JPH09287483A - ガスタービンとその失火検出方法 - Google Patents

ガスタービンとその失火検出方法

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JPH09287483A
JPH09287483A JP9841496A JP9841496A JPH09287483A JP H09287483 A JPH09287483 A JP H09287483A JP 9841496 A JP9841496 A JP 9841496A JP 9841496 A JP9841496 A JP 9841496A JP H09287483 A JPH09287483 A JP H09287483A
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fuel flow
turbine
detecting
fuel
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JP9841496A
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Inventor
Kazuhiro Ishikawa
和宏 石川
Minoru Takaba
稔 鷹羽
Fumihiko Akatsu
文彦 赤津
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】複数の燃焼器を有してなるガスタービンで、火
炎検知器を取り付けていない燃焼器が失火した場合にも
これを確実に検出し、燃料流量を制御する。 【解決手段】すべての燃焼器が正常に燃焼していれば、
ガスタービン昇速時の回転数と昇速率の関係は実線24
の如く昇速する。しかし、一部の燃焼器が失火した場合
には、その燃焼器には燃料は流れているが燃焼していな
いため、ガスタービン発生エネルギーが減少し、破線2
5の如く昇速する。そこで、あらかじめ一点鎖線26の
如く昇速率の下限値を設定しておき、実昇速率が一点鎖
線26を下回った場合に燃焼器の失火を検出し、燃料流
量を制御する。ガスタービンの異常燃焼を即座に検出で
き、燃焼振動発生、機器の損傷を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は燃焼器を複数個備え
た多缶式ガスタービンの失火検知と、失火検知したとき
の燃料流量制御に関する。
【0002】
【従来の技術】燃焼器を複数個備えたガスタービンの着
火は、通常1、2缶の燃焼器に取付た点火栓により行
い、燃焼器間を連結する火炎伝播管により火炎を伝播さ
せる。点火栓のある燃焼器より見て火炎伝播経路末端の
燃焼器には火炎検知器を取付け、この火炎検知器が火炎
を検知することにより燃焼器が着火したものと判断して
いた。しかし、火炎検知器はすべての燃焼器に取り付け
られていないので、最終的には作業員による目視により
個々の燃焼器の着火を確認していた。
【0003】起動時、運転時も常に前記火炎検知器によ
って燃焼器内の火炎を監視しており、火炎検知器が火炎
を検出しなければ燃焼器が未着火又は失火とみなし、警
報発生あるいは手動でガスタービンを停止させていた。
【0004】また、従来のガスタービン燃焼器の火炎を
検知する装置としては、例えば特開平6ー213442
号公報に記載されたものがある。この装置は、冷却プロ
ーブ内に収容されたファイバースコープを用い、トラン
ジションピース内に設けた監視窓を通じて燃焼器ライナ
内の燃焼火炎全貌を画像出力し監視している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記火炎検出器では、
火炎検出器を取り付けていない燃焼器のみが未着火又は
失火の場合は、これを検出することは不可能である。ま
た、火炎検出器の特性及びガスタービン構造上の問題に
よりすべての燃焼器に火炎検出器を取り付けることは困
難である。作業員の目視による燃焼器の着火確認も危険
が伴い無人化が望まれる。また、燃焼器の失火を検出し
た場合は機器の保護のため、一定時間内に自動的にガス
タービンを停止することが必要である。
【0006】上記公開公報の装置でも、燃焼器の未着火
または失火を確実に検出するにはすべての燃焼器に装置
を取り付けなけばならず現実的ではない。
【0007】本発明の第1の目的は、火炎検出器を取り
付けていない燃焼器が未着火または失火の場合にでもこ
れを検出することである。また本発明の第2の目的は、
失火時に燃料流量を自動的に制御することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】ガスタービンの昇速時の
起動パターン(時間ー回転数パターン)は、ガスタービ
ン型式により一定である。しかし、一部の燃焼器が失火
した場合には、ガスタービン駆動エネルギーが減少し、
昇速率が減少する。起動昇速中に回転数検出手段によっ
て測定された回転数から実昇速率を算出し、算出された
実昇速率と起動パターンから読み取った計画昇速率とを
比較する。一部の燃焼器が失火していれば、実昇速率は
計画昇速率よりも低いから、失火を検出できる。燃料流
量や空気流量の微妙なをガスタービンの駆動エネルギー
を増加させることで昇速率の低下を防止する。
【0009】また、起動昇速中に回転数検出手段によっ
て検出された回転数に対応する計画燃料流量を予め設定
