JPH09304112A - 光学式エンコーダ - Google Patents

光学式エンコーダ

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JPH09304112A
JPH09304112A JP8123248A JP12324896A JPH09304112A JP H09304112 A JPH09304112 A JP H09304112A JP 8123248 A JP8123248 A JP 8123248A JP 12324896 A JP12324896 A JP 12324896A JP H09304112 A JPH09304112 A JP H09304112A
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JP
Japan
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scale
origin
light receiving
light
output
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JP8123248A
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English (en)
Inventor
Tatsuhiko Matsuura
辰彦 松浦
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Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
Original Assignee
Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
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Publication date
Application filed by Mitutoyo Corp, Mitsutoyo Kiko Co Ltd filed Critical Mitutoyo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で高精度の原点検出を可能とした
原点検出方式を採用した光学式エンコーダを提供する。 【解決手段】 スケール1、これに所定ギャップをもっ
て対向配置されたインデックスを兼ねた受光手段2、ス
ケール1に平行光を照射する光照射手段2、受光手段2
の出力信号を処理して変位量を求める信号処理回路4を
備え、スケール1の原点検出用パターンは、マスク部1
4をその幅より広い非マスク部で挟んで配置して形成さ
れ、原点検出用のフォトダイオードアレイ32は、マス
ク部14の幅の範囲内に等間隔で配列された第1,第2
及び第3のフォトダイオードPD1,PD2及びPD3
により構成され、原点検出回路5は、PD2の出力とP
D1及びPD3の加算出力の差をとってエッジ検出を行
い、PD1及びPD3の出力の排他的論理和によるゲー
ト信号で原点検出パルスを抽出するように構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、リニアエンコー
ダやロータリーエンコーダに利用される光学式エンコー
ダに係り、特にその原点検出方式の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】光学式エンコーダは、所定ピッチの光学
格子が形成されたスケールと、これに所定ギャップをも
って対向配置されて所定ピッチの光学格子が形成された
インデックスと、スケールに平行光を照射する光源と、
スケール移動に伴うスケールとインデックスの光学格子
の重なりによる明暗像の変化を検出する受光手段とから
構成される。光学式エンコーダの基本方式として、スケ
ールの透過パターンを検出する透過型と、スケールの反
射パターンを検出する反射型とがある。また、受光手段
として、インデックスを兼ねた受光素子アレイを用いる
方式もある。
【0003】この種の光学式エンコーダにおいて、従来
より、原点信号を得るために種々の方式が用いられてい
る。代表的には、スケール上にランダムな原点検出用パ
ターンを形成し、インデックス上にも同じ原点検出用パ
ターンを形成して、両者のパターンマッチングを利用し
たピーク検出を行う方式が用いられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のパターンマッチ
ングを利用した原点検出方式は、次のような問題があっ
