JPH09272419A - 緩減速度付加制御装置 - Google Patents

緩減速度付加制御装置

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JPH09272419A
JPH09272419A JP8111339A JP11133996A JPH09272419A JP H09272419 A JPH09272419 A JP H09272419A JP 8111339 A JP8111339 A JP 8111339A JP 11133996 A JP11133996 A JP 11133996A JP H09272419 A JPH09272419 A JP H09272419A
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JP
Japan
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deceleration
value
accelerator
braking
target
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Application number
JP8111339A
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English (en)
Inventor
Hisashi Yanase
尚志 梁▲せ▼
Takao Morita
隆夫 森田
Mitsuhiko Harayoshi
光彦 原良
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は車両の運転状況や道路状況に応じて
補正してきめ細かに緩制動力を制御する緩減速度付加制
御装置を提供する事を目的とする。 【解決手段】 本発明は、車両の制動装置に制動力を自
動的に付加する制動力付加機構1を作動して緩減速制御
する緩減速度付加制御装置であり、アクセルペダル22
の非操作状態をアクセルペダル戻しスイッチ34がON
することにより検知して目標減速度値を設定し、該目標
減速度値を、車両の運転状態および道路状態のうち少な
くとも一方に基づいて補正するとともに、前記目標減速
度値が所定値未満のときはその目標減速度値を、所定値
を越える場合はその所定値を出力して、その目標減速値
に応じて前記制動力付加機構1を作動させ減速度付加を
行わせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の制動装置に
制動力を自動的に付加する制動力付加機構を作動して緩
減速制御する緩減速度付加制御方法及び装置、詳しく
は、アクセルペダルの非操作状態を検知して、自動的に
前記制動力付加機構を作動する緩減速度付加制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より緩減速度を付加する方法とし
て、ドライバの操作により減速度の大きさとタイミング
を決めて減速度を付加するリターダ方式、ドライバの操
作によりシフトダウンして一定の減速度を付加する手動
シフト・エンジンブレーキ方式、ドライバの意図、走行
環境等を推定して自動的にシフトダウンする自動シフト
・エンジンブレーキ方式等が知られている。
【0003】前記リターダ方式は、熟練ドライバの運転
技量を前提にし、ドライバの特別の操作で主制動装置の
負荷を軽減する目的のために、主に大型トラックに採用
されているが、一般ドライバが運転する乗用車では操作
の煩わしさ、正確な減速度付加操作ができない等の問題
がある。
【0004】また、前記手動シフト・エンジンブレーキ
方式は、シフトレバーの各段はギア比で決められている
ために、付加できる減速度が車両の特性によりほぼ固定
化されてしまうとともに、ドライバの手動によるシフト
ダウン操作により応答性に遅れがあり、エンジン回転数
の増大により騒音を伴う等の問題がある。
【0005】また、前記自動シフト・エンジンブレーキ
方式は、ドライバの走行状況を判別して、ブレーキ力を
段階的に制御することが可能であり、道路の勾配や、屈
曲状況に応じた減速度付加ができイージードライブに有
効であるが、減速度を付加するかどうかは車両の判断に
よるためにドライバの意志に反することも起こり得る。
また、前述のように付加できる減速度が車両の特性によ
りほぼ固定化されてしまうとともに、付加できる減速度
が段階的で、シフトダウン操作により応答性に遅れがあ
り、応答性確保と変速ショック低減及び、エンジン回転
数の増大により騒音を伴う等の問題がある。
【0006】これらの従来技術は、ドライバの特別の操
作により減速度が付加され、また、車両により自動的に
減速度付加操作がされる場合であっても、付加できる減
速度が段階的で、シフトダウン操作により応答性に遅れ
があるとともに、ドライバがアクセルペダルを踏んでい
るのに減速度が付加されるというように、ドライバの意
志に反することが起こりうるために、アクセルペダルの
非操作状態を検知して減速度が付加される機構が望まれ
る。そして、アクセルペダルが踏まれていないときに制
動装置が作動する技術を開示したものに、特開平4ー1
18344号公報(先行例1)が知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記先行例1は、アク
チュエータの作動により制動力を発生させる補助制動装
置を、アクセルペダルと所望の間隔をあけて、一端を電
気回路と関連させたスイッチを対設し、アクセルペダル
とスイッチが衝接してスイッチがONの状態に入ること
により、電磁スイッチを作動して、ファンベルトに接続
することにより、エンジンの回転力をギアポンプに連動
させ、発生した油圧を各ホイールシリンダに送圧し緩ブ
レーキがかかるように構成されている。
【0008】よって、アクセルペダルが踏み込まれてい
る状態から該アクセルペダルが設定値以上の速度で戻さ
れたとき運転者に急制動の意志があると判定し、補助ブ
レーキを作動させて空走距離の短縮をはかるものであ
り、アクセルペダルをゆっくり戻した場合には補助制動
装置は作動せず、この技術は急制動補助を目的としたも
のである。したがって、この先行例1は緩制動力を車両
の運転状況や道路状況に応じて補正してきめ細かに制御
するものではない。しかしながら、ドライバにはアクセ
ルペダルの踏み込みを解除しても必ずしも急制動に結び
つくものではなく、なだらかに緩制動を要求する場合も
ある。そして、一般的にドライバがアクセルペダルから
足を離すのは、その速度での走行を望まずに、衝突等の
危険が生じない範囲で違和感のない減速が行われる場合
である。
【0009】上述の事情に鑑み、本発明は車両の運転状
況や道路状況に応じて補正してきめ細かに緩制動力を制
御する緩減速度付加制御装置を提供する事を目的とす
る。また、本発明の他の目的は、違和感のない減速が行
われる緩減速度付加制御装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決する為の手段】本発明の請求項1は、車両
の制動装置に制動力を自動的に付加する制動力付加機構
を作動して緩減速制御する緩減速度付加制御装置であ
る。そして、アクセルペダルの操作状態を検出するアク
セル操作状態検出手段と、車両の目標減速度値を設定も
しくは/および、車両の運転状態および道路状態のうち
少なくとも一方に基づいて前記目標減速度値を補正する
目標減速度設定補正手段と、前記制動力付加機構を、前
記目標減速度値に基づいて制御する弁制御手段とを備
え、前記アクセル操作状態検出手段によってアクセルが
復帰状態であると判定された場合に、前記弁制御手段に
よって前記目標減速度値に応じて前記制動力付加機構を
作動させ減速度付加を行わせることを特徴とするもので
ある。