されている起動パターン(時間−燃料流量パターン、時
間−回転数パターン)から読み取り、読み取った計画燃
料流量と燃料流量検出手段で検出された燃焼器に流入す
る実燃料流量とを比較する。一部の燃焼器が失火してい
る場合、各回転数で必要な燃料流量に比べ、実燃料流量
が多くなっている。前記実燃料流量の方が前記計画燃料
流量より所定値以上大きくなっている場合に前記複数の
燃焼器のうちのいずれかが失火していると判定できる。
燃焼器が未着火又は失火したと判定されたら、警報を発
し、燃料流量制御を行う。
【0010】ガスタービン運転中に、タービン出口側の
排気室円周上での排気温度を複数点で検出する排気温度
検出手段により検出された排気温度の分布パターンから
最大温度と最小温度の差を演算し、その差が所定値以上
でかつ最大温度があらかじめ定められた下限値以上であ
る場合に前記複数の燃焼器のうちのいずれかが失火して
いると判定するようにすることもできる。排気温度分布
を監視することによって、ガスタービン運転中にどの燃
焼器が失火しても失火したことを検出することができ
る。
【0011】ガスタービン運転中は、通常、排気温度を
排気室円周上で複数点測定、監視している。燃焼器が全
缶正常に燃焼していれば、排気温度の分布はほぼ一定で
ある。しかし、一部の燃焼器が失火した場合には、排気
温度の温度分布は顕著に変化する。失火した燃焼器の出
口ガス温度は失火していない燃焼器の出口ガス温度に対
して大きく低下する。低温のガスはそのままタービンに
流入し、タービンにより回転された後そのまま排気室へ
と流れ、排気室内において排気ガス温度の分布に差が生
じる。本発明の特徴は、実測の排気温度分布パターンと
通常パターンとの差により燃焼器の失火を検出する点に
ある。この排気温度分布パターンと通常パターンとに大
きな差がでれば、燃焼器が未着火又は失火したと判断
し、燃料流量を制御する。
【0012】燃料流量検出手段によって実燃料流量を検
出し、検出された実燃料流量に対応する計画負荷値を予
め設定された燃料流量−負荷パターンから読み取り、読
み取った計画負荷値と負荷検出手段によって検出された
タービンの実負荷値(タービンで駆動される発電機の実
負荷値)とを比較し、前記計画負荷値より実負荷値の方
が所定値以上小さくなっている場合に前記複数の燃焼器
のうちのいずれかが失火していると判定するようにして
もよい。燃料流量に対する負荷出力値を監視することに
よって、ガスタービン負荷運転中にどの燃焼器が失火し
てもこれを検出することができる。
【0013】ガスタービン運転中は、通常、負荷出力値
と燃料流量を測定、監視している。燃焼器が全缶正常に
燃焼していれば、負荷出力値は燃料流量に対して設定さ
れている計画負荷出力値にほぼ一致する。しかし一部の
燃焼器が失火した場合には、失火した燃焼器には燃料は
流れているが燃焼していないため、負荷出力値は測定監
視している燃料流量に対する計画負荷出力値よりも低い
値となる。本発明の特徴は、実際の負荷出力値と実測の
燃料流量に対する計画負荷出力値との差により燃焼器の
失火を検出する点にある。実測の負荷出力値が実際の燃
料流量に対する計画負荷出力値よりも低い値となれば、
燃焼器が失火したものと判断し、燃料流量を制御する。
【0014】さらに、回転数検出手段で起動昇速中の実
回転数を検出し、検出された実回転数と予め燃焼開始後
の経過時間に対応して設定された起動昇速回転数曲線か
ら燃焼開始後の経過時間によって定まる計画回転数を読
み取って比較し、実回転数が前記計画回転数より予め設
定された許容値以上小さくなっている場合に前記複数の
燃焼器のうちのいずれかが失火していると判定するよう
にしてもよい。
【0015】上述の方法によって失火が検出された場
合、それが起動昇速中であれば、燃料流量を増加してタ
ービンの回転数が定格回転数に達するまで起動昇速を継
続する。起動昇速中は、燃料流量や空気流量のバランス
が回転数の増加に伴って燃焼器ごとに微妙に変化するか
ら、失火した燃焼器や未着火の燃焼器があっても、回転
数の増加の過程で、隣接の燃焼中の燃焼器から火炎伝播
管を介して火炎が伝播され、燃焼が開始されることが十
分期待できる。
【0016】定格回転数に達しても失火状態(あるいは
未着火状態)が継続している場合は、定格回転数に到達
してから予め設定された着火時間が経過するまで、運転
を継続する。設定された着火時間を経過しても失火状態
(あるいは未着火状態)のままであれば、着火を断念し
て燃料流量を0にし、タービンの運転を停止する。定格
回転数で負荷をかけて運転中に失火が検出された場合
は、先の場合と同様に、予め設定された着火時間が経過
するまで、そのまま運転を継続する。設定された着火時
間を経過しても失火状態のままであれば、再着火を断念
して出力が0になるまで燃料流量を減少させ、ついで燃
料流量を0にし、タービンの運転を停止する。いずれの
場合も、失火あるいは未着火が検出された段階で警報を
出力する。
【0017】上に述べたように、一部の燃焼器に取り付
けた火炎検知器、ガスタービン回転数、燃料流量、排気
温度分布及び負荷出力値のいずれかの異常、あるいはそ
の組み合わせによりガスタービンがいかなる運転状態で
あっても燃焼器の失火を検出でき、燃料流量を制御する
ことでガスタービンを適切な運転状態にすることができ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】図1に本発明の実施例であるガス