た。 (1)原点検出用パターンがランダムパターンであるた
め、インデックスとスケール間のギャップが大きくなる
と光の回折の影響により、像面がぼやけてくる。このた
め、原点位置で得られるピーク電圧が下がり、原点検出
のS/Nが悪くなる。 (2)ピーク電圧をあるしきい値でコンパレートして原
点検出パルスを出力するが、この原点検出パルスはエッ
ジ検出を行って変位検出カウンタをリセットするために
用いられるから、パルス幅が広いと、スケールがいずれ
の方向に移動しているかに応じて、原点検出にパルス幅
分の誤差が生じることになる。 (3)受光素子や発光素子の温度変動の影響でピーク電
圧が変動し、従って原点検出パルスのエッジ位置が変動
するめ、原点検出位置が安定しない。 (4)原点検出の再現性を高めるためには、狭い幅のピ
ーク電圧が得られるように、微細な原点検出用パターン
を形成することが必要になり、これはコスト高の原因と
なり、また調整を難しくする。
【0005】この発明は、上記事情を考慮してなされた
もので、簡単な構成で高精度の原点検出を可能とした原
点検出方式を採用した光学式エンコーダを提供すること
を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、所定ピッチ
の光学格子が形成されたスケールと、このスケールに所
定ギャップをもって対向配置されて所定ピッチの光学格
子が形成されたインデックスと、前記スケールに平行光
を照射する光照射手段と、前記スケールとインデックス
の相対移動に伴う明暗パターンの変化を検出する変位検
出用受光手段と、この変位検出用受光手段の出力信号を
処理して変位量を求める信号処理手段とを備え、更に前
記スケールに形成された原点検出用パターンと、前記変
位検出用受光手段に隣接して形成されて前記原点検出用
パターンを検出する原点検出用受光手段と、この原点検
出用受光手段の出力信号を処理して原点検出信号を出力
する原点検出手段とを備えた光学式エンコーダにおい
て、前記原点検出用パターンは、前記スケールの移動方
向に沿って光の透過又は反射を阻止する少なくとも一つ
のマスク部と非マスク部とから形成され、前記原点検出
用受光手段は、前記マスク部の幅の範囲内にスケール移
動方向に等間隔で配列された第1,第2及び第3の矩形
の受光素子により構成され、かつ前記原点検出手段は、
前記第2の受光素子の出力と前記第1及び第3の受光素
子の加算出力の差動をとって前記マスク部のエッジを検
出して原点検出信号を出力するエッジ検出手段と、前記
第1及び第3の受光素子の出力の排他的論理和をとって
前記原点検出信号を抽出するゲート信号を生成するゲー
ト手段とから構成されていることを特徴とする。
【0007】この発明において好ましくは、前記第1及
び第3の受光素子のスケール移動方向の幅がそれぞれ前
記第2の受光素子のスケール移動方向の幅の1/2に設
定されているものとする。この発明においてはまた、前
記エッジ検出手段は、前記第2の受光素子の出力と前記
第1及び第3の受光素子の加算出力との差をとる差動増
幅器と、この差動増幅器の出力から前記マスク部のエッ
ジに対応する零クロス点を検出する零クロス検出回路と
から構成されていることを特徴とする。この発明におい
ては更に、前記零クロス検出回路が、前記差動増幅器の
出力の零レベルのそれぞれ上下にヒステリシスを持たせ
た二つのコンパレータと、これらのコンパレータの出力
の排他的論理和をとる排他的論理和ゲートとから構成さ
れ、前記ゲート手段が、前記第1及び第3の受光素子の
出力をそれぞれ所定しきい値でパルス化する二つのコン
パレータと、これらのコンパレータの出力の排他的論理
和をとる排他的論理和ゲートとから構成されていること
を特徴とする。
【0008】この発明によると、受光側に3個の原点検
出用受光素子を配置し、スケール側にはその3個の原点
検出用受光素子の範囲をカバーする幅のマスク部を少な
くとも一つ(必要なら所定の繰り返しパターンで複数
個)配置するという簡単な構成で原点検出が行われる。
その原点検出には、第1〜第3の受光素子の出力の論理
演算により原点検出用のマスク部のエッジ検出を行うこ
とにより、所定のしきい値レベルでピーク値検出を行う
従来方式と比べて、高精度の原点検出が可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施例を説明する。図1は、この発明の一実施例に係
る透過型の光学式エンコーダの構成を示す。この光学式
エンコーダは、透過型のスケール1と、このスケール1
の透過パターンを検出するためのインデックスを兼ねた
受光手段3と、スケール1に平行光を照射する光照射手
段2とから構成されている。
