JPH09320195A - 複合機器 - Google Patents

複合機器

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JPH09320195A
JPH09320195A JP15634796A JP15634796A JPH09320195A JP H09320195 A JPH09320195 A JP H09320195A JP 15634796 A JP15634796 A JP 15634796A JP 15634796 A JP15634796 A JP 15634796A JP H09320195 A JPH09320195 A JP H09320195A
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JP
Japan
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recording
data
decoder
servo
encoder
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Withdrawn
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JP15634796A
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English (en)
Inventor
Yuuji Arataki
裕司 荒瀧
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複合動作機能を維持したままの回路構成の簡
略化、高性能化。 【解決手段】 第1、第2の記録又は再生ヘッド系に対
して選択的にサーボドライブ信号を供給し、一方を選択
して記録又は再生動作を実行させることができるサーボ
手段とを備える。つまり第1、第2の記録又は再生ヘッ
ド系についてサーボ手段を共有する。また第1の記録媒
体の記録再生動作位置と第2の記録媒体の記録再生動作
位置とを移動可能にヘッド機構を形成し、第1、第2の
記録媒体に関する記録又は再生動作について、ヘッド機
構とサーボ手段が共用されるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、第1の記録又は再
生ヘッド系と第2の記録又は再生ヘッド系が設けられる
複合機器、もしくは1つのヘッド機構で第1の記録媒体
と第2の記録媒体に対応できる複合機器に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】CD(コンパクトディスク)やMD(ミ
ニディスク)などの音声データメディアに対応する記録
/再生機器が普及しており、例えばCD再生装置部とM
D記録再生装置部が一体的に設けられたCD/MD複合
機器も開発されている。例えばCD/MD複合機器の構
成は図13のようになる。
【0003】まずMD90に対する記録再生ドライブ系
として、スピンドルモータ51、光学ヘッド52、スレ
ッド機構53、サーボドライバ54、RFアンプ55、
サーボ回路56、磁気ヘッド57、磁気ヘッドドライバ
58が設けられる。この記録再生ドライブ系の動作とし
て、スピンドルモータ51によるMD90のCLV回転
駆動、光学ヘッド52とRFアンプ55によるMD90
からの音声データやサーボ情報の抽出、スレッド機構5
3及び光学ヘッド52内の対物レンズを支持する2軸機
構によるフォーカス/トラッキング/スレッドサーボ動
作、磁気ヘッド57と磁気ヘッドドライバ58及び光学
ヘッド52によるMD90へのデータの記録動作が行な
われる。フォーカスサーボ、トラッキングサーボ、スレ
ッドサーボ、CLVサーボについてはサーボ回路56と
サーボドライバ54により制御/実行される。
【0004】また、MD90からの再生データのデコー
ド及びMD90への記録データのエンコードを行なう信
号処理系として、EFMエンコーダ/デコーダ61、E
FM−PLL回路59、ECCエンコーダ/デコーダ6
2、セクターエンコーダ/デコーダ63、音声圧縮エン
コーダ/デコーダ68、サブコードデコーダ64、グル
ーブPLL回路60、グルーブデコーダ65が設けられ
る。
【0005】MD90の再生時には、RFアンプ55で
抽出される音声データ、即ちEFM信号はEFMエンコ
ーダ/デコーダ61に供給されてEFM復調される。な
おデコード処理のためのクロックとしてEFM−PLL
回路59で再生EFM信号に同期した再生クロックCK
EFM が生成される。またサブコードデコーダ64により
アドレスその他のサブコード情報が抽出される。EFM
復調されたデータはECCエンコーダ/デコーダ62で
エラー訂正デコード、セクターエンコーダ/デコーダ6
3でセクターデコード、音声圧縮エンコーダ/デコーダ
68で音声圧縮デコード(音声圧縮に対する伸長処理)
が行なわれることで、16ビット量子化、44.1KHz サン
プリング形態のデジタル音声データに復調されることに
なる。
【0006】なお、いわゆるショックプルーフ機能を実
現するため、MD90からのデータ再生からセクターデ
コードまでの処理は高速レートで間欠的に行なわれ、セ
クターデコードされたデータはメモリコントローラ67
の制御によって一旦D−RAM(バッファメモリ)66
に蓄えられる。そしてバッファメモリ66から連続的に
通常レートで読み出されたデータが音声圧縮エンコーダ
/デコーダ68で音声圧縮デコードされ、もともとの時
間軸状態のデジタル音声データに復調されることにな
る。復調されたデジタル音声データはマルチプレクサ7
0を介してD/A変換器71でアナログ音声信号とさ
れ、出力端子72から再生音声信号として出力される。
【0007】またMD90に対して記録を行なう場合
は、入力端子73から入力されるアナログ音声信号はA
/D変換器74で16ビット量子化、44.1KHz サンプリ
ング形態のデジタル音声データとされ、マルチプレクサ
75を介して音声圧縮エンコーダ/デコーダ68に供給
され、音声圧縮エンコードされる。
【0008】そしてメモリコントローラ67の制御によ
って一旦バッファメモリ66に蓄えられ、データ蓄積量
が所定量となった時点で読み出されてセクターエンコー
ダ/デコーダ63によるセクターエンコード、ECCエ
ンコーダ/デコーダ62によるエラー訂正符号を付加す
るエンコード、EFMエンコーダ/デコーダ61による
EFMエンコードが行なわれる。これらのエンコード処
理で生成されたEFM信号は実際の記録データとして磁
気ヘッドドライバ58に供給され、磁気ヘッド57によ
る磁界印加動作に用いられる。なお、記録時にはMD9
0のグルーブから絶対アドレスが読み取られ、また処理
クロックが生成される。この動作はグルーブPLL回路
60、グルーブデコーダ65によって行なわれる。
【0009】以上のようにMD90に対する回路系が構
成されるとともに、CD91に対する再生ドライブ系及
び信号処理系が設けられる。まずCD91に対する再生
ドライブ系として、スピンドルモータ81、光学ヘッド
82、スレッド機構83、サーボドライバ84、RFア
ンプ85、サーボ回路86が設けられる。
【0010】この再生ドライブ系の動作として、スピン
ドルモータ81によるCD91のCLV回転駆動、光学
ヘッド82とRFアンプ85によるCD91からの音声
データやサーボ情報の抽出、スレッド機構83及び光学
ヘッド82内の対物レンズを支持する2軸機構によるフ
ォーカス/トラッキング/スレッドサーボ動作が行なわ
れる。フォーカスサーボ、トラッキングサーボ、スレッ
ドサーボ、CLVサーボについてはサーボ回路86とサ
ーボドライバ84により制御/実行される。
【0011】また、CD91からの再生データのデコー
ドを行なう信号処理系として、EFMデコーダ88、E
FM−PLL回路87、ECCデコーダ89、サブコー
ドデコーダ90が設けられる。CD91の再生時には、
RFアンプ85で抽出される音声データ、即ちEFM信
号はEFMデコーダ88に供給されてEFM復調され
る。なおデコード処理のためのクロックとしてEFM−
PLL回路87で再生EFM信号に同期した再生クロッ
クCKEFM が生成される。またサブコードデコーダ90
によりアドレスその他のサブコード情報が抽出される。
【0012】EFM復調されたデータはECCデコーダ
62でエラー訂正デコードされることで、16ビット量
子化、44.1KHz サンプリング形態のデジタル音声データ
に復調されることになる。復調されたデジタル音声デー
タはマルチプレクサ70を介してD/A変換器71でア
ナログ音声信号とされ、出力端子72から再生音声信号
として出力される。
【0013】またCD91からの再生音声データをMD
90にダビング記録することもでき、この場合は、EC
Cデコーダ89の出力である再生デジタル音声データが
マルチプレクサ75を介して音声圧縮エンコーダ/デコ
ーダ68に供給され、上述したMD90に対する記録デ
ータ処理が行なわれることになる。
【0014】以上のようなMD90に対する記録再生ド
ライブ系、信号処理系、CD91に対する再生ドライブ
系、信号処理系の各動作はマイクロコンピュータにより
形成されているシステムコントローラ69により制御さ
れる。またユーザー操作は操作部91によって行なわ
れ、またユーザーに対する各種情報の表示出力は表示部
92によって行なわれる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】CD/MD複合機器は
以上のような構成とすることで、CD再生、MD録音、
MD再生、さらにはCDからMDへのダビング録音とい
う動作が手軽に可能となり、ユーザーにとって便利な機
器とすることができる。ところが、図13からわかるよ
うにMD90に対応する信号処理系とCD91に対応す
る信号処理系とを独立して設けなければならず、このた
め複合機器としては回路構成の複雑化、大規模化、部品
点数の増大といった問題が発生し、小型化や低コスト化
が困難となる。
【0016】また回路構成が大規模化することにともな
って消費電力も増大するという問題も発生する。さらに
システムコントローラ69が制御すべき回路部が多数と
なることでマイクロコンピュータに必要なポート数も増
大し、搭載すべきマイクロコンピュータの大型化や処理
負担の増大という問題も発生する。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような問題
点に鑑みて、複合機器としての動作機能を維持したまま
回路構成の簡略化、高性能化を実現することを目的とす
る。
【0018】このため複合機器として、第1の記録媒体
に対してデータの記録又は再生動作を実行する第1の記
録又は再生ヘッド系と、第1の記録媒体とは同種もしく
は別種の第2の記録媒体に対してデータの記録又は再生
動作を実行する第2の記録又は再生ヘッド系とを設ける
とともに、第1の記録又は再生ヘッド系と第2の記録又
は再生ヘッド系に対して選択的にサーボドライブ信号を
