JPH09255607A - ビスフェノールaの製造方法 - Google Patents
ビスフェノールaの製造方法Info
- Publication number
- JPH09255607A JPH09255607A JP8090472A JP9047296A JPH09255607A JP H09255607 A JPH09255607 A JP H09255607A JP 8090472 A JP8090472 A JP 8090472A JP 9047296 A JP9047296 A JP 9047296A JP H09255607 A JPH09255607 A JP H09255607A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- phenol
- bisphenol
- exchange resin
- acetone
- adsorbent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 原料中に含まれる触媒劣化原因化合物を除去
し、使用する酸性イオン交換樹脂触媒の寿命延長化を計
る。 【解決手段】 過剰のフェノールとアセトンを酸性イオ
ン交換樹脂触媒下反応させてビスフェノールAを生成さ
せ、これをフェノールとのアダクト結晶として析出させ
る結晶分離工程に送り、分離されたビスフェノールAと
フェノールのアダクト結晶を脱フェノール処理すること
により精製ビスフェノールAを回収するビスフェノール
Aの製造方法において、アセトンと反応させるフェノー
ルの少なくとも一部は、結晶分離工程から得られる原料
フェノールを吸着処理したものを使用し、この吸着処理
で使用する吸着剤が前記イオン交換樹脂触媒に対して3
〜25容量%であることを特徴とするビスフェノールA
の製造方法。
し、使用する酸性イオン交換樹脂触媒の寿命延長化を計
る。 【解決手段】 過剰のフェノールとアセトンを酸性イオ
ン交換樹脂触媒下反応させてビスフェノールAを生成さ
せ、これをフェノールとのアダクト結晶として析出させ
る結晶分離工程に送り、分離されたビスフェノールAと
フェノールのアダクト結晶を脱フェノール処理すること
により精製ビスフェノールAを回収するビスフェノール
Aの製造方法において、アセトンと反応させるフェノー
ルの少なくとも一部は、結晶分離工程から得られる原料
フェノールを吸着処理したものを使用し、この吸着処理
で使用する吸着剤が前記イオン交換樹脂触媒に対して3
〜25容量%であることを特徴とするビスフェノールA
の製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はビスフェノールAの
製造方法に関する。
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ビスフェノールAはアセトンと過剰量の
フェノールを酸性イオン交換樹脂等の反応触媒の存在下
で反応させることにより得られる。得られた反応混合物
は、ビスフェノ−ルAの他、フェノ−ル及び少量の副生
物を含む。反応混合物は、アセトン、水等の低沸点物を
除去した後、これを冷却してビスフェノ−ルAとフェノ
ールのアダクト結晶を析出させ、この結晶を濾過等の手
段により母液と分離し、次いで脱フェノ−ル処理してビ
スフェノ−ルAを回収する方法が一般的である。このよ
うな方法では、過剰のフェノ−ルは母液として分離され
るので、これを再使用することが一般的である。この母
液はフェノ−ルだけでなく、ビスフェノ−ルA及びその
他の副生物を含んでいる。副生物の中には触媒劣化原因
となるものも含まれる為、この副生物の濃度は少ないこ
とが望ましい。例えば、特開昭62−201833号公
報は、母液の一部をパ−ジして不純物の増加を防止する
ことを教えている。しかしながら、パ−ジ量を増加させ
ることは結果的には原料原単位の増加につながり、コス
ト的に望ましくない。そのため、パ−ジ量を増加させる
ことなく、触媒劣化原因化合物を系内から取り除く方法
が望まれる。また、特開平6−172241号公報は、
アルキル−SH基で改質したスルホン酸型イオン交換樹
脂を用いてビスフェノ−ルAを製造する方法において、
反応に先立ってアセトンとフェノ−ルの混合物に水を添
加することによって、長期間触媒活性を保持することを
教えている。しかし、通常の酸性イオン交換樹脂と反応
促進剤としてエチルメルカプタンを用いる系では、原料
中に水を添加すると、アセトン転化率が著しく低下す
る。そのため、アセトン転化率を低下させる事なく、触
媒寿命を延長させるよりよい方法が望まれる。
フェノールを酸性イオン交換樹脂等の反応触媒の存在下
で反応させることにより得られる。得られた反応混合物
は、ビスフェノ−ルAの他、フェノ−ル及び少量の副生
物を含む。反応混合物は、アセトン、水等の低沸点物を
除去した後、これを冷却してビスフェノ−ルAとフェノ
ールのアダクト結晶を析出させ、この結晶を濾過等の手
段により母液と分離し、次いで脱フェノ−ル処理してビ
スフェノ−ルAを回収する方法が一般的である。このよ
うな方法では、過剰のフェノ−ルは母液として分離され
るので、これを再使用することが一般的である。この母
液はフェノ−ルだけでなく、ビスフェノ−ルA及びその
他の副生物を含んでいる。副生物の中には触媒劣化原因
となるものも含まれる為、この副生物の濃度は少ないこ
とが望ましい。例えば、特開昭62−201833号公