【0010】スケール1は、ガラス等の透明基板10に
より構成され、その長手方向(即ち矢印で示すスケール
移動方向)に所定ピッチで不透過部11と透過部12を
配列した光学格子13が形成されている。不透過部11
は例えばCr膜により形成される。光学格子13に隣接
して、スケール長手方向に沿って、Cr膜等により形成
された矩形パターンの原点検出用マスク部14が所定の
繰り返しパターンで形成されている。マスク部14は、
図2に示すようにスケール移動方向の幅がW0,長さが
L0であり、スケール移動方向の両側はこの実施例の場
合、マスク部14の幅W0より広い非マスク部となって
いる。但し、非マスク部の幅がW0以上であることは必
須ではない。
【0011】受光手段3は、所定の基板30に形成され
て、スケール1の光学格子13と対向して所定ピッチの
光学格子を構成する変位検出用のフォトダイオードアレ
イ31を有する。具体的にこのフォトダイオードアレイ
31は、互いに90°位相の異なるA相信号とB相信号
を得る二つのフォトダイオードPD01,PD02と、これ
らとは互いに逆相のBB相及びAB相信号を得る二つの
フォトダイオードPD03,PD04を1セットとして、少
なくとも1セット、好ましくは複数セットのフォトダイ
オードにより構成される。
【0012】受光手段3には、変位検出用のフォトダイ
オードアレイ31に隣接して、スケール1上の原点検出
用マスク部14のスケール移動方向のエッジを検出する
ために、マスク部14の幅W0の範囲内に収まるよう
に、第1,第2及び第3のフォトダイオードPD1,P
D2及びPD3を配列した原点検出用のフォトダイオー
ドアレイ32が形成されている。これらのフォトダイオ
ードPD1〜PD3は、図2に示すように、等間隔dを
もって配列され、中心の第2のフォトダイオードPD2
は幅W1に設定され、これを挟む第1及び第3のフォト
ダイオードPD1及びPD3の幅は、W2=W1/2に
設定された矩形パターンとなっている。長さL1はすべ
て等しく、スケール1上のマスク部14の長さL0を越
えないように設定される。
【0013】図3は、受光手段3の具体的に構造例を、
原点検出用フォトダイオードアレイ32の部分について
示す。基板30は例えばガラス基板であって、この上に
電源線となるITO等の透明電極33が形成され、この
上にアモルファスシリコン膜によりるp+in+(または
+-+等)等の受光接合をもつフォトダイオードP
D1〜PD3が形成されている。図3の基板30の素子
が形成されていない側の面を受光面としてスケール1に
対向させられる。即ち図1においては、フォトダイオー
ドアレイ31及び32は、基板30の裏面(スケール1
に対向する面とは反対側の面)に形成されることにな
る。
【0014】光照射手段2は、図1の場合LED21
と、その出力光をコリメートするレンズ22により構成
され、得られた平行光23がスケール1に照射されるよ
うになっている。コリメート手段としては、レンズの
他、凹面鏡を用いる方法、あるいは回折格子を用いる方
法も採用可能である。
【0015】フォトダイオードアレイ31からの4相出
力は、信号処理回路4に送られて、通常の方法で変位測
定が行われる。また、原点検出用の第1,第3のフォト
ダイオードPD1,PD3の出力(以下、ZB1,ZB
2出力という)、及び第2のフォトダイオードの出力
(以下、Z出力という)は、信号処理回路4内に含まれ
る原点検出回路5に送られて信号処理されて、原点検出
信号が生成される。
【0016】図4は、原点検出回路5の具体的な構成例
を示している。第1〜第3のフォトダイオードPD1〜
PD3の出力電流は、それぞれ演算増幅器OP1〜OP
3を用いて構成された電流電圧変換回路41a〜41c
により先ず電圧値に変換される。図1から明らかなよう
に、スケール移動に伴って、スケール1側のマスク部1
4が原点検出用フォトダイオードPD1〜PD3を順次
カバーする(その順序はスケール移動方向によって変わ
る)から、電流電圧変換回路41a〜41cからはスケ
ール移動に伴って順次に出力電圧v1,v2,v3が得
られる。これらの出力電圧からマスク部14のエッジを
検出するために、エッジ検出回路が設けられている。
【0017】エッジ検出回路は、Z相出力電圧v1と、
ZB1相出力電圧v2とZB2相出力電圧v3の加算出
力との差をとる,演算増幅器OP4を用いた差動増幅器
42と、この差動増幅器42の出力からマスク部14の
エッジに対応する零クロス点を検出するための零クロス
検出回路44とから構成される。差動増幅器42の基準
電位はVREF である。この実施例の場合、基準電位VRE
F は、電源電位をVDDとして、VDD/2に設定されてい
