉の判定の際に、図3に示す如きヒステリシス特性を設
けることにより、スロットル弁開度信号VTAに内燃機
関の運転に起因する変動が生じた場合にも、スロットル
弁20の全閉・非全閉の判定を安定に行うことが可能と
されている。
【0031】次に、図6を参照して本発明の第2実施例
について説明する。図6は、本実施例のスロットル弁開
度検出装置60のシステム構成図を示す。本実施例のス
ロットル弁開度検出装置60はしきい値補正手段64
が、図示しない回転数センサが検出する内燃機関の回転
数NEに応じてヒステリシス補正値HTAを決定する点
に特徴を有している。しきい値補正手段64以外の構成
部分は、図4に示す第1実施例のスロットル弁開度検出
装置50と同様であり、同一の符号を付してその説明を
省略する。
【0032】上述の如く、スロットル弁開度信号VTA
の変動は、内燃機関の運転に伴って生ずる振動が、スロ
ットル弁20やスロットルポジションセンサ34を構成
する構成部品に伝達されることに起因して生ずる。一般
に、内燃機関の運転に伴って生ずる振動の大きさは内燃
機関の回転数NEの上昇に応じて増加する。このためN
Eが上昇すると、上記構成部品の振動の大きさは増大
し、これに応じて、VTAの変動も増大する。また、内
燃機関の回転数NEが上記構成部品の共振振動数に相当
する場合にも、上記構成部品の振動は大きくなる。従っ
て、スロットル弁開度信号VTAに生ずる変動の振幅A
mは、内燃機関の回転数NEに応じて変化することにな
る。図7に、NEとAmとの関係を示す。図7に示す如
く、Amは部品の共振周波数に相当する回転数NEr 付
近で極大となり、更に、NEが上昇するのにつれてAm
は増加する。
【0033】上述の如く、スロットル弁20の全閉判定
を安定に、かつ正確に行うためには、ヒステリシス量H
TA0 をVTAの変動の振幅Amよりも僅かに大きく設
けることが望ましい。そこで、本実施例においては、し
きい値補正手段54によりHTA0 をNEに応じて決定
することとしている。
【0034】図8に、しきい値補正手段64が決定する
HTA0 、全閉判定値GTA、非全閉判定値GTA1 、
及びスロットル弁20全閉時のVTAの変動の上限及び
下限と、内燃機関の回転数NEとの関係を示す。図8に
示す如く、しきい値補正手段64がHTA0 をNEの変
化に応じて、従って、NEの変化に伴うVTAの変動振
幅の変化に応じて決定することにより、VTAの変動に
よってVTAが非全閉判定値を上回るのが防止されると
共に、HTA0 をVTAの変動量に対して不要に大きく
設けることが防止されている。即ち、本実施例によれ
ば、上述の如きVTAの変動に起因して、スロットル弁
20の全閉・非全閉の判定が繰り返されるのを防止しつ
つ、スロットル弁20の全閉・非全閉の判定をより正確
に行うことが可能とされている。
【0035】図9は、本実施例においてECUが実行す
る全閉判定ルーチンのフローチャートを示す。なお、図
9において、図5に示すルーチンと同一のステップには
同一の符号を付してその説明を省略する。図9に示すル
ーチンが起動されると、先ず、ステップ110において
VTAの入力が行われた後、ステップ130において、
内燃機関の回転数NEが入力され、続く、ステップ13
2において、NEに基づいてHTA0 の値が決定され
る。HTA0 の決定は、例えば、図8に示す如き、NE
とHTA0 との関係を予めECUに記憶させておき、ス
テップ132の実行時に、かかる記憶値を用いることに
より行われる。ステップ132の処理が終了されると、
以後、ステップ112以降の処理が実行される。なお、
ECUが上記ステップ130、132、及び、ステップ
112〜116の処理を実行することにより、しきい値
補正手段64が実現されている。
【0036】なお、本実施例においては、内燃機関の回
転数NEに応じて、ヒステリシス量HTA0 を決定する
こととしたが、本発明はこれに限定されるものではな
く、内燃機関の振動状態を示す他のパラメータにより、
HTA0 を決定することとしてもよい。例えば、内燃機
関に加速度センサ等を設けて、内燃機関の振動量を直接
測定し、かかる測定値に応じて、HTA0 を決定するこ
ととしてもよい。
【0037】次に、図10を参照して、本発明の第3実
施例について説明する。図10は本実施例のスロットル
弁開度検出装置70のシステム構成図を示す。なお、図
10において、図6と同様の構成部分には同一の符号を
付してその説明を省略する。本実施例のスロットル弁開
度検出装置70は、ヒステリシス補正値HTAが所定値
に比して大きい場合に、学習手段58による全閉判定値
GTAの学習を禁止する学習禁止手段72を設けた点に
特徴を有している。
【0038】スロットル弁開度信号VTAの変動の振幅
が大きい状態では、VTAにスロットル弁20の開度が
十分に反映されているとはいえない。従って、かかる状
態でVTAに基づいてGTAの学習を行ったのでは、G
TAにスロットル弁20全閉時のVTAの値を正しく記
憶させることができない。上述の如く、ヒステリシス量
HTA0 はスロットル弁開度信号VTAの変動の振幅の
増加に応じて増加するようにしきい値補正手段64によ
り設定される。従って、HTA0 の大きさはVTAの振
動振幅の大きさに対応している。そこで、本実施例にお
いては、HTA0 が所定値αよりも大きい場合に、学習
禁止手段72が学習手段58による全閉判定値GTAの
学習を禁止することにより、GTAの学習が不正確に行
われるのを防止している。この所定値αは、図8に示す
如く、ヒステリシス量HTA0 を増加させる回転数領域
の下限となるように設けられている。これにより、内燃
機関の通常の運転領域においてGTAの学習を適正に実
行しつつ、VTAの変動が大きい状態でGTAの学習が
行われることが防止される。
【0039】図11に、本実施例においてECUが実行
するルーチンのフローチャートを示す。なお、本ルーチ
