JPH09309927A - 含フッ素共重合体およびその製造方法 - Google Patents

含フッ素共重合体およびその製造方法

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JPH09309927A
JPH09309927A JP9032406A JP3240697A JPH09309927A JP H09309927 A JPH09309927 A JP H09309927A JP 9032406 A JP9032406 A JP 9032406A JP 3240697 A JP3240697 A JP 3240697A JP H09309927 A JPH09309927 A JP H09309927A
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隆一 三浦
Takeshi Moriwaki
健 森脇
Hiromitsu Takeyasu
弘光 武安
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた耐候性と伸度を有する硬化物を与える含
フッ素共重合体の提供。 【解決手段】フルオロオレフィンに基づく重合単位
(1)を20〜70モル%、エーテル結合を個以上有
する側鎖を含む重合単位(2)を1〜80モル%、およ
び他の重合単位(3)を含有し、全重合単位に対し重合
単位(1)および重合単位(2)の合計が30モル%以
上の割合で含有し、数平均分子量が1千〜5万である含
フッ素共重合体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、含フッ素共重合体およ
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、シーリング材やコーティング材分
野においては、伸縮性に優れ、かつ耐候性にも優れさら
に常温での硬化が可能な樹脂の開発が必要とされてき
た。近年ではこれに加えて、例えばシリコーン樹脂のよ
うに、上述の条件は満足しても、そのなかに含まれる低
分子量のシリコーンオイルや可塑剤等のマイグレーショ
ンによる汚染発生の問題や、塗り重ね性の要求も生じて
きている。
【0003】シーリング材を例に取ると、伸縮性のない
油性コーキング材から、弾性系であるウレタン系、ポリ
サルファイド系へと発展し、さらに耐候性の良いシリコ
ーン系が開発されたが、低分子量シリコーンオイルによ
る汚染性が著しいという欠点があった。そこで骨格は、
ポリアルキレンオキシドで架橋部位にのみシロキサン結
合を持つ変成シリコーン等も開発されているが耐候性等
が不充分なケースも生じ充分な解決とはいいがたい。
【0004】一方、耐候性が高く、常温硬化性を有する
樹脂としては、フルオロオレフィン−ビニルエーテル系
共重合体が知られており塗料用組成物等として利用され
ている。当該樹脂による被覆組成物は耐候性に優れ、建
築物の耐久性を高める等産業上の有益性が認められつつ
ある。
【0005】しかし本発明のように耐候性とともにより
高い伸縮性を要求されるシーリング材、エラストマー、
防水材、接着剤、PCM用塗料、弾性塗料等の用途に
は、より一層高い柔軟性を有する樹脂が望まれる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を
解決すべくなされたものであり、フルオロオレフィンに
基づく重合単位(1)を20〜70モル%、エーテル結
合を少なくとも2個有する側鎖を含む重合単位(2)を
1〜80モル%の割合で含有し、全重合単位に対し重合
単位(1)および重合単位(2)の合計が30モル%以
上の割合で含まれ、数平均分子量が1,000〜50,
000であることを特徴とする含フッ素共重合体を提供
する。
【0007】本発明の含フッ素共重合体は、フルオロオ
レフィンに基づく重合単位を20〜70モル%含有す
る。フルオロオレフィンとしては、テトラフルオロエチ
レン、クロロトリフルオロエチレン、トリフルオロエチ
レン、フツ化ビニリデン、フッ化ビニル、ヘキサフルオ
ロプロピレン、ペンタフルオロエチレンなどの炭素数2
〜6、特に炭素数2〜4程度のフルオロオレフィンが好
ましく採用される。なかでも、水素が完全にハロゲンに
置換されているパーハロオレフィンが最も好ましい。
【0008】フルオロオレフィンに基づく重合単位が2
0モル%よりも少ないと、充分な耐候性が発揮されず、
長期使用において汚れなどが著しくなることがあり、好
ましくない。フルオロオレフィンの量が70モル%より
大きくなると、良好な弾性が得られなくなったり、他の
材料との密着性が得られなくなり好ましくない。特に、
フルオロオレフィンに基づく重合単位を30〜60モル
%含有するものが好ましい。
【0009】また、本発明の含フッ素共重合体は、少な
くとも2個のエーテル結合を有する側鎖を含む重合単位
を1〜80モル%の割合で含有する。この特定の側鎖が
含まれているため、良好な弾性を有する弾性体となりう
るのである。特に、この側鎖の末端が硬化性部位である
場合が好ましい。この側鎖末端の硬化性部位に基づい
て、橋かけ結合が形成された硬化物は、その特定の橋か
け結合構造により特に優れた弾性が発揮されるものと考
えられる。
【0010】本発明の含フッ素共重合体の少なくとも2
