JPH09306396A - 電界放出型表示装置 - Google Patents

電界放出型表示装置

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JPH09306396A
JPH09306396A JP14649596A JP14649596A JPH09306396A JP H09306396 A JPH09306396 A JP H09306396A JP 14649596 A JP14649596 A JP 14649596A JP 14649596 A JP14649596 A JP 14649596A JP H09306396 A JPH09306396 A JP H09306396A
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electrode
field emission
focusing
anode
display device
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Application number
JP14649596A
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English (en)
Inventor
Shigeo Ito
茂生 伊藤
Fumiaki Kataoka
文昭 片岡
Kazuhiko Tsuburaya
和彦 円谷
Masaharu Tomita
正晴 冨田
Tomoji Yamaguchi
智司 山口
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Futaba Corp
Original Assignee
Futaba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】蛍光体の発光効率を向上すると共に、精細度を
向上する。 【解決手段】ゲート電極5、絶縁層6、カソード電極
8、エミッタ9群からなるFECアレーに、間隔L1離
隔して集束電極4を設け、FECから放出される電子ビ
ームを集束して高精細とする。また、集束電極4とアノ
ード基板1との間隔L1を、500μmとすることによ
りアノード電圧Vaを2kV〜5kVとすることができ
るので蛍光体層3の発光効率を向上することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電界放出カソード
を利用した電界放出型表示装置に関するものであり、特
にアノード電圧を高電圧としたものに関する。
【0002】
【従来の技術】金属または半導体表面の印加電界を10
9 [V/m]程度にするとトンネル効果により、電子が
障壁を通過して常温でも真空中に電子放出が行われる。
これを電界放出(Field Emission)と云い、このような
原理で電子を放出するカソードを電界放出型カソードと
呼んでいる。近年、半導体加工技術を駆使して、ミクロ
ンサイズの電界放出型カソード(以下、FECとい
う。)アレーからなる平面状の面放出型のFECを作る
ことが可能となっている。
【0003】図10に、その一例であるスピント(Spin
dt)型と呼ばれる電界放出カソードの概略構造を示す。
この図は半導体微細加工技術を用いて作成したFECの
斜視図を示すものである。これらの図において、基板S
上にカソードKが蒸着等により設けられており、このカ
ソードK上にコーン状のエミッタEが形成されている。
カソードK上には、さらに二酸化シリコン(SiO2
からなる絶縁層Iを介してゲ−トGTが設けられてお
り、ゲートGTにあけられた丸い穴の中に上記コーン状
のエミッタEが位置している。すなわち、このコーン状
のエミッタEの先端部分がゲートGTにあけられた穴か
ら臨んでいる。
【0004】このコーン状のエミッタのエミッタE間の
ピッチは微細加工技術を利用して10ミクロン以下で作
製することが出来、数万から数10万個のFECを1枚
の基板S上に設けることが出来る。また、ゲートGTと
