JPH09256194A - 電気めっき装置および電気めっき方法 - Google Patents

電気めっき装置および電気めっき方法

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JPH09256194A
JPH09256194A JP6674396A JP6674396A JPH09256194A JP H09256194 A JPH09256194 A JP H09256194A JP 6674396 A JP6674396 A JP 6674396A JP 6674396 A JP6674396 A JP 6674396A JP H09256194 A JPH09256194 A JP H09256194A
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electroplating
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JP6674396A
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Kazuo Akaoka
和夫 赤岡
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JFE Steel Corp
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Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】鋼帯の表面と裏面とのめっき付着量の差や、鋼
帯の板幅方向におけるめっき付着量のばらつきの発生を
低減可能な手段を実現すること。 【解決手段】鋼帯の板幅より幅広の不溶性陽極を、該鋼
帯を挟むように対向させて配設した装置において、前記
不溶性陽極の端部を遮蔽し、前記不溶性陽極の通電幅を
板幅より狭くできるように、板幅方向に移動可能な電流
遮断体を設けたことを特徴とする、電気めっき装置であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気めっき技術に
係わり、特に、不溶性陽極の通電幅を調整することによ
って、めっき付着対象に対して所望のめっき付着量分布
を有するように電気めっきを施す、装置および方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、不溶性陽極を備える電気めっき
装置を使用して、鋼帯に電気めっきを施す場合、鋼帯の
表面と裏面とでめっき付着量の差が生じたり、鋼帯の板
幅方向におけるめっき付着量にばらつきが生じてしま
う。これは、めっき液流が一定でないことや、鋼帯と電
極との距離が、鋼帯の移動による振動によって、絶えず
変化してしまい一定にならないこと、さらには、鋼帯端
部の電流集中の発生等に起因するものである。
【0003】図8には、このように不適切な電気めっき
が施された様子の説明図である。図8(a)は、鋼帯1
の表面と裏面とで、めっき付着量の差が生じた様子を示
しており、また、図8(b)は、鋼帯1の板幅方向にお
けるめっき付着量にばらつきが生じ、特に、鋼帯1の板
端部に、いわゆるオーバーコートが発生している様子を
示している。
【0004】このような、鋼帯の表面と裏面とのめっき
付着量の差や、鋼帯の板幅方向におけるめっき付着量の
ばらつきの発生を防止するために、各種の電気めっき技
術が提案されている。
【0005】例えば、特開昭64─17890号公報で
は、電極を複数個に分割した分割電極を採用し、分割電
極毎にめっき電流を制御する電気めっき付着量制御方法
が提案されており、また、特公平4─25357号公報
では、めっき槽内に、鋼帯の板端部を遮蔽する、収縮可
能な遮蔽板を配設して、オーバーコートの発生等を防止
する装置が提案されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した、
特開昭64─17890号公報記載の電気めっき付着量
制御方法によれば、電極を複数個の分割電極に分割して
も、高電位側の電極から低電位側の電極を介して、鋼帯
の一方の面に、電流の回り込みが発生してしまい、その
