JPH09324400A - パルプモールド包装材 - Google Patents

パルプモールド包装材

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JPH09324400A
JPH09324400A JP14383896A JP14383896A JPH09324400A JP H09324400 A JPH09324400 A JP H09324400A JP 14383896 A JP14383896 A JP 14383896A JP 14383896 A JP14383896 A JP 14383896A JP H09324400 A JPH09324400 A JP H09324400A
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JP
Japan
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pulp mold
mold
pulp
packaging material
foaming agent
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JP14383896A
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English (en)
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Masahiro Kumabe
正博 隈部
Mitsuru Shimomura
充 下村
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 包装材としての保持性は従来技術の1層抄き
パルプモールドと同様に有し、その表面及び表面の一部
を発泡スチロール並みに柔らかくすることにより、青果
物及び工業製品の輸送工程でのキズ及び衝撃を低減する
ものである。 【解決手段】 パルプモールドの内側表面に発泡層を具
備するパルプモールド包装材であって、前記発泡層がバ
インダー成分である合成樹脂化合物と発泡状態のマイク
ロカプセル型発泡剤からなるパルプモールド包装材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パルプスラリーを
成形原料とし、青果物及び工業製品の包装緩衝材として
使用されるパルプモールドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来技術のパルプモールドは、濃度0.
5〜1.5%のセルロース繊維等からなるパルプスラリ
ーを凹凸のある抄き型で抄き上げ、これを取り型に移し
た後、コンベア上に移動させ乾燥工程で乾燥し製造する
ものであるため、パルプモールドの材質は1層抄きのパ
ルプとなり、その表面はセルロース繊維であり、発泡ス
チロール等の合成樹脂発泡緩衝材と比較してその表面が
硬く、青果物輸送においては、青果物の表面にキズがつ
く問題、そして家電製品等の工業製品輸送においては、
緩衝性に劣る問題があった。
【0003】これらの問題を解決するため、特開平6−
322700においてはパルプに柔軟剤を添加すること
により、又、特開平5−51474においてはパルプに
発泡剤を添加することにより、パルプモールド表面を柔
らかくすることが開示されたが、これらの技術だとパル
プモールド全体が柔らかくなり、包装材としての保持性
に劣る問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、包装材とし
ての保持性は従来技術の1層抄きパルプモールドと同様
に有し、その表面又は表面の一部を発泡スチロール並み
に柔らかくすることにより、青果物及び工業製品の輸送
工程でのキズ及び衝撃を低減するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち請求項1に記載
の発明は、パルプモールドの表面に発泡層を具備するパ
ルプモールド包装材であって、前記発泡層がバインダー
成分である合成樹脂化合物と発泡状態のマイクロカプセ
ル型発泡剤からなるパルプモールド包装材に関するもの
である。請求項2に記載の発明は、上記発泡層がパルプ
モールド表面に部分的に存在するパルプモールド包装材
に関するものである。
【0006】請求項3に記載の発明は、合成樹脂エマル
ジョンと未発泡のマイクロカプセル型発泡剤を混合して
乾燥前のパルプモールドに塗布し、乾燥工程で加熱して
マイクロカプセル型発泡剤を発泡させるパルプモールド
包装材の製造方法に関するものである。請求項4に記載
の発明は、混合エマルジョン中のマイクロカプセル型発
泡剤の固形分重量比率が1から60%であるパルプモー
ルド包装材の製造方法に関するものである。請求項5に
記載の発明は、混合エマルジョン中の合成樹脂化合物が
乾燥後に粘着性を有するパルプモールド包装材の製造方
法に関するものである。
【0007】本発明は、包装材としての保持性を従来技
術の1層抄きパルプモールドと同様にするため、1層抄
きパルプモールドと同様のパルプスラリーを使用し、従
来技術の取り型移行後乾燥工程以前のモールドの水分が
50〜80%である工程において、モールドの内側表面
