JPH09257930A - 超音波距離測定装置 - Google Patents

超音波距離測定装置

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JPH09257930A
JPH09257930A JP6870096A JP6870096A JPH09257930A JP H09257930 A JPH09257930 A JP H09257930A JP 6870096 A JP6870096 A JP 6870096A JP 6870096 A JP6870096 A JP 6870096A JP H09257930 A JPH09257930 A JP H09257930A
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JP
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objects
ultrasonic
signal
distance measuring
distance
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JP6870096A
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English (en)
Inventor
Masahiro Takada
雅弘 高田
Takeshi Yamaguchi
健 山口
Hirotaka Ishihara
広隆 石原
Noboru Nomura
登 野村
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ノイズに対する耐性が向上し、誤検知が少な
く、信頼性が向上し、測距対象の特定、計数ができる超
音波距離測定装置を提供すること。 【構成】 大小2つのスレシホールド信号107と108を設
け、第1の測距対象からの反射波の検波信号106がスレ
シホールド信号107を越えた時刻を第1の測距対象の反
射波到達時刻とし、検波信号106がスレシホールド信号1
08以下になった後に再度スレシホールド信号107 を越え
た時点を第2の測距対象からの反射波到達時刻とする。
以下この動作を繰り返し、複数の測距対象からの反射波
を分離して各々の距離を計測する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波パルスを送
波し、測距対象からの反射波を受信して、その測距対象
までの距離などを検知する超音波距離測定装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、超音波を利用した距離センサーや
移動体に取り付けて移動体の周辺との距離を検出するセ
ンサーや走行路面の凹凸を検知する超音波検知器を用い
た各種計測器が商品化されている。超音波を用いて距離
を計測する場合、バースト状の一定出力駆動信号を圧電
素子等からなる送信器に与えて超音波を送信して測距対
象に対して発射し、その対象からの反射波を受信してそ
の伝播時間を計測して距離を計測する方法が一般的であ
る。伝播時間を検知するには、送信時刻から受信波がス
レシホールド信号(閾値)を越えた時刻までの時間を計
測する。このとき、スレシホールド信号は一定値でもよ
いが、送信時刻から時間の経過に従って変化させる方が
騒音ノイズによる距離の誤検知を防ぐ点で有効である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このス
レシホールド信号の決め方や超音波の往復時間を決定す
る一般的な方法はない。また、複数の測距対象からの反
射波を受けるときにその個数を知る方法は確立されてい
ない。従って、従来の方法では、距離測定における誤検
知、信頼性、ノイズに対する耐性、測距対象の特定、測
距対象の計数などの点で、下記のような課題がある。
【0004】1つは、受信信号に対して信号処理を行う
信号処理回路において、受信した反射波の検波信号と比
較するスレシホールド信号を持ち、その検波信号とスレ
シホールド信号とを比較して、検波信号がスレシホール
ド信号を越える受信波到達時刻を計測する。測距対象ま
での距離は、超音波の送信から受信波到達時刻までの音
速から距離を算出する。このスレシホールド信号は送信
トリガからの時間の関数として与えるが、この信号が低
いほど、小さい反射波が検知でき、測距可能距離が遠く
まで延びるが、使用環境における超音波領域の騒音ノイ
ズを誤検知しやすくなり耐ノイズ性と反射波検知能力と
はトレードオフの関係にある。ここで、特に複数の測距
対象との距離を検知する場合、測距対象の形状によって
