JPH09305615A - 電子情報アクセスシステム及び方法 - Google Patents

電子情報アクセスシステム及び方法

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Publication number
JPH09305615A
JPH09305615A JP8114648A JP11464896A JPH09305615A JP H09305615 A JPH09305615 A JP H09305615A JP 8114648 A JP8114648 A JP 8114648A JP 11464896 A JP11464896 A JP 11464896A JP H09305615 A JPH09305615 A JP H09305615A
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JP
Japan
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information
image
dimensional
space
computer
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Pending
Application number
JP8114648A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuya Hirota
和也 廣田
Hiroshi Tomiyasu
寛 冨安
Toru Nakagawa
透 中川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
N T T DATA TSUSHIN KK
NTT Data Corp
Original Assignee
N T T DATA TSUSHIN KK
NTT Data Communications Systems Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by N T T DATA TSUSHIN KK, NTT Data Communications Systems Corp filed Critical N T T DATA TSUSHIN KK
Priority to JP8114648A priority Critical patent/JPH09305615A/ja
Publication of JPH09305615A publication Critical patent/JPH09305615A/ja
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  • Information Retrieval, Db Structures And Fs Structures Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 人間の記憶/思考における情報アクセス構造
を模倣した情報アクセス構造をコンピュータ上で実現す
る。 【解決手段】 2次元又は3次元の情報空間のイメージ
301がモニタに表示される。この情報空間イメージ3
01には、複数の情報の各々に対応したオブジェクト3
03が情報相互間の意味距離に応じた位置間隔をもって
配置されている。マウス操作などによりポインタ305
で情報空間イメージ301中のオブジェクト303を指
すと、そのオブジェクトに対応した情報のイメージ30
7がモニタに表示される。各情報イメージ307には、
その情報を構成する見出し、主記事、図表などの情報要
素のイメージが3次元配置で表示される。ポインタ30
5で所望の情報要素イメージを指すと、その情報要素イ
メージが最前面に配置される。また、ポインタ305で
情報空間イメージ301上を走査すると、ポインタ30
5が順次に触れたオブジェクトに対応する情報イメージ
が順次にモニタに表示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、電子化情報にコンピュー
タ上でアクセスするための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータネットワークの急速な発達
に伴い、情報発信及び獲得が容易になり、個人が様々な
情報を獲得できるようになってきた。特に、イメージ、
サウンド、キャラクタなどを多様な形で扱った様々なマ
ルチメディアシステムが提案されている。このような技
術を活かして、例えば、雑誌や書籍を電子化してCD−
ROMやネットワークなどの媒体を通じてユーザに提供
するサービスなどが実用化されている。更には、「デジ
タル図書館」のような多様かつ大量の情報を様々なユー
ザに提供できるシステムの開発も行われている。