に合成樹脂化合物と未発泡のマイクロカプセル型発泡剤
の混合エマルジョンを塗布し、一部浸透させた後に、乾
燥工程でモールドを乾燥させると同時にマイクロカプセ
ル型発泡剤を発泡させ混合エマルジョンの塗布部を発泡
スチロール並みに柔らかくし、青果物及び工業製品の輸
送工程でのキズ及び衝撃を低減するものである。
【0008】本発明の混合エマルジョンの塗布は、パル
プモールドの表面全部に行うと青果物のキズ防止効果等
は非常に良好になるが、価格が高くなる。そこで、青果
物用包装材の場合は、モールドが青果物と接触する面の
みに塗布すると効率的である。又、青果物のキズは、輸
送中の青果物の回転によっても発生するので、この回転
を防止するため、合成樹脂化合物に粘着性を有する樹脂
を使用するとキズの発生は更に低下する。そして、工業
製品用包装材の場合は、落下等により発生する衝撃値を
最も吸収する箇所のみに塗布すると効率的である。
【0009】したがって発泡層はパルプモールド表面全
体に形成されていても、あるいはスポット状、格子状、
ストライプ状等をなすように部分的に形成されていても
良い。また発泡層はモールド内側あるいは外側の両面に
形成することができる。内側に設けられた場合は内容物
の保護に直接顕著な効果があり、モールドの外側に設け
られた場合はモールドを収容する外箱とモールド間の緩
衝効果があり、結果的に内容物を保護することができ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に使用するパルプモールド
には、通常使用する木材繊維をはじめとする植物繊維か
ら作られたバージンパルプ、古紙パルプ等を使用する
が、要求される品質により、ガラス繊維などの無機繊
維、合成パルプ等を混合することは妨げない。
【0011】本発明に使用されるバインダー成分である
合成樹脂化合物としては、アクリル樹脂、スチレン−ブ
タジエン樹脂、ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂
等のエマルジョンを用いる。本発明に使用されるマイク
ロカプセル型発泡剤は外皮成分としては例えば塩化ビニ
リデン、アクリロニトリル、塩化ビニル、アクリル酸エ
ステル、メタクリル酸エステル、スチレン、酢酸ビニル
樹脂などが挙げられ、内包成分としてはエタン、エチレ
ン、プロパン、ブタン、イソブタン、ブテン等の炭化水
素類、あるいはテトラメチルシラン、トリメチルエチル
シラン等のアルキルシラン類などがあげられる。中でも
ブタンガスをポリ塩化ビニリデンで被覆したマイクロカ
プセルが好ましい。
【0012】合成樹脂化合物とマイクロカプセル発泡剤
の固形分重量比率は、混合エマルジョン中でマイクロカ
プセル発泡剤の比率が1〜60%が良く、好ましくは2
0〜40%である。発泡剤の比率が1%に満たないと発
泡率が低すぎ、柔らかさが発泡スチロールと比較して充
分ではない。又発泡剤の比率が60%を越えると接着剤
成分の不足により、発泡剤がモールド表面に保持されな
い。
【0013】また、モールド表面への混合エマルジョン
の塗布量は、固形分重量当たり100〜400g/m2
が好ましく、これを乾燥工程の80〜120℃の温度で
10〜60分間加熱すると発泡剤が発泡し、モールド表
面の塗布面に1〜5mm厚さの発泡合成樹脂層ができ、
これが輸送中の青果物のキズ防止及び工業製品包装時の
緩衝性向上に役立つものである。
【0014】本発明において、パルプモールド表面に発
泡層を設ける手段は、パルプモールドに混合エマルジョ
ンを塗布する方法であるが、本発明において、塗布とは
通常の塗布のほか、散布等を含み、例えば印刷、ロール
コーター、カーテンコーター、スプレー塗工等の塗工手
段によって発泡剤を塗工することができる。
【0015】図1は本発明に係るパルプモールド包装材
の断面図である。図中1はパルプモールド、2は発泡
層、3は内容物である。発泡層2をモールド1の内側表
面に数カ所設けることにより内容物3がモールドからわ
ずかに浮き上がり、比較的硬い表面を有するパルプモー
ルドに直接接触することが避けられる。また特に粘着性
の合成樹脂化合物が使用される場合は、輸送中に内容物
が回転したり、移動することを防止でき、商品価値を保
持することができる。内容物移動防止の効果は、青果物
包装の場合特に顕著である。
【0016】図2は本発明に係る別の態様のパルプモー
ルド包装材の斜視図である。図3は本発明に係る更に別
の態様のパルプモールド包装材の断面図である。これら
のモールドはスカート部を有し、更に緩衝性をあげてい
る。
【0017】以下実施例を説明する。
【0018】実施例1 古紙パルプの1%液に金網製の6個入りメロン用モール
ドの抄き型(縦=430mm、横=325mm、深さ=
84mm、穴数=6個)を入れ、吸引により金網表面に
パルプを吸着させる。次に、取り型にパルプを移した
後、コンベア上に乗せる。(この時のパルプ水分は約7
0%である) 次に、エチレン−酢ビエマルジョン(ヘキスト合成、1
84E)100部(固形分で)とマイクロカプセル型発
泡剤(松本油脂製F1300;外皮成分ポリ塩化ビニリ
デン、内包成分ブタンガス)30部を混合撹拌し、混合
エマルジョンを作成する。次に、この混合エマルジョン
を前記のコンベア上のパルプモルードのモールド一枚に