は第1の受信波が2つに割れている場合があり、その際
に、次に到来する第2測距対象からの受信波と誤判定す
る場合がある。
【0005】また、超音波距離測定装置を自動車などの
移動体に取り付けて使用する場合には、超音波距離測定
装置の正面に測距対象が存在しない場合でも凹凸の激し
い路面での反射を受ける場合がある。この時の受信波の
パルス幅は一般に小さいが、検波信号が閾値を越えたと
きは誤検知を生じる。
【0006】また、受信波には使用環境の騒音ノイズと
電気的なノイズが混在するが、測定可能距離を延ばすに
は、スレシホールド信号を、このノイズを上回りかつ、
出きる限り近く設定することが望まれる。しかしなが
ら、従来の方法では、ノイズレベルの変動に対応したス
レシホールド信号を設定する機能を持っていない。
【0007】また、複数の測距対象との距離を計測する
場合、その測距対象が前後に動いていて交差する時に
は、交差した後、同一の測距対象を特定できず同じ測距
対象までの距離を継続して計測することは困難である。
【0008】また、同様に測距対象を特定できない等の
ため、複数の測距対象の距離を各々計測し、その各々の
距離の推移から、接近、離反及びその速度を計測するこ
と、あるいは、速度の異なる測距対象の個数を計測する
ことは困難である。
【0009】本発明は、従来のこのような超音波距離測
定上の課題を考慮し、ノイズに対する耐性が向上し、誤
検知が少なく、信頼性が向上し、測距対象の特定、計数
ができる超音波距離測定装置を提供することを目的とす
るものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の本発明は、複
数の対象物にバースト状の超音波を送信する送信手段
と、対象物からの超音波の反射波を受信する受信手段
と、その受信信号の値が第1の閾値より低い値から第1
の閾値よりも大きい第2の閾値より高い値になった場合
のみ、その高い値を出現させたピークを各対象物からの
反射波と判断する信号処理回路とを備えた超音波距離測
定装置である。
【0011】上記の構成により、例えば、大小2つのス
レシホールド信号を設け、第一の測距対象からの受信信
号が大きい方のスレシホールド信号を越えた後に、その
受信信号が小さい方のスレシホールド信号以下になり、
再び受信信号が大きい方のスレシホールド信号を越えた
場合に第2の測距対象からの反射波と判断するため、測
距対象の形状によっては受信信号ピークが2つに割れて
いる場合にも、第1の測距対象と第2の測距対象を区別
して距離を計測することができる。第3以降の測距対象
についても同様である。
【0012】請求項3の本発明は、対象物にバースト状
の超音波を送信する送信手段と、対象物からの超音波の
反射波を受信する受信手段と、その受信信号の値が所定
の閾値を越えた部分の継続時間が所定の時間よりも長い
場合に対象物からの反射波と判断する信号処理回路とを
備えた超音波距離測定装置である。
【0013】上記構成により、センサ正面以外の反射波
の検知を無くして測距の信頼性を向上させることができ
る。
【0014】請求項4の本発明は、対象物にバースト状
の超音波を送信する送信手段と、対象物からの超音波の
反射波を受信する受信手段と、その受信信号における所
定の時間区間を複数の所定区間に分割し、その分割した
各区間内の受信信号の平均値をそれぞれ計算し、その各
区間の平均値の中の最小値に基づいて閾値を設定し、次
の測定サイクルにおいてその閾値を用いて、対象物から
の反射波を判断する信号処理回路とを備えた超音波距離
測定装置である。
【0015】上記構成により、受信信号のノイズレベル
を、測距を行いながら計測することにより、使用環境の
定常的なノイズレベルが変化しても、スレシホールド信
号を受信信号のノイズレベルに応じて自動設定すること
ができ、ノイズによる誤検知を防ぐとともに、測定距離
を常に可能な範囲で最大にすることができる。
【0016】上記構成に加えて、更に、受信信号がスレ
シホールド信号を越えた部分を測定毎に取り出して記憶
し、その部分を測定毎に相関をとる構成とすることで、
同一対象物かどうかを判断でき、複数の対象物の連続的
な動きを検知することができる。
【0017】また、更に、信号処理回路に、測定した各
々の対象物の距離の推移に基づいて、複数の対象物の接
近、離反の判定とその速度を計測する機能を付加するこ
ともできる。
【0018】請求項7の本発明は、複数の対象物にバー
スト状の超音波を送信する送信手段と、対象物からの超
音波の反射波を受信する受信手段と、その受信信号につ
いて所定の時間間隔毎に受信信号のパワースペクトルを
計算し、そのパワースペクトルの極大値が所定のレベル
