JPH09290431A - 射出成形品およびその製造方法 - Google Patents

射出成形品およびその製造方法

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JPH09290431A
JPH09290431A JP12770196A JP12770196A JPH09290431A JP H09290431 A JPH09290431 A JP H09290431A JP 12770196 A JP12770196 A JP 12770196A JP 12770196 A JP12770196 A JP 12770196A JP H09290431 A JPH09290431 A JP H09290431A
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JP
Japan
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plate
injection
molding
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shaped
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JP12770196A
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Toshio Inoue
敏夫 井上
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Eneos Corp
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Nippon Petrochemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 寸法制度が高くかつ強度の均一な射出成形品
を提供する。 【解決手段】 同一方向にアーム状に延びかつ相互に板
面が平行に対向する複数の板状部4と、これらをそれぞ
れの一端において連結する共通部3とを備えた射出成形
品であって、板状部には、成形材料の流頭部分およびゲ
ートからの流入部分を有しない。板状部を成形するキャ
ビティ部分に直結しないゲートから成形材料を注入し
て、各板状部の自由端に対し狭部5を介して板状部の長
手方向にそれぞれ連結した所定の除去部分と共に射出成
形品を射出成形し、そして、この成形物が固化した後に
各除去部分を各板状部から除去することにより製造し得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同一方向にアーム
状に延びかつ相互に板面が平行に対向する複数の板状部
と、これらをそれぞれの一端において連結する共通部と
を備えた射出成形品およびその製造方法に関する。この
射出成形品は、特に、板状部の高い寸法精度、すなわち
板状部間の平行精度や並列精度、板状部の共通部への取
付け精度、機能部材等を取り付けるための板状部上の任
意の箇所間の相対位置精度等において高い精度が要求さ
れる部材、例えば、ハードディスク装置の揺動型のヘッ
ド位置決め装置に使用される部材として好ましく用いる
ことができるものである。
【0002】
【従来の技術】同一方向にアーム状に延びかつ相互に板
面が平行に対向する複数の板状部と、これらをそれぞれ
の一端において連結する共通部とを備えた部材であっ
て、その機能上、高い寸法精度が要求されるものは、従
来、金属材料で製造されている。しかしながら、近年、
省スペース化、軽量化、組立工程の省力化等の要求か
ら、高剛性で精密成形が可能なエンジニアリングプラス
チックの使用が提案されている。
【0003】例えば、ハードディスク装置に使用される
揺動型のヘッド位置決め装置への熱可塑性樹脂性部材の
適用に関し、特開昭61−104376号公報では繊維
強化熱可塑性樹脂の使用、特開昭63−99756号公
報では金属粉充填熱可塑性樹脂の使用、特開平4−22
9062号公報では引張弾性率が300,000Kg/
cm2 以上の熱可塑性樹脂の使用、そして米国特許5,
382,851では金属パッドを有する熱可塑性樹脂製
アームの使用を提案している。
【0004】また、ディスクドライブに使用される連結
部(キャリッジ)に関して、特開昭63−136364
号公報では無機充填材含有液晶ポリマの使用を、特開平
6−176427号公報はポリエーテルエーテルケトン
の使用を提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の公報では、高剛性で精密成形が可能なエンジニアリン
グプラスチックの特性が十分に発揮されたときに得られ
る効果を述べているのみである。すなわち、熱可塑性樹
脂は広く認められているように、成形方法によってその
材料特性は大きく異なることがあるにもかかわらず、こ