タービンの構成を示す。図示のガスタービンは、燃料配
管13を介して供給される燃料と圧縮空気流路14を介
して供給される空気を燃焼させる複数(本実施例では1
4基、但し図1では1基だけが図示してある)の燃焼器
2と、燃焼器2で生成され燃焼ガス流路15を介して供
給される燃焼ガスで回転駆動されるタービン3と、この
タービン3でタービン軸17を介して回転駆動され圧縮
空気流路14に圧縮空気を送り出す圧縮機1と、同様
に、タービン3でタービン軸17を介して回転駆動され
て発電する発電機4と、タービン3駆動後の燃焼ガスが
送り出される排気室16と、これらの機器を制御する制
御装置と、を含んで構成されている。
【0019】上記制御装置は、複数の燃焼器のうちの数
個(本実施例では2個)に装着された火炎検知器5と、
火炎検知器5の出力信号をディジタル信号に変換するA
/D変換器12と、燃料配管13を介して供給される燃
料の流量を検出する燃料流量計8と、燃料流量計8の出
力信号をディジタル信号に変換するA/D変換器12
と、燃料配管13に介装されて燃料流量を調整する燃料
流量調整器11と、タービン軸17の回転数を検出する
回転数検出器7と、回転数検出器7の出力信号をディジ
タル信号に変換するA/D変換器12と、発電機4の負
荷を検出する負荷検出器9と、負荷検出器9の出力信号
をディジタル信号に変換するA/D変換器12と、排気
室16の排気温度を検出する排気温度センサ6と、排気
温度センサ6の出力信号をディジタル信号に変換するA
/D変換器12と、上記各A/D変換器12の出力を入
力として前記燃料流量調整器11を制御する制御信号及
び図示されていない警報装置に警報を指示する警報信号
を出力する制御盤10と、前記制御信号をアナログ信号
に変換して前記燃料流量調整器11に伝達するD/A変
換器42と、を含んで構成されている。
【0020】火炎検知器5は、複数の燃焼器の監視窓に
取付られている。光センサにより燃焼火炎の発する光の
強さに応じた電流を出力し、その電流が一定値以上であ
れば1、以下であれば0のディジタル値にA/D変換器
12によって変換され、得られたディジタル信号が制御
盤10へ送られる。
【0021】排気温度センサ6は熱伝対などの温度セン
サを用いた温度検出手段であり、排気室中円周上での排
気ガス温度を複数点測定する。排気温度センサ6は、排
気ガスの温度に応じたアナログ信号を出力し、その信号
はA/D変換器12にて規定電圧のデジタル信号に変換
され、制御盤10へ送られる。排気室の形状はガスター
ビンのタイプにより図2、3の如く2種類に分類され
る。図2は側流排気型と呼ばれるものであり、ノズル1
8、ブレード19を通過した燃焼ガスは、排気ガス20
となって排気室後方でタービン軸と垂直方向に曲げられ
る。排気温度センサ6は排気室後方に配置され、センサ
部はタービン軸方向に平行に取り付けられている。図3
は軸流排気型と呼ばれるものであり、ノズル18、ブレ
ード19を通過した燃焼ガスは、排気ガス20となって
そのままタービン軸方向に流れる。この場合、排気室後
方にタービン軸と垂直方向に排気温度センサ6のセンサ
部が取り付けられている。
【0022】回転数検知器7はタービンの回転数を検知
するもので、圧縮機1入口側のタービン軸17の一部を
ギヤ状に加工しておき、磁気センサにより、ギヤの山と
谷での磁気状態に応じたアナログ信号を出力する。その
信号はA/D変換器12により規定電圧のデジタル信号
に変換され制御盤10へ送られる。
【0023】燃料流量計8は燃焼器2入口上流側の燃料
配管13に取付られ、燃料流量に応じたアナログ信号を
出力する。その信号はA/D変換器12にて規定電圧の
デジタル信号に変換された後、制御盤10へ送られる。
【0024】負荷検出器9は発電機4の負荷を検出する
電力計であり、発電機4の負荷に応じたアナログ信号を
出力する。その信号はA/D変換器12にて規定電圧の
デジタル信号に変換された後、制御盤10へ送られる。
【0025】制御盤10は、前記検出器等からのデジタ
ル信号を入力し、その信号を監視、演算し、燃料流量調
整器7への制御信号、警報装置への警報指令信号などを
ディジタル信号として出力する。
【0026】燃料流量調整器11は、燃料流量計8上流
側の燃料配管13に取り付けられている。制御盤10か
らのディジタル信号はD/A変換器42により燃料バル
ブ開度のアナログ信号に変換され、燃料流量調整器11
は、このアナログ信号に基づいて燃料流量を調整する。
【0027】図4は多缶式ガスタービンの燃焼器の構成
例を示すものである。燃焼器は、燃料と圧縮機1から送
り出される圧縮空気を混合燃焼させ、高温高圧の燃焼ガ
スを発生させる装置であり、ガスタービン1台に8缶、
14缶など複数個取り付けられている。発生した高温高
圧の燃焼ガスのエネルギーは、タービンによって回転エ
ネルギーに変換される。ガスタービンは高温高圧の燃焼
ガスを断熱膨張させ、そのエネルギーを回転エネルギー
に変換する装置である。
【0028】図4に示す例では、燃焼器2a〜hは断面
円形のケーシング21内に、円周状にかつケーシング2
1と同心状に取り付けられており、各々の燃焼器2は火
炎伝播管22によって隣接する燃焼器に連結されてい
る。ガスタービンを起動し点火する際には、一部の燃焼
器2aに取り付けた点火栓23によりその燃焼器2aを
点火し、火炎伝播管22aにより隣接する燃焼器2bに
火炎を伝播する。火炎が伝播した燃焼器2bは、火炎伝