結果、鋼帯の表面と裏面とのめっき付着量の差や、鋼帯
の板幅方向におけるめっき付着量のばらつきが依然とし
て発生してしまうことや、低電位側の電極面にめっき金
属が析出して、電極の損傷や鋼帯の送り出し時の障害を
招く等の問題があった。
【0007】また、特公平4─25357号公報記載の
装置によれば、遮蔽体の位置調整を行えるものの、遮蔽
体を鋼帯の板幅の中心方向まで進退できないため、鋼帯
の一部分に電流が集中してしまい、めっき付着量分布が
鋼帯全面において完全に一様にはならないという問題が
あった。
【0008】そこで、本発明は、不溶性陽極の通電幅を
板幅より狭くできるようにして、鋼帯の表面と裏面との
めっき付着量の差や、鋼帯の板幅方向におけるめっき付
着量等のめっき付着量ばらつきの発生等を防止可能とす
る、電気めっき装置および電気めっき方法を提供するこ
とを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、鋼帯の板幅より幅広の不溶
性陽極を、該鋼帯を挟むように対向させて配設した装置
において、前記不溶性陽極の端部を遮蔽し、前記不溶性
陽極の通電幅を板幅より狭くできるように、板幅方向に
移動可能な電流遮断体を設けたことを特徴とする、電気
めっき装置である。
【0010】また、請求項2記載の発明は、鋼帯の板幅
より幅広の不溶性陽極を、該鋼帯を挟むように対向させ
て配設した装置を使用して、電気めっきを行う方法にお
いて、前記不溶性陽極の端部を遮蔽し、前記不溶性陽極
の通電幅を板幅より狭くできるように、板幅方向に移動
可能な電流遮断体を設けておき、前記電流遮断体を、予
め定めた位置に移動することを特徴とする、電気めっき
方法である。
【0011】また、請求項3記載の発明は、請求項2に
おいて、前記電流遮蔽体の移動位置と鋼帯に対するめっ
き付着量分布との関係を予め求めておき、 鋼帯に対す
る、所望のめっき付着量分布に対応する不溶性陽極をお
おう電流遮蔽体の位置を、前記予め定めた位置として、
前記電流遮断体を移動することを特徴とする、電気めっ
き方法である。
【0012】さらに、請求項4記載の発明は、鋼帯の板
幅より幅広の不溶性陽極を、該鋼帯を挟むように対向さ
せて配設した装置において、前記不溶性陽極の端部を遮
蔽し、前記不溶性陽極の通電幅を板幅より狭くできるよ
うに、板幅方向に移動可能な電流遮断体と、鋼帯に施さ
れためっき付着量分布を計測する付着量計測手段と、与
えられた駆動信号にしたがって、前記電流遮断体を移動
させる駆動手段と、目標値であるめっき付着量分布と前
記付着量計が計測しためっき付着量分布との偏差がなく
なるように、前記駆動信号を生成する制御動作を行う制
御手段と、を備えることを特徴とする、電気めっき装置
である。
【0013】また、以下に示すような方法も考えられ
る。即ち、鋼帯の板幅より幅広の不溶性陽極を、該鋼帯
を挟むように対向させて配設した装置を使用して、電気
めっきを行う方法において、前記不溶性陽極の端部を遮
蔽し、前記不溶性陽極の通電幅を板幅より狭くできるよ
うに、板幅方向に移動可能な電流遮断体、および、鋼帯
のめっき付着分布を計測する付着量計を設けておき、め
っき付着分布(目標値)と、前記付着量計にて計測した
めっき付着分布(制御量)との偏差(制御偏差)がなく
なるように、前記電流遮断体の位置を移動調整(操作
量)することを特徴とする、電気めっき方法である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を、図面
を参照しつつ説明する。図4、図5に、夫々、水平型の
連続電気めっき設備、縦型の連続電気めっき設備の概略
構成図を示す。
【0015】図4に示す、水平型の連続電気めっき設備
は、めっき付着対象である鋼帯1を電気めっき可能な、
めっきセル2〜11を配設して構成される。また、各め
っきセルには、鋼帯1を通板可能とするための案内ロー
ルであるコンダクトロール12が、鋼帯1を挟むよう
に、めっきセルの左・右上方に設けられており、鋼帯1
が、図中左側から右側へと、水平方向に送り出される。
【0016】そして、鋼帯1が、各めっきセル2〜11
において、電気めっきされて、一連のめっき処理が行わ
れる。また、図5に示す、縦型の連続電気めっき設備