【0011】かかる技術手段によれば、アクセル操作状
態検出手段によってアクセルが復帰状態であると判定さ
れた場合に、前記弁制御手段によって前記目標減速度値
に応じて前記制動力付加機構を作動させ減速度付加を行
わせる、ドライバが減速を望む動作と一致し、違和感が
ない。また、目標減速度値を、設定もしくは/および、
車両の運転状態および道路状態のうち少なくとも一方に
基づいて前記目標減速度値を補正するので、運転状況、
道路状況に合った減速度付加を行うことができる。
【0012】また、緩減速度付加制御装置の目標減速度
値が所定値未満のときはその目標減速度値を出力し、所
定値を越える場合はその所定値を出力するように構成す
ると好ましい。このように構成すると、前記所定値を適
宜設定することにより、ドライバの通常行われる大部分
の制動操作に合わせて所定値を設定することができ、急
制動のようなレアケースの減速度付加を回避することが
できる。
【0013】また、前記目標減速度値は、道路勾配、道
路の屈曲度合い、アクセルの復帰頻度、ドライバ自身に
よる制動頻度、車輪のスリップ率、車速、及び道路の路
面状況のうち少なくとも1以上に基づいて補正されるよ
うに構成すると好ましい。
【0014】前記目標減速度値を道路勾配に基づいて補
正するように構成すると、走行環境の道路勾配に基づい
て自動的に補正された減速度付加が行われるので、安全
運転が容易となる。また、前記目標減速度値を道路の屈
曲度合いに基づいて補正されるように構成すると、走行
環境に加えて走行状況によって前記目標減速度値が補正
されるので、スポーツ的走行を可能とするとともに、さ
らに安全運転が容易になる。
【0015】また、前記目標減速度値をアクセルの復帰
頻度に基づいて補正されるように構成すると、アクセル
の復帰頻度が高い場合は、付加減速度目標値を低く、ア
クセル復帰頻度が低い場合は、付加減速度目標値を高く
ドライバの癖に合わせて補正できる。また、アクセルの
復帰頻度が低い場合は、補正係数を1に設定し、アクセ
ルの復帰頻度が高い場合は、減速度付加と加速が繰り返
されていると判断して付加減速度目標値を低く補正され
るように設定すると、過度の加速、減速度を低減できス
ムーズな走行と燃費の悪化を防止できる。
【0016】また、道路勾配に基づいて設定された前記
目標減速度値をドライバ自身による制動頻度に基づいて
補正されるように構成すると、ドライバの癖や好みで減
速度が決定される。図6のマップ66は、アクセルの復
帰頻度(アクセルSW頻度)とドライバ自身による制動
頻度との比を頻度比率Kf′とし、該頻度比率を横軸に
頻度比率係数Kf′を縦軸として示されている。
【0017】頻度比率が1.0に近いとアクセルSW頻
度とドライバ自身による制動頻度が等しく、緩減速度付
加によるドライバ自身の制動操作を低減する効果が得ら
れ無かったことを意味するので、付加減速度を大きくす
るように係数Kf′=1.5を出力して目標減速度値を
補正する。また、頻度比率が3.0付近では、付加減速
度が高すぎて自動的な制動回数が多く、燃料消費が増大
するので付加減速度を小さく、係数Kf′=1.0以下
を出力して目標減速度値を補正する。このように、ドラ
イバの癖や好みに応じて減速度が決められるので、あら
ゆるドライバに対して違和感なく適用される。
【0018】また、前記目標減速度値を車輪のスリップ
率に基づいて補正されるように構成するとスポーツ的走
行が容易となる。スリップ率は測定時の車輪の回転数
と、測定時の車速に対するスリップしない場合の車輪の
回転数との比で与えられる。そして、スリップ率係数K
wを縦軸に、前記スリップ率を横軸にとり、図7にマッ
プ67として示されている。
【0019】スリップ率が所定値より小さい場合、前記
マップ67から係数Kw=1.0が出力され、目標減速
度値は保持され、減速度付加がなされるが、スリップ率
が所定値と等しいか、所定値より大きい場合は、一定時
間係数Kw=0となり、減速度付加はなされない。この
場合は、一定時間が経過すると再度スリップ率検出手段
52が駆動して係数を検出する。このように構成する
と、走行状況によって前記目標減速度値が補正されると
ともに、摩擦力の少ないスリップしやすい路面におい
て、減速度付加による車輪ロックを回避でき、スポーツ
的走行及び、安全運転がさらに容易になる。
【0020】また、前記目標減速度値は車速に基づいて
補正されるように構成することができる。図8のマップ
68に示されるように、速い車速の場合は、係数Kvは
小さくして減速度付加を押さえ、中速の場合は係数Kv
を大きくして減速度に重きをおき、一定の車速以下では
係数Kvをゼロとし、車速に見合った減速度値を付加で
きる。
【0021】また、前記目標減速度値は、路面状態、特
に路面の滑りやすい状態に基づいて補正されるように構
成することができる。図9のマップ69に、滑りやすい
状態係数Kpを縦軸に滑りやすさを横軸にとって示すよ
うに、滑りやすさが増加するにつれて係数Kpは減少す
る。車両諸元と走行状況により予測される、高い摩擦係
数路面の旋回横加速度GYB、現在の横加速度G、しき
い値△Gとすると、滑りやすさはGYB−(G+△G)
で表され、旋回横加速度GYBに比較して横加速度Gが
小さいほど滑りやすさは増加し、係数Kpは減少する。
【0022】このように構成すると、走行時の横加速度
Gにしきい値△Gをを加えた値が高い路面の摩擦係数に
おける横加速度よりも小さいときに滑りやすい状態と判
断される。GYB=(G+△G)のときは、係数Kpは
1.0となり、所定の滑りやすさまで連続的に係数Kp
は小さくなり、きめ細かい減速度付加制御が可能であ
る。そして、滑りやすい状態に達すると係数Kpはほぼ
ゼロとなり減速度は付加されない。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載
されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置
などは特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲
をそれのみに限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎ
ない。
【0024】図1は、本発明の実施例に係る基本構成図
である。同図において、1はブレーキペダル、2は該ブ
レーキペダル1に連動連結されたプッシュロッド、10
は倍力装置である。
【0025】該倍力装置10は、ハウジング20内を大
気室(以下A室という)11、負圧室(以下B室とい
う)12、制御室(以下C室という)13の3つの室に
ダイヤフラム19、23により区画し、中央のB室12
にエンジンの吸気管からの負圧を導くとともに、A室1
1及びC室13に大気を導くようにして、ブレーキペダ
ル1からプッシュロッド2を介して開閉駆動される負圧
弁15及び大気弁16を該ブレーキペダル1により開閉
し、ブレーキペダル1に附与される踏力を倍力してブー
スターピストン14からマスターシリンダ8に伝達する
ように構成されている。
【0026】4は負圧切換弁、5は大気圧切換弁であ
り、C室13への負圧あるいは大気圧の供給、遮断を切
り換える機能を備える。21はB室12の負圧導入口、
22はC室13の圧力導入口であり、B室12にはエン
ジンの吸気管から負圧管6及び負圧導入口21を経てエ
ンジン負圧が導入され、またC室13には前記負圧切換
弁4及び大気圧切換弁5の切り換えによってエンジン負
圧あるいは大気圧が選択的に導入されるようになってい
る。
【0027】3はプッシュロッド2及び大気弁16の戻
し用スプリング、17は前記負圧弁15の戻し用スプリ
ング、18はブースターピストン14の戻し用スプリン
グである。マスタシリンダ8はブレーキペダル1の押圧
によりプッシュロット2の左行により、またはA室11