以上に変化する時点を対象物からの反射波の到達時刻と
判断して、送信から到達時刻までの時間に基づき対象物
の距離を求める信号処理回路とを備えた超音波距離測定
装置である。
【0019】請求項8の本発明は、複数の対象物にバー
スト状の超音波を送信する送信手段と、対象物からの超
音波の反射波を受信する受信手段と、その受信信号につ
いて所定の時間間隔毎に受信信号のパワースペクトルを
計算し、そのパワースペクトルが所定のレベル以上で極
大となる周波数を求め、その極大となる周波数の個数を
互いに速度の異なる対象物の個数と判断する信号処理回
路とを備えた超音波距離測定装置である。
【0020】上記構成により、複数の対象物からの受信
波のパワースペクトルを、所定の時間間隔毎に刻々計算
し、そのパワースペクトルの極大値が所定のレベルを越
えた時点までの時間を測距対象との超音波往復時間と見
なし、距離を算出する。その際に、パワースペクトルの
極大値が所定のレベル以上となる周波数の個数を、速度
の異なる測距対象の個数と判断する。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に、本発明をその実施例を示
す図面に基づいて説明する。
【0022】図1は、本発明の第1の実施の形態の超音
波距離測定装置の構成図である。図1において、1は超
音波を発射する送信器、2は送信器1を駆動するための
送信回路、3は超音波を受信する受信器、4は受信信号
を増幅、検波するための受信回路、5は送信のタイミン
グの制御や受信信号の処理を行うための信号処理回路、
6は計測の対象となる測距対象(対象物)である。ここ
で、送信器1及び送信回路2が送信手段を構成し、受信
器3及び受信回路4が受信手段を構成している。
【0023】次に、上記第1の実施の形態の超音波距離
測定装置の動作について、図面を参照しながら説明す
る。
【0024】まず、距離の計測時において、信号処理回
路5より送信回路2に送信トリガ101を与えると、送
信回路2は送信器1にバースト状の駆動信号102を出
力する。送信器1からは超音波103が発射され、その
超音波が測距対象6に照射されると、測距対象6で反射
して反射波104となり、その反射波104が受信器3
で受信される。受信回路4は受信器3からの受信信号1
05の増幅と振幅を検波し、検波信号106を信号処理
回路5に出力する。
【0025】図2は、信号処理回路5内部で距離を算出
する処理を説明する2つのスレシホールド信号と検波し
た受信波形を示す図である。信号処理回路5内部では、
送信トリガ出力以降の時間の関数として2つのスレシホ
ールド信号107、108とを持つ。スレシホールド信
号は近くの対象ほど、受信波が大きいことを考慮すると
時間とともに減少させていく方が良い。第1の測距対象
との距離を計測するには、送信トリガ101を出力して
からの検波信号106と第2の閾値である大きい方のス
レシホールド信号107とを比較して最初に、検波信号
106がスレシホールド信号107を越えたところを受
信時刻と判断し、送信トリガ出力時刻から受信時刻まで
の時間Δt1を計測する。このΔt1と音速Cを用い
て、(数1)に基づき距離を算出する。
【0026】
【数1】送信器から第1の測距対象までの距離=C×Δ
t1/2 次に第2の測距対象との距離を計測するには、検波信号
106が一旦、第1の閾値である小さい方のスレシホー
ルド信号108以下になった後に再度スレシホールド信
号107を越えたところを受信時刻とし、送信トリガ出
力時刻から受信時刻までの時間Δt2を計測する。この
Δt2と音速Cを用いて、(数2)に基づき算出する。
【0027】
【数2】送信器から第2の測距対象までの距離=C×Δ
t2/2 以下この処理を繰り返し、複数の測距対象の距離を計測
する。
【0028】このように、スレシホールド信号を2つ持
たせ、大きい方のスレシホールド信号を最初に越えた場
合を第1の測距対象の受信時刻の決定に用い、検波信号
が一旦小さい方のスレシホールド信号を下回った後に大
きい方のスレシホールド信号を上回った時点を第2の測
距対象の受信時刻と判断することにより、図2の点線で
示す場合のように、第1の測距対象の反射波がその形状
などにより複数に割れている場合、第1の測距対象から
の反射波の大きさが小さい方のスレシホールド信号10
8を下回らないで再び大きい方のスレシホールド信号1
07を越えた場合は、第2測距対象対象と誤判定するこ
とを回避し、第1の測距対象と第2の測距対象を確実に
区別して距離計測を行うことができる。
【0029】なお、上記実施の形態では、送信トリガ出
力後の測距対象からの反射波受信時刻から、各々距離を
計算したが、超音波の送信時刻がわからない場合でも、
