JPH09304016A - 面位置検出装置及び該装置を備えた露光装置 - Google Patents

面位置検出装置及び該装置を備えた露光装置

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JPH09304016A
JPH09304016A JP8120300A JP12030096A JPH09304016A JP H09304016 A JPH09304016 A JP H09304016A JP 8120300 A JP8120300 A JP 8120300A JP 12030096 A JP12030096 A JP 12030096A JP H09304016 A JPH09304016 A JP H09304016A
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light
image
optical system
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JP8120300A
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Hideo Mizutani
英夫 水谷
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    • A61B3/10Objective types, i.e. instruments for examining the eyes independent of the patients' perceptions or reactions
    • A61B3/117Objective types, i.e. instruments for examining the eyes independent of the patients' perceptions or reactions for examining the anterior chamber or the anterior chamber angle, e.g. gonioscopes

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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構成が簡単で調整の容易な斜め入射方式の面
位置検出装置を提供する。 【解決手段】 格子パターン形成面8aのパターンの像
を投射光学系9,10を介して被検面1a上に投影し、
被検面1a上の像を集光光学系11,12を介してアオ
リ補正プリズム25の受光面25a上に再結像する。そ
の格子パターン形成面8a及び被検面1aが投射光学系
9,10に関してシャインプルーフの条件を満たし、被
検面1a及び入射面25aが集光光学系11,12に関
してシャインプルーフの条件を満たすようにし、且つ入
射面25aに受光スリットSを形成し、アオリ補正プリ
ズム25の射出面25bに近接して光電検出器17の受
光面17aを配置し、受光スリットSと再結像されるパ
ターン像とを振動ミラー30で相対的に振動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体素
子、撮像素子(CCD等)、液晶表示素子、又は薄膜磁
気ヘッド等を製造するためのフォトリソグラフィ工程で
マスクパターンを感光基板上に転写するために使用され
る露光装置に備えられ、その感光基板の表面の位置を検
出するための斜め入射方式のオートフォーカスセンサに
使用して好適な面位置検出装置、及びこの装置を備えた
露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば半導体素子を製造する際に、マス
クとしてのレチクル上に形成されたパターンを投影光学
系を介してウエハ上の各ショット領域のフォトレジスト
層に転写するための投影露光装置(ステッパー等)が使
用されている。斯かる投影露光装置では、解像度を高め
るために開口数が大きく、その結果として焦点深度のか
なり浅い投影光学系が使用されている。更に、転写対象
のウエハ上には厚さむらや底面の異物等に起因して部分
的に凹凸の存在することがあるため、従来よりウエハ上
の各ショット領域毎にそれぞれ、表面の光軸方向の位置
(焦点位置)の結像面からのずれ量(デフォーカス量)
を検出し、このように検出されたデフォーカス量をオー
トフォーカス方式で補正するようにしている。
【0003】その場合のウエハ表面の焦点位置の検出装
置として、ウエハ等の被検面上に斜めにスリット像等を
投影する斜め入射方式のオートフォーカスセンサ(以
下、「AFセンサ」という)が使用されている(例えば
特開昭56−42205号公報参照)。このセンサで
は、被検面が上下すると、そのスリット像の被検面上で
の位置が斜め入射光学系の光軸と垂直な方向にずれるの
で、このずれ量を測定することにより被検面の上下方向
の変位を検出することができる。
【0004】また、特開平6−97045号公報、及び
米国特許(USP)第5,076,698号では、被検
面上に斜めに縞状パターンの像を投影し、受光系で再結
像されたその縞状パターンの像の中から複数個(例えば
5個)の線状パターンを選択し、このように選択された
複数個の線状パターンの横ずれ量からその被検面上の複
数の計測点での位置を検出するようにした、斜め入射方
式の多点のAFセンサも提案されている。この多点のA
Fセンサでは、被検面上に斜めに縞状パターンの像を投
影しているために、受光系で再結像される縞状パターン
の像の結像面は、受光系の光軸に対して傾斜している。
このままでは光電検出器での受光効率が悪いため、その
AFセンサでは、そのように再結像された縞状パターン
の像からの光束をアオリ補正用のプリズムに通すことに
よってアオリ角を小さくし、且つリレー光学系を用いて
その縞状パターンの像を光電検出器の受光面にリレーし
ていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の如き従来の斜め
入射方式の多点のAFセンサでは、アオリ補正用のプリ
ズムと光電検出器の受光面との間にリレー光学系が設け
られていた。従来は、そのアオリ補正用のプリズムの入
射面付近に縞状パターンの像が形成され、そのプリズム