及びB室12内の差圧によりブースターピストン14の
左行により作動して、該マスタシリンダの油圧変化は内
部のセンサにより後述するCPU30に送出可能に構成
されている。
【0028】CPU30には、アクセルペダル9がドラ
イバの足によって踏み込まれていない初期位置に復帰し
ているときにON信号を発生しするアクセル戻しスイッ
チ34と、減速度付加手段によって自動的に行われる制
動力が不十分であるとき警報する警報部33と、負圧切
換弁4、大気圧切換弁5を切り換え制御する各制御端子
T1,T2と、エンジン回転速度、エンジン吸入空気
量、車速、各車輪速度、操舵角等を検出する図示しない
センサ、各測定または演算値を一時記憶するRAM3
1、予め設定された処理プログラムを記憶するROM等
が接続されている。
【0029】次に、倍力装置10の動作を説明する。図
1において、通常走行時には負圧切換弁4が開、大気圧
切換弁5が閉とされることにより、B室12とともにC
室13へもエンジン負圧が導入される。さらに、ブレー
キペダル1が踏み込まれていないので、プッシュロッド
2が左行せず、負圧弁15が開となるとともに大気弁1
6は閉となっていて、B室12内の負圧が負圧弁15を
介してA室11にも導入される。これによってA室1
1、B室12、C室13の全てが負圧となり、倍力装置
10は不作動となる。
【0030】通常制動時には、ブレーキペダル1を踏み
込むとプッシュロッド2を介して負圧弁15が左行して
ブースターピストン14に着座せしめられることにより
閉じられるとともに、大気弁16が左方に押されて開弁
する。これにより、B室12とA室11との間は遮断さ
れ、A室11には大気弁16を介してフィルタ25から
大気が導入され、A室11の大気圧とB室12(及びC
室13)の負圧との差圧によってブースターピストン1
4が左方に押され、プッシュロッド2に附与される踏力
が倍力されてマスターシリンダ8に伝達され車両は制動
される。
【0031】プッシュロッド2に附与される踏力が解除
されると、プッシュロット2はスプリング3及び17に
よって右行し、大気弁16が負圧弁15と接触し大気弁
16が閉成し、負圧弁15がさらに右行して負圧弁15
とブースターピストン14とが非接触となり、負圧弁1
5が開成し、A室はB室と導通することにより、A、B
及びC室ともに負圧となり、スプリング18の付勢力に
よりブースターピストン14は右行し、倍力装置10は
通常状態に復帰する。
【0032】緩減速時には、切換弁4及び5の制御端子
T1,T2に制御信号パルスを送り、負圧切換弁4が
閉、大気圧切換弁5が開に切り換えられ、C室13は大
気圧となり、ブースターピストン14はC室13とB室
12(負圧)との差圧により右方に移動する。該ピスト
ン14の右方への移動によって負圧弁15が閉となると
ともに大気弁16が開となり、A室11に大気圧が導入
され、A室11とB室12の差圧によりブースターピス
トン14は左方に押されてマスターシリンダ8に作用
し、該マスターシリンダ8を介して車両は制動される。
【0033】この状態から時間T経過すると、切換弁4
及び5は閉に切り換えられ、C室およびA室が大気圧、
B室が負圧に保持され、ブースターピストン14はスプ
リング18と平衡した位置を保持することにより所定の
緩減速度を付加することができる。緩減速度付加状態を
解除する場合は、切換弁4が開、切換弁5が閉に切り換
えられることによりC室に負圧が導入される。ブースタ
ーピストン14に作用する圧力差による力とスプリング
力との平衡がくずれ、ブースターピストン14は左行し
て大気弁16が閉成し負圧弁15が開成してA室に負圧
が導入され、ブースターピストン14はA室とB室の圧
力差により右行して緩減速度付加は解除され通常状態に
復帰する。
【0034】このように、負圧切換弁4及び大気切換弁
5を上記のように開閉することによって、ブレーキペダ
ル1を踏み込むことなく車両は緩やかに減速あるいは制
動される。そして、前記時間Tを制御することにより付
加減速度を制御することができる。尚、本実施例におい
て、上述の倍力装置は、負圧式倍力装置を用いて説明し
たが、これのみに限定されるものではなく、油圧式倍力
装置などその他の制動倍力装置も適用使用可能である。
【0035】図2は、本発明の第1実施例に係るブロッ
ク構成図である。この第1実施例は図1に示される倍力
装置10により構成される制動力付加手段44を道路勾
配に基づいて制御されるものである。検測演算手段40
は、車両に設けられた各種センサから送られくる、エン
ジン回転速度、エンジンの吸入空気量、車速、各車輪速
度、操舵角、アクセル戻しスイッチ出力信号、ブレーキ
のマスタシリンダ圧力などのデータ、もしくはこれらの
データから演算して加速度、横加速度等を後続の各回路
に送出する。
【0036】道路勾配検出手段41には、予め記憶され
ている、加速度とエンジンの吸入空気量との関係を表す
マップ60、及びエンジン回転速度と道路勾配との関係
を表したマップ61等を参照可能に構成され、前記検測
演算手段40からエンジン回転速度、エンジンの吸入空
気量、加速度及び車速のデータを受けて、道路勾配を検
出する。まず、所定時間内にエンジンの吸入空気量に対
して加速度が上昇する場合は道路が下降勾配であること
が、また、吸入空気量が増えても加速度が上昇しない場
合は登り勾配であることがマップ60からわかる。そし
て、マップ61からそのときのエンジン回転速度から道
路勾配DKを検出し、後続の減速度設定補正手段42に
送出する。
【0037】また、検測演算手段40の出力端子T8は
アクセル操作手段検出手段45に接続され、該検出手段
45はアクセル戻しスイッチ34(図1)がアクセルペ
ダルの復帰を検知してON信号を受けるとKa=1を出
力し、OFF信号を受けるとKa=0を出力するように
構成されている。そして、これらの出力信号Kaは後述
の減速度設定補正手段42に送出する。
【0038】減速度設定補正手段42は、道路勾配検出
手段42から道路勾配DK信号と、アクセル操作状態検
出手段からのKa信号を受けて、アクセル戻しスイッチ
34(図1)がOFFのときはKa=0となり、TG=
TGo*Ka=0となり減速度目標値TGは出力されな
いが、アクセル戻しスイッチ34がONのときKa=1
となり、マップ62により減速度目標値TGを出力す
る。下り勾配が大きいとTGは大きく、上がり勾配が大
きいとTGは小さくなる。
【0039】TG信号は後続の弁制御手段43の入力端
子T1に入力される。該弁制御手段43の出力端子T2
は後続の制動力付加手段44の負圧切換弁4(図1)の
制御端子T1に接続され、出力端子T2は制御力付加手
段44の大気圧切換弁5(図1)の制御端子T2に接続
されている。
【0040】弁制御手段43の動作条件は、あまり急激
な減速度がかからないように制限される。図10は制動
減速度の頻度例を示すもので、縦軸に制動頻度(%)、
横軸に制動減速度(M/S2 )を取り、市街地、高速道
路、山岳路走行を含む一般走行を行い、どのような減速
度で制動を行ったかの統計をとり、制動減速度別の制動
頻度を示している。同図によると、制動減速度3m/s
2 (0.3G)以下が全制動の約70%を占める。した
がって、この値を上限として減速度値を、TG=0.3
G(3m/s2 )と設定すると、ドライバが減速を望む
場合と良く一致し、通常の制動減速度使用域を越えた過
度の減速度が付加されず違和感がない。また、TG=
0.3Gを越える減速度が必要な場合は、ドライバのフ
ットブレーキングが行われる。
【0041】よって、弁制御手段43の動作条件は、T
G信号がTG=1.0Gの時は、制動力付加手段44の
弁制御手段43は負圧弁制御端子T1及び大気圧弁制御
端子T2に信号を送出し負圧切換弁4を開成するととも
に、大気圧切換弁5を閉成し、ドライバが自らブレーキ
ペダルを踏んで制動しTG<1Gとなるまで減速度の自