各測距対象からの反射時刻の差△t2ー△t1から、
(数3)を用いて、
【0030】
【数3】第1の測距対象と第2の測距対象の距離=C×
(Δt2ー△t1)/2 その測距対象間の距離を音速から計測することもでき
る。
【0031】なお、上記第1の実施の形態では、測距対
象の個数を2つとして説明したが、測距対象の個数はこ
れに限定されるものではない。
【0032】また、図2に示したスレシホールド信号の
波形も一例であって、例えば、階段状に減少する波形や
減少の仕方が初期は急激な波形など、測距対象、周囲環
境などに適した波形を用いればよい。
【0033】次に、第2の実施の形態について述べる。
その構成は信号処理の内容を除き、図1と同じである。
また測距の方式も第1の実施の形態と基本的に同じであ
るので説明を省略する。図3に信号処理回路5で行う処
理を説明するための検波信号110とスレシホールド信
号111の波形を示す。
【0034】本超音波距離測定装置を自動車の車体など
に設置して野外で使用する際には、センサ正面には物体
が無くとも、その設置高さが路面から比較的低い場合に
は、照射する超音波の広がり角によって、路面から短い
幅の反射波を受ける場合がある。
【0035】路面からの反射波は正面の測距対象からの
反射波に比べて、その幅が短く、また比較的近距離から
だけであることが、実験的にわかっている。そこで、送
信トリガ101を出力後所定の時間、検波信号110が
スレシホールド信号111を越えても、スレシホールド
信号111を越えている時間が所定の時間より短いとき
にはこの部分を無視する。また、検波信号110がスレ
シホールド信号111を越えている時間が所定の時間よ
り長いときには測距対象からの反射波と判断する。この
ことにより、路面からの反射など、超音波距離測定装置
正面にない物体からの短い反射パルスを無視することが
でき、測距の信頼性を向上させることができる。
【0036】次に、第3の実施の形態について説明す
る。その構成は信号処理の内容を除き、図1と同じであ
る。また測距の方式も第1の実施の形態と基本的に同じ
であるので説明を省略する。図4に信号処理回路5で行
う処理を説明するための検波信号120とスレシホール
ド信号121の波形を示す。
【0037】送信トリガ101出力後の時間の所定の時
間を所定の区間(a1〜an)に分割する。そして検波
信号120に対してその各区間毎にその平均値(av1
〜avn)を計算する。その計算した平均値av1〜a
vnの中から最小値avminを見つけ、次の測定サイ
クル(計測時)のスレシホールド信号の最小値を上記最
小値avminより所定の大きさだけ大きく設定する。
ここで、測定サイクルとは、トリガー信号のサイクルと
考えてよい。
【0038】このようにスレシホールド信号121の最
小値を更新設定することにより、常にスレシホールド信
号121を、検波信号120の定常的なノイズレベルに
応じて所定の大きさだけ大きく設定でき、定常的なノイ
ズレベルの変化に対しても距離測定の誤検知を防ぐこと
ができる。さらに所定の期間中に測距対象からの反射波
がある場合にも、その反射波を含む区間で平均値が大き
くなるだけであり、最小値avminは影響を受けるこ
とはなく、距離計測を行いながら、スレシホールド信号
121の自動設定を行うことができ、ノイズによる誤検
知を防ぎ、かつ使用環境のノイズに応じた測定可能距離
を確保できる。
【0039】次に、第4の実施の形態について説明す
る。その構成は信号処理の内容を除き、図1と同じであ
る。また測距の方式も第1の実施の形態と基本的に同じ
であるので説明を省略する。図5に本実施の形態の動作
を説明するための二つの測距対象A,Bの位置とその時
の検波波形を示す。
【0040】例えば、Aが固定物でBが接近してくる場
合を示す。測距対象AとBが離れているときには、各々
の反射波も離れている。BがAに接近するとBの反射波
もAの反射波に接近してくる。A,Bが重なった時に
は、検波波形も重なる。またBがAを通り過ぎて、Bが
Aよりも超音波距離測定装置に接近したときには、B、
Aの順で反射波が観測される。この時、観測される検波
波形は、図5において、(a)(b)(c)(d)の順
で推移する。
【0041】まず、(a)の波形のスレシホールド信号
131を越えた部分の2つの波形を記憶する。この時、
信号処理回路5はAとBの2つの距離を算出している。
【0042】次に(b)の波形を観測したとき、スレシ
ホールド信号131を越えた2つの部分について、
(a)で記憶した2つの波形との相関を各々計算する。
具体的には、スレシホールド信号131を越えた部分
で、超音波距離測定装置に近い方からの波形を(a−
