JPH09278519A - ドーパントが添加されたplztの製造方法 - Google Patents

ドーパントが添加されたplztの製造方法

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JPH09278519A
JPH09278519A JP8867496A JP8867496A JPH09278519A JP H09278519 A JPH09278519 A JP H09278519A JP 8867496 A JP8867496 A JP 8867496A JP 8867496 A JP8867496 A JP 8867496A JP H09278519 A JPH09278519 A JP H09278519A
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JP
Japan
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dopant
plzt
sintering
doped
raw material
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JP8867496A
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English (en)
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Kazuhiro Nonaka
一洋 野中
Morihito Akiyama
守人 秋山
Akira Takase
晃 高瀬
Toshiyuki Baba
俊之 馬場
Makoto Hiraoka
誠 平岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Cable Industries Ltd
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
Agency of Industrial Science and Technology
Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドーパントが添加された実用性高いPLZT
を低コストで製造する方法を提供すること。 【解決手段】 Pb、La、Zr、Tiおよびドーパン
トの各原料の混合物を不活性ガス雰囲気中で加熱焼結す
ることを特徴とする製造方法であって、特に加熱焼結前
の原料混合物中におけるPb、La、Zr、Tiおよび
ドーパントの各量が、製造目的物質の理論化学式中にお
ける化学量論比となっていることを特徴とする上記の製
造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光歪材料として好
適に用いることができる、ドーパントが添加されたPL
ZTの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】PLZTは、ジルコン酸チタン酸鉛にL
aを加えたセラミックスであって、一般式;Pb1-x
x (Zry Tiz 1-x/4 3 で表される物質であっ
て、圧電効果や、光照射によって自体に機械的な歪みを
生じる効果(光歪効果)等を示すことがよく知られてい
る。またこれらの効果は、PLZTにある種のドーパン
トを添加することにより(ドーパントが添加されたPL
ZTを、以下、ドープドPLZTと略称する。)一層増
大することも知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ドープドPLZTは、
従来、その各原料の混合物を酸素雰囲気中、例えば空気
中で加熱焼結し、次いで該焼結時の温度より低い温度下
で窒素中で熱処理することにより製造されている。この
熱処理は、焼結のみの製品よりも高性能化する方法とし
て知られている。しかし、この従来方法では、工程が多
いために製品のコストアップになる問題がある。
【0004】ところで本発明者等は、前記原料混合物を
空気中でではなく不活性ガス中で加熱焼結すると、従来
行われてきた焼結後の熱処理を省略しても予想外の高性
能品が製造できるとの新知見を得た。しかして本発明の
目的は、実用性のあるドープドPLZTを低コストで製
造する方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段並びに作用】本発明のドー
プドPLZTの製造方法は、Pb、La、Zr、Tiお
よびドーパントの各原料の混合物を不活性ガス雰囲気中
で加熱焼結することを特徴とするものである。加熱焼結
時の雰囲気として不活性ガスを採用することにより、従
来行われてきた焼結後の熱処理を省略することが可能で
あって、しかも実用性のあるドープドPLZTが得られ
る。上記作用が生じる理由は、目下のところ定かでない
が、本発明者等は不活性ガス雰囲気中での加熱焼結によ
ってPLZT結晶中での酸素欠陥が増大し、活性化が進
むためと考えている。
【0006】本発明において、加熱焼結時の雰囲気とし