播管22bにより隣接する燃焼器2cに火炎を伝播し、
このように隣接する燃焼器に次々と火炎を伝播してい
く。点火栓23を取り付けた燃焼器2a、2eからみて
火炎伝播経路の末端になる燃焼器2d、2hには火炎検
知器5を取り付け、この火炎検知器5が火炎を検知する
ことにより、すべての燃焼器が着火したものと判断す
る。例えば図4で点火栓23により点火された燃焼器2
eから時計回りに燃焼器2dまで、燃焼器2aから反時
計回りに燃焼器2bまで着火し、残りの燃焼器2cは着
火していないとする。
【0029】この場合、火炎検知器5にたよる方式で
は、火炎検知器5の取り付けられた燃焼器2h、2dは
着火しているので、たとえ燃焼器2cが未着火でもこれ
を検出することはできない。そのため本発明では以下に
示す手段と組み合わせて燃焼器の未着火(あるいは失
火)を検出する。
【0030】まず、起動時の燃焼器の未着火又は失火の
検出方法について説明する。失火とは複数の燃焼器のう
ち少なくとも1缶の燃焼器が燃焼しなくなる現象を言
う。本文中で起動時とはガスタービン停止状態から30
00rpm又は3600rpm等の定格回転数に達する
までを意味し、運転中とは定格回転数に達してから定格
負荷に達するまでを意味する。
【0031】図5は横軸に回転数比(ガスタービン回転
数の定格回転数に対する割合)、縦軸にガスタービンの
昇速率をとって、起動昇速時のガスタービン回転数−昇
速率の関係を示したものである。昇速率とは、ある回転
数における、定格回転数に対する単位時間当たりの上昇
回転数の割合である。言い替えると、横軸に時間、縦軸
に回転数をとって回転数の時間変化を曲線で示したと
き、ある時点(起動昇速過程では点火からの経過時間で
回転数をいくらにするかがきまっており、時点が決まれ
ば計画回転数がきまる)におけるその曲線の傾斜を意味
する。図5はその傾斜を回転数を横軸にとって示したも
のである。
【0032】燃焼器が全缶正常に燃焼していれば図5中
実線24の計画昇速率で昇速する。しかし燃焼器が回転
数比Aで失火した場合には、その燃焼器に燃料は流れて
いるが燃焼しなくなるので、ガスタービン発生エネルギ
(燃焼器発生エネルギ)が減少し、昇速率は破線25の
如く低下する。そこであらかじめ一点鎖線26のように
昇速率の下限値を設定しておき、実昇速率が一点鎖線2
6で示される下限値を下回った場合に燃焼器の失火を検
出する。昇速率の下限値を示す一点鎖線26は、燃焼器
1缶が失火した場合の昇速率を計算あるいは実験的に求
めたものである。例えば、燃焼器がN基のガスタービン
で、1基の燃焼器が失火すると、計算上の昇速率は、計
画昇速率の(N−1)/(N)倍となる。燃焼器数が1
4だと、(13/14)×100=93%になるから、
誤差分を含んで、昇速率の下限値を計画昇速率24の8
5%に設定する。
【0033】図6は横軸に時間、縦軸にガスタービン回
転数及び燃料流量をとった起動線図であり、ガスタービ
ンは通常は実線で示されるような計画昇速パターン27
で昇速していく。この計画昇速パターン27はガスター
ビン型式により一定である。このときの燃料流量は実線
28のように点火後の経過時間とともに増加していく。
ガスタービン昇速過程中の時間Tにおいて一部の燃焼器
が未着火あるいは失火の場合、ガスタービン発生エネル
ギーが減少するため、昇速パターンは破線29のよう
に、通常パターンよりも低くなる。
【0034】そこで、昇速パターンを通常パターン(計
画昇速パターン27)と同じくなるように破線30のよ
うに燃料流量を増加させる。あらかじめ一点鎖線31の
ように燃料流量のオーバー側の許容値を定めておき、測
定されたタービン回転数をもとに図6の一点鎖線から燃
料流量の許容値を読み取り、増加後の実燃料流量と読み
取った燃料流量を比較する。実燃料流量が一点鎖線31
から読み取った燃料流量(許容値)を超えた場合は、燃
焼器の一部に未着火または失火があると判断する。一点
鎖線31は、燃焼器が1缶燃焼していない場合に、通常
パターンで昇速するのに必要な燃料流量を計算あるいは
実験的に求めたものである。例えば、燃焼器がN基のガ
スタービンで、1基の燃焼器が失火すると、燃焼器が発
生するエネルギは、計画の13/14倍になるため、燃
料流量を(14/13)倍しないと計画通りの出力が得
られない。誤差分を含め、一点鎖線31を実線28で示
される計画燃料流量の115%に設定する。
【0035】通常、ガスタービン運転中は排気室の円周
上で排気温度を複数点(例えば27点など)測定してい
る。図7は排気温度の測定位置と温度を示す図である。
図では外周側になるほど高温であることを示し、内周側
になるほど低温であることを示している。すべての燃焼
器が正常に燃焼していれば、実線で示される排気温度分
布パターン32は円形になり、どの点の温度もほぼ一致
しておりばらつきはほとんどない。しかし一部の燃焼器
が失火した場合には例えば破線33のように測定温度に
ばらつきが生じる。図8は測定された排気温度の最大値
と最小値の差である排気温度差を示す図であり、横軸は
時間である。すべての燃焼器が正常に燃焼していれば縦
座標で示される通常時の排気温度差35は小さい。一部
の燃焼器が失火した場合、排気温度差は急激に増加し、
通常時の排気温度差35(図では約3℃)に比べて非常
に大きい値の燃焼器失火状態の排気温度差34(図では
約80℃)となる。
【0036】従って、排気温度差に対して上限値36を
設定し、測定監視している排気温度差が上限値36以上