【0003】このような電子化情報のアクセスシステム
では、様々な情報が、サウンドも併用してイメージやキ
ャラクタなどの形式でコンピュータのモニタ上に表現さ
れる。モニタ上での表現の仕方については、従来のシス
テムは、雑誌や書籍のページをそのまま電子化してモニ
タ上に表示するものがほとんどである。この場合、モニ
タの解像度は紙の解像度よりはるかに低いため、書籍1
ページ分の情報がモニタの1画面に納らないことが多
く、よって、マウスなどの操作によるスクロールや画面
切り換えなどの方法が併用される。また、異なる情報へ
のアクセスや特定情報の検索の仕方については、ページ
順序に従った逐次的なアクセスや、ページ番号の指定に
よる特定情報へのジャンプや、キーワード検索などが行
われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のシステムでは、
大量かつ多様な情報の中からユーザが所望する情報を素
速く発見することが困難である。例えば、雑誌や書籍の
記事をページ順に逐次的に読んだり指定ページへジャン
プしたりすることはできるが、紙媒体の雑誌や書籍の場
合のように、ぱらぱらとページをめくりながら好みの記
事を探し、好みの記事が見つかると詳しく読むといっ
た、ユーザが最も馴染んでいる効率的な読み方を行うこ
とは難しい。また、キーワード検索などの検索手段が用
意されてはいるが、「何となくこんな感じの情報」のよ
うにユーザの要求が曖昧な場合が少なくないため、キー
ワード検索では所望の情報に迅速に到達できないケース
が多い。また、1ページの記事を読む場合でも、画面に
表示されている部分を読んだ後、マウスを操作して画面
の表示領域を変更し、他の部分を読むという作業が必要
となるから、ページ全体をおおまかに一読して必要部分
を見付け、そこだけを詳しく読むとか、写真だけを拾っ
て細かく見るといった、ユーザが馴染んでいる効率的な
拾い読み法を行うことが難しい。
【0005】要するに、従来システムのコンピュータ上
での情報アクセス構造は、人間の記憶/思考における情
報アクセス構造と一致していないのである。そのため、
ページの切り換えや画面表示領域の切り換えなどの情報
アクセス時の操作が人間の思考を妨げてしまう結果とな
る。つまり、従来の情報アクセス構造は、人間の思考を
妨げてしまうような継ぎ目(シーム)をもったアクセス
過程しか提供することができず、ユーザには使いずら
い。
【0006】従って、本発明の目的は、人間の記憶/思
考における情報アクセス構造を模倣した情報アクセス構
造をコンピュータ上で実現することにある。特に、アク
セスのための操作が人間の思考を妨げないようなシーム
レスな情報アクセスを可能にすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、人間の記憶構
造モデルを模倣して情報空間をモデル化し、この情報空
間をコンピュータのモニタ上で可視化するものである。
人間の記憶構造をコンピュータに適用することにより、
コンピュータというメディアが人間の頭脳の記憶に関す
る機能を拡張しているごとくになる。結果として、コン
ピュータ上での情報アクセス時のユーザの思考過程が、
自分自身の頭脳に記憶された情報にアクセスする場合の
それと近いものとなり、よって、情報アクセス時の操作
によってユーザの思考が妨害されることがないシームレ
スな情報アクセスが実現される。
【0008】本発明は、人間の記憶構造を次の様なモデ
ルとして把握することを基礎にしている。人間は、新た
な情報を記憶する時、既に蓄積した他の情報と関連づけ
て記憶する。また、検索過程においても、連想語によっ
て間接的に情報検索を行っている。このように、人間の
記憶構造では、各情報が相互の意味に関連して記憶され
る。また、人間の意識レベルに応じて情報のリンクの仕
方や認識する情報の状態が変化する。
【0009】図1に、この人間の記憶構造モデルを示
す。このモデルでは、人間が意識している情報の状態を
意識レベルに応じて3状態に分けている。最初の状態1
は、人間が情報に対し特定の目的をもっていない自然な
状態を示す。この状態1では、既に記憶された種々の情
報Iが、n次元の情報空間に無秩序の状態で配置されて
いる。但し、無意識の世界においては、それら記憶情報
Iは相互の意味に関連してリンクされていると考えられ
る。状態2は、ある特定の情報Iaに意識を向けると共
に、それに関連する情報Ibも意識されている状態を示
す。この状態2では、意識を向けられた情報Iaが意識
された情報空間の最前面に配置され、他の情報Ibは関
連強度に応じて再配置される。このような再配置は、情
報リンクを管理する無意識の作用によるものと考えられ
る。状態3は、特定の情報Icに完全に意識の焦点が合
い、その詳細情報Idが情報リンクに従って記憶の中か
ら掘り起こされた状態を示している。この状態3では、
その特定の情報Icに関する詳細情報Idが意識の全面