エミッタEのコーンの先端との距離をサブミクロンとす
ることが出来るため、ゲートGTとカソードK間とに僅
か数10ボルトの電圧Vgkを印加することにより、電子
をエミッタEから電界放出することが出来る。さらに、
ゲートGTと所定間隔離隔されてアノードAが配置され
ており、このアノードAにアノード電圧Vaを印加する
ことにより、エミッタEから放出された電子を捕集して
いる。このアノードAには図示していないが蛍光体が被
着されており、電子がアノードAに捕集されると、捕集
された電子により蛍光体が励起されて発光されるように
なる。この発光態様は透明のアノードAを介して観察さ
れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図10に示
す従来の電界放出表示装置においては、ゲートGTとア
ノードAとの間隔が200μm程度であり、このため耐
圧の点からアノード電圧Vaは数百V程度とされてい
た。しかしながら、数百V程度のアノード電圧Vaでは
蛍光体の発光効率が低すぎ、輝度を向上することが困難
であるという問題点があった。さらに、数百V程度のア
ノード電圧Vaでは、精細度に限界があった。一般に、
現在知られている蛍光体の発光効率はアノード電圧が高
いほど向上する傾向がある。そこで、本発明は、アノー
ド電圧を高電圧とすることができると共に、電界放出カ
ソードから放出された電子ビームを集束して高精細とし
た電界放出型表示装置を提供することを目的としてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の電界放出型表示装置は、カソード基板上に
形成された電界放出カソードアレーと、該電界放出カソ
ードアレー上に間隔L1離隔されて配置された、該電界
放出カソードアレーから放出された電子を集束する集束
穴を有する集束電極と、該集束電極上に間隔L2離隔さ
れて配置され、該集束電極で集束された電子により励起
発光される蛍光体が被着されているアノード電極とを備
え、間隔L2が間隔L1の10倍ないし20倍となるよ
うにしている。
【0007】また、前記電界放出型表示装置において、
前記集束電極の集束穴の径d2が、前記電界放出カソー
ドアレーのサイズd1の1倍ないし10倍となるように
して、電界放出カソードアレーから放出される電子ビー
ムを集束し、精細度を向上している。さらに、前記アノ
ード電極に印加されるアノード電圧を2kVないし5k
Vとして、蛍光体の発光効率を向上するようにしてい
る。さらにまた、前記集束電極と前記アノード電極が形
成されているアノード基板とが砲弾状の支柱材により間
隔L2離隔されて支持して、支柱により表示領域が削減
されることを防止している。
【0008】さらにまた、前記集束電極が前記電界放出
カソードアレーに対して独立した2組以上の集束電極に
より構成されており、該2組以上の集束電極にそれぞれ
偏向電圧を印加することにより、前記電界放出カソード
から放出された電子ビームを偏向するようにして、フル
カラー化を可能としている。さらにまた、前記集束電極
の少なくとも1組が、前記電界放出カソードアレー上に
載置された偏向基板に形成されている凹部内に形成され
て、電界放出カソードアレーと集束電極とを離隔させる
スペーサを省略できるようにしている。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の電界放出型表示装置の第
1の実施の形態の構成を図1に示す断面図を用いて説明
する。図1において、1はガラス等からなるアノード基
板、2はアノード基板1に薄膜状に形成されているアノ
ード電極、3はアノード電極2上に被着された蛍光体
層、4は電界放出された電子ビームを集束する集束穴4
−3が形成されている集束電極、5は絶縁層6上に形成
されたゲート電極、6はカソード電極7上に形成された
絶縁層、7はカソード基板8上に薄膜状に形成されてい
るカソード電極、8はガラス等からなるカソード基板、
9はゲート電極5および絶縁層6に形成されたゲート穴
内に形成されているコーン状のエミッタである。
【0010】また、図1においては1表示ピクセルの構