となれば、一部の燃焼器が失火したと判断する。上限値
36は燃焼器が1缶燃焼していない場合の排気温度差を
計算あるいは実験的に求めたものである。本実施例では
約42℃に設定されている。また、一部の燃焼器が失火
した場合には排気温度差は急激に上昇するため、所定の
時間間隔で排気温度差を測定し、排気温度差の前記所定
の時間内での変化量に対して上昇率上限値37を設定
し、排気温度差の測定値38が直前(所定の時間前)に
測定した排気温度差39よりも上昇率上限値37を越し
て上昇した場合、一部の燃焼器が失火したと判断しても
良い。上昇率上限値37は、燃焼器が1缶失火した場合
の排気温度差の変化量を計算あるいは実験的に求めたも
のである。
【0037】次に運転時の燃焼器の失火について述べ
る。図9は燃料流量を横軸に、負荷出力を縦軸にとって
両者の関係を示す図である。図9に示すように燃料流量
が増加すれば負荷出力も増加し、通常の運転状態(定格
回転数での運転状態)では、ある燃料流量に対する負荷
出力値は、実線40で示されるように一義的に決まる
(これを計画負荷出力値とする)。しかし一部の燃焼器
が失火した場合には、燃料流量は変化しなくても失火し
た燃焼器では燃料が燃焼されていないため、ガスタービ
ンの出力は低下する。従って、燃料流量に対する負荷出
力の下限値を破線41に示すように設定し、負荷出力値
(実負荷出力値)を測定監視するとともに、実燃料流量
を測定する。実負荷出力値が測定された実燃料流量に対
する負荷出力の下限値(破線41で示される出力値)以
下となれば、一部の燃焼器が失火したものと判断する。
また、負荷出力値に対応する燃料流量の上限値を破線4
1として設定し、測定監視している燃料流量が、実負荷
出力値に対する燃料流量の上限値以上となれば一部の燃
焼器が失火しているものと判断してもよい。燃料流量の
上限値あるいは負荷出力値の下限値を示す破線41は、
燃焼器1缶が失火した場合の燃料流量と負荷の関係を計
算してあるいは実験により求めたものである。
【0038】また、図6の時間−回転数パターンを用い
て起動昇速中の失火あるいは未着火を検出してもよい。
すなわち、図6の時間−燃料流量パターンに基づいて燃
料流量を増加していくと、それに伴ってタービン回転数
も増加する。すなわち、起動昇速中のタービンの計画回
転数は点火後の経過時間できまる。タービンの実回転数
を検出し、その時点に対応する計画回転数と比較して、
(計画回転数−タービンの実回転数)が予め設定された
偏差より大きい場合、燃焼器失火と判定する。判断基準
となる偏差は、実験により容易に求めることができる。
【0039】次に、燃焼器の未着火又は失火が検出され
た場合の燃料流量制御方法について説明する。起動昇速
時に燃焼器の未着火又は失火が検出された場合は、まず
燃焼器の未着火又は失火の警報を発する。起動昇速中
は、回転数の変化に伴い燃料の流れと空気の流れが変化
し、未着火又は失火の燃焼器が着火又は再着火する場合
があるので、燃料流量を増加し昇速を継続させる。この
場合、予め設定されている起動パターン(図5,6に示
すようなパターン)に沿って回転数を増加させるように
制御する。定格回転数に達して例えば40秒など予め設
定された一定時間経過後も燃焼器が未着火又は失火して
いる場合は、燃料流量を0にし、ガスタービンを停止さ
せる。この手順をまとめ、図10に示す。
【0040】定格回転時(負荷をとって運転中)に燃焼
器の失火が検出された場合は、まず燃焼器失火の警報を
発する。この場合も、失火検出してから例えば40秒な
ど一定時間は再着火を待ち、所定時間経過後も燃焼器が
再着火しない場合は、負荷(出力)を0にするために燃
料流量を減少させる。負荷が0になったら、その後燃料
流量を0にし、ガスタービンを停止させる。
【0041】起動時も定格時も常に排気温度の監視を行
い、燃焼異常等により排気温度があらかじめ設定した上
限値を超えた場合は、直ちに燃料流量を0にし、ガスタ
ービンを停止させる。以上を纏めると図11の如くな
る。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、ガスタービン運転中に
燃焼器が失火したことによるガスタービンの異常を即座
に検知でき、燃焼異常による振動発生及び機器の損傷を
防止できる。従って、ガスタービン及び燃焼器の信頼性
の向上及び寿命の増大の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例であるガスタービンの要部構成
を示すブロック図である。
【図2】側流排気型ガスタービンの排気室の模式図であ
る。
【図3】軸流排気型ガスタービンの排気室の模式図であ
る。
【図4】多缶型ガスタービンの燃焼器の配置例を示す断
面図である。
【図5】ガスタービン起動時の回転数と昇速率の関係を
示した概念図である。
【図6】ガスタービン起動時の回転数及び燃料流量の時
間変化を示した概念図である。
【図7】排気室円周上での排気ガス温度分布の例を示す
概念図である。
【図8】排気室温度差の変化から燃焼器の失火を検出す
るための説明図である。
【図9】燃料流量と負荷の関係から燃焼器の失火を検出
するための説明図である。
【図10】本発明の起動昇速中の燃焼器の失火検出と燃
料流量制御の実施例を示すフローチャートである。
【図11】本発明の定格運転中の燃焼器の失火検出と燃
