JPH09313635A - 消火器載置台 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 火災の発見者があせりや緊張感を有していて
も消火器を的確に使用することができ、周囲に火災発生
の旨を報知することができる消火器載置台を提供する。 【解決手段】 消火器Ａを載置する消火器載置台におい
て、消火器の載置の有無を検出する検出部１０ａと、消
火器が載置されていないと検出部が検出した場合には消
火器の使用方法のメッセージの音声信号を合成する音声
合成部１０ｂと、該音声信号を音声出力するスピーカ１
１とを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、消火器を載置する
消火器載置台に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より消火器は、火災発生時に即座に
使用できるように、人目に付く位置に設置された消火器
載置台に載置されて建物内各所に配備されている。

【０００３】従来の技術の消火器載置台を図５を用いて
説明する。図５は従来の消火器載置台の断面図である。
図５に示す消火器載置台は、消火器Ａを載置する台部１
と、台部１の後端から上方に延設された背面部２と、背
面部２の更に上方に設けられた表示部３とから構成され
ている。表示部３には、「消火器」の文字が大きく表示
されており、消火器Ａが設置されていることを示してい
る。

【０００４】従って、消火器載置台の位置は遠くからで
あっても該表示部３を見つけだすことができ、火災が発
生した場合には、建物内の者は該表示部３を探して載置
されている消火器を使用することができる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
図５に示すような消火器載置台にあっては、消火器設置
場所を確保し、該設置場所を皆に知らせることはできる
が、いざ火災が発生すると、火災の発見者はあせりと緊
張感から消火器をうまく使用することができず、また火
災発生の旨を周囲に報知することができない場合があ
る。

【０００６】このため、火災が拡大し、また通報が遅れ
るという問題点があった。本発明は、上記問題点を改善
するために成されたもので、その目的とするところは、
火災の発見者があせりや緊張感を有していても消火器を
的確に使用することができ、周囲に火災発生の旨を報知
することができる消火器載置台を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は上記の問題を解
決するために、請求項１記載の発明にあっては、消火器
を載置する消火器載置台において、消火器の載置の有無
を検出する検出部と、消火器が載置されていないと検出
部が検出した場合には消火器の使用方法のメッセージの
音声信号を合成する音声合成部と、該音声信号を音声出
力するスピーカとを有するものである。

【０００８】請求項２記載の発明にあっては、消火器が
載置されていないと検出部が検出した場合には、平常時
の点灯部の点灯状態と点灯状態を異ならせて消火器が載
置されていないことを周囲に報知する点灯制御部を有す
ることを特徴とするものである。

【０００９】請求項３記載の発明にあっては、消火器が
載置されていないと検出部が検出した場合には、火災受
信機に火災信号を送信する送信部を有することを特徴と
するものである。

【００１０】

【発明の実施の形態】本発明にかかる消火器載置台の第
一実施の形態を図１〜図３に基づいて、第二実施の形態
を図４に基づいて説明する。

【００１１】〔第一実施の形態〕図１は消火器載置台の
断面図である。図２は消火器載置台の斜視図である。図
３は消火器を載置した場合の消火器載置台の断面図であ
る。

【００１２】図１、図２において、消火器載置台は、台
部４、背面部５、表示部６とを有してい構成されてい
る。

【００１３】台部４は、図２に示すように箱体であっ
て、上面に開口部４ａを有して、該開口部４ａには開口
部４ａと同形状であってやや面積の小さい板体である載
置板７が下方よりバネ８によって上方に付勢されて支持
されている。そして、載置板７の上面と台部４の開口部
４ａ周辺部分の上面とは、載置板７に荷重がかかってい
ない状態で略面一となっている。

【００１４】載置板７は上面に消火器が載置されると、
該消火器の荷重によってバネ８の付勢力に抗して下方に
移動する。

【００１５】また、台部４にはスイッチ９と制御部１０
とが内設されている。スイッチ９は、押し上げ方向に付
勢されたハンドル９ａを有しており、該付勢力に抗して
ハンドル９ａを押し下げると接点が閉じるものである。
ハンドル９ａは、載置板７に消火器が載置されて下方に
移動したときに載置板７の下面に押圧される位置に設け
られている。

【００１６】制御部１０は検出部１０ａと、音声合成部
１０ｂと、点灯制御部１０ｃとを有している。

【００１７】検出部１０ａはスイッチ９の接点の状態を
監視しており、該接点が開放されたことを検出すると音
声合成部１０ｂと点灯制御部１０ｃとに出力信号Ｓ１を
出力するものである。