る。零ロス検出回路44は、演算増幅器OP5,OP6
を用いて構成された二つのコンパレータ43a,43b
と、これらのコンパレータ43a,43bの出力の排他
的論理和をとる排他的論理和ゲートG1とからなるウイ
ンドウ・コンパレータである。
【0018】零クロス検出回路44を構成する二つのコ
ンパレータ43a,43bはそれぞれ、差動増幅器42
の出力の零レベル即ち基準電位VREF を挟んで上下にヒ
ステリシスを持った異なる比較電位VC2,VC1を有
する。即ち図6に示すように、一方のコンパレータ43
bの比較電位VC1は、基準電位VREF と接地電位GN
D間を抵抗R1とR2により分圧した値に出力D0が抵
抗R1を介して帰還されて、立下がりVC1H が基準電
位VREF であり、立上がりVC1L がこれより低いヒス
テリシスを示す。他方のコンパレータ43aの比較電位
VC2は、電源電位VDDと基準電位VREF 間を同様に抵
抗R1とR2により分圧した値に出力D1が帰還され
て、立上がりVC2L が基準電位VREF であり、立下が
りVC2Hがこれより高いヒステリシスを示す。
【0019】上述の零クロス検出回路44の出力から、
マスク部14のエッジで得られる零クロス信号を確実に
抽出するためのゲート信号を生成するゲート手段46と
して、ZB1相出力電圧v1とZB2相出力電圧v3と
をそれぞれ所定の比較電位VC3,VC4でパルス化す
る,演算増幅器OP7,OP8を用いた二つのコンパレ
ータ45a,45bと、これらのコンパレータ45a,
45bの出力D2,D3の排他的論理和をとる排他的論
理和ゲートG2が設けられている。二つのコンパレータ
45a,45bの比較電位VC3,VC4は、それぞれ
電源VDDと接地GND間の電圧を抵抗R3,R5により
分圧した値にそれぞれ出力D2,D3が帰還されて、基
準電位VREF より低い範囲でヒステリシス特性を示す。
そして、零クロス検出回路44から得られる出力D4
と、ゲート手段46から得られるゲート信号D5との論
理積をとるANDゲートG3が設けられて、出力D4か
らマスク部14のエッジに対応する原点検出信号D6が
抽出される。
【0020】この様に構成された光学式エンコーダの原
点検出の動作を具体的に、図5を参照して説明する。図
5は、スケール1が図1の右方向(これを正方向とす
る)に移動したときの変位をxとして、一つのマスク部
14が原点検出用のフォトダイオードをPD1,PD
2,PD3を全て覆った状態から、フォトダイオードP
D1,PD2,PD3の順に光が当たり、次のマスク部
でフォトダイオードPD1,PD2,PD3が順に覆わ
れるようになるまでの図4の回路の各部出力波形を示し
ている。
【0021】Z相出力電圧v2,ZB1相出力電圧v1
及びZB2相出力電圧V3は、図5に示すように変化す
る。フォトダイオードPD1,PD2,PD3は、等間
隔(=d)をもって配列されているから、電圧v1,v
2,v3が遷移開始するタイミングの間隔はdである。
中心のフォトダイオードPD2の面積は両側のフォトダ
イオードPD1,PD3の2倍であるから、電圧v2と
電圧v1,v3との間に図示のような2倍のレベル差が
生じる。
【0022】これらの出力電圧v1,v2,v3につい
て差動増幅器42により、v2と、(v1+v3)の差
がとられて、出力電圧v4として、出力電圧v2のHレ
ベルからLレベルへの遷移点で基準電位VREF を基準と
して負から正に遷移し、出力電圧v2のLレベルからH
レベルへの遷移点で逆に正から負に遷移する信号が得ら
れる。即ち出力電圧v4は、マスク部14のエッジE
1,E2がフォトダイオードPD2の幅方向中央に一致
する変位位置でそれぞれ基準電位VREF を零クロスする
信号となる。
【0023】この出力電圧v4は、基準電位VREF より
高い比較電位VC2を持つコンパレータ43aと、基準
電位VREF より低い比較電位VC1を持つコンパレータ
43bによりそれぞれピーク検出がなされて、図5に示
すように、エッジE1,E2に対応する零クロス点ZP
1,ZP2を挟んでH,Lとなるディジタル出力D0及
びD1が得られる。L,H側の比較電位VC1,VC2
にそれぞれ図6に示すようなヒステリシスを持たせてい
るため、零クロス点ZP1側では、出力D1が零クロス
点ZP1で立下がり、これに僅かに遅れて出力D0が立
ち下がる。零クロス点ZP2側では、出力D0が零クロ
ス点ZP2で立上がり、僅かに遅れて出力D1が立ち上
がる。
【0024】そしてこれらの出力D0,D1が排他的論
理和ゲートG1を通って、零クロス検出信号D4、即ち
マスク部14のエッジE1,E2がそれぞれフォトダイ
オードPD2に一致する変位位置で立ち上がるパルス信