動的付加は行わない。TG信号が1G>TG≧0.3G
の時は、TG=0.3Gとして、制動力付加手段44の
弁制御手段43は負圧弁制御端子T1及び大気圧弁制御
端子T2に信号を送出し負圧切換弁4を閉成するととも
に、大気圧切換弁5を開成し、前記TGに該当する時間
Tだけ前記切換弁4、及び5を制御して減速度を付加す
る。また、TG<0.3Gのときは、マップ63に従っ
て減速度目標値TGが大きいときは各弁の制御時間を多
くし、TG値が小さいときは弁の制御時間を短くする。
【0042】本第1実施例は、上述のごとく構成され動
作するので、かかる技術手段によれば、アクセルペダル
の非操作状態を検知して目標減速度値を設定し、減速度
付加を行わせることができるので、ドライバが減速を望
む動作と一致し、違和感がない。また、前記目標減速度
値TGが所定値未満のときはその目標減速度値TGを、
所定値を越える場合はその所定値TGを出力しているの
で、その所定値を適宜設定することにより、ドライバの
通常行われる大部分の制動操作に合わせて所定値を設定
することができ、急制動のようなレアケースの減速度付
加を回避することができる。
【0043】そして、前記所定値は、制動減速度の3m
/s2 を上限としてTG=O.3Gと設定しているの
で、ドライバが減速を望む場合と良く一致し、通常の制
動減速度使用域を越えた過度の減速度が付加されず違和
感がない。
【0044】図3は、本発明の第2実施例に係るブロッ
ク構成図である。図2と同一部材は同じ符号を用いる。
第1実施例との相違点は、検測演算手段40から操舵角
及び横加速度データを受けて屈曲度合係数Ksを検出し
て、該係数Ksにより目標減速度TGoを補正する屈曲
度合検出手段を第1実施例に付加した点である。よっ
て、減速度設定補正手段42が出力するTG信号が、T
G=1.0Gの時減速度を行わず、1G>TG≧0.3
Gの時は、TG=0.3Gとして出力し、また、TG<
0.3Gのときは、マップ63に従って制御される点は
第1実施例の動作と同じである。
【0045】屈曲度合検出手段46は検測演算手段40
の出力端子T6から操舵角データを受け、出力端子T2
から横加速度データを受け、これらのデータに基づいて
屈曲度合を演算してマップ64から屈曲度合係数Ksを
検出して減速度設定補正手段42に送出するように構成
されている。
【0046】屈曲度合はハンドルの左右の操作角と操作
回数の大小で表すことができ、したがって、操作角速度
の量と操作回数との和で表される操舵角変化和として把
握することができる。図11は、屈曲度合係数検出方法
の説明図である。操舵角速度を縦軸に、時間を横軸にと
り、屈曲度合検出手段46によって演算された操舵角速
度をプロットすると(a)図のように変化する。操舵角
速度±4eg/sec内はほとんど直線状態と考えら
れ、それ以上の操舵角速度を所定時間(10秒間)に取
り込み、その積分値である斜線部分の和を操舵角変化和
とする。尚、前記所定時間の取り込み区間は0.25秒
毎に更新される。
【0047】前記操舵角変化和は、車両を所定の平均車
速で走行させると、一例として(b)図ように時間によ
って変化する。よって、本実施例では(c)図のごと
く、付加減速度補正率を縦軸に、操舵角変化和を横軸に
とり、通常左折もしくは右折時に取り込まれる大きい操
舵角変化和においては付加減速度補正率を150%とし
てラインL9のごとく一定にさせ、付加減速度補正率1
00%から前記一定値までラインL8のごとく直線的に
変化するように設定している。
【0048】かかる構成によれば、減速度設定補正手段
42は、道路勾配検出手段42から道路勾配DK信号
と、アクセル操作状態検出手段からのKa信号と、屈曲
度合検出手段46からのKs信号を受けて、アクセル戻
しスイッチ34(図1)がOFFのときはKa=0とな
り、TG=TGo*Ka*Ks=0となり減速度目標値
TGは出力されないが、アクセル戻しスイッチ34がO
NのときKa=1となり、マップ62により減速度目標
値TGを出力する。下り勾配が大きいとTGは大きく、
上がり勾配が大きいとTGは小さくなる。
【0049】本第2実施例は、上述のごとく構成され動
作するので、かかる技術手段によれば、道路勾配により
設定される目標減速度値を屈曲度合係数Ksにより補正
して、アクセルペダルの非操作状態を検知して減速度付
加を行わせることができるので、ドライバが減速を望む
動作と一致し、違和感がない。また、前記目標減速度値
TGが所定値未満のときはその目標減速度値TGを、所
定値を越える場合はその所定値TGを出力しているの
で、その所定値を適宜設定することにより、ドライバの
通常行われる大部分の制動操作に合わせて所定値を設定
することができ、急制動のようなレアケースの減速度付
加を回避することができる。
【0050】そして、前記所定値は、制動減速度の3m
/s2 を上限としてTG=O.3Gと設定しているの
で、ドライバが減速を望む場合と良く一致し、通常の制
動減速度使用域を越えた過度の減速度が付加されず違和
感がない。また、道路勾配に基づいて設定された前記目
標減速度値は、道路の屈曲度合いに基づいて補正される
ように構成しているので、走行環境に加えて走行状況に
よって前記目標減速度値が補正されるので、スポーツ的
走行を可能とするとともに、さらに安全運転が容易にな
る。
【0051】図4は、本発明の第3実施例に係るブロッ
ク構成図である。図3と同一部材は同じ符号を用いる。
第2実施例との相違点は、検測演算手段40から各車輪
速度、アクセル戻しスイッチ出力データを受けてアクセ
ルペダルの戻し頻度を計算し、該頻度に対する係数Kf
により目標減速度TGoを補正するアクセル戻しスイッ
チ係数演算手段を付加した点である。よって、減速度設
定補正手段42が出力するTG信号が、TG=1.0G
の時減速度を行わず、1G>TG≧0.3Gの時は、T
G=0.3Gとして出力し、また、TG<0.3Gのと
きは、マップ63に従って制御される点は第1実施例の
動作と同じである。
【0052】車輪減速度計算手段47は検測演算手段4
0から各車輪速度データを受け取り、単位時間dt内に
どの程度の速度低下dvがあったかを計算してdv/d
t=WGを求める。車輪減速度計算手段47の一方の出
力端子は、減速度設定補正手段42に接続され、WGデ
ータが前記WG≧0.3Gのとき減速度設定補正手段4
2にTG値を保持するように信号を送出する。また、他
方の出力端子は後続の減速度比較48に接続されてい
る。
【0053】この減速度比較手段48は、前記WGデー
タを受け取る入力端子、減速度設定補正手段42からT
Gデータを受け取る入力端子、及び後続のアクセル戻し
スイッチ係数演算手段49に信号出力を送出する出力端
子とを備えている。WG<0.3Gのときは、アクセル
戻しスイッチ係数演算手段49に信号を送り、アクセル
の復帰頻度データに基づいて補正係数Kfの演算を行わ
せる。
【0054】検測演算手段40から各車輪速度及び操舵
角のデータを受け、所定時間範囲の平均操舵角HAと車
輪速度Vを算出して、出力信号を送出する平均演算手段
52が設けられ、該平均演算手段52の出力端子はアク
セルペダル戻しSW頻度計算手段51に接続されてい
る。該アクセルペダル戻しSW頻度計算手段51は、前
記平均演算手段52、各車輪速度及び、アクセル戻しス
イッチ出力を受け、アクセル戻しスイッチの作動回数を
記憶するとともに、該作動回数、及び所定時間範囲のア
クセルペダル戻しスイッチ頻度をアクセル戻しスイッチ
係数演算手段49に送出可能に構成されている。
【0055】アクセルの復帰頻度データは、アクセルペ
ダル戻しSW頻度計算手段51からアクセル戻しスイッ
チ係数演算手段49に入力され、アクセル戻しSW頻度
を横軸にアクセル戻しスイッチ係数Kfを縦軸として示
されている図4のマップ65から補正係数Kfが検出さ
れる。
