JPH09300513A - 不織布複合物 - Google Patents

不織布複合物

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JPH09300513A
JPH09300513A JP13974596A JP13974596A JPH09300513A JP H09300513 A JPH09300513 A JP H09300513A JP 13974596 A JP13974596 A JP 13974596A JP 13974596 A JP13974596 A JP 13974596A JP H09300513 A JPH09300513 A JP H09300513A
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JP
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woven fabric
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composite
spun
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JP13974596A
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Shigeru Baba
茂 馬場
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Du Pont KK
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Du Pont KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大きい引張強度および引裂強度を具備するポ
リプロピレンフィラメントを用いたスパンボンド不織布
の耐水圧、吸水性、並びに吸湿性についての欠点を、他
の不織布と積層、接合した複合物とすることによって、
用途に応じて選択的に改善する。 【解決手段】 ポリプロピレンフィラメントを用いたス
パンボンド不織布の層に、合成有機繊維、木材パルプ、
レーヨン、綿またはこれらの混合繊維を用いたスパンレ
ース不織布及び/またはポリオレフィンを用いたフラッ
シュ紡糸による不織布の層を積層して成ることを特徴と
する不織布複合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリプロピレンス
パンボンド不織布と他の基材とを組合せ積層した、引張
強度、引裂強度、耐水圧、吸水性、柔軟性及び透湿性の
各特性についてバランスよく優れた不織布複合物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】繊維のシート状集合物が接合された布状
物質である不織布は、繊維種または製法の違いによって
その機能が異なる。不織布に多く使用される(短)繊維
としては、合成繊維と再生繊維であるレーヨン、ポリエ
ステル、ポリプロピレン、ナイロン、ビニロン、アクリ
ル、アラミド繊維がある。次に、不織布の製造方法を分
類すると、乾式、湿式、スパンボンドはもとより、乾式
パルプ、メルトブロー、フラッシュ紡糸、バーストファ
イバー、メウ開繊、スプリットフィルトなどがある。こ
の他、繊維長と製法との関係は、mmオーダーの繊維長を
有するパルプを使用する湿式法、乾式紙、cmオーダーの
繊維長を有するステープル(短繊維)を使用する乾式
法、スパンレース、∞オーダーの繊維長を有するフィラ
メント(長繊維)を使用するスパンボンドとなってい
る。
【0003】一般に不織布の構造と性質は、用いる繊
維、ウェブの形成方法、ウェブの接着方法などの要因が
複雑に絡み合って決定される。ポリエステル短繊維を用
いたスパンレース不織布(例えば、米国デュポン社のソ
ンタラ<登録商標>)は、高圧水流で繊維を絡み合わ
せ、機械的に結合させるため、柔軟でドレープ性に富む
性質を提供することが知られている(特公平3−736
65号)。短繊維を使用する不織布と大きく異なるポリ
プロピレンフィラメントを用いたスパンボンド不織布