の射出面ではその縞状パターンの像がかなりデフォーカ
スしていたため、その縞状パターンの鮮明な像を光電検
出器の受光面に形成するためにそのリレー光学系が使用
されていた。しかしながら、このようにリレー光学系を
設けたのではAFセンサの構成が複雑化すると共に、光
学系の調整にも時間を要するという不都合があった。
【0006】本発明は斯かる点に鑑み、構成が簡単で調
整の容易な斜め入射方式の面位置検出装置を提供するこ
とを目的とする。更に本発明は、そのような面位置検出
装置を備えた露光装置を提供することをも目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による面位置検出
装置は、第1面(8a)上に形成された所定のパターン
と、被検面(1a)に対して斜めの方向からその所定の
パターンの像を投射する投射光学系(9,10)と、被
検面(1a)で反射された光束を集光してその所定のパ
ターンの像を第2面(25a)上に形成する集光光学系
(11,12)と、この集光光学系により形成されたそ
の所定のパターンの像を光電的に検出する検出器(1
7)と、を有し、この検出器の出力に基づいて被検面
(1a)の面位置を検出する面位置検出装置において、
第1面(8a)と被検面(1a)とは、投射光学系
(9,10)の主平面に関してシャインプルーフの条件
を満たし、被検面(1a)と第2面(25a)とは、集
光光学系(11,12)の主平面に関してシャインプル
ーフの条件を満たすと共に、検出器(17)の受光面と
その所定のパターンの像とを相対的に走査させる走査手
段(30,31)と、実質的に第2面(25a)上に配
置され集光光学系(11,12)からの光束を所定の方
向に偏向するアオリ補正用の偏向部材(25)と、を設
け、この偏向部材の光束の射出面(25b)に近接して
検出器(17)の受光面(17a)を配置したものであ
る。
【0008】この場合、例えば図11を参照してシャイ
ンプルーフの条件について説明する。即ち、図11にお
いて、A面上のパターンをB面上に結像する光学系に関
してそれらA面とB面とがシャインプルーフの条件を満
たすとは、より正確には、メリジオナル断面内におい
て、そのA面の延長線とその光学系の物側主平面との交
点をH、そのB面の延長線とその光学系の像側主平面と
の交点をH´とした場合、交点Hから光軸までの距離L
と交点H´から光軸までの距離L’とが等しいことを意
味する。シャインプルーフの条件が満たされているとき
には、所謂アオリの結像関係が成立し、そのA面上の任
意の点から射出した光束はそれぞれそのB面上の対応す
る1点に集束する。従って、そのA面上の全面の点の像
がそのB面上に形成される。
【0009】斯かる本発明によれば、第1面(8a)と
被検面(1a)とが所謂アオリの結像関係を満たし、且
つ被検面(1a)と第2面(25a)とがアオリの結像
関係を満たしているので、被検面(1a)の全面の各点
が第2面(25a)上に結像する。この場合、照射光学
系(9,10)は被検面(1a)に対して斜めの方向か
ら所定のパターン像を投射しているので、被検面(1
a)に部分的に凹凸が存在すると、その凹凸に対応する
第2面(25a)上の像に横ずれが生ずる。また、走査
手段(30,31)で検出器(17)の受光面とその所
定のパターンの像とを相対的に走査したときに検出器
(17)から得られる光電変換信号を用いて、例えば光
電顕微鏡の原理より被検面(1a)の面位置に対応する
信号が得られる。即ち、その光電変換信号を例えば走査
手段(30,31)の駆動信号で同期整流して得られる
信号のレベルは被検面(1a)の凹凸によって変化する
ため、その信号より被検面(1a)の上下方向の位置の
分布を検出できる。
【0010】また、被検面(1a)と第2面(25a)
とがアオリの結像関係にあるので、面同士の倍率関係に
比べてその被検面(1a)の上下の変動による第2面
(25a)上での像の横ずれ量が大きくなる。これにつ
いて定量的に説明する。例えば図1に示すように、被検
面(1a)に対する照射光学系(9,10)による入射
角をθ、被検面(1a)の上下方向への変位量をz、被
検面(1a)の第2面(25a)へのアオリの結像面に
沿った結像倍率をδ’とすると、第2面(25a)上で
の横ずれ量y1は次式で表すことができる。
【0011】y1=2・δ’・tanθ・z (1) ところで、被検面(1a)と第2面(25a)との光軸
に垂直な方向の倍率である横倍率をδとすると、シャイ
ンプルーフの条件から次の関係が成立している。 δ’=(δ2 cos2θ+δ4 sin2θ)1/2 (2) 一方、例えば特開昭56−42205号公報に開示され
ている従来の技術においては、横ずれを光軸と垂直な方
向に検出しているので、検出される横ずれ量y2は次の
ようになる。
【0012】y2=2・δ・sinθ・z (3) (1)式と(3)式とを比較すると、入射角θが大きい
場合には、アオリの結像関係を満たした場合の(1)式
の横ずれ量y1の方が大きい。簡単のためδ=1とする
と、(2)式よりδ′=1となり、横ずれ量y1及びy
2はそれぞれtan θ及びsin θに比例する。例えば、θ
=80゜の場合、(1)式によればy1=11.3zと
なり、(3)式によればy2=2.0zとなる。従っ
て、アオリの結像関係を満たしている場合の方が5.7
倍も横ずれが大きくなり、被検面(1a)の上下に対す
る検出感度及び検出精度が改善される。
【0013】しかも、被検面(1a)の第2面(25
a)に対する結像倍率δ’をあまり大きくすることがな
いので、その第2面(25a)上に再結像されるパター
ンの像はあまり大きくなることがなく、検出系を小型化
できる。しかしながら、被検面(1a)に対する入射角
θが大きい場合、第2面(25a)上に直に検出器(1
7)の受光面を配置すると、その受光面での表面反射が
大きくなると共に、けられが生じて受光量が著しく低下
する場合がある。これを避けるために本発明では、第2
面(25a)上にアオリ補正用の偏向部材(25)を配
置し、この偏向部材(25)の射出面に近接して検出器
(25)の受光面を配置している。
【0014】この場合、その偏向部材(25)の一例は
プリズムであるが、所謂ブレーズド型の回折格子等も使
用できる。その偏向部材(25)がプリズムである場
合、例えば図4に示すように、このプリズムの頂角を
