JPH09289395A - 電磁波シールド材 - Google Patents

電磁波シールド材

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Publication number
JPH09289395A
JPH09289395A JP8101613A JP10161396A JPH09289395A JP H09289395 A JPH09289395 A JP H09289395A JP 8101613 A JP8101613 A JP 8101613A JP 10161396 A JP10161396 A JP 10161396A JP H09289395 A JPH09289395 A JP H09289395A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electromagnetic wave
shield
base material
electromagnetic waves
frequency region
Prior art date
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Pending
Application number
JP8101613A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Itami
明 伊丹
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Daido Steel Co Ltd filed Critical Daido Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1枚で、低周波領域から高周波領域の電磁波
に対するシールド効果を発揮する電磁波シールド材を提
供する。 【解決手段】 この電磁波シールド材Aは、最大透磁率
が4000以上の磁性材料から成る基材1の少なくとも
片面に、Al,Cu,Zn,Si,Au,Ag,Ptの
群から選ばれる少なくとも1種から成る溶射層2が形成
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電磁波シールド材に
関し、更に詳しくは、直流磁界や交流磁界を問わず、数
10Hzの低周波領域から数10GHzの高周波領域に
亘る電磁波をシールドすることができる新規な電磁波シ
ールド材に関する。
【0002】
【従来の技術】各種の情報・通信システムの発達につれ
て、それらシステムから発生する電磁波による障害が問
題となり始めている。例えばオフィスなどでは、そこに
配備されている各種電気機器や配線などから400kH
z以下の電磁波が発生し、その電磁波によって例えばコ
ンピュータ制御機器などが誤動作を起こすことがある。
そのため、コンピュータやその制御機器に対しては上記
電磁波障害を防止するための処置を施すことが必要にな
る。
【0003】また、居住空間の場合も、クーラのインバ
ータ,冷蔵庫のモータ,暖房用ヒータ,電気毛布や電気
カーペット,電子レンジ,コードレスホン,携帯電話な
どから比較的低周波の電磁波が発生し、人体が電磁波に
曝される機会が著しく増大している。そして最近では、
電磁波による人体への悪影響が問題視されるようにな
り、アメリカやヨーロッパを中心に、各国の電磁波障害
に関する規制は厳しくなり始めている。
【0004】この電磁波障害に対しては、電磁波発生源
を電磁波シールド材で取り囲んだり、発生源のケースそ
れ自体を電磁波シールド材で製作したりして発生した電
磁波が外部へ漏洩することを防止する処置が取られてい
る。また、外部から侵入する電磁波に対しては、電磁波
シールド材を用いて部屋全体をシールドルーム構造にす
る対策も採用されている。したがって、これらのいずれ
の対策においても、電磁波シールド部材が必要になる。
【0005】ところで、従来から電磁波シールド材とし
ては、様々のものが提案されている。例えば、ニッケル
基合金であるパーマロイは、直流磁界(周波数0Hz)
に対し、また1kHz以下の周波数領域の交流低磁界に
対し、優れた電磁波シールド効果を発揮することが知ら
れている。しかし、パーマロイの場合、1kHz以上の
高周波領域の電磁波に対するシールド効果は不充分であ
る。
【0006】一方、Al,Cuなどは100kHz以上
の周波数領域の交流磁界に対しては優れたシールド効果
を発揮することが知られている。しかし、これらの材料
は1kHz以下の低周波領域の電磁波をシールドするこ
とにとっては効果はなく、そのような電磁波は透過して
しまうという問題がある。このように、電磁波シールド
材として知られている材料は、通常、低周波数領域では
シールド効果を発揮しても高周波領域ではシールド効果
を発揮しなかったり、またはその逆であったりする性質
のいずれか一方を備えている。そのため、低周波領域か
ら高周波領域までの広い範囲に亘るシールド効果を得よ
うとする場合には、その施工現場に低周波シールド用の
材料と高周波シールド用の材料を持込み、この2つの材
料を重ね合わせるという作業が行われている。
【0007】しかしながら、このような作業は実際問題
として多大な労力と時間を要するので、施工コストの上
昇を招かざるを得ず、またシールド効果を確実にするた
めには高度の熟練が必要になってくる。このようなこと
から、例えば1枚のシートであっても、それが低周波領
域から高周波領域の広い範囲に亘ってシールド効果を発
揮するような電磁波シールド材が要望されていたが、現
在までのところ、そのような要望に応える材料は知られ
ていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した要望
に応えることができ、1枚の板材として、低周波領域か
ら高周波領域の電磁波に対して優れたシールド効果を発
揮する電磁波シールド材の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記した要望
に応えるべく鋭意研究を重ねた結果、電磁波に対するシ
ールド効果が異なる材料を用いて後述するような複合構
造にすると、得られた複合材は、直流磁界や、低周波領
域から高周波領域の交流磁界で発生する電磁波に対して
優れたシールド効果を発揮するとの事実を見出し、本発
明の電磁波シールド材を開発するに至った。
【0010】すなわち、本発明の電磁波シールド材は、
最大透磁率(μmax)が4000以上の磁性材料から
成る基材の少なくとも片面に、Al,Cu,Zn,S
i,Au,Ag,Ptの群から選ばれる少なくとも1種
から成る溶射層が形成されていることを特徴とする。と
