JPH093182A - 固相重合されたポリエチレンテレフタレートの処理方法 - Google Patents
固相重合されたポリエチレンテレフタレートの処理方法Info
- Publication number
- JPH093182A JPH093182A JP15602895A JP15602895A JPH093182A JP H093182 A JPH093182 A JP H093182A JP 15602895 A JP15602895 A JP 15602895A JP 15602895 A JP15602895 A JP 15602895A JP H093182 A JPH093182 A JP H093182A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyethylene terephthalate
- solid
- phase polymerization
- inert gas
- treating method
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ポリエチレンテレフタレート中のホルムアル
デヒド(FA)やアセトアルデヒド(AA)含有量及び
成形時の再生成されるFA及びAAを低減すること。 【構成】 固相重合したポリエチレンテレフタレートを
酸素の不存在下、水素を含有する不活性気体気流下で乾
燥させる方法により成形後の製品のFAやAAを低減で
きる。
デヒド(FA)やアセトアルデヒド(AA)含有量及び
成形時の再生成されるFA及びAAを低減すること。 【構成】 固相重合したポリエチレンテレフタレートを
酸素の不存在下、水素を含有する不活性気体気流下で乾
燥させる方法により成形後の製品のFAやAAを低減で
きる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は固相重合されたポリエチ
レンテレフタートペレット(チップ)の乾燥処理方法に
関し、更に詳しくは酸素の不存在下、水素を含有する不
活性気体で乾燥を行い、かつこれによりチップ中のホル
ムアルデヒド(以下FAと略記することがある)及びア
セトアルデヒド(以下AAと略記することがある)を低
減させ、また溶融成形時再生成されるFA及びAA量を
低減させることを特徴とする固相重合されたポリエチレ
ンテレフタレートの処理方法に関する。
レンテレフタートペレット(チップ)の乾燥処理方法に
関し、更に詳しくは酸素の不存在下、水素を含有する不
活性気体で乾燥を行い、かつこれによりチップ中のホル
ムアルデヒド(以下FAと略記することがある)及びア
セトアルデヒド(以下AAと略記することがある)を低
減させ、また溶融成形時再生成されるFA及びAA量を
低減させることを特徴とする固相重合されたポリエチレ
ンテレフタレートの処理方法に関する。
【0002】
【従来技術とその問題点】近年、ポリエチレンテレフタ
レートを中心とするポリエステル製容器は、その優れた
透明性、卓越した力学的物性、均衡のとれたガスバリヤ
性及び優れた衛生性に着目され、醤油、ソース、食油、
ジュース、ビール、炭酸飲料等の食品容器や洗剤、化粧
品、医薬品等の容器に使用され、目覚しい展開がなされ
ている。しかし、エチレンテレフタレートを主たる繰返
し単位とするポリエステルは、ポリエステルの溶融重合
時に副生するFAやAAをペレット中に包含している。
そして、このペレットがビンやフイルム等の容器に成形
された際に残存するFAやAAに加え、成形加工時にも
FAやAAが再生され、しかも容器材質中に封じ込まれ
る結果、このびんやフイルム容器に炭酸飲料、食用油、
ジュース等の液体食品を充填すると、これら液体食品中
にFA及びAAが溶出し、味や匂いに影響を及ぼすとい
う弊害が生じ、ポリエステル容器の大きな欠点になって
いる。
レートを中心とするポリエステル製容器は、その優れた
透明性、卓越した力学的物性、均衡のとれたガスバリヤ
性及び優れた衛生性に着目され、醤油、ソース、食油、
ジュース、ビール、炭酸飲料等の食品容器や洗剤、化粧
品、医薬品等の容器に使用され、目覚しい展開がなされ
ている。しかし、エチレンテレフタレートを主たる繰返
し単位とするポリエステルは、ポリエステルの溶融重合
時に副生するFAやAAをペレット中に包含している。
そして、このペレットがビンやフイルム等の容器に成形
された際に残存するFAやAAに加え、成形加工時にも
FAやAAが再生され、しかも容器材質中に封じ込まれ
る結果、このびんやフイルム容器に炭酸飲料、食用油、
ジュース等の液体食品を充填すると、これら液体食品中
にFA及びAAが溶出し、味や匂いに影響を及ぼすとい
う弊害が生じ、ポリエステル容器の大きな欠点になって
いる。
【0003】本発明者等はこのような欠点のないポリエ
チレンテレフタレートを処理する方法について検討した
結果、FA及びAA含有量が少なく、しかも溶融成形時
に再生成されるFA及びAA量の少ない固相重合された
ポリエチレンテレフタレートを得るための乾燥方法を見
いだし、本発明に到達した。
チレンテレフタレートを処理する方法について検討した
結果、FA及びAA含有量が少なく、しかも溶融成形時
に再生成されるFA及びAA量の少ない固相重合された
ポリエチレンテレフタレートを得るための乾燥方法を見
いだし、本発明に到達した。
【0004】
【発明の構成】本発明は固相重合されたポリエチレンテ
レフタレート(以下PETと略記することがある)のペ
レット等を、酸素の不存在下、水素を含有する不活性気
体気流下で乾燥させることからなるPETの処理方法で
ある。
レフタレート(以下PETと略記することがある)のペ
レット等を、酸素の不存在下、水素を含有する不活性気
体気流下で乾燥させることからなるPETの処理方法で
ある。
【0005】この乾燥は酸素の不存在下、水素の存在す
る不活性気体気流下で行う。
る不活性気体気流下で行う。
【0006】不活性気体中における酸素量は全気体中
0.1mol%以下を実質的不存在下という。酸素量が
0.1mol%を超えると、チップ中のFA、AA、再
生FA、再生AAは低減せず好ましくない。
0.1mol%以下を実質的不存在下という。酸素量が
0.1mol%を超えると、チップ中のFA、AA、再
生FA、再生AAは低減せず好ましくない。
【0007】不活性気体に占める水素量は全気体中0.