ンにおいて図9と同一の処理を行うステップには同一の
符号を付してその説明を省略する。図11に示すルーチ
ンにおいて、ステップ122でスロットル弁20が全閉
であるとの判定が行われた場合には、次に、ステップ1
40の処理が実行される。ステップ140では、ヒステ
リシス量HTA0 が所定値αよりも大きいか否かが判別
される。ステップ140においてHTA0 >αが成立す
ると判別されると、以後、ステップ126及び128の
処理はスキップされて、今回のルーチンは終了される。
一方、ステップ140においてHTA≦αであると判別
されると、次にステップ126以降の処理が実行され
る。なお、ECUが上記ステップ140の処理を実行す
ることで、学習禁止手段72が実現されている。
【0040】ここで、ステップ140では直接ヒステリ
シス量HTA0 が所定値αよりも大きいか否かを判断す
るようにしたが、システリシス量HTA0 の大小を判断
し得る他のパラメータを用いて判断するようにしても良
い。例えば、機関回転数NEの大小、加速度センサ出力
の大小によっても、ヒステリシス量HTA0 の大小判断
に代えることが可能である。
【0041】上述の如く、本実施例のスロットル弁開度
検出装置70によれば、ヒステリシス補正量HTA0 が
所定値αよりも大きい場合に、学習禁止手段72が学習
手段56による学習を禁止することで、スロットル弁開
度信号VTAの変動が大きい場合に、GTAの学習が不
正確に行われるのを防止することができる。
【0042】
【発明の効果】上述の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、内燃機関の運転に伴う振動に起因してスロットル弁
開度信号に変動が生じた場合に、スロットル弁が全閉で
あるか否かの判定を安定に行うことができる。
【0043】また、請求項2記載の発明によれば、内燃
機関の運転に伴う振動に起因してスロットル弁開度信号
に変動が生じた場合に、スロットル弁が全閉であるか否
かの判定を安定に行うことができると共に、かかる判定
をより正確に行うことができる。
【0044】更に、請求項3記載の発明によれば、スロ
ットル弁開度信号の変動が大きい場合に、学習手段によ
る全閉判定値の学習が不正確に行われるのを防止するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である内燃機関のスロットル
弁開度検出装置の構成図である。
【図2】内燃機関の振動に起因してスロットル弁開度信
号に振動的な変動が生じた状態を示す図である。
【図3】スロットル弁開度信号と全閉・非全閉判定との
間のヒステリシス特性を示す図である。
【図4】本実施例の内燃機関のスロットル弁開度検出装
置のシステム構成図である。
【図5】本実施例において、ECUが実行する全閉判定
ルーチンのフローチャートである。
【図6】本発明の第2実施例の内燃機関のスロットル弁
開度検出装置のシステム構成図である。
【図7】内燃機関の回転数と、内燃機関の運転に伴って
スロットル弁開度信号に生ずる変動の振幅との関係を示
す図である。
【図8】しきい値補正手段が内燃機関の回転数に応じて
決定するヒステリシス、全閉判定値、非全閉判定値、及
び、スロットル弁全閉時のスロットル弁開度信号の変動
の上限及び下限と、内燃機関の回転数と関係を示す図で
ある。
【図9】本実施例において、ECUが実行する全閉判定
ルーチンのフローチャートである。
【図10】本発明の第3実施例の内燃機関のスロットル
弁開度検出装置のシステム構成図である。
【図11】本実施例において、ECUが実行する全閉判
定ルーチンのフローチャートである。
【符号の説明】
20 スロットル弁 24 スロットルポジションセンサ 54 しきい値補正手段 56 判定手段 58 学習手段 72 学習禁止手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関のスロットル弁の開度に応じた
    スロットル弁開度信号を出力するスロットルポジション
    センサと、スロットル弁が全閉とされた際の前記スロッ
    トル弁開度信号を学習値として学習する学習手段と、前
    記学習値に応じた所定のしきい値と前記スロットル弁開
    度信号との大小関係に基づいて前記スロットル弁が全閉
    であるか否かの判定を行う判定手段とを備える内燃機関
    のスロットル弁開度検出装置において、 前記スロットル弁が全閉と判定されたとき、前記所定の
    しきい値を所定の補正量だけ開弁側に変更するしきい値
    補正手段を備えることを特徴とする内燃機関のスロット
    ル弁開度検出装置。
  2. 【請求項2】 前記しきい値補正手段は、前記所定の補
    正量を内燃機関の振動状態に応じて決定することを特徴
    とする請求項1記載の内燃機関のスロットル弁開度検出
    装置。
  3. 【請求項3】 前記所定の補正量が所定値を越えた場合
    に前記学習手段による学習を禁止する学習禁止手段を備
    えることを特徴とする請求項2記載の内燃機関のスロッ
    トル弁開度検出装置。
JP14036796A 1996-06-03 1996-06-03 内燃機関のスロットル弁開度検出装置 Pending JPH09324692A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100369162B1 (ko) * 2000-10-17 2003-01-24 현대자동차주식회사 엔진의 스로틀 밸브 개도량 검출 제어방법
JP2006207470A (ja) * 2005-01-27 2006-08-10 Fuji Heavy Ind Ltd 電子制御スロットル装置の制御装置

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