は、めっき付着対象である鋼帯1を電気めっき可能な、
めっきセル2〜11を配設して構成される。
【0017】また、各めっきセルには、鋼帯1を通板可
能とするための案内ロールであるコンダクトロール12
が、めっきセル中およびめっきセルの上方に、設けられ
ている。本設備においては、鋼帯1が縦方向に蛇行しな
がら、図中左側から右側へと送り出される。そして、本
設備においても、鋼帯1が、各めっきセル2〜11にお
いて電気めっきされて、一連のめっき処理が行われる。
【0018】本発明は、図4、5に示すような設備を構
成する、めっきセルのうち、少なくとも1つに適用可能
な電気めっき装置および方法である。次に、本発明を1
つのめっきセルに適用した場合の実施形態について、図
面を参照して説明する。もちろん、本発明を複数のめっ
きセルに適用しても良いことは言うまでもない。
【0019】図1に、本発明の実施形態である電気めっ
き装置の概略構成図を示す。図1に示すめっきセル2内
には、鋼帯1の方向転換を行うコンダクトロール12
が、図示しない支持台に設けられており、さらに、2対
の不溶性電極13が、鋼帯1を挟むように対向して設け
られている。そして、各電極に対して、電極の通電幅を
板幅より狭くできるような電流遮蔽体14が、図面に垂
直な方向に移動可能に設けられている。
【0020】なお、装置構成概要の理解の容易化のため
に、図1では、電流遮蔽体14の移動機構を、図示して
いない。本装置において、鋼帯1は不溶性陽極13に電
圧が印加されることによって、電気メッキが行われる。
即ち、他のめっきセルから(図中a方向から)送られて
きた鋼帯1は、コンダクトロール12で方向転換され、
他のめっきセルへと(図中b方向)へと送り出される
が、その間に、鋼帯1には、2対の不溶性陽極13によ
って電気めっきが施される。
【0021】次に、図2を参照して、本発明の主要部の
構成を説明する。図2は、図1におけるA−A線の断面
図である。前記電流遮断体14には、めっきセル2の壁
を貫通して外部に延びるロッド20の一端が取り付けら
れており、このロッド20は、めっきセル2の壁に対し
て、シール部材等によりめっきセル2内のめっき液の漏
洩を防止しつつ、軸方向に進退自在に設置されている。
また、ロッド20の他端は、図示しない機器等の不動部
分に取り付けられたシリンダ装置15と連結されてい
る。そして、前記電流遮蔽体14は、シリンダ装置15
によって、鋼帯1の板幅の中心方向まで進退可能になっ
ている。
【0022】電流遮蔽体14は、不溶性陽極13の幅方
向端部と表裏両面側を覆うように、その断面が「コの
字」状をしていて、その背部に前記ロッド20が取り付
けられている。
【0023】この電流遮断体14は、鋼帯1の表・裏側
における、不溶性陽極13間の電流の回り込みを防止す
るとともに、鋼帯1の板端部へ電流が集中するのを防止
する機能を有している。
【0024】本発明においては、電流遮蔽体14は、前
記不溶性陽極13の端部を遮蔽し、前記不溶性陽極13
の通電幅を鋼帯板幅より狭くできるように、鋼帯板幅方
向に移動可能な形状であればよく、図2に示す形状には
限られない。また、電流遮蔽体14は、絶縁体材料や良
導体材料を用いてで製造すればよい。但し、電流遮断体
14を絶縁体材料で構成し、めっき金属の析出を防止す
るのが好ましい。
【0025】なお、ロッド20には、不溶性電極13の
通電幅を把握可能なように、不溶性電極13の通電幅の
大きさに対応した目盛りが予め付されている。さて、鋼
帯1にめっきを施す場合には、鋼帯1のめっき付着量分
布が所望分布になるように、シリンダ装置15を操作し
て、電流遮断体14を所望の位置に移動してから、不溶
性陽極13に電圧を印加すればよい。即ち、鋼帯1の表
裏面でのめっき付着量分布や、鋼帯1の板幅方向のめっ
き付着量分布が、所望の分布となるように、電流遮蔽体
14の位置を調整して、不溶性陽極13の通電幅を調整
する。
【0026】このように、鋼帯1へのめっき付着量分布
が、所望のめっき付着量分布となるように、電流遮蔽体
14の位置調整によって、不溶性陽極13の通電幅を調
整を行うが、鋼帯1の表裏面でのめっき付着量分布や鋼
帯1の板幅方向のめっき付着量分布と、電流遮蔽体14
の位置との関係を、実験やコンピューターシミュレーシ