ては、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセ
ノン等の希ガス類、窒素、などの不活性ガスが用いられ
る。それらは、単独で用いてもあるいは2種以上の混合
物として用いてもよい。好ましくは、アルゴンおよび窒
素、からなる群の1種あるいは2種以上の混合物であ
り、就中窒素単独である。焼結中は、不活性ガスは必ず
しも新しい不活性ガスと置換する必要はないが、不活性
ガスを適当流量で絶えず供給排気する気流中で焼結を行
ってもよい。焼結条件は従来通りでよく、たとえば焼結
温度は1000〜1300℃、焼結時間は0.1〜20
時間である。また焼結に先立って、通常の仮焼も必要に
応じて行ってよい。
【0007】次に、加熱焼結されるべきPb、La、Z
r、Tiおよびドーパントの各原料の焼結前における混
合比について説明する。混合比を決定するための第1の
方法は、所望化学式の、且つドーパントを含まないPL
ZTにおけるPb、La、Zr、およびTiの化学量論
量に対応する各原料量を用意し、次いでそのPLZTに
ドープすべきドーパントの所望量に対応する原料量をそ
の上に加え、全原料を均一に混合して加熱焼結に付す方
法である。例えば、特定原子数比のPLZTに、ある比
率でドーパントをドープしたい場合、混合される原料中
のPb、La、Zr、Tiの原子数の比は、前記特定原
子数比のPLZT中での原子数比に対応する量比とす
る。そして、その上に所望量のドーパント用原料を加え
て均一混合物とし、これを焼結に供する。
【0008】混合比を決定するための第2の方法は、加
熱焼結前の原料混合物中におけるPb、La、Zr、T
iおよびドーパントの各量が、製造目的物質たる所望の
ドープドPLZTの理論化学式中における化学量論比と
なるように各元素の原料を混合する方法である。製造目
的物質として下式(3)で示される理論化学式を有す
る、TaをBサイト内に原子数比にして0.01ドープ
されたドープドPLZTを例にとると、式(3)での化
学量比通りとなるように、各元素の原料を計量混合す
る。たとえば、各原料としてそれぞれPbO、La2
3 、ZrO2 、TiO2 、およびTa2 5 を採用した
場合のそれぞれの量は、98.25g、2.23g、2
8.72g、17.19g、および1gである。 Pb0.965 La0.03(Zr0.5148Ti0.4752Ta0.011-0.03/43 (3) なお、式(3)において、1−0.03/4は、1−
(0.03/4)の意味である(以下、同様)。
【0009】本発明においては、加熱焼結されるべきP
b、La、Zr、Tiおよびドーパントの各原料の焼結
前における混合比は、上記のいずれの方法で決定しても
よいが、一層高性能のドープドPLZTを製造する観点
から、第2の方法が特に好ましい。
【0010】各元素の原料としては、酸化物、水酸化
物、硝酸塩、などが例示されるが、酸化物が一般に好ま
しい。原料の形態は、公知のPLZTの製造の場合と同
様の粉末状が好ましい。またその粒径も特性に影響を与
えることが既に知られており、最良の光歪効果が得られ
るような粒径を選択することが好ましい。
【0011】ドーパントとしては、Ta、W、Nb、N
a、K、Mg、Ba、Y、Al、Sn、Si、Biなど
が挙げられる。このうちTa、W、Nb、およびBiは
光起電力および光起電流を大きくするので特に有効であ
り、またYおよびSiは、応答速度を大きくする点で特
に有効である。以下にドープドPLZTの若干例を示
す。
【0012】下式(4) に示す化学式を有するPLZT
に対し、W6+をドーパントとして1mol%含有させた
場合のドープドPLZTは、下式(4) で示される理論
化学式を有する。 Pb0.97La0.03(Zr0.52Ti0.481-0.03/43 (4) Pb0.960 La0.03(Zr0.5148Ti0.47520.011-0.03/43 (5) 同様に、式(4) に示す化学式を有するPLZTに対
し、Nb5+をドーパントとして1mol%含有させた場
合のドープドPLZTは、下式(6) で示される理論化
学式を有する。 Pb0.965 La0.03(Zr0.5148Ti0.4752Nb0.011-0.03/43 (6)
【0013】
【実施例】以下、実施例により本発明を一層詳細に説明
する。 実施例1 ドーパントとしてNbを2mol%含有し、下記 (7)
式に示す理論化学式を有するNbドープドPLZTの製
造に際し、133.33gのPbO、3.04gのLa
2 3 、38.78gのZrO2 、23.21gのTi
2 、および1.64gのNb2 5 をボールミルにて
48時間混合し、均一な原料混合物を得た。 Pb0.96La0.03(Zr0.5096Ti0.4704Nb0.021-0.03/43 (7) 次いで、得られた原料混合物を900℃で10時間大気
中で仮焼し、最後に1リットル/分の流量の窒素ガスを
絶えず供給排出している焼結炉において1200℃で2
時間焼結し、目的物を得た。得られたNbドープドPL
ZTから4×2×0.5mmの小片を切り出し、その4
×2mm面を鏡面研磨して供試サンプルを得た。