個のエーテル結合を有する側鎖としては、ポリプロピレ
ングリコール鎖、ポリエチレングリコール鎖などのよう
な、エーテル結合および炭素−炭素結合だけからなる側
鎖、または、ウレタン結合、エステル結合、アミノ結合
など他の結合を含むものであってもよい。側鎖中のエー
テル結合の数が2より小さいものは、好ましい弾性を有
する弾性体が得られなくなるため採用されない。
【0011】側鎖中のエーテル結合の数が多いほど、良
好な弾性を有する弾性体が得られるが、あまり長くなる
と耐候性、耐汚染性が低下するため好ましくない。通常
は、エーテル結合の数で、40以下、さらに好ましくは
30以下が採用される。
【0012】また、エーテル結合間は、通常、メチレン
基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基などのアル
キレン基で構成されるが、エーテル結合間の炭素数の小
さいものは親水性が高いため、含フッ素共重合体または
その架橋物の耐水性が低下することがあり好ましくな
い。また、エーテル結合間の炭素数の大きいものは、合
成が難しいなどの問題があり、通常は好ましく採用され
ない。好ましくは、エチレン基、プロピレン基などの炭
素数2〜6程度のアルキレン基が採用される。
【0013】このアルキレン鎖は、炭素に結合した水素
の一部ないし全部がフツ素、塩素等のハロゲン原子、ア
ルキル基、アリール基などの置換基で置換されたもので
あってもよい。特に、良好な弾性体を得るためには、側
鎖のエーテル結合の数が5個以上、また、シーラントな
どの用途に適するものを得るためには、エーテル結合の
数が10以上のものが好ましく採用される。また、前述
の通りこの特定の側鎖末端は硬化性部位であることが好
ましい。かかる硬化性部位としては、水酸基、アミノ
基、酸アミド基、メルカプト基などの活性水素含有基、
エポキシ基、活性ハロゲン含有基、加水分解性シリル基
などが例示される。
【0014】また、この特定の側鎖を含む重合単位は、
1〜80モル%の割合で含まれている。この特定の側鎖
を含む重合単位の含有割合があまりに少ないと、良好な
弾性体とならないまたは弾性体を得ることができなくな
るため好ましくない。またあまりに多いと耐候性が悪く
なったり、弾性体が得られにくくなることがあるため好
ましくない。特に、特定の側鎖を含む重量単位が5〜3
0モル%の割合で含まれる含フッ素共重合体が好まし
い。
【0015】また、本発明の含フッ素共重合体は、上記
フルオロオレフィンに基づく重合単位および特定の側鎖
を含む重合単位の他に別の重合単位が含まれていてもよ
い。この場合、フルオロオレフィンに基づく重合単位お
よび特定の側鎖を含む重合単位の合計が、全重合単位に
対して30モル%以上の割合で含まれている。この2種
類の重合単位の含まれる割合があまりに少ない場合に
は、充分な耐候性、耐汚染性および弾性が発揮されな
い。別の重合単位とは、フルオロオレフィンと共重合し
うる単量体に基づく重合単位であり、ビニル系、アリル
系、アクリロイル系、メタクリロイル系などのエチレン
性不飽和化合物に基づく重合単位が挙げられる。これら
の単量体が適宜共重合されていることにより、特定の側
鎖を有する重合単位間に多くの重合単位が含まれるよう
になり、より効果的に弾性が発揮されるため好ましい。
【0016】また、かかる含フッ素共重合体は、分子量
が50,000程度以下のものであることが好ましい。
あまりに分子量の大きなものは弾性塗料として使用した
場合に塗装作業性が優れず、好ましくない。特にシーラ
ント用など、無溶剤で用いる場合には、分子量の大きな
ものは作業性がきわめて悪い。無溶剤で用いる場合には
分子量15,000以下、特に10,000以下のもの
を採用することが好ましい。分子量の下限は特に限定さ
れないが、通常は1,000以上、好ましくは2,00
0以上が採用される。
【0017】本発明の含フッ素共重合体は次に示す方法
などにより、製造できる。
【0018】第1に、フルオロオレフィン、および、フ
ルオロオレフィンと共重合可能でありエーテル結合を少
なくとも2個有する単量体を共重合する方法。
【0019】第2に、フルオロオレフィンに基づく重合
単位(1)を20〜70モル%、反応性基を有する重合
単位(3)を1〜80モル%の割合で含有し、全重合単
位に対し重合単位(1)および重合単位(3)の合計が
30モル%以上の割合で含まれるフッ素含有共重合体
と、少なくとも1個のエーテル結合を有し、フッ素含有
共重合体の反応性基と反応しうる化合物とを反応せしめ
る方法。
【0020】第3に、フルオロオレフィンに基づく重合
単位(1)を20〜70モル%、水酸基を有する重合単
位(4)を1〜80モル%の割合で含有し、全重合単位
に対し重合単位(1)および重合単位(4)の合計が3
0モル%以上の割合で含まれるフッ素系共重合体に、ア
ルキレンオキシドを付加反応せしめる方法などが例示さ
れる。
【0021】第1の方法において、フルオロオレフィン
と共重合可能であり、エーテル結合を少なくとも2個有
する単量体としては、ビニル基、アリル基、アクリロイ
ル基、メタアクリロイル基などのエチレン性不飽和基か
らなる重合可能な部位を有する単量体が採用される。か
かる単量体は、エーテル結合を少なくとも2個有するも
のが採用される。かかるエーテル結合を有する単量体