供給することで、第1の記録又は再生ヘッド系と第2の
記録又は再生ヘッド系の一方を選択して記録又は再生動
作を実行させることができるサーボ手段とを備えるよう
にする。つまり第1、第2の記録又は再生ヘッド系につ
いてサーボ手段が共有されるようにする。
【0019】また第1の記録媒体の記録又は再生動作位
置と、この第1の記録媒体とは同種もしくは別種の第2
の記録媒体の記録又は再生動作位置とを移動可能にヘッ
ド機構を形成するとともに、サーボ手段は、ヘッド機構
が第1の記録媒体の記録又は再生動作位置とされている
ときはヘッド機構に対して第1の記録媒体の記録又は再
生動作に対応するサーボドライブ信号を供給し、第1の
記録媒体の記録又は再生動作を実行させ、また、ヘッド
機構が第2の記録媒体の記録又は再生動作位置とされて
いるときはヘッド機構に対して第2の記録媒体の記録又
は再生動作に対応するサーボドライブ信号を供給し、第
2の記録媒体の記録又は再生動作を実行させることがで
きるようにする。即ち第1の記録媒体に関する記録又は
再生動作と第2の記録媒体に関する記録又は再生動作と
について、ヘッド機構とサーボ手段が共用されるように
する。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態として
CD/MD複合機器を例にあげて説明する。説明は次の
順序で行なう。 1.CD/MD複合機器の第1の構成例 2.MD再生時の動作 3.MD記録時の動作 4.CD再生時の動作 5.CD−MDダビング時の動作 6.CD/MD複合機器の第2の構成例 7.第2の構成例でのCD−MDダビング時の動作 8.CD/MD複合機器の第3の構成例 9.第3の構成例でのCD−MDダビング時の動作
【0021】1.CD/MD複合機器の構成例 図1に本例のCD/MD複合機器の構成例を示す。この
例はMD90を記録媒体として用いたMD記録再生装置
部と、CD91を記録媒体として用いたCD再生装置部
が搭載された複合機器とする。
【0022】図1において、MD90はMD記録再生ド
ライブ系となる部位に装填される。MD記録再生ドライ
ブ系は、MD90を回転駆動するスピンドル機構と、M
D90に対して実際に記録/再生動作を実行するヘッド
機構と、ヘッド機構及びスピンドル機構を駆動するため
のサーボ/ドライブ系から成る。
【0023】MD90に対するスピンドル機構として
は、スピンドルモータ1と図示しないチャッキング機構
等が設けられる。ヘッド機構としては、光学ヘッド2、
光学ヘッド2内の2軸機構3、スレッド機構4、磁気ヘ
ッド6が設けられる。MD90に対するスピンドル機構
及びヘッド機構を駆動するサーボ/ドライブ系として
は、RFアンプ5、磁気ヘッドドライバ7、サーボ回路
8、サーボドライバ9、切換部28が設けられる。
【0024】またCD91はCD再生ドライブ系となる
部位に装填される。CD記録再生ドライブ系は、CD9
0を回転駆動するスピンドル機構と、CD91に対して
実際に記録/再生動作を実行するヘッド機構と、ヘッド
機構及びスピンドル機構を駆動するためのサーボ/ドラ
イブ系から成る。
【0025】CD91に対するスピンドル機構として
は、スピンドルモータ31と図示しないチャッキング機
構等が設けられる。ヘッド機構としては、光学ヘッド3
2、光学ヘッド2内の2軸機構33、スレッド機構34
が設けられる。本例においては、CD91に対するヘッ
ド機構及びスピンドルモータ31を駆動するサーボ/ド
ライブ系としては専用の回路系は設けられておらず、R
Fアンプ5、サーボ回路8、サーボドライバ9、切換部
28がCD91に対するヘッド機構及びスピンドルモー
タ31の駆動も行なうようにされている。
【0026】さらに本例においては、MD90からの再
生データのデコード及びMD90への記録データのエン
コードを行なう信号処理系と、CD91からの再生デー
タのデコードを行なう信号処理系が共用されるものとな
り、この信号処理系として、EFMエンコーダ/デコー
ダ11、EFM−PLL回路12、ECCエンコーダ/
デコーダ16、セクターエンコーダ/デコーダ17、音
声圧縮エンコーダ/デコーダ19、サブコードデコーダ
14、グルーブPLL回路13、グルーブデコーダ15
が設けられる。また、後述するショックプルーフ機能の
実現やCD−MDダビング時の動作のために用いられる
D−RAM(バッファメモリ)20、及びバッファメモ
リ20の書込/読出動作制御を行なうメモリコントロー
ラ18が設けられる。
【0027】MD記録再生ドライブ系に装填されるMD
(光磁気ディスク)90は音声データを記録できるメデ
ィアとして用いられ、記録/再生時にはスピンドルモー
タ1により回転駆動される。光学ヘッド2はMD90に
対して記録/再生時にレーザ光を照射することで記録/
再生時のヘッドとしての動作を行なう。即ち記録時には
記録トラックをキュリー温度まで加熱するための高レベ
ルのレーザ出力を行ない、また再生時には磁気カー効果
により反射光からデータを検出するための比較的低レベ
ルのレーザ出力を行なう。
【0028】このため光学ヘッド2にはレーザ出力手段
としてのレーザダイオードや、偏光ビームスプリッタや
対物レンズ2a等からなる光学系、及び反射光を検出す
るためのディテクタが搭載されている。対物レンズ2a
は2軸機構3によってMD90の半径方向及びMD90
に接離する方向に変位可能に保持されており、また、光
学ヘッド2全体はスレッド機構4によりMD90の半径
方向に移動可能とされている。レーザダイオードによる
レーザ出力はサーボ回路8によって一定レベルに制御さ
れるとともに、システムコントローラ21からの指示
(記録時/再生時)に基いてサーボ回路8によって、高
レベル/低レベルの切換が行なわれる。
【0029】また、磁気ヘッド6はMD90を挟んで光
学ヘッド2と対向する位置に配置されている。この磁気
ヘッド6は供給されたデータによって変調された磁界を
MD90に印加する動作を行なう。磁気ヘッド6は光学
ヘッド2とともにスレッド機構4によりディスク半径方
向に移動可能とされている。
【0030】MD90に対する再生動作によって、光学
ヘッド2によりMD90から検出された情報はマルチプ
レクサ10を介してRFアンプ5に供給される。RFア
ンプ5は供給された情報の演算処理により、再生RF信
号(EFM信号)、トラッキングエラー信号TE、フォ
ーカスエラー信号FE、グルーブ情報GV(MD90に
プリグルーブ(ウォブリンググルーブ)として記録され
ている絶対位置情報)等を抽出する。抽出された再生R
F信号は2値化されてEFM信号(8−14変調信号)
とされ、EFMエンコーダ/デコーダ11及びEFM−
PLL回路12に供給される。またトラッキングエラー
信号TE、フォーカスエラー信号FEはサーボ回路8に
供給され、グルーブ情報GVはグルーブPLL回路13
及びグルーブデコーダ15に供給される。
【0031】サーボ回路8は供給されたトラッキングエ
ラー信号TE、フォーカスエラー信号FEや、マイクロ
コンピュータにより構成されるシステムコントローラ2
1からのトラックジャンプ指令、アクセス指令、スピン
ドルモータ2の回転速度検出情報等により各種サーボ駆
動信号(トラッキング駆動信号、フォーカス駆動信号、
スレッド駆動信号、CLV駆動信号)を発生させる。
【0032】即ち、フォーカスエラー信号FEに対する
位相補償処理等を行なってフォーカス駆動信号を生成
し、サーボドライバ9に供給する。MD記録再生時には
切換部28は、サーボドライバ9の出力がスピンドルモ
ータ1、2軸機構3、スレッド機構4に出力されるよう
に切換制御されている。従ってサーボドライバ9はフォ
ーカス駆動信号に応じて2軸機構3のフォーカスコイル
に電力印加を行なうことになり、光学ヘッド2によって
得られた情報からRFアンプで抽出されるフォーカスエ
ラー信号FEに基づいて、対物レンズ3をフォーカス方
向に駆動するフォーカス制御系が機能することになる。
【0033】またサーボ回路8は、トラッキングエラー
信号TEに対する位相補償処理等を行なってトラッキン
グ駆動信号を生成し、サーボドライバ9に供給する。そ
して切換部28による出力経路に従って、サーボドライ
バ9はトラッキング駆動信号に応じた電力印加を2軸機
構3のトラッキングコイルに行なうことになる。つま
り、光学ヘッド2によって得られた情報からRFアンプ
で抽出されるトラッキングエラー信号TEに基づいて、
対物レンズ3をトラッキング方向に駆動するトラッキン
グ制御系が機能することになる。
【0034】さらにサーボ回路8は、トラッキングエラ
ー信号TEの低域成分からスレッド駆動信号を生成し、
サーボドライバ9に供給する。サーボドライバ9は切換
部28を介して、スレッド駆動信号に応じたスレッド機
構4の駆動を行ない、光学ヘッド2及び磁気ヘッド6を
ディスク半径方向に駆動する。従って光学ヘッド2によ
って得られた情報からRFアンプで抽出されるトラッキ
ングエラー信号TEに基づいて、光学ヘッド2及び磁気
ヘッド6をスライド駆動するスレッド制御系が機能す
る。アクセス動作時などは、システムコントローラ21
からの指示に応じてスレッド駆動信号が発生され、スレ
ッド機構4が駆動されることになる。
【0035】またサーボ回路8はスピンドルモータ2の
回転速度検出情報を基準速度情報と比較することで、ス
ピンドルモータ1の回転を一定線速度に保つためのCL
V駆動信号を生成する。スピンドルモータ2の回転速度
検出情報(位相/周波数誤差情報)としては、EFM−
PLL回路12からの再生クロックCKEFM もしくはグ
ルーブPLL回路13からのグルーブクロックCKGV
用いられる。EFM−PLL回路12はEFM信号のエ
ッジを検出し、それをPLLループに注入することでE
FM信号に同期した再生クロックCKEFM を生成するも
ので、即ちその再生クロックCKEFM はスピンドル回転
速度情報を有しているものである。またMD90に対す
る記録時などはEFM信号は抽出されないため、スピン
ドル回転に同期したクロックはグルーブ情報GVをPL
Lループに注入して得られるグルーブクロックCKGV
用いられることになる。
【0036】サーボ回路8で生成されたCLV駆動信号
はサーボドライバ9において例えば三相駆動信号とさ
れ、切換部28を介してスピンドルモータ2に印加さ
れ、スピンドルモータ2の回転速度が制御される。つま
りMD90を回転駆動するスピンドルモータ1のCLV
サーボ系が機能する。
【0037】EFMエンコーダ/デコーダ11は、MD
システム及びCDシステムに採用されている変調方式で
ある8−14変調に関するエンコード/デコードを行な
うもので、再生されたEFM信号に対するデコード処理
及びMD90に記録すべき信号のEFMエンコード処理
が実行される。EFMエンコーダ/デコーダ11は再生
時にはデコーダとして機能し、RFアンプ5から入力さ
れるEFM信号のデコードを行なってECCエンコーダ
/デコーダ16に供給する。また、再生時にはEFMデ
コードデータから、サブコードデコーダ14によってア
ドレスその他のサブコード情報が抽出される。なお、デ