を占めている。
【0010】さて、紙媒体の雑誌などで、ぱらぱらとペ
ージをめくりながら好みの記事を見つけてその詳細にア
クセスしていく過程や、1ページをざっと一読して興味
のある部分だけをより詳細に読む過程などは、上述した
人間の記憶構造における記憶情報へのアクセスの過程と
良く類似している。従って、これは人間にとって違和感
のない自然なアクセス過程である。
【0011】これと同様にコンピュータ上でも、人間の
記憶構造に類似した情報空間をユーザに可視的に提供す
るために、本発明の第1の側面に従がう電子情報アクセ
スシステムは、複数の情報の各々に対応したオブジェク
トが、情報相互間の意味距離に応じた位置間隔をもって
配置された2次元又は3次元の情報空間のイメージを可
視表示する情報空間表示手段と、情報空間のイメージ中
のオブジェクトを指定するためのポインティング手段
と、ポインティング手段によって指定されたオブジェク
トに対応した情報のイメージを可視表示する情報表示手
段とを備える。
【0012】このシステムでは、ユーザは可視表示され
た情報空間のイメージを参照することにより、情報空間
全体を俯瞰することができ、その中から、自由にオブジ
ェクトを指定して任意の情報にアクセスすることができ
る。情報空間イメージ内では、オブジェクトは情報相互
間の意味距離に応じた位置間隔で配置されている。つま
り、意味的に類似した主題に関わる情報のオブジェクト
は互いに近くに、また、意味的に異なる主題に関わる情
報のオブジェクトは互いに遠くに配置されている。よっ
て、ユーザは情報空間イメージ内の近くの複数のオブジ
ェクトを順に指定することにより、類似した主題に関わ
る複数の情報に容易にアクセスすることができる。
【0013】このシステムでは、情報空間イメージと各
情報のイメージとが同一のモニタ画面上に表示されるこ
とが好ましい。それにより、情報空間イメージ上で任意
のオブジェクトを指定しつつ、その指定した情報にアク
セスするという動作が同時に行える。これにより、前述
した紙媒体の雑誌などでの「ぱらぱら読み」に類似した
情報アクセス法が実現される。
【0014】また、このシステムでは、ポインティング
手段が情報空間イメージ上を走査しながら複数のオブジ
ェクトを順次に指したとき、それらのオブジェクトに対
応する複数の情報のイメージを順次に可視表示されるよ
うにすることが望ましい。これにより、ユーザは情報空
間イメージ上をポインティング手段で自由に走査しなが
ら、軽快に「ぱらぱら読み」を行うことができる。
【0015】本発明の第2の側面に係るシステムは、前
述した情報空間をイメージとして可視化するためのもの
で、複数の情報を、情報相互間の意味距離が反映された
数量に定量化する定量化手段と、定量化手段からの各情
報の数量に対応した2次元又は3次元の位置に、各情報
を表すオブジェクトを配置することにより、複数の情報
に関する情報空間のイメージを作成する情報空間作成手
段とを備える。
【0016】このシステムによれば、前述したような人
間の記憶構造を模倣した可視化された情報空間、つま
り、複数の情報の各々に対応したオブジェクトが情報相
互間の意味距離に応じた位置間隔をもって配置された2
次元又は3次元の情報空間のイメージを作成することが
できる。こうして作成された情報空間のイメージは、本
発明の第1の側面に係るシステムで利用することができ
る。
【0017】本発明の第3の側面に係る電子情報アクセ
スシステムは、一つの主題に係る情報を構成する複数の
情報要素のイメージが3次元的に配置された、モニタ画
面に収容可能なサイズの3次元画像を作成する3次元化
手段と、その3次元画像をモニタ画面に表示する画像表
示手段と、ユーザからの要求を受けて、その3次元画像
におけるイメージの配置を変更する手段とを備える。
【0018】このシステムによれば、一つの主題に係る
情報の全容が3次元画像としてモニタ画面上に一度に写
し出されるので、ユーザはその情報の全容を俯瞰するこ
とができる。そして、ユーザの要求によってその3次元
画像内の情報要素イメージの配置が変わるため、ユーザ
は所望の情報要素のイメージを前面に配置変えさせてよ
り詳しい内容アクセスすることができる。これにより、
紙媒体の雑誌などで1ページをざっと一読してから所望
の部分だけを詳細に読むといった読み方に類似した情報
アクセス法が実現できる。
【0019】このシステムは、好ましくは、複数の主題
の中から一つの主題を選択する選択手段を更に備えて、
この選択手段に応じて、選択された主題に係る情報の3
次元画像を次々と表示するようにすることができる。こ
れにより、複数の主題の情報を次々と俯瞰して、その中
から所望の詳細情報を見つけてアクセスするというアク
セス法が軽快に行える。
【0020】
【発明の実施の形態】図2は、本発明の情報アクセスシ
ステム一実施形態にかかる電子雑誌システムの全体構成
を示す。