は、次に例示する方法などで合成されうる。
【0022】ヒドロキシアルキルビニルエーテル、ヒド
ロキシアルキルアリルエーテル、アクリル酸と多価アル
コールとの反応物、グリシジルアリルエーテルとアルカ
ノールアミンまたはフェノール性化合物との反応物、ア
リルアルコールなどの水酸基含有単量体にアルキレンオ
キシドを付加反応せしめる方法。
【0023】水酸基、アルコキシシリル基、エポキシ
基、アミノ基などの反応性基を有する単量体に、イソシ
アナート基、アルコキシシリル基、カルボン酸基などの
上記反応性基と反応しうる基を有するポリエーテル化合
物を反応せしめる方法。
【0024】この第1の方法において、フルオロオレフ
ィンとエーテル結合を少なくとも2個有する単量体を各
々1種ずつ重合せしめた場合、交互共重合をする可能性
が高く、特に、エーテル結合を少なくとも2個有する単
量体がビニル系またはアリル系化合物の場合にこの可能
性がきわめて高くなる。
【0025】交互共重合した場合は、エーテル結合を少
なくとも2個有する重合単位間に存在する他の重合単位
が1個程度となり、重合体は、良好な可撓性ないし弾性
を発揮することが難しくなる。
【0026】好ましくは、フルオロオレフィン、エーテ
ル結合を少なくとも2個有する単量体のいずれかまたは
両方に、種類の異なる2つ以上の化合物を採用する。も
しくは、フルオロオレフィン、エーテル結合を少なくと
も2個有する単量体の他にこれらと共重合可能な共単量
体を共重合せしめるなどの方法を採用して、重合体中、
少なくとも2個のエーテル結合を有する重合単位間に他
の重合単位が多数存在するよう操作される。
【0027】通常は、後者の共単量体を共重合せしめる
方法が採用される。ここで、共単量体としては、ビニル
基、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基など
の重合性部位を有する化合物が採用される。
【0028】具体的には、オレフィン類、ビニルエーテ
ル類、ビニルエステル類、アリルエーテル類、アリルエ
ステル類、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステ
ル類などが例示される。特に炭素数1〜15程度の直鎖
状、分岐状または脂環状のアルキル基を有する化合物が
好ましい。かかる共単量体としては、炭素に結合した水
素の一部ないし全部がフッ素に置換されたものを採用し
てもよい。
【0029】また、この第1の方法において、各重合性
単量体の重合割合は、フルオロオレフィンが20〜70
モル%、エーテル結合を少なくとも2個有する単量体が
1〜80モル%であり、全重合単位に対して、フルオロ
オレフィンおよびエーテル結合を少なくとも2個有する
単量体が30モル%以上の割合で共重合されるよう制御
することが好ましい。
【0030】かかる重合は、溶液重合、乳化重合、懸濁
重合、バルク重合のいずれの方法によってもよく、所定
量の単量体に重合開始剤や電離性放射線などの重合開始
源を作用せしめることにより重合が行われる。またその
他の諸条件は、通常、溶液重合、乳化重合、懸濁重合、
バルク重合などを行う際と同様の条件で行うことができ
る。
【0031】第2の方法において、フッ素含有共重合体
は、フルオロオレフィン、反応性基含有または反応性基
に転換しうる基含有単量体および必要に応じて他の共単
量体を共重合せしめることにより合成できる。
【0032】反応性基としては、水酸基、カルボン酸
基、アミノ基、メルカプト基、酸アミド基などの活性水
素含有基、エポキシ基、不飽和基、加水分解性シリル
基、活性ハロゲン含有基などが例示される。
【0033】ここで、反応性基含有単量体としては、ヒ
ドロキシアルキルビニルエーテル、ヒドロキシアルキル
アリルエーテル、ヒドロキシアルキルビニルエステル、
ヒドロキシアルキルアリルエステル、グリシジルビニル
エーテル、グリシジルアリルエーテル、アミノアルキル
ビニルエーテル、アミノアルキルアリルエーテル、アミ
ノアルキルビニルエステル、アミノアルキルアリルエー
テル、アクリル酸、メタクリル酸、アリルビニルエーテ
ルなどが例示される。
【0034】また、反応性基に転換しうる基としては、
重合後加水分解可能なエステル基などが例示される。ま
た、反応性基は、必要に応じて重合後他の反応性基に転
換されてもよい。例えば、水酸基に多価カルボン酸また
はその無水物を反応せしめて、カルボン酸基に転換す
る、水酸基にシリルイソシアナートを反応せしめて、加
水分解性シリル基に転換する、エポキシ基にアルカノー
ルアミンまたはフェノール性化合物を反応せしめて水酸
基に転換する、水酸基にイソシアナートアルキルメタア
クリル酸を反応せしめて不飽和基に転換する方法などが
例示される。また、フッ素含有共重合体の合成に当っ
て、前述の第1の方法で説明した共単量体と同様の単量
体を共重合してもよい。
【0035】また、フッ素含有共重合体は、フルオロオ
レフィンに基づく重合単位(1)を20〜70モル%、
反応性基を有する重合単位(3)を1〜80モル%の割
合で含有し、全重合単位に対して、重合単位(1)およ
び重合単位(3)の合計が30モル%以上の割合で含ま
れている。フッ素含有共重合体において各重合単位が上
記割合で含まれていないと、目的の含フッ素共重合体の
製造が困難になる。