コード処理の基準クロックはEFM−PLL回路12で
発生される再生クロックCKEFM を用いる。
【0038】MD90に対する記録時には、EFMエン
コーダ/デコーダ11はエンコーダとして機能し、エン
コードしたデータ(EFM信号)を磁気ヘッドドライバ
7に供給する。この場合、磁気ヘッドドライバ7はEF
M信号パルスに応じて磁気ヘッド6からN/Sの磁界印
加を実行させることになる。なお、記録時にはEFMデ
ータが読み出されず、従ってサブコードデコーダ14に
よるアドレス情報等は読み出されないため、グルーブデ
コーダ15によってグルーブ情報GVから抽出されるア
ドレス情報が動作制御に用いられる。エンコード処理の
基準クロックは所定のマスタークロックが用いられる。
【0039】ECCエンコーダ/デコーダ16は、MD
システム及びCDシステムに採用されているエラー訂正
方式(CIRC方式)に関するエンコード/デコードを
行なうものである。ECCエンコーダ/デコーダ16は
再生時にはデコーダとして機能し、EFMエンコーダ/
デコーダ11から入力されるデータに対してエラー訂正
処理を行なう。またECCエンコーダ/デコーダ16は
記録時にはエンコーダとして機能し、セクターエンコー
ダ/デコーダ17から入力されるデータに対してエラー
訂正コードの付加処理を行なう。
【0040】セクターエンコーダ/デコーダ17は、M
Dシステムに採用されているセクターフォーマットに関
するエンコード/デコードを行なうものである。セクタ
ーエンコーダ/デコーダ17は、MD90の再生時には
デコーダとして機能し、ECCエンコーダ/デコーダ1
6から入力されるデータに対してセクターデコード処理
を行なう。セクターデコード処理されたデータは、メモ
リコントローラ18の制御により、一旦バッファメモリ
20に書き込まれる。またセクターエンコーダ/デコー
ダ17は記録時にはエンコーダとして機能し、バッファ
メモリ20から読み出されたデータに対してセクターエ
ンコード処理を行なう。
【0041】音声圧縮エンコーダ/デコーダ19は、M
Dシステムに採用されている音声圧縮方式に関するエン
コード(圧縮)/デコード(伸長)を行なうものであ
る。音声圧縮エンコーダ/デコーダ19は、MD90の
再生時にはデコーダとして機能し、バッファメモリ20
から読み出されるデータに対して音声圧縮デコード(音
声圧縮に対する伸長処理)が行なって、16ビット量子
化、44.1KHz サンプリング形態のデジタル音声データを
復調する。この復調されたデジタル音声データはマルチ
プレクサ22を介してD/A変換器23でアナログ音声
信号とされ、出力端子24から再生音声信号として出力
される。
【0042】またMD90に対して記録を行なう場合
は、音声圧縮エンコーダ/デコーダ19はエンコーダと
して機能する。即ち入力端子25から入力されるアナロ
グ音声信号がA/D変換器26で16ビット量子化、4
4.1KHz サンプリング形態のデジタル音声データとさ
れ、マルチプレクサ27を介して音声圧縮エンコーダ/
デコーダ19に供給されると、音声圧縮エンコーダ/デ
コーダ19はそのデータに対してデータ量を約1/5と
する圧縮処理を施す。圧縮処理されたデータはメモリコ
ントローラ18の制御により、一旦バッファメモリ20
に書き込まれる。
【0043】例えばD−RAMで構成されるバッファメ
モリ20はMD記録/再生時にいわゆるショックプルー
フ機能を実現するためのものであるが、詳しくは後述す
るが本例の場合、CD再生時のショックプルーフ機能を
実現したり、さらにはCD−MDダビング動作のために
用いられる。なお、特にCD−MDダビング動作時に
は、図示するように記憶エリアがエリアAとエリアBに
分割設定され、個別に所定の記憶動作に用いられる。な
お、本例では1つのD−RAMをエリアAとエリアBに
分割して用いるようにしているが、例えば2つのメモリ
ICを用いるようにしてもよい。
【0044】CD再生ドライブ系に装填されるCD(コ
ンパクトディスク)91はあらかじめエンボスピット形
態で音声データが記録された再生専用のメディアとして
用いられる。またCDフォーマットにおいては、上述し
た音声圧縮エンコードやセクターエンコードは採用され
ておらず、16ビット量子化、44.1KHz サンプリング形
態のデジタル音声データがECCエンコード及びEFM
エンコードされたフォーマットのデータが記録されてい
る。
【0045】CD91はCD再生動作時においてスピン
ドルモータ31によって一定線速度(CLV)で回転駆
動される。そして光学ヘッド32によってCD91にピ
ット形態で記録されているデータが読み出される。光学
ヘッド32において対物レンズ32aは2軸機構33に
よって保持され、トラッキング及びフォーカス方向に変
位可能とされる。また光学ヘッド32はスレッド機構3
4によってCD91の半径方向に移動可能とされる。
【0046】CD再生時にはマルチプレクサ10は光学
ヘッド32側を選択しており、従って光学ヘッド32に
よって読み出された情報は、RFアンプ5に供給され
る。RFアンプ5では、上述したMD再生時と同様に、
再生RF信号のほか、フォーカスエラー信号FE、トラ
ッキングエラー信号TEを生成し、これらのエラー信号
をサーボ回路8に供給する。そしてこれもMD再生時と
同様に、サーボ回路8はフォーカスエラー信号FE、ト
ラッキングエラー信号TE、再生クロックCKEFM 等を
用いて、フォーカス駆動信号、トラッキング駆動信号、
スレッド駆動信号、スピンドル駆動信号の各種駆動信号
を生成し、サーボドライバ37に供給する。
【0047】切換部28は、CD再生時にはサーボドラ
イバ9の出力がスピンドルモータ31、2軸機構33、
スレッド機構34に出力されるように切換制御されてい
る。従ってサーボドライバ9はフォーカス駆動信号に基
づく電力印加を2軸機構33のフォーカスコイルに行な
い、またトラッキング駆動信号に基づく電力印加を2軸
機構33のトラッキングコイルに行なうことになる。さ
らにスレッド駆動信号に基づいてスレッド機構34を駆
動し、スピンドル駆動信号に基づいてスピンドルモータ
31を駆動する。
【0048】つまりCD再生時には、光学ヘッド32、
RFアンプ5、EFM−PLL回路12、サーボ回路
8、サーボドライバ9、スピンドルモータ31、スレッ
ド機構34、2軸機構33が、フォーカス制御系、トラ
ッキング制御系、スレッド制御系、CLV制御系を構成
することになり、RFアンプ5、EFM−PLL回路1
2、サーボ回路8、サーボドライバ9の動作は、上述し
たMD90のドライブ時におけるサーボ動作を実行する
場合とで共用される。ただし、MD90に対応する場合
とCD91に対応する場合とでは、サーボ特性が異なる
ものであるため、サーボ回路8での処理はモード変更と
して係数値の切換等が行なわれる。具体的には、フォー
カスゲイン、トラッキングゲイン、CLVゲインの値、
フォーカスバイアス値、トラバース調整値、レーザーパ
ワーなどが変更される。
【0049】RFアンプ5ではCD91からの再生RF
信号を2値化してEFM信号とするが、そのEFM信号
はEFMエンコーダ/デコーダ11に供給される。また
CD91からのデータ再生に同期した再生クロックCK
EFM はEFM−PLL回路12で生成される。
【0050】そしてCD再生時にはEFMエンコーダ/
デコーダ11はEFMデコーダとして機能し、さらにE
CCエンコーダ/デコーダ16はECCデコーダとして
機能する。そしてECCエンコーダ/デコーダ16での
ECCデコーダ処理によりCD91から読み取られたデ
ータは16ビット量子化、44.1KHz サンプリングのデジ
タル音声データ形態に復調される。このデジタル音声デ
ータはバッファメモリ20、マルチプレクサ22を介し
てD/A変換器23でアナログ音声信号とされて出力端
子24から出力される。なお、CD91の再生時のTO
Cやサブコード等の制御データの抽出も、サブコードデ
コーダ14が兼用される。
【0051】システムコントローラ21はマイクロコン
ピュータによって形成され、MD再生動作、MD記録動
作、CD再生動作、CD−MDダビング動作のそれぞれ
について、各部に必要な動作を実行させる制御を行な
う。即ちシステムコントローラ21は、サーボ回路8及
び切換部28に対する制御を行なってMD記録再生ドラ
イブ系(光学ヘッド2等)に所要の動作を実行させると
ともに、CD再生ドライブ系(光学ヘッド32等)に所
要の動作を実行させる。
【0052】またEFMエンコーダ/エコーダ11、E
CCエンコーダ/エコーダ16、セクターエンコーダ/
エコーダ17、音声圧縮エンコーダ/エコーダ19のそ
れぞれに対するエンコード処理/デコード処理の指示を
行なう。またマルチプレクサ10,22,27における
出力すべき入力信号選択の指示を行なう。さらにメモリ
コントローラ18に対してバッファメモリ20の書込/
読出、アドレス発生、エリア設定等の指示を行なう。ま
たシステムコントローラ21をこれらの制御に用いるた
めのディスク上のアドレス情報その他の制御情報をサブ
コードデコーダ14やグルーブデコーダ15から得る。
【0053】操作部29には、録音キー、再生キー、停
止キー、AMSキー、サーチキー等がユーザー操作に供
されるように設けられ、MD90及びCD91に関する
再生/記録操作を行なうことができるようにされてい
る。つまり操作部29からの操作情報はシステムコント
ローラ21に供給され、システムコントローラ21はそ
の操作情報と動作プログラムに基づいて上記各部に所要
の動作を実行させる。
【0054】また表示部30ではMD90,CD91の
再生時、録音時などに所要の表示動作が行なわれる。例
えば総演奏時間、再生や録音時の進行時間などの時間情
報や、トラックナンバ、動作状態、動作モードなどの各
種の表示がシステムコントローラ21の制御に基づいて
行なわれる。
【0055】なお説明上、音声圧縮エンコーダ/エコー
ダ19でエンコードすべき信号の選択手段としてマルチ
プレクサ27を設けているが、音声圧縮エンコーダ/エ
コーダ19が複数入力に対して選択的に処理できるもの
(つまりマルチプレクサ機能を有するもの)であれば、
独立したブロックとしてマルチプレクサ27を設ける必
要が無いことはいうまでもない。
【0056】このように構成される本例の複合機器で
は、MD再生動作、MD記録動作、CD再生動作、CD
−MDダビング動作が実行できることになるが、以下、
それぞれの動作について説明していく。
【0057】2.MD再生時の動作 MD再生動作を行なう際のシステムコントローラ21の
制御動作を図2に示した。即ちシステムコントローラ2
1は、MD記録再生ドライブ系に対してMD90の再生
動作を実行させるべく、サーボ回路8をMD対応モード
とするとともに、必要なサーボ動作の実行制御を行な
う。切換部28はMD記録再生ドライブ系側を選択させ
る。MD記録再生ドライブ系によるMD90の再生動作
は、高速レートのデータ読出を、バッファメモリ20の
データ蓄積量に応じて間欠的に実行する動作となる。
【0058】またシステムコントローラ21は、マルチ
