JPH09276589A - 洗濯機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 風呂水を風呂水給水用ポンプによって洗濯槽
に供給するためのホースの長さを調節できるようにす
る。 【解決手段】 洗濯機の本体１内に設けられた風呂水給
水用ポンプ４の吸入側にホース５を連結し、その先端の
フィルタ７を浴槽内の水中に浸漬する。この状態で風呂
水給水用ポンプ４が運転されると、風呂水がホース５を
介して吸引され、洗濯槽内に供給される。ホース５には
伸縮可能で且つ押し縮めたときその縮小形態を保持可能
な蛇腹状部分８が設けられており、その蛇腹状部分８を
伸縮することにより、ホース５の長さを洗濯機と浴槽と
の距離に応じて調節できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はホースを介して浴槽
の水を洗濯槽に供給する風呂水給水用ポンプを備えた洗
濯機に関する。

【０００２】

【発明が解決しようとする課題】最近の洗濯機には、風
呂の残り湯（風呂水）を利用して洗濯できるように、風
呂水給水用ポンプを備えたものがある。このものでは、
風呂水を浴槽から洗濯機に供給するためのホースを備え
ており、洗濯を終えた後は、そのホースを取り外して別
の場所に保管するようにしている。

【０００３】しかしながら、風呂水給水用ポンプのホー
スは洗濯機と浴槽との間を繋ぐために全長が通常略５ｍ
と比較的長く、保管時にホースをコイル状に巻いても相
当かさ張る。このため、ホースの保管には広いスペース
が必要となり、保管場所に困るという問題がある。

【０００４】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、風呂水を風呂水給水用ポンプによって
洗濯槽に供給するためのホースの全長を短くすることが
できる洗濯機を提供するにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明はホースを介して
浴槽の水を洗濯槽に供給する風呂水給水用ポンプを備え
た洗濯機において、前記ホースに、伸縮可能で且つ押し
縮めたときその縮小形態を保持可能な蛇腹状部分を設け
たことを特徴とするものである。この構成によれば、ホ
ースの蛇腹状部分を押し縮めることにより、該ホースの
全長を短縮できる。このため、不使用時にホースを洗濯
機から取り外して保管する場合でも、それ程広いスペー
スを必要としない。

【０００６】この場合、ホースは蛇腹状部分を押し縮め
たときの全長が伸張状態での全長の略３分の１〜５分の
１になるようにすることが好ましい。このようにする
と、不使用時にホースを洗濯機の本体の側面に沿わせた
状態で掛け保持する構成を採用することが可能となり、
ホースを逐一洗濯機から取り外さずとも済むように構成
することが可能となる。

【０００７】本発明は、ホースの蛇腹状部分の途中にス
トレート部分を設けることができる。このようにする
と、ホースが長すぎる場合、ホースをストレート部分で
切断して使用することができる。この場合、ストレート
部分は浴槽側先端部と同径に形成されていることが好ま
しく、このようにすれば、ホースを切断しても、切り離
されて捨てられる側に先端に接続されていたフィルタな
どをそのまま使用できる。また、本発明では、細菌やか
びの繁殖を抑えるために、ホースを抗菌剤入りの材料で
形成することができる。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明を全自動洗濯機（脱
水兼用洗濯機）に適用した一実施例につき図１〜図５を
参照しながら説明する。図１に示すように、本体１は外
箱２の上部にトップカバー３を装着して構成されてお
り、図示はしないが、周知のように外箱２内には水受槽
が揺動自在に配設されていると共に、該水受槽内には洗
濯槽および脱水槽兼用の回転槽が収納されている。

【０００９】上記トップカバー３の後部内側には、風呂
水給水用ポンプ４が配設されており、この風呂水吸水用
ポンプ４は図示しない制御装置によって制御され、風呂
水使用の洗濯コースが選択されたとき、洗剤洗い、およ
びすすぎ洗いの給水時に運転されるようになっている。
そして、風呂水給水用ポンプ４はその運転時にホース５
を介して浴槽内の水を吸引し、これを図示しない回転槽
内に供給するようになっている。