【0056】かかる構成によれば、減速度設定補正手段
42は、道路勾配検出手段41から道路勾配DK信号
と、アクセル操作状態検出手段からのKa信号と、屈曲
度合検出手段46からのKs信号と、アクセル戻しスイ
ッチ係数演算手段49からのKf信号を受けて、アクセ
ル戻しスイッチ34(図1)がOFFのときはKa=0
となり、TG=TGo*Ka*Ks*Kf=0となり減
速度目標値TGは出力されないが、アクセル戻しスイッ
チ34がONのときKa=1となり、マップ62により
減速度目標値TGoを出力し、マップ64による補正係
数Ksとマップ65による補正係数Kfとにより減速度
目標値TGoは補正されTG値が出力される。
【0057】つぎに、図13のフローを用いて動作説明
を行う。車両が走行を開始して、アクセルペダル戻しS
W頻度計算手段51はアクセル戻しスイッチ34(図
1)の作動回数をカウントする(100)が、車輪速度
Vが30km/hに達しないと、アクセルペダル戻しS
W頻度計算手段51はゼロを出力する。一方、道路勾配
もなく屈曲度も検出されないと、道路勾配検出手段41
からのDK信号はなく、また、屈曲度検出手段46から
KS信号もなく、よって、減速度設定補正手段42から
減速度目標値TGは送出されない。また、車輪速度が低
いときには、増速中であり、車輪減速度WGは0.3G
より低いために、減速度比較手段48は、アクセル戻し
スイッチ係数演算手段49に信号を送り、アクセルの復
帰頻度データに基づいて補正係数Kfの演算を行わせ、
補正係数Kf=1.0を検出する(101)が、減速度
目標値TGは出力されない。
【0058】平均演算手段52が操舵角値HAを読み
(102)、所定時間範囲の平均操舵角Hと車輪速度V
を計算(103)し、平均操舵角H≦30deg、車輪
速度V≧30km/hである場合(104)は、アクセ
ルペダルからドライバの足が離れたどうかをチェック
し、アクセル戻しスイッチが作動した場合は(10
5)、アクセルペダル戻しスイッチ頻度計算手段51は
所定時間内のアクセル戻しスイッチ作動回数を検出し
て、該作動回数をアクセル戻しスイッチ係数演算手段4
9に送り、マップ65から係数Kfを設定し、記憶す
る。
【0059】アクセルペダルが踏まれアクセルの戻しス
イッチが非作動となると前記係数Kfの記憶は保持さ
れ、アクセル戻しスイッチが動作していると(10
8)、補正係数Kfを減速度設定補正手段42に出力さ
れ、補正されたTG出力が送出される。
【0060】上述したように、本実施例によると、道路
勾配に基づいて設定された前記目標減速度値は、道路の
屈曲度合い及び、アクセルの復帰頻度に基づいて補正さ
れるように構成されているので、アクセルの復帰頻度が
高い場合は、付加減速度目標値を低く、アクセル復帰頻
度が低い場合は、付加減速度目標値を高くドライバの癖
に合わせて補正できる。また、アクセルの復帰頻度が低
い場合は、補正係数を1に設定し、アクセルの復帰頻度
が高い場合は、減速度付加と加速が繰り返されていると
判断して付加減速度目標値を低く補正されるように設定
すると、過度の加速、減速度を低減できスムーズな走行
と燃費の悪化を防止できる。
【0061】図5は、本発明の第4実施例に係るブロッ
ク構成図である。図4と同一部材は同じ符号を用いる。
第3実施例との相違点は、第3実施例におけるアクセル
戻しスイッチ係数演算手段による目標減速度TGoを補
正する代わりに、検測演算手段40から各車輪速度、ア
クセル戻しスイッチ出力及びブレーキのマスタシリンダ
圧力データを受けて制動頻度に対するアクセルペダルの
戻し頻度比率を計算し、該頻度比率に対する係数Kfに
より目標減速度TGoを補正する点である。よって、減
速度設定補正手段42が出力するTG信号が、TG=
1.0Gの時減速度を行わず、1G>TG≧0.3Gの
時は、TG=0.3Gとして出力し、また、TG<0.
3Gのときは、マップ63に従って制御される点は第1
実施例の動作と同じである。
【0062】減速度比較手段48は、車輪減速度計算手
段47のWGデータを受け取る入力端子、減速度設定補
正手段42からTGデータを受け取る入力端子、及び後
続の頻度比率計算手段53に信号出力を送出する出力端
子、及び警報部33に信号を送出する出力端子とを備え
ている。WG<0.3Gであって、WG>TGのとき
は、頻度比率計算手段53に信号を送り、アクセルの復
帰頻度データとドライバ自身による制動頻度データに基
づいて補正係数Kf′の演算を行わせる。
【0063】アクセルの復帰頻度データは、検測演算手
段40からのアクセル戻しスイッチ出力を受けるアクセ
ルペダル戻しSW頻度計算手段51により行われ、ドラ
イバ自身による制動頻度データはブレーキのマスタシリ
ンダ圧力が所定値以上ある場合の所定圧力データを受け
るドライバ制動操作検出手段50により行われ、これら
のデータはそれぞれ頻度比率計算手段53に入力され、
所定時間内の(アクセルSW頻度)/(制動頻度)を頻
度比率として、該頻度比率を横軸に頻度比率係数Kf′
を縦軸として示されている図5のマップ66から補正係
数Kf′が検出される。尚、マスタシリンダ圧力の検出
はブレーキペダルセンサを設け、ブレーキペダルストロ
ークを検出するように構成してもよい。
【0064】かかる構成によれば、減速度設定補正手段
42は、道路勾配検出手段41から道路勾配DK信号
と、アクセル操作状態検出手段45からのKa信号と、
屈曲度合検出手段46からのKs信号と、頻度比率計算
手段53からのKf′信号を受けて、アクセル戻しスイ
ッチ34(図1)がOFFのときはKa=0となり、T
G=TGo*Ka*Ks*Kf′=0となり減速度目標
値TGは出力されないが、アクセル戻しスイッチ34が
ONのときKa=1となり、マップ62により減速度目
標値TGoを出力し、マップ64による補正係数Ksと
マップ66による補正係数Kf′とにより減速度目標値
TGoは補正されTG値が出力される。
【0065】つぎに、図14のフローを用いて動作説明
を行う。車両が走行を開始して、アクセルペダル戻しS
W頻度計算手段51はアクセル戻しスイッチ34(図
1)の作動回数をカウント(110)し、マスタシリン
ダの所定値以上の圧力を検出してドライバ制動操作検出
手段50によりドライバの制動回数が推定される。一
方、道路勾配もなく屈曲度も検出されないと、道路勾配
検出手段41からのDK信号はなく、また、屈曲度検出
手段46からKS信号もなく、よって、減速度設定補正
手段42から減速度目標値TGは送出されない。また、
車輪速度が低いときには、増速中であり、車輪減速度W
Gは0.3より低いために、減速度比較手段48は、頻
度比率計算手段53に信号を送り、アクセルの復帰頻度
データ及びドライバの制動回数に基づいて補正係数K
f′の演算を行わせ、補正係数Kf′=1.0を検出す
る(112)が、減速度目標値TGは出力されない。
【0066】ドライバの足がアクセルペダルから離れ、
アクセル戻しスイッチが作動すると(113)、アクセ
ル戻しスイッチ作動回数が検出され(114)、路面勾
配を検出することにより付加減速度値TGが出力される
(115)。アクセル戻しスイッチが作動して1秒後の
車輪減速度WGが車輪減速度計算手段47により計算さ
れ(116)、減速度比較手段48によりWGとTGが
比較される。
【0067】今、適宜のしきい値△Gを設定し、WG≧
TG+△Gが成立する場合(117)、さらに、WG≦
0.3Gであると(118)、所定時間内のドライバの
制動回数を検出して(119)、所定時間内の頻度比率
F(アクセル戻しスイッチの作動回数/ドライバの制動
回数)を算出(120)し、マップ66から補正係数K
f′を設定し、記憶する。
【0068】アクセルペダルが踏まれアクセルの戻しス
イッチが非作動となると前記係数Kfの記憶は保持さ
れ、アクセル戻しスイッチが動作していると(12