れらの公報には、どのような成形方法を使用することに
よって、要求される寸法精度を満たす成形品が得られ、
また、要求される特性が発揮されるかについての具体的
開示はない。
【0006】例えば、ハードディスク装置に関しては、
使用される揺動型のヘッド位置決めアクチュエータで
は、連結部(キャリッジ)部とそこからアーム状に延び
た板状部(ヘッドアーム)とが一体化した形状の部材が
使用されている。しかし、通常の成形法でこのような形
状の部材を射出成形すると、板状部(ヘッドアーム)の
変形(そり、ねじれ等)が避けられず、ヘッド位置決め
装置の部材としての機能に障害を生じる。
【0007】従って、従来にも増して、寸法精度におけ
る技術的課題を克服した、熱可塑性樹脂ヘッド位置決め
装置等に好ましく適用できる部材が求められており、本
発明の目的は、かかる部材を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明では、同一方向にアーム状に延びかつ相互に
板面が平行に対向する複数の板状部と、これらをそれぞ
れの一端において連結する共通部とが一体でありなが
ら、これらを特定の形状に同時かつ一体に射出成形し
て、ゲート近傍およびそれとは反対側の流頭部分に発生
する残留応力の大きい部分を、板状部以外の部分、また
は成形後に除去される部分に配置することにより、板状
部内での成形歪みの残留を極力抑えるようにするととも
に樹脂の流動を制御して、板状部を構成する部材を均一
なものとし、もって板状部の寸法精度を向上させてい
る。
【0009】より具体的には、本発明の製造方法は、同
一方向にアーム状に延びかつ相互に板面が平行に対向す
る複数の板状部と、これらをそれぞれの一端において連
結する共通部とを備えた射出成形品を、一体かつ同時に
射出成形により製造する方法であって、前記板状部を成
形するキャビティ部分に直結しないゲートから成形材料
を注入して、各板状部の自由端に対し狭部を介して板状
部の長手方向にそれぞれ連結した所定の除去部分と共に
射出成形品を射出成形し、そして、この成形物が固化し
た後に各除去部分を各板状部から除去することを特徴と
する。
【0010】成形材料の注入は、例えば、いずれかの前
記除去部分を成形するキャビティ部分内において成形材
料の充填が終了するように設定されたゲートを経て行な
う。その際、成形材料の充填は、少なくとも一つの前記
除去部分を成形するキャビティ部分内において未充填部
分を残した状態で終了するのが好ましい。
【0011】また、各除去部分は、それが連結している
板状部の1/2以下1/4以上の体積を有し、かつ前記
長手方向に垂直な断面が、その板状部の横断面と同一、
相似または類似の形状を有するのが好ましい。
【0012】また、成形材料は、繊維状充填材を含み、
かつ固化後の引張弾性率が100,000kg/cm2
以上の熱可塑性樹脂であるのが好ましい。このような成
形材料として、例えば、サーモトロピック液晶ポリマを
用いることができる。
【0013】本発明の射出成形品は、同一方向にアーム
状に延びかつ相互に板面が平行に対向する複数の板状部
と、これらをそれぞれの一端において連結する共通部と
を備えた射出成形品であって、板状部には、成形材料の
流頭部分およびゲートからの流入部分を有しないことを
特徴とする。この射出成形品は、例えば、上述の製造方
法によって製造することができるものである。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施形態に係る
射出成形品を適用したハードディスクドライブ装置用の
ヘッド位置決め装置用部材1、および削除部分2を含む
成形物の平面図であり、図2はその側面図である。部材
1は、同一方向に延び、かつ相互に板面が平行に対向す
る複数の板状のアーム部分(以下単に「アーム」とい
う)4と、これらをそれぞれの一端において連結するキ
ャリッジ部分(以下単に「キャリッジ」という)3とを
備え、これらを一体かつ同時に射出成形したものであ
る。アーム4には、成形材料の流頭部分、およびゲート
からの流入部分を有しない。除去部分2は、各アーム4
の先端に対し狭部5を介して連結し、アーム4の長手方
向の延長線上に位置している。図1中の6は、ヘッド取
付け用の穴である。なお、除去部分2および狭部5は、
ゲート、スプルー、ランナのいずれの部分とも異なる。
また、アーム4とキャリッジ3との接合部には、必要に
応じてRを設け、寸法精度が得られ易いようにしてい
る。
【0015】射出成形は、アーム4を成形するキャビテ
ィ部分に直結しないゲートから熱可塑性樹脂の成形材料
を金型内へ注入して行なう。ここでは、キャリッジ3
(を成形するキャビティの)部分のアーム4とは反対側
の端部から矢印A方向に注入し、あるいは各除去部分2
部分の狭部5とは反対側の端部から矢印B方向へ注入す
る。そして、成形物が固化した後に除去部分2を位置決
め装置用部材1の部分から除去することにより位置決め