【００１０】さて、前記ホース５の一端部には図２にも
示すように着脱管継手６が装着されており、この着脱管
継手６をトップカバー３に形成された差し込み孔３ａに
挿入すると、該着脱管継手６が風呂水給水用ポンプ４の
パイプ状の吸入口に連結されるようになっている。従っ
て、ホース５は着脱管継手６を介して風呂水給水用ポン
プ４の吸入口に着脱可能に連結されるものであり、そし
て、着脱管継手６を取手６ａを握った状態で引き上げる
と、着脱管継手６を風呂水給水用ポンプ４の吸入口から
取り外すことができるようになっている。

【００１１】また、図３に示すように、ホース５の他端
部たる浴槽側端部には浴槽内の水に浸漬されるフィルタ
７が装着されている。このフィルタ７には掛合部として
のフック７ａが一体に設けられており、本体１の例えば
トップカバー３の側部に形成された被掛合部としての掛
合孔３ｂにフック７ａを引っ掛け保持できるようになっ
ている。なお、フィルタ７側に掛合孔（掛合部）を形成
し、本体１側にフック（被掛合部）を設けるようにして
も良い。

【００１２】さて、前記ホース５は図４に示すように両
端部および途中部分例えば中央部分を残して蛇腹状に形
成されている。蛇腹状部分８は図５に示すように山部の
両側の斜面部８ａ，８ｂの角度α、βが大小異なってお
り、それら斜面部８ａ，８ｂの傾斜に沿った長さは大傾
斜角側である斜面部８ａの方が小傾斜角側である斜面部
８ｂよりも短くなっている。

【００１３】このような蛇腹状部分８をもったホース５
は該蛇腹状部分８を押し縮めたり、引き伸ばしたりする
ことによって伸縮できるようになっている。そして、上
述のように蛇腹状部分８の各山の両斜面部８ａ，８ｂの
長さＬ1 ，Ｌ2 が長短異なっていることにより、当該蛇
腹状部分８が押し縮められると、その押し縮められた状
態を保持するようになる。

【００１４】すなわち、蛇腹状部分８が押し縮められる
と、短尺側の斜面部８ａが図５（ａ）に示す状態から同
図（ｂ）に示すように円弧状に撓んで山の頂点を通る垂
直線Ｌを長尺な傾斜面８ｂ側に通過するようになる。す
ると、斜面部８ａが自身の復元力により矢印Ａ方向の付
勢されて山の頂点を中心として同方向に回動し、同図
（ｃ）に示すように長尺側の斜面部８ｂに重なる。この
ように縮んだ状態となると、最早、伸張方向の外力が与
えられない限り、斜面部８ａが矢印Ａとは反対方向に回
動することはなく、この結果、蛇腹状部分８は押し縮め
られた状態を保持するのである。

【００１５】かかるホース５は細菌、かび、或いは臭い
などを抑えるために、抗菌剤、例えば大和化学工業株式
会社製のアモルデンＴＳ−２０５（商品名）を混入した
ポリプロピレンなどの耐熱性プラスチックにより形成さ
れている。そして、このホース５の全長は、蛇腹状部分
８の伸張状態で例えば略５ｍに設定され、蛇腹状部分８
の全体を押し縮めた状態ではその略３分の１〜５分の１
の長さ（１〜１．６ｍ程度）になるように設定されてい
る。

【００１６】一方、ホース５の両端部および中央部分は
パイプ状のストレート部分９ａ〜９ｃになっている。こ
の場合、両端のストレート部分９ａ，９ｃの径は同一に
設定され、中央部分のストレート部分９ｂの径もそれら
両端のストレート部分９ａ，９ｃの径と同一に設定され
ている。なお、各ストレート部分９ａ〜９ｃには断面半
円状の膨出部９ｄが形成されており、これによりストレ
ート部分９ａ〜９ｃが潰れたりしないように補強が図ら
れている。

【００１７】上記構成において、風呂水を洗濯水として
利用する場合には、ホース５の着脱管継手６を風呂水給
水用ポンプ４の吸入口に連結し、そしてホース５を床に
沿わせて浴室に導き、先端のフィルタ７を浴槽の水中に
浸漬する。このとき、洗濯機と浴槽との距離に比べてホ
ース５が長過ぎる場合には、蛇腹状部分８を部分的に押
し縮めたり、或いは蛇腹状部分８全体を押し縮めたりし
てホース５の長さを調節する。