3)、補正係数Kf′を減速度設定補正手段42に出力
され、補正されたTG出力が送出される。一方、WG≧
TG+△Gでない場合は(117)、WG≦TG−△G
の場合、すなわち、実際の車輪減速度値WGが付加目標
減速度値TGから許容できるしきい値△Gを引いた値よ
り低い場合は(124)、警報部33に信号を送り警報
ランプを点灯させる。尚、該警報ランプの消灯はイグニ
ッションスイッチと連動してoffするように構成され
る。
【0069】本第4実施例によると、道路勾配に基づい
て設定された前記目標減速度値は、道路の屈曲度合い及
び、アクセルの復帰頻度とドライバ自身による制動頻度
に基づいて補正されるように構成されているので、頻度
比率が1.0に近いとアクセルSW頻度とドライバ自身
による制動頻度が等しく、緩減速度付加によるドライバ
自身の制動操作を低減する効果が得られ無かったことを
意味するので、付加減速度を大きくするように係数K
f′=1.5を出力して目標減速度値が補正される。ま
た、頻度比率が3.0付近では、付加減速度が高すぎて
自動的な制動回数が多く、燃料消費が増大するので付加
減速度を小さく、係数Kf′=1.0以下を出力して目
標減速度値を補正する。そして、車輪減速度値が付加減
速度値と比べて小さすぎる場合は、制動性能が低下して
いると判断して警報ランプを点灯する。このように、ド
ライバの癖や好みに応じて減速度が決められるので、あ
らゆるドライバに対して違和感なく適用されるととも
に、安全性の面で卓越した緩減速度付加装置を提供する
ことができる。
【0070】図6は、本発明の第5実施例に係るブロッ
ク構成図である。図5と同一部材は同じ符号を用いる。
第4実施例との相違点は、第4実施例が車輪減速度値W
Gと付加減速度値TGと比べて警報ランプを点灯してい
るのに対して、本実施例はTG値をマスタシリンダの圧
力値に換算して、実際の車輪減速度値WGに対応するマ
スタシリンダの圧力値と比較して警報ランプを点灯する
点である。よって、減速度設定補正手段42が出力する
TG信号が、TG=1.0Gの時減速度を行わず、1G
>TG≧0.3Gの時は、TG=0.3Gとして出力
し、また、TG<0.3Gのときは、マップ63に従っ
て制御される点は第1実施例の動作と同じである。
【0071】マスタシリンダ圧力値比較手段54は、検
測演算手段40からマスタシリンダ圧力データと減速度
設定補正手段42からの付加減速度値TGを受け、該T
G値から図12のマップ70からマスタシリンダの推定
圧力Peを換算し、マスタシリンダ圧力データPrとを
比較し、この比較結果に基づき警報部33に信号を送出
可能に構成されている。減速度比較手段48は、前記W
Gデータを受け取る入力端子、及び後続の頻度比率計算
手段53に信号出力を送出する出力端子とを備えてい
る。WG≦0.3Gのときは、頻度比率計算手段53に
信号を送り、アクセルの復帰頻度データとドライバ自身
による制動頻度データに基づいて補正係数Kf′の演算
を行わせる。
【0072】かかる構成によれば、減速度設定補正手段
42は、道路勾配検出手段41から道路勾配DK信号
と、アクセル操作状態検出手段45からのKa信号と、
屈曲度合検出手段46からのKs信号と、頻度比率計算
手段53からのKf′信号を受けて、アクセル戻しスイ
ッチ34(図1)がOFFのときはKa=0となり、T
G=TGo*Ka*Ks*Kf′=0となり減速度目標
値TGは出力されないが、アクセル戻しスイッチ34が
ONのときKa=1となり、マップ62により減速度目
標値TGoを出力し、マップ64による補正係数Ksと
マップ66による補正係数Kf′とにより減速度目標値
TGoは補正されTG値が出力される。
【0073】つぎに、図15のフローを用いて動作説明
を行う。車両が走行を開始して、アクセルペダル戻しS
W頻度計算手段51はアクセル戻しスイッチ34(図
1)の作動回数をカウント(130)し、マスタシリン
ダの所定値以上の圧力を検出してドライバ制動操作検出
手段50によりドライバの制動回数が推定される(13
1)。一方、道路勾配もなく屈曲度も検出されないと、
道路勾配検出手段41からのDK信号はなく、また、屈
曲度検出手段46からKS信号もなく、よって、減速度
設定補正手段42から減速度目標値TGは送出されな
い。また、車輪速度が低いときには、増速中であり、車
輪減速度WGは0.3より低いために、減速度比較手段
48は、頻度比率計算手段53に信号を送り、アクセル
の復帰頻度データ及びドライバの制動回数に基づいて補
正係数Kf′の演算を行わせ、補正係数Kf′=1.0
を検出する(132)が、減速度目標値TGは出力され
ない。
【0074】ドライバの足がアクセルペダルから離れ、
アクセル戻しスイッチが作動すると(133)、アクセ
ル戻しスイッチ作動回数が検出され(134)、路面勾
配を検出することにより付加減速度値TGが出力される
(135)。図12のマップ70を用いて前記TG値か
らマスタシリンダ推定圧力Peを読む(136)。一
方、マスタシリン圧力値比較手段54はアクセル戻しス
イッチが作動して1秒後のマスタシリンダ圧力値Prを
読む(137)。
【0075】今、適宜のしきい値△Pを設定し、Pr≧
Pe+△Pが成立する場合(138)、アクセル戻しス
イッチ作動後の車輪減速度WGを計算する(139)。
そして、WG≦0.3Gであると(140)、所定時間
内のドライバの制動回数を検出して(141)、所定時
間内の頻度比率F(アクセル戻しスイッチの作動回数/
ドライバの制動回数)を算出(142)し、マップ66
から補正係数Kf′を設定し、記憶する。
【0076】アクセルペダルが踏まれアクセルの戻しス
イッチが非作動となると前記係数Kfの記憶は保持さ
れ、アクセル戻しスイッチが動作していると(14
4)、補正係数Kf′を減速度設定補正手段42に出力
され、補正されたTG出力が送出される(145)。一
方、Pr≧Pe+△Pでない場合は(138)、さらに
Pr≦Pe−△Pの場合(147)、すなわち、実際の
車輪減速度値WGに対応するマスタシリンダ圧力がマス
タシリンダ推定圧力Peから許容できるしきい値△Pを
引いた値より低い場合は(146)、警報部33に信号
を送り警報ランプを点灯させる(147)。尚、該警報
ランプの消灯はイグニッションスイッチと連動してof
fするように構成される。
【0077】本第5実施例によると、道路勾配に基づい
て設定された前記目標減速度値は、道路の屈曲度合い及
び、アクセルの復帰頻度とドライバ自身による制動頻度
に基づいて補正されるように構成されているので、頻度
比率が1.0に近いとアクセルSW頻度とドライバ自身
による制動頻度が等しく、緩減速度付加によるドライバ
自身の制動操作を低減する効果が得られ無かったことを
意味するので、付加減速度を大きくするように係数K
f′=1.5を出力して目標減速度値が補正される。ま
た、頻度比率が3.0付近では、付加減速度が高すぎて
自動的な制動回数が多く、燃料消費が増大するので付加
減速度を小さく、係数Kf′=1.0以下を出力して目
標減速度値を補正する。
【0078】そして、車輪減速度値が付加減速度値と比
べて大幅に小さすぎる場合は、制動性能が低下している
と判断して警報ランプを点灯する。この判定は、車輪減
速度WGを計算する以前にマスタシリンダの圧力を検出
して行うので、余分な演算をおこなわずとも迅速に警報
を行うことができる。上述したように、ドライバの癖や
好みに応じて減速度が決められるので、あらゆるドライ
バに対して違和感なく適用されるとともに、安全性の面
で卓越した緩減速度付加装置を提供することができる。
【0079】図7は、本発明の第6実施例に係るブロッ
ク構成図である。図5と同一部材は同じ符号を用いる。
図5の第4実施例との相違点は、第4実施例がアクセル
スイッチ頻度とドライバによる制動頻度に基づいて決ま
る頻度比率Fによる補正係数Kf′によって付加減速度
