JPH09309973A - カーカス用ゴム組成物 - Google Patents
カーカス用ゴム組成物Info
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- JPH09309973A JPH09309973A JP8125983A JP12598396A JPH09309973A JP H09309973 A JPH09309973 A JP H09309973A JP 8125983 A JP8125983 A JP 8125983A JP 12598396 A JP12598396 A JP 12598396A JP H09309973 A JPH09309973 A JP H09309973A
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- JP
- Japan
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- rubber
- trans
- polyisoprene
- carcass
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- Pending
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- Tires In General (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 カーカスを薄肉化してタイヤ軽量化をはかる
ことができるカーカス用ゴム組成物の提供。 【解決手段】 このゴム組成物は、トランス含量90%
以上のトランスポリイソプレンゴムと該トランスポリイ
ソプレンゴム以外のジエン系ゴムを配合してなり、前記
トランスポリイソプレンゴムを全ゴム分100重量部の
うち3〜10重量部含有する。
ことができるカーカス用ゴム組成物の提供。 【解決手段】 このゴム組成物は、トランス含量90%
以上のトランスポリイソプレンゴムと該トランスポリイ
ソプレンゴム以外のジエン系ゴムを配合してなり、前記
トランスポリイソプレンゴムを全ゴム分100重量部の
うち3〜10重量部含有する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カーカスを薄肉化
してタイヤ軽量化をはかることができるカーカス用ゴム
組成物に関する。
してタイヤ軽量化をはかることができるカーカス用ゴム
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、タイヤでは、一方のビードコアか
ら他方のビードコアにかけてカーカスが装架され、タイ
ヤ骨格を形成している。このカーカスは、ポリエステル
繊維コード、芳香族ポリアミド繊維コードなどの有機繊
維コード、又はスチールコード等のコードをコートゴム
(ゴム組成物)に埋設したゴム引きシートから構成され
る。そして、このコートゴムすなわちゴム組成物として
は、天然ゴム又はシス含量90%以上のシスポリイソプ
レンゴムからなる配合物が一般に用いられている。
ら他方のビードコアにかけてカーカスが装架され、タイ
ヤ骨格を形成している。このカーカスは、ポリエステル
繊維コード、芳香族ポリアミド繊維コードなどの有機繊
維コード、又はスチールコード等のコードをコートゴム
(ゴム組成物)に埋設したゴム引きシートから構成され
る。そして、このコートゴムすなわちゴム組成物として
は、天然ゴム又はシス含量90%以上のシスポリイソプ
レンゴムからなる配合物が一般に用いられている。
【0003】ところで、近年、自動車の燃費向上などの
ため、タイヤ軽量化の要求が益々高まっており、この観
点から、カーカスのさらなる薄肉化が求められている。
しかしながら、天然ゴム又はシス含量90%以上のシス
ポリイソプレンゴムからなるゴム組成物では、グリーン
強度が低いため未加硫時にコシがなく、このために薄肉
化すると未加硫時の成型性が悪化するという問題があっ
た(例えば、カーカスがシワになったりたれ下がったり
する)。したがって、薄肉化するのが困難であった。
ため、タイヤ軽量化の要求が益々高まっており、この観
点から、カーカスのさらなる薄肉化が求められている。
しかしながら、天然ゴム又はシス含量90%以上のシス
ポリイソプレンゴムからなるゴム組成物では、グリーン
強度が低いため未加硫時にコシがなく、このために薄肉
化すると未加硫時の成型性が悪化するという問題があっ
た(例えば、カーカスがシワになったりたれ下がったり
する)。したがって、薄肉化するのが困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、未加
硫時の成型性を悪化させることなしにカーカスを薄肉化
することができ、これによってタイヤ軽量化をはかるこ
とができるカーカス用ゴム組成物を提供することであ
る。
硫時の成型性を悪化させることなしにカーカスを薄肉化
することができ、これによってタイヤ軽量化をはかるこ
とができるカーカス用ゴム組成物を提供することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のカーカス用ゴム
組成物は、トランス含量90%以上のトランスポリイソ
プレンゴムと該トランスポリイソプレンゴム以外のジエ
ン系ゴムを配合してなり、前記トランスポリイソプレン
ゴムを全ゴム分100重量部のうち3〜10重量部含有
することを特徴とする。
組成物は、トランス含量90%以上のトランスポリイソ
