JPH0926392A - 赤外吸収スペクトル法によるcvd膜中のp,b濃度測定方法および検量線作成用標準試料 - Google Patents

赤外吸収スペクトル法によるcvd膜中のp,b濃度測定方法および検量線作成用標準試料

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JPH0926392A
JPH0926392A JP17474895A JP17474895A JPH0926392A JP H0926392 A JPH0926392 A JP H0926392A JP 17474895 A JP17474895 A JP 17474895A JP 17474895 A JP17474895 A JP 17474895A JP H0926392 A JPH0926392 A JP H0926392A
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JP
Japan
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film
infrared absorption
calibration curve
absorption spectrum
concentration
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Osamu Shitsupou
修 七宝
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Matsushita Electronics Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 標準試料を長期保管しても測定精度が低下し
ない赤外吸収スペクトル法によるCVD膜中のP,B濃
度測定方法を提供する。 【解決手段】 Si基板1の上にBPSG膜2を堆積し
た後に吸湿性の低いNSG膜6を堆積した標準試料を、
赤外吸収スペクトル法による検量線作成に用い、赤外吸
収スペクトル法によりCVD膜中のP,B濃度を測定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体装置の保
護膜として使用されるBPSG(Borophosphosilicate
glass)膜,PSG(Phosphosilicate glass)膜中のP,
B濃度測定方法および検量線作成用標準試料に関し、特
に、赤外吸収スペクトル法によるCVD膜中のP,B濃
度測定方法および検量線作成用標準試料に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来の赤外吸収スペクトル法によるBP
SG膜の膜厚、P濃度およびB濃度の測定方法を説明す
る。図3(a)はSi基板の赤外吸収スペクトルを測定
するためのバックグラウンド赤外吸収スペクトル測定用
試料を示す。同図において、1はSi基板、I0 は入射
光強度、Iは透過光強度である。図3(b)はBPSG
膜/Si基板の赤外吸収スペクトルを測定するための検
量線作成用標準試料を示す。同図において、1はSi基
板(同図(a)のSi基板1と同じ膜厚)、2はBPS
G膜、I0 は入射光強度、Iは透過光強度である。図3
(c)はそれぞれの試料の波数に対する赤外吸光度をプ
ロットした赤外吸収スペクトルを示す。同図において、
3はSi基板の赤外吸収スペクトル、4はBPSG膜/
Si基板の赤外吸収スペクトル、5はBPSG膜の赤外
吸収スペクトルである。同図において、1100cm-1
付近のピーク1はSi−Oの赤外吸収、1320cm-1
付近のピーク2はP=Oの赤外吸収、1400cm-1
近のピーク3はB−Oの赤外吸収である。また、赤外吸
光度は、以下の〔数1〕によって計算した。
【0003】
【数1】赤外吸光度=(I0 −I)/I0 ここで、膜厚、P濃度およびB濃度の検量線作成方法を
説明する。まず、図3(a)に示すようなBPSG膜2
を堆積していないSi基板の赤外吸収スペクトル3を測
定した後、膜厚とB濃度とP濃度が既知の図3(b)に
示すようなBPSG膜/Si基板の赤外吸収スペクトル
4を測定し、両者の差からBPSG膜の赤外吸収スペク
トル5を求める。図3(c)に前記操作によって求めた