【0021】プログラムされたコンピュータによって、
情報アクセス処理101、情報取得処理103及び情報
再構成処理104のプロセスが実行される。情報アクセ
ス処理101は、データベース102に保存されている
情報(記事)のリストをユーザに提供し、どの記事につ
いて詳細を知りたいのかをユーザに選択させるためのグ
ラフィックインタフェースをモニタ105に表示する。
ここで、グラフィックインタフェースは、ユーザの記憶
構造における情報空間、特に図1に示した状態1の情報
空間を模倣したものであり、後に詳述する。
【0022】情報取得処理103は、ユーザによって選
択された記事に関する詳細情報をデータベース102か
ら取得する。この詳細情報は、雑誌における1ページ又
は数ページに記載された一つの纏まった記事の詳細な記
載内容であり、例えば図3に示すように、その記事の見
出し111、文字で記述された主記事113、写真11
5、表やグラフや絵などの図表117、音声(図示せ
ず)といった複数形態の情報要素から構成される電子情
報である。
【0023】情報再構成処理104は、情報取得処理1
03が取得した詳細情報に含まれる複数形態の情報要素
のイメージを、3次元的に配置した形でモニタ105に
表示する。この3次元的な配置は、図1に示した状態2
の情報空間に類似している。更に、この情報再構成処理
104は、ユーザからの要求に応答して、ユーザが欲す
るイメージを最前面に配置するようにイメージ配置を変
更する。このように前面配置されたイメージは、図1に
示した状態3の情報空間に類似している。これらについ
ては後に詳述する。
【0024】図4は、情報アクセス処理101が表示す
るグラフィックインタフェースを作成するための処理流
れを示す。この処理は本システムのコンピュータがデー
タベース102の更新時などに行ってもよいし、或は、
システム外でこの処理を行って、そこで作成されたグラ
フィックインタフェースのデータを、情報アクセス処理
101が利用できるように本システムにロードしてもよ
い。
【0025】この処理は、人間の記憶構造に合った情報
の定量化(多次元特徴ベクトルの抽出)を行い、これを
ユーザがモニタ上で見ることができる次元(2次元又は
3次元)まで圧縮するものである。この実施形態では、
定量化の対象として、データベース102に蓄積された
情報(文字、写真、図表、音声など)のうち、比較的特
徴抽出が容易である文字情報つまり図3に示した主記事
113を用いる。この処理は、ある分野に含まれる文書
はその中に出現する名詞によって特徴づけられるという
考えに基づいている。
【0026】まず、データベース102に蓄積されてい
る主記事113がこの処理に入力される。ここで、この
主記事113は予めテキストデータに変換されており、
各記事113に対してユニークな記事番号が与えられて
いる。全ての記事113のテキストデータから、形態素
解析を行うことにより、全ての名詞が抽出される(ステ
ップ201)。なお、形態素解析とは日本語の文章を品
詞毎に分解する手法である。
【0027】次に、抽出された全名詞の各々について、
それぞれの特徴ベクトルが算出される(ステップ20
2)。各名詞の特徴ベクトルは、その名詞と予め定めた
n個(複数個)の重要単語の各々との間の意味距離値を
要素に持ったn次元の意味ベクトルである。意味距離の
計算は、予め用意したシソーラス辞書において、2単語
の共通概念までの階層数に応じた距離を算出することに
より行う。よって、意味的に類似した単語間の距離は小
さく、意味的に異なる単語間の距離は大きくなる。
【0028】次に、各記事113毎の記事特徴ベクトル
が、その記事113に含まれる全名詞の特徴ベクトルの
重み付き総和として算出される(ステップ203)。各
名詞の重みには、その名詞の全記事における出現分布に
依存した重みと、その名詞の当該記事における出現頻度
に依存した重みとがある。一つの記事rj(j=1、
2、…、N)の記事特徴ベクトルRSVrjの計算式の一
例を以下に示す。
【0029】
【数1】 単語jの全記事における重みωjとしては、例えば単語
jの全記事における出現確率の逆数を用いることがで
き、その計算式の一例を以下に示す。
【0030】
【数2】 また、単語jの記事rjにおける重みPijは例えば次式
で計算する。
【0031】
【数3】 各記事毎にn次元の記事特徴ベクトルRSVrjが求まる
と、次に、この記事特徴ベクトルRSVrjをユーザがモ
ニタ上で見ることができるように、記事特徴ベクトルR
SVrjがn次元から2次元又は3次元に縮小される(ス
テップ204)。次元圧縮は、n次元特徴ベクトルに対
し主成分分析を行い、得られた第1主成分をx座標に、
第2主成分をy座標にする(3次元の場合は、更に第3
主成分をz座標にする)ことにより行う。これにより、
全ての記事の記事特徴ベクトルが2次元情報空間(x−
y座標系)又は3次元情報空間(x−y−z座標系)に