プレクサ10に対しては光学ヘッド2の出力をRFアン
プ5に供給させるようにする。また、EFMエンコーダ
/エコーダ11、ECCエンコーダ/デコーダ16、セ
クターエンコーダ/デコーダ17、音声圧縮エンコーダ
/デコーダ19のそれぞれに対しては、デコード処理を
実行させるように動作モードを制御する。さらにマルチ
プレクサ22に対しては、音声圧縮エンコーダ/デコー
ダ19によって非圧縮化された出力をD/A変換器23
に供給させるようにする。
【0059】この場合、バッファメモリ20について
は、図1に示したようなエリアA、エリアBの分割設定
は行なわない。そしてメモリコントローラ18に対し
て、セクターエンコーダ/デコーダ17でセクターデコ
ードされたデータの書込、及びバッファメモリ20から
読み出したデータの音声圧縮エンコーダ/デコーダ19
への供給動作を指示する。このときセクターデコードさ
れたデータのバッファメモリ20への書込動作は、高速
レートで間欠的な動作となり、一方、バッファメモリ2
0からのデータ読出及び音声圧縮エンコーダ/デコーダ
19への供給動作は、通常レートの連続的な動作とな
る。
【0060】このような制御によって実行されるMD再
生動作は次のようになる。システムコントローラ21に
よるサーボ回路8に対する起動指令により、スピンドル
モータ1のCLV回転動作及びフォーカス/トラッキン
グサーボ系がオンとされ、光学ヘッド2によるデータ読
取が開始される。
【0061】この再生動作によって、光学ヘッド2によ
りMD90から検出された情報はRFアンプ5に供給さ
れる。そしてRFアンプ5で再生RF信号が抽出され、
さらに2値化されて得られるEFM信号は、デコードモ
ードとされているEFMエンコーダ/デコーダ11、E
CCエンコーダ/デコーダ16、セクターエンコーダ/
デコーダ17でそれぞれデコードされた後、メモリコン
トローラ18によって一旦バッファメモリ20に書き込
まれる。なお、光学ヘッド2によるMD90からのデー
タの読み取り及び光学ヘッド2からバッファメモリ20
までの系における再生データの転送は1.41Mbit/secで、
しかも間欠的に行なわれる。
【0062】バッファメモリ20に書き込まれたデータ
は、再生データの転送が0.3Mbit/sec となるタイミング
で読み出され、デコードモードとされている音声圧縮エ
ンコーダ/デコーダ19に供給される。そして、音声圧
縮処理に対するデコード処理等の再生信号処理を施さ
れ、16ビット量子化、44.1KHz サンプリングの音声デ
ータとしてマルチプレクサ22に供給される。上述のよ
うにマルチプレクサ22は、MD90の再生動作時に
は、音声圧縮エンコーダ/デコーダ19の出力を選択す
るため、音声圧縮エンコーダ/デコーダ19から出力さ
れたデジタル音声信号はD/A変換器23によってアナ
ログ信号とされ、出力端子24から再生音声信号として
出力される。
【0063】なお、バッファメモリ20へのデータの書
込/読出は、メモリコントローラ18によって書込ポイ
ンタと読出ポインタの制御によりアドレス指定されて行
なわれるが、このようなMD90の再生動作時には、書
込ポインタ(書込アドレス)が1.41Mbit/secのタイミン
グでインクリメントされ、一方、読出ポインタ(読出ア
ドレス)は0.3Mbit/sec のタイミングでインクリメント
されていくことになる。この書込と読出のビットレート
の差異により、バッファメモリ20内には或る程度デー
タが蓄積された状態となる。バッファメモリ20内にフ
ル容量のデータが蓄積された時点で書込ポインタのイン
クリメントは停止され、光学ヘッド2によるMD90か
らのデータ読出動作も停止される。ただし読出ポインタ
のインクリメントは継続して実行されているため、再生
音声出力はとぎれないことになる。
【0064】その後、バッファメモリ20から読出動作
のみが継続されていき、或る時点でバッファメモリ20
内のデータ蓄積量が所定量以下となったとすると、再び
光学ヘッド2によるデータ読出動作及び書込ポインタの
インクリメントが再開され、再びバッファメモリ20の
データ蓄積がなされていく。
【0065】このようにバッファメモリ20を介して再
生音声信号を出力することにより、例えば外乱等でトラ
ッキングが外れた場合などでも、再生音声出力が中断し
てしまうことはなく、データ蓄積が残っているうちに例
えば正しいトラッキング位置までにアクセスしてデータ
読出を再開することで、再生出力に影響を与えずに動作
を続行できる。即ち、耐振機能(ショックプルーフ機
能)を著しく向上させることができる。
【0066】3.MD記録時の動作 MD記録動作を行なう際のシステムコントローラ21の
制御動作は図3のようになる。システムコントローラ2
1は、MD記録再生ドライブ系に対してMD90への記
録動作を実行させるべく、サーボ回路8をMD対応モー
ドとするとともに、必要なサーボ動作の実行制御を行な
う。切換部28はMD記録再生ドライブ系側を選択させ
る。MD90への記録動作は、高速レートのデータ書込
を、バッファメモリ20のデータ蓄積量に応じて(所定
量のデータ蓄積が行なわれる毎に)間欠的に実行する動
作となる。
【0067】またシステムコントローラ21は、マルチ
プレクサ10については光学ヘッド2の出力をRFアン
プ5に供給させるようにして、グルーブ情報GVに基く
アドレス情報等をグルーブデコーダ14から得られるよ
うにする。またEFMエンコーダ/デコーダ11、EC
Cエンコーダ/デコーダ16、セクターエンコーダ/デ
コーダ17、音声圧縮エンコーダ/デコーダ19のそれ
ぞれに対しては、エンコード処理を実行させるように動
作モードを制御する。
【0068】さらに音声圧縮エンコードすべきデータ選
択するマルチプレクサ27に対しては、入力端子25か
ら入力されA/D変換器26でデジタル化された音声デ
ータを選択させ、音声圧縮エンコーダ/デコーダ19に
供給させるようにする。この場合もバッファメモリ20
については、図1に示したようなエリアA、エリアBの
分割設定は行なわない。そしてメモリコントローラ18
に対して、音声圧縮エンコーダ/デコーダ19で音声圧
縮エンコードされたデータの書込、及びバッファメモリ
20から読み出したデータのセクターエンコーダ/デコ
ーダ17への供給動作を指示する。
【0069】このとき音声圧縮エンコードされたデータ
のバッファメモリ20への書込動作は、通常レートで連
続的な動作となり、つまり入力端子25への入力音声信
号をそのままのタイミングで音声圧縮し、バッファメモ
リ20へ書き込んでいく。一方、バッファメモリ20か
らのデータ読出及びセクターエンコーダ/デコーダ17
への供給動作は、バッファメモリ20におけるデータ蓄
積量が所定量に達する毎に、間欠的に高速レートで行な
われる動作となる。
【0070】このような制御によって実行されるMD記
録動作は次のようになる。システムコントローラ21に
よるサーボ回路8に対する起動指令により、スピンドル
モータ1のCLV回転動作及びフォーカス/トラッキン
グサーボ系がオンとされ、光学ヘッド2による記録レベ
ルのレーザ照射が開始される。また記録時においては光
学ヘッド2から読み出されるグルーブ情報GVにより、
グルーブデコーダ15がディスク上のアドレスを得る。
【0071】MD90に対して記録動作が実行される際
には、入力端子25に供給された記録信号(アナログオ
ーディオ信号)は、A/D変換器26によって16ビッ
ト量子化、44.1KHz サンプリングのデジタルデータとさ
れた後、マルチプレクサ27介して音声圧縮エンコーダ
/デコーダ19に供給され、データ量を約1/5に圧縮
する音声圧縮エンコード処理が施される。音声圧縮エン
コーダ/デコーダ19によって圧縮された記録データは
メモリコントローラ18によって一旦バッファメモリ2
0に書き込まれ、また所定タイミングで読み出されてセ
クターエンコーダ/デコーダ17に送られる。
【0072】なおバッファメモリ20における動作とし
ては、再生時とは逆に書込ポインタ(書込アドレス)が
0.3Mbit/sec のタイミングでインクリメントされていく
ことで、入力された音声データが随時バッファメモリ2
0に書き込まれていくことになる。そして、バッファメ
モリ20内に或る程度データが蓄積された状態となった
ら、読出ポインタが1.41Mbit/secのタイミングでインク
リメントされて蓄積されていたデータが読み出されてエ
ンコーダ/デコーダ部8に送られる。従って、セクター
エンコーダ/デコーダ17へのデータ供給(即ち次に述
べる磁気ヘッド6aによるMD90への書込動作)は、
バッファメモリ20の蓄積量に応じて間欠的に行なわれ
ることになる。
【0073】セクターエンコーダ/デコーダ17、EC
Cエンコーダ/デコーダ16、EFMエンコーダ/デコ
ーダ11はそれぞれエンコードモードとされており、バ
ッファメモリ20から読み出されたデータは、セクター
エンコード、CIRCエンコード、EFM変調というエ
ンコード処理が施され、そのデータ(EFM信号)は、
磁気ヘッドドライバ7に供給される。
【0074】磁気ヘッドドライバ7はエンコード処理さ
れた記録データ(EFM信号)に応じて、磁気ヘッド6
に磁気ヘッド駆動信号を供給する。つまり、MD90に
対して磁気ヘッド6によるN又はSの磁界印加を実行さ
せる。
【0075】4.CD再生時の動作 CD再生動作を行なう際のシステムコントローラ21の
制御動作を図4に示す。システムコントローラ21は、
CD再生ドライブ系に対してCD91の再生動作を実行
させるべく、サーボ回路8をCD対応モードとするとと
もに、必要なサーボ動作の実行制御を行なう。切換部2
8はCD再生ドライブ系側を選択させる。CD91の再
生動作は、通常レートの連続的な再生ドライブとする
か、もしくはサーボ回路8の動作として括弧内に示すよ
うに、高速レートのデータ読出を、バッファメモリ20
のデータ蓄積量に応じて間欠的に実行する動作としても
よい。
【0076】またシステムコントローラ21は、マルチ
プレクサ10に対しては光学ヘッド32の出力をRFア
ンプ35に供給させるようにする。また、EFMエンコ
ーダ/エコーダ11、ECCエンコーダ/デコーダ16
のそれぞれに対しては、デコード処理を実行させるよう
に動作モードを制御する。なお、CD再生時にはセクタ
ーエンコーダ/デコーダ17、音声圧縮エンコーダ/デ
コーダ19は用いられない。さらにマルチプレクサ22
に対しては、バッファメモリ20から読み出されたデー
タをD/A変換器23に供給させるようにする。
【0077】この場合も、バッファメモリ20について
は、図1に示したようなエリアA、エリアBの分割設定
は行なわない。そしてメモリコントローラ18に対し
て、ECCエンコーダ/デコーダ16でCIRCデコー
ドされたデータの書込、及びバッファメモリ20から読
み出したデータのマルチプレクサ22を介したD/A変
換器23への供給動作を指示する。なお、光学ヘッド3
2によって通常レートの連続的再生ドライブが行なわれ
る場合は、バッファメモリ20への書込/読出は通常レ