ξ、そのプリズムの屈折率をn、その集光光学系からそ
のプリズムに入射する光束の主光線の入射角をαとした
とき、頂角ξが次式を満たすようにそのプリズムの形状
を決定することが望ましい。
【0015】ξ≦arcsin{(sinα)/n} (4) 図4に示すように、第2面(25a)に入射した光線L
1は、そのプリズムの射出面(25b)から射出角γで
光線L2として射出するものとする。この射出角γは、
次のように表される。但し、βは第2面(25a)での
光線L1の屈折角である。
【0016】γ=arcsin{n・sin(β−ξ)} (5) β=arcsin{(sinα)/n} (6) 従って、(4)式の条件が満たされるときには、頂角ξ
は(6)式の第2面(25a)での屈折角β以下とな
る。これによって、(5)式より射出面(25b)から
の光線L2の射出角γが小さくなって、検出器(17)
での受光効率が殆ど低下しない。但し、第2面(25
a)に所定のパターンの像が形成され、射出面(25
b)に検出器(17)の受光面が配置されているため、
結像光束の広がり角が或る程度の大きさであると、その
受光面上でその結像光束が広がってしまう。従って、そ
の受光面に複数の受光エレメントがあると近接した受光
エレメントに別の計測点に対応する結像光束が混入する
恐れがある。それを防止するためには、第2面(25
a)と射出面(25b)との間隔をできるだけ小さくす
る必要がある。このためには、そのプリズムの頂角ξを
(4)式を満たす範囲で、且つ(5)式の射出角γがあ
まり大きくならない範囲で小さく設定すればよい。
【0017】また、その偏向部材(25)の光束の射出
面(25b)と検出器(17)の受光面(17a)との
間に屈折率が1より大きい、即ち屈折率が空気より大き
い光透過性媒体(41)を充填することが望ましい。こ
れによって、検出器(17)に対する光束の入射角はよ
り小さくなり、受光効率が向上する。次に、本発明によ
る露光装置は、上記の本発明の面位置検出装置と、マス
クパターン(R)の像を感光基板(1)上に投影する投
影光学系(5)と、感光基板(1)の投影光学系(5)
の光軸方向の位置を調整する面位置調整ステージ(2,
3)と、を有する露光装置であって、その面位置検出装
置によって感光基板(1)の面位置を検出し、この検出
結果に基づいて面位置調整ステージ(2,3)を介して
感光基板(1)の面位置を調整するものである。
【0018】斯かる本発明によれば、簡単な構成で調整
の容易な面位置検出装置によって高精度に感光基板
(1)の投影光学系(5)の光軸方向の位置が検出さ
れ、この検出結果に基づいて感光基板(1)の表面を高
精度に投影光学系(5)の結像面に合わせ込むことがで
きる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明による面位置検出装
置の実施の形態の一例につき図面を参照して説明する。
本例は、半導体製造用の投影露光装置に設けられた斜め
入射方式の多点のAFセンサ(オートフォーカスセン
サ)に本発明を適用したものである。図1は本例の投影
露光装置の要部を示し、この図1において、露光時には
照明光学系40からの露光用の照明光は、下面(パター
ン形成面)に回路パターンが形成されたレチクルRを照
明する。そのレチクルRのパターンの像が投影光学系5
を介して、ウエハ1の表面の各ショット領域のフォトレ
ジスト層に投影される。以下ではそのウエハ1の表面を
被検面1aとして説明する。
【0020】ウエハ1はホルダ2上に保持され、ホルダ
2は3個の上下方向に移動自在な支点を介してウエハス
テージ3上に支持されている。ウエハステージ3は駆動
部4によってウエハ1を投影光学系5の光軸AX1に垂
直な平面内で位置決めする。また、駆動部4はウエハス
テージ3上の3個の支点を並列に駆動することによって
オートフォーカス方式で、ウエハ1の光軸AX1に平行
な方向の位置(焦点位置)を制御する。更に、駆動部4
はそれら3個の支点を独立に駆動することによって、ホ
ルダ2(ウエハ1)の傾斜角の制御(レベリング)をも
行う。
【0021】そのウエハ1の被検面1aの各ショット領
域にレチクルR上の回路パターンを良好に転写するに
は、各ショット領域毎に投影光学系5による結像面に対
して焦点深度の幅内にその被検面1aの現在の露光領域
を収める必要がある。このためにはその被検面1aの現
在の露光領域上の複数の検出点での焦点位置を正確に検
出した後に、ホルダ2のレベリング、及びウエハ1のフ
ォーカシング方向(光軸AX1方向)への移動を行えば
よい。
【0022】次に、ウエハ1の被検面1a上の複数の検
出点での焦点位置を検出するための、多点の斜め入射方
式のAFセンサの光学系及び処理系の説明を行う。図1
において、波長幅の広い白色光を供給する光源6からの
フォトレジストに対して非感光性の照明光は、コンデン
サレンズ7によって略平行光束に変換されて偏向プリズ
ム26に入射する。この偏向プリズム26は、コンデン
サレンズ7からの略平行光束を屈折させることで偏向す
る。そして、この偏向プリズム26の射出側には、透過
型格子パターン板8が設けられ、透過型格子パターン板
8のウエハ1と対向する側の格子パターン形成面8aに
は、図1の紙面に垂直な方向に伸びた縞パターン、即ち
図1の紙面に沿って透過部と遮光部とが交互に配列され
たパターンが形成されている。なお、透過型の格子パタ
ーンの代わりに、凹凸の反射型回折格子を使用しても良
く、更には反射部と無反射部とが交互に形成された反射
型格子パターンを使用しても良い。
【0023】ここで、ウエハ1の被検面1aはフォトレ
ジストの薄膜で覆われているため、その薄膜干渉の影響
を低減するためには、光源6は波長幅の広い白色光源で
あることが望ましい。ただし、その光源6としてフォト
レジストに対する感光性の弱い波長帯の光を射出する発
光ダイオード等を使用してもよい。そして、偏向プリズ
ム26で偏向されて格子パターン形成面8aに達した照
明光は、この格子パターン形成面8aで回折によって偏
向された後、投影光学系5の光軸AX1に対して角度θ
で交差する光軸AX2に沿って配置された投射光学系
9,10を経てウエハ1の被検面1aに入射する。投射
光学系9,10はリレーレンズ9と投射用対物レンズ1
0とで構成され、格子パターン形成面8aと被検面1a