成を示しており、各ピクセルにおいては、複数のエミッ
タ9が形成されている。すなわち、ゲート電極5、絶縁
層6、カソード電極7および複数のエミッタ9からなる
スピント型の電界放出カソードアレーが各ピクセルに形
成されている。なお、各ピクセルの電界放出カソードア
レーの斜視図は、前記図10に示すようになる。この電
界放出カソードアレーのサイズはd1とされており、例
えば、その形状はエミッタ数が5×5とされた一辺が約
24μmの正方形とされている。この場合、例えばゲー
ト穴径が約1.2μm、エミッタ9のピッチが約4μm
とされている。また、集束電極4に形成されている集束
穴4−3は、例えば円形状とされてその径がd2とさ
れ、例えば径d2は約100μmとされている。なお、
電界放出カソードアレーの形状を円形状としてもよい。
さらに、ゲート電極5と集束電極4との間隔がL1とさ
れ、集束電極4とアノード電極2との間隔がL2とされ
ている。例えば、間隔L1は50μm、間隔L2は約5
00μmとされる。
【0011】さらにまた、カソード電極7とゲート電極
5間には、例えば約50Vとされるゲート・カソード間
電圧Vg1が印加され、カソード電極7と集束電極4間
には、50〜150Vの集束電極・カソード間電圧Vg
2が印加されている。また、アノード電極2には2〜5
kVのアノード電圧Vaが印加されている。次に、図1
に示す電界放出型表示装置の動作を説明するが、カソー
ド基板8とアノード基板1の間は図示していないが真空
排気されている。ゲート・カソード間電圧Vg1が印加
されることにより、電界放出カソードアレーの複数のエ
ミッタ9から電子が電界放出される。この電子は約60
度の広がりを持って電子ビームとして放出されるが、ゲ
ート電極5上に位置している集束電極4により、電子ビ
ームが集束されるようになる。そして、集束された電子
ビームがアノード電極2に捕集されるようになるが、こ
の時に電子ビームは蛍光体層3に衝突して、励起された
蛍光体層3が発光するようになる。
【0012】このような電界放出カソードアレーは、例
えばm行n列のマトリクス状に設けられているm×n個
の多数のピクセルごとに設けられており、各ピクセルの
電界放出カソードアレーにおけるゲート・カソード間電
圧Vg1を画像信号に応じて制御することにより、アノ
ード基板1に画像を表示することができるようになる。
図1に示す電界放出型表示装置において、電界放出され
た電子ビームが集束される様子を図3に示す。図3にお
ける条件は、集束電極4の集束穴4−3の径d2=10
0μm、間隔L1=50μm、間隔L2=500μm、
アノード電圧Va=2kV、集束電極・カソード電極間
電圧Vg2=50V、集束電圧4の厚さt=50μmと
している。また、FECは前記した電界放出カソードア
レーを示している。
【0013】この図3に示すように、電界放出カソード
アレー(FEC)から放出された電子は約60度で広が
るようになるが、正電圧の印加されている集束電極4の
作用により、図示するように集束されてアノード電極2
に向かって進行していくようになる。これにより、電子
ビームを細く絞ることができるので、高精細の表示装置
とすることが可能となる。なお、間隔L1はFECに近
い方がよいように思われるが、近くし過ぎると電子線が
クロスオーバするようになり集束性が損なわれるように
なる。すなわち、間隔L1は約50μm程度とするのが
よい。この時の、アノード電極2上に被着されている蛍
光体3の発光幅、および分配率のシミュレーション結果
を表1に示す。
【表1】
【0014】表1は、解析条件として示されているよう
に、集束電極4の集束穴4−3の径d2=100μm、
間隔L1=50μm、間隔L2=500μmとされてお
り、アノード電圧Vaを2kVとした時と、5kVとし
た時とが示されている。発光幅は、表1に示すように、
アノード電圧Va=2kVとした時、集束電極4に印加
される集束電極・カソード電極間電圧Vg2を約50V
ないし60Vとした時に狭くなり、精細度が向上する。
また、アノード電圧Va=5kVとした時は、集束電極