【0036】また、第2の方法は少なくとも1個のエー
テル結合を有し、フッ素含有共重合体の反応性基と反応
しうる基を有する化合物と、上記フッ素含有共重合体と
を反応せしめる。この第2の方法によれば、側鎖にエー
テル結合を有する含フッ素共重合体が製造できる。特
に、フッ素含有共重合体の反応性基を有する重合単位
が、ビニルエーテルやアリルエーテルのようなエーテル
結合を含むものである場合、または、フッ素含有共重合
体とエーテル結合を有する化合物との反応によりエーテ
ル結合が形成される場合には、反応せしめる化合物がエ
ーテル結合を1個有する化合物であっても、エーテル結
合を2個有する側鎖を含む重合単位を有する含フッ素共
重合体(すなわち、前記本発明の含フッ素共重合体)を
得ることができる。
【0037】また、反応性基を有する重合単位がエーテ
ル結合をもたないものである場合または反応によりエー
テル結合が生成しない場合には、反応せしめる化合物を
少なくとも2個のエーテル結合を有する化合物とするこ
とにより前記本発明のエーテル結合を少なくとも2個有
する側鎖を含む重合単位を有する含フッ素共重合体を製
造できる。
【0038】反応せしめる化合物として、好ましくはエ
ーテル結合を5個以上有する化合物、特に、10個以上
有する化合物を反応させることが好ましい。またフッ素
含有共重合体の反応性基と反応しうる基としては、フッ
素含有共重合体の反応性基の種類により適宜選定されう
る。具体的には、イソシアナート基、水酸基、カルボン
酸基、エポキシ基、アミノ基、加水分解性シリル基など
が例示される。
【0039】このような化合物は、通常、常法に従って
アルキレンオキシドを付加重合せしめた後、必要に応じ
て末端の水酸基にシリルイソシアナート、多価カルボン
酸またはその無水物などを反応せしめるといった方法に
より合成されうる。フッ素含有共重合体と、エーテル結
合を少なくとも1個有し、フッ素含有共重合体の反応性
基と反応しうる基を有する化合物との反応は、フッ素含
有共重合体の反応性基1個当り、反応させる化合物が1
個よりも多い条件下に反応せしめることが望ましい。反
応せしめる化合物の量が少ない場合には、フッ素含有重
合体間に架橋構造が形成せしめられることがあり、以後
のハンドリングが煩雑になることがあるため好ましくな
い。
【0040】少なくとも1個のエーテル結合を有し、フ
ツ素含有共重合体の反応性基と反応しうる基を有する化
合物としては、ビニルエーテル類、アリルエーテル類
や、アルキレンオキシド付加重合物、アルキレンオキシ
ド付加重合物と、アルカノールアミン、多価イソシアナ
ート化合物、イソシアナートアルキルアクリレート、シ
リルイソシアナート、多価カルボン酸無水物などの化合
物との反応物などが例示される。
【0041】第3の方法は、フルオロオレフィンに基づ
く重合単位(1)を20〜70モル%、水酸基を有する
重合単位(4)1〜80モル%の割合で含有し、全重合
単位に対して重合単位(1)および重合単位(4)の合
計が30モル%以上の割合で含まれるフッ素系共重合体
にアルキレンオキシドを付加反応せしめる方法である。
【0042】ここで、フッ素系共重合体は、前述第2の
方法で説明した方法と同様の方法で製造できる。ただ
し、フッ素系共重合体は、水酸基を有することが重要で
ある。ヒドロキシアルキルビニルエーテル、ヒドロキシ
アルキルアリルエーテル、アリルアルコールなど、水酸
基含有単量体を共重合した場合は、フッ素系共重合体中
に水酸基が簡単に導入できる。
【0043】一方、グリシジルアリルエーテル、アクリ
ル酸など、水酸基以外の反応性を有する単量体を共重合
した場合には、反応性基を水酸基に変換せしめる必要が
ある。反応性基の水酸基への変換は、アルカノールアミ
ン、多価アルコールなど、の化合物を反応せしめること
により容易に達成されうる。このフッ素系共重合体へア
ルキレンオキシドの付加反応は、通常のポリエーテル化
合物の製造の際と同様の方法で行いうる。また、この第
3の方法において、アルキレンオキシドの付加反応を行
った後、側鎖末端に生じる水酸基を他の反応性の基、例
えばカルボン酸基、加水分解性シリル基など、に変換せ
しめてもよい。
【0044】本発明における含フッ素共重合体、特に特
定の側鎖の末端に硬化性部位を有する含フッ素共重合
体、および、硬化剤からなる組成物は、良好な弾性を有
する硬化物を与えるため、シーラント、弾性塗料などの
ベースとして好ましく採用できる。
【0045】ここで、硬化剤としては、含フッ素共重合
体の硬化性部位と反応して、橋かけ結合を形成する化合
物や、含フッ素共重合体の硬化性部位同志の反応を促進
する化合物などが含まれる。なかでもポリオール変性イ
ソシアナート化合物が良好な弾性を有する硬化物を与え
るため好ましい。
【0046】ここで、含フッ素共重合体の硬化反応性部
位が加水分解性シリル基であるか、硬化物が多価イソシ
アナート化合物である場合には、湿気で硬化が可能であ
り、施工性が優れるため好ましい。硬化剤として、多価
イソシアナート化合物を採用する場合、含フッ素共重合
体の硬化性部位は、活性水素含有基、特に水酸基が反応
性に優れるため好ましい。
【0047】また、かかる組成物は、上記2種の成分の
他に、充填剤、溶剤、光安定剤、紫外線吸収剤、熱安定
剤、レベリング剤などが添加配合されていてもよい。