装置用部材1を得ることができる。
【0016】キャリッジ3部分の端部から矢印A方向に
樹脂の注入を行なうとき、除去部分2部分は、アーム4
部分を長手方向に流動する熱可塑性樹脂の樹脂溜りとし
ての機能を有する。この場合、除去部分2がアーム4の
長手方向の延長線上にあるため、流動樹脂の先端(流
頭)がアーム4部分内において行き場を失って金型に衝
突し、そのままアーム4部分内で固化することはない。
流頭は除去部分2部分内で金型壁に衝突し固化する。し
たがって、残留歪みの大きい流頭の固化部分がアーム4
部分内に生じるのを回避するとともに、アーム4部分内
における樹脂の流動の均一性を保つことができる。これ
によれば、アーム4の機械的特性を均一にするととも
に、アーム4の反りや捩れの発生を抑制して寸法精度を
向上させることができる。
【0017】各除去部分2部分の端部から矢印B方向へ
樹脂を注入するときは、ゲートから注入される樹脂は必
然的に各除去部分2部分を経てから、アーム4部分へ流
入する。したがって、ゲート近傍の残留歪みを有する部
分(ゲートからの流入部分)は除去部分2に存在し、ア
ーム4には存在しない。また、アーム4部分へ流入する
樹脂は、そこで留まることなくさらにキャリッジ3部分
へ流入するため、アーム4部分内で流頭が金型壁に衝突
して固化することはなく、流頭はキャリッジ3部分内で
衝突して固化する。したがって、この場合も、残留歪み
の多い流頭の衝突・固化部分がアーム4内に生ずるのを
回避できるとともに、アーム4部分内における樹脂の流
動の均一性を保持することができ、これにより、機械的
特性が均一でかつ寸法精度の優れたアーム4を得ること
ができる。
【0018】各除去部分2は、相互に直接的に連結しあ
るいは各アーム4に共通のものとするのは好ましくな
い。これは、除去部分2の固化過程における成形収縮等
による寸法変化が、各アーム4間の寸法精度を劣化させ
たり、アーム4に反りや捩じれを生じさせるのを避ける
ためである。ただし、例えば、後述するように、アーム
4に対する体積の比率が大きい等、除去部分2が特定の
条件を満たす場合はこの限りではない。
【0019】各除去部分2部分の端部から矢印B方向へ
樹脂を注入するときは、各除去部分2には、必然的に共
通のランナが連結される。このため、除去部分2の体積
が小さい等の理由で、ランナの固化過程における成形収
縮等による寸法変化が影響してアーム4の寸法精度を悪
化させたり、アーム4の反りや捩れを生じさせるおそれ
がある場合は、金型から成形物を取り出した後、すみや
かにゲート部分を切断してランナと除去部分2とを分離
するのが好ましい。
【0020】狭部5は上述の効果、すなわちアーム4部
分における衝突・固化部分の発生の回避および樹脂の流
動の均一性を担保できる形状を有するものであれば良
い。狭部5の断面積は一般的には、アーム4先端の断面
積の1/10以上であるが好ましい。また、この効果を
十分に発揮させるためには、狭部5の幅W1を、狭部5
に隣接する除去部分2端部の幅W2の100%以下30
%以上、好ましくは50%以上、さらに好ましくは70
%以上とし、アーム4端部の幅W3の100%以下30
%以上、好ましくは50%以上、さらに好ましくは70
%以上とすればよい。
【0021】ヘッド取付け用の穴6は、必要に応じてイ
ンサート部材で補強される。穴6にヘッドを取り付ける
ためには、磁気ヘッドを保持するヘッドサスペンション
に固定された中空孔を有する金属製突起部を穴6に挿入
し、その中空孔を、その内壁を加圧して拡大することに
より、ヘッドサスペンションとアーム4とを一体的に結
合する。このとき、穴6の近傍に流頭が衝突し、固化し
てできたウェルドラインが存在すると、その部分が開裂
する場合があるが、上述のようにアーム4には、したが
って穴6近傍では、ウェルドラインが存在しないため、
穴6の近傍が開裂することはない。また、上述のよう
に、ウェルドラインやゲートマーク等の大きな残留応力
を有する部分が存在しないため、取り付けられたヘッド
の位置決め用の部材1に対して優れた特性を付与するこ
とができる。
【0022】キャリッジ3端部から矢印A方向に樹脂の
注入を行なうとき、いずれかの除去部分2において樹脂
の金型内への充填が終了する。その際、樹脂はキャリッ
ジ3、アーム4、そして除去部分2の順で充填されてゆ
く。そのとき、部材1の構造上、キャリジ3とアーム4
との連結部分の断面積は狭部5の断面積より大きいた
め、樹脂は乱れの少ない状態でキャリッジ3部分からア
ーム4部分へ流入する。したがって、より均一で優れた
部材1を得ることができる。
【0023】また、キャリッジ3端部から矢印A方向に
樹脂の注入を行なうとき、除去部分2のうちの少なくと
も1つに未充填部分が残るようにすることにより、除去
部分2においても、残留歪みの発生を実質的に防止する
ことができる。したがってアーム4における残留応力の
発生をより有効に防止し、より優れた部材1を得ること