ョン等によって予め求めておき、この関係にしたがっ
て、所望のめっき付着量分布となるように、電流遮蔽体
14の位置調整を行うようにすればよい。
【0027】また、本発明においては、不溶性陽極13
の通電幅を鋼帯板幅より狭くできるように、電流遮断体
14を鋼帯板幅方向に移動可能としたので、電流分布の
均一化が一層計れるようになり、めっき付着量分布ばら
つきの発生を一層防止可能となる。
【0028】図3に、本発明の主要部の他の構成例を示
す。図3中、図2と同一の符号が付されたものは、図2
に示す構成要素と同一の機能を有する。
【0029】本構成例の特徴は、4つのロッド15の各
々に対して、不溶性陽極13の通電幅を鋼帯板幅より狭
くできる電流遮蔽体14を設けた点にある。具体的に
は、鋼帯1の表面側と裏面側の夫々の面側における、鋼
帯1端部の左右側の陽極面積を調整可能なように、4つ
の電流遮蔽体14夫々の、位置調整を可能としている。
【0030】図3に示す構成によれば、4つの電流遮蔽
体14の位置調整を行い、不溶性陽極13の通電幅を調
整を行うことによって、鋼帯1の表裏面でのめっき付着
量分布や鋼帯1の板幅方向のめっき付着量分布を、さら
に、精度よく調整することが可能となる。
【0031】このような構成例においても、めっき付着
量分布と、4つの電流遮蔽体14の位置に対応した不溶
性陽極13の通電幅との関係を、実験やコンピューター
シミュレーション等によって予め求めておき、この関係
にしたがって、所望のめっき付着量分布となるように、
各電流遮蔽体14の位置調整を行い、不溶性陽極13の
通電幅を調整を行うようにすればよい。
【0032】このように、本発明によれば、不溶性陽極
13の端部を遮蔽し、前記不溶性陽極13の通電幅を板
幅より狭くできるよう、鋼帯1の板幅方向に移動可能で
ある電流遮断体14を設けておき、この電流遮断体14
を、予め定めた位置に移動することによって、所望の付
着量分布となるような、電気めっきを施すことが可能に
なる。より具体的には、鋼帯1に対するめっき付着量分
布と、電流遮蔽体14の位置に対応した不溶性陽極13
の通電幅との関係を予め求めておき、鋼帯1に対する所
望のめっき付着量分布に対応する位置を、前記予め定め
た位置として、電流遮断体14の位置調整を行うことに
よって不溶性陽極13の通電幅を調整し、所望の付着量
分布となるような電気めっきを施すことが可能になる。
【0033】次に、本発明の他の実施形態について説明
する。本実施形態は、請求項4記載の発明に対応し、鋼
帯に対して、目標とするめっき付着量分布(目標値)と
なるような、電気めっき手段を提供するものである。
【0034】なお、本実施形態においても、不溶性陽極
の端部を遮蔽し、不溶性陽極の通電幅を鋼帯板幅より狭
くできるように、鋼帯板幅方向に移動可能な電流遮断体
14を採用している。
【0035】本実施形態を、図6、図7を参照しつつ説
明する。図6には、鋼帯1への、めっき付着量分布が、
所望の分布となるように制御を行う付着量制御装置40
の構成を示している。
【0036】付着量制御装置40は、鋼帯のめっき付着
量分布を自動計測する付着量計36(付着量計測手段)
と、目標値と付着量計36の計測結果との偏差である制
御偏差がなくなるように、フィードバック制御動作を行
う制御部30(制御手段)と、制御部30から与えられ
る操作量に応じて、ロッド20を駆動するアクチュエー
タ32(駆動手段)と、を有している。
【0037】また、アクチュエータ32は、例えば、パ
ルスモータによって実現される。付着量計36は、例え
ば、蛍光X線を使用した付着量計測装置等の公知の装置
で実現でき、めっきセル外部の、他のめっきセルへの鋼
帯の送り出し側に設けておけばよい。
【0038】制御部30は、予め定めた制御プログラム
を内蔵するROM、ワークエリア等として使用されるR
AM、および、ROMに内蔵された制御プログラムにし
たがって、制御偏差がなくなるように、アクチュエータ
32に操作量を与える制御動作を行うCPU等の電子デ
バイスで実現可能である。
【0039】したがって、制御部30は、パーソナルコ
ンピュータやワークステーション等の一般的な情報処理
装置によって実現可能である。なお、制御部30に与え
る目標値は、適宜変更可能なように構成されている。