(例えば、米国デュポン社のタイパー<登録商標>)
は、紡糸直結で、主に自己接着で結合させるため、不織
布のどの方向においても強度は同じであり、衝撃、引っ
掛け、引裂等に対して優れた耐久性を示し、端部のほつ
れもない。また、腐敗、カビ、湿気、害虫等に対して耐
性を示し、化学薬品に対しても安定である。更に、使用
可能な温度範囲が広く、燃焼時の有害ガスの発生もない
のでリサイクル性に優れ、且つ水分による伸縮がなく、
軽量であるという特徴を備えていることが知られている
(特公昭55−42175号)。また、紡糸直結不織布
には、スパンボンド法以外にフラッシュ紡糸不織布があ
る。このフラッシュ紡糸不織布(例えば、米国デュポン
社のタイベック<登録商標>)は、繊維形成性ポリマー
のポリオレフィンと溶剤のポリマー溶液(高温高圧下
で)を用いて、相分離させた後、低温低圧域に吐出させ
ることによって、溶剤が急激にガス化し、膨張し、ポリ
マーは延伸されながら固化し、特有の構造である極細の
繊維要素からなる網状の連続繊維を接合したものである
ため、高強力で強靭高度な耐水圧を持ち、かつ透湿性、
通気性を有し、不透明性、表面平滑性に優れている(特
公昭40−28125号、特公昭41−6215号、特
公昭42−19520号、及び特公昭43−21112
号)。
【0004】また、2種以上の不織布を組合せ使用した
多層構造布も知られており、これはそれぞれの不織布が
持つ固有の特性を用途に応じて複合し、複合物性を得る
ものである。更には、フィルムと不織布との組合せ、フ
ィルムに代わって低密度ポリエチレン発泡シートと不織
布との組合せ、あるいはこれらを使用した3層構造の複
合物もある。この複合物は、基材となる不織布の層と被
覆する薄層が平面で接着されるラミネート品と、基材の
不織布に対して複合される相手層が凹凸に接着されたも
のをコンポジット品とを区別する場合もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】例えばポリエステル短
繊維を用いたスパンレース不織布の場合、その使用繊維
長と接合に起因し、引張強度、引裂強度が小さく、同時
に耐水圧も小さいという欠点がある反面、優れた吸水
性、柔軟性及び透湿性を有する利点がある。
【0006】ポリプロピレンフィラメントを用いたスパ
ンボンド不織布の場合、紡出された糸条を個々に独立し
てランダムループ状に堆積させウェブを形成するために
引張強度、引裂強度が大きく、透気度も大きいという利
点があるが、耐水圧、吸水性及び柔軟性において相対的
に劣るという欠点がある。次に、ポリオレフィンを使用
したフラッシュ紡糸された不織布の場合、良好な引張強
度、引裂強度と優れた耐水圧及び透湿性を有する利点
と、吸水性と柔軟性において相対的に劣るという欠点と
がある。
【0007】本発明の目的は、ポリプロピレンフィラメ
ントを用いたスパンボンド不織布と少なくともスパンレ
ース不織布またはフラッシュ紡糸不織布のどちらか一方
と組合せ、その用途に応じ選択的に引張強度、引裂強度
及び耐水性、吸水性並びに透湿性についてバランスよく
改善した複合物を提供することであり、各種ワイパー用
途あるいは手術用敷布の用途に特に適した複合物を提供
するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリプロピレ
ンフィラメントを用いたスパンボンド不織布の層に、ポ
リエステル繊維を用いたスパンレース不織布及び/また
はポリオレフィンを用いたフラッシュ紡糸による不織布
の層を積層して成ることを特徴とする不織布複合物に関
する。
【0009】本発明で用いるポリプロピレン、ナイロ
ン、ポリエステル、ポリエチレン等のフィラメントを用
いたスパンボンド不織布としては、従来のスパンボンド
不織布を使用することができる。例えば特公昭55−4
2175号公報に記載されており、紡糸ノズルから溶融
紡糸されたフィラメントを、摩擦帯電法、強制帯電法、
衝突拡散法および気流拡散法のいずれかあるいは組合せ
ることによって均一に分散させ、ネットコンベアやドラ
ム状ネット上にランダムに堆積捕集してウェブ(薄いシ
ート)を形成、シート中のフィラメントを少量の接着剤
を用いて接合するか、低融点ポリマーを同時に紡糸混合
