JPH09295630A - 見出ラベル貼着器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 見出ラベルを剥離紙から一々剥す手間を省
き、目測で貼ることによる不揃いをなくし、何よりも簡
単な操作で速やかに貼着できる。 【解決手段】 手に握れる殻状の器体１に、前部に資料
である用紙挿入のスリット２を設け、後部には、見出ラ
ベルを貼着したロール状の剥離紙ｃを格納する容器３を
取り付ける。 側面には、ロール剥離紙ｃから見出ラベ
ルａ一部を供給するダイヤル４を設け、頂部には、見出
ラベルａを用紙端に挟持貼着するハンドル５を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、手に握れる殻状器
体で、ダイヤルやハンドルの操作で、見出ラベルを用紙
表裏から簡単に挟持し、加圧接着できる見出ラベル貼着
器に関する。

【０００２】

【従来の技術】文書資料等の用紙をファイルしたさい、
見出ラベルがないと検索に手間がかかり事後に充分な活
用ができないことは周知の通りである。 このため従来
から、シート剥離紙に貼着した粘着材つきの見出ラベル
が市販されてきた。この使用法は、剥離紙から指で見出
ラベルを適宜剥し、資料の用紙端部に貼着していた。
即ち、見出ラベルの一端を貼着すべき用紙端に仮貼り
し、その中心折れ線から二つ折りした上、全体を圧着す
るように用いたものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記の作業は、剥離紙
から見出ラベルを剥し、仮貼りで位置合せをするが、目
測で貼るため如何にしても曲がったり、貼着深さが不揃
い、複数の間隔が合わないなど見苦しく、使用には慎重
な配慮を要し大変手間がかかる欠点があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題を
解決するため、中心に繋ぎのある切れ目か折れ癖せを形
成した粘着材つきの見出ラベルをロール剥離紙に多数配
列して器具の格納部に収納し、その引き出し端を薄板状
の反転板に絡げ、送りローラに係合させ、当ローラの定
回転で、貼着機構に見出ラベルを適宜１枚を供給できる
様にし、当該機構は、固定台と回転圧板の二つでなり、
回転圧板の回転作用で見出ラベルを中央折れ線から折曲
し用紙端表裏から挟持貼着する様にした。

【０００５】即ち、当圧板の動作は、見出ラベルを一旦
鋭角のくの字状に折曲待機させ、資料である用紙端を挟
み込み圧着する方法と、フラットな供給ラベル先端に用
紙端を供給し、当該回転圧板を一気に回動させ、折曲と
圧着を順次連続的に行う方法とがある。 前者のくの
字曲げは、ダイヤル一体の切欠歯車と噛合するピニオン
の歯数を合せれば設定出来るもので、このくの字の隙間
に被貼着物の用紙端を器具のスリットから正確に挿入で
き、レバー等のハンドルを介し当圧板をプレス、くの字
に折曲した見出ラベルを用紙表裏から挟み込む様に圧貼
着出来る。

【０００６】又、ハンドルに部分歯車を設け、これに回
転圧板一体のピニオンを噛合させると、当該ラベルを折
曲からプレスまでを一気に行い、予めスリットに挿入し
た用紙端を表裏から挟持加圧貼着する。いずれも、用紙
を挿入ガイドであるスリットの付根に押当て挿入するこ
とで必然的に前後左右位置と、複数の貼着間隔も器体側
面合せで正確に決まり、叙述の欠点を解決することが出
来る。

【０００７】

【発明の実施の形態】本発明の見出貼着器は、折れ線を
有する見出ラベルをロール状剥離紙に配列し、これをダ
イヤル連係のローラで一定巻上を行い、反転板の剥離作
用で適宜一枚を繰り出す供給装置と、見出ラベルを折れ
目からくの字状に鋭角に折曲保持するか、一気に当該ラ
ベルを折り曲げ圧着する回転圧板と操作具たるハンドル
でなる圧着機構と、被貼着物の用紙端を挿入し貼着位置
を決めるスリットを設けた器体で構成する。

【０００８】

【実施例】ここでは、二つの実施例を図示説明するが、
何れも手に握れる殻状の器体１に、先端に見出ラベルａ
を貼着すべき用紙ｂを挿入するスリット２を設け、後部
には見出ラベルａを多数貼着配列したロール剥離紙ｃを
格納する容器３を備える。器体１の側面には、見出ラベ
ルを供給するダイヤル４を、先端頂部には見出ラベルａ
を用紙表裏に挟持貼着するハンドル５を備え、反対側面
には適宜開閉フタ６を設け、ロール剥離紙ｃが着脱自在
な構造にしてある。