料流量制御の実施例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 圧縮器 2 燃焼器 3 タービン 4 発電機 5 火炎検知器 6 排気温度セン
サー 7 回転数検出器 8 燃料流量検出
器 9 負荷検出器 10 制御盤 11 燃料流量調整器 12 アナログー
デジタル変換器 13 燃料配管 14 圧縮空気流
路 15 燃焼ガス流路 16 排気ガス 17 タービン軸 18 ノズル 19 ブレード 20 排気ガス流
路 21 ケーシング 22 火炎伝播管 23 点火栓 24 通常時の昇
速率(計画昇速率) 25 燃焼器失火時の昇速率を示す破線 26 昇速率の下限値を示す一点鎖線 27 通常時の回転数パターン(計画昇速パターン) 28 通常時の燃料流量パターンを示す実線 29 失火時の回転数パターンを示す破線 30 失火時の燃料流量パターンを示す破線 31 燃料流量上限値を示す一点鎖線 32 通常時の排気温度分布パターン 33 失火時の排気温度分布パターン 34 失火時の排気温度差 35 通常時の排気温度差 36 排気温度差上限値 37 排気温度差上昇率上限値 38 排気温度差測定値 39 排気温度差測定値 40 燃料流量に対する計画負荷値を示す実線 41 燃料流量に対する負荷の下限値を示す破線

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気と燃料とを燃焼する複数の燃焼器
    と、前記燃焼器からの燃焼ガスによって駆動されるター
    ビンと、前記タービンの回転数を所定の時間間隔で検出
    する回転数検出手段と、を有してなるガスタービンの失
    火を検出する方法において、起動昇速中に前記回転数検
    出手段によって検出された回転数から実昇速率を演算
    し、該昇速率と計画昇速率とを比較し、前記実昇速率が
    前記計画昇速率より所定値以上小さくなっている場合に
    前記複数の燃焼器のうちのいずれかが失火していると判
    定することを特徴とするガスタービンの失火検出方法。
  2. 【請求項2】 空気と燃料とを燃焼する複数の燃焼器
    と、前記燃焼器からの燃焼ガスによって駆動されるター
    ビンと、前記タービンの回転数を所定の時間間隔で検出
    する回転数検出手段と、前記燃焼器に流入する燃料の流
    量を検出する燃料流量検出手段と、を有してなるガスタ
    ービンの失火を検出する方法において、起動昇速中に前
    記回転数検出手段によって検出された回転数に対応する
    計画燃料流量と、前記燃料流量検出手段で検出された燃
    焼器に流入する実燃料流量とを比較し、前記実燃料流量
    の方が前記計画燃料流量より所定値以上大きくなってい
    る場合に前記複数の燃焼器のうちのいずれかが失火して
    いると判定することを特徴とするガスタービンの失火検
    出方法。
  3. 【請求項3】 空気と燃料とを燃焼する複数の燃焼器
    と、前記燃焼器からの燃焼ガスによって駆動されるター
    ビンと、前記タービンの出口側の排気室円周上での排気
    温度を複数点検出する排気温度検出手段とを有してなる
    ガスタービンの失火を検出する方法において、タービン
    運転中に前記排気温度検出手段により検出された排気温
    度の分布パターンから最大温度と最小温度の差を演算
    し、その差が所定値以上でかつ最大温度があらかじめ定
    められた下限値以上である場合に前記複数の燃焼器のう
    ちのいずれかが失火していると判定することを特徴とす
    るガスタービンの失火検出方法。
  4. 【請求項4】 空気と燃料とを燃焼する複数の燃焼器
    と、前記燃焼器からの燃焼ガスによって駆動されるター
    ビンと、前記燃焼器に流入する燃料の流量を検出する燃
    料流量検出手段と、前記タービンの回転エネルギーを電
    気エネルギーに変換する発電機の負荷を検出する負荷検
    出手段と、を有してなるガスタービンの失火を検出する
    方法において、前記燃料流量検出手段によって検出され
    る実燃料流量に対応する計画負荷値と前記負荷検出手段
    によって検出された実負荷値とを比較し、前記計画負荷
    値より実負荷値の方が所定値以上小さくなっている場合
    に前記複数の燃焼器のうちのいずれかが失火していると
    判定することを特徴とするガスタービンの失火検出方
    法。
  5. 【請求項5】 空気と燃料とを燃焼する複数の燃焼器
    と、前記燃焼器からの燃焼ガスによって駆動されるター
    ビンと、前記タービンの回転数を所定の時間間隔で検出
    する回転数検出手段と、を有してなるガスタービンの失
    火を検出する方法において、前記回転数検出手段で検出
    された起動昇速中の実回転数と予め燃焼開始後の経過時
    間に対応して設定された起動昇速回転数曲線から燃焼開
    始後の経過時間によって定まる計画回転数とを比較し、
    実回転数が前記計画回転数より予め設定された許容値以
    上小さくなっている場合に前記複数の燃焼器のうちのい
    ずれかが失火していると判定することを特徴とするガス
    タービンの失火検出方法。
  6. 【請求項6】 空気と燃料とを燃焼する複数の燃焼器
    と、前記燃焼器からの燃焼ガスによって駆動されるター
    ビンと、前記タービンの回転数を所定の時間間隔で検出
    する回転数検出手段と、前記燃焼器に流入する燃料の流