【００１８】そして、風呂水使用の洗濯コースを選択し
て洗濯運転を行わせると、風呂水給水用ポンプ４が洗剤
洗い、およびすすぎ洗いの給水時に運転されて浴槽内の
水をホース５を介して吸引し、これを図示しない回転槽
内に供給する。このとき、ホース５の蛇腹状部分８はそ
れ自身の形状により、また中央のストレート部分９ｂは
膨出部９ｄにより補強されているので、風呂水給水用ポ
ンプ４の給水運転によりホース５内が負圧となってもホ
ース５が潰れて管路抵抗が増大するというような不具合
を生ずることはない。

【００１９】洗濯を終了した後、着脱管継手６を風呂水
給水用ポンプ４の吸入口から外し、蛇腹状部分８を押し
縮めてホース５の全長を短縮する。そして、ホース５を
コイル状に巻いて適宜の場所に保管する。このとき、ホ
ース５の長さは短いので、それ程かさ張ることはなく、
小さなスペースしかない場所にでも保管できる。

【００２０】また、本実施例では、特に、ホース５を別
の場所に保管しなくとも良い。すなわち、着脱管継手６
は風呂水給水用ポンプ４の吸入口に連結したままにし、
蛇腹状部分８全体を押し縮めて当該ホース５の全長を伸
張時の３分の１〜５分の１程度にし、そして、フィルタ
７のフック７ａをトップカバー３の掛合孔３ｂに引っ掛
け保持する。このようにすることにより、ホース５を図
１に示すように本体１側面に沿ってＵ字状に吊り下げた
状態に掛け保持しておくことができるものである。

【００２１】ここで、本体１の高さ寸法は洗濯物の出し
入れのし易さなどを考慮して通常は８５ｃｍ程度に設定
される。このため、蛇腹状部分８全体を押し縮めてホー
ス５の全長を伸張時の３分の１〜５分の１程度にする
と、ホース５の全長は、伸張時５ｍのものであっても、
１〜１．６ｍ程度になるため、上述のように、フック７
ａを掛合孔３ｂに引っ掛ければ、ホース５は本体１側面
に沿ってＵ字状に吊り下げられた状態に掛け保持できる
ものである。

【００２２】そして、再度、風呂水利用の洗濯コースで
洗濯する場合には、フック７ａを掛合孔３ｂから外し、
そして、蛇腹状部分８を適宜引き伸ばしてホース５の長
さを洗濯機と浴槽との距離に合わせて調節しながら、フ
ィルタ７を浴槽内の水中に浸漬し、洗濯運転を開始する
ものである。

【００２３】このように蛇腹状部分８を伸縮することに
より、ホース５の長さを洗濯機と浴槽との距離に合わせ
て調節することができるので、あえてホース５を切断し
て使用する必要がない。このため、ホース５を現在住ん
でいる家屋に合うように切断してしまい、引っ越しをし
たときに新しい家屋ではそのホース５が短過ぎて使用で
きなくなるといった不具合が生ずることを解消できる。

【００２４】ことろで、家屋によっては蛇腹状部分８の
全体を押し縮めてもなおホース５が長過ぎる場合があ
る。この場合には、ホース５の中央部にストレート部分
９ｂが設けられているので、この中央部のストレート部
分９ｂを切断して使用することもできる。このとき、ス
トレート部分９ｂの径が両端のストレート部分９ａ，９
ｃの径と同一に設定されているので、２つに切断された
ホース５のどちらを使用する場合でも、切断端に着脱管
継手６或いはフィルタ７を取り付けることができる。

【００２５】なお、着脱管継手６を使用者が切断端に装
着し直すことは、水漏れ防止に確実性を期し難く、使用
中にホース５と着脱管継手６との間から水漏れを生ずる
おそれもあるので、着脱管継手６はホース５から外すこ
とができないようにしてストレート部分９ｂで切断した
とき、着脱管継手６側が使用されるように構成すること
が好ましい。この場合、両端のストレート部分９ａ，９
ｂの径を変え、中央のストレート部分９ｂの径を浴槽側
であるフィルタ７側の端部のストレート部分９ｃの径と
同一に設定するようにしても良い。