プレンゴムと該トランスポリイソプレンゴム以外のジエ
ン系ゴムを配合してなり、前記トランスポリイソプレン
ゴムを全ゴム分100重量部のうち3〜10重量部含有
することを特徴とする。
【0006】このようにトランス含量90%以上のトラ
ンスポリイソプレンゴムを用いるため、カーカスコート
ゴムの未加硫時のグリーン強度を高めることができるか
ら、成型性を悪化させることなしにカーカスを薄肉化す
ることが可能となる。
ンスポリイソプレンゴムを用いるため、カーカスコート
ゴムの未加硫時のグリーン強度を高めることができるか
ら、成型性を悪化させることなしにカーカスを薄肉化す
ることが可能となる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で用いるトランス含量90
%以上のトランスポリイソプレンゴムとしては、市販品
を用いればよい。例えば、クラレ製のトランスポリイソ
プレンTP−301(平均分子量25万、トランス結合
含有量99重量%以上、融点67℃)などである。天然
ものとしては、ガッタパーチャを挙げることができる。
%以上のトランスポリイソプレンゴムとしては、市販品
を用いればよい。例えば、クラレ製のトランスポリイソ
プレンTP−301(平均分子量25万、トランス結合
含有量99重量%以上、融点67℃)などである。天然
ものとしては、ガッタパーチャを挙げることができる。
【0008】このようなトランスポリイソプレンゴム
は、常温においてはこれを含有するゴム組成物の粘度を
高めてグリーン強度を増大させるという性質を有する。
このトランスポリイソプレンゴム以外のジエン系ゴム
は、例えば、天然ゴム、シス含量90%以上のシスポリ
イソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタ
ジエンゴムなどである。このうち、特に天然ゴム又はシ
ス含量90%以上のシスポリイソプレンゴムを用いるこ
とが好ましい。
は、常温においてはこれを含有するゴム組成物の粘度を
高めてグリーン強度を増大させるという性質を有する。
このトランスポリイソプレンゴム以外のジエン系ゴム
は、例えば、天然ゴム、シス含量90%以上のシスポリ
イソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタ
ジエンゴムなどである。このうち、特に天然ゴム又はシ
ス含量90%以上のシスポリイソプレンゴムを用いるこ
とが好ましい。
【0009】本発明においては、上記トランスポリイソ
プレンゴムと上記ジエン系ゴムを配合してカーカス用ゴ
ム組成物を構成する場合に、このトランスポリイソプレ
ンゴムが全ゴム分100重量部のうち3〜10重量部含
有されるように配合する。3重量部未満では少なすぎて
ゴム組成物のグリーン強度を十分に高めることができ
ず、一方、10重量部を越えると未加硫時のゴム組成物
の粘度が高くなりすぎて粘着性が低下し、タックがなく
なるので成型性が悪くなる。
プレンゴムと上記ジエン系ゴムを配合してカーカス用ゴ
ム組成物を構成する場合に、このトランスポリイソプレ
ンゴムが全ゴム分100重量部のうち3〜10重量部含
有されるように配合する。3重量部未満では少なすぎて
ゴム組成物のグリーン強度を十分に高めることができ
ず、一方、10重量部を越えると未加硫時のゴム組成物
の粘度が高くなりすぎて粘着性が低下し、タックがなく
なるので成型性が悪くなる。
【0010】
【実施例】表1に示す配合内容(重量部)のゴム組成物
(従来例、本発明例1〜3、比較例)につき、下記によ
りムーニー粘度(ML1+4、100℃)、タック、グリー
ンモジュラス(100%)、加硫モジュラス(300
%)を測定して評価した。この結果を表1に示す。
(従来例、本発明例1〜3、比較例)につき、下記によ
りムーニー粘度(ML1+4、100℃)、タック、グリー
ンモジュラス(100%)、加硫モジュラス(300
%)を測定して評価した。この結果を表1に示す。
【0011】ムーニー粘度(ML1+4、100℃)の測定
方法:JIS K 6300のムーニー粘度試験法に準拠して測定
を実施した。タックの測定方法 :2mm厚さの未加硫ゴムシートを作製
し、このシートを用いて東洋精機製ピグマタックメータ
ーにて測定を行った。圧着荷重500g、Down speed 1
25 mm/min、Up speed 500 mm/min の条件である。
方法:JIS K 6300のムーニー粘度試験法に準拠して測定
を実施した。タックの測定方法 :2mm厚さの未加硫ゴムシートを作製
し、このシートを用いて東洋精機製ピグマタックメータ
ーにて測定を行った。圧着荷重500g、Down speed 1
25 mm/min、Up speed 500 mm/min の条件である。
【0012】グリーンモジュラス(100%)の測定方
法:2mm厚さで100℃×1分間プレス後、2号ダンベ
ルを用いて列理方向と平行に打ち抜きを行った。その後
の測定はJIS K 6301の引張試験法に準拠して測定を実施
した。加硫モジュラス(300%)の測定方法 :JIS K 6301の
引張試験法に準拠して測定を実施した。
法:2mm厚さで100℃×1分間プレス後、2号ダンベ
ルを用いて列理方向と平行に打ち抜きを行った。その後
の測定はJIS K 6301の引張試験法に準拠して測定を実施
した。加硫モジュラス(300%)の測定方法 :JIS K 6301の
引張試験法に準拠して測定を実施した。
【0013】
【表1】
【0014】表1において、従来例はトランスポリイソ
プレンを含まない場合であり、本発明例1〜3は従来例