とを共役にする。この際、被検面1aが投影光学系5の
結像面に合致している状態で、その被検面1aと格子パ
ターン形成面8aとはその投射光学系9,10に関して
シャインプルーフの条件を満たすように配置されている
ため、被検面1aの全面に格子パターン形成面8aの格
子パターンの像が正確に結像している。
【0024】また、投射光学系9,10は所謂両側テレ
セントリック光学系であり、格子パターン形成面8a上
の各点と被検面1a上の共役点とは全面でそれぞれ同じ
倍率である。従って、本例ではその格子パターン形成面
8aの格子パターンは図1の紙面に垂直な方向を長手方
向とする等間隔の格子状にしてあるので、被検面1a上
に形成される像は、図1の紙面に垂直な方向を長手方向
とする等間隔の格子状パターンとなる。
【0025】図1に戻り、被検面1aに投射された照明
光は、この被検面1aで反射されて集光光学系11,1
2に入射する。集光光学系11,12は、受光用対物レ
ンズ11とリレーレンズ12とで構成され、この集光光
学系11,12の光軸AX3は投影光学系5の光軸AX
1に関して照射光学系9,10の光軸AX2と線対称に
なるように配置されている。また、受光用対物レンズ1
1とリレーレンズ12との間に走査手段としての振動ミ
ラー30が設けられ、振動ミラー30はミラー駆動部3
1によって図1の紙面に垂直な軸の周りで周期的に振動
するように構成されている。なお、光軸AX3を振動ミ
ラー30(振動の中心にある状態とする)で折り曲げた
光軸を光軸AX4として表している。
【0026】被検面1aで反射された照明光は、受光用
対物レンズ11を経て振動ミラー30で反射された後、
集光レンズ12によって集光されて、1/2波長板24
(この作用については後述する)を経て受光スリットS
上に格子状パターンの像を形成する。この受光スリット
Sは、アオリ補正プリズム25の入射面25a上に形成
され、受光スリットSの開口部を通過した照明光がアオ
リ補正プリズム25に入射する。この際、被検面1aが
投影光学系5の結像面に合致している状態で、その被検
面1aとアオリ補正プリズム25の入射面25a(受光
スリットSの形成面)とはその集光光学系11,12に
関してシャインプルーフの条件を満たすように配置され
ている。従って、その状態では入射面25aの全面に被
検面1a上の格子パターンの像が正確に再結像する。ま
た、集光光学系11,12も両側テレセントリックな光
学系で構成されているため、被検面1a上の各点と入射
面25a上の共役点とは全面で同倍率である。従って、
被検面1aが投影光学系5の結像面に合致している状態
では、入射面25a(受光スリットS)上に投影される
像も図1の紙面に垂直な方向を長手方向とする等間隔の
格子状のパターンとなる。
【0027】即ち、本例において被検面1aが投影光学
系5の結像面に合致している状態では、格子パターン形
成面8a、被検面1a、及びアオリ補正プリズム25の
入射面25aは各々シャインプルーフの条件を満たす関
係にあり、しかも各面とも全面に亘って各々倍率が等し
い。また、アオリ補正プリズム25の射出面25bに近
接して光電検出器17の受光面17aが配置されてい
る。本例の光電検出器17は、後述のように基板上に独
立の複数個の光電変換素子を配列したものである。な
お、図1では振動ミラー31は、集光光学系11,12
の略瞳面に配置されているが、この振動ミラー31は被
検面1aと受光スリットSとの間の光路中であればどこ
にあってもよい。ここで、受光スリットS、被検面1a
に投影されるパターン像、及び光電検出器17の構成に
つき説明する。
【0028】先ず、図2は遮光手段としての受光スリッ
トSを示し、この図2において、受光スリットSは遮光
部の中に5箇所の開口部Sa1,Sa2,Sa3,Sa
4,Sa5を形成したものである。これらの開口部Sa
1〜Sa5は、被検面1a上の焦点位置の検出点に対応
し、開口部Sa1〜Sa5の個数及び配置によって、被
検面1a上での検出点の個数及び配置を任意に設定でき
る。
【0029】図3は、ウエハ1の被検面1aに投影され
たパターン像を示し、この図3において、被検面1a上
でこれから露光されるショット領域とほぼ等しい矩形の
領域に、図1の格子パターン形成面8aに形成された格
子パターンの像80aが投射されている。像80aは、
スリット状の明部と暗部とを所定方向に一定ピッチで配
列した縞状パターンであり、像80a内で図2の5箇所
の開口部Sa1〜Sa5と共役な検出領域Da1,Da
2,Da3,Da4,Da5内の縞状パターンに基づい
て、それら5箇所の検出領域Da1〜Da5でそれぞれ
平均的な焦点位置が検出される。検出領域Da1〜Da
5は、像80aの全体と比べるとほぼ点とみなせる領域
であるため、検出領域Da1〜Da5をそれぞれ「検出
点」とみなすことができる。
【0030】図5は、本例の光電検出器17の受光面1
7aでの光電変換素子の配列を示し、この図5におい
て、図2の受光スリットSの5箇所の開口部Sa1〜S
a5を通過した照明光がそれぞれその受光面17a上の
シリコン・フォト・ダイオードよりなる光電変換素子S
PD1,SPD2,SPD3,SPD4,SPD5に入
射するように構成されている。この場合、例えば光電変
換素子SPD1には開口部Sa1を通過した照明光のみ
が入射するというように、他の開口部を通過した照明光
が入射しないように光電変換素子SPD1〜SPD5の
大きさ及び間隔が設定されている。
【0031】次に、図1に戻り、光電検出器17の受光
面17aには被検面1aに投影された格子パターン像が
再結像されているので、被検面1aの投影光学系5の光
軸AX1に沿った上下移動によりその受光面17a上の
格子パターン像は横ずれする。この横ずれ量を検出する
ことにより、被検面1a上の5箇所の検出点での焦点位
置が測定できる。即ち、光電検出器17の5個の光電変
換素子からの検出信号は検出出力SDとして検出部18
に供給され、検出部18にはミラー駆動部31からの振
動ミラー30に対する駆動信号も供給されている。そし
て、検出部18では検出出力SDをその駆動信号で同期
整流することによって、所定範囲内で被検面1a上の5
箇所の検出点(検出領域Da1〜Da5)の焦点位置に
応じてほぼ線形に変化する5個のフォーカス信号を生成
し、これらのフォーカス信号を補正量算出手段19に供