BPSG膜の赤外吸収スペクトル5を示す。
【0004】ここで、BPSG膜/Si基板の赤外吸収
スペクトル4からSi基板の赤外吸収スペクトル3を差
し引いたBPSG膜の赤外吸収スペクトル5を求めるの
は、1100cm-1付近のピーク1の強度、1320c
-1付近のピーク2の強度および1400cm-1付近の
ピーク3の強度から、Si基板の厚さ、裏面状態および
比抵抗などの影響を取り除くためである。
【0005】つぎに、図4に示すような膜厚、P濃度お
よびB濃度範囲の検量線作成用標準試料に対して以上の
操作を行い、各検量線作成用標準試料のBPSG膜の赤
外吸収スペクトル5を求める。図4のX軸はP濃度、Y
軸はB濃度、Z軸は膜厚、×印は検量線作成用標準試料
の選択条件を示す。そして、各検量線作成用標準試料の
膜厚と1100cm-1付近のピーク1の強度とからBP
SG膜の膜厚の検量線を、各検量線作成用標準試料のP
濃度と1320cm-1付近のピーク2の強度とからBP
SG膜のP濃度の検量線を、各検量線作成用標準試料の
B濃度と1400cm-1付近のピーク3の強度とからB
PSG膜のB濃度の検量線を求める。
【0006】なお、堆積直後のBPSG膜2は吸湿性が
大きく、温湿度管理をしているクリーン・ルーム内に保
管した場合でも、時間が経つにつれて1320cm-1
近のP=Oピーク2の強度および1400cm-1付近の
B−Oピーク3の強度が低下する。したがって、以上の
操作はBPSG膜を堆積した後、数時間以内に完了させ
るか、堆積直後の検量線作成用標準試料をデシケータな
どの低湿度環境下に保管する必要がある。
【0007】以上のようにして求めた検量線を用いて、
膜厚、P濃度およびB濃度が未知の未知試料におけるB
PSG膜2の測定方法を説明する。まず、図3(a)に
示すようなBPSG膜2を堆積していないSi基板の赤
外吸収スペクトル3を測定する。つぎに、図3(b)に
示すような測定したいBPSG膜2を堆積したBPSG
膜/Si基板(未知試料)の赤外吸収スペクトル4を測
定し、両者の差からBPSG膜の赤外吸収スペクトル5
を求める。
【0008】そして、1100cm-1付近のピーク1の
強度と膜厚の検量線とからBPSG膜/Si基板からな
る未知試料におけるBPSG膜の膜厚を算出し、132
0cm-1付近のピーク2の強度とP濃度の検量線とから
同BPSG膜のP濃度を算出し、1400cm-1付近の
ピーク3の強度とB濃度の検量線とから同BPSG膜の
B濃度を算出する。
【0009】前述したように、BPSG膜2の吸湿性の
ため、未知試料の測定の場合にも、堆積後数時間以内に
測定を完了するか、堆積してから測定するまでの間はデ
シケータなどの低湿度環境下に保管する必要がある。な
お、この従来例では、BPSG膜中の膜厚、PおよびB
濃度測定方法に関して説明したが、PSG膜中の膜厚お
よびP濃度測定方法に関しても、1400cm-1付近の
ピーク3が観察されないだけで、他はBPSG膜と全く
同様である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の方
法では、BPSG膜の吸湿によって1320cm-1付近
のP=Oピーク2および1400cm-1付近のB−Oピ
ーク3の強度が低下するため、検量線の作成に用いた試
料(検量線作成用標準試料)を長期間保管すると測定精
度が低下するという問題点を有していた。
【0011】なお、PSG膜中のP濃度に関しても、同
様の問題点を有していた。この発明の第1の目的は、検
量線作成用標準試料を長期保管しても測定精度が低下し
ない赤外吸収スペクトル法によるCVD膜中のP,B濃
度測定方法を提供することである。この発明の第2の目
的は、長期保管しても赤外吸収スペクトル法によるCV
D膜中のP,B濃度測定方法によるP,B濃度の測定精
度を低下させることがない検量線作成用標準試料を提供
することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の赤外吸収
スペクトル法によるCVD膜中のP,B濃度測定方法
は、Si基板上にBPSGまたはPSG膜を堆積した後
に吸湿性の低いCVD酸化膜を堆積した検量線作成用標
準試料を赤外吸収スペクトル法による検量線作成に用い