くに、前記磁性材料がJIS C2531で規定するパ
ーマロイであり、かつ、前記溶射層がAl,Cu,Zn
の群から選ばれる少なくとも1種で形成されている電磁
波シールド材が好適である。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の電磁波シールド
材の1例を示す断面図である。図において、シールド材
Aは、後述する基材1とこの基材1の表面を被覆して形
成される溶射層2とをもって構成されている。この基材
1は低周波領域の電磁波に対するシールド効果を発揮す
るものであり、その材料としては、μmax値が400
0以上である磁性材料が使用される。μmax値が40
00より小さい磁性材料で基材1を構成すると、得られ
るシールド材Aは電磁波に対するシールド効果が減退す
るようになるからである。
【0012】このような基材の構成材料としては、上記
した磁気特性を備えている材料であれば何であってもよ
いが、例えば、JIS C2531で規定する、PBパ
ーマロイ,PCパーマロイ−1,PCパーマロイ−2,
PCパーマロイ−3,PDパーマロイのようなパーマロ
イ,Ni単体,Co単体,Fe単体,ケイ素鉄などをあ
げることができる。これらのうち、上記したパーマロイ
はそのμmax値が極めて大きい値を示すので好適であ
る。
【0013】これらの材料で基材で構成する場合、電磁
波磁界の強さに対応して材料の種類を変えることが好適
である。例えば、磁界の強さが1Oe以下の低磁界の場
合にはPCパーマロイ−1,PCパーマロイ−2で基材
1を構成し、磁界が1〜50Oeの中磁界の場合にはP
Bパーマロイで構成し、更に磁界が50Oe以上の高磁
界の場合には電磁ステンレス鋼で構成することが好まし
い。
【0014】次に、溶射層2は高周波領域の電磁波に対
するシールド効果を発揮する。この溶射層2を構成する
材料としては、Al,Cu,Zn,Si,Au,Ag,
Ptのそれぞれ単体、またはこれらのうちの2種以上か
ら成る合金が選ばれる。合金を使用する場合、その合金
組成は低周波磁気シールド効果に影響を与えることはな
い。これらのうち、Al,Cu,Znの1種または2種
以上の合金は、価格の点で、また溶射作業が行いやすい
という点で好適である。
【0015】この溶射層2の形成方法は格別限定される
ものではなく、通常行われている溶射方法を適用して形
成することができる。基材1と溶射層2の厚みは、シー
ルド材Aの使用環境における必要なシールド構成との関
係で適宜に決められる。例えば、基材1の厚みが薄すぎ
ると電磁波に対するシールド効果は減退し、あまり厚く
してもシールド効果との関係で無意味であるだけではな
く、シールド材Aの価格を高め、また施工性も悪くなる
ので、通常は目的とするシールド効果を算定したうえで
決められる。
【0016】また、溶射層2の厚みは、通常、50〜1
00μm程度に設定することが好ましい。
【0017】
【実施例】
実施例1〜6,比較例1,2 表1で示した基材を被覆して表1に示した溶射層を形成
して図1で示したシールド材Aを製造した。溶射層の形
成に関しては、表1で示した材料の線材を用い、通常の
真空プラズマ溶射法で行った。
【0018】得られたシールド材Aにつき、下記の仕様
でシールド効果を測定した。すなわち、1つの壁に窓が
形成されている部屋の内壁に各シールド材Aを貼りつけ
てシールドルーム構造を建造した。窓の外に500mG
の電磁波発生器を置き、また部屋の中心に磁気センサを
配置した。そして、窓をオープンにした状態で外から5
00mGの電磁波を導入し、そのときの磁気センサによ
る指示値を測定し、ついで、窓をシールド材Aで遮蔽し
た状態で同様の電磁波導入を行い、そのときの磁気セン
サによる指示値を測定した。
【0019】そして、前者の指示値と後者の指示値の差
を求め、dB値をもって遮蔽率とした。以上の結果を表
1に示した。
【0020】
【表1】
【0021】表1から以下のことが明らかとなる。 1)比較例2の結果が示しているように、PCパーマロ
イ−2は低周波領域の電磁波に対してはシールド効果を
発揮しているが、高周波領域の電磁波は透過してしま
う。 2)しかし、実施例3〜6の場合のように、この比較例
2に本発明の溶射層を形成すると、得られたシールド材
は、低周波領域の電磁波に対するシールド効果を確保し
つつ高周波領域の電磁波に対するシールド効果が向上し
ている。すなわち、本発明のシールド材は、低周波領域
から高周波領域に跨がって優れたシールド効果を発揮す
る。
【0022】3)その場合、溶射層が厚くなると、実施
例3と実施例4を比べて明らかなように、高周波領域の
電磁波に対するシールド効果は向上する。
【0023】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
電磁波シールド材は、全体の厚みが1mm以下の1枚の箔
状形態をなしているにもかかわらず、0.01Hz程度の
低周波領域から1GHz程度の高周波領域の電磁波に対
して優れたシールド効果を発揮しており、その工業的な
価値は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシールド材Aの1例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 基材 2 溶射層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 最大透磁率が4000以上の磁性材料か
    ら成る基材の少なくとも片面に、Al,Cu,Zn,S
    i,Au,Ag,Ptの群から選ばれる少なくとも1種
    から成る溶射層が形成されていることを特徴とする電磁
    波シールド材。
  2. 【請求項2】 前記磁性材料がJIS C2531で規
    定するパーマロイであり、かつ、前記溶射層がAl,C
    u,Znの群から選ばれる少なくとも1種で形成されて
    いる請求項1の電磁波シールド材。
JP8101613A 1996-04-23 1996-04-23 電磁波シールド材 Pending JPH09289395A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113913952A (zh) * 2021-09-29 2022-01-11 北京航空航天大学 一种三明治结构的聚酰亚胺基电磁屏蔽薄膜及其制备方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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