    量を検出する燃料流量検出手段と、前記燃料流量を調整
    する燃料流量調整手段と、を有してなるガスタービンを
    制御する制御方法において、起動昇速中に前記回転数検
    出手段によって検出された回転数から実昇速率を演算
    し、該昇速率と計画昇速率とを比較し、前記実昇速率が
    前記計画昇速率より所定値以上小さくなっている場合に
    前記複数の燃焼器のうちのいずれかが失火していると判
    定し、前記タービンの回転数が定格回転数に達する以前
    に失火を判定したときは燃料流量を増加し、定格回転数
    到達後は、所定時間経過後燃料流量を0にする手順を有
    することを特徴とするガスタービンの制御方法。
  7. 【請求項7】 空気と燃料とを燃焼する複数の燃焼器
    と、前記燃焼器からの燃焼ガスによって駆動されるター
    ビンと、前記タービンの回転数を所定の時間間隔で検出
    する回転数検出手段と、前記燃焼器に流入する燃料の流
    量を検出する燃料流量検出手段と、前記燃料流量を調整
    する燃料流量調整手段と、を有してなるガスタービンを
    制御する制御方法において、起動昇速中に前記回転数検
    出手段によって検出された回転数に対応する計画燃料流
    量と、前記燃料流量検出手段で検出された燃焼器に流入
    する実燃料流量とを比較し、前記実燃料流量の方が前記
    計画燃料流量より所定値以上大きくなっている場合に前
    記複数の燃焼器のうちのいずれかが失火していると判定
    し、前記タービンの回転数が定格回転数に達する以前に
    失火を判定したときは前記燃料流量を増加し、定格回転
    数到達後は、所定時間経過後燃料流量を0にする手順を
    有することを特徴とするガスタービンの制御方法。
  8. 【請求項8】 空気と燃料とを燃焼する複数の燃焼器
    と、前記燃焼器からの燃焼ガスによって駆動されるター
    ビンと、前記タービンの回転数を所定に時間間隔で検出
    する回転数検出手段と、前記燃焼器に流入する燃料の流
    量を検出する燃料流量検出手段と、前記燃料流量を調整
    する燃料流量調整手段と、前記タービンの出口側の排気
    室円周上での排気温度を複数点検出する排気温度検出手
    段とを有してなるガスタービンを制御する制御方法にお
    いて、タービン運転中に前記排気温度検出手段により検
    出された排気温度の分布パターンから最大温度と最小温
    度の差を演算し、その差が所定値以上でかつ最大温度が
    あらかじめ定められた下限値以上である場合に前記複数
    の燃焼器のうちのいずれかが失火していると判定し、前
    記タービンの回転数が定格回転数に達する以前に失火を
    判定したときは前記燃料流量を増加し、定格回転数到達
    後は、所定時間経過後燃料流量を0にする手順を有する
    ことを特徴とするガスタービンの制御方法。
  9. 【請求項9】 空気と燃料とを燃焼する複数の燃焼器
    と、前記燃焼器からの燃焼ガスによって駆動されるター
    ビンと、前記タービンの回転数を所定の時間間隔で検出
    する回転数検出手段と、前記燃焼器に流入する燃料の流
    量を検出する燃料流量検出手段と、前記燃料流量を調整
    する燃料流量調整手段と、前記タービンの回転エネルギ
    ーを電気エネルギーに変換する発電機の負荷を検出する
    負荷検出手段と、を有してなるガスタービンを制御する
    制御方法において、前記燃料流量検出手段によって検出
    される実燃料流量に対応する計画負荷値と前記負荷検出
    手段によって検出された実負荷値とを比較し、前記計画
    負荷値より実負荷値の方が所定値以上小さくなっている
    場合に前記複数の燃焼器のうちのいずれかが失火してい
    ると判定し、失火と判定されたときに前記発電機に負荷
    がかかっている場合には負荷を0にするために燃料流量
    を減少させ、負荷が0になってから所定時間経過後に前
    記燃料流量を0にする手順を有することを特徴とするガ
    スタービンの制御方法。
  10. 【請求項10】 空気と燃料とを燃焼する複数の燃焼器
    と、前記燃焼器からの燃焼ガスによって駆動されるター
    ビンと、前記タービンの回転数を所定の時間間隔で検出
    する回転数検出手段と、前記燃料流量を調整する燃料流
    量調整手段と、を有してなるガスタービンを制御する制
    御方法において、前記回転数検出手段で検出された起動
    昇速中の実回転数と予め燃焼開始後の経過時間に対応し
    て設定された起動昇速回転数曲線から燃焼開始後の経過
    時間によって定まる計画回転数とを比較し、実回転数が
    前記計画回転数より予め設定された許容値以上小さくな
    っている場合に前記複数の燃焼器のうちのいずれかが失
    火していると判定し、失火と判定されたときに前記実回
    転数が定格回転数に達していないときは前記燃料流量を
    増加し、定格回転数到達後は、所定時間経過後燃料流量
    を0にする手順を有することを特徴とするガスタービン
    の制御方法。
  11. 【請求項11】 空気と燃料とを燃焼する複数の燃焼器
    と、前記燃焼器からの燃焼ガスによって駆動されるター
    ビンと、前記タービンの回転数を所定の時間間隔で検出