ートで連続的に行なうようにするが、光学ヘッド32に
よって高速レートの間欠的再生ドライブが行なわれるよ
うにする場合は、CIRCデコードされたデータのバッ
ファメモリ20への書込動作は高速レートで間欠的な動
作となり、一方、バッファメモリ20からのデータ読出
及びD/A変換器23への供給動作は、通常レートの連
続的な動作となる。
【0078】このような制御によって実行されるCD再
生動作は次のようになる。システムコントローラ21に
よるサーボ回路8に対する起動指令により、スピンドル
モータ31のCLV回転動作及びフォーカス/トラッキ
ングサーボ系がオンとされ、光学ヘッド32によるデー
タ読取が開始される。
【0079】この再生動作によって、光学ヘッド32に
よりCD91から検出された情報はRFアンプ5に供給
される。そしてRFアンプ5で再生RF信号が抽出さ
れ、さらに2値化されて得られるEFM信号は、デコー
ドモードとされているEFMエンコーダ/デコーダ1
1、ECCエンコーダ/デコーダ16でそれぞれデコー
ドされ、16ビット量子化、44.1KHz サンプリングのデ
ジタル音声データ形態とされた後、メモリコントローラ
18によって一旦バッファメモリ20に書き込まれる。
またサブコードデコーダ14ではTOCやサブコード等
の制御データの抽出が行なわれ、それらはシステムコン
トローラ21に供給されて各種制御に用いられる。
【0080】バッファメモリ20に書き込まれたデータ
は、再生データの転送が通常レートとなるタイミングで
読み出されマルチプレクサ22に供給される。上述のよ
うにマルチプレクサ22は、CD91の再生動作時に
は、バッファメモリ20の読出データを選択するため、
バッファメモリ20からのデジタル音声信号はD/A変
換器23によってアナログ信号とされ、出力端子24か
ら再生音声信号として出力される。
【0081】このようなCD再生動作時にも、CD91
から読み出された音声データがバッファメモリ20へ一
旦書き込まれることになるが、この場合もバッファメモ
リ20へデータの書込/読出は、メモリコントローラ1
2によって書込ポインタと読出ポインタの制御によりア
ドレス指定されて行なわれる。
【0082】上述のように光学ヘッド32等によるCD
再生動作については通常レートで連続的に行なってもよ
いが、高速レートで間欠的に行なってもよい。高速レー
トで間欠的に実行する場合は、CD30からの読出動
作、データ転送及び書込ポインタ(書込アドレス)のイ
ンクリメントを高速レートで実行する。例えばスピンド
ルモータ31を2倍速度で回転させ、データ転送レート
を2.8Mbit/sec とする。一方、読出ポインタ(読出アド
レス)は通常レート(1.4Mbit/sec )でインクリメント
されていくようにすることで、音声出力は通常に行なわ
れるが、バッファメモリ20内には常時或る程度データ
が蓄積された状態となり、即ちCD91の再生動作に関
しても、MD90の再生動作時と同様に高い耐振機能を
実現することができる。
【0083】5.CD−MDダビング時の動作 CD91からMD90へのダビングを行なう際のシステ
ムコントローラ21の制御動作を図5に示す。システム
コントローラ21はサーボ回路8に対しては、CD再生
ドライブ系に対してCD91の高速レートの間欠的なデ
ータ読出動作を実行させるためのサーボドライブ動作
と、MD記録再生ドライブ系に対してMD90に対する
の高速レートの間欠的なデータ記録動作を実行させるた
めのサーボドライブ動作とを、交互に切り換えて時分割
的に実行させる。
【0084】切換部28についてはサーボ回路8の動作
切換に伴って、CD再生ドライブ系側とMD記録再生ド
ライブ系側を切り換える。つまりCD91の再生ドライ
ブとMD90の記録ドライブは異なったタイミングで行
なわれ、このため各ドライブ動作は間欠的なものとな
る。さらにマルチプレクサ10についてはCD91の再
生ドライブ実行期間は光学ヘッド32の出力をRFアン
プ5に供給させ、またMD90の記録ドライブ実行期間
は光学ヘッド2の出力をRFアンプ5に供給させるよう
にする。
【0085】また、EFMエンコーダ/デコーダ11、
ECCエンコーダ/デコーダ16のそれぞれに対して
は、タイミングによってエンコード処理とデコード処理
とを切り換えて実行させるように動作モードを制御して
いく。セクターエンコーダ/デコーダ17については、
タイミングによってエンコード処理と動作オフを切り換
える。さらに音声圧縮エンコーダ/デコーダ19につい
ては、常時エンコードモードで動作させる。
【0086】オーディオ出力すべきデータを選択するマ
ルチプレクサ22、及び音声圧縮エンコードすべきデー
タを選択するマルチプレクサ27に対しては、いずれも
バッファメモリ20のエリアAから読み出されたデータ
を選択させる。
【0087】このダビング動作の場合は、バッファメモ
リ20については、図1に示したようにエリアA、エリ
アBの分割設定を行なう。そしてエリアAについては、
ECCエンコーダ/デコーダ16でCIRCデコードさ
れたデータの間欠的な高速レートの書込、及び書き込ま
れたデータの連続的な通常レートの読出を実行させる。
またエリアBについては、音声圧縮エンコーダ/デコー
ダ19で音声圧縮エンコードされたデータの通常レート
で連続的な書込、及び書き込まれたデータの蓄積量が所
定量に達する毎の高速レートの読出を実行させる。
【0088】このような制御によって実行されるCD−
MDダビング動作は次のようになる。なお、各制御動作
の切換タイミングを図6に示し、これと合わせてダビン
グ動作を説明していく。
【0089】図6のt0時点からダビング動作が開始さ
れるとする。この時点から、まず図6(k)(l)に示
すように、サーボ回路8によるCDモードでの動作及び
切換部28のCD再生ドライブ系の選択制御が行なわ
れ、またマルチプレクサ10により光学ヘッド32の出
力がRFアンプ5に供給されるようにすることで、CD
再生ドライブサーボ系が構築される。そして図6(a)
に示すように、スピンドルモータ31や光学ヘッド32
などのCD再生ドライブ系によるCD91からのデータ
読取が開始される。この動作においてはスピンドルモー
タ31の回転速度が高速回転とされ、つまり高速レート
のデータ読出が行なわれる。
【0090】そして光学ヘッド32によりCD91から
検出された情報からRFアンプ5で抽出されるEFM信
号は、図6(b)(c)に示すようにこの期間デコード
モードとされているEFMエンコーダ/デコーダ11、
ECCエンコーダ/デコーダ16でそれぞれデコードさ
れ、16ビット量子化、44.1KHz サンプリングのデジタ
ル音声データ形態とされることになる。さらに図6
(e)上段に示すように、デコードされたデジタル音声
データは高速レートでバッファメモリ20のエリアAに
書き込まれていく。
【0091】バッファメモリ20のエリアAに書き込ま
れたデータは、図6(e)下段に示すように再生データ
の転送が通常レートとなるタイミングで連続的に読み出
されていき、マルチプレクサ22,27の両方に供給さ
れる。このときマルチプレクサ22は、バッファメモリ
20の読出データを選択するため、バッファメモリ20
からの読み出されるデジタル音声データはD/A変換器
23でアナログ音声信号とされ、図6(f)に示すよう
に出力端子24からダビング動作のモニタ音声として出
力されることになる。
【0092】一方、バッファメモリ20からの読出デー
タ(16ビット量子化、44.1KHz サンプリングのデジタ
ルデータ)は、マルチプレクサ27介して音声圧縮エン
コーダ/デコーダ19にも供給されるが、図6(g)の
ようにこの音声圧縮エンコーダ/デコーダ19はエンコ
ードモードとされており、データ量を約1/5に圧縮す
る音声圧縮エンコード処理が実行される。音声圧縮エン
コーダ/デコーダ19によって圧縮されたデータは図6
(h)上段に示すように通常レート(0.3Mbit/sec )の
タイミングでバッファメモリ20のエリアBに書き込ま
れていく。
【0093】ダビング開始のt0時点からは以上のよう
な動作が行なわれるが、この動作により、バッファメモ
リ20のエリアBにおけるデータ蓄積量は図6(i)に
示すように徐々に多くなっていく。ここでt1時点で、
エリアBのデータ蓄積量が所定量(nクラスタ)となっ
たとする。なおクラスタとはMD90の記録動作の最小
単位となるデータ量に相当し、この例ではnクラスタ単
位で記録を行なうようにしている。
【0094】データ蓄積量がnクラスタとなったt1時
点で、システムコントローラ21は、セクターエンコー
ダ/デコーダ17、ECCエンコーダ/デコーダ16、
EFMエンコーダ/デコーダ11のそれぞれをエンコー
ドモードとする制御を行なう(図6(b)(c)
(d))。またCD再生ドライブ系の再生動作を停止さ
せる(図6(a))とともに、MD記録再生ドライブ系
の記録動作を開始させる(図6(j))。即ち、図6
(k)(l)のようにサーボ回路8によるMD記録モー
ドでの動作及び切換部28のMD記録再生ドライブ系の
選択制御が行なわれ、またマルチプレクサ10により光
学ヘッド2の出力がRFアンプ5に供給されるようにす
ることで、MD記録ドライブサーボ系を構築する。
【0095】そして図6(e)〜(h)のように、エリ
アAからのデータ読出、読出データによるモニタ出力、
読出データの音声圧縮エンコード、音声圧縮エンコード
データのエリアBへの書込、という通常レートで行なわ
れている動作はそのまま継続させたまま、図6(h)下
段に示すようにエリアBからのデータ読出を開始する。
このデータ読出は高速レート(例えば1.41Mbit/sec)で
行なわれる。
【0096】エリアBから読み出されたデータは、エン
コードモードとされているセクターエンコーダ/デコー
ダ17、ECCエンコーダ/デコーダ16、EFMエン
コーダ/デコーダ11でそれぞれセクターエンコード、
CIRCエンコード、EFM変調というエンコード処理
が施され、そのデータ(EFM信号)は、磁気ヘッドド
ライバ7に供給される。磁気ヘッドドライバ7はエンコ
ード処理された記録データ(EFM信号)に応じて、磁
気ヘッド6に磁気ヘッド駆動信号を供給し、MD90に
対する磁気ヘッド6によるN又はSの磁界印加を実行さ
せる。エリアBからのデータ読出から磁気ヘッド6によ
る記録動作までが高速レートで行なわれることになる。
【0097】このt1時点以降は、バッファメモリ20
のエリアBに関してみると、通常レートの書き込みは継
続されているが、高速レートの読出が行なわれるため、
データ蓄積量は図6(i)に示すように減少していく。
【0098】t1時点から開始されたMD記録動作は、
例えばnクラスタ分のデータ記録が完了した時点で終了
される。これがt2時点であったとすると、t2時点か
らはt0〜t1期間と同様の動作が行なわれる。即ちサ
ーボ系がCDモードに切り換えられてCD再生ドライブ
系でCD91の高速再生動作が行なわれ、EFMエンコ
ーダ/デコーダ11、ECCエンコーダ/デコーダ16
でデコードされ、バッファメモリ20のエリアAに書き
込まれていく。