給する。そのように同期整流によってフォーカス信号を
生成する方法は、例えば特開昭56−42205号公報
に開示されている光電顕微鏡の原理に基づいている(詳
細後述)。
【0032】この場合、予めそれらのフォーカス信号
は、被検面1aが投影光学系5の結像面に合致している
状態でそれぞれ0となるようにキャリブレーションが行
われている。そこで、補正量算出手段19はそれらのフ
ォーカス信号より、被検面1aの現在の露光領域と投影
光学系5の結像面との焦点位置のずれ(デフォーカス
量)、及び傾斜角のずれを求め、駆動部4を介してその
デフォーカス量及び傾斜角のずれを0に近づける。これ
がオートフォーカス、及びオートレベリング動作であ
り、各検出点でのデフォーカス量がそれぞれ焦点深度の
幅内に収まった時点でレチクルRのパターンの像の露光
が開始される。そして、露光中にもサーボ方式でそのデ
フォーカス量及び傾斜角のずれを0に近づける動作が継
続される。
【0033】次に、本例のアオリ補正プリズム25等の
作用につき詳細に説明する。そのために、先ず被検面1
aの光軸AX1方向の変位がzであるときのアオリ補正
プリズム25の入射面25aにおける格子状パターンの
像の横ずれ量yを求める。この場合、被検面1aに対す
る入射光の主光線の入射角はθであり、集光光学系1
1,12の横倍率をδ、被検面1aからその入射面25
aへのアオリの結像面に沿った倍率をδ’とすると、前
述の(1)式、(2)式より横ずれ量yは次のようにな
る。
【0034】 y=2・δ’・tanθ・z =2(δ2 sin2θ+δ4 sin4θ/cos2θ)1/2・z (7) 即ち、被検面1aに投射する格子パターン像の照明光の
入射角θを大きくすれば、横ずれ量yも大きくなり、高
精度な焦点位置検出が可能となる。ところで、照射光学
系9,10及び集光光学系11,12は、それぞれシャ
インプルーフの条件を満足している。従って、透過型格
子パターン板8における法線と射出光とがなす角度を
φ、アオリ補正プリズム25における法線と入射光とが
なす角度をα(この角度αはアオリ補正プリズム25の
入射面25aへの主光線の入射角に等しい)、照射光学
系9,10の横倍率をδ4 とすると、集光光学系11,
12の横倍率はδであるため、次の関係が成立してい
る。
【0035】tan φ=δ4 ・tanθ (8) tan α=δ・tanθ (9) ところで、入射面25a上に仮に受光面17aを配置し
た場合には、被検面1aに対する照明光の入射角θが大
きいと、(9)式より受光面17aにおける光束の入射
角αも大きくなる。そのため、受光面17aの光電変換
素子における表面反射が大きくなると共に、光束のけら
れが生じて受光量が著しく低下する恐れがある。本例で
は、このような受光量の低下を避けるために、アオリ補
正用の偏向部材として入射面25aを有するアオリ補正
プリズム25を配置して、集光光学系11,12から射
出される光束を偏向させている。
【0036】図4は、そのアオリ補正プリズム25を示
す拡大側面図であり、この図4において、アオリ補正プ
リズム25の頂角ξは、アオリ補正プリズム25の屈折
率n、及び入射面25aに対する被検面1aからの照明
光の主光線の入射角αを用いて、次式を満たすように設
定されている。 ξ≦arcsin{(sin α)/n} (10) このとき、入射面25aに入射角αで入射する光線L1
がアオリ補正プリズム25により屈折される際の屈折角
をβとして、この屈折角βの光線がアオリ補正プリズム
25の射出面25bから射出される際の射出角をγとす
ると、射出角γ及び屈折角βは次のようになる。
【0037】 γ=arcsin{n・sin(β−ξ)} (11) β=arcsin{(sinα)/n} (12) 図4の射出面25bに近接して図1の光電検出器17の
受光面17aが設置されている。また、入射面25aに
は受光スリットSが形成されているため、受光スリット
Sの開口部を透過した光束が光電検出器17の各光電変
換素子に到達することになる。その際、光束の広がり角
が或る程度の大きさであると、光電検出器17の受光面
17a上で受光スリットSの1つの開口部を通過した光
束が広がってしまい、図5に示す光電変換素子SPD1
〜SPD5中の近接した光電変換素子に混入する恐れが
ある。それを避けるためには、入射面25aと射出面2
5bとの間隔をできるだけ小さくする必要がある。図4
において、その入射面25aの有効長さ(面位置検出に
使用する範囲の長さ)をw1、入射面25aと射出面2
5bとの最大距離をeとすると、その最大距離eの実際
の空気換算長e’は、次のようになる。
【0038】e’=w1・sinξ/n (13) その空気換算長e’を小さくするためには頂角ξを小さ
くする必要がある。しかし、(11)式のように今度は
射出角γが大きくなり、光電検出器17への光束の入射
角が大きくなって受光効率が悪くなる。以上より、(1
0)式の条件を満たし、且つあまり射出角γが大きくな
らないように頂角ξを設定すれば、光電検出器17をア
オリ補正プリズム25に近接して設置しても問題ない。
【0039】ここで、図4において、光線L2の射出角
γがほぼ0であるとして、アオリ補正プリズム25によ
る像の浮き上がりを考慮すると、その射出される光線L
2に垂直な平面に対する被検面1aのリレーされた像面
の傾きであるアオリ角ρは、次式で表される。 ρ=arctan(tanξ/n) (14) 例えば被検面1aに対する照明光の入射角θを85°、
集光光学系11,12の横倍率δを0.5とすると、図
4のアオリ補正プリズム25に対する照明光の入射角α
は80.1°となる。そして、アオリ補正プリズム25
の屈折率nを1.8とすると、アオリ角ρ=20.0°
となり、アオリ角ρは0°に近づいている。また、受光
面17aへの入射角(即ち、射出面25bでの射出角
γ)はほぼ0°であるため、受光量の低下は殆ど無いと
みなすことができる。このように本例においては、受光
スリットSを通過した光束をアオリ補正プリズム25を
介して光電検出器17で受光しているため、その受光面
17aに対する光束の入射角が小さくなって受光量の低
下を防止できる。
【0040】なお、図1において、被検面1aに対する
照明光の入射角θが大きい場合には、入射面25aに対
する入射角αも大きくなって、アオリ補正プリズム25
を通過する光束の透過率がP偏光成分とS偏光成分とで