4に印加される集束電極・カソード電極間電圧Vg2を
約90Vないし150Vとした時に精細度が向上するこ
とがわかる。例えば、フルカラーとする場合は、R
(赤),G(緑),B(青)の蛍光体がストライプ状あ
るいはドット状に形成された蛍光体層3とされ、その幅
が約80μmないし100μmとされる。この場合にお
いても、発光幅を約50μmとすることができるので、
十分フルカラー化することが可能となる。
【0015】また、分配率とは電界放出カソードアレー
から放出された電子の分配率を表しており、アノードに
すべての放出電子が分配される場合がもっともよい状態
である。表1をみるとアノード電圧Vaが2kVあるい
は5kVとされた時に、集束電極・カソード電極間電圧
Vg2を−20Vから200Vまで変化しても、ほぼ1
00%アノードに電子が分配されている。これらのこと
から、アノード電圧Vaを2kVないし5kVとすると
き、集束電極・カソード間電圧Vg2を約50Vないし
約150Vとすると、発光幅を精細にすることができる
と共に、良好な分配率を得ることができることがわか
る。
【0016】次に、集束電極4の厚さtを変化したとき
にFECから放出される電子ビームが集束される様子を
図4に示す。図4(a)は集束電極4の厚さtを60μ
mとした場合であり、同図(b)は集束電極4の厚さt
を70μmとした場合であり、同図(c)は集束電極4
の厚さtを80μmとした場合であり、同図(d)は集
束電極4の厚さtを90μmとした場合であり、同図
(e)は集束電極4の厚さtを100μmとした場合を
示している。図4の各図を参照すると、集束電極4の厚
さtが厚いほど集束度は向上するが、その度合いは緩や
かであり厚さtは50μm程度以上あれば十分電子ビー
ムを集束することができる。
【0017】また、FECのサイズd1を約24μm角
とした時、集束電極4に形成される集束穴4−3の穴径
を、例えば50μmとするとより電子ビームを絞ること
ができるが、FECから放出された電子の一部が遮られ
るようになるため、分配率が低減するようになる。そこ
で、上述の条件では集束穴4−3の穴径を100μmと
して、FECから放出された電子が遮られないようにし
ている。すなわち、集束穴4−3の穴径d2はサイズd
1の1倍ないし10倍とするのが好適である。さらに、
アノード電極2と集束電極4との間隔L2は、アノード
電圧Vaが2kVないし5kVとされているため、約5
00μm以上とされる。このように、間隔L2は間隔L
1の10ないし20倍とするのが好適である。
【0018】図1に示す電界放出型表示装置は、アノー
ド基板1とカソード基板8を対向させて、その周縁をシ
ール材により封着することにより真空容器を形成してい
る。この時、アノード電極2と集束電極4とが、間隔L
2離隔されて対向されるように、その間に支持板あるい
は支柱材をたてる必要がある。このような構成を示す電
界放出型表示装置の断面図を図2に示す。この図2にお
いては、蛍光体層3の被着されたアノード電極2と集束
電極4との間に支柱材10を設けている。また、集束電
極4をゲート電極5から間隔L1離隔させるために、集
束電極4とゲート電極5との間にはガラスビーズ11が
設けられている。この場合、支柱材10は砲弾状の形状
として、蛍光体層3における表示面積が減少することを
防止している。
【0019】なお、支柱材10はガラス製とされ、例え
ばフッ酸系の溶液中に先端部を浸すことで砲弾状に形成
することができる。この場合、例えば支柱材10の下端
の径が約150μm、上端の径が約50μmとされる。
なお、集束電極4をメタル製として、ピクセル毎のFE
Cに対向して集束穴4−3を多数形成したものや、セラ
ミックやガラスにFECに対向する集束穴4−3を形成
し、その表面に金属をコーティングしたもの等を用いる
ことができる。また、ガラスビーズ11に代えて厚膜に
より形成した支持板とすることもできるが、この場合に
エミッタ9に圧膜壁が近いと、厚膜に電子が衝突して厚
膜が負にチャージされることがある。すると、放出され
た電子ビームの軌道が曲げられ、集束作用が損なわれる