号A,Bを出す。
【0025】一方、ZB1相出力電圧v1とZB2相出
力電圧v3は、それぞれコンパレータ45a,45bに
より基準電位VREF より低い範囲でヒステリシスを持つ
比較電位VC3,VC4でパルス化され、これらが排他
的論理和ゲートG2に入力されるから、零クロス点ZP
1,ZP2を挟んで出力電圧v1,v3間の位相ズレ
(<2d)に相当する幅を持つGP1,GP2からなる
ゲート信号D5が得られる。そして、このゲート信号D
5が入るANDゲートG3により、零クロス検出信号D
1から、原点検出信号D6としてパルス信号A,Bのみ
が抽出される。図5の例の場合、二つのパルス信号A,
Bの間隔は、隣接するマスク部に挟まれた非マスク部の
幅に相当する。
【0026】パルス信号A,Bの幅は、図5から明らか
なようにコンパレータ43a,43bの回路ヒステリシ
スにより決まるが、前述のように比較電位VC1のヒス
テリシスのHレベル側、比較電位VC2のヒステリシス
のLレベル側を基準電位VREF とすれば、エッジE1,
E2のいずれのパルス信号A,Bについても、エッジE
1,E2がフォトダイオードPD2の中心に一致する零
クロス点ZP1,ZP2で立ち上がる信号となる。従っ
てこれらのパルス信号A,Bの立上がりを原点と定めて
変位カウンタを初期化するようにすれば、パルス幅は問
題にならない。なおパルス信号A,Bのいずれを原点パ
ルスとして用いるかは任意に選択することができる。
【0027】スケール1が負方向(−x)に移動する場
合も、出力電圧v1,v3の変化が逆になるだけであっ
て、差動増幅器42にはエッジE1,E2がフォトダイ
オードPD2の中心に一致する変位点で零クロスする出
力が得られ、その零クロス点で立ち上がる原点検出パル
スを得ることができる。
【0028】以上のようにこの実施例によれば、スケー
ル上の簡単なマスクパターンと3個の受光素子の組み合
わせを利用したエッジ検出により、高精度の原点検出が
行われる。従って、製造も容易である。また従来のよう
な微細なランダムパターンを用いたピーク検出方式と異
なり、エッジ検出の場合明部と暗部を識別できればよい
ので、ギャップ変動の影響が少ない。更に零クロス検出
を用いているため、受光素子や発光素子の経年変化や周
囲温度の影響も少ない。また実施例では、原点検出回路
を構成するウインドウ・コンパレータの二つのコンパレ
ータに基準電位VREF を挟んで上下に分かれたヒステリ
シスを持たせることにより、原点検出パルスは零クロス
点をパルス幅中心とするものではなく、立上がりエッジ
が零クロス点に一致するものとして抽出されるから、立
上がりエッジを利用することにより、パルス幅の影響を
受けることがなく正確な原点検出が可能となる。
【0029】図7は、この発明を反射型の光学式エンコ
ーダに適用した実施例である。このエンコーダは、反射
型のスケール6と、これに対して同じ側に配置された受
光手段7と、LED9及び光源用インデックス8からな
る平行光源とから構成されている。スケール6には、光
反射部と非反射部が所定ピッチで配列された光学格子6
1が形成され、また非反射部からなる原点検出用のマス
ク部62が形成されている。受光手段7には、インデッ
クスを兼ねたフォトダイオードアレイ71と、原点検出
用の3個のフォトダイオードPD1,PD2,PD3が
設けられている。 この実施例においても、先の実施例
と同様の原理で原点検出が行われる。
【0030】この発明は、上記実施例に限られない。例
えば実施例では、フォトダイオードをアモルファスシリ
コン膜により形成したが、単結晶シリコン基板に形成し
た受光素子を用いることができる。また、受光手段と別
にインデックススケールを持つ方式のエンコーダにも同
様にこの発明を適用することができる。更に、図4に示
す原点検出回路において、各部のコンパレータの比較電
位を可変できるようにすることも有用である。また原点
検出用パターンを構成するマスク部と非マスク部はそれ
ぞれ一つ以上あればよく、例えば、スケールの中心から
左側を全てマスク部、右側を全て非マスク部とすること
もできる。この場合には、ただ一つの原点検出パルスが
得られることになる。また、マスク部−非マスク部−マ
スク部−非マスク部という繰り返しパターンとしてもよ
く、この場合マスク部及び非マスク部の幅は、少なくと
もフォトダイオードPD1〜PD3の範囲を同時に覆う
に十分な幅、即ち先の実施例に即していえば、2d+W
2以上の幅とすることが必要である。
【0031】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、受
光側に3個の原点検出用受光素子を配置し、スケール側