大きく異なるようになる。例えば、入射角α=80°、
屈折率n=1.8の場合には、P偏光成分の透過率が
0.79となり、S偏光成分の透過率が0.37とな
る。このように、アオリ補正プリズム25における透過
率が光束の偏光状態によって異なるため、偏光成分毎に
情報の重みが異なり、被検面1aの焦点位置検出が正確
にならない恐れがある。それに対処するため、本例では
集光光学系11,12とアオリ補正プリズム25との間
に1/2波長板24を配置し、この1/2波長板24に
よって偏光方向を45°回転した光束をアオリ補正プリ
ズム25に入射させている。このため、アオリ補正プリ
ズム25に入射する光束は、P偏光成分とS偏光成分と
が混合した状態となり、被検面1aの面位置検出が正し
く行われる。
【0041】なお、1/2波長板24の代わりに、1/
4波長板を用いても良く、1/4波長板を用いた場合に
はアオリ補正プリズム25への入射光束は円偏光とな
り、1/2波長板を用いた場合と同様に被検面1aの面
位置検出は正確に行われる。さて、本例では上述のよう
に光電顕微鏡の原理によって面位置が検出されている。
そこで、本例における光電顕微鏡の原理による面位置検
出の方法の一例につき詳細に説明する。図1において、
ミラー駆動部31は、内部の発振器からの信号に基づい
て所定の周期Tで、集光光学系11,12中の振動ミラ
ー30を矢印方向に振動させる。この振動ミラー30の
振動に伴って、アオリ補正プリズム25の入射面25a
(受光スリットS)上に形成される格子状パターン像も
振動する。このとき、入射面25a上に結像される格子
状パターンの振動の周期は、この格子状パターンのピッ
チの1/2以下に規定し、また、図2に示す受光スリッ
トSの開口部Sa1〜Sa5の検出方向の幅も格子状パ
ターン像のピッチの1/2以下に規定する。この格子状
パターン像の振動に伴って、入射面25a(受光スリッ
トS)の開口部Sa1〜Sa5を通過する光束の量が変
化し、この光束がそれぞれ図5の光電検出器17の光電
変換素子SPD1〜SPD5に入射する。
【0042】以下、1つの光電変換素子SPD1からの
検出信号の処理方法について説明するが、他の素子から
の検出信号も同様に処理される。受光スリットSの開口
部Sa1を通過した光束は、殆ど全部が光電変換素子S
PD1に入射する。その開口部Sa1を通過する光量
は、振動ミラー30の振動に伴って変化する。この光量
の変化について、図8を参照して説明する。図8は、受
光スリットSの開口部Sa1近傍の拡大図であり、この
図8において、格子状パターンの像STは、斜線を施し
て示す暗部とそれ以外の明部とがピッチPSTで繰り返
される像である。その格子状パターンの像STは、振動
ミラー30の振動によって図9の矢印で示す方向、即ち
開口部Sa1の短辺方向に振動する。
【0043】このとき、開口部Sa1の幅WSa1は、
この上に形成される格子状パターンの像STのピッチP
STに対して、次の条件を満足するように規定されてい
る。 WSa1≦PST/2 (15) また、振動ミラー30によって振動する格子状パターン
の像STの振幅ASTは、次の条件を満足するように規
定されている。
【0044】AST≦PST/2 (16) 開口部Sa1の幅WSa1が(15)式を満足していな
いとき、あるいは格子状パターンの像STの振幅AST
が(16)式を満足しないときには、振動ミラー30の
振動に伴う開口部Sa1での光量変化が小さくなり、検
出精度が低下するので好ましくない。
【0045】また、開口部Sa1の位置は、被検面1a
と投影光学系5の結像面とが一致しているときに、開口
部Sa1の中心が格子状パターンの像ST中の1つの明
部(又は暗部)の振動中心に一致するように定められて
いる。そして、開口部Sa1の幅WSa1が格子状パタ
ーンの像STのピッチPSTの1/2以下であり、その
像STの振幅ASTもそのピッチPSTの1/2以下で
あるため、その格子状パターンの像STが振動すると、
光電変換素子SPD1上での受光量が変化する。そし
て、光電変換素子SPD1は、この光強度の変化、即ち
光変調に応じた検出出力SD1を検出部18に出力す
る。
【0046】同様に、他の光電変換素子SPD2〜SP
D5においても、対応する開口部Sa2〜Sa5を通過
した光量に応じた検出出力SD2〜SD5を検出部18
に出力する。また、また、ミラー駆動部31からも振動
ミラー30の振動周期Tと同じ位相の交流信号が検出部
18へ出力される。そして、検出部18では、その周期
Tの交流信号の位相を基準として、検出出力SD1〜S
D5の同期整流(同期検波)が行われ、この検波出力で
あるフォーカス信号FS1〜FS5が補正量演算部19
に出力される。このフォーカス信号FS1〜FS5は、
所謂Sカーブ信号であり、被検面1a上の図3の検出領
域Da1〜Da5が投影光学系5の結像面に位置してい
るとき、即ち検出出力SD1〜SD5がそれぞれ振動ミ
ラー5の振動周期Tの1/2の周期で変化したときにそ
れぞれ0レベルとなる。また、被検面1aの検出領域D
a1〜Da5が投影光学系5の結像面より上方に位置し
ているときには正のレベル、検出領域Da1〜Da5が
投影光学系5の結像面より下方に位置しているときには
負のレベルを示す。このようにフォーカス信号FS1〜
FS5は、被検面1aの焦点位置に対応した出力値を示
し、所定範囲内でその焦点位置の変化に対してほぼ線形
に変化する。その後、上述のように補正量算出部19及
び駆動部4によって、オートフォーカス及びオートレベ
リングが行われる。
【0047】上述のように本例の多点の斜め入射方式の
AFセンサでは、集光光学系11,12で再結像された
格子状パターンの像を受光スリットS及びアオリ補正プ
リズム25を介して直接に光電検出器17で受光してい
る。従って、例えばアオリ補正プリズム25と光電検出
器17との間にリレー光学系を設ける場合と比べて、簡
単な構成でウエハ1の被検面1aの焦点位置を検出でき
る。また、リレー光学系がないため、光学系の調整も容
易となっている。
【0048】なお、上述の実施の形態では、図9に示す
ように、1つの開口部Sa1上(光電変換素子SPD1
上)に格子状パターンの像の1つの明線又は暗線(以
下、「スリット像」と呼ぶ)が形成されているが、1つ
の開口部上に格子状パターンの像の複数本のスリット像