配置されたことになり、この情報空間がモニタ105に
表示される。尚、主成分分析とは、多変量データのもつ
情報を、その主成分の相関が全てゼロであり、その主成
分は順次もとの多変量データのもつ情報の損失が最小に
なるように要約する手法であり、詳しくは、奥野忠一他
「多変量解析法」(日科技連)や菅民郎「多変量解析の
実践」(現代数学社)などを参照されたい。以下、n次
元の「記事特徴ベクトル」を主成分分析により2次元又
は3次元に圧縮したものを「記事情報ベクトル」と呼
ぶ。
【0032】モニタ105の画面上に表示された2次元
情報空間の一例を図5に示す。
【0033】図5に示すように、2次元情報空間301
には、個々の記事がオブジェクト303として表示され
る。各オブジェクト303の座標は、対応する記事の記
事情報ベクトルであり、この記事情報ベクトルは前述の
説明から分るように、その記事に含まれる名詞の意味ベ
クトルにより決定される。従って、内容が類似した主題
にかかる記事同士は、そこに含まれる名詞の意味が類似
している(名詞間の意味距離が近い)から、記事情報ベ
クトルの距離も近く、よって、それらのオブジェクトは
情報空間301内の互いに近く位置に配置される。逆
に、内容の異なる主題にかかる記事のオブジェクトは互
いに離れた位置に配置される。このような情報空間は、
図1に示した人間の記憶構造モデルの状態1の情報空間
に類似している。つまり、人間の記憶構造における無意
識世界での類似情報同士のリンクが、情報空間301で
はオブジェク同士の距離の近さとして可視化されてい
る。
【0034】ユーザは、マウス等のポインティング・デ
バイスを操作して、情報空間301をポインタ(つまり
カーソル)305により自由に走査することができる。
各オブジェクト303は、対応する記事の記事情報30
7にリンクされている。ポインタ305の移動中、ポイ
ンタ305が指したオブジェクト303に対応する記事
情報307が、図2に示した情報取得処理103によっ
てデータベース102から読み出されて、情報再構成処
理104によってモニタ105の画面の空いている領域
に表示される。従って、ユーザは情報空間301内をポ
インタ305で走査しながら、種々の記事を次々と連続
的に読むことができる。これは、紙媒体の雑誌などにお
ける「ぱらぱら読み」に近いアクセス方法を実現する。
更に、情報空間301は、人間の記憶構造を模倣して、
意味的に近い記事のオブジェクトが距離的に近い位置に
配置されているため、必然的に内容が関連する複数の記
事が連続的に「ぱらぱら読み」されることになる。この
点は、紙媒体の雑誌などより一層人間の記憶構造に近
い。ユーザの情報に対する要求が曖昧な場合でも、要求
に近い内容の記事の周辺を適当に走査することにより、
比較的容易に要求を満たす記事に到達することができ
る。
【0035】図6は、図2に示した情報再構成処理10
4の詳細な処理手順を示す。
【0036】まず、3次元処理401で、図3に示した
見出し111、主記事113、写真115、図表117
などの情報要素のイメージを、予め定めた重要性順序に
従って3次元的に配置して立体的に示した3次元画像が
作成される。例えば、図7に示すように、最前面から見
出し111、主記事113、写真115、図表117と
いう順番で、前面側のイメージを透過させて後面側のイ
メージが見えるような処理を行い、立体的な画像を作成
する。ここで、透過させるためには、一般的に知られて
いるイメージのアルファチャンネルを用いたブレンドが
利用できる。あるいは、図8に示すように、仮想の3次
元空間にそれらイメージを配置し、特定の視点からの2
次元イメージを再構成する方法、つまり、いわゆる3次
元グラフィックスの手法によって、立体的なイメージを
作成してもよい。なお、3次元グラフィックス手法に
は、例えばレイトレーシングなどがある。一般的な3次
元グラフィックス手法について紹介した文献には、中前
英八郎「コンピュータグラフィックス」(オーム社、昭
和62年)がある。
【0037】次に、画像表示処理404で、作成された
3次元画像をモニタ105に表示する。ユーザは、モニ
タ105上の3次元画像から、その記事の全体を俯瞰す
ることができる。これは、図1に示した記憶構造モデル
の状態2の情報空間に類似しており、また、紙媒体の雑
誌の1ページをざっと一読するのと同様なアクセスを可
能にする。
【0038】ユーザは、3次元画像内の後面側のイメー
ジを詳細に見たいと思えば、マウス操作やキーボード操
作などにより、配置変更要求をコンピュータに入力する
ことができる。この配置変更要求を配置変更処理403
が受けて、処理を3次元化処理401に戻す。3次元化
処理401では、その要求の向けれられたイメージを最
前面に配置するようにイメージ配置を変更して、3次元
画像を作り直す。その結果、ユーザは所望のイメージを
最前面に配置して、これを詳細に読むことができる。こ