1mol%以上、96mol%以下、好ましくは0.1
mol%以上、70mol%以下である。水素量が0.
1mol%未満であるとAA、FA及び再生AA、再生
FAは低減せず、96mol%を越えると爆発の危険が
あり好ましくない。他の不活性気体については、窒素、
アルゴン、ネオン等が挙げられるが中でも窒素が好まし
い。
1mol%以上、96mol%以下、好ましくは0.1
mol%以上、70mol%以下である。水素量が0.
1mol%未満であるとAA、FA及び再生AA、再生
FAは低減せず、96mol%を越えると爆発の危険が
あり好ましくない。他の不活性気体については、窒素、
アルゴン、ネオン等が挙げられるが中でも窒素が好まし
い。
【0008】全気体の使用量は、チップ1kg当たり常
圧では1〜500リットル/min、好ましくは1〜3
00リットル/minであり、真空下では真空度を保ち
得る量であれば支障はない。また乾燥機は通常用いられ
る乾燥装置を用いることができ、バッチ式、連続式のど
ちらでも良い。
圧では1〜500リットル/min、好ましくは1〜3
00リットル/minであり、真空下では真空度を保ち
得る量であれば支障はない。また乾燥機は通常用いられ
る乾燥装置を用いることができ、バッチ式、連続式のど
ちらでも良い。
【0009】乾燥温度は常温から180℃が好ましい。
乾燥温度が180℃を超えると、再び固相重合され、固
有粘度が上昇し、品質変化が起こり好ましくない。
乾燥温度が180℃を超えると、再び固相重合され、固
有粘度が上昇し、品質変化が起こり好ましくない。
【0010】乾燥時間は、ポリエチレンテレフタレート
チップを熱劣化させない範囲で行われ、好ましくは1〜
30時間である。
チップを熱劣化させない範囲で行われ、好ましくは1〜
30時間である。
【0011】本発明のポリエチレンテレフタレートは溶
融重合を経たプレポリマーを少なくとも一段の固相重合
工程で重縮合したものであり、その固相重合方法に関し
ては従来から蓄積された技術により製造することができ
る。
融重合を経たプレポリマーを少なくとも一段の固相重合
工程で重縮合したものであり、その固相重合方法に関し
ては従来から蓄積された技術により製造することができ
る。
【0012】
【実施例】以下実施例により、本発明を補説する。 (1)固有粘度(IV) フェノール/テトラクロロエタン(60/40重量比)
混合溶媒を用い35℃で測定した溶液粘度から算出し
た。 (2)ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド 液体N2 中で試料を粉砕し容器に入れ、水を加え、15
0℃のオイルバス中で2時間抽出処理を行った。錯体作
成ののち高感度ガスクロマトグラフで定量し、ppmで
示した。
混合溶媒を用い35℃で測定した溶液粘度から算出し
た。 (2)ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド 液体N2 中で試料を粉砕し容器に入れ、水を加え、15
0℃のオイルバス中で2時間抽出処理を行った。錯体作
成ののち高感度ガスクロマトグラフで定量し、ppmで
示した。
【0013】[実施例1]220℃で10時間真空下で
固相重合されたポリエチレンテレフタレート(固有粘度
0.75dl/g)を容積100リットルの乾燥機に1
0kg入れ窒素/水素が999/1(モル比)となる気
流下で10リットル/minの流量で150℃の温度条
件のもと5時間乾燥した。
固相重合されたポリエチレンテレフタレート(固有粘度
0.75dl/g)を容積100リットルの乾燥機に1
0kg入れ窒素/水素が999/1(モル比)となる気
流下で10リットル/minの流量で150℃の温度条
件のもと5時間乾燥した。
【0014】[実施例2〜3]窒素/水素比を変えた以
外は実施例1と同じ処理を行った。
外は実施例1と同じ処理を行った。
【0015】[実施例4]不活性気体の総流量を変えた
以外は、実施例1と同じ処理を行った。
以外は、実施例1と同じ処理を行った。
【0016】[実施例5〜6]乾燥温度と時間を変えた
以外は実施例1と同じ処理を行った。
以外は実施例1と同じ処理を行った。
【0017】[比較例1〜3]不活性気体に水素を含ま
ないあるいは酸素を含有した以外は、実施例1と同じ処
理を行った。
ないあるいは酸素を含有した以外は、実施例1と同じ処
理を行った。
【0018】[比較例4及び5]乾燥温度を190℃に
変え、あるいは乾燥時間を50時間にした以外は実施例
1と同様な処理を行った。
変え、あるいは乾燥時間を50時間にした以外は実施例
1と同様な処理を行った。
【0019】以上の実施例1〜6及び比較例の結果を表
1に示した。
1に示した。
【0020】
【表1】
【0021】表1より、本発明のポリエチレンテレフタ
レートの乾燥処理により、成形品のホルムアルデヒド
(FA)やアセトアルデヒド(AA)の含有率が低減し
ていることが判った。
レートの乾燥処理により、成形品のホルムアルデヒド
(FA)やアセトアルデヒド(AA)の含有率が低減し
ていることが判った。
【0022】