ができる。
【0024】また、各除去部分2の体積は、それが連結
しているアーム4の1/4以上の体積であり、かつ各除
去部分2のアーム4の長さ方向に垂直な断面形状は、連
結しているアーム4の横断面と同一、相似、または類似
の形状を有する。この場合、キャリッジ3部分の端部か
ら矢印A方向に樹脂を注入すると、キャリッジ3部分か
らアーム4部分へ流入する樹脂は、アーム4部分先端か
ら除去部分2部分へ、よりすみやかに流動するため、樹
脂は、より乱れの少ない状態でアーム4部分に充填され
る。また、狭部5近傍およびおよび樹脂充填の最終部
(流頭が行き場を失い金型壁に衝突して固化する部分)
の残留歪みがアーム4に与える影響を極めて小さくする
ことができる。これにより、さらに均一で優れた部材1
を得ることができる。
【0025】また、成形材料として用いられる熱可塑性
樹脂は、繊維状充填材を含み、かつ固化した場合の引張
弾性率が100,000kg/cm2 以上である。この
樹脂を金型内へ注入すると、アーム4部分における樹脂
の流れの方向がアーム4の長さ方向に一致するため、樹
脂内の繊維状物質の配向と、樹脂の引張弾性率との相乗
効果により、アーム4の長さ方向の弾性率を高め、より
優れた部材1を得ることができる。組み合わせ得る熱可
塑性樹脂と繊維状充填材としては、例えば、熱可塑性樹
脂として、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリ
カーボネート樹脂、変性ポリオキシド樹脂、ポリブチレ
ンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹
脂、ポリフェニレンスルファイド樹脂、ポリスルホン樹
脂、ポリアリレート樹脂、液晶ポリマ樹脂、ポリエーテ
ル樹脂、ポリイミド樹脂等のエンジニアリングプラスチ
ックを、繊維充填材としては、ガラス繊維、炭素繊維、
各種ウィスカー等を挙げることができる。
【0026】これらの熱可塑性樹脂のうちでも、液晶ポ
リマ樹脂を用いるのが、弾性率を向上させて、機械的強
度を向上させるのに、好ましい。その理由は明らかでは
ないが、液晶ポリマがアーム4部分から狭部5部分に流
入するときも見かけの粘度が大きくは変化しないという
特性が関係しているものと考えられる。液晶ポリマとし
ては、主鎖中にメソゲンとしてパラヒドロキシ安息香
酸、またはハイドロキシノテレフタレートを有するポリ
エステル構造を基本とするものが好ましい。これらの具
体例は、「Polymer Engineering and Science,31巻1
5号」の1130頁に記載されている。
【0027】図3は本発明の他の実施形態に係る射出成
形品を適用したハードディスクドライブ装置用のヘッド
位置決め装置用部材1および除去部分2を含む成形物の
平面図であり、図4はそのAA線断面図である。この部
材1においては、キャリッジ3は、図5に示すような筒
状のインサート部材7を有する。他の構成は、図1のも
のと同様である。インサート部材7は部材1の射出成形
時にインサートする。
【0028】これによれば、射出成形後のキャリッジ3
の収縮の影響により、これに連結するアーム4の先端部
分に空間的位置ずれを生じるのを防止することができ
る。すなわち、キャリッジ3を揺動可能に取り付けるた
めの取付け穴を筒状の、したがって曲げ剛性、捩れ剛性
に優れた閉断面構造を有するインサート部材7で構成す
ることにより、キャリッジ3の収縮の影響によりキャリ
ッジ3とアーム4との接合角度が変動してアーム4先端
の空間的位置がずれるのを、防止することができる。
【0029】射出成形時における、成形材料の注入は、
キャリッジ3の上端部から矢印C方向へ行なうことによ
り、上述と同様に、残留応力や強度の付近一な部分がア
ーム4内に発生するのを防止することができる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、板
状部を成形するキャビティ部分に直結しないゲートから
成形材料を注入し、かつ除去部分と共に射出成形し、そ
してこの成形物が固化した後に除去部分を除去するよう
にしたため、板状部に残留応力や強度の不均一な部分が
発生するのを抑制することができる。
【0031】また、成形材料の注入を、いずれかの除去
部分を成形するキャビティ部分内において成形材料の充
填が終了するように設定されたゲートを経て行なうこと
により、共通部においても残留応力や強度の不均一な部
分が発生するのを抑制することができる。
【0032】また、成形材料の充填を、少なくとも一つ
の除去部分を成形するキャビティ部分内において未充填
部分を残した状態で終了させることにより、板状部にお
ける残留応力や強度の不均一な部分が発生するのをさら
に抑制することができる。
【0033】また除去部分が、それが連結している板状
部の1/4以上の体積を有し、かつ板状部の長手方向に
垂直な断面が、その板状部の横断面と同一、相似または