するか、または不規則な網板状のバインダをウェブ形成
中に散布して溶融接合するものである。好ましいポリマ
ーとしては、ポリプロピレン繊維が挙げられる。
【0010】スパンレース不織布は、例えば特公平3−
73665号公報の実施例2に記載されており、2.2c
mの繊維長を有するポリエステルステープル繊維をザフ
ィログルーの米国特許第3797074号に記載されて
いる方式の空気流集積方法によってウェブとし、このウ
ェブを細かい網目上の金網に置き、ハーマック紙で覆い
繊維集合物を形成させたのち噴流バンク下を通過させる
ことによって形成されるものである。スパンレース不織
布シートを構成する短繊維としては、合成有機繊維、木
材パルプ、レーヨン、綿またはこれらの混合繊維を使用
することができる。
【0011】フラッシュ紡糸によるポリオレフィンのプ
レクシフィラメント・フィルム−フィブリル・ストラン
ドの網状構造を有する不織布も従来から知られており、
その製造方法は、フラッシュ紡糸法によって、ポリエチ
レン等ポリオレフィンのフィラメントを交差させながら
堆積して形成されたバットをニップを通過させて圧縮す
ることにより製造するものである。フラッシュ紡糸法に
よれば、ポリマーの低沸点溶媒に溶解した溶液を紡糸ノ
ズルから押出し、瞬間的に溶媒を気化させるので、この
気化容易な低沸点溶媒の膨張力の利用によって極細高強
力のフィラメントが得られ、このフィラメントがウェブ
形成中に散布し高密度に且つ多数の融着点において接合
した不織布を製造することができる。フラッシュ紡糸法
による不織布は、他の不織布の製法、例えば加熱流体ジ
ェットを利用するメルトブロー法や、圧搾空気流を利用
するスパンボンド法等によって形成される不織布と比較
して高密度であり、耐久性、耐水性、不透明性、通気性
および透湿性等の特性に優れている。不織布シートを構
成する合成樹脂としては、ポリオレフィン、特に高密度
ポリエチレンが好ましいが、ポリプロピレンもしくはポ
リオレフィンの共重合体あるいはポリエステル等のポリ
オレフィンとの共重合体を使用することもできる。
【0012】本発明に用いることができるスパンボンド
不織布としては、米国デュポン社より市販されているタ
イパー<登録商標>を用いることができる。スパンボン
ド不織布である米国デュポン社のタイパー<登録商標>
の代表的特性を第1表に示す。
【0013】
【表1】
【0014】本発明に用いることのできるスパンレース
不織布としては、米国デュポン社より市販されているソ
ンタラ<登録商標>を用いることができる。このスパン
レース不織布は、前述の通り木材パルプと合成有機繊維
からなる集合体を、細かい金鋼等で支持しながら、例え
ば0.05〜0.13mmの直径を有するオリフィスのバン
クから水の細い柱状噴流処理して、噴流のエネルギーE
と噴流の衝撃力Iとの積であるE・Iを供給することに
より製造することができる。
【0015】以上のような製造方法によって得られるス
パンレース不織布は、ランダムな方向に並んだ数百万の
木材パルプ繊維と合成有機繊維とが絡み合っており、非
常に高いバリヤー性を有する。このスパンレース不織布
の中で廉価であり吸水性等の要求を満足するものとして
は木材パルプ繊維とポリエステル繊維との混合物が望ま
しい。好適な木材パルプ/ポリエステルの混合比は80
〜20%/20〜80%である。この木材パルプ/ポリ
エステルからなるスパンレース不織布の目付量は、両者
の混合比等にも依存するが、30〜100g/m2の範
囲内にある。木材パルプ繊維とポリエステル繊維からな
るスパンレース不織布の掴み破壊強度は、繊維の絡み具
合にも依存するが、ほぼ10.4ないし22.6kgであ
る。また、フレージア(Frazier)通気度は250〜8
00cm3/cm3・secであり通気性がよく、ソフトでしな
やかである。
【0016】フラッシュ紡糸によるポリオレフィンのプ
レクシフィラメント・フィルム−フィブリルストランド
の網状構造を有する不織布シートとしては、重量が40
〜150g/m2の範囲内であり、耐水圧が500〜3
000mmH2O、好ましくは800〜3000mmH2Oの
範囲内であり、透湿性(JIS−Z−0280修正法に
よる)が3000g/m2/24時間以上であり、通気
