JPH0926124A - ごみ焼却灰の溶融処理方法及び溶融処理設備 - Google Patents

ごみ焼却灰の溶融処理方法及び溶融処理設備

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JPH0926124A
JPH0926124A JP17836795A JP17836795A JPH0926124A JP H0926124 A JPH0926124 A JP H0926124A JP 17836795 A JP17836795 A JP 17836795A JP 17836795 A JP17836795 A JP 17836795A JP H0926124 A JPH0926124 A JP H0926124A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】熱効率が高く、電力消費量が少なく、しかも簡
素で故障が少なく、高発熱量廃棄物を有効利用する設備
であり、安定した特性の溶融スラグを生成できるごみ焼
却灰の溶融処理方法及び溶融処理設備を提供する。 【解決手段】高発熱量の廃棄物を分別除去した通常ごみ
を専焼する通常ごみ焼却炉1と、高発熱量の廃棄物を専
焼する高温焼却炉4とを併設し、高温焼却炉4から排出
される不完全燃焼状態の高温炉排ガス62を、溶融装置
3の上方に位置する2次燃焼室46で2次燃焼させて溶
融装置ガス63となし、この溶融装置ガス63の放射熱
を利用し、通常ごみ焼却炉1及び高温焼却炉4から排出
される焼却灰81を溶融処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般廃棄物や産業
廃棄物を焼却するごみ焼却施設において、該ごみ焼却施
設から排出されるごみ焼却灰の溶融処理方法及び溶融処
理設備に関する。
【0002】
【従来の技術】平成4年10月施行の改正廃棄物処理法
により、ごみ焼却施設の集じん設備で捕集される飛灰
は、重金属類を含んでいるために、溶融、セメント固
化、薬剤処理、酸抽出の4方法の何れかで安定化処理す
ることが規定された。
【0003】そのため、排出される焼却灰の容積低減化
と併せて、含有する重金属類の封入化を目的として、上
記飛灰と共に焼却灰を溶融固化する方法が脚光を浴びて
きた。
【0004】現在、実用に供されている灰溶融炉の形式
としては、焼却炉との関係位置による分類では、焼却灰
排出口に直接結合される直結形と、焼却炉から排出され
た湿灰を一旦灰ホッパ等に貯留したのち処理する別置形
とがあり、熱源による分類では、バーナを使用する表面
溶融炉(内部溶融型)と、プラズマ炉、アーク炉や電気
抵抗炉等の電気を熱源とする方式に大別できる。
【0005】以下、図6にその概略構造を示す直結形表
面溶融炉と、図7にその概略構造を示す別置形プラズマ
溶融炉とを、従来の代表例として説明する。
【0006】図6の直結形表面溶融炉において、ホッパ
aから投入された通常のごみb1は、回転キルンc内に
おいて、図示しない燃焼用空気予熱器により昇温された
燃焼用空気d1によって乾燥・燃焼され、発生する排ガ
スe1は再燃焼室fに上昇し、金属等の不燃物を含む焼
却残渣b2は、後燃焼火格子g上を送られながら、同じ
く燃焼用空気d1により、残存する未燃物が更に乾燥・
燃焼されて焼却灰hとなり、溶融装置Mに落下する。
【0007】後燃焼火格子g上で後燃焼されたとはい
え、上述の燃焼灰h中には、なお、12〜15%程度の
遊離炭素を含む可燃物が残存する(熱灼減量換算30〜
60%)ように制御されており、この可燃分が溶融時の
内部熱源となる。
【0008】セラミックス等の耐火材で構成された炉床
M1に堆積された焼却灰hは、プッシャM2で少量ずつ
押出されながら前進し、天井部に配設されたバーナM3