【発明の効果】本発明は酸素の不存在下、水素を含有す
る不活性気体により固相重合されたポリエチレンテレフ
タレートの乾燥方法に関するものであり、これによりチ
ップ中のFA及びAAを低減せしめ、かつ溶融成形時再
生性されるFA及びAAをも低減させることができる処
理方法として極めて有効である。
る不活性気体により固相重合されたポリエチレンテレフ
タレートの乾燥方法に関するものであり、これによりチ
ップ中のFA及びAAを低減せしめ、かつ溶融成形時再
生性されるFA及びAAをも低減させることができる処
理方法として極めて有効である。
Claims (1)
- 【請求項1】 酸素の不存在下かつ水素を含有する不活
性気体気流下で乾燥させることを特徴とする固相重合さ
れたポリエチレンテレフタレートの処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15602895A JPH093182A (ja) | 1995-06-22 | 1995-06-22 | 固相重合されたポリエチレンテレフタレートの処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15602895A JPH093182A (ja) | 1995-06-22 | 1995-06-22 | 固相重合されたポリエチレンテレフタレートの処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH093182A true JPH093182A (ja) | 1997-01-07 |
Family
ID=15618739
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15602895A Pending JPH093182A (ja) | 1995-06-22 | 1995-06-22 | 固相重合されたポリエチレンテレフタレートの処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH093182A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6762275B1 (en) | 2003-05-27 | 2004-07-13 | The Coca-Cola Company | Method to decrease the acetaldehyde content of melt-processed polyesters |
FR2872731A1 (fr) * | 2004-07-07 | 2006-01-13 | Air Liquide | Procede et dispositif de production de preformes en polyethylene teraphtalate |
US7041350B1 (en) | 2002-08-30 | 2006-05-09 | The Coca-Cola Company | Polyester composition and articles with reduced acetaldehyde content and method using hydrogenation catalyst |
JP2008511730A (ja) * | 2004-09-02 | 2008-04-17 | イーストマン ケミカル カンパニー | ポリエステルポリマー粒子からの残留アセトアルデヒドの除去 |
-
1995
- 1995-06-22 JP JP15602895A patent/JPH093182A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7041350B1 (en) | 2002-08-30 | 2006-05-09 | The Coca-Cola Company | Polyester composition and articles with reduced acetaldehyde content and method using hydrogenation catalyst |
US6762275B1 (en) | 2003-05-27 | 2004-07-13 | The Coca-Cola Company | Method to decrease the acetaldehyde content of melt-processed polyesters |
FR2872731A1 (fr) * | 2004-07-07 | 2006-01-13 | Air Liquide | Procede et dispositif de production de preformes en polyethylene teraphtalate |
JP2008511730A (ja) * | 2004-09-02 | 2008-04-17 | イーストマン ケミカル カンパニー | ポリエステルポリマー粒子からの残留アセトアルデヒドの除去 |
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