【0048】充填材としては、フュームシリカ、沈降性
シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸およびカーボンブラッ
クのような補強性充填材、炭酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム、ケイソウ土、焼成クレー、クレー、タルク、酸
化チタン、ベントナイト、有機ベントナイト、酸化第二
鉄、酸化亜鉛、活性亜鉛華、水添ヒマシ油およびシラス
バルーン、などのような充填材、石綿、ガラス繊維およ
びフィラメントのような繊維状充填材が使用できる。
【0049】これら充填材で強度の高い硬化組成物を得
たい場合には、主にフュームシリカ、沈降性シリカ、無
水ケイ酸、含水ケイ酸、カーボンブラック、表面処理微
細炭酸カルシウム、焼成クレー、クレー、および活性亜
鉛華などから選ばれる充填材を含フッ素共重合体100
重量部に対し、1〜100重量部の範囲で使用すれば、
好ましい結果が得られる。
【0050】また、低強度で伸びが大である硬化組成物
を得たい場合には、主に酸化チタン、炭酸カルシウム、
炭酸マグネシウム、タルク、酸化第二鉄、酸化亜鉛、お
よびシラスバルーンなどから選ばれる充填材を含フッ素
共重合体100重量部に対し、5〜200重量部の範囲
で使用すれば好ましい結果が得られる。もちろんこれら
充填材は、1種類のみで使用してもよく、2種類以上混
合使用してもよい。
【0051】
【実施例】以下において、例1〜3は合成例、例4〜8
は実施例、例9〜10は比較例、例11〜12は実施
例、例13〜18は応用例、例19〜20は比較応用
例、例21は応用例、例22〜24は比較応用例であ
る。また、CTFEはクロロトリフルオロエチレン、T
FEはテトラフルオロエチレン、EVEはエチルビニル
エーテル、CHVEはシクロヘキシルビニルエーテル、
HBVEはヒドロキシブチルビニルエーテル、POはプ
ロピレンオキシド、AIBNはアゾビスイソブチロニト
リルを表す。
【0052】「例1〜3」表1に示す量のHBVE、水
酸化カリウム(濃度95%)を内容量5Lのステンレス
製撹拌機付耐圧反応器に仕込み、POを徐々に添加し、
3kg/cm2 、110℃で所定時間、反応を行った。
得られた液体を合成マグネシアで精製して、ポリオキシ
アルキレン鎖を有するビニルエーテルを得た。各ビニル
エーテルのPO付加モル数を表1に示した。
【0053】
【表1】 「例4〜10」内容積550mLのステンレス製撹拌機
付耐圧反応器に、キシレン112g、エタノール112
g、炭酸カリウム1.6gおよびAIBN0.5gを仕
込み、表2に示す組成の単量体を重合せしめた。重合
は、CTFEまたはTFEを除く単量体を仕込んだ後、
液体窒素による溶残空気を除去し、次いで、CTFEま
たはTFEを導入し、徐々に昇温し温度を65℃に維持
し、撹拌下で10時間重合反応を続けた後、反応器を水
冷して重合を停止することにより行った。反応器を室温
まで冷却した後、未反応単量体を抜き出し、反応器を開
放した。重合体溶液を濾過した後、エバポレータで溶剤
を除去し、含フッ素共重合体を得た。得られた含フッ素
共重合体の水酸基価(単位:mgKOH/g)、数平均
分子量、ガラス転移温度Tg を表2に示した。
【0054】また、各例における含フッ素共重合体の分
子量測定(GPC使用)において、例1、2、3で得ら
れるビニルエーテルに相当する部分にピークがほとんど
みられなかったことから、ポリオキシプロピレン鎖を有
するビニルエーテルは共重合していることが推定され
る。
【0055】
【表2】 「例11」内容量550mLのステンレス製撹拌機付耐
圧反応器にキシレン145g、エタノール145g、E
VE33g、HBVE5.5g、炭酸カリウム1g、A
IBN0.5gを仕込み、液体窒素による固化脱気によ
り溶存空気を除去する。しかる後にCTFE58gを導
入し、徐々に昇温する。温度65℃に維持して撹拌下で
反応を続け、10時間後に反応器を水冷して反応を停止
する。室温まで冷却した後、未反応モノマーを抜き出
し、反応器を開放する。反応液を濾過後エバポレータで
溶剤を除き、含フッ素共重合体を得た。
【0056】さらに内容量5Lのステンレス製撹拌機付
耐圧反応器にこの含フッ素共重合体を1000g、水酸
化カリウム(濃度95%)6gを仕込み、816gのP
Oを徐々に加えて行く。3kg/cm2 、110℃で1
0時間反応を行い得られた透明複色液体を合成マグネシ
アで精製を行うことにより、POの付加モル数が20モ
ルを有する目的のフルオロオレフィン共重合体を得た。
得られた樹脂の水酸基価は15(mgKOH/g)、G
PCによる数平均分子量は10,000、ガラス転移温
度Tg は−25℃であった。
【0057】「例12」分子量1,000のポリオキシ
プロピレンジオール100gと、ジメチルシリルジイソ
シアナート15gを混合、反応させ、末端イソシアナー
ト基のポリオキシプロピレンを得た。例9で得た含フッ
素共重合体100gに対し、この末端イソシアナート基
のポリオキシプロピレン30gを反応させ、ポリオキシ
アルキレン鎖を有する含フッ素共重合体を得た。
【0058】「例13〜20」例4〜11で得た含フッ
素共重合体に対し、ポリオール変性ジイソシアナート化