値TGが補正されるが、この第6実施例は前記補正係数
Kf′に加えて、スリップ率SL(車速Vs/車輪速度
Vr)とによる補正係数Kwを付加している点である。
よって、減速度設定補正手段42が出力するTG信号
が、TG=1.0Gの時減速度を行わず、1G>TG≧
0.3Gの時は、TG=0.3Gとして出力し、また、
TG<0.3Gのときは、マップ63に従って制御され
る点は第1実施例の動作と同じである。
【0080】スリップ率検出手段55は、検測演算手段
40から車速Vs及び車輪速度Vrを受け、Vs/Vr
=スリップ率SLを算出し、マップ67を用いて補正係
数Kwを検出するものである。このスリップ率による補
正係数Kwは、スリップ率が所定値以下の場合は、走行
上スリップの影響がないものとして、Kw=1を出力
し、それ以外の場合は一定時間Kw=0を出力して自動
的な減速を行わないように制御される。
【0081】かかる構成によれば、減速度設定補正手段
42は、道路勾配検出手段41から道路勾配DK信号
と、アクセル操作状態検出手段45からのKa信号と、
屈曲度合検出手段46からのKs信号と、頻度比率計算
手段53からのKf′信号と、スリップ率検出手段55
からのKw信号を受けて、アクセル戻しスイッチ34
(図1)がOFFのときはKa=0となり、TG=TG
o*Ka*Ks*Kf′*Kw=0となり減速度目標値
TGは出力されないが、アクセル戻しスイッチ34がO
NのときKa=1となり、マップ62により減速度目標
値TGoを出力し、マップ67による補正係数Kw=1
のとき、マップ64による補正係数Ksと、マップ66
による補正係数Kf′とにより減速度目標値TGoは補
正されTG値が出力される。
【0082】本第6実施例によると、道路勾配に基づい
て設定された前記目標減速度値は、道路の屈曲度合い、
アクセルの復帰頻度とドライバ自身による制動頻度及
び、車輪のスリップ率に基づいて補正されるように構成
されている。スリップ率が所定値より小さい場合、前記
マップ67から係数Kw=1.0が出力され、目標減速
度値は保持され、減速度付加がなされるが、スリップ率
が所定値と等しいか、所定値より大きい場合は、一定時
間係数Kw=0となり、減速度付加はなされない。この
場合は、一定時間が経過すると再度スリップ率検出手段
52が駆動して係数を検出する。したがって、走行環境
に加えて走行状況によって前記目標減速度値が補正され
るとともに、摩擦力の少ないスリップしやすい路面にお
いて、減速度付加が制限され、減速度付加による車輪ロ
ックを回避でき、スポーツ的走行及び、安全運転性が確
保される。
【0083】図8は、本発明の第7実施例に係るブロッ
ク構成図である。図7と同一部材は同じ符号を用いる。
図7の第6実施例との相違点は、本実施例は第6実施例
の構成に車速に基づいて車速係数検出手段によって決ま
る補正係数Kvを付加している点である。よって、前記
車速係数検出手段以外の各手段の作用は第6実施例と同
じであり、減速度設定補正手段42が出力するTG信号
が、TG=1.0Gの時減速度を行わず、1G>TG≧
0.3Gの時は、TG=0.3Gとして出力し、また、
TG<0.3Gのときは、マップ63に従って制御され
る点は第1実施例の動作と同じである。
【0084】車速係数検出手段56は図8のマップ68
に示されるように、車速6km/h以下では補正係数K
v=0としてドライバによる制動にまかせ、速い車速の
場合は、係数Kvは小さくして減速度付加を押さえ、中
速の場合は係数Kvを大きくして減速度付加に重きをお
き、車速に見合った減速度値を付加できるように制御さ
れる。
【0085】かかる構成によれば、減速度設定補正手段
42は、道路勾配検出手段41から道路勾配DK信号
と、アクセル操作状態検出手段45からのKa信号と、
屈曲度合検出手段46からのKs信号と、頻度比率計算
手段53からのKf′信号と、スリップ率検出手段55
からのKw信号と、社即係数検出手段56からのKv信
号を受けて、アクセル戻しスイッチ34(図1)がOF
FのときはKa=0となり、TG=TGo*Ka*Ks
*Kf′*Kw*Kv=0となり減速度目標値TGは出
力されないが、アクセル戻しスイッチ34がONのとき
Ka=1となり、マップ62により減速度目標値TGo
を出力し、マップ67による補正係数Kw=1のとき、
マップ64による補正係数Ksと、マップ66による補
正係数Kf′と、マップ68による補正係数Kvとによ
り減速度目標値TGoは補正されTG値が出力される。
【0086】本第7実施例によると、道路勾配に基づい
て設定された前記目標減速度値は、道路の屈曲度合い、
アクセルの復帰頻度とドライバ自身による制動頻度、車
輪のスリップ率及び、車速に基づいて補正されるように
構成されている。したがって、走行環境に加えて走行状
況によって前記目標減速度値が補正されるとともに、摩
擦力の少ないスリップしやすい路面において、減速度付
加が制限され、減速度付加による車輪ロックを回避で
き、車速が所定値より低いときはドライバの意志により
制動され、車速が高いときは減速度付加が小さくなり急
ブレーキ的な制動はなく、スポーツ的走行及び、安全運
転性が確保される。
【0087】図9は、本発明の第8実施例に係るブロッ
ク構成図である。図8と同一部材は同じ符号を用いる。
図8の第7実施例との相違点は、本実施例は第7実施例
の構成に車速、各車輪速度、及び操舵角に基づいて滑り
やすい状態係数検出手段によって決まる補正係数Kpを
付加している点である。よって、前記滑りやすい状態係
数検出手段以外の各手段の作用は第7実施例と同じであ
り、減速度設定補正手段42が出力するTG信号が、T
G=1.0Gの時減速度を行わず、1G>TG≧0.3
Gの時は、TG=0.3Gとして出力し、また、TG<
0.3Gのときは、マップ63に従って制御される点は
第1実施例の動作と同じである。
【0088】滑りやすい状態係数検出手段57は、車両
緒元と走行状況より高い摩擦係数路面の旋回横加速度G
YBを予測するとともに、旋回内外輪速度差で旋回時の
横加速度Gを推定する。車速をV、実操舵角をδ(操舵
角×ステアリングギア比)、ホイールベース長さをL、
スタビリティファクタをA、内外輪速度差を△V、トレ
ッドをT、旋回半径をRとすると、 GYB=V2 ・ δ/[(1+AV2 )・L]、 R=T
・V/△V、G=V2 /R=V・△V/T となる。
【0089】このように算出される高い摩擦係数路面の
旋回横加速度GYBと現在の横加速度Gとが等しい場合
は、路面は滑り安い状態ではない。また、現在の横加速
度Gが前記GYBより小さくても、その値が車両の走行
に影響されない程度であれば問題はない。よって、その
程度をしきい値△Gとすると、滑りやすさはGYB−
(G+△G)で表され、旋回横加速度GYBに比較して
横加速度Gが小さいもど滑りやすさは増加する。滑りや
すい状態係数Kpを縦軸に滑りやすさを横軸にとって示
すように、滑りやすさと係数Kpとの関係は図9のマッ
プ69に示される。補正係数Kpは滑り安くない状態で
はKp=1となり、その状態から直線的に滑りやすさが
増加するにつれて係数Kpは減少し、走行上問題となる
値に達すると係数はほぼゼロになる。
【0090】かかる構成によれば、減速度設定補正手段
42は、道路勾配検出手段41から道路勾配DK信号
と、アクセル操作状態検出手段45からのKa信号と、
屈曲度合検出手段46からのKs信号と、頻度比率計算
手段53からのKf′信号と、スリップ率検出手段55
からのKw信号と、車速係数検出手段56からのKv信
号と、滑りやすい状態係数検出手段57からKp信号を
受けて、アクセル戻しスイッチ34(図1)がOFFの
ときはKa=0となり、TG=TGo*Ka*Ks*K
f′*Kw*Kv*Kp=0となり減速度目標値TGは
出力されないが、アクセル戻しスイッチ34がONのと
きKa=1となり、マップ62により減速度目標値TG