を形成してもよい。図10は、受光スリットS上の1つ
の開口部Sa6上に複数のスリット像を形成した例を示
し、この図10において、開口部Sa6上に格子状パタ
ーンの像内の3本の幅W6のスリット像SL6a,SL
6b,SL6cがピッチP6で形成されている。このと
き、ピッチP6は、整数mを用いて図9のピッチPST
に対して次の関係を満たすことが望ましい。
【0049】P6=m・PST (17) また、スリット像SLa,SLb,SLcの幅W6は、
次の関係を満たすことが望ましい。 W6≦PST/2 (18) ここで、スリット像SL6a,SL6b,SL6cのピ
ッチP6が(17)式から外れると、各スリット像SL
6a,SL6b,SL6c毎に振動ミラー30の振動に
伴う光量変化が異なるようになって、検出値の信頼性が
低下して好ましくない。また、スリット像SL6a,S
L6b,SL6cの幅W6が(18)式から外れると、
振動ミラー30の振動に伴う光量変化が小さくなるので
好ましくない。
【0050】図10の構成によると、開口部Sa6に対
応する光電変換素子上での受光量が増加する利点がある
他に、対応する被検面1a上の検出領域が広くなり、平
均化効果が得られるといった利点がある。また、本例で
は受光スリット面Sは、アオリ補正プリズム25の入射
面25a上に配置されているが、これは光電検出器17
の受光面17a上であってもよい。このとき、受光スリ
ットSの開口部Sa1〜Sa5の大きさは、受光面17
a上の光電変換素子SPD1〜SPD5よりも小さくな
るように設けられることが望ましい。そして、本例では
図5のそれぞれシリコン・フォト・ダイオードよりなる
複数の光電変換素子SPD1〜SPD5を、受光面17
a上にフォト・エッチング法で設けても良い。この場合
には、受光スリットSの開口部Sa1〜Sa5の個数が
大幅に増加しても対応できる利点がある。
【0051】また、被検面1aとしてのウエハ1の表面
は、プロセスによっては必ずしも平面になるとは限らな
い。このような場合には、被検面1a上の検出領域(検
出点)の個数を増加させればよい。このように検出点の
個数を増加させるには、検出点に対応する受光スリット
Sの開口部の個数を増加させればよい。このように、本
例のAFセンサは、簡易な構成のままで被検面1a上の
検出点を増やすことが可能であるため、被検面1a上の
広い範囲に亘る焦点位置を正確に、且つ同時に検出でき
るため、スループットの低下を招くことがない。
【0052】次に、図1の例ではアオリ補正プリズム2
5の射出面25bに近接して光電検出器17の受光面1
7aが配置されているが、図6に示すように、その射出
面25bと受光面17aとの間に、屈折率が空気より大
きい、即ち屈折率が1より大きい光透過性の媒体41を
充填してもよい。媒体41としては、光透過性の樹脂製
の接着剤等が使用できる。図6の構成例では、アオリ補
正プリズム25の射出面25bから射出された光線L2
の光電検出器17に対する入射角は、媒体41が無い場
合、即ち媒体41の代わりに空気層がある場合の光線L
2’に比べて小さくなっている。従って、光電検出器1
7における光量損失がより小さくなっている。
【0053】また、上述の実施の形態では、アオリ補正
用の偏向部材として、アオリ補正プリズム25が使用さ
れているが、その代わりに回折格子、又は偏心レンズ等
を使用してもよい。図7(a)はアオリ補正用の偏向部
材としてブレーズド型で位相型の回折格子42を使用し
た例を示し、この図7(a)において、受光スリットS
上に図1の例と同様にウエハWの被検面1a上に投影さ
れた格子状パターンの像が再結像されている。そして、
受光スリットSの底面に位相型の回折格子42が配置さ
れ、回折格子42の射出面に対向するように光電検出器
17の受光面が配置されている。また、回折格子42は
0次光が殆ど0になるように形成され、入射した光束の
アオリ角を小さくする方向への所定次数の回折光が光電
検出器17に入射するように構成されている。この例で
は、光電検出器17に対する光束のアオリ角を小さくで
きると共に、格子パターンの像の形成面(ここでは受光
スリットS)と光電検出器17の受光面とをほぼ密着で
きるために、各検出点に対応する光束が互いに混入する
ことが防止できる利点がある。
【0054】次に、図7(b)はアオリ補正用の偏向部
材として偏心レンズ43を使用した例を示し、この図7
(b)において、受光スリットSの底面に偏心レンズ4
3が配置され、偏心レンズ43の射出面に対向するよう
に光電検出器17の受光面が配置されている。この場
合、偏心レンズ43は軸対称のレンズの光軸から上半分
を切り出したレンズであり、受光スリットSを通過して
偏心レンズ43によって集束された光束は、アオリ角が
小さくなって光電検出器17の受光面に入射する。従っ
て、受光効率が改善されている。
【0055】更に、図1の例ではアオリ補正プリズム2
5の射出面25bに光電検出器17の受光面17aが配
置されているが、その射出面25bの光束を光ファイバ
で受光面に導いてもよい。図8は、そのように光ファイ
バを使用した例を示し、この図8において、入射面25
aに受光スリットSが形成されたアオリ補正プリズム2
5の射出面25bに光ファイバ44A,44B,44C
の一端が設置されている。なお、受光スリットSに図2
に示すように5個の開口部Sa1〜Sa5が形成されて
いる場合には、これらの開口部Sa1〜Sa5を通過し
た光束を受光するように光ファイバ44A,44B,4
4Cも5本設置される。そして、光ファイバ44A,4
4B,44Cの他端がそれぞれ光電検出器としてのフォ
トマルチプライア45A,45B,45Cの受光面に設
置されている。この例でも、フォトマルチプライア45
A,45B,45Cの光電変換信号を処理することによ
って、図1の例と同様に被検面1aの面位置の検出が行
われる。しかも、図8の例では、光ファイバを使用して
いるため、光電検出器として大型であるが高感度のフォ
トマルチプライア45A,45B,45Cを使用できる
利点がある。
【0056】なお、本発明は上述の実施の形態に限定さ
れず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取
り得ることは勿論である。
【0057】
【発明の効果】本発明の面位置検出装置によれば、第2
面上で集光光学系からの光束を偏向するアオリ補正用の