【0040】次に、図7を参照して、アクチュエータ3
2を有して構成される、ロッド20の移動機構について
説明する。図7(a)は、図2を、図2に図示したB方
向から見た図面、さらに、図7(b)は、図7(a)
を、図7(a)に図示したC方向から見た図面である。
【0041】ロッド20の一部には、ラック部42が設
けられており、パルスモータ等で実現されるアクチュエ
ータ32の駆動によって回転するピニオン44の回転動
作が、ラック部42の直線運動となり、ロッド20を水
平方向に移動させる。また、ロッド15を案内するため
の案内溝が設けられているガイド50が備えられてお
り、ロッド20は、該ガイド50の案内溝と摺接しなが
ら移動する。
【0042】なお、アクチュエータ32は、例えば、パ
ルスモータによって構成され、制御部30から与えられ
る駆動信号によって、正転、反転が可能であり、ロッド
20は、左・右、両方向に移動可能となっている。
【0043】さて、今、目標値として、鋼帯の板幅方向
における、所望のめっき付着量分布を設定したことを想
定する。もちろん、鋼帯の表裏面でのめっき付着量分布
等の、他のめっき付着量分布を、目標値として設定して
もよい。
【0044】さて、鋼帯がめっきセルに浸入し、電気め
っき処理が行われはじめると、付着量計36によって、
めっき付着量分布(制御量)が計測される。制御部30
は、目標値と、付着量計36が計測した、めっき付着量
分布(制御量)との差である、制御偏差が与えられる
と、これがなくなるように、PI動作等の制御動作を行
い、アクチュエータ32に駆動信号(操作量)を与え
る。
【0045】駆動信号が与えられたアクチュエータ32
は、ピニオン44を回転駆動する。ピニオン44の回転
駆動力は、ラック部42を水平移動させ、ロッド20を
水平移動させる。
【0046】ロッド20の水平移動によって、電流遮蔽
体14が不溶性陽極13を覆う面積が変化する。そし
て、さらに、付着量計36によって、鋼帯の付着量分布
が測定され、制御部30が、制御偏差がなくなるよう
に、フィードバック制御動作を継続することによって、
鋼帯に対するめっき付着量分布が目標値に近づくことに
なる。
【0047】本実施形態によれば、電流遮蔽体14が不
溶性陽極13を覆う面積を自動制御して、目標とするめ
っき付着量分布となるような電気めっきが行われる手段
が実現できる。しかも、電流遮断体14は、鋼帯の板端
部を遮蔽し、不溶性陽極の通電幅を鋼帯板幅より狭くで
きるため、従来技術に比べ一層の電流の均一化が図れ、
めっき付着量分布ばらつきを防止できる。
【0048】なお、本実施形態は、連続電気めっき設備
を構成する、1以上のめっきセルに対して容易に適用可
能であり、連続電気メッキライン中に備えることによっ
て、リアルタイムで、所望のめっき付着量分布が得られ
るシステムを構築できることになる。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、鋼帯の板幅方向に移動可能である、不溶性
陽極の端部をおおう電流遮断体を設け、不溶性陽極の通
電幅を板幅より狭くできるように電極面積を調整可能と
したため、鋼帯の表面と裏面とのめっき付着量の差や、
鋼帯の板幅方向におけるめっき付着量等のばらつきの発
生を低減できる。
【0050】また、請求項2または請求項3記載の発明
によっても、電流遮断体を設け、不溶性陽極の通電幅を
板幅より狭くできるように電極面積を調整可能としたた
め、めっき付着量のばらつき等の発生を低減できる。
【0051】さらに、請求項4記載の発明によれば、制
御目標値であるめっき付着分布と、制御量である、付着
量計にて計測しためっき付着分布との制御偏差がなくな
るように、不溶性陽極の通電幅を板幅より狭くできるよ
うに電極面積を調整可能な電流遮断体の位置を移動制御
することにより、所望のめっき付着分布となるような電
気めっきを自動的に行える、電気めっき装置を実現でき
る。
【0052】また、本発明によれば、セル中央の鋼帯の
端部をおおう場合と異なり、不溶性陽極の端部をおおう
ので、めっき液流の乱れが少なくめっき品質の劣化がな
く、鋼帯の安定通板、安定しためっき処理が可能とな
り、また、不溶性陽極の通電面積を大幅かつ自由な位置