性(ガーレー通気度)が10〜100秒の範囲内である
素材が好適である。この不織布シートに要求される上記
諸特性をすべて満たす素材として、例えば米国デュポン
社の高密度ポリエチレン不織布のタイベック<登録商標
>を挙げることができる。このタイベック<登録商標>
は上記フラッシュ紡糸法により高密度ポリエチレンを紡
糸し、これを熱圧着してフィラメントを熱融着させるこ
とにより得られた不織布である。この不織布は、軽量
で、引裂強度に優れ、かつ耐水圧、透湿性および通気性
に優れた機能性素材である。上記タイベック<登録商標
>には、種々のタイプがあるが、本発明においては、タ
イベック<登録商標>#10および#14のタイプが適
しており、タイベック<登録商標>#10よりもソフト
で柔軟性を有したタイベック<登録商標>#14がさら
に好ましい。第2表および第3表にその代表的特性を示
す。
【0017】
【表2】
【0018】
【表3】
【0019】本発明のこれら少なくとも2種類の不織布
を積層、接合することによって得られる不織布複合物
は、不織布業界の標準的な方法によって製造することが
できる。一般的方法としては、縫製、ドット接着、全面
接着、超音波接着、熱融着等がある。本発明の不織布複
合物の用途に応じて、これら一般的方法から適宜選択さ
れる方法によって、本発明の不織布複合物を構成する少
なくとも2層の不織布は積層、接合される。
【0020】特に実用的なバインダーを用いた接着を採
用した場合、これら不織布は樹脂性バインダーの組合せ
によって接着することができ、使用される二つまたはそ
れ以上のバインダー間の接着性の違いによって必要な平
均接着強度を保ちながら必要な接着強度の分布をもつ接
着を可能にする。また必要な接着強度の分布は規定され
た平均接着強度を与える単一の樹脂バインダーを用いて
十分広い範囲で接着箇所の大きさを変えることによって
も得られる。接着濃度はバインダー物質の使用量によっ
て制御することができる。バインダーは技術上既知のど
の方法で施用してもよい。これは粒状または粉末状物質
として分散液または溶液あるいはバインダーフィルムと
して適用する方法を含む。必要に応じこれらのバインダ
ーは周知の方法で加熱により活性化することができる。
【0021】〔発明の実施の形態〕以下に、本発明の一
実施形態について説明する。本発明に係る不織布複合物
の一実施形態としては、スパンボンド不織布として市販
のデュポン社製スパンボンド不織布タイパー 3207<登
録商標>(坪量68g/m2)とスパンレース不織布と
して市販のデュポン社製スパンレース不織布ソンタラ K
-835<登録商標>(坪量78g/m2)とを主成分がエ
チレン/EVA共重合体樹脂であるホットメルト接着剤
を用いてドット接着する。ソンタラ K-835<登録商標>
は無孔の木材パルプ−ポリエステルスパンレース不織布
であり、木材パルプ繊維層とポリエステル繊維層の2面
的であるので、溶融状態のホットメルト接着剤を、その
ポリエステル側にノズル口径3mmのスプレーによって塗
布する。ホットメルト接着剤は、予め200℃〜250
℃の温度で溶解したものを使用する。尚、ホットメルト
接着剤の最終塗布量を約30〜50g/m2程度に調整
する。次に、タイパー<登録商標>の片面とソンタラ<
登録商標>の接着剤が塗布されたポリエステル側とをは
り合わせる。
【0022】次の実施形態は、第1の実施形態とその接
着方法が異なる。この別の実施形態(第2の実施形態)
においては、ホットメルト接着に代わり、一般的によく
知られている押出ラミネーション法によってスパンボン
ド不織布とスパンレース不織布とを積層接着するもので
ある。使用されるスパンボンド不織布とスパンレース不
織布は、実施例1と同様にタイパー 3207<登録商標>
とソンタラ K-835<登録商標>とし、これらを加熱溶融
したポリエチレン等の熱可塑性樹脂を用いたラミネーシ
ョンによってはり合わせる。
【0023】250℃〜300℃の温度で加熱溶融した
低密度ポリエチレン樹脂をTダイより、送出し速度が平
均100〜150m/秒で操作される巻出しロールから
送り出されるタイパー 3207<登録商標>またはソンタ
ラ K-835<登録商標>の木材パルプ側面上に押し出し、