ることを特徴とする。この方法によれば、吸湿性の低い
CVD酸化膜によって、その下層のBPSG膜またはP
SG膜への吸湿が防止される。その結果、吸湿による1
320cm-1付近のP=Oピーク2および1400cm
-1付近のB−Oピーク3の強度の低下が防止できるの
で、検量線作成用標準試料を長期間保管しても測定精度
が低下しない。
【0013】請求項2記載の赤外吸収スペクトル法によ
るCVD膜中のP,B濃度測定方法は、5nm以上の熱
酸化膜を形成したSi基板上にBPSGまたはPSG膜
を堆積した後に熱処理を行った検量線作成用標準試料を
赤外吸収スペクトル法による検量線作成に用いることを
特徴とする。この方法によれば、熱処理によってBPS
G膜またはPSG膜の吸湿性が低くなる。そのため、吸
湿による1320cm -1付近のP=Oピーク2および1
400cm-1付近のB−Oピーク3の強度低下が防止で
きるので、検量線作成用標準試料を長期間保管しても測
定精度が低下しない。
【0014】請求項3記載の赤外吸収スペクトル法によ
る検量線作成用標準試料は、Si基板と、このSi基板
上に堆積したBPSG膜またはPSG膜と、このBPS
G膜またはPSG膜上に堆積した吸湿性の低いCVD酸
化膜とを備えている。この検量線作成用標準試料によれ
ば、吸湿性の低いCVD酸化膜によって、その下層のB
PSG膜またはPSG膜への吸湿が防止される。その結
果、吸湿による1320cm-1付近のP=Oピーク2お
よび1400cm-1付近のB−Oピーク3の強度の低下
が防止できるので、長期間保管しても赤外吸収スペクト
ル法によるCVD膜中のP,B濃度測定方法によるP,
B濃度の測定精度が低下しない。
【0015】請求項4記載の赤外吸収スペクトル法によ
る検量線作成用標準試料は、Si基板と、このSi基板
上に形成した5nm以上の熱酸化膜と、この熱酸化膜上
に形成し熱処理を行ったBPSG膜またはPSG膜とを
備えている。この検量線作成用標準試料によれば、熱処
理によってBPSG膜またはPSG膜の吸湿性が低くな
る。そのため、吸湿による1320cm-1付近のP=O
ピーク2および1400cm-1付近のB−Oピーク3の
強度低下が防止できるので、長期間保管しても赤外吸収
スペクトル法によるCVD膜中のP,B濃度測定方法に
よるP,B濃度の測定精度が低下しない。
【0016】
【発明の実施の形態】この発明の第1の実施の形態(請
求項1に対応)を図面に基づき説明する。図1(a)は
吸湿性の低いCVD酸化膜(SiO2 膜)/Si基板の
赤外吸収スペクトルを測定するためのバックグラウンド
赤外吸収スペクトル測定用試料を示す。同図において、
1はSi基板、6はCVD酸化膜、I0 は入射光強度、
Iは透過光強度である。図1(b)はCVD酸化膜/B
PSG膜/Si基板の赤外吸収スペクトルを測定するた
めの検量線作成用標準試料を示す。同図において、1は
Si基板(同図(a)のSi基板1と同じ膜厚)、2は
BPSG膜、6はCVD酸化膜(同図(a)のCVD酸
化膜6と同じ膜厚)、I0 は入射光強度、Iは透過光強
度である。図1(c)はそれぞれの試料の波数に対する
赤外吸光度をプロットした赤外吸収スペクトルを示す。
同図において、7はCVD酸化膜/Si基板の赤外吸収
スペクトル、8はCVD酸化膜/BPSG膜/Si基板
の赤外吸収スペクトル、9はBPSG膜の赤外吸収スペ
クトルである。また、赤外吸光度は、前記〔数1〕によ
って計算した。
【0017】ここで、膜厚、P濃度およびB濃度の検量
線作成方法を説明する。まず、図1(a)に示すような
CVD酸化膜6を堆積したSi基板の赤外吸収スペクト
ル7を測定した後、膜厚とB濃度とP濃度が既知の図1
(b)に示すようなCVD酸化膜/BPSG膜/Si基
板の赤外吸収スペクトル8を測定し、両者の差からBP
SG膜の赤外吸収スペクトル9を求める。ここで、CV
D酸化膜6の膜厚は全試料とも同じ100nm程度とす
る。図1(c)に前記操作によって求めたBPSG膜の
赤外吸収スペクトル9を示す。
【0018】また、CVD酸化膜/BPSG膜/Si基
板の赤外吸収スペクトル8からCVD酸化膜/Si基板
の赤外吸収スペクトル7を差し引いたBPSG膜の赤外
吸収スペクトル9を求めるのは、1100cm-1付近の
ピーク1の強度、1320cm-1付近のピーク2の強度