による加熱と、後述する炉床下部から圧送される高温の
溶融用燃焼空気d2とにより、前述の残存可燃分が着火
燃焼を始め、1200〜1500℃に昇温して表面から
溶融する。
【0009】溶融した溶融スラグS1は、落下管M4か
ら水封コンベアj中に滴下し、急冷破砕されて水砕スラ
グS2となり、図示しない場外に搬出されるようになさ
れている。
【0010】ここで、溶融装置M内で発生した高温の排
ガスe2は、排ガスファンk1により落下管M4部から
吸引されて、溶融炉送風機k2を備えた高温空気加熱器
k3において熱交換され、常温空気d3と混合して更に
減温されたのち、排ガスファンk1を経て再燃室fへと
排出される。
【0011】また、前述の溶融用燃焼空気d2は、燃焼
用空気d1を溶融炉送風機k2で吸引し、高温空気加熱
器k3により、500℃前後まで昇温されたものであ
る。
【0012】次に、図7に示す別置形プラズマ溶融炉に
おいて、溶融装置Mは、水冷ジャケットM5に囲繞さ
れ、後述のプラズマ装置Pを装備した耐火物製の溶融槽
M6と、出滓口M7及び灰供給口M8、並びに図6と同
様の落下管M4とで構成されている。
【0013】また、プラズマ装置Pは、トランスファー
方式の例を示し、主体となるプラズマトーチP1(+
極)、下部電極P2(−極)と冷却水配管P3(+荷
電)、P4(−荷電)及びプラズマガス供給口P5並び
に図示しない点火装置やトーチ移動装置等からなり、各
電極は電源装置qに接続されている。
【0014】まず、磁選及び粉砕等の前処理をして、灰
ホッパn1に貯留された水分を保有する焼却灰hは、灰
供給フィーダn2により、灰供給口M8を経て溶解槽M
6に供給される。ここで、焼却灰h中には、図示しない
主煙道用集じん装置により捕集された飛灰を混入せしめ
ることもある。
【0015】次に、プラズマトーチP1の外周を冷却水
で冷却しつつ、プラズマガス供給口P5から不活性ガス
を供給し、プラズマトーチP1と下部電極P2との間に
直流電圧を印荷すれば、1万℃以上にも達するプラズマ
が発生し、溶融槽M6内の焼却灰hを溶融する。
【0016】溶融した溶融スラグS1は、溶融槽M6の
一部を切欠き、落下管M4側に傾斜した出滓口M7から
滴下し、落下管途中から噴出する常温の冷却空気d3に
より急冷されることにより破砕され、落下管M4の下方
に位置するスラグコンベアr内で冷却されて空冷スラグ
S3となり、図示しない場外に搬出されるようになされ
ている。ここで溶融スラグS1の冷却方式を図6に示す
ような水噴射方式とし、水砕スラグS2として搬出する
方式もある。
【0017】また、溶融装置M内で発生した高温の排ガ
スe2は、図示しない排ガスファンにより落下管M4部
から吸引されて、図示しないガス冷却装置及び溶融炉ガ
ス集じん装置を経て大気中に放出される。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】上述のように直結形表
面溶融炉は、焼却灰中に残存する可燃分の燃焼熱とバー
ナの加熱により、焼却炉から排出された高温の焼却灰を
そのまま溶融する方式である。
【0019】従って、熱効率が高く、不燃物も一括して
溶融が可能であるという利点はあるが、残存可燃物量が
一定せず安定した高温が得にくいために、溶融スラグの
特性が不安定になるだけでなく、燃料費が増大するほ
か、高温の溶融用燃焼空気を必要とするために、高温空
気加熱器の高温腐食が避けられない。さらに、溶融装置
故障時には、ごみ焼却施設全体が停止するだけでなく、
復旧するまでは焼却灰の完全燃焼が期待できず、公害発
生のおそれがあるために、予備溶融装置等の非常時対策
が必要となるという問題があった。
【0020】これに対して、別置形プラズマ溶融炉は、