【0099】そして、エリアAからのデータ読出、読出
データによるモニタ出力、読出データの音声圧縮エンコ
ード、音声圧縮エンコードデータのエリアBへの書込、
という通常レートで行なわれている動作はそのまま継続
させるが、エリアBからのデータ読出から磁気ヘッド6
による記録までの動作は行なわれない。
【0100】また、このようなt2時点以降の動作によ
り、エリアBのデータ蓄積量は再び増加していくが、t
3時点で蓄積量がnクラスタに達したら、t3時点以降
はt1〜t2期間と同様の動作が実行される。以下同様
に、このような動作が交互に実行されることでCD−M
Dのダビングが実行されていく。
【0101】本例の複合機器では、以上説明してきたよ
うにMD再生、MD記録、CD再生、CD−MDダビン
グが実行可能とされるが、本例では光学ヘッド32等の
CD再生ドライブ系に専用のサーボ系及びデコード系を
設けず、MD記録再生時だけでなく、CD再生の際のサ
ーボ制御もRFアンプ5、サーボ回路8、サーボドライ
バ9で行なわれ、またCD再生の際のデコード処理はE
FMエンコーダ/デコーダ11、ECCエンコーダ/デ
コーダ16を用いるようにしている。
【0102】またCD再生とMD記録が行なわれるダビ
ング時は、バッファメモリ20のバッファ機能を用い
て、CD再生期間(図6のt0〜t1期間、t2〜t3
期間)とMD記録期間(図6のt1〜t2期間、t3〜
t4期間)を分け、CD再生とMD記録を高速レートで
交互に行なうとともに、RFアンプ5、サーボ回路8、
サーボドライバ9の動作を時分割的にCD再生対応モー
ドとMD記録対応モードとしている。さらにEFMエン
コーダ/デコーダ11、ECCエンコーダ/デコーダ1
6の動作も時分割的にデコードモードとエンコードモー
ドとしている。これによって、CD再生ドライブ系に専
用のサーボ系及びデコード系を設けることなくダビング
可能としている。
【0103】以上のことから本例の複合機器では、MD
再生、MD記録、CD再生、CD−MDダビングを可能
としたまま回路規模を大幅に縮小することができ、これ
にともなって機器の小型化、低コスト化、消費電力の削
減といった効果を得ることができる。さらにシステムコ
ントローラ21とするマイクロコンピュータのポート数
の削減も可能となる。
【0104】さらに本例の場合、CD再生時もバッファ
メモリ20を介して音声出力するようにしているため、
CD再生に関してもMD再生の場合のようにショックプ
ルーフ機能を発揮させることができる。また、ダビング
時には上述したようにCD再生期間とMD記録期間とし
ての各動作が交互に行なわれるが、ユーザーに対するモ
ニタ音声出力は通常のCD再生時と同様に継続して行な
われるため、ユーザーの、ダビングしながら音楽鑑賞を
行なうという使用にも対応できる。
【0105】6.CD/MD複合機器の第2の構成例 次に図7に実施の形態の第2の構成例となるCD/MD
複合機器を示す。このCD/MD複合機器もMD記録再
生ドライブ系とCD再生ドライブ系が搭載されるが、図
1の例のようにサーボ系とエンコード/デコード系を共
用するだけでなく、光学ヘッド2も共用することで、構
成の更なる簡易化を実現するものである。
【0106】光学ヘッド2を共用するための構成として
は、図示するようにMD90を載置するターンテーブル
とCD91を載置するターンテーブルとは同一平面方向
に並んで配置されるようにするとともに、光学ヘッド2
が例えばスレッド機構4のスレッド軸に沿って、図中実
線で示すMD90側の位置と、破線で示すCD91側の
位置との間を移動できるようにしている。
【0107】光学ヘッド2によってMD90もしくはC
D91から検出された情報はRFアンプ5に供給され、
EFM信号、フォーカスエラー信号FE、トラッキング
エラー信号TE等が抽出される。サーボ回路8及びサー
ボドライバ9は、2軸機構3、スレッド機構4、スピン
ドルモータ1,31の駆動を行なうことになるが、上述
した図1の例の場合と同様に、CD再生の場合とMD記
録再生の場合とではサーボゲインなどのサーボ特性等を
切り換えるようにしている。
【0108】またサーボ回路8及びサーボドライバ9
は、CD再生を開始する場合は、スレッド機構4を駆動
して、光学ヘッド2をCD91側の位置まで移動させる
動作を行ない、MD記録/再生をを開始する場合は、ス
レッド機構4を駆動して、光学ヘッド2をMD90側の
位置まで移動させる動作を行なう。図7においてその他
の構成及び動作は基本的に図1と同様であるため、同一
部分は同一符号を付し、説明を省略する。
【0109】この場合のMD再生動作、MD記録動作に
ついては、光学ヘッド2がMD側の位置とされること、
及び図1におけるマルチプレクサ10や切換部28が不
要となり、これらの動作制御がなくなること以外は、上
記した図1の例とほぼ同様である。またCD再生動作に
ついても、光学ヘッド2がCD側の位置とされること、
及び図1におけるマルチプレクサ10や切換部28の動
作制御がなくなること以外は、上記図1の例とほぼ同様
である。
【0110】7.第2の構成例でのCD−MDダビング
時の動作 図7のCD/MD複合機器において、CD91からMD
90へのダビングを行なう際のシステムコントローラ2
1の制御動作を図8に示す。システムコントローラ21
は、サーボ回路8に対しては、CD再生ドライブ系(こ
の場合、光学ヘッド2とスピンドルモータ31)に対し
てCD91の高速レートのデータ読出動作を実行させる
ためのサーボドライブ動作と、MD記録再生ドライブ系
(この場合、光学ヘッド2とスピンドルモータ1)に対
してMD90に対する高速レートのデータ記録動作を実
行させるためのサーボドライブ動作とを、交互に切り換
えて時分割的に実行させる。サーボ回路8の動作切換を
行なう場合には、光学ヘッド2の位置のMD側とCD側
の間での移動制御も行なうことになる。当然ながらCD
91の再生ドライブとMD90の記録ドライブは異なっ
たタイミングで行なわれ、このため各ドライブ動作は間
欠的なものとなる。
【0111】またシステムコントローラ21は、EFM
エンコーダ/デコーダ11、ECCエンコーダ/デコー
ダ16のそれぞれに対しては、タイミングによってエン
コード処理とデコード処理とを切り換えて実行させるよ
うに動作モードを制御していく。セクターエンコーダ/
デコーダ17については、タイミングによってエンコー
ド処理と動作オフを切り換える。さらに音声圧縮エンコ
ーダ/デコーダ19については、常時エンコードモード
で動作させる。
【0112】オーディオ出力すべきデータを選択するマ
ルチプレクサ22、及び音声圧縮エンコードすべきデー
タを選択するマルチプレクサ27に対しては、いずれも
バッファメモリ20のエリアAから読み出されたデータ
を選択させる。
【0113】このダビング動作の場合は、バッファメモ
リ20については、図7に示したようにエリアA、エリ
アBの分割設定を行なう。なおこの図7の例でも図1の
例と同様に、MD再生時、MD記録時、CD再生時につ
いてはエリアA、エリアBの分割設定は不要である。
【0114】ダビング動作時にはエリアAについては、
ECCエンコーダ/デコーダ16でCIRCデコードさ
れたデータの間欠的な高速レートの書込、及び書き込ま
れたデータの連続的な通常レートの読出を実行させる。
またエリアBについては、音声圧縮エンコーダ/デコー
ダ19で音声圧縮エンコードされたデータの通常レート
で連続的な書込、及び書き込まれたデータの蓄積量が所
定量に達する毎の高速レートの読出を実行させる。
【0115】このような制御によって実行されるCD−
MDダビング動作は次のようになる。なお、各制御動作
の切換タイミングを図9に示し、これと合わせてダビン
グ動作を説明していく。
【0116】図9のt10時点からダビング動作が開始
されるとする。ダビング動作はまずCD再生から開始さ
れるため、図9(l)に示すようにスレッド機構4が駆
動されて光学ヘッド2がCD91側に移動され、CD再
生可能状態とされる。
【0117】t11時点で光学ヘッド2の移動が完了し
たら、この時点から、まず図9(k)に示すように、サ
ーボ回路8によるCDモードでの動作が行なわれ、また
光学ヘッド2の出力がRFアンプ5に供給されること
で、CD再生ドライブサーボ系が構築される。そして図
9(a)に示すように、スピンドルモータ31及び光学
ヘッド2の動作により、CD91からのデータ読取が開
始される。この動作においてはスピンドルモータ31の
回転速度が高速回転(例えば通常の2倍速)とされ、つ
まり高速レートのデータ読出が行なわれる。スピンドル
サーボはEFMクロックCKEFM を用いたサーボ動作と
されている。
【0118】そして光学ヘッド2によりCD91から検
出された情報からRFアンプ5で抽出されるEFM信号
は、図9(b)(c)に示すようにこの期間デコードモ
ードとされているEFMエンコーダ/デコーダ11、E
CCエンコーダ/デコーダ16でそれぞれデコードさ
れ、16ビット量子化、44.1KHz サンプリングのデジタ
ル音声データ形態とされることになる。さらに図9
(e)上段に示すように、デコードされたデジタル音声
データは高速レートでバッファメモリ20のエリアAに
書き込まれていく。
【0119】バッファメモリ20のエリアAに書き込ま
れたデータは、図9(e)下段に示すように再生データ
の転送が通常レートとなるタイミングで読み出されマル
チプレクサ22,27の両方に供給される。このときマ
ルチプレクサ22は、バッファメモリ20の読出データ
を選択するため、バッファメモリ20からの読み出され
るデジタル音声データはD/A変換器23でアナログ音
声信号とされ、図9(f)に示すように出力端子24か
らダビング動作のモニタ音声として出力されることにな
る。
【0120】一方、バッファメモリ20からの読出デー
タ(16ビット量子化、44.1KHz サンプリングのデジタ
ルデータ)は、マルチプレクサ27介して音声圧縮エン
コーダ/デコーダ19にも供給されるが、図9(g)の
ようにこの音声圧縮エンコーダ/デコーダ19はエンコ
ードモードとされており、データ量を約1/5に圧縮す
る音声圧縮エンコード処理が実行される。音声圧縮エン
コーダ/デコーダ19によって圧縮されたデータは図9
(h)上段に示すように通常レート(0.3Mbit/sec )の
タイミングでバッファメモリ20のエリアBに書き込ま
れていく。
【0121】ダビングにおけるCD再生動作開始のt1
1時点からは以上のような動作が行なわれるが、この動
作により、バッファメモリ20のエリアBにおけるデー
タ蓄積量は図9(i)に示すように徐々に多くなってい
く。ここでt12時点で、エリアBのデータ蓄積量が所
定量(nクラスタ)となったとする。なおこの例でも、
MD90に対してはnクラスタ単位で記録を行なうよう
にしている。
【0122】データ蓄積量がnクラスタとなったt12
時点で、システムコントローラ21は、ダビング動作を
CD再生からMD記録に切り換える制御を行なう。即ち
図9(a)のようにCD再生ドライブ系の再生動作をt
12時点で停止させる。そして図9(l)に示すように