および1400cm-1付近のピーク3の強度から、CV
D酸化膜、Si基板の厚さ、裏面状態および比抵抗など
の影響を取り除くためである。
【0019】つぎに、以上の操作を図4に示すような膜
厚、P濃度およびB濃度範囲の検量線作成用標準試料に
対して行い、各検量線作成用標準試料のBPSG膜の赤
外吸収スペクトル9を求める。そして、各検量線作成用
標準試料の膜厚と1100cm-1付近のピーク1の強度
とからBPSG膜の膜厚の検量線を、各検量線作成用標
準試料のP濃度と1320cm-1付近のピーク2の強度
とからBPSG膜のP濃度の検量線を、各検量線作成用
標準試料のB濃度と1400cm-1付近のピーク3の強
度とからBPSG膜のB濃度の検量線を求める。
【0020】なお、この実施の形態の場合は、BPSG
膜2上に吸湿性の低いCVD酸化膜であるCVD酸化膜
6を堆積してあるので、従来例で問題となったBPSG
膜2の吸湿による1320cm-1付近のP=Oピーク2
の強度および1400cm-1付近のB−Oピーク3の強
度の低下は起こらない。また、検量線は従来例と同様に
BPSG膜2のみの赤外吸収スペクトルから求めている
ので、この実施の形態のBPSG膜の赤外吸収スペクト
ル9と従来のBPSG膜の赤外吸収スペクトル5は全く
同じとなる。
【0021】以上のようにして求めた検量線を用いて、
膜厚、P濃度およびB濃度が未知の未知試料におけるB
PSG膜の測定方法を説明する。まず、図3(a)に示
すようなBPSG膜を堆積していないSi基板の赤外吸
収スペクトル3を測定する。つぎに、図3(b)に示す
ような測定したいBPSG膜2を堆積したBPSG膜/
Si基板(未知試料)の赤外吸収スペクトル4を測定
し、両者の差からBPSG膜の赤外吸収スペクトル5を
求める。
【0022】そして、1100cm-1付近のピーク1の
強度と赤外吸収スペクトル9から求めた膜厚の検量線と
からBPSG膜2の膜厚を算出し、1320cm-1付近
のピーク2の強度と赤外吸収スペクトル9から求めたP
濃度の検量線とからBPSG膜2のP濃度を算出し、1
400cm-1付近のピーク3の強度と赤外吸収スペクト
ル9から求めたB濃度の検量線とからBPSG膜2のB
濃度を算出する。
【0023】このように、この第1の実施の形態によれ
ば、吸湿性の低いCVD酸化膜であるCVD酸化膜6に
よって、その下層のBPSG膜2への吸湿が防止され
る。その結果、吸湿による1320cm-1付近のP=O
ピーク2および1400cm-1付近のB−Oピーク3の
強度の低下が防止できるので、検量線作成用標準試料を
長期間保管しても測定精度が低下しない。
【0024】また、BPSG膜2と同じ常圧CVD装置
で堆積できるCVD酸化膜6を用いるので、試料作成が
簡単になるという利点を有する。つぎに、この発明の第
2の実施の形態(請求項2に対応)を図面に基づいて説
明する。図2(a)は熱酸化膜/Si基板の赤外吸収ス
ペクトルを測定するためのバックグラウンド赤外吸収ス
ペクトル測定用試料を示す。同図において、1はSi基
板、10は熱酸化膜、I0 は入射光強度、Iは透過光強
度である。図2(b)は熱処理したBPSG膜/熱酸化
膜/Si基板の赤外吸収スペクトルを測定するための検
量線作成用標準試料を示す。同図において、1はSi基
板(同図(a)のSi基板1と同じ膜厚)、10は熱酸
化膜(同図(a)の熱酸化膜10と同じ膜厚)、11は
熱処理したBPSG膜、I0 は入射光強度、Iは透過光
強度である。図2(c)はそれぞれの試料の波数に対す
る赤外吸光度をプロットした赤外吸収スペクトルを示
す。同図において、12は熱酸化膜/Si基板の赤外吸
収スペクトル、13は熱処理したBPSG膜/熱酸化膜
/Si基板の赤外吸収スペクトル、14は熱処理したB
PSG膜の赤外吸収スペクトルである。また、赤外吸光
度は、前記〔数1〕によって計算した。
【0025】ここで、膜厚、P濃度およびB濃度の検量
線作成方法を説明する。まず、図2(a)に示すような
熱酸化膜/Si基板の赤外吸収スペクトル12を測定し
た後、膜厚とB濃度とP濃度が既知の図2(b)に示す
ような熱処理したBPSG膜/熱酸化膜/Si基板の赤
外吸収スペクトル13を測定し、両者の差から熱処理し
たBPSG膜の赤外吸収スペクトル9を求める。ここ
で、熱酸化膜10の膜厚は全試料とも同じ5nm程度と