焼却施設から排出された湿灰中の鉄分を除去し、粉砕し
た細粒灰を灰ホッパ等に一旦貯留したのち、別置の溶融
炉のプラズマ熱により溶融する方式である。
【0021】従って、プラズマ出力調整等の操作性が良
く、安定した高温が得られるために、溶融スラグの特性
が向上する反面、湿灰乾燥と溶融のために多大の電力を
消費するうえに、建設費が高価であるために、ごみ発電
設備を有しない施設には不向きであり、さらに前処理装
置のみでなく、除去した鉄分や排ガスの処理装置が別途
に必要であるという問題があった。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
ごみ焼却灰の溶融処理方法は、高発熱量の廃棄物を分別
除去した通常ごみ焼却炉と、高発熱量の廃棄物を専焼す
る高温焼却炉とを併設し、高温焼却炉で発生する高温の
ガス体の放射熱を利用し、通常ごみ焼却炉及び高温焼却
炉から排出される焼却灰を溶融処理するものである。
【0023】本発明の請求項2記載のごみ焼却灰の溶融
処理方法は、前記ガス体を、2次燃焼用の酸素または2
次空気量の制御により所定範囲の温度に保持する。
【0024】本発明の請求項3記載のごみ焼却灰の溶融
処理設備は、高発熱量の廃棄物を分別除去した通常ごみ
焼却炉と、高発熱量の廃棄物を専焼する高温焼却炉とを
併設したごみ焼却灰の溶融処理設備であって、前記通常
ごみ焼却炉の下流に溶融装置が設けられ、該溶融装置の
上方に前記高温焼却炉の2次燃焼室が設けられたもので
ある。
【0025】本発明の請求項4記載のごみ焼却灰の溶融
処理設備は、請求項3記載のごみ焼却灰の溶融処理設備
において、前記高温焼却炉から排出される焼却灰を前記
通常ごみ焼却炉に搬入する搬出手段が設けられたもので
ある。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0027】図1は、本発明に係るごみ焼却灰の溶融処
理設備の概要を示す断面図であり、図2は溶融装置周辺
の概要を示す拡大断面図である。
【0028】図1及び図2において、符号1は通常ごみ
焼却炉であり、通常の築炉構造である焼却炉本体11
と、ごみ投入ホッパ12、乾燥火格子13、燃焼火格子
14、後燃焼火格子15、各火格子下ホッパ群16及び
反射壁17並びに2次空気吹込孔18と、冷却空気ノズ
ル19とにより構成されている。
【0029】通常ごみ焼却炉1のガス排出口には、整流
壁21、再燃焼室22及びガス冷却室23より成るガス
冷却設備2が連接され、上述の反射壁背部に形成される
再燃焼室底部には、後燃焼火格子15上に位置する如く
飛灰落下孔24が貫通されている。
【0030】後燃焼火格子15の前方には溶融装置3が
連接されている。溶融装置3は、図2に示すように、L
字形断面の耐火物製で、水平部の中央部表面が前方に傾
斜した溶融段31と、溶融段水平部を摺動するプッシャ
32及び、上端に冷却ノズル33を備えた水冷ジャケッ
トから成る落下管34で構成され、溶融段31の前端は
溶融灰滴下部35となる。
【0031】符号4は、廃プラスチック等の高発熱量ご
みの専焼炉としての高温焼却炉であり、炉本体41、プ
ラスチックホッパ42、火格子43及び、輻射壁44と
2次燃焼ノズル45とを有し、上述の溶融装置3の上方
に位置する2次燃焼室46とから構成されている。
【0032】つまり、通常ごみ焼却炉1と高温焼却炉4
とは溶融装置3及び2次燃焼室46で連通された状態で
併設されている。
【0033】前記落下管34の下方には、スラグコンベ
ア51を内蔵する湿式の灰搬出装置52が配設され、落
下管34の下端を水封するようになされている。
【0034】また、火格子下ホッパ群16の下方には、
各ホッパからの落じんを排出する落じんコンベア53が
配設され、高温焼却炉4の火格子43の下方には、排出