【０００９】然して、図２〜図６に示す第一実施例は、
ダイヤル４に間欠歯車７を一体設置したもので図示例は
当間欠歯車７は４組でなり、これに順次噛合する二つの
ピニオンを設ける。第一のピニオン８はロール剥離紙ｃ
を定量繰り出すローラ９を回動する一体のピニオン１０
に噛み合い、当例のローラ９においては、側部にカム１
１を付設しロール剥離紙ｃの送り穴ｄに嵌合するピン１
２を植設した構造を示した。第二のピニオン１３は、回
転圧板１４の軸に同軸で一体のピニオン１５に噛合す
る。 １６はダイアル４を嵌着する軸で、一体成形の弾
性フック１７を付けることでダイアル４を外側から回転
自在に嵌め込み軸着することが出来る。１８は当軸１６
を植設した基板で、器体１の側壁裏に一体成形し然も両
者は押切りで前後を段差開口し、その隙間から間欠歯車
７を器体１内に設置のピニオン８・１３に順次噛合する
ことができる様にした。

【００１０】又１９は、反転板で基板１８の裏に横設し
たもの、２０は内向きに突起を持つ見出ラベルａの浮遊
を制止する側板で、回転圧板１４の両側に対設する。２
１は固定台で、器体１の先端内側の底部に嵌め込んだも
ので、回転圧板１４が圧接したとき側板２０の逃げ穴２
１ａを形成してつかえを防止する。又、当裏側と回転圧
板１４の裏面には、コイルバネ２２で繋止付勢し、２３
はローラ９のストッパーで中間を軸着し、他端に操作杆
２４を設けハンドル５の側壁下部に接触し揺動するよう
にするとともに、弾性支杆２５を備える。

【００１１】２６は、ハンドル５の復元バネ、２７は当
該５の裏面に下垂設置したロックで、器体１が反転して
も遊動しないようにシート状のバネ２８を側面に取付け
た。２９は器体１の先端裏面に形成したロック２７の解
除片、３０はロック２７の干渉防止逃げ穴、３１はロー
ル剥離紙ｃの引出し端ｅの排出口である。

【００１２】即ち、上記第一実施例は、ダイヤル４にて
見出ラベルａの一枚繰出と鋭角であるくの字ａ’折りま
でを行い、ハンドル５はプレス貼着のみを成す。これに
対し、ダイヤル４は見出ラベル一枚の繰出のみを行い、
ハンドル５は折り曲げと貼着の二つの動作を行う第二の
方法があり、更には、ダイヤル４を排しハンドル５に大
形の部分歯車を設け、これに回動過程で順次噛合するロ
ーラのピニオンと回転圧板のピニオンを配設するなら
ば、ハンドル５のみの一動作で見出ラベルａの繰り出し
と折曲・プレス貼着の全てを行う第三の方法もあるが、
この図は省略する。 何れも回転圧板と固定台からなる
貼着機構は共通であるが、それぞれ多少の操作方法が異
なるもので、外観はほぼ同じで第一実施例に比して著し
く省部品が計れる第二実施例を以下に説明をする。

【００１３】然るに図７・８において、ピニオン１３を
切欠歯車７の噛合から外し、ハンドル５に設けた部分歯
車３２に係合させるものである。 この時、前例の切欠
歯車７は単にローラ９の専用駆動になるため意味がなく
なり、ここではダイヤル４とローラ９を同軸に直結した
例を示す。前例では、切欠歯車７とピニオン８の歯数整
合でローラは１／２回転に関わらず、ハンドルは操作の
しやすい１／４回転（９０゜）としたが、本例のダイヤ
ル４とローラ９の直結では回転角は同９の直径の大きい
程小さくなるので、外観を侵さないローラ径に抑え、然
も操作しやすい最低回転角のバランスで１／３回転（１
２０゜）とした。

【００１４】ハンドル５には図９に示す様に、回転圧板
１４が干渉しない位置に部分歯車３２を側端に一体延設
し、当圧板１４一体のピニオン１５を係合させる。
又、貼着機構に供給した見出ラベルの浮遊防止の保持
は、前実施例では回転圧板１４の両側に突起を持つ側板
２０を例示したが、ここでは、固定台２１の両側に側板
３３を設け左右の遊びを抑止すると共に、一体の弾性板
３４に突起を付けて上下の遊びを制止するようにした例
を図示した。