し、BPSG膜2堆積後の熱処理温度は全試料とも同じ
850℃程度とする。図2(c)に前記操作によって求
めた熱処理したBPSG膜の赤外吸収スペクトル14を
示す。
【0026】また、熱処理したBPSG膜/熱酸化膜/
Si基板の赤外吸収スペクトル13から熱酸化膜/Si
基板の赤外吸収スペクトル12を差し引いた熱処理した
BPSG膜の赤外吸収スペクトル14を求めるのは、1
100cm-1付近のピーク1の強度、1320cm-1
近のピーク2の強度および1400cm-1付近のピーク
3の強度から、熱酸化膜、Si基板の厚さ、裏面状態お
よび比抵抗などの影響を取り除くためである。
【0027】つぎに、以上の操作を図4に示すような膜
厚、P濃度およびB濃度範囲の検量線作成用標準試料に
対して行い、各検量線作成用標準試料の熱処理したBP
SG膜の赤外吸収スペクトル14を求める。そして、各
検量線作成用標準試料の膜厚と1100cm-1付近のピ
ーク1の強度とからBPSG膜の膜厚の検量線を、各検
量線作成用標準試料のP濃度と1320cm-1付近のピ
ーク2の強度とからBPSG膜のP濃度の検量線を、各
検量線作成用標準試料のB濃度と1400cm-1付近の
ピーク3の強度とからBPSG膜のB濃度の検量線を求
める。
【0028】なお、この実施の形態の場合は、熱処理し
たBPSG膜11を用いているので、従来例で問題とな
ったたBPSG膜2の吸湿による1320cm-1付近の
P=Oピーク2の強度および1400cm-1付近のB−
Oピーク3の強度の低下は起こらない。また、BPSG
膜2の下層に熱酸化膜10を形成しているので、熱処理
中のBPSG膜2からSi基板1へのBとPの拡散は起
こらず、Si基板1の赤外吸収スペクトルは従来例のS
i基板1の赤外吸収スペクトルと全く同じである。さら
に、検量線は従来例と同様にBPSG膜2のみの赤外吸
収スペクトルから求めているので、この実施の形態のB
PSG膜の赤外吸収スペクトル14と従来のBPSG膜
の赤外吸収スペクトル5は全く同じである。
【0029】以上のようにして求めた検量線を用いて、
膜厚、P濃度およびB濃度が未知な場合のBPSG膜2
の測定方法を説明する。まず、図3(a)に示すような
BPSG膜2を堆積していないSi基板の赤外吸収スペ
クトル3を測定する。つぎに、図3(b)に示すような
測定したいBPSG膜2を堆積したBPSG膜/Si基
板の赤外吸収スペクトル4を測定し、両者の差からBP
SG膜の赤外吸収スペクトル5を求める。
【0030】そして、1100cm-1付近のピーク1の
強度と赤外吸収スペクトル14から求めた膜厚の検量線
とからBPSG膜の膜厚を算出、1320cm-1付近の
ピーク2の強度と赤外吸収スペクトル14から求めたP
濃度の検量線とからBPSG膜のP濃度を算出、140
0cm-1付近のピーク3の強度と赤外吸収スペクトル1
4から求めたBPSG膜のB濃度の検量線とからB濃度
を算出する。
【0031】このように、この第2の実施の形態によれ
ば、熱処理によってBPSG膜11の吸湿性が低くな
る。そのため、吸湿による1320cm-1付近のP=O
ピーク2および1400cm-1付近のB−Oピーク3の
強度低下が防止できるので、検量線作成用標準試料を長
期間保管しても測定精度が低下しない。また、赤外吸収
スペクトルにほとんど影響しない5nm程度の薄い熱酸
化膜10を形成するだけなので、熱処理したBPSG膜
/Si基板の赤外吸収スペクトル13を求めるときの精
度が高くなるという利点を有する。
【0032】なお、この実施の形態では、BPSG膜中
のPおよびB濃度測定方法に関して説明したが、PSG
膜中のP濃度測定方法に関しても、1400cm-1付近
のピーク3が観察されないだけで、他はBPSG膜と全
く同様である。
【0033】
【発明の効果】この発明の赤外吸収スペクトル法による
CVD膜中のP,B濃度測定方法によれば、検量線作成
用標準試料を長期保管しても測定精度が低下することは
ない。また、この発明の赤外吸収スペクトル法による検
量線作成用標準試料は、CVD膜中のP,B濃度測定方
法によるP,B濃度の測定程度が低下することはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)はこの発明の第1の実施の形態における