偏向部材の射出面に近接して検出器の受光面が配置され
ているため、アオリ角を小さくして効率よく検出器に被
検面からの光束を入射させることができ、しかもシャイ
ンプルーフの条件が満たされているため、2次元の面位
置情報を得ることができる。また、その偏向部材の後に
リレー光学系を配置する場合と比べて構成が簡単、且つ
小型であると共に、光学系の調整が容易である利点があ
る。
【0058】次に、その偏向部材がプリズムであるとき
には、構成が簡略であると共に、分散が小さいために検
出光束として白色光を使用した場合でも、異なる検出点
に対応する光束同士の混入が少ない利点がある。また、
そのプリズムの頂角をξ、そのプリズムの屈折率をn、
集光光学系からそのプリズムに入射する光束の主光線の
入射角をαとしたとき、頂角ξが(4)式の関係を満た
すときには、検出器に入射する光束のアオリ角を小さく
できると共に、被検面上に投影されたパターン像の再結
像面とその検出器の受光面との間隔が小さく維持される
ため、異なる検出点に対応する光束同士の混入が極めて
少なくなり、面位置の検出精度が向上する利点がある。
【0059】更に、その偏向部材の光束の射出面とその
検出器の受光面との間に屈折率が1より大きい光透過性
媒体を充填したときには、その検出器での受光効率が更
に向上する。また、本発明の露光装置によれば、本発明
の面位置検出装置によって感光基板の焦点位置が高精度
に検出されるため、その感光基板の表面を投影光学系の
結像面に高精度に合わせ込んで露光を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による面位置検出装置の実施の形態の一
例を備えた投影露光装置を示す構成図である。
【図2】図1の受光スリットSの開口部の配列を示す拡
大図である。
【図3】図1のウエハ1の被検面1a上に投射される格
子状パターンの像を示す斜視図である。
【図4】図1のアオリ補正プリズム25を示す拡大側面
図である。
【図5】図1の光電検出器17の光電変換素子の配列を
示す拡大図である。
【図6】アオリ補正プリズム25と光電検出器17との
間に屈折率が1より大きい媒体を充填した例を示す要部
の拡大図である。
【図7】(a)は偏向部材として回折格子を用いた場合
を示す要部の拡大図、(b)は偏向部材として偏心レン
ズを用いた場合を示す要部の拡大図である。
【図8】アオリ補正プリズム25と光電検出器との間に
光ファイバを設置した例を示す要部の構成図である。
【図9】図1の受光スリットS上の1つの開口部Sa1
とその上に投影される格子パターンの像との関係を示す
拡大図である。
【図10】格子パターンの像の他の例を示す図である。
【図11】シャインプルーフの条件の説明図である。
【符号の説明】
1a 被検面 5 投影光学系 8 透過型格子パターン板 9 リレーレンズ 10 投射用対物レンズ 11 受光用対物レンズ 12 リレーレンズ 17 光電検出器 25 アオリ補正プリズム 30 振動ミラー 31 ミラー駆動部 S 受光スリット Sa1〜Sa5 開口部 Da1〜Da5 検出領域(検出点)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/027 G02B 7/11 M // G02B 21/26 H01L 21/30 526B

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1面上に形成された所定のパターン
    と、 被検面に対して斜めの方向から前記所定のパターンの像
    を投射する投射光学系と、 前記被検面で反射された光束を集光して前記所定のパタ
    ーンの像を第2面上に形成する集光光学系と、 該集光光学系により形成された前記所定のパターンの像
    を光電的に検出する検出器と、を有し、該検出器の出力
    に基づいて前記被検面の面位置を検出する面位置検出装
    置において、 前記第1面と前記被検面とは、前記投射光学系の主平面
    に関してシャインプルーフの条件を満たし、 前記被検面と前記第2面とは、前記集光光学系の主平面
    に関してシャインプルーフの条件を満たすと共に、 前記検出器の受光面と前記所定のパターンの像とを相対
    的に走査させる走査手段と、 実質的に前記第2面上に配置され前記集光光学系からの
    光束を所定の方向に偏向するアオリ補正用の偏向部材
    と、を設け、 該偏向部材の光束の射出面に近接して前記検出器の受光
    面を配置したことを特徴とする面位置検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の面位置検出装置であっ
    て、 前記偏向部材はプリズムであることを特徴とする面位置
    検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の面位置検出装置であっ
    て、 前記プリズムの頂角をξ、前記プリズムの屈折率をn、
    前記集光光学系から前記プリズムに入射する光束の主光
    線の入射角をαとしたとき、頂角ξが ξ≦arcsin{(sinα)/n} の関係を満たすように前記プリズムの形状を決定するこ
    とを特徴とする面位置検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、2、又は3記載の面位置検出
    装置であって、 前記偏向部材の光束の射出面と前記検出器の受光面との
    間に屈折率が1より大きい光透過性媒体を充填したこと
    を特徴とする面位置検出装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れか一項記載の面位置
    検出装置と、 マスクパターンの像を感光基板上に投影する投影光学系
    と、 前記感光基板の前記投影光学系の光軸方向の位置を調整
    する面位置調整ステージと、を有する露光装置であっ
    て、 前記面位置検出装置によって前記感光基板の面位置を検
    出し、該検出結果に基づいて前記面位置調整ステージを
    介して前記感光基板の面位置を調整することを特徴とす
    る露光装置。
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