される焼却灰を輸送する焼却灰コンベア54が接続され
ており、落じんコンベア53と焼却灰コンベア54の終
端は、夫々灰コンベア55に接続されている。
【0035】灰コンベア55は、焼却炉本体11の側壁
に沿って上方に搬送物を搬送し、終端が後燃焼火格子1
5の上方に開口する灰落下口56(図2参照)に接続さ
れている。
【0036】上述した焼却灰コンベア54と灰コンベア
55とによって、高温焼却炉4から排出される焼却残渣
を通常ごみ焼却炉1に搬入する搬出手段を構成してい
る。
【0037】次に、上述のように構成されたごみ焼却灰
の溶融処理設備によって行う溶融処理方法について説明
する。
【0038】図3及び図4は、本設備におけるごみ、排
ガス、空気及び灰とスラグの概略の流れを示す説明図で
ある。
【0039】プラスチック類等の高発熱量ごみ61は、
プラスチックホッパ42から炉本体41に投入され、図
示しないバーナで着火されるとともに、図示しない空気
予熱器で予熱された高温炉燃焼空気71を供給されて激
しく燃焼して、不完全燃焼状態の高温炉排ガス62(未
燃焼ガス)を発生し、2次燃焼室46に向う。該高温炉
排ガス62は、2次燃焼室46上部の2次燃焼ノズル4
5から供給される酸素または図示しない空気予熱器で昇
温された2次空気72により2次燃焼を起こして溶融装
置ガス63となり、発生する高熱を輻射壁44で溶融段
31に放射したのち、後燃焼火格子15上を焼却炉本体
11へと流入する。
【0040】この際、図示しない制御装置で酸素または
2次空気72の供給量を制御することにより、溶融装置
ガス63は焼却灰溶融に必要な約1400℃以上に保持
される。このように、溶融装置ガス63の温度を制御す
ることで、溶融装置3の温度が所定範囲に保持され、こ
のために直結形表面溶融炉の如く焼却灰中の残存可燃物
量に左右されることなく、安定した高温が得られ、後述
する溶融スラグの特性を安定させることができる。
【0041】一方、収集段階において、上述の高発熱量
廃棄物のほか、瓶、缶類も分別除去された通常ごみ64
は、ホッパ12から通常ごみ焼却炉1内に投入され、乾
燥火格子13及び燃焼火格子14上を順次下方に送られ
る。そこで、図示しない空気予熱器で予熱された通常炉
燃焼空気73を供給され、前述の溶融装置ガス63と焼
却炉本体11が保有する燃焼熱とを受けることにより、
乾燥・燃焼されて排ガス65を発生させ、残余は焼却灰
81となって、後燃焼火格子15上に落下する。
【0042】次に、後燃焼火格子15の前段では、焼却
灰81は、その中に残存する難燃物を上記と同様の状態
でおき燃焼されたのち、後燃焼火格子15の後段に移送
され、該後段下部には火格子下ホッパからの空気の流通
がないために冷却されることなく、前述の溶融装置ガス
63の照射を受けて昇温し、溶融段31に落下する。
【0043】溶融段31に落下した高温の焼却灰81
は、上述の溶融装置ガス63の高熱により溶融状態とな
り、プッシャ32により、少量ずつ前方に押出されなが
ら、溶融段31の傾斜に沿って流下し、溶融灰82とな
って溶融灰滴下部35から落下管34内に滴下する。
【0044】この滴下する溶融灰82を、冷却ノズル3
3から噴出するスラグ冷却用の水または空気74で急冷
・破砕して冷却スラグ83とし、冷却スラグ83は灰搬
出装置52内に落下してさらに冷却された後、スラグコ
ンベア51により装置外に搬出される。
【0045】また、各火格子から火格子下ホッパ16に
落下した落じん84は、落じんコンベア53により移送
される。また、炉本体41内で燃焼された高発熱量ごみ
61の残渣である高温焼却灰85は、火格子43を開閉
することにより高温焼却炉4から排出され、焼却灰コン
ベア54で移送されたのち、前述の落じん84と共に、