【００１５】続いて、本発明見出ラベル貼着器の作用に
ついて説明をすると、先ず第一実施例の図２〜６は、器
体１内に見出ラベルａを補給しておく。即ち、ロール剥
離紙ｃは容器３に回転するように軸に嵌めて格納し、そ
の引出し端ｅを反転板１９に絡げ、ローラ９に係合させ
るが、当例は、当該剥離紙ｃに送り穴ｄを形成する例で
あるから、この穴ｄをピン１２に嵌め、その先を排出口
３１から器体１外に導き出し準備を終える。

【００１６】然して、ダイアル４を前方に回転する。
間欠歯車７は４組の構成例であるから３６０゜の１／４
の９０゜の回転である。この時、第一にピニオン８が噛
み合い、ピニオン１０を係合してローラ９が回り、付属
のカム１１の外円である凸出端がストッパー２３の弾性
支杆２５を跳ね上げ、連動してストッパー２３の先がカ
ム１１の窪みに落ち込み、ローラ９の回転で、その先が
巡りくる垂直の壁１１ａに当たり停止する。

【００１７】弾性支杆２５も、その弾性でカム１１の外
円の凸起に摺動していたのがやがて窪みに落込み反転に
も係止し、故に前後の回転を抑止する。 この過程にお
いて、反転板１９の先端で反転する剥離紙ｃの引出端ｅ
に、貼り着いた見出ラベルａは、その剛性により反転追
従ができず分離直進しａ”の様に前方に繰出して、図４
の見出ラベルａ”の如く貼着機構上に繰出し、当ラベル
ａに形成の折れ線が回転圧板１４の軸位置に一致して載
置する。

【００１８】続いて、ピニオン８から切欠歯車７は離
れ、他の切欠歯車７がピニオン１３に噛合、ピニオン１
５を駆動して回転圧板１４を回転し、ロック２７を押し
上げて図２の回転圧板１４’の如く拘束係止し、固定台
２１とのなす角が鋭角即ちくの字状に保持される。 従
って、上記ラベルａは、側板２０の両側挟持で当該圧板
１４に追従し同様折曲をする。

【００１９】次に、器体１を右手親指がハンドル５に載
せるように軽く握り、貼着すべき用紙ｂ端を、スリット
２に差し込み、上記ハンドル５を親指の圧勢で押し下
げ、回転圧板１４をハンドル５の先端下部が押されくの
字折りした見出ラベルａを用紙ｂの表裏から挟み、図６
の通り固定台２１とで圧接して貼着する。 このとき、
ロック２７は図５に示すように解除片２９で押上げ、後
記する回転圧板１４の復帰時の制止を防ぐようにしてい
る。

【００２０】この時、ハンドル５の側部下端がストッパ
ー２３の操作杆２４を押し下げるためストッパー２３は
浮上し、カム１１の垂直の壁１１ａから外れ、ダイヤル
４は拘束を解かれ再回動をする状態となり次動作に備え
待機する。 一方、弾性支杆２５は、カム１１のより深
い窪み１１ｂに嵌り、その継続的壁面接触で、逆回転を
制止し、誤作動の防止をしている。 更に、見出ラベル
ａを外した剥離紙ｃが排出口３１より繰り出すが、適宜
同口３１の端に押し当て捻り引くことにより余分な排出
部分を切断廃棄できる。

【００２１】また、ハンドル５はコイルバネ２２で作動
前位置に戻るが、プレス過程で解除片２９に接触し押上
られたロック２７も下垂状態に返る。 この復帰動作
で、回転圧板１４は、コイルバネ２２の引き伸ばされた
強力な張力により急峻な速度で反回動し、途中ロック２
７の係止復元以前に通過して係止されることなく復帰出
来る。

【００２２】また第二実施例は、回転圧板１４をハンド
ル５で一気に回転させ、見出ラベルａの折曲とプレス貼
着までを連続的に行うもので、用紙ｂの挿入は、ダイヤ
ル４の回転で、見出ラベルａを貼着機構に繰り出した時
点で行い、コイルバネ２２やロック２７及び解除片２９
等は不要になる。然るに、図７の駆動方法は、ピニオン
１３は切欠歯車７に代り、ハンドル５に同軸取付けの部
分歯車３２に係合させることになり、回転圧板１４は軌
跡線ｆの様に回動し固定台２１に圧着するため、予め見
出ラベルａを前例同様に繰出し用紙ｂをスリット２に挿
入しておけば容易に貼着することが出来る。