の場合、マウス操作やキーボード操作などにより、3次
元画像又はその所望イメージをモニタ画面全体に拡大し
て表示させることもできる。これは、図1に示した状態
3の情報空間に類似している。
【0039】さらに、ユーザは、マウス操作やキーボー
ド操作などにより現在表示している3次元画像以外の記
事へのジャンプ要求を入力したり、モニタ画面内でポイ
ンタ305を図5に示した情報空間301内へ戻して別
の記事オブジェクト303を指すことが可能である。こ
の場合には、図6に示したルーチンを抜けて、図2に示
したメインルーチンへ戻る。
【0040】このように、解像度の低いモニタ上におい
ても、纏まった情報の一欄が容易で、かつ素速く目的の
情報へ移動できるため、効率的な情報取得が可能であ
る。
【0041】以上の説明から分るように、本実施形態で
は、人間の記憶構造を模倣した情報空間がモニタ画面に
可視化されてユーザに提供されるため、アクセス操作に
よってユーザの思考が妨害されることは殆どなく、ユー
ザにとって違和感のないシームレスな情報アクセス法が
実現される。
【0042】本発明は上記実施形態のような電子雑誌シ
ステムに限らず、種々の情報のアクセスシステムや検索
システムに適用できる。本発明は、典型的にはプログラ
ムされたコンピュータによって実施できるが、そのプロ
グラムはディスク記憶装置や半導体記憶装置のような固
定的にプログラムを担持した媒体や、通信ネットワーク
のような流動的にプログラムを担持した媒体からコンピ
ュータに供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 人間の記憶構造モデルを示した模式図。
【図2】 本発明の一実施形態の全体構成を示すブロッ
ク図。
【図3】 一つの記事の詳細情報の構成を示すブロック
図。
【図4】 情報アクセス処理で用いるグラフィックユー
ザインタフェースを作成するための処理のフローチャー
ト。
【図5】 モニタに表示される記事の情報空間とこれに
リンクされた記事詳細情報のイメージを示した説明図。
【図6】 情報再構成処理のフローチャート。
【図7】 詳細情報の複数イメージをアルファブレンド
を用いて3次元的に表示した画像を示す説明図。
【図8】 詳細情報の複数イメージを3次元グラフィッ
クス手法を用いて表示した画像を示す説明図。
【符号の説明】
101 情報アクセス処理 102 データベース 103 情報取得処理 104 情報再構成処理 105 モニタ 303 可視化された情報空間 305 ポインタ 307 記事の詳細情報イメージ

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の情報の各々に対応したオブジェク
    トが、情報相互間の意味距離に応じた位置間隔をもって
    配置された2次元又は3次元の情報空間のイメージを可
    視表示する情報空間表示手段と、 前記情報空間のイメージ中のオブジェクトを指定するた
    めのポインティング手段と、 前記ポインティング手段によって指定されたオブジェク
    トに対応した情報のイメージを可視表示する情報表示手
    段とを備えた電子情報アクセスシステム。
  2. 【請求項2】 前記情報空間のイメージと、前記指定さ
    れたオブジェクトに対応した情報のイメージとが、同一
    のモニタ画面上に表示されることを特徴とする請求項1
    記載の電子情報アクセスシステム。
  3. 【請求項3】 前記ポインティング手段が前記情報空間
    のイメージ上を走査しながら複数のオブジェクトを順次
    に指したとき、前記情報表示手段が、前記複数のオブジ
    ェクトに対応する複数の情報のイメージを順次に可視表
    示することを特徴とする請求項1記載の電子情報アクセ
    スシステム。
  4. 【請求項4】 複数の情報の各々に対応したオブジェク
    トが、情報相互間の意味距離に応じた位置間隔をもって
    配置された2次元又は3次元の情報空間のイメージを可
    視表示する過程と、 前記情報空間のイメージ中のオブジェクトを指定する過
    程と、 前記指定されたオブジェクトに対応した情報のイメージ
    を可視表示する過程とを備えた電子情報アクセス方法。
  5. 【請求項5】 複数の情報を、情報相互間の意味距離が
    反映された数量に定量化する定量化手段と、 前記定量化手段からの各情報の数量に対応した2次元又
    は3次元の位置に、各情報を表すオブジェクトを配置す
    ることにより、前記複数の情報に関する情報空間のイメ
    ージを作成する情報空間作成手段とを備えたことを特徴
    とする電子情報アクセスのための情報空間可視化システ
    ム。
  6. 【請求項6】 前記情報の各々が文字表現された記事を
    含み、 前記定量化手段が、各情報の記事に出現する単語の意味