ことがあるので、ガラスビーズ11や、円柱状支柱形状
として、エミッタ9から放出された電子軌道上に絶縁部
を設けないようにするのが望ましい。
【0020】次に、本発明の電界放出型表示装置の第2
の実施の形態の構成について、図5を参照して説明す
る。図5において、1はガラス等からなるアノード基
板、2はアノード基板1に薄膜状に形成されているアノ
ード電極、3はアノード電極2上に被着された蛍光体
層、4−1は電界放出された電子ビームを集束する集束
穴4−3が形成されている第1集束電極、4−2は第1
集束電極4−1上に配置された電子ビームを集束する集
束穴4−3が形成されている第2集束電極、5は絶縁層
6上に形成されたゲート電極、6はカソード電極7上に
形成された絶縁層、7はカソード基板8上に薄膜状に形
成されているカソード電極、8はガラス等からなるカソ
ード基板、9はゲート電極5および絶縁層6に形成され
たゲート穴内に形成されているコーン状のエミッタであ
る。
【0021】このように、第2の実施の形態の電界放出
型表示装置は、図1に示す第1の実施の形態の電界放出
型表示装置に比べて、図5に示すように第1集束電極4
−1の上に間隔L3離隔して第2集束電極4−2を配置
するようにしたものであり、その他の構成は第1の実施
の形態の電界放出型表示装置と同様であるので、その説
明は省略する。なお、図5においては1表示ピクセルの
構成を示しており、各ピクセルにおいては、複数のエミ
ッタ9が形成されている。すなわち、ゲート電極5、絶
縁層6、カソード電極7および複数のエミッタ9からな
る電界放出カソードアレーが各ピクセルに形成されてい
る。
【0022】第2の実施の形態の電界放出型表示装置
は、カソード電極7を基準電位として、アノード電極2
にアノード電圧Vaが、第1集束電極4−1に第2ゲー
ト電圧Vg2が、第2集束電極4−2に第3ゲート電圧
Vg3が、ゲート電極5に第1ゲート電圧Vg1がそれ
ぞれ印加されている。第1ゲート電圧Vg1がゲート電
極5に印加されることにより、エミッタ9とゲート電極
5間の電界が約109 [V/m]以上となると、エミッ
タ9から電子が電界放出されるようになる。すなわち、
電界放出カソードアレーから電子ビームが放射され、こ
の電子ビームは第1集束電極4−1で集束され、さらに
第2集束電極4−2にて集束されてアノード電極2に捕
集されるようになる。そして、アノード電極2に捕集さ
れるときに、アノード電極2に被着されている蛍光体層
3が励起されて発光するようになる。
【0023】この場合、各ピクセルを構成する電界放出
カソードアレーの各ゲート電極5に画像信号に応じた第
1ゲート電圧Vg1を印加することにより、アノード電
極2上に画像を表示することができるようになる。
【0024】ここで、電界放出カソードアレー(FE
C)から放出された電子ビームの集束の様子を図6に示
す。図6は、FECと第1集束電極4−1との間隔L1
を50μm、第1集束電極4−1の厚さtを50μm、
第1集束電極4−1と第2集束電極4−2との間隔L3
を150μm、第2集束電極4−2の厚さtを50μ
m、第2集束電極4−2とアノード電極2との間隔L2
を500μmとし、アノード電圧Vaを2kV、第1ゲ
ート電圧Vg1を90V、第2ゲート電圧Vg2を50
V、第3ゲート電圧Vg3を250Vとしたときの電子
ビームの集束の様子を示している。図6を観察すると、
第2集束電極4−2を設けることで電子ビームがより集
束されて、精細度が向上されていることがわかる。な
お、図6に示す場合の発光幅は、約26.9μmと第2
集束電極4−2を設けることにより精細度を2倍以上に
向上することができる。
【0025】ところで、第2集束電極4−2を分割し
て、分割された第2集束電極4−2にそれぞれ異なる第
3ゲート電圧Vg3を印加することで電子ビームを偏向
することができる。たとえば、第2集束電極4−2を2
分割した時の電子ビームが偏向される様子を図7に示す
が、図7(a)はアノード電圧Va=2kV、第2ゲー
ト電圧Vg2=100V、第3ゲート電圧Vg3を−5
0Vと50Vとした場合であり、電子ビームが偏向され