合物(商品名デューラートD101、旭化成製)をNC
O/OH=1に相当する量加え、触媒としてジブチルス
ズジラウレート500ppmを添加し、硬化せしめた。
硬化物の破断伸度、破断強度、弾性率、表面粘着性、耐
候性の各試験結果を表3、表4に示した。
【0059】
【表3】
【0060】
【表4】 「例21」例12で得た含フッ素共重合体を湿気硬化せ
しめた。硬化物の破断伸度、破断強度、弾性率、表面粘
着性、耐候性の各試験結果を表4に示した。
【0061】「例22」含フッ素共重合体に代えて、分
子量5,000のポリオキシプロピレントリオール(水
酸基価33.7mgKOH/g)を用いる他は例13と
同様にして、硬化物を得た。この硬化物の破断伸度、破
断強度、弾性率、表面粘着性、耐候性の各試験結果を表
4に示した。
【0062】「例23」含フッ素共重合体に代えて、例
9の含フッ素共重合体の水酸基1モル当り、ε−カプロ
ラクトン3モル付加せしめた含フッ素共重合体を用いる
他は例4と同様にして、硬化物を得た。この硬化物の各
試験結果を表4に示した。
【0063】「例24」市販の変性シリコーン系シーリ
ング材について、破断伸度、破断強度、弾性率、表面粘
着性、耐候性の試験を行った結果を表4に示した。
【0064】各応用例および応用比較例において、破断
伸度、破断強度、弾性率はJIS−K6301に準拠し
て行い、表面粘着性は、ピクタマック(東洋精機製)を
用い荷重100gにて測定した。また耐候性はサンシャ
インウエザーオーメーター1000時間後の表面状態
(◎は変化なし、○は若干のグロス低下は見られるが他
は問題なし、×は表面劣化が著しいことを示す)、伸度
保持率(耐候試験後の破断伸度/初期破断伸度×100
(%))を評価した。
【0065】
【発明の効果】本発明の含フッ素共重合体は、耐候性に
優れ、かつ、優れた伸度を有する硬化物を与えるため、
シーラント、弾性塗料ベースとしてきわめて有用であ
る。
【手続補正書】
【提出日】平成9年3月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を
解決すべくなされたものであり、下記重合単位(1)、
(2)および(3)を有し、数平均分子量が1,000
〜50,000である含フッ素共重合体であって、全重
合単位に対し重合単位(1)が20〜70モル%、重合
単位(2)が1〜80モル%、重合単位(1)と重合単
位(2)との合計が30モル%以上、の割合で含まれて
いることを特徴とする含フッ素共重合体を提供する。 (1)フルオロオレフィンに基づく重合単位。 (2)フルオロオレフィンと共重合しうるエチレン性不
飽和化合物に基づく重合単位であって、この重合単位は
エーテル結合を5個以上有する側鎖を有し、この側鎖の
末端は活性水素含有基、エポキシ基、活性ハロゲン含有
基および加水分解性シリル基から選ばれる硬化性部位で
ある重合単位。 (3)重合単位(1)および(2)以外であって、フル
オロオレフィンと共重合しうるエチレン性不飽和化合物
に基づく重合単位。 また、下記重合性単量体(a)、(b)および(c)
を、全単量体に対し単量体(a)が20〜70モル%、
単量体(b)が1〜80モル%、単量体(a)と単量体
(b)との合計が30モル%以上、の割合で共重合させ
ることを特徴とする含フッ素共重合体の製造方法を提供
する。 (a)フルオロオレフィン。 (b)フルオロオレフィンと共重合しうるエチレン性不
飽和化合物であって、この化合物はエーテル結合を5個
以上有する側鎖を有し、この側鎖の末端は活性水素含有
基、エポキシ基、活性ハロゲン含有基および加水分解性
シリル基から選ばれる硬化性部位である化合物。 (c)単量体(a)および(b)以外であって、フルオ
ロオレフィンと共重合しうるエチレン性不飽和化合物。 また、下記重合単位(1)、(4)および(5)を有す
る含フッ素共重合体であって、全重合単位に対し重合単
位(1)が20〜70モル%、重合単位(4)が1〜8
0モル%、重合単位(1)と重合単位(4)との合計が
30モル%以上、の割合で含まれている含フッ素共重合
体と、エーテル結合を1個以上有し重合単位(4)の反
応性基と反応しうる下記化合物(d)とを、重合単位
(4)の反応性基と化合物(d)が反応して得られる重
合単位が1モル%以上となるように反応せしめることを
特徴とする含フッ素共重合体の製造方法を提供する。 (1)フルオロオレフィンに基づく重合単位。 (4)フルオロオレフィンと共重合しうるエチレン性不
飽和化合物に基づく重合単位であって、不飽和基、活性
水素含有基、エポキシ基、活性ハロゲン含有基および加
水分解性シリル基から選ばれる反応性基を有する重合単
位。 (5)重合単位(1)および(4)以外であって、フル
オロオレフィンと共重合しうるエチレン性不飽和化合物
に基づく重合単位。 (d)多価イソシアナート化合物、イソシアナートアル
キルアクリレート、シリルイソシアナートおよび多価カ
ルボン酸無水物から選ばれる化合物とアルキレンオキシ
ド付加重合物との反応物、およびアルキレンオキシド付
加重合物から選ばれる化合物。 また、下記重合単位(1)、(6)および(7)を有す
る含フッ素共重合体であって、全重合単位に対し重合単
位(1)が20〜70モル%、重合単位(6)が1〜8
0モル%、重合単位(1)と重合単位(6)との合計が
30モル%以上、の割合で含まれている含フッ素共重合