【0014】比較例1 焼結時における窒素ガスに代えて酸素ガスとしたことだ
けが実施例1と異なるNbドープドPLZTの製造を行
った。
【0015】比較例2 焼結の後、窒素ガス雰囲気下、900℃で1時間熱処理
したことのみ比較例1と異なるNbドープドPLZTの
製造を行った。
【0016】実施例2 ドーパントとしてTaを2mol%含有し、下記 (8)
式に示す理論化学式を有するTaドープドPLZTの製
造に際し、132.61gのPbO、3.02gのLa
2 3 、38.57gのZrO2 、23.08gのTi
2 、および1.64gのTa2 5 をボールミルにて
48時間混合し、均一な原料混合物を得た。 Pb0.96La0.03(Zr0.5096Ti0.4704Ta0.021-0.03/43 (8) 次いで、得られた原料混合物を900℃で10時間大気
中で仮焼し、最後に1リットル/分の流量の窒素ガスを
絶えず供給排出している焼結炉において1200℃で2
時間焼結し、目的物を得た。得られたTaドープドPL
ZTから4×2×0.5mmの小片を切り出し、その4
×2mm面を鏡面研磨して供試サンプルを得た。
【0017】比較例3 焼結時における窒素ガスに代えて酸素ガスとしたことだ
けが実施例2と異なるTaドープドPLZTの製造を行
った。
【0018】比較例4 焼結の後、窒素ガス雰囲気下、900℃で1時間熱処理
したことのみ比較例3と異なるTaドープドPLZTの
製造を行った。
【0019】各実施例および比較例から得た各ドープド
PLZTにつき、UV強度100mW/cm2 の条件下
で光起電流と光起電力とを測定し、その結果を下表1に
示した。
【0020】
【表1】
【0021】表1から明らかな通り、本発明の方法によ
って得られたドープドPLZTは、比較例2、4の従来
法から得られた物と比較してやや劣るものの、実用的に
は十分な性能を有している。比較例1、3の酸素中焼結
の場合と比較から、窒素ガスでの焼結の効果は明らかで
ある。
【0022】
【発明の効果】以上のように、本発明の製造方法によっ
て、ドープドPLZTが安価に製造することができるよ
うになるので、その用途の拡大や大量使用が実現する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋山 守人 佐賀県鳥栖市宿町字野々下807番地1 工 業技術院 九州工業技術研究所内 (72)発明者 高瀬 晃 佐賀県鳥栖市宿町字野々下807番地1 工 業技術院 九州工業技術研究所内 (72)発明者 馬場 俊之 兵庫県尼崎市東向島西之町8番地 三菱電 線工業株式会社内 (72)発明者 平岡 誠 兵庫県尼崎市東向島西之町8番地 三菱電 線工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Pb、La、Zr、Tiおよびドーパン
    トの各原料の混合物を不活性ガス雰囲気中で加熱焼結す
    ることを特徴とするドーパントが添加されたPLZTの
    製造方法。
  2. 【請求項2】 不活性ガスが、窒素、アルゴンからなる
    群から選ばれた少なくとも1種である請求項1記載のド
    ーパントが添加されたPLZTの製造方法。
  3. 【請求項3】 加熱焼結前の原料混合物中におけるP
    b、La、Zr、Tiおよびドーパントの各量が、製造
    目的物質の理論化学式中での化学量論比となっている請
    求項1または2記載のドーパントが添加されたPLZT
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 ドーパントが、Ta、W、Nbである請
    求項1または2記載のドーパントが添加されたPLZT
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 下式(1)で示される理論化学式を有す
    る物質の製造にあたり、原料の混合比が下式(2)に示
    される重量比とする請求項3記載のドーパントが添加さ
    れたPLZTの製造方法。 Pb0.965 La0.03(Zr0.5148Ti0.4752Ta0.011-0.03/43 (1) PbO:La2 3 :ZrO2 :TiO2 :Ta2 5 =98.25:2.2 3:28.72:17.19:1 (2)
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1354861A1 (en) * 2000-12-28 2003-10-22 Bosch Automotive Systems Corporation Ceramic material and piezoelectric element using the same
JP2012148494A (ja) * 2011-01-19 2012-08-09 Seiko Epson Corp 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置、並びに圧電素子

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