1)、(a−2)、(b−1)、(b−2)とすると、
(b−1)は(a−1)と(a−2)との相関をそれぞ
れ計算する。(b−2)も(a−1)と(a−2)との
相関をそれぞれ計算する。相関の度合いは(b−1)
は、(a−1)の方が(a−2)より大きくなり、(b
−1)と(a−1)は同じ測距対象からの反射波と判断
する。同様に(b−2)についても相関を計算して、
(a−2)と同じ測距対象からの反射波と判断する。
【0043】次に(C)の状態に遷移すると、検波信号
がスレシホールド信号131を越える部分は1つとなる
ため算出する距離も1つであり、波形の記憶や相関の計
算は行わない。
【0044】次に、(d)の状態に推移すると検波信号
がスレシホールド信号131を越える部分は2つで、
(d−1)、(d−2)である。この2つの波形につい
て(b)の状態の(b−1)と(b−2)と各々相関の
度合いを計算する。このときは(d−1)は(b−2)
と相関が強く、(d−2)は(b−1)と相関が強い。
このことから、(d−1)は(b−2)と同じ測距対象
からの反射波と判断し、連続して接近していることがわ
かる。また(d−2)(b−1)と同じ測距対象からの
波形であり、超音波距離測定装置に対して静止している
ことがわかる。
【0045】以下この動作を繰り返し、複数の測距対象
からの反射波の検波信号がスレシホールド信号131を
越えた部分について、以前の反射波の検波信号がスレシ
ホールド信号131を越えた部分の記憶波形と相関を計
算して、測距対象の連続的な接近や離反を判断すること
ができる。
【0046】なお、上記第4の実施の形態では、2つの
測距対象で説明したが、2つ以上の測距対象について、
同様の処理を行えば、2つ以上の複数の測距対象との距
離が計測できる。
【0047】また、信号処理回路に、測定した複数の測
距対象のそれぞれの距離の時間的な推移を求めて、その
推移情報に基づいてそれらの測距対象間の接近や離反等
を判断する機能を付加してもよい。この場合、その判断
結果を表示するようにすれば測距対象がどのように移動
しているかが一見して分かる。
【0048】次に、第5の実施の形態について述べる。
その構成は受信回路4が受信信号を検波しないことと、
信号処理の内容を除き、図1と同じである。信号処理回
路5は、受信波形を検波せず、交流のままの信号を受信
回路4から入力して処理する。図6は、信号処理の内容
を示す図である。図6において、(A)は送信後の受信
波の波形である。受信波を観測する時間を所定の区間に
区切り、各区間毎にパワースペクトルを計算する。送信
器1より出力するバースト状の駆動信号の時間は1mSEC
とした。パワースペクトルを計算する区間の長さは、2m
SECとした。
【0049】図6の(A)において、送信後に各区間毎
のスペクトルを計算する中から、区間TiとTkを示
す。i、kは送信後の区間の場所を示す添え字であり、送
信直後の区間はi=0である。すなわち、iは送信後の
経過時間を区間数で示していることになる。その区間の
パワースペクトルの大きさをSi、Skとする。図6の
(B)は、Tiの区間で送信後初めてパワースペクトル
の極大値が所定の判定レベルを越えた所を示す図であ
る。この時、測距対象との超音波の往復時間△tは各区
間の時間とiとの積であり、(数1)に基づいて距離を
計算する。
【0050】また、送信した周波数をf0 とすれば、本
超音波距離測定装置の移動速度と測距対象の移動速度に
より受信する反射波の周波数は、ドップラー効果により
シフトし、パワースペクトルが極大となる周波数はf1
である。この時、パワースペクトルが所定のレベル以上
で極大となる周波数はf1 だけである。図6の(C)は
別の区間Tk のパワースペクトルを示す図である。f2
は送信後初めて所定のレベルを越える周波数である。こ
こでは、パワースペクトルが極大となる周波数はf1 と
f2 の2つであり、f2 はf1 の反射波を反射する測距
対象とは異なる速度をもつ測距対象からの反射波であ
る。f2 の反射波を反射する測距対象との距離は、前述
のように△tはkと各区間の時間との積であり、(数
1)で計算する。
【0051】以下この操作を繰り返し、全区間で所定の
レベル以上の極大をとる周波数の個数を速度の異なる測
距対象の個数と見なし、その測距対象との距離は各周波
数ごとに送信後最初に所定のレベルを越えた区間の時間
から計算する。図6の例では、速度の異なる測距対象の
数はパワースペクトルが所定のレベルを越える周波数が
f1 とf2 の2個であるので2個と判定する。なお、図
6ではパワースペクトルの判定レベルは一定として説明
したが、測距対象からの反射波の大きさが距離が大きい
程小さくなることを考慮すると、この判定レベルをパワ