同時に別の方向からソンタラ K-835<登録商標>または
タイパー 3207<登録商標>を供給することによって、
押し出した樹脂を接着剤としてタイパー 3207<登録商
標>とソンタラ K-835<登録商標>とがはり合わされる
ことになる。はり合わされたタイパー<登録商標>−ソ
ンタラ<登録商標>の複合物は、冷却ロールを通過し、
巻取り部で巻取られる。押し出した樹脂はタイパー 320
7<登録商標>のどちらかの面またはソンタラ K-835<
登録商標>の木材パルプ層との接着部に約20〜30μ
mの厚みで接着剤の層を形成する。
【0024】第4表は、第1および第2の実施形態によ
る本発明に係る不織布複合物の性質をデュポン社製スパ
ンボンド不織布タイパー 3207<登録商標>と比較した
結果を示す。第4表に示されるように、本発明にもとづ
く不織布の複合物は、従来の単一の不織布に比べて、引
張強度、引裂強度及び耐水性について優れた複合特性が
得られることとなり、同時にスパンレース不織布の優れ
た吸水性並びに透湿性が維持される。
【0025】したがって、本発明にもとづくスパンボン
ド不織布と少なくともスパンレース不織布またはフラッ
シュ紡糸不織布のどちらか一方と組合せた不織布複合物
のうち、ホットメルト接着を用いたタイパー<登録商標
>/ソンタラ<登録商標>の複合物は、引張強さ、引裂
強さ及び吸水性ならびに透湿性が影響する拭き取り性能
が要求される製品、例えば各種ワイパー用途に好適であ
る。一方、押出しラミネーションを用いたタイパー<登
録商標>/ソンタラ<登録商標>の複合物は、引張強
さ、引裂強さ及び吸水性並びに遮水性(耐水圧)が要求
される製品、例えば手術用敷布用途に好適である。な
お、本実施形態の説明においてはデュポン社製の不織布
が用いられたが、もちろんデュポン社製品に限定される
ことなく他の不織布シートを用いることも可能である。
また、本発明は上記実施形態に限定されることなく数々
の変形例が可能である。
【0026】
【表4】
【0027】第3の実施の形態は、第2の実施形態と同
様に押出ラミネーション法を利用して、デュポン社製ス
パンボンド不織布のタイパー 3267<登録商標>から成
る中間層をデュポン社製フラッシュ紡糸不織布のタイベ
ック 1422A<登録商標>を用いてタイパー<登録商標>
の中間層を挟む3層構造に積層接着するものである。こ
の不織布3層は、加熱溶融したポリエチレン、ポリプロ
ピレン、またはその共重合体等の熱可塑性樹脂を用いた
ラミネーションによって貼り合わされる。
【0028】第2の実施形態において説明されていると
同様に、巻出しロールから送り出されるタイパー 3267
<登録商標>またはタイベック 1422A<登録商標>上に
250℃〜300℃の温度で加熱溶融した低密度ポリエ
チレン樹脂をTダイより押し出し、同時に別の方向から
タイベック 1422A<登録商標>またはタイパー 3267<
登録商標>が供給されることによって、タイベック 142
2A<登録商標>またはタイパー 3267<登録商標>とが
貼り合わされることになる。次に、前述の処理で得られ
たタイベック 1422A<登録商標>/タイパー 3267<登
録商標>の貼り合わせ複合物または第2のフラッシュ紡
糸不織布の表層となるタイベック 1422A<登録商標>
は、巻出しロールから送り出されながら、上記同様の加
熱溶融した低密度ポリエチレン樹脂が複合物のタイパー
3267<登録商標>側またはタイベック 1422A<登録商
標>上に押し出され、別の方向から供給されるタイベッ
ク 1422A<登録商標>またはタイベック 1422A<登録商
標>/タイパー 3267<登録商標>の貼り合わせ複合物
と貼り合わされる。このようにして得られたタイベック
<登録商標>/タイパー<登録商標>/タイベック<登
録商標>の3層構造の複合物は、実施例2と同様に冷却
ロールを通過し、巻取り部で巻取られる。3層構造を形
成する各接着部の接着剤の層の厚みは第2の実施形態と
ほぼ同じ程度とする。この実施形態ではフラッシュ紡糸
不織布として比較的ソフトで柔軟性のあるタイベック 1
422A<登録商標>を用いたが、その他にも強靭なタイプ
であるタイベック 1056D<登録商標>も使用できる。