    する回転数検出手段と、前記燃焼器に流入する燃料の流
    量を検出する燃料流量検出手段と、を有してなるガスタ
    ービンにおいて、更に前記燃料流量を調整する燃料流量
    調整手段と、起動昇速中に前記回転数検出手段によって
    検出された回転数から実昇速率を演算し、該昇速率と計
    画昇速率とを比較し、前記実昇速率が前記計画昇速率よ
    り所定値以上小さくなっている場合に前記複数の燃焼器
    のうちのいずれかが失火していると判定し、前記タービ
    ンの回転数が定格回転数に達する以前に失火を判定した
    ときは燃料流量を増加し、定格回転数到達後は、所定時
    間経過後燃料流量を0にする制御装置と、を有すること
    を特徴とするガスタービン。
  12. 【請求項12】 空気と燃料とを燃焼する複数の燃焼器
    と、前記燃焼器からの燃焼ガスによって駆動されるター
    ビンと、前記タービンの回転数を所定の時間間隔で検出
    する回転数検出手段と、前記燃焼器に流入する燃料の流
    量を検出する燃料流量検出手段と、を有してなるガスタ
    ービンにおいて、更に前記燃料流量を調整する燃料流量
    調整手段と、起動昇速中に前記回転数検出手段によって
    検出された回転数に対応する計画燃料流量と、前記燃料
    流量検出手段で検出された燃焼器に流入する実燃料流量
    とを比較し、前記実燃料流量の方が前記計画燃料流量よ
    り所定値以上大きくなっている場合に前記複数の燃焼器
    のうちのいずれかが失火していると判定し、前記タービ
    ンの回転数が定格回転数に達する以前に失火を判定した
    ときは前記燃料流量を増加し、定格回転数到達後は、所
    定時間経過後燃料流量を0にする制御装置と、を有する
    ことを特徴とするガスタービン。
  13. 【請求項13】 空気と燃料とを燃焼する複数の燃焼器
    と、前記燃焼器からの燃焼ガスによって駆動されるター
    ビンと、前記タービンの回転数を所定に時間間隔で検出
    する回転数検出手段と、前記燃焼器に流入する燃料の流
    量を検出する燃料流量検出手段と、前記タービンの出口
    側の排気室円周上での排気温度を複数点検出する排気温
    度検出手段とを有してなるガスタービンにおいて、更に
    前記燃料流量を調整する燃料流量調整手段と、タービン
    運転中に前記排気温度検出手段により検出された排気温
    度の分布パターンから最大温度と最小温度の差を演算
    し、その差が所定値以上でかつ最大温度があらかじめ定
    められた下限値以上である場合に前記複数の燃焼器のう
    ちのいずれかが失火していると判定し、前記タービンの
    回転数が定格回転数に達する以前に失火を判定したとき
    は前記燃料流量を増加し、定格回転数到達後は、所定時
    間経過後燃料流量を0にする制御装置と、を有すること
    を特徴とするガスタービン。
  14. 【請求項14】 空気と燃料とを燃焼する複数の燃焼器
    と、前記燃焼器からの燃焼ガスによって駆動されるター
    ビンと、前記タービンの回転数を所定の時間間隔で検出
    する回転数検出手段と、前記燃焼器に流入する燃料の流
    量を検出する燃料流量検出手段と、前記タービンの回転
    エネルギーを電気エネルギーに変換する発電機の負荷を
    検出する負荷検出手段と、を有してなるガスタービンに
    おいて、更に前記燃料流量を調整する燃料流量調整手段
    と、前記燃料流量検出手段によって検出される実燃料流
    量に対応する計画負荷値と前記負荷検出手段によって検
    出された実負荷値とを比較し、前記計画負荷値より実負
    荷値の方が所定値以上小さくなっている場合に前記複数
    の燃焼器のうちのいずれかが失火していると判定し、失
    火と判定されたときに前記発電機に負荷がかかっている
    場合には負荷を0にするために燃料流量を減少させ、負
    荷が0になってから所定時間経過後に前記燃料流量を0
    にする制御装置と、を有することを特徴とするガスター
    ビン。
  15. 【請求項15】 空気と燃料とを燃焼する複数の燃焼器
    と、前記燃焼器からの燃焼ガスによって駆動されるター
    ビンと、前記タービンの回転数を所定の時間間隔で検出
    する回転数検出手段と、前記燃焼器に流入する燃料の流
    量を検出する燃料流量検出手段と、を有してなるガスタ
    ービンにおいて、更に前記燃料流量を調整する燃料流量
    調整手段と、前記回転数検出手段で検出された起動昇速
    中の実回転数と予め燃焼開始後の経過時間に対応して設
    定された起動昇速回転数曲線から燃焼開始後の経過時間
    によって定まる計画回転数とを比較し、実回転数が前記
    計画回転数より予め設定された許容値以上小さくなって
    いる場合に前記複数の燃焼器のうちのいずれかが失火し
    ていると判定し、失火と判定されたときに前記実回転数
    が定格回転数に達していないときは前記燃料流量を増加
    し、定格回転数到達後は、所定時間経過後燃料流量を0
    にする制御装置と、を有することを特徴とするガスター
    ビン。
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