灰コンベア55によって持上げられ、後燃焼火格子15
の上方に位置する灰落下口56から、焼却炉本体11内
に投下され、落じん84及び高温焼却灰85中の未燃物
が、前述の焼却灰81上で完全に焼却される。このよう
に、高温焼却灰85を焼却炉本体11内に投下するの
は、溶融装置ガス63が十分な高熱を保つためには、高
温炉排ガス62は未燃焼状態でなければならないため、
高発熱量ごみ61は不完全燃焼となり、この結果、高温
焼却灰85中の未燃物が増加するからである。つまり、
高温焼却灰85中の未燃物を減少させるように高温焼却
炉4を燃焼制御すれば、焼却灰の溶融を行うに十分な溶
融装置ガス63を生成することができない。このため、
高温焼却灰85を焼却炉本体11内に投下して高温焼却
灰85の未燃物を燃焼させる必要がある。
【0046】一方、溶融段31の上方に位置する2次燃
焼室46に吹込まれ、焼却灰81の溶融を行った高温の
溶融装置ガス63は、冷却空気ノズル19から炉内に吹
込まれる冷却空気75及び反射壁17を冷却後、同じく
焼却炉本体11内に吹込まれる反射壁冷却空気76によ
り冷却されたのち、ごみ層から発生する排ガス65と混
合して混合ガス66となる。
【0047】混合ガス66は、その後、通常炉2次空気
77で2次燃焼されたのち、再燃焼室22に送られ、残
存する未燃ガスの再燃焼を完了して、ガス冷却室23に
送られる。
【0048】また、焼却炉本体11及び再燃焼室22内
に浮遊する飛灰のうち、比較的重いものは、再燃焼室2
2内でのガス反転の際にガス流から分離し、落下飛灰8
6として、飛灰落下孔24から後燃焼火格子15上に落
下して、前述の落じん84、高温焼却灰85と共におき
燃焼される。
【0049】図5は、上述と別の形態を示し、上述と同
様の部材には同一の符号を付して説明を省略する。
【0050】図5において、上述との主なる相違点は、
溶融段31の次に後述する溶解槽91を設置するととも
に、高温焼却炉4からでる高温炉排ガス62を煙道92
を介して送入する点である。
【0051】溶解槽91は、耐火物製で上部が解放さ
れ、底部にはメタル滞積用傾斜部を有し、上端の一方に
は出滓口93が切欠かれている。
【0052】溶解槽91内においては、鉄分等は底部の
メタル滞積用傾斜部に分離沈澱し、比較的軽量のSi,
Ca,Al等の酸化物は上層に浮上し、溶融灰82が一
定レベルに到達すれば、出滓口93から落下管34側に
滴下するようになされている。
【0053】この溶解槽91は、前述した図1乃至図4
に示す溶融処理設備に設けることもできる。
【0054】なお、本説明において、高温焼却炉4は、
固定炉型の物を図示したが、型式は何れでもよく、スラ
グ冷却は2次燃焼室の温度及び、スラグの再利用形態に
よって方式を決定すればよく、灰搬出装置52は湿式で
説明したが、乾式でもよい。
【0055】また、通常ごみ焼却炉1から排出される図
示しない排ガス処理装置で捕集された飛灰を同時処理し
てもよく、落じん84、高温焼却灰85を上記捕集飛灰
と共に別途処理する方式でも差支えない。
【0056】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1記載のごみ
焼却灰の溶融処理方法によれば、焼却炉から排出された
乾灰を高温のまま溶融する方式であるために、熱効率が
高く、別途処理すべき高発熱ごみの燃焼熱を溶融に利用
する有効利用法であり、電力使用量が少ない経済的な方
法を提供することができる。また、高温の溶融装置ガス
にさらされる部位は溶融装置内のみであり、高熱対策を
要する範囲が局限できるだけでなく、溶融装置ガスは、
通常ごみ焼却炉側で処理できるために、特別の排ガス処
理装置を必要としない。
【0057】請求項2記載のごみ焼却灰の溶融処理設備
によれば、ガス体を、2次燃焼用の酸素または2次空気