てアノード電極2に到達された電子ビームの位置がずれ
ていることがわかる。
【0026】同図(b)は第3ゲート電圧Vg3を0V
と100Vに変化させたときであり、電子ビームはより
偏向されている。同図(c)は 第3ゲート電圧Vg3
を0Vと500Vに変化させたときであり、電子ビーム
はさらに偏向されている。また、同図(d)はアノード
電圧Va=5kV、第2ゲート電圧Vg2=100V、
第3ゲート電圧Vg3を−50Vと50Vとした場合で
あり、電子ビームはアノード電圧Vaが高いためあまり
偏向されない。同図(e)は第3ゲート電圧Vg3を0
Vと100Vに変化させたときであり、電子ビームは若
干偏向されている。同図(f)は 第3ゲート電圧Vg
3を0Vと500Vに変化させたときであり、電子ビー
ムが偏向されている。
【0027】このように、集束電極により電子ビームを
偏向することができるので、アノード電極2にドット状
あるいはストライプ状にR,G,Bの蛍光体を被着して
おくようにし、色信号に応じて電子ビームを偏向するよ
うにすればフルカラーの表示装置とすることができる。
なお、図7に示す場合は第2集束電極4−2を2分割し
て電子ビームを偏向するようにしたが、4分割以上に分
割して2次元の偏向を行えるようにしてもよい。また、
第1集束電極4−1も分割して偏向を行えるようにして
もよい。
【0028】そこで、第1集束電極および第2集束電極
を分割してそれぞれ偏向電極とするようにした本発明の
表示装置の第3の実施の形態の構成を図8に示す。図8
において、1はガラス等からなるアノード基板、2はア
ノード基板1に薄膜状に形成されているアノード電極、
3はアノード電極2上に被着された蛍光体層、5は絶縁
層6上に形成されたゲート電極、6はカソード電極7上
に形成された絶縁層、7はカソード基板8上に薄膜状に
形成されているカソード電極、8はガラス等からなるカ
ソード基板、9はゲート電極5および絶縁層6に形成さ
れたゲート穴内に形成されているコーン状のエミッタで
ある。
【0029】また、12は蛍光体層3の表面に被着され
ているアルミニウム薄膜であり、メタルバックとしての
機能を有している。13は高さL2のガラス等の支柱か
らなる支持板であり、アノード基板1と偏向基板15と
を間隔L2で離隔するようにしている。14は高さL1
のガラスビーズあるいはシールガラスからなる支持板で
あり、カソード基板8と偏向基板15とを間隔L1で離
隔するようにしている。15はガラス製あるいはセラミ
ック製の偏向穴15−1が形成されている偏向基板であ
り、その上面および下面にはそれぞれ第一偏向電極16
および第二偏向電極17が形成されている。16は偏向
基板の下面に形成されている第一偏向電極であり、たと
えば2分割されている。17は 偏向基板15の上面に
形成されている第二偏向電極であり、第一偏向電極16
と直交するようにたとえば2分割されている。18はカ
ソード電極7とエミッタ9群との間に形成されている抵
抗層であり、各エミッタ9からの電子放出を均一化する
と共に、エミッタ9とゲート電極5とが短絡したときの
影響を最小限に抑えるようにしている。なお、たとえば
間隔L1は約50μm、間隔L2は500μmとされて
いる。
【0030】図8に示す第3の実施の形態において、ア
ノード電極1ないしエミッタ9に関する構成は、第1の
実施の形態と同様であるのでその説明は省略する。ま
た、蛍光体層3にアルミニウム薄膜12のメタルバック
が施されているので、アノード電圧Vaは2kV以上と
するのがよい。この場合、蛍光体層3が発光すると、カ
ソード基板8側に放射された光はアルミニウム薄膜12
により反射されてアノード基板1を透過するようになる
ため、表示装置の輝度を向上することができる。また、
アルミニウム薄膜12はアノード電極に電気的に接続さ
れるため、蛍光体層3が電子ビームにより負にチャージ
されることを防止することができ、輝度の低下を防止す
ることができる。
【0031】さらに、分割されている第一偏向電極1
6、および第二偏向電極17には独立して偏向電圧Vg
2あるいは偏向電圧Vg3を印加することができるよう