ースペクトルを計算する区間毎に変化させると、なお効
果的である。
【0052】なお、上記第5の実施の形態では、測距対
象を2個として説明したが、個数はこれに限定されるも
のではない。
【0053】以上に説明したように、第1の実施の形態
においては、大小2つのスレシホールド信号を持ち、測
距対象からの反射波の判別にヒステリシスをもたせるた
め、測距対象による複数の測距対象からの各々反射波を
区別して測距を行うことができる。さらに、測距対象か
らの反射波が2つに割れている場合の誤検知を防ぐこと
ができる。
【0054】また、第2の実施の形態においては、超音
波送信後、所定の時間内のスレシホールド信号を越える
部分の継続時間の短い反射パルスは測距対象からの反射
波と判断しないことにより、センサ正面以外の反射波を
検知することを防いで測距の信頼性を向上させるという
効果を有する。
【0055】また、第3の実施の形態においては、検波
信号のノイズレベルを測距を行いながら計測することに
より、使用環境の定常的なノイズレベルが変化しても、
スレシホールド信号を検波信号のノイズレベルに応じて
自動設定することができ、ノイズによる誤検知を防ぐと
ともに、使用環境測定距離を常に可能な範囲で最大にす
ることができるという効果を有する。
【0056】また、第4の実施の形態においては、検波
信号がスレシホールド信号を越え部分を取り出して記憶
し、その部分について測定毎に以前に取り出した部分と
の相関をとることで、複数の測距対象との距離だけでな
く、複数の測距対象の連続的な動きを検知することがで
きる。更に、このようにして測定した複数の測距対象と
の距離の推移から、複数の測距対象の接近、離反の判断
とその速度を検出することができる。
【0057】また、第5の実施の形態においては、受信
波のパワースペクトルを、測定期間を分割した各区間毎
に計算し、最初にパワースペクトルが所定のレベルを越
えた時点を検出して距離を算出することにより、受信波
をノイズと反射波に峻別して反射波を検知することがで
きノイズによる誤検知を防ぐことができる。また、全区
間において、パワースペクトルが所定値以上で極大とな
る周波数の個数を求め、その個数を速度の異なる測距対
象の個数と判断することにより、本発明を移動体に取付
けた場合等において、速度の異なる複数の測距対象から
の反射波を同時に受信した場合でも、その個数とその各
々の距離を計測することができる。
【0058】
【発明の効果】以上述べたところから明らかなように本
発明は、信号処理回路が、受信信号の値が第1の閾値よ
り低い値から第1の閾値よりも大きい第2の閾値より高
い値になった場合のみ、その高い値を出現させたピーク
を各対象物からの反射波と判断するので、誤検知が少な
く、信頼性が向上するという長所を有する。
【0059】また、受信信号における所定の時間区間を
複数の所定区間に分割し、その分割した各区間内の受信
信号の平均値をそれぞれ計算し、その各区間の平均値の
中の最小値に基づいて閾値を設定し、次の測定サイクル
においてその閾値を用いて、対象物からの反射波を判断
する信号処理回路を備えている場合は、ノイズに対する
耐性が向上するという利点がある。
【0060】また、複数の対象物までの距離を算出する
際に、受信信号が閾値を越えた部分の波形を記憶し、測
定サイクル毎に受信信号の閾値を越えた部分の波形と記
憶した波形との相関をとり、相関の度合いが所定値以上
の時は同じ対象物であると判断する信号処理回路を備え
ている場合は、測距対象の特定ができるという利点があ
る。
【0061】また、受信信号について所定の時間間隔毎
に受信信号のパワースペクトルを計算し、受信波をノイ
ズと反射波に峻別して反射波を検知し、ノイズによる誤
検知を防ぎ、測距の信頼性を向上させる。また、そのパ
ワースペクトルが所定のレベル以上で極大となる周波数
を求め、その極大となる周波数の個数を互いに速度の異
なる対象物の個数と判断する信号処理回路を備えている
場合は、対象物の計数ができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の超音波距離測定装
置の構成図である。
【図2】同第1の実施の形態における信号処理回路内部
で距離を算出する処理を説明する2つのスレシホールド
信号と検波した受信波形を示す図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態におけるスレシホー
ルド信号と路面の反射を受けたときの検波波形を示す図
である。
【図4】本発明の第3の実施の形態におけるスレシホー
ルド信号と検波波形を示し、検波波形の定常的なノイズ
レベルを計測し、その大きさに応じてスレシホールド信