バックグラウンド赤外吸収スペクトル測定用試料の断面
構成図、(b)は同じく検量線作成用標準試料(または
未知試料)の断面構成図、(c)は同じく赤外吸収スペ
クトル図である。
【図2】(a)はこの発明の第2の実施の形態における
バックグラウンド赤外吸収スペクトル測定用試料の断面
構成図、(b)は同じく検量線作成用標準試料(または
未知試料)の断面構成図、(c)は同じく赤外吸収スペ
クトル図である。
【図3】(a)は従来例におけるバックグラウンド赤外
吸収スペクトル測定用試料の断面構成図、(b)は同じ
く検量線作成用標準試料(または未知試料)の断面構成
図、(c)は同じく赤外吸収スペクトル図である。
【図4】検量線作成用標準試料の膜厚、P濃度およびB
濃度の選択条件図である。
【符号の説明】
1 Si基板 2 BPSG膜 3 Si基板の赤外吸収スペクトル 4 BPSG膜/Si基板の赤外吸収スペクトル 5 BPSG膜の赤外吸収スペクトル 6 CVD酸化膜 7 CVD酸化膜/Si基板の赤外吸収スペクトル 8 CVD酸化膜/BPSG膜/Si基板の赤外吸収ス
ペクトル 9 BPSG膜の赤外吸収スペクトル 10 熱酸化膜 11 熱処理したBPSG膜 12 熱酸化膜/Si基板の赤外吸収スペクトル 13 熱処理したBPSG膜/熱酸化膜/Si基板の赤
外吸収スペクトル 14 熱処理したBPSG膜の赤外吸収スペクトル I0 入射光強度 I 透過光強度 ピーク1 Si−Oの赤外吸収ピーク ピーク2 P=Oの赤外吸収ピーク ピーク3 B−Oの赤外吸収ピーク × 検量線作成用標準試料の膜厚、P濃度およびB濃
度の選択条件

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Si基板上にBPSG膜またはPSG膜
    を堆積した後に吸湿性の低いCVD酸化膜を堆積した検
    量線作成用標準試料を赤外吸収スペクトル法による検量
    線作成に用いることを特徴とする赤外吸収スペクトル法
    によるCVD膜中のP,B濃度測定方法。
  2. 【請求項2】 5nm以上の熱酸化膜を形成したSi基
    板上にBPSG膜またはPSG膜を堆積した後に熱処理
    を行った検量線作成用標準試料を赤外吸収スペクトル法
    による検量線作成に用いることを特徴とする赤外吸収ス
    ペクトル法によるCVD膜中のP,B濃度測定方法。
  3. 【請求項3】 Si基板と、このSi基板上に堆積した
    BPSG膜またはPSG膜と、このBPSG膜またはP
    SG膜上に堆積した吸湿性の低いCVD酸化膜とを備え
    た赤外吸収スペクトル法による検量線作成用標準試料。
  4. 【請求項4】 Si基板と、このSi基板上に形成した
    5nm以上の熱酸化膜と、この熱酸化膜上に形成し熱処
    理を行ったBPSG膜またはPSG膜とを備えた赤外吸
    収スペクトル法による検量線作成用標準試料。
JP17474895A 1995-07-11 1995-07-11 赤外吸収スペクトル法によるcvd膜中のp,b濃度測定方法および検量線作成用標準試料 Pending JPH0926392A (ja)

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JP17474895A JPH0926392A (ja) 1995-07-11 1995-07-11 赤外吸収スペクトル法によるcvd膜中のp,b濃度測定方法および検量線作成用標準試料

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20030055841A (ko) * 2001-12-27 2003-07-04 삼성전자주식회사 비피에스지막의 두께 및 도핑된 불순물의 농도 측정 방법
KR100540865B1 (ko) * 2002-11-06 2006-01-11 삼성전자주식회사 농도 측정방법 및 이를 이용한 반도체 소자의 불순물 농도측정방법
CN113252596A (zh) * 2021-07-15 2021-08-13 四川九通智路科技有限公司 一种基于红外激光的新型公路路面状态监测方法

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