スレッド機構4が駆動されて光学ヘッド2がMD90側
に移動され、MD記録可能状態とされる。
【0123】t13時点で光学ヘッド2の移動が完了し
たら、セクターエンコーダ/デコーダ17、ECCエン
コーダ/デコーダ16、EFMエンコーダ/デコーダ1
1のそれぞれをエンコードモードとして動作を開始させ
る制御を行なう(図9(b)(c)(d))。またMD
記録再生ドライブ系の記録動作を開始させる(図9
(j))。即ち、図9(k)のようにサーボ回路8によ
るMD記録モードでの動作により光学ヘッド2の出力が
RFアンプ5に供給されるようにすることで、MD記録
ドライブサーボ系を構築される。もちろんこの場合スピ
ンドルサーボはグルーブクロックCKGVを用いたサーボ
動作に切り換えられ、スピンドルモータ1によってMD
90のCLV回転が行なわれる。また光学ヘッド2のレ
ーザ出力レベルは記録用の高レベルに切り換えられる。
【0124】そして図9(e)〜(h)のように、エリ
アAからのデータ読出、読出データによるモニタ出力、
読出データの音声圧縮エンコード、音声圧縮エンコード
データのエリアBへの書込、という通常レートで行なわ
れている動作はそのまま継続させたまま、図9(h)下
段に示すようにエリアBからのデータ読出を開始する。
このデータ読出は高速レート(例えば1.41Mbit/sec)で
行なわれる。
【0125】エリアBから読み出されたデータは、エン
コードモードとされているセクターエンコーダ/デコー
ダ17、ECCエンコーダ/デコーダ16、EFMエン
コーダ/デコーダ11でそれぞれセクターエンコード、
CIRCエンコード、EFM変調というエンコード処理
が施され、そのデータ(EFM信号)は、磁気ヘッドド
ライバ7に供給される。磁気ヘッドドライバ7はエンコ
ード処理された記録データ(EFM信号)に応じて、磁
気ヘッド6に磁気ヘッド駆動信号を供給し、MD90に
対する磁気ヘッド6によるN又はSの磁界印加を実行さ
せる。エリアBからのデータ読出から磁気ヘッド6によ
る記録動作までが高速レートで行なわれることになる。
【0126】このt13時点以降は、バッファメモリ2
0のエリアBに関してみると、通常レートの書き込みは
継続されているが、高速レートの読出が行なわれるた
め、データ蓄積量は図9(i)に示すように減少してい
く。
【0127】t13時点から開始されたMD記録動作
は、例えばnクラスタ分のデータ記録が完了した時点で
終了される。これがt14時点であったとすると、t1
4時点からは再びCD再生動作が行なわれる。即ちt1
4〜t15期間で光学ヘッド2がCD91側に移動され
(図9(l))、t15時点から、t11〜t12期間
と同様の動作が行なわれる。つまりサーボ系がCDモー
ドに切り換えられて光学ヘッド2及びスピンドルモータ
31によるCD91の高速再生動作が行なわれ、読み出
されたデータはEFMエンコーダ/デコーダ11、EC
Cエンコーダ/デコーダ16でデコードされ、バッファ
メモリ20のエリアAに書き込まれていく。
【0128】そして、エリアAからのデータ読出、読出
データによるモニタ出力、読出データの音声圧縮エンコ
ード、音声圧縮エンコードデータのエリアBへの書込、
という通常レートで行なわれている動作はそのまま継続
させるが、エリアBからのデータ読出から磁気ヘッド6
による記録までの動作は行なわれない。
【0129】また、このようなt15時点以降の動作に
より、エリアBのデータ蓄積量は再び増加していくが、
t16時点で蓄積量がnクラスタに達したら、t16時
点以降はt12〜t14期間と同様の動作が実行され
る。つまり光学ヘッド2がMD90側に移動され、MD
90に対する記録動作が行なわれる。以下同様に、この
ような動作が交互に実行されることでCD−MDのダビ
ングが実行されていく。
【0130】本例の複合機器では、以上説明してきたよ
うにMD再生、MD記録、CD再生、CD−MDダビン
グが実行可能とされるが、本例ではMD再生/記録、C
D再生の各動作において、光学ヘッド2(及び2軸機構
3、スレッド機構4)、RFアンプ5、サーボ回路8、
サーボドライバ9、EFMエンコーダ/デコーダ11、
ECCエンコーダ/デコーダ16が共用されるようにし
ている。
【0131】またCD再生とMD記録が行なわれるダビ
ング時は、バッファメモリ20のバッファ機能を用い
て、CD再生期間(図9のt11〜t12期間、t15
〜t16期間)とMD記録期間(図9のt13〜t14
期間、t17〜t18期間)を分け、光学ヘッド2の位
置を切り換えて、CD再生とMD記録を高速レートで交
互に行なうとともに、RFアンプ5、サーボ回路8、サ
ーボドライバ9の動作を時分割的にCD再生対応モード
とMD記録対応モードとしている。さらにEFMエンコ
ーダ/デコーダ11、ECCエンコーダ/デコーダ16
の動作も時分割的にデコードモードとエンコードモード
としている。これによって、CD再生ドライブ系及びM
D記録再生ドライブ系として各々に専用の光学ヘッド、
サーボ系及びデコード系を設けることなくダビング可能
としている。
【0132】以上のことから本例の複合機器では、MD
再生、MD記録、CD再生、CD−MDダビングを可能
としたまま回路規模を大幅に縮小することができ、その
簡略化の度合いは図1の例よりも大きいものとなってい
る。これにより機器の小型化、低コスト化、消費電力の
削減といった効果をさらに促進することができる。さら
にシステムコントローラ21とするマイクロコンピュー
タのポート数の削減や処理負担の軽減という効果も大き
くなる。
【0133】また本例の場合、図1の例と同様にCD再
生時もバッファメモリ20を介して音声出力するように
しているため、CD再生に関してもMD再生の場合のよ
うにショックプルーフ機能を発揮させることができる。
また、ダビング時には上述したようにCD再生期間とM
D記録期間としての各動作が交互に行なわれるが、ユー
ザーに対するモニタ音声出力は通常のCD再生時と同様
に継続して行なわれるため、ユーザーの、ダビングしな
がら音楽鑑賞を行なうという使用にも対応できる。
【0134】さらに、本例では図1の例に比べて、光学
ヘッド2の共用とこれに伴うマルチプレクサ10や切換
部28を不要とする構成となっているが、これによって
RF系でのセレクタ(即ちマルチプレクサ10)に起因
するノイズマージンの劣化という恐れも解消できる。ま
た光学ヘッド2やサーボ回路8が単一であるということ
は、その製造の簡略化だけでなく、調整工程も簡略化さ
れる(つまり2つのサーボ系や光学ヘッドをそれぞれ調
整する必要がない)という効果も得られる。
【0135】8.CD/MD複合機器の第3の構成例 図10に実施の形態の第3の構成例となるCD/MD複
合機器を示す。なおこの例は、バッファメモリ20のエ
リア分割を行なわないものであり、その他の構成は基本
的に図7と同様であるため、同一部分は同一符号を付
し、説明を省略する。
【0136】この場合のMD再生動作、MD記録動作に
ついては上記図7の例と同様である。CD再生動作につ
いては、CD91側に移動された光学ヘッド2、RFア
ンプ5、EFMエンコーダ/デコーダ11、ECCエン
コーダ/デコーダ16、マルチプレクサ22、D/A変
換器23、出力端子24という経路で再生信号が出力さ
れる。この例ではバッファメモリ20を介しておらず、
従って信号伝送は通常レートで行なわれることになる。
ただしこの場合もECCエンコーダ/デコーダ16の出
力を高速レートでバッファメモリ20に蓄積していき、
通常レートで読み出したデータをD/A変換器23に供
給して出力端子24から出力していく動作を行ない、い
わゆるショックプルーフ機能を実現させることも可能で
ある。
【0137】9.第3の構成例でのCD−MDダビング
時の動作 この図10の例では、CD−MDダビング時の動作の際
には、CD再生音声のモニタ出力は行なわないようにす
るものである。
【0138】CD91からMD90へのダビングを行な
う際のシステムコントローラ21の制御動作を図11に
示す。システムコントローラ21は、サーボ回路8に対
しては、CD再生ドライブ系(即ち光学ヘッド2とスピ
ンドルモータ31)に対してCD91のデータ読出動作
を実行させるためのサーボドライブ動作と、MD記録再
生ドライブ系(即ち光学ヘッド2とスピンドルモータ
1)に対してMD90に対するデータ記録動作を実行さ
せるためのサーボドライブ動作とを、交互に切り換えて
時分割的に実行させる。
【0139】このようなサーボ回路8の動作切換を行な
う場合には、光学ヘッド2の位置のMD側とCD側の間
での移動制御も行なうことになる。当然ながらCD91
の再生ドライブとMD90の記録ドライブは異なったタ
イミングで行なわれ、このため各ドライブ動作は間欠的
なものとなる。
【0140】なお、各ドライブ動作は高速レートで行な
ってもよいし、通常レートとしてもよい。また一方を高
速レート、他方を通常レートとしてもよい。本例のよう
にダビング記録を行なっているCD再生音声をモニタし
ない場合は、再生動作・記録動作における動作速度の制
限はなくなる。ただし、各ドライブ動作を高速レートで
行なうことでダビング動作を迅速に完了することがで
き、好適であることはいうまでもない。
【0141】またシステムコントローラ21は、EFM
エンコーダ/エコーダ11、ECCエンコーダ/デコー
ダ16のそれぞれに対しては、タイミングによってエン
コード処理とデコード処理とを切り換えて実行させるよ
うに動作モードを制御していく。
【0142】セクターエンコーダ/デコーダ17につい
ては、タイミングによってエンコード処理と動作オフを
切り換える。さらに音声圧縮エンコーダ/デコーダ19
については、セクターエンコーダ/デコーダ17とは逆
のタイミングでエンコード処理と動作オフを切り換える
とともに、音声圧縮エンコードすべきデータを選択する
マルチプレクサ27に対しては、ECCエンコーダ/デ
コーダ16から出力されたデータを選択させる。
【0143】このダビング動作の場合は、バッファメモ
リ20については、図1の例のようなエリアA、エリア
Bの分割設定は行なわない。そしてバッファメモリ20
に対しては、音声圧縮エンコーダ/デコーダ19で音声
圧縮エンコードされたデータの書込、及び書き込まれた
データの蓄積量が所定量に達する毎の読出を実行させ
る。
【0144】このような制御によって実行されるCD−
MDダビング動作は次のようになる。なお、各制御動作
の切換タイミングを図12に示し、これと合わせてダビ
ング動作を説明していく。
【0145】図12のt20時点からダビング動作が開
始されるとする。ダビング動作はまずCD再生から開始
されるため、図12(j)に示すようにスレッド機構4
が駆動されて光学ヘッド2がCD91側に移動され、C
D再生可能状態とされる。
【0146】t21時点で光学ヘッド2の移動が完了し
たら、この時点から図12(i)に示すように、サーボ
回路8によるCDモードでの動作が行なわれ、また光学
ヘッド2の出力がRFアンプ5に供給されることで、C
D再生ドライブサーボ系が構築される。そして図12