体に、重合単位(6)の水酸基1モル当り3モル以上の
アルキレンオキシドを付加反応せしめることを特徴とす
る含フッ素共重合体の製造方法を提供する。 (1)フルオロオレフィンに基づく重合単位。 (6)フルオロオレフィンと共重合しうるエチレン性不
飽和化合物に基づく重合単位であって、水酸基を有する
重合単位。 (7)重合単位(1)および(6)以外であって、フル
オロオレフィンと共重合しうるエチレン性不飽和化合物
に基づく重合単位。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】本発明の含フッ素共重合体は、フルオロオ
レフィンに基づく重合単位を20〜70モル%含有す
る。フルオロオレフィンとしては、テトラフルオロエチ
レン、クロロトリフルオロエチレン、トリフルオロエチ
レン、フツ化ビニリデン、フッ化ビニル、ヘキサフルオ
ロプロピレン、ペンタフルオロプロピレンなどの炭素数
2〜6、特に炭素数2〜4程度のフルオロオレフィンが
好ましく採用される。なかでも、水素が完全にハロゲン
に置換されているパーハロオレフィンが最も好ましい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】また、本発明の含フッ素共重合体は、上記
フルオロオレフィンに基づく重合単位および特定の側鎖
を含む重合単位の他に別の重合単位が含まれていてもよ
い。この場合、フルオロオレフィンに基づく重合単位お
よび特定の側鎖を含む重合単位の合計が、全重合単位に
対して30モル%以上の割合で含まれている。この2種
類の重合単位の含まれる割合があまりに少ない場合に
は、充分な耐候性、耐汚染性および弾性が発揮されな
い。別の重合単位とは、フルオロオレフィンと共重合し
うる単量体に基づく重合単位であり、ビニル系、アリル
系、アクリロイル系、メタクリロイル系などのエチレン
性不飽和化合物に基づく重合単位である。これらの単量
体が適宜共重合されていることにより、特定の側鎖を有
する重合単位間に多くの重合単位が含まれるようにな
り、より効果的に弾性が発揮されるため好ましい。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】第1の方法において、フルオロオレフィン
と共重合可能であり、エーテル結合を少なくとも2個有
する単量体としては、ビニル基、アリル基、アクリロイ
ル基、メタアクリロイル基などのエチレン性不飽和基か
らなる重合可能な部位を有する単量体(エチレン性不飽
和化合物)が採用される。かかる単量体は、エーテル結
合を少なくとも2個有するものが採用される。かかるエ
ーテル結合を有する単量体は、次に例示する方法などで
合成されうる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】また、この第1の方法において、各重合性
単量体の重合割合は、フルオロオレフィンが20〜70
モル%、エーテル結合を少なくとも2個有する単量体が
1〜80モル%であり、全重合性単量体に対して、フル
オロオレフィンおよびエーテル結合を少なくとも2個有
する単量体が30モル%以上の割合で共重合されるよう
制御することが好ましい。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】ここで、反応性基含有単量体としては、ヒ
ドロキシアルキルビニルエーテル、ヒドロキシアルキル
アリルエーテル、ヒドロキシアルカン酸ビニルエステ
ル、ヒドロキシアルカン酸アリルエステル、グリシジル
ビニルエーテル、グリシジルアリルエーテル、アミノア
ルキルビニルエーテル、アミノアルキルアリルエーテ
ル、アミノアルカン酸ビニルエステル、アミノアルキル
アリルエーテル、アクリル酸、メタクリル酸、アリルビ
ニルエーテルなどの、ビニル基、アリル基、アクリロイ
ル基、メタクリロイル基などのエチレン性不飽和基から
なる重合可能な部位を有する単量体(エチレン性不飽和
化合物)が例示される。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】本発明における含フッ素共重合体、特に特
定の側鎖の末端に硬化性部位を有する含フッ素共重合
体、および、硬化剤を含む組成物は、良好な弾性を有す
る硬化物を与えるため、シーラント、弾性塗料などのベ
ースとして好ましく採用できる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正内容】
【0045】ここで、硬化剤としては、含フッ素共重合
体の硬化性部位と反応して、橋かけ結合を形成する化合
物や、含フッ素共重合体の硬化性部位同志の反応を促進
する化合物などが含まれる。なかでもポリオール変性イ
ソシアナート化合物が良好な弾性を有する硬化物を与え
るため好ましい。この化合物は、ポリヒドロキシ化合物
とポリイソシアナート化合物との反応生成物のうち、末
端にイソシアナート基を有するものである。ポリヒドロ
キシ化合物としては、一般にウレタン化合物の製造に用
いられる種々のポリエーテルポリオール、またはポリエ
ステルポリオール、さらにはポリマーポリオールが挙げ
られるポリエーテルポリオールとは、例えばエチレン
オキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドなど
のアルキレンオキシド、およびテトラヒドロフランなど
の環状エーテルから選ばれる1種または2種以上を、2
個以上の活性水素を有する化合物に付加重合させた生成
物である。ポリイソシアナート化合物としては、通常の
ポリウレタン樹脂の製造に用いられる種々のものが例示
される。具体的には、2,4−トリレンジイソシアナー
ト、2,6−トリレンジイソシアナート、フェニレンジ
イソシアナート、キシレンジイソシアナート、ジフェニ
ルメタン−4,4’−ジイソシアナート、ナフチレン−
1,5−ジイソシアナート、およびこれらに水添した化
合物、エチレンジイソシアナート、プロピレンジイソシ
アナート、テトラメチレンジイソシナート、ヘキサメチ
レンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、
1−メチル−2,4−ジイソシアナートシクロヘキサ
ン、1−メチル−2,6−ジイソシアナートシクロヘキ
サン、ジシクロヘキシルメタンジイソシアナート、トリ
フェニルメタントリイソシアナート等が挙げられる。こ
れらのポリイソシアナート化合物は、1種単独でも、2
種以上を併用してもよい。また。無黄変のポリイソシア
ナート化合物を選ぶことが変色が少なく好ましい。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】ここで、含フッ素共重合体の硬化反応性部
位が加水分解性シリル基であるか多価イソシアナート基
である場合には、湿気で硬化が可能であり、施工性が優
れるため好ましい。硬化剤として、多価イソシアナート
化合物を採用する場合、含フッ素共重合体の硬化性部位
は、活性水素含有基、特に水酸基が反応性に優れるため
好ましい。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正内容】
【0049】これら充填材で強度の高い硬化組成物を得
たい場合には、主にフュームシリカ、沈降性シリカ、無
水ケイ酸、含水ケイ酸、カーボンブラック、表面処理微
細炭酸カルシウム、焼成クレー、クレー、および活性亜
鉛華などから選ばれる充填材を含フッ素共重合体100
重量部に対し、1〜00重量部の範囲で使用すれば、
好ましい結果が得られる。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正内容】
【0050】また、低強度で伸びが大である硬化組成物
を得たい場合には、主に酸化チタン、炭酸カルシウム、
炭酸マグネシウム、タルク、酸化第二鉄、酸化亜鉛、お
よびシラスバルーンなどから選ばれる充填材を含フッ素
共重合体100重量部に対し、〜200重量部の範囲
で使用すれば好ましい結果が得られる。もちろんこれら
充填材は、1種類のみで使用してもよく、2種類以上混
合使用してもよい。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フルオロオレフィンに基づく重合単位
    (1)を20〜70モル%、エーテル結合を少なくとも
    2個有する側鎖を含む重合単位(2)を1〜80モル%
    の割合で含有し、全重合単位に対し重合単位(1)およ
    び重合単位(2)の合計が30モル%以上の割合で含ま
    れ、数平均分子量が1,000〜50,000であるこ
    とを特徴とする含フッ素共重合体。
  2. 【請求項2】フルオロオレフィンおよびフルオロオレフ
    ィンと共重合可能でありエーテル結合を少なくとも2個
    有する単量体を共重合することを特徴とする請求項1記
    載の含フッ素共重合体の製造方法。
  3. 【請求項3】フルオロオレフィンに基づく重合単位
    (1)を20〜70モル%、反応性基を有する重合単位
    (3)を1〜80モル%の割合で含有し、全重合単位に
    対し重合単位(1)および重合単位(3)の合計が30
    モル%以上の割合で含まれるフッ素含有共重合体と、少
    なくとも1個のエーテル結合を有しフッ素含有共重合体
    の反応性基と反応し得る化合物とを反応せしめることを
    特徴とする含フッ素共重合体の製造方法。
  4. 【請求項4】フルオロオレフィンに基づく重合単位
    (1)を20〜70モル%、水酸基を有する重合単位
    (4)を1〜80モル%の割合で含有し、全重量単位に
    対して重合単位(1)および重合単位(4)の合計が3
    0モル%以上の割合で含まれるフッ素系共重合体に、ア
    ルキレンオキシドを付加反応せしめることを特徴とする
    含フッ素共重合体の製造方法。
  5. 【請求項5】フルオロオレフィンに基づく重合単位
    (1)を20〜70%、エーテル結合を少なくとも2個
    有し末端が硬化性部位である側鎖を含む重合単位(5)
    を1〜80モル%の割合で含有し、全重合単位に対して
    重合単位(1)および重合単位(5)の合計が30モル
    %以上の割合で含まれる含フッ素共重合体および硬化剤
    からなることを特徴とする硬化性組成物。
  6. 【請求項6】硬化剤がジイソシアナート化合物である請
    求項5記載の硬化性組成物。
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