類似の形状を有することにより、板状部における残留応
力や強度の不均一な部分が発生するのをさらに抑制する
ことができる。
【0034】また、成形材料である熱可塑性樹脂とし
て、繊維状充填材を含み、かつ固化後の引張弾性率が1
00,000kg/cm2 以上のものを用いることによ
り、板状部の長手方向の弾性率を、相乗効果的に向上さ
せることができる。
【0035】また、熱可塑性樹脂として液晶ポリマを用
いることにより、この相乗的効果をさらに高めることが
できる。
【0036】また、共通部および板状部を一体かつ同時
に射出成形したものであるにもかかわらず、板状部は、
成形材料の流頭部分およびゲートからの流入部分を有し
ないため、板状部の寸法精度や強度の均一性の高いヘッ
ド位置決め装置等に好ましく適用できる部材を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る射出成形品を適用
したハードディスクドライブ装置用のヘッド位置決め装
置用部材1および削除部分2を含む成形物の平面図であ
る。
【図2】 図1の側面図である。
【図3】 本発明の他の実施形態に係る射出成形品を適
用したハードディスクドライブ装置用のヘッド位置決め
装置用部材1および削除部分2を含む成形物の平面図で
ある。
【図4】 図3の側面図である。
【図5】 図3および4の成形物のインサート部材の斜
視図である。
【符号の説明】
1:ヘッド位置決め装置用部材、2:削除部分、3:キ
ャリッジ、4:アーム、5:狭部、6:ヘッド取付け用
穴、7:インサート部材。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一方向にアーム状に延びかつ相互に板
    面が平行に対向する複数の板状部と、これらをそれぞれ
    の一端において連結する共通部とを備えた射出成形品
    を、一体かつ同時に射出成形により製造する方法であっ
    て、 前記板状部を成形するキャビティ部分に直結しないゲー
    トから成形材料を注入して、各板状部の自由端に対し狭
    部を介して板状部の長手方向にそれぞれ連結した所定の
    除去部分と共に射出成形品を射出成形し、そして、この
    成形物が固化した後に各除去部分を各板状部から除去す
    ることを特徴とする射出成形品の製造方法。
  2. 【請求項2】 成形材料の注入は、いずれかの前記除去
    部分を成形するキャビティ部分内において成形材料の充
    填が終了するように設定されたゲートを経て行なうこと
    を特徴とする請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 成形材料の充填は、少なくとも一つの前
    記除去部分を成形するキャビティ部分内において未充填
    部分を残した状態で終了することを特徴とする請求項2
    記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 各除去部分は、それが連結している板状
    部の1/4以上の体積を有し、かつ前記長手方向に垂直
    な断面が、その板状部の横断面と同一、相似または類似
    の形状を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    かに記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 成形材料は、繊維状充填材を含み、かつ
    固化後の引張弾性率が100,000kg/cm2 以上
    の熱可塑性樹脂であることを特徴とする請求項1〜4い
    ずれかに記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 成形材料が液晶ポリマであることを特徴
    とする請求項1〜5いずれかに記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 同一方向にアーム状に延びかつ相互に板
    面が平行に対向する複数の板状部と、これらをそれぞれ
    の一端において連結する共通部とを備えた射出成形品で
    あって、板状部には、成形材料の流頭部分およびゲート
    からの流入部分を有しないことを特徴とする射出成形
    品。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102198719A (zh) * 2010-03-25 2011-09-28 昆达电脑科技(昆山)有限公司 射出成型方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102198719A (zh) * 2010-03-25 2011-09-28 昆达电脑科技(昆山)有限公司 射出成型方法

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