6個あるメロンとの接触穴の表面に、各穴に3カ所ずつ
塗布する。次に、このモールドを120〜180℃の乾
燥工程で10〜60分間乾燥し、モールドの水分を4〜
9%にすると同時に混合エマルジョンを発泡させ、モー
ルドの表面に1〜5mm厚さの発泡層を作成する。(図
2参照) このパルプモールドにメロン6個入れた後、段ボール包
装し、熊本から東京へトラック輸送し、輸送後のメロン
表面のキズを調査した。結果を表1に示す。
【0019】比較例1 発泡層を形成しないこと以外は実施例1と同様にしてパ
ルプモールドを作り、実施例1と同様の試験をした。モ
ールドの水分は4〜9%であった。結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】*1)輸送時のキズ発生状況評価基準:メ
ロン6個中0〜2個キズ有りを○、3〜4個を△、5〜
6個キズ有りを×とする。
【0022】実施例2 古紙パルプの1%液に金網製のモールドの抄き型を入
れ、吸引により金網表面にパルプを吸着させた後、取り
型を経て、ベルトコンベア上に図3の外周にスカート部
を有するパルプモールド(内寸150*200*100
mm、スカート部外寸200*250*103mm)を
乗せる。(この時の水分は約70%である) 次に実施
例1と同様の混合エマルジョンを作成し、これを図3の
モールドのスカート部と胴部間(モールドの外側)の2
箇所に塗布した後、加熱乾燥し1〜5mm厚さの発泡層
を作成する。(図3参照) このモールドについて落下時のG値の測定をした。結果
を表1に示す。
【0023】比較例2 古紙パルプの1%液に金網製のモールドの抄き型を入
れ、吸引により金網表面にパルプを吸着させた後、取り
型を経て、ベルトコンベア上に図3の寸法のパルプモー
ルドを乗せる。(この時の水分は約70%である) 次に、このモールドを加熱乾燥工程で乾燥して水分4〜
9%のモールドにし、実施例2と同様の試験をした。結
果を表2に示す。
【0024】
【表2】
【0025】*2)落下時のG値:寸法147*196
*98mmの内容物を実施例2又は比較例2のモールド
に入れた後、内寸法205*253*107mmの段ボ
ールで梱包する。次に、このケースを図3の落下面を下
にして、80cmの高さから落としG値を測定する。
【0026】
【発明の効果】本発明により、包装材としての保持性は
従来技術の1層抄きパルプモールドと同様に有し、その
表面又は表面の一部を発泡スチロール並みに柔らかくす
ることにより、青果物及び工業製品の輸送工程でのキズ
及び衝撃を低減することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】は本発明に係るパルプモールド包装材の断面図
である。
【図2】は本発明の実施例1のパルプモールド包装材の
斜視図である。
【図3】は本発明の実施例2のパルプモールド包装材の
断面図である。
【符号の説明】
1 パルプモールド 2 発泡層 3 内容物 4 外箱 5 胴部 6 スカート部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルプモールドの表面に発泡層を具備す
    るパルプモールド包装材であって、前記発泡層がバイン
    ダー成分である合成樹脂化合物と発泡状態のマイクロカ
    プセル型発泡剤からなるパルプモールド包装材。
  2. 【請求項2】 発泡層は、パルプモールド表面に部分的
    に存在する請求項1に記載のパルプモールド包装材。
  3. 【請求項3】 合成樹脂エマルジョンと未発泡のマイク
    ロカプセル型発泡剤を混合して乾燥前のパルプモールド
    に塗布し、乾燥工程で加熱してマイクロカプセル型発泡
    剤を発泡させる請求項1又は2に記載のパルプモールド
    包装材の製造方法。
  4. 【請求項4】 混合エマルジョン中のマイクロカプセル
    型発泡剤の固形分重量比率が1から60%である請求項
    3に記載のパルプモールド包装材の製造方法。
  5. 【請求項5】 混合エマルジョン中の合成樹脂化合物が
    乾燥後に粘着性を有することを特徴とする請求項3又は
    4に記載のパルプモールド包装材の製造方法。
JP14383896A 1996-06-06 1996-06-06 パルプモールド包装材 Pending JPH09324400A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008266799A (ja) * 2007-04-16 2008-11-06 Daio Paper Corp クッション機能を備える紙又は板紙
JP2012250441A (ja) * 2011-06-03 2012-12-20 Toyo Aluminum Ekco Products Kk パルプモールド構造体
JP2015086480A (ja) * 2013-10-30 2015-05-07 トヨタ紡織株式会社 繊維ボード
JP2020062791A (ja) * 2018-10-16 2020-04-23 セイコーエプソン株式会社 繊維成形物および繊維成形物の製造方法

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