    に基づいて各情報を定量化することを特徴とする請求項
    5記載の情報空間可視化システム。
  7. 【請求項7】 複数の情報を、情報相互間の意味距離が
    反映された数量に定量化する過程と、 前記定量化過程からの各情報の数量に対応した2次元又
    は3次元の位置に、各情報を表すオブジェクトを配置す
    ることにより、前記複数の情報に関する情報空間のイメ
    ージを作成する過程とを備えたことを特徴とする電子情
    報アクセスのための情報空間可視化方法。
  8. 【請求項8】 一つの主題に係る情報を構成する複数の
    情報要素のイメージが3次元的に配置された、モニタ画
    面に収容可能なサイズの3次元画像を作成する3次元化
    手段と、 前記3次元画像をモニタ画面に表示する画像表示手段
    と、 ユーザからの要求を受けて、前記3次元画像におけるイ
    メージの配置を変更する手段とを備えた電子情報アクセ
    スシステム。
  9. 【請求項9】 前記3次元化手段が、前記複数の情報要
    素のイメージを初期的に配置するとき、前記複数の情報
    要素に対し予め定めた順序に従った前後位置関係をもっ
    て、それら情報要素のイメージを互いに部分的に重なる
    ように配置することを特徴とする請求項8記載の電子情
    報アクセスシステム。
  10. 【請求項10】 複数の主題の中から一つの主題を選択
    する選択手段を更に備え、 前記3次元化手段が、前記選択手段に応答して、選択さ
    れた主題に係る3次元画像を作成することを特徴とする
    請求項8記載の電子情報アクセスシステム。
  11. 【請求項11】 一つの主題に係る情報を構成する複数
    の情報要素のイメージが3次元的に配置された、モニタ
    画面に収容可能なサイズの3次元画像を作成する過程
    と、 前記3次元画像をモニタ画面に表示する過程と、 ユーザからの要求を受けて、前記3次元画像におけるイ
    メージの配置を変更する過程とを備えた電子情報アクセ
    ス方法。
  12. 【請求項12】 複数の情報の各々に対応したオブジェ
    クトが、情報相互間の意味距離に応じた位置間隔をもっ
    て配置された2次元又は3次元の情報空間のイメージを
    可視表示する過程と、 前記情報空間のイメージ中のオブジェクトを指定する過
    程と、 前記指定されたオブジェクトに対応した情報のイメージ
    を可視表示する過程とをコンピュータに実行させるため
    のコンピュータプログラムを、コンピュータが読取およ
    び理解可能な形式で担持した、電子情報アクセスのため
    のプログラム媒体。
  13. 【請求項13】 複数の情報を、情報相互間の意味距離
    が反映された数量に定量化する過程と、 前記定量化過程からの各情報の数量に対応した2次元又
    は3次元の位置に、各情報を表すオブジェクトを配置す
    ることにより、前記複数の情報に関する情報空間のイメ
    ージを作成する過程とをコンピュータに実行させるため
    のコンピュータプログラムを、コンピュータが読取およ
    び理解可能な形式で担持した、情報空間可視化のための
    プログラム媒体。
  14. 【請求項14】 一つの主題に係る情報を構成する複数
    の情報要素のイメージが3次元的に配置された、モニタ
    画面に収容可能なサイズの3次元画像を作成する過程
    と、 前記3次元画像をモニタ画面に表示する過程と、 ユーザからの要求を受けて、前記3次元画像におけるイ
    メージの配置を変更する過程とをコンピュータに実行さ
    せるためのコンピュータプログラムを、コンピュータが
    読取および理解可能な形式で担持した、電子情報アクセ
    スのためのプログラム媒体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11184880A (ja) * 1997-12-24 1999-07-09 Sharp Corp 音声認識装置及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP2000242648A (ja) * 1999-02-18 2000-09-08 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 検索画像の空間表示方法及び装置及びこの方法のプログラムを記憶した記憶媒体
US7440931B1 (en) 1999-11-26 2008-10-21 Creative Brains, K.K. Method and apparatus for analyzing thought system

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