に制御できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態である電気めっき装置の概略
構成図である。
【図2】電流遮蔽体を含む、本発明の主要部の構成図で
ある。
【図3】本発明の主要部の他の構成例を示す構成図であ
る。
【図4】水平型の連続電気めっき設備の概略構成図であ
る。
【図5】縦型の連続電気めっき設備の概略構成図であ
る。
【図6】他の実施形態である付着量制御装置の構成図で
ある。
【図7】他の実施形態における、ロッド移動機構の構成
図である。
【図8】従来の電気めっきによる不具合の説明図であ
る。
【符号の説明】
1 鋼帯 2〜11 めっきセル 12 コンダクトロール 13 不溶性陽極 14 電流遮蔽体 15 シリンダ 20 ロッド 30 制御部 32 アクチュエータ 36 付着量計 40 付着量制御装置 42 ラック部 44 ピニオン 50 ガイド

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼帯の板幅より幅広の不溶性陽極を、該
    鋼帯を挟むように対向させて配設した装置において、 前記不溶性陽極の端部を遮蔽し、前記不溶性陽極の通電
    幅を板幅より狭くできるように、板幅方向に移動可能な
    電流遮断体を設けたことを特徴とする、電気めっき装
    置。
  2. 【請求項2】 鋼帯の板幅より幅広の不溶性陽極を、該
    鋼帯を挟むように対向させて配設した装置を使用して、
    電気めっきを行う方法において、 前記不溶性陽極の端部を遮蔽し、前記不溶性陽極の通電
    幅を板幅より狭くできるように、板幅方向に移動可能な
    電流遮断体を設けておき、 前記電流遮断体を、予め定めた位置に移動することを特
    徴とする、電気めっき方法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記電流遮蔽体の移
    動位置と鋼帯に対するめっき付着量分布との関係を予め
    求めておき、 鋼帯に対する、所望のめっき付着量分布に対応する不溶
    性陽極をおおう電流遮蔽体の位置を、前記予め定めた位
    置として、前記電流遮断体を移動することを特徴とす
    る、電気めっき方法。
  4. 【請求項4】 鋼帯の板幅より幅広の不溶性陽極を、該
    鋼帯を挟むように対向させて配設した装置において、 前記不溶性陽極の端部を遮蔽し、前記不溶性陽極の通電
    幅を板幅より狭くできるように、板幅方向に移動可能な
    電流遮断体と、鋼帯に施されためっき付着量分布を計測
    する付着量計測手段と、与えられた駆動信号にしたがっ
    て、前記電流遮断体を移動させる駆動手段と、目標値で
    あるめっき付着量分布と前記付着量計が計測しためっき
    付着量分布との偏差がなくなるように、前記駆動信号を
    生成する制御動作を行う制御手段と、を備えることを特
    徴とする、電気めっき装置。
JP6674396A 1996-03-22 1996-03-22 電気めっき装置および電気めっき方法 Pending JPH09256194A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008057049A (ja) * 2001-03-02 2008-03-13 Honeywell Internatl Inc 内部熱スプレッダめっき方法および装置
JP2011058057A (ja) * 2009-09-10 2011-03-24 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 銅被覆ポリイミド基板の製造方法および電気めっき装置
JP2011074405A (ja) * 2009-09-29 2011-04-14 Hitachi Cable Ltd 銅箔の連続電解めっき装置
JP2012167295A (ja) * 2011-02-09 2012-09-06 Nisshin Steel Co Ltd 電気メッキ装置の構築方法、電気メッキ鋼板の製造方法および装置

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