【0029】別の実施形態(第4の実施形態)は、スパ
ンレース不織布、スパンボンド不織布およびフラッシュ
紡糸不織布の異なる3種類の不織布を第3の実施形態と
同様に押出ラミネーション法を利用して貼り合わせた複
合物である。デュポン社製スパンボンド不織布のタイパ
ー 3267<登録商標>からなる中間層を同社スパンレー
ス不織布のソンタラ K835<登録商標>と同社フラッシ
ュ紡糸不織布のタイベック 1443R<登録商標>とによっ
て挟む3層構造に積層接着するものである。第3の実施
形態と同様に、3層は加熱溶融したポリエチレン等の熱
可塑性樹脂を用いてラミネーションし、貼り合わせる。
例えば、第3の実施形態に説明されていると同様の方法
を用いて、タイパー 3267<登録商標>とタイベック 14
43R<登録商標>とを低密度ポリエチレン樹脂を接着剤
としてラミネーションによって貼り合わせる。次に、そ
の複合物に、そのタイパーが積層されている側にソンタ
ラ K835<登録商標>を同じ押出ラミネーション法によ
って貼り合わせて、最終的にソンタラ<登録商標>/タ
イパー<登録商標>/タイベック<登録商標>の3層構
造の複合物が得られる。
【0030】第5表に、第3および第4の実施形態の本
発明に係わる不織布複合物の特性を示し、第1および第
2の実施形態の2層構造の不織布複合物の場合とは異な
る引張強度、引裂強度および耐水性、吸水性について良
好な改善が得られることが分かる。したがって、第4の
実施形態の不織布複合物は、第2の実施形態同様に、引
張強さ、引裂強さおよび吸水性並びに遮水性(耐水圧)
が要求される、例えば手術用敷布用途に適している。
【0031】
【表5】
【0032】以上、本発明を実施形態(実施例)に基づ
き具体的に説明したが、本発明は前記実施形態(実施
例)に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない
範囲において種々変更し得ることはいうまでもない。
【0033】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の不織布複合
体は、スパンボンド不織布と少なくともスパンレース不
織布またはフラッシュ紡糸不織布のどちらか一方と組合
せることによって、引張強度、引裂強度及び耐水性、吸
水性ならびに透湿性について優れた特性を示すことか
ら、不織布の新たな用途、特に各種ワイパーまたは手術
用敷布に利用することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリプロピレンフィラメントを用いたス
    パンボンド不織布の層に、合成有機繊維、木材パルプ、
    レーヨン、綿またはこれらの混合繊維を用いたスパンレ
    ース不織布及び/またはポリオレフィンを用いたフラッ
    シュ紡糸による不織布の層を積層して成ることを特徴と
    する不織布複合物。
  2. 【請求項2】 ポリプロピレンフィラメントを用いたス
    パンボンド不織布の層に、合成有機繊維、木材パルプ、
    レーヨン、綿またはこれらの混合繊維を用いたスパンレ
    ース不織布の層を積層して成ることを特徴とする請求項
    1記載の不織布複合物。
  3. 【請求項3】 ポリプロピレンフィラメントを用いたス
    パンボンド不織布の層にポリオレフィンを用いたフラッ
    シュ紡糸による不織布の層を積層し、更に前記スパンボ
    ンド不織布の層の他の面に合成有機繊維、木材パルプ、
    レーヨン、綿またはこれらの混合繊維を用いたスパンレ
    ース不織布またはポリオレフィンを用いたフラッシュ紡
    糸による不織布の層を積層した3層構造を有しているこ
    とを特徴とする不織布複合物。
JP13974596A 1996-05-10 1996-05-10 不織布複合物 Pending JPH09300513A (ja)

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JP (1) JPH09300513A (ja)

Cited By (4)

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