(a)に示すように、スピンドルモータ31及び光学ヘ
ッド2の動作によるCD91からのデータ読取が開始さ
れる。
【0147】そして光学ヘッド2によりCD91から検
出された情報からRFアンプ5で抽出されるEFM信号
は、図12(b)(c)に示すようにこの期間デコード
モードとされているEFMエンコーダ/デコーダ11、
ECCエンコーダ/デコーダ16でそれぞれデコードさ
れ、16ビット量子化、44.1KHz サンプリングのデジタ
ル音声データ形態とされることになる。
【0148】この16ビット量子化、44.1KHz サンプリ
ングのデジタル音声データは、マルチプレクサ27を介
して音声圧縮エンコーダ/デコーダ19に供給される
が、図12(e)のようにこの音声圧縮エンコーダ/デ
コーダ19はエンコードモードとされており、データ量
を約1/5に圧縮する音声圧縮エンコード処理が実行さ
れる。音声圧縮エンコーダ/デコーダ19によって圧縮
されたデータは図12(f)に示すようにバッファメモ
リ20に書き込まれていく。
【0149】CD再生開始のt21時点からは以上のよ
うな動作が行なわれるため、バッファメモリ20のデー
タ蓄積量は図12(g)に示すように徐々に多くなって
いく。ここでt22時点でデータ蓄積量が所定量(nク
ラスタ)となったとする。するとシステムコントローラ
21は、ダビング動作をCD再生からMD記録に切り換
える制御を行なう。即ち図12(a)のようにCD再生
ドライブ系の再生動作をt22時点で停止させる。再生
停止に伴って音声圧縮エンコーダ/デコーダ19の動作
もオフとする(図12(e))そして図12(l)に示
すようにスレッド機構4が駆動されて光学ヘッド2がM
D90側に移動され、MD記録可能状態とされる。
【0150】t23時点で光学ヘッド2の移動が完了し
たら、システムコントローラ21は、セクターエンコー
ダ/デコーダ17、ECCエンコーダ/デコーダ16、
EFMエンコーダ/デコーダ11のそれぞれをエンコー
ドモードとして動作を開始させる制御を行なう(図12
(b)(c)(d))。そしてMD記録再生ドライブ系
の記録動作を開始させる(図12(h))。
【0151】t23時点からのMD記録のための動作と
して、図12(f)のようにバッファメモリ20からの
データ読出を行なう。読み出されたデータは、エンコー
ドモードとされているセクターエンコーダ/デコーダ1
7、ECCエンコーダ/デコーダ16、EFMエンコー
ダ/デコーダ11でそれぞれセクターエンコード、CI
RCエンコード、EFM変調というエンコード処理が施
され、そのデータ(EFM信号)は、磁気ヘッドドライ
バ7に供給される。磁気ヘッドドライバ7はエンコード
処理された記録データ(EFM信号)に応じて、磁気ヘ
ッド6に磁気ヘッド駆動信号を供給し、MD90に対す
る磁気ヘッド6によるN又はSの磁界印加を実行させ
る。
【0152】このt23時点以降は、バッファメモリ2
0に関してみると、書き込みは行なわれず、読出のみが
行なわれるため、データ蓄積量は図12(g)に示すよ
うに減少していく。そしてt23時点から開始されたM
D記録動作は、nクラスタ分のデータ記録が完了し蓄積
量がゼロとなった時点で一旦終了される。これがt24
時点であったとすると、t24時点からは再びCD再生
動作が行なわれる。即ちt24〜t25期間で光学ヘッ
ド2がCD91側に移動され(図12(l))、t25
時点から、t21〜t22期間と同様の動作が行なわれ
る。つまり光学ヘッド2及びスピンドルモータ31の動
作によりCD91の再生動作が行なわれ、EFMエンコ
ーダ/デコーダ11、ECCエンコーダ/デコーダ16
でのデコード処理、音声圧縮エンコーダ/デコーダ19
での音声圧縮エンコード、音声圧縮エンコードデータの
バッファメモリ20への書込という動作が行なわれる。
【0153】また、このようなt25時点以降の動作に
より、バッファメモリ20のデータ蓄積量は再び増加し
ていくが、t26時点で蓄積量がnクラスタに達した
ら、t26時点以降はt22〜t24期間と同様の動作
が実行される。以下同様に、このような動作が交互に実
行されることでCD−MDのダビングが実行されてい
く。
【0154】即ち本例の複合機器では、CD−MDダビ
ング時に音声モニタはできないが、図7の例と同様な非
常に簡易な回路構成で、MD再生、MD記録、CD再
生、CD−MDダビングが実行可能とされる。つまり図
7の例と同様に機器の小型化、低コスト化、消費電力の
削減、システムコントローラ21とするマイクロコンピ
ュータのポート数の削減といった効果を得ることができ
る。
【0155】また、この例ではバッファメモリ20のエ
リア分割を行なわないため、メモリ制御動作も簡略化さ
れる。ところでCD−MDダビング時に音声モニタはで
きないが、これは逆にいえば、ダビング時にはどのよう
な速度でCD再生/MD記録を行なってもよいというこ
とになり、従って例えば4倍速、8倍速などの高い転送
レートでのCD再生/MD記録を行なうことで、ダビン
グ所要時間の短縮化を実現できるという利点が得られ
る。
【0156】以上本発明としての実施の形態を説明して
きたが、本発明は各種の複合機器として実現できる。例
えばMD再生装置部とMD記録装置部を有する複合機器
やDATなどのテープメディアを用いた記録再生装置部
を有する複合機器などとしてもよい。
【0157】
【発明の効果】以上説明したように本発明の複合機器
は、第1の記録又は再生ヘッド系と第2の記録又は再生
ヘッド系に対して選択的にサーボドライブ信号を供給す
ることで、第1の記録又は再生ヘッド系と第2の記録又
は再生ヘッド系の一方を選択して記録又は再生動作を実
行させることができるサーボ手段とを備え、つまり第
1、第2の記録又は再生ヘッド系についてサーボ手段が
共有されるようにしている。これによって、複合機器と
しての動作機能を維持したまま、部品点数の削減や回路
構成の簡易化を実現し、これに伴って機器の小型化、低
コスト化、消費電力の削減、マイクロコンピュータのポ
ート数や処理負担の削減といった効果を得ることができ
る。
【0158】また本発明では、第1の記録媒体の記録又
は再生動作位置と、この第1の記録媒体とは同種もしく
は別種の第2の記録媒体の記録又は再生動作位置とを移
動可能にヘッド機構を形成し、第1の記録媒体に関する
記録又は再生動作と第2の記録媒体に関する記録又は再
生動作とについて、ヘッド機構とサーボ手段が共用され
るようにしている。これによって部品点数の削減や回路
構成の簡易化という効果を一層促進することができ、小
型化、低コスト化、低消費電力化、処理負担の削減とい
った効果を一層顕著なものとすることができる。さら
に、ヘッド機構を共用することで、RF信号段階で信号
経路にスイッチングを行なう必要が無くなり、ノイズマ
ージンの劣化の恐れも解消できる。また、ヘッド機構及
びサーボ機構が単一であることで、調整工程も簡略化さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の複合機器のブロッ
ク図である。
【図2】第1の実施の形態の複合機器のMD再生時の制
御の説明図である。
【図3】第1の実施の形態の複合機器のMD記録時の制
御の説明図である。
【図4】第1の実施の形態の複合機器のCD再生時の制
御の説明図である。
【図5】第1の実施の形態の複合機器のCD−MDダビ
ング時の制御の説明図である。
【図6】第1の実施の形態の複合機器のCD−MDダビ
ング時の制御切換のタイミングの説明図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態の複合機器のブロッ
ク図である。
【図8】第2の実施の形態の複合機器のCD−MDダビ
ング時の制御の説明図である。
【図9】第2の実施の形態の複合機器のCD−MDダビ
ング時の制御切換のタイミングの説明図である。
【図10】本発明の第3の実施の形態の複合機器のブロ
ック図である。
【図11】第3の実施の形態の複合機器のCD−MDダ
ビング時の制御の説明図である。
【図12】第3の実施の形態の複合機器のCD−MDダ
ビング時の制御切換のタイミングの説明図である。
【図13】従来の複合機器のブロック図である。
【符号の説明】
1,31 スピンドルモータ、2,32 光学ヘッド、
3,33 2軸機構、4,34 スレッド機構、5 R
Fアンプ、6 磁気ヘッド、7 磁気ヘッドドライバ、
8 サーボ回路、9 サーボドライバ、10,22,2
7 マルチプレクサ、11 EFMエンコーダ/デコー
ダ、12 EFM−PLL回路、13グルーブPLL回
路、14 サブコードデコーダ、15 グルーブデコー
ダ、16 ECCエンコーダ/デコーダ、17 セクタ
ーエンコーダ/デコーダ、18メモリコントローラ、1
9 音声圧縮エンコーダ/デコーダ、20 バッファメ
モリ、21 システムコントローラ、23 D/A変換
器、24 出力端子、25 入力端子、26 A/D変
換器、28 切換部、29 操作部、30 表示部、9
0 MD、91 CD

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の記録媒体に対してデータの記録又
    は再生動作を実行する第1の記録又は再生ヘッド系と、 前記第1の記録媒体とは同種もしくは別種の第2の記録
    媒体に対してデータの記録又は再生動作を実行する第2
    の記録又は再生ヘッド系と、 前記第1の記録又は再生ヘッド系と前記第2の記録又は
    再生ヘッド系に対して選択的にサーボドライブ信号を供
    給することで、前記第1の記録又は再生ヘッド系と前記
    第2の記録又は再生ヘッド系の一方を選択して記録又は
    再生動作を実行させることができるサーボ手段と、 を備えて構成されることを特徴とする複合機器。
  2. 【請求項2】 第1の記録媒体の記録又は再生動作位置
    と、この第1の記録媒体とは同種もしくは別種の第2の
    記録媒体の記録又は再生動作位置とを移動可能に形成さ
    れたヘッド機構と、 前記ヘッド機構が第1の記録媒体の記録又は再生動作位
    置とされているときは前記ヘッド機構に対して第1の記
    録媒体の記録又は再生動作に対応するサーボドライブ信
    号を供給して第1の記録媒体の記録又は再生動作を実行
    させることができるとともに、前記ヘッド機構が第2の
    記録媒体の記録又は再生動作位置とされているときは前
    記ヘッド機構に対して第2の記録媒体の記録又は再生動
    作に対応するサーボドライブ信号を供給して第2の記録
    媒体の記録又は再生動作を実行させることができるサー
    ボ手段と、 を備えて構成されることを特徴とする複合機器。
JP15634796A 1996-05-29 1996-05-29 複合機器 Withdrawn JPH09320195A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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