量の制御により所定範囲の温度に保持することで、直結
形表面溶融炉の如く焼却灰中の残存可燃物量に左右され
ることなく、安定した高温が得られ、溶融スラグの特性
も安定する。
【0058】請求項3記載のごみ焼却灰の溶融処理設備
によれば、焼却炉から排出された乾灰を高温のまま溶融
する方式であるために、熱効率が高く、別途処理すべき
高発熱ごみの燃焼熱を溶融に利用する有効利用法であ
り、電力使用量が少ない経済的な設備を提供することが
できる。また、高温の溶融装置ガスにさらされる部位は
溶融装置内のみであり、高熱対策を要する範囲が局限で
きるだけでなく、溶融装置ガスは、通常ごみ焼却炉側で
処理できるために、特別の排ガス処理装置を必要としな
い。さらに、高温空気加熱器等を使用しないために、金
属部の高温腐食が排除できるだけでなく、簡単な設備で
済むために故障の発生が少なく、万一の高温焼却炉側の
故障時、或いは休止時には、完全焼却を終えた焼却灰を
そのまま排出することができ、ごみ焼却施設全体の停止
にはつながらない。
【0059】請求項4記載のごみ焼却灰の溶融処理設備
によれば、高温焼却炉から排出される焼却灰を前記通常
ごみ焼却炉に搬入する搬出手段を設けたことで、不燃物
や落じん等も完全燃焼後、一括溶融処理が可能であり、
廃棄物による2次公害発生のおそれがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るごみ焼却灰の溶融処理設備の概要
を示す断面図である。
【図2】溶融装置周辺の概要を示す断面図である。
【図3】本発明に係るごみ焼却灰の溶融処理設備の各物
質の概略の流れを示す説明図である。
【図4】本発明に係るごみ焼却灰の溶融処理設備の各物
質の概略の流れを示す一部拡大の説明図である。
【図5】溶融装置の他の形態を示す断面図である。
【図6】従来の直結形表面溶融炉の概要を示す図面であ
る。
【図7】従来の別置形プラズマ溶融炉の概要を示す図面
である。
【符号の説明】
1 通常ごみ焼却炉 3 溶融装置 4 高温焼却炉 46 2次燃焼室 54 焼却灰コンベア 55 灰コンベア 62 高温炉排ガス(未燃焼ガス) 63 溶融装置ガス

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高発熱量の廃棄物を分別除去した通常ご
    みを専焼する通常ごみ焼却炉と、高発熱量の廃棄物を専
    焼する高温焼却炉とを併設し、高温焼却炉で発生する高
    温のガス体の放射熱を利用し、通常ごみ焼却炉及び高温
    焼却炉から排出される焼却灰を溶融処理することを特徴
    とするごみ焼却灰の溶融処理方法。
  2. 【請求項2】 前記ガス体は、2次燃焼用の酸素または
    2次空気量の制御により所定範囲の温度に保持すること
    を特徴とする請求項1記載のごみ焼却灰の溶融処理方
    法。
  3. 【請求項3】 高発熱量の廃棄物を分別除去した通常ご
    みを専焼する通常ごみ焼却炉と、高発熱量の廃棄物を専
    焼する高温焼却炉とを併設したごみ焼却灰の溶融処理設
    備であって、 前記通常ごみ焼却炉の下流に溶融装置が設けられ、該溶
    融装置の上方に前記高温焼却炉の2次燃焼室が設けられ
    たことを特徴とするごみ焼却灰の溶融処理設備。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のごみ焼却灰の溶融処理設
    備において、前記高温焼却炉から排出される焼却灰を前
    記通常ごみ焼却炉に搬入する搬出手段が設けられたこと
    を特徴とするごみ焼却灰の溶融処理設備。
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