【００１８】音声合成部１０ｂは、検出部１０ａから出
力信号Ｓ１を受け取ると、「火災が発生しました。落ち
ついて行動して下さい。消火器の使用方法を説明しま
す。まず、安全栓を引き抜いて下さい。……」等の消火
が発生した旨及び消火器の使用方法のメッセージの音声
信号Ｓ２を合成して音声信号Ｓ２を後述のスピーカ１１
に出力する。

【００１９】点灯制御部１０ｃは、検出部１０ａから出
力信号Ｓ１を受け取ると点灯信号Ｓ３を後述の点灯部１
２に出力するものである。

【００２０】背面部５は台部４の後端（図１にあっては
左端）から上方に延設され信号線を内設できる程度の厚
み方向（図１にあって左右方向）長さを有する箱体であ
って、正面側にスピーカ１１が設けられている。スピー
カ１１は音声合成部１０ｂと信号線Ｌ１で接続されてお
り、音声合成部１０ｂから音声信号Ｓ２が受け取ると、
該音声信号Ｓ２を音声として外部に出力する。

【００２１】表示部６は背面部５の上方に設けられ背面
部５と略同じ厚み方向長さを有する箱体であって、正面
側に点灯部１２が設けられている。点灯部１２は点灯制
御部１０ｃと信号線Ｌ２で接続されており、点灯制御部
１０ｃから点灯信号Ｓ３を受け取ると点灯するものであ
る。

【００２２】以上のようにして構成された消火器載置台
の動作を以下に説明する。まず、図３に示すように消火
器載置台に消火器Ａが載置されている場合には、載置板
７はバネ８の付勢力に抗して下方に押し下げられて、載
置板７の下面がスイッチ９のハンドル９ａを押し下げて
いるので、スイッチ９の接点は閉じている。従って、検
出部１０ａは出力信号Ｓ１を音声合成部１０ｂと点灯制
御部１０ｃとに出力することなく、スピーカ１１からは
音声が出力されず、点灯部１２は点灯しない。

【００２３】次に、図１に示すように消火器載置台から
消火器が持ち上げられ載置板７にかかっていた消火器の
荷重が除去された場合、載置板７はバネ８の付勢力によ
って上方に移動し、スイッチ９のハンドル９ａを押圧し
なくなる。すると、ハンドル９ａもスイッチ９内の付勢
力によって上方に押し上げられて接点を開放する。

【００２４】検出部１０ａは該接点の開放を検出する
と、音声合成部１０ｂと点灯制御部１０ｃとに出力信号
Ｓ１を出力する。

【００２５】音声合成部１０ｂは、検出部１０ａから出
力信号Ｓ１を受け取ると、「火災が発生しました。落ち
ついて行動して下さい。消火器の使用方法を説明しま
す。まず、安全栓を引き抜いて下さい。……」といった
消火が発生した旨及び消火器の使用方法の音声信号を合
成して音声信号Ｓ２を後述のスピーカ１１に出力する。
点灯制御部１０ｃは、検出部１０ａから出力信号Ｓ１を
受け取ると点灯信号Ｓ３を後述の点灯部１２に出力す
る。

【００２６】そして、スピーカ１１は音声合成部１０ｂ
から音声信号Ｓ２が受け取ると、該音声信号Ｓ２を音声
として外部に出力し、点灯部１２は点灯制御部１０ｃか
ら点灯信号Ｓ３を受け取ると点灯する。

【００２７】従って、火災が発生した緊急の場合であっ
ても、消火器を持ち上げた者は、音声によって説明され
る消火器の使用方法に従って消火器を操作すれば誤りな
く消火器を使用することができ、あせりや緊張感から操
作方法を思い出せない場合であっても音声によって操作
方法を聞いて消火活動を行うことができる。

【００２８】〔第二実施の形態〕図４は消火器載置台の
断面図である。なお、図４においては前述の第一実施の
形態で説明したところの消火器載置台と同等の箇所には
同じ符号を付してあるので、同等の箇所の詳細な説明は
省略する。

【００２９】図４に示す本第二実施の形態の消火器載置
台が、前述の第一実施の形態で説明したところの消火器
載置台と異なり特徴となるのは次の構成である。

【００３０】即ち、制御部１０に送信部１０ｄを設け、
検出部１０ａはスイッチ９の接点の開放を検出すると音
声合成部１０ｂ、点灯制御部１０ｃ、送信部１０ｄに出
力信号Ｓ１を出力するようにした構成である。

【００３１】送信部１０ｄは、出力信号Ｓ１を受け取る
と、管理室等に設置された中央火災受信機Ｂに信号線Ｌ
３を介して火災信号Ｓ４を送信する。火災受信機Ｂは、
建物内各所に設けられた火災感知器等によって火災の発
生を監視し、火災の発生を検出すると建物内各所に設け
られたブザー等により報知するものである。