にはその3個の原点検出用受光素子の範囲をカバーする
マスク部を配置するという簡単な構成で原点検出が可能
であり、かつ3個の受光素子の出力の論理演算により原
点検出用のマスク部のエッジ検出を行うことで、ピーク
値検出を行う従来方式と比べて高精度の原点検出を可能
とした光学式エンコーダを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例に係る光学式エンコーダ
の構成を示す。
【図2】 同実施例の原点検出用パターンを示す。
【図3】 同実施例の原点検出用受光部の構成を示す。
【図4】 同実施例の原点検出回路を示す。
【図5】 同原点検出回路の動作波形を示す。
【図6】 同原点検出回路のヒステリシス特性を示す。
【図7】 他の実施例に係る光学式エンコーダの構成を
示す。
【符号の説明】
1…スケール、13…光学格子、14…原点検出用マス
ク部、2…光照射手段、3…受光手段、31…変位検出
用フォトダイオードアレイ、32…原点検出用フォトダ
イオードアレイ、PD1…第1のフォトダイオード、P
D2…第2のフォトダイオード、PD3…第3のフォト
ダイオード、4…信号処理回路、5…原点検出回路、4
1a〜41c…電流電圧変換回路、42…差動増幅器、
44…零クロス検出回路(ウインドウ・コンパレー
タ)、43a,43b…コンパレータ、46…ゲート手
段、45a,45b…コンパレータ、G1,G2…排他
的論理和ゲート、G3…ANDゲート。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定ピッチの光学格子が形成されたスケ
    ールと、このスケールに所定ギャップをもって対向配置
    されて所定ピッチの光学格子が形成されたインデックス
    と、前記スケールに平行光を照射する光照射手段と、前
    記スケールとインデックスの相対移動に伴う明暗パター
    ンの変化を検出する変位検出用受光手段と、この変位検
    出用受光手段の出力信号を処理して変位量を求める信号
    処理手段とを備え、更に前記スケールに形成された原点
    検出用パターンと、前記変位検出用受光手段に隣接して
    形成されて前記原点検出用パターンを検出する原点検出
    用受光手段と、この原点検出用受光手段の出力信号を処
    理して原点検出信号を出力する原点検出手段とを備えた
    光学式エンコーダにおいて、 前記原点検出用パターンは、前記スケールの移動方向に
    沿って光の透過又は反射を阻止する少なくとも一つのマ
    スク部と非マスク部とから形成され、 前記原点検出用受光手段は、前記マスク部の幅の範囲内
    にスケール移動方向に等間隔で配列された第1,第2及
    び第3の矩形の受光素子により構成され、かつ前記原点
    検出手段は、前記第2の受光素子の出力と前記第1及び
    第3の受光素子の加算出力の差動をとって前記マスク部
    のエッジを検出して原点検出信号を出力するエッジ検出
    手段と、前記第1及び第3の受光素子の出力の排他的論
    理和をとって前記原点検出信号を抽出するゲート信号を
    生成するゲート手段とから構成されていることを特徴と
    する光学式エンコーダ。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第3の受光素子のスケール
    移動方向の幅がそれぞれ前記第2の受光素子のスケール
    移動方向の幅の1/2に設定されていることを特徴とす
    る請求項1記載の光学式エンコーダ。
  3. 【請求項3】 前記エッジ検出手段は、前記第2の受光
    素子の出力と前記第1及び第3の受光素子の加算出力と
    の差をとる差動増幅器と、この差動増幅器の出力から前
    記マスク部のエッジに対応する零クロス点を検出する零
    クロス検出回路とから構成されていることを特徴とする
    請求項1記載の光学式エンコーダ。
  4. 【請求項4】 前記零クロス検出回路は、前記差動増幅
    器の出力の零レベルのそれぞれ上下にヒステリシスを持
    たせた二つのコンパレータと、これらのコンパレータの
    出力の排他的論理和をとる排他的論理和ゲートとから構
    成され、 前記ゲート手段は、前記第1及び第3の受光素子の出力
    をそれぞれ所定の比較電位でパルス化する二つのコンパ
    レータと、これらのコンパレータの出力の排他的論理和
    をとる排他的論理和ゲートとから構成されていることを
    特徴とする請求項3記載の光学式エンコーダ。
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