にされている。この場合、偏向電圧Vg2,Vg3を変
化させることにより電子ビームを2次元の平面内で偏向
することができるので、アノード電極2にドット状ある
いはストライプ状にR,G,Bの蛍光体を被着しておく
ようにし、色信号に応じて電子ビームを偏向するように
すればフルカラーの表示装置とすることができる。な
お、第一偏向電極16および第二偏向電極17を4分割
以上に分割して偏向を行うようにしてもよい。また、偏
向基板15にはエッチングにより集束穴15−1を形成
することができる。
【0032】次に、本発明の表示装置の第3の実施の形
態の変形例の構成を図9に示す。この変形例は、偏向基
板15を電界放出カソードアレーが形成されているカソ
ード基板8に積層するようにしたものである。この場
合、ゲート電極5と第一偏向電極16とを間隔L1で離
隔するために、偏向基板15に凹状にエッチングを行
い、深さL1の凹状部内の上面に第一偏向電極16を形
成するようにしている。これにより、図9に示す変形例
は支持板14を省略することができるものであり、表示
装置の製作を容易に行えるものである。さらに、偏向基
板15の上面には第二偏向電極16が形成されている。
図9では2ピクセル分の構成が示されており、ピクセル
間に支柱材10を設けて偏向基板15をカソード基板8
に接触させている。また、偏向基板15とカソード基板
8とをシールガラス等で接着してもよい。なお、この支
柱材10は前記図2に示すように砲弾状としてもよい。
【0033】また、分割されている第一偏向電極16と
第二偏向電極17とは、電極の分割方向が直交されてい
ると共に、第一偏向電極16、および第二偏向電極17
には分割された電極ごとに独立して偏向電圧Vg2ある
いは偏向電圧Vg3を印加することができるようにされ
ている。したがって、偏向電圧Vg2,Vg3を変化さ
せることにより電子ビームを2次元の平面内で偏向する
ことができるので、アノード電極2にドット状あるいは
ストライプ状にR,G,Bの蛍光体を被着しておくよう
にし、色信号に応じて電子ビームを偏向するようにすれ
ばフルカラーの表示装置とすることができる。
【0034】なお、第一偏向電極16および第二偏向電
極17を4分割以上に分割して偏向を行うようにしても
よい。また、偏向基板15に各ピクセルごとに設けられ
ている電界放出カソードアレーに対応して形成されてい
る偏向穴15−1は、エッチングにより偏向基板15に
形成されている。アノード基板1およびカソード基板8
は、一般にガラス製とされるので、偏向基板15もガラ
スの薄板とするのが好適である。また、第一偏向電極1
6および第二偏向電極17は短絡を防止するために表面
を絶縁被膜で覆うようにすることが好適である。さら
に、カソード基板8をエッチングして凹状部を形成し、
この凹状部内に電界放出カソードアレーを形成すること
により、偏向基板15との短絡を防止して間隔L1を保
持させるようにしてもよい。さらにまた、図9に示す変
形例において、第一偏向電極16を省略してもよいもの
である。
【0035】
【発明の効果】本発明は以上のように電界放出型表示装
置において、集束電極の集束穴の径d2が、電界放出カ
ソードアレーのサイズd1の1倍ないし10倍となるよ
うにして、電界放出カソードアレーから放出される電子
ビームを集束しているので、表示装置の精細度を向上す
ることができる。さらに、アノード電極に印加されるア
ノード電圧を2kVないし5kVとしているので、蛍光
体の発光効率を向上することができる。さらにまた、集
束電極と前記アノード電極が形成されているアノード基
板とを砲弾状の支柱材により間隔L2離隔されて支持す
るようにしたので、支柱により表示領域が削減されるこ
とを防止することができる。
【0036】さらにまた、集束電極が電界放出カソード
アレーに対して独立した2組以上の集束電極により構成
されており、該2組以上の集束電極にそれぞれ偏向電圧
を印加することにより、電界放出カソードから放出され
た電子ビームを偏向するようにして、フルカラー化を可
能としている。さらにまた、集束電極の少なくとも1組