【００２６】また、ホース５の途中に設けるストレート
部分９ｂは中央部ばかりでなく、一端側に偏った部分に
設けても良い。また、ストレート部分９ｂは一か所だけ
でなく、複数箇所に設けるようにしても良い。図６は本
発明のホースの他の実施例を示す。この実施例のホース
１０が上記一実施例のホース５と異なるところは蛇腹状
部分にある。すなわち、上記一実施例で示したホース５
の蛇腹状部分８は１つずつ独立した山部（ホース５を一
周する山部）を多数並列させた形態のものとしている
が、この実施例のホース１０の蛇腹状部分１１は山部を
スパイラル状に連続させた形態のものに形成されてい
る。なお、ストレート部分は符号１２ａ〜１２ｃで示し
た。

【００２７】この場合も、山部の両側の斜面部１１ａ，
１１ｂの長さは長短異なっており、押し縮められると、
その押し縮められた状態を保持できるようになってい
る。そして、山部がスパイラル状に形成された蛇腹状部
分１２では、その両側を両手に持って山部の巻方向に捻
ると図５（ｃ）と同様に押し縮められた状態となり、こ
の状態から山部の巻方向と反対方向に捻ると図５（ａ）
と同様に伸張した状態となる。このため、ホース１０を
伸縮させるための操作性に優れたものとなる。

【００２８】なお、本発明は上記し且つ図面に示す実施
例に限定されるものではなく、例えば風呂水給水用ポン
プを内蔵した洗濯機ばかりでなく、外付けタイプの洗濯
機、すなわち風呂水給水用ポンプを浴槽内に浸漬し、風
呂水給水用ポンプの吐出口に接続されたホースを洗濯機
の給水口に接続して風呂水給水を行うタイプの洗濯機に
も適用することができる等、その要旨を逸脱しない範囲
で種々変更して実施することができる。

【００２９】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば次
のような効果を得ることができる。請求項１記載の発明
では、蛇腹状部分を押し縮めてホースの長さを短くする
ことができるので、ホースを洗濯機から取り外して保管
する場合でも、それ程広いスペースを必要としない。

【００３０】請求項２記載の発明では、ホースを本体の
側面に掛け保持できる。請求項３記載の発明では、ホー
スが長過ぎる場合、ストレート部分で切断することがで
きる。請求項４記載の発明では、切断したホースにそれ
まで装着されていたフィルタなどを装着し直すことがで
きる。請求項５記載の発明では、抗菌剤によりホースに
細菌やかびが繁殖することを抑制できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す斜視図

【図２】ホースを風呂水給水用ポンプの吸入口へ連結す
る状態で示す斜視図

【図３】ホース先端の本体への掛合構成を示す断面図

【図４】一部切除して示すホースの断面図

【図５】ホースの蛇腹状部分の縮小過程を示す図

【図６】本発明の他の実施例を示す図４相当図

【符号の説明】

図中、１は本体、４は風呂水給水用ポンプ、５はホー
ス、６は着脱管継手、７はフィルタ、７ａはフック、８
は蛇腹状部分、９はストレース部分、１０はホース、１
１は蛇腹状部分、１２ａ〜１２ｃはストレート部分であ
る。

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ホースを介して浴槽の水を洗濯槽に供給
   する風呂水給水用ポンプを備えた洗濯機において、 前記ホースに、伸縮可能で且つ押し縮めたときその縮小
   形態を保持可能な蛇腹状部分を設けたことを特徴とする
   洗濯機。
2. 【請求項２】 ホースは蛇腹状部分を押し縮めたときの
   全長が伸張状態での全長の略３分の１〜５分の１になる
   ことを特徴とする請求項１記載の洗濯機。
3. 【請求項３】 ホースの蛇腹状部分の途中にストレート
   部分が設けられていることを特徴とする請求項１記載の
   洗濯機。
4. 【請求項４】 ストレート部分は浴槽側先端部と同径に
   形成されていることを特徴とする請求項３記載の洗濯
   機。
5. 【請求項５】 ホースは抗菌剤入りの材料で形成されて
   いることを特徴とする請求項１記載の洗濯機。