【００２３】

【発明の効果】本発明は、以上説明した構成のため、以
下に記載される通りの効果を有する。

【００２４】ダイヤル４の回転でロール剥離紙ｃを巻
上、その余勢で見出ラベルａを繰り出し、更に、第一実
施例の如く、くの字状に押し曲げ貼着準備待機するか、
第二実施例の如く一気に折り曲げ貼着するので、従来の
様に剥離紙から見出ラベルを剥す手間がかからず、手が
べたつく不快感を伴わず、粘着部分を汚さず接着力を損
なわない。

【００２５】用紙ｂの貼着部は、器体１に設けたスリッ
ト２に合わせれば良い。 これだけで貼り上りは曲がり
がなく、貼着深さも多数繰り返しても同一で正確であ
る。隣接する見出ラベル間隔も、器体１の側面を先行貼
着ラベルに接触させてハンドル５を圧すだけで、きれい
に揃えることができる。

【００２６】操作は、第一実施例はダイヤルを１／４回
転し、第二は１／３回転で用紙ｂ端をスリット２に嵌
め、ハンドル５を圧すだけでの単純動作で誰でも失敗が
なく出来て何よりも早い。 今までは、面倒で貼着を怠
り勝ちになり貴重な資料の利用に手間がかかる問題を解
消出来る。

【００２７】第一実施例は、歯車の歯数調整で使いよい
ダイヤル回転角が設定出来たのに対し、第二例は多少の
制約は有るものの、前例に比し極めて省部品が計れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】見出ラベル貼着器の斜視図で、見出ラベルの貼
着状況を示す。

【図２】第一実施例見出ラベル貼着器の図１Ａ断線の縦
断面図である。

【図３】同見出ラベル貼着器の部分断面の平面図であ
る。

【図４】剥離紙から見出ラベルを回転圧板に繰出する説
明斜視図である。

【図５】第一実施例のロック動作状況の説明部分断面図
である。

【図６】ハンドル押圧の見出ラベル貼着時を示す同縦断
面図である。

【図７】第二実施例見出ラベル貼着器の用紙挿入時の縦
断面図である。

【図８】図７のＢ−Ｂ断線に沿った横断面図である。

【符号の説明】

１ 器体 ２ スリット ４ ダイヤル ５ ハンドル ７ 切欠歯車 ９ ローラ １１ カム １４ 回転圧板 １９ 反転板 ２１ 固定台 ２０、３３ 側板 ２３ ストッパー ２４ 操作杆 ２５ 弾性支杆 ２７ ロック ３２ 部分歯車 ａ 見出ラベル ｂ 用紙 ｃ ロール剥離紙

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】固定台と回転圧板からなり、後者を回動し
   二つを合せ、見出ラベルを連係折曲し加圧接着する貼着
   機構と、当見出ラベルを多数配列した剥離紙から一枚を
   分離し、当該機構に載置する供給機構からなる見出ラベ
   ル貼着器。
2. 【請求項２】手に握れる殻状器体の先端に、文書等の資
   料の用紙を挿入するスリットを設け、この内側に見出ラ
   ベルを繰り出すダイヤルを側面に、当該ラべルを用紙に
   加圧貼着するハンドルを頂部に備えた構造の見出ラベル
   貼着器。
3. 【請求項３】ダイヤル一体の切欠歯車に、ローラを駆動
   するピニオンと回転圧板を回転させるピニオンを順次噛
   合させ、見出ラベル一枚を供給し鋭角に折曲させる様に
   した見出ラベル貼着器。
4. 【請求項４】ダイヤル同軸にローラを設け、この定回転
   で見出ラベル一枚を供給し、一方ハンドルに回転圧板を
   連係させ、指圧操作で当圧板を回転し見出ラベルを二つ
   に折り曲げ、更に、予め挿入した用紙端を表裏から挟持
   する如く加圧接着をする見出ラベル貼着器。
5. 【請求項５】ローラの一部にカムを設け、これに弾性支
   杆と操作杆を備え軸で揺動するストパーを係合させ、当
   該ローラを回転させた時、定位置停止をさせ、見出ラベ
   ル１枚を貼着機構に載置出来る様にした構成の見出ラベ
   ル貼着器。
6. 【請求項６】固定台か回転圧板の側面に、突起を付けた
   側板を設け、供給見出ラベルの上下左右の浮遊を抑止し
   た貼着機構を持つ見出ラベル貼着器。