における天然ゴム70重量部をトランスポリイソプレン
でそれぞれ3重量部、7重量部、10重量部置換した場
合である。比較例は、従来例における天然ゴム70重量
部をトランスポリイソプレンで20重量部置換した場合
である。
プレンを含まない場合であり、本発明例1〜3は従来例
における天然ゴム70重量部をトランスポリイソプレン
でそれぞれ3重量部、7重量部、10重量部置換した場
合である。比較例は、従来例における天然ゴム70重量
部をトランスポリイソプレンで20重量部置換した場合
である。
【0015】表1から明らかなように、本発明例1〜3
ではグリーンモジュラス(100%)が従来例に比して
増大しており、グリーン強度が高いことが判る。グリー
ンモジュラス(100%)は、通常、4.0〜8.0
(kg/cm2 )がよく、したがって、比較例では高す
ぎることになる。
ではグリーンモジュラス(100%)が従来例に比して
増大しており、グリーン強度が高いことが判る。グリー
ンモジュラス(100%)は、通常、4.0〜8.0
(kg/cm2 )がよく、したがって、比較例では高す
ぎることになる。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、カ
ーカス用ゴム組成物がトランス含量90%以上のトラン
スポリイソプレンゴムと該トランスポリイソプレンゴム
以外のジエン系ゴムを配合してなり、前記トランスポリ
イソプレンゴムを全ゴム分100重量部のうち3〜10
重量部含有するとしたために、カーカスを薄肉化してタ
イヤ軽量化をはかることが可能となる。
ーカス用ゴム組成物がトランス含量90%以上のトラン
スポリイソプレンゴムと該トランスポリイソプレンゴム
以外のジエン系ゴムを配合してなり、前記トランスポリ
イソプレンゴムを全ゴム分100重量部のうち3〜10
重量部含有するとしたために、カーカスを薄肉化してタ
イヤ軽量化をはかることが可能となる。
Claims (2)
- 【請求項1】 トランス含量90%以上のトランスポリ
イソプレンゴムと該トランスポリイソプレンゴム以外の
ジエン系ゴムを配合してなり、前記トランスポリイソプ
レンゴムを全ゴム分100重量部のうち3〜10重量部
含有するカーカス用ゴム組成物。 - 【請求項2】 前記ジエン系ゴムが天然ゴム又はシス含
量90%以上のシスポリイソプレンゴムである請求項1
記載のカーカス用ゴム組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8125983A JPH09309973A (ja) | 1996-05-21 | 1996-05-21 | カーカス用ゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8125983A JPH09309973A (ja) | 1996-05-21 | 1996-05-21 | カーカス用ゴム組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09309973A true JPH09309973A (ja) | 1997-12-02 |
Family
ID=14923830
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8125983A Pending JPH09309973A (ja) | 1996-05-21 | 1996-05-21 | カーカス用ゴム組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09309973A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6860102B2 (en) | 2001-12-18 | 2005-03-01 | Hyundai Motor Company | Stator for a torque converter of a vehicle |
US20130133803A1 (en) * | 2011-11-25 | 2013-05-30 | Paul Harry Sandstrom | Tire containing internal cord reinforced rubber layer |
CN111171397A (zh) * | 2020-02-26 | 2020-05-19 | 山东玲珑轮胎股份有限公司 | 一种全钢载重汽车胎面配方 |
-
1996
- 1996-05-21 JP JP8125983A patent/JPH09309973A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6860102B2 (en) | 2001-12-18 | 2005-03-01 | Hyundai Motor Company | Stator for a torque converter of a vehicle |
US20130133803A1 (en) * | 2011-11-25 | 2013-05-30 | Paul Harry Sandstrom | Tire containing internal cord reinforced rubber layer |
CN111171397A (zh) * | 2020-02-26 | 2020-05-19 | 山东玲珑轮胎股份有限公司 | 一种全钢载重汽车胎面配方 |
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