号を変化させることを説明する図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態の超音波距離測定装
置と2つの測距対象との位置関係とその時の反射波の検
波波形を示す図である。
【図6】本発明の第5の実施の形態における速度の異な
る2つの測距対象からの反射波を受信した場合の受信波
の波形と各区間の中の2つのパワースペクトルを示す図
である。
【符号の説明】
1 送信器 2 送信回路 3 受信器 4 受信回路 5 信号処理回路 6 測距対象 106、110、120 検波信号 107、108、111、121 スレシホールド信号 131 スレシホールド信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野村 登 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の対象物にバースト状の超音波を送
    信する送信手段と、前記対象物からの前記超音波の反射
    波を受信する受信手段と、その受信信号の値が第1の閾
    値より低い値から前記第1の閾値よりも大きい第2の閾
    値より高い値になった場合のみ、その高い値を出現させ
    たピークを各対象物からの反射波と判断する信号処理回
    路とを備えたことを特徴とする超音波距離測定装置。
  2. 【請求項2】 第1及び第2の前記閾値は、前記超音波
    送信後の経過時間の関数として与えることを特徴とする
    請求項1記載の超音波距離測定装置。
  3. 【請求項3】 対象物にバースト状の超音波を送信する
    送信手段と、前記対象物からの前記超音波の反射波を受
    信する受信手段と、その受信信号の値が所定の閾値を越
    えた部分の継続時間が所定の時間よりも長い場合に前記
    対象物からの反射波と判断する信号処理回路とを備えた
    ことを特徴とする超音波距離測定装置。
  4. 【請求項4】 対象物にバースト状の超音波を送信する
    送信手段と、前記対象物からの前記超音波の反射波を受
    信する受信手段と、その受信信号における所定の時間区
    間を複数の所定区間に分割し、その分割した各区間内の
    前記受信信号の平均値をそれぞれ計算し、その各区間の
    平均値の中の最小値に基づいて閾値を設定し、次の測定
    サイクルにおいてその閾値を用いて、前記対象物からの
    反射波を判断する信号処理回路とを備えたことを特徴と
    する超音波距離測定装置。
  5. 【請求項5】 信号処理回路は、複数の前記対象物まで
    の距離を算出する際に、前記受信信号が前記閾値を越え
    た部分の波形を記憶し、測定サイクル毎に前記受信信号
    の前記閾値を越えた部分の波形と前記記憶した波形との
    相関をとり、相関の度合いが所定値以上の時は同じ対象
    物であると判断することを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれかに記載の超音波距離測定装置。
  6. 【請求項6】 信号処理回路は、前記複数の対象物から
    の反射波を判断することにより測定した各々の対象物ま
    での距離に基づき、それらの対象物の速度及びその接近
    と離反の判定を行うことを特徴とする請求項1、3、
    4、又は5記載の超音波距離測定装置。
  7. 【請求項7】 複数の対象物にバースト状の超音波を送
    信する送信手段と、前記対象物からの前記超音波の反射
    波を受信する受信手段と、その受信信号について所定の
    時間間隔毎に前記受信信号のパワースペクトルを計算
    し、そのパワースペクトルの極大値が所定のレベル以上
    に変化する時点を前記対象物からの反射波の到達時刻と
    判断して、送信から前記到達時刻までの時間に基づき前
    記対象物の距離を求める信号処理回路とを備えたことを
    特徴とする超音波距離測定装置。
  8. 【請求項8】 複数の対象物にバースト状の超音波を送
    信する送信手段と、前記対象物からの前記超音波の反射
    波を受信する受信手段と、その受信信号について所定の
    時間間隔毎に前記受信信号のパワースペクトルを計算
    し、そのパワースペクトルが所定のレベル以上で極大と
    なる周波数を求め、その極大となる周波数の個数を互い
    に速度の異なる前記対象物の個数と判断する信号処理回
    路とを備えたことを特徴とする超音波距離測定装置。
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