oを出力し、マップ67による補正係数Kw=1のと
き、マップ64による補正係数Ksと、マップ66によ
る補正係数Kf′と、マップ68による補正係数Kv
と、マップ69とにより減速度目標値TGoは補正され
TG値が出力される。
【0091】本第8実施例によると、道路勾配に基づい
て設定された前記目標減速度値は、道路の屈曲度合い、
アクセルの復帰頻度とドライバ自身による制動頻度、車
輪のスリップ率、車速及び、路面の滑りやすい状態に基
づいて補正されるように構成されているので、走行時の
横加速度Gにしきい値△Gをを加えた値が高い路面の摩
擦係数における横加速度よりも小さいときに滑りやすい
状態と判断される。GYB=(G+△G)のときは、係
数Kpは1.0となり、所定の滑りやすさまで連続的に
係数Kpは小さくなり、きめ細かい減速度付加制御が可
能である。そして、滑りやすい状態に達すると係数Kp
はほぼゼロとなり減速度は付加されない。
【0092】よって、本実施例においては、あらゆる走
行環境に加えて走行状況によって目標減速度値が補正さ
れ、スポーツ的走行及び、安全運転がさらに容易にな
る。
【0093】
【発明の効果】以上記載した如く本発明によれば、アク
セルペダルの非操作状態を検知して目標減速度値を設定
し、該目標減速度値に応じて前記制動力付加機構を作動
させ減速度付加を行わせるものであるため、ドライバが
減速を望む動作と一致し、違和感がない。また、前記目
標減速度値を、車両の運転状態および道路状態のうち少
なくとも一方に基づいて補正するので、運転状況、道路
状況に合った減速度付加を行うことができる。したがっ
て、本発明は車両の運転状況や道路状況に応じて補正し
てきめ細かに緩制動力を制御する緩減速度付加制御装置
を提供する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係る基本構成図である。
【図2】 本発明の第1実施例に係るブロック構成図で
ある。
【図3】 本発明の第2実施例に係るブロック構成図で
ある。
【図4】 本発明の第3実施例に係るブロック構成図で
ある。
【図5】 本発明の第4実施例に係るブロック構成図で
ある。
【図6】 本発明の第5実施例に係るブロック構成図で
ある。
【図7】 本発明の第6実施例に係るブロック構成図で
ある。
【図8】 本発明の第7実施例に係るブロック構成図で
ある。
【図9】 本発明の第8実施例に係るブロック構成図で
ある。
【図10】 制動減速度の頻度例を示すグラフである。
【図11】 屈曲度合係数検出方法の説明図である。
【図12】 付加減速度目標値とマスタシリンダの推定
圧力との関係を示す図である。
【図13】 アクセル戻しスイッチ係数付与方法を説明
する流れ図である。
【図14】 第4実施例の動作を説明する流れ図であ
る。
【図15】 第5実施例の動作を説明する流れ図であ
る。
【符号の説明】
1 ブレーキペダル 4 負圧切換弁 5 大気圧切換弁 8 マスターシリンダ 9 アクセルペダル 10 倍力装置 11 大気室(A室) 12 負圧室(B室) 13 制御室(C室) 14 ブースターピストン 15 負圧弁 16 大気弁 33 警報部 40 検測演算手段 41 道路勾配検出手段 42 減速度設定補正手段 43 弁制御手段 44 制動力付加手段 45 アクセル操作状態検出手段 46 屈曲度検出手段 47 車輪減速度計算手段 48 減速度比較手段 49 アクセル戻しSW係数演算手段 50 ドライバ制動操作検出手段 51 アクセルペダル戻しSW頻度計算手段 52 平均演算手段 53 頻度比率計算手段 54 マスタシリンダ圧力値比較手段 55 スリップ率検出手段 56 車速係数検出手段 57 滑りやすい状態係数検出手段 60〜70 マップ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の制動装置に制動力を自動的に付加
    する制動力付加機構を作動して緩減速制御する緩減速度
    付加制御装置において、 アクセルペダルの操作状態を検出するアクセル操作状態
    検出手段と、 車両の目標減速度値を設定もしくは/および、車両の運
    転状態および道路状態のうち少なくとも一方に基づいて
    前記目標減速度値を補正する目標減速度設定補正手段
    と、 前記制動力付加機構を、前記目標減速度値に基づいて制
    御する弁制御手段とを備え、 前記アクセル操作状態検出手段によってアクセルが復帰
    状態であると判定された場合に、前記弁制御手段によっ
    て前記目標減速度値に応じて前記制動力付加機構を作動
    させ減速度付加を行わせることを特徴とする緩減速度付
    加制御装置。
  2. 【請求項2】 前記目標減速度値が所定値未満のときは
    その目標減速度値を出力し、所定値を越える場合はその
    所定値を出力することを特徴とする請求項1記載の緩減
    速度付加制御装置。
  3. 【請求項3】 前記目標減速度値は、道路勾配、道路の
    屈曲度合い、アクセルの復帰頻度、ドライバ自身による
    制動頻度、車輪のスリップ率、車速、及び道路の路面状
    況のうち少なくとも1以上に基づいて補正されることを
    特徴とする請求項1記載の緩減速度付加制御装置。
JP8111339A 1996-04-08 1996-04-08 緩減速度付加制御装置 Pending JPH09272419A (ja)

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Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6353787B2 (en) 1999-12-16 2002-03-05 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle deceleration control apparatus and control method thereof
US6502028B2 (en) 2000-04-28 2002-12-31 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicular deceleration control apparatus, and braking system control method
US6554089B2 (en) 1999-12-16 2003-04-29 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle deceleration control apparatus and control method for the same
US6571768B1 (en) 1999-11-19 2003-06-03 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle deceleration force control device and control method thereof
JP2007261306A (ja) * 2006-03-27 2007-10-11 Aisin Seiki Co Ltd 車両の制動力制御装置
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JP2020196382A (ja) * 2019-06-04 2020-12-10 株式会社Subaru 車両用走行制御装置
JP2021059244A (ja) * 2019-10-08 2021-04-15 トヨタ自動車株式会社 車両

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Effective date: 20030325