が、電界放出カソードアレー上に載置された偏向基板に
形成されている凹部内に形成することにより、電界放出
カソードアレーと集束電極とを離隔させるスペーサを省
略することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表示装置の第1の実施の形態の構成を
示す断面図である。
【図2】本発明の表示装置の第1の実施の形態において
所定間隔で各基板を支持させる構成を示す断面図であ
る。
【図3】本発明の表示装置の第1の実施の形態における
電子ビームの集束の様子を示す図である。
【図4】本発明の表示装置の第1の実施の形態におい
て、集束電極の厚さを変えたときの電子ビームの集束の
様子を示す図である。
【図5】本発明の表示装置の第2の実施の形態の構成を
示す断面図である。
【図6】本発明の表示装置の第2の実施の形態における
電子ビームの集束の様子を示す図である。
【図7】本発明の表示装置の第2の実施の形態における
電子ビームの偏向の様子を示す図である。
【図8】本発明の表示装置の第3の実施の形態の構成を
示す断面図である。
【図9】本発明の表示装置の第3の実施の形態の変形例
の構成を示す断面図である。
【図10】スピント型と呼ばれる従来の電界放出カソー
ドの概略構造を示す図である。
【符号の説明】
1 アノード基板 2 アノード電極 3 蛍光体層 4,4−1,4−2 集束電極 4−3 集束穴 5 ゲート電極 6 絶縁層 7 カソード電極 8 カソード基板 9 エミッタ 10 支柱材 11 ガラスビーズ 12 アルミニウム薄膜 13,14 支持板 15 偏向基板 15−1 偏向穴 16,17 偏向電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 冨田 正晴 千葉県茂原市大芝629 双葉電子工業株式 会社内 (72)発明者 山口 智司 千葉県茂原市大芝629 双葉電子工業株式 会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カソード基板上に形成された電界放出カ
    ソードアレーと、 該電界放出カソードアレー上に間隔L1離隔されて配置
    された、該電界放出カソードアレーから放出された電子
    を集束する集束穴を有する集束電極と、 該集束電極上に間隔L2離隔されて配置され、該集束電
    極で集束された電子により励起発光される蛍光体が被着
    されているアノード電極とを備え、 間隔L2が間隔L1の10倍ないし20倍とされている
    ことを特徴とする電界放出型表示装置。
  2. 【請求項2】 前記集束電極の集束穴の径d2が、前記
    電界放出カソードアレーのサイズd1の1倍ないし10
    倍とされていることを特徴とする請求項1記載の電界放
    出型表示装置。
  3. 【請求項3】 前記アノード電極に印加されるアノード
    電圧が2kVないし5kVとされていることを特徴とす
    る請求項1あるいは2記載の電界放出型表示装置。
  4. 【請求項4】 前記集束電極と前記アノード電極が形成
    されているアノード基板とが砲弾状の支柱材により間隔
    L2離隔されて支持されていることを特徴とする請求項
    1ないし3のいずれかに記載の電界放出型表示装置。
  5. 【請求項5】 前記集束電極が前記電界放出カソードア
    レーに対して独立した2組以上の集束電極により構成さ
    れており、該2組以上の集束電極にそれぞれ偏向電圧を
    印加することにより、前記電界放出カソードから放出さ
    れた電子ビームを偏向するようにしたことを特徴とする
    請求項1ないし4のいずれかに記載の電界放出型表示装
    置。
  6. 【請求項6】 前記集束電極の少なくとも1組が、前記
    電界放出カソードアレー上に載置された偏向基板に設け
    られた凹部内に形成されていることを特徴とする請求項
    5記載の電界放出型表示装置。
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