【００３２】以上のようにして構成された消火器載置台
の動作を説明する。消火器載置台から消火器が持ち上げ
られ載置板７にかかっていた消火器の荷重が除去された
場合、検出部１０ａがスイッチ９の接点の開放を検出す
ると、音声合成部１０ｂと点灯制御部１０ｃと送信部１
０ｄに出力信号Ｓ１を出力する。

【００３３】音声合成部１０ｂと点灯制御部１０ｃと
は、前述のようにスピーカ１１から音声を出力し、点灯
部１２を点灯させる。

【００３４】そして、送信部１０ｄは出力信号Ｓ１を受
け取ると、信号線Ｌ３を介して火災信号Ｓ４を火災受信
機Ｂに出力する。火災受信機Ｂは、火災信号Ｓ４を受け
取ると、火災感知器が火災を感知した場合と同様に建物
内に火災の発生を報知する。

【００３５】従って、消火器を持ち上げると火災発生を
管理室等の通報しなくとも、消火器載置台が火災受信機
に火災信号Ｓ４を送信するので、火災が発生した場合に
消火器を持ち上げた者は、通報する必要がなく初期消火
を素早く開始できる。

【００３６】なお、背面部５と表示部６とは本第一実施
の形態では箱体として説明しているが、箱体に限られる
ものではなく、スピーカと点灯部とを取り付けることが
できるものであれば筒状体、棒体、板体等であってもよ
い。

【００３７】また、本第一実施の形態では点灯部１２は
点灯するものとして説明しているが、点灯に限られるも
のではなく、周囲の者に火災発生を視覚的に伝達できる
ものであれば良く、例えば常時点灯しており火災発生時
には点滅するようにしてもよい。

【００３８】

【発明の効果】本発明の消火器載置台は上述のように構
成してあるから、請求項１記載の発明にあっては、検出
部が消火器の載置の有無を検出し、音声合成部は消火器
が載置されていないと検出部が検出した場合には消火器
の使用方法のメッセージの音声信号を合成し、スピーカ
が該音声信号を音声出力するので、消火器載置台に載置
された消火器を持ち上げると、音声によって消火器の使
用方法が出力され、該音声に従って消火器を操作すれば
誤りなく消火器を使用することができ、あせりや緊張感
から操作方法を思い出せない場合であっても音声によっ
て操作方法を聞いて消火活動を行うことができる消火器
載置台を提供できるという効果を奏する。

【００３９】請求項２記載の発明にあっては、点灯制御
部は、消火器が載置されていないと検出部が検出した場
合には、平常時の点灯部の点灯状態と点灯状態を異なら
せて消火器が載置されていないことを周囲に報知するの
で、火災が発生して消火器が持ち上げられると点灯部の
点灯状態が変化して周囲に消火器が持ち上げられている
ことを報知することのできる消火器載置台を提供できる
という効果を奏する。

【００４０】請求項３記載の発明にあっては、送信部
は、消火器が載置されていないと検出部が検出した場合
には、火災受信機に火災信号を送信するので、火災を発
見した者が消火器を持ち上げると火災発生を管理室等の
通報しなくとも、消火器載置台が火災受信機に火災信号
を送信するので、消火器を持ち上げた者が初期消火を素
早く開始できる消火器載置台を提供できるという効果を
奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の消火器載置台の断面図である。

【図２】消火器載置台の斜視図である。

【図３】消火器を載置した場合の消火器載置台の断面図
である。

【図４】本発明の他の構成を示す消火器載置台の断面図
である。

【図５】従来の消火器載置台の断面図である。

【符号の説明】

１０ａ 検出部 １０ｂ 音声合成部 １０ｄ 送信部 １１ スピーカ １２ 点灯部

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 消火器を載置する消火器載置台におい
   て、消火器の載置の有無を検出する検出部と、消火器が
   載置されていないと検出部が検出した場合には消火器の
   使用方法のメッセージの音声信号を合成する音声合成部
   と、該音声信号を音声出力するスピーカとを有する消火
   器載置台。
2. 【請求項２】 消火器が載置されていないと検出部が検
   出した場合には、平常時の点灯部の点灯状態と点灯状態
   を異ならせて消火器が載置されていないことを周囲に報
   知する点灯制御部を有することを特徴とする請求項１記
   載の消火器載置台。
3. 【請求項３】 消火器が載置されていないと検出部が検
   出した場合には、火災受信機に火災信号を送信する送信
   部を有することを特徴とする請求項１又は請求項２記載
   の消火器載置台。