報は、母液の一部をパ−ジして不純物の増加を防止する
ことを教えている。しかしながら、パ−ジ量を増加させ
ることは結果的には原料原単位の増加につながり、コス
ト的に望ましくない。そのため、パ−ジ量を増加させる
ことなく、触媒劣化原因化合物を系内から取り除く方法
が望まれる。また、特開平6−172241号公報は、
アルキル−SH基で改質したスルホン酸型イオン交換樹
脂を用いてビスフェノ−ルAを製造する方法において、
反応に先立ってアセトンとフェノ−ルの混合物に水を添
加することによって、長期間触媒活性を保持することを
教えている。しかし、通常の酸性イオン交換樹脂と反応
促進剤としてエチルメルカプタンを用いる系では、原料
中に水を添加すると、アセトン転化率が著しく低下す
る。そのため、アセトン転化率を低下させる事なく、触
媒寿命を延長させるよりよい方法が望まれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、原料中に含
まれる触媒劣化原因化合物を除去し、使用する酸性イオ
ン交換樹脂触媒の寿命延長化を計ることを目的とする。
まれる触媒劣化原因化合物を除去し、使用する酸性イオ
ン交換樹脂触媒の寿命延長化を計ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記のよう
な問題点を解決するために、酸性イオン交換樹脂触媒の
寿命を延長させるビスフェノ−ルAの製造方法について
鋭意研究を重ねた結果、原料フェノ−ルを触媒劣化原因
化合物に対する吸着能力を有する吸着剤と接触させた後
に主反応を行うことにより、その目的を達成しうること
を見出した。すなわち、本発明はフェノールとアセトン
からビスフェノ−ルAを反応触媒の存在下反応させて製
造する方法において、原料フェノ−ルを吸着剤と接触さ
せ、その際、吸着剤の使用量が反応触媒に対して3〜2
5容量%であることを特徴とするビスフェノールAの製
造方法である。反応は、酸性イオン交換樹脂等の反応触
媒の存在下、アセトンと過剰量のフェノ−ルを反応させ
ることにより行われる。この反応は、公知の任意の条件
で行うことができる。また反応促進剤を添加してもよ
い。反応混合物からビスフェノ−ルAを回収する方法の
一つは、反応混合物からアセトン、水等の低沸点物を分
離後、ビスフェノ−ルAとフェノ−ルの付加物の結晶を
析出させ、濾過等により付加物と母液とを分離し、付加
物を脱フェノール処理する方法である。ビスフェノ−ル
Aを回収する際に分離される成分のうち、未反応のアセ
トンとフェノ−ルは原料として再使用される。アセトン
は、反応混合物から低沸点成分を蒸留等の手段により分
離する工程より回収され、大部分のフェノ−ルは上記母
液として回収される。この際の母液は、副生物が少ない
ものは精製することなく原料フェノールとして全量反応
工程へ戻すこともあるが全量をそのまま戻すと副生物が
蓄積し、ビスフェノ−ルAの品質に悪影響を与えるため
一部に止め、残りは副生物を系外へ除去する工程で精製
され回収される。従って一部の母液は精製されることな
く原料フェノールとして再使用されるが、母液中の副生
物には酸性イオン交換樹脂触媒劣化の原因となる化合物
も含まれているので、触媒劣化原因化合物の除去が必要
である。触媒劣化原因化合物は、パージした際副生物と
共に系外へ除去されることは判明しているが、同時に母
液中のビスフェノールAも系外へ除去されるため、本工
程での精製量を増加させれば原料原単位の悪化となり経
済的には不利となる。
な問題点を解決するために、酸性イオン交換樹脂触媒の
寿命を延長させるビスフェノ−ルAの製造方法について
鋭意研究を重ねた結果、原料フェノ−ルを触媒劣化原因
化合物に対する吸着能力を有する吸着剤と接触させた後
に主反応を行うことにより、その目的を達成しうること
を見出した。すなわち、本発明はフェノールとアセトン
からビスフェノ−ルAを反応触媒の存在下反応させて製
造する方法において、原料フェノ−ルを吸着剤と接触さ
せ、その際、吸着剤の使用量が反応触媒に対して3〜2
5容量%であることを特徴とするビスフェノールAの製
造方法である。反応は、酸性イオン交換樹脂等の反応触
媒の存在下、アセトンと過剰量のフェノ−ルを反応させ
ることにより行われる。この反応は、公知の任意の条件
で行うことができる。また反応促進剤を添加してもよ
い。反応混合物からビスフェノ−ルAを回収する方法の
一つは、反応混合物からアセトン、水等の低沸点物を分
離後、ビスフェノ−ルAとフェノ−ルの付加物の結晶を
析出させ、濾過等により付加物と母液とを分離し、付加
物を脱フェノール処理する方法である。ビスフェノ−ル
Aを回収する際に分離される成分のうち、未反応のアセ
トンとフェノ−ルは原料として再使用される。アセトン
は、反応混合物から低沸点成分を蒸留等の手段により分
離する工程より回収され、大部分のフェノ−ルは上記母
液として回収される。この際の母液は、副生物が少ない
ものは精製することなく原料フェノールとして全量反応
工程へ戻すこともあるが全量をそのまま戻すと副生物が
蓄積し、ビスフェノ−ルAの品質に悪影響を与えるため
一部に止め、残りは副生物を系外へ除去する工程で精製
され回収される。従って一部の母液は精製されることな
く原料フェノールとして再使用されるが、母液中の副生
物には酸性イオン交換樹脂触媒劣化の原因となる化合物
も含まれているので、触媒劣化原因化合物の除去が必要
である。触媒劣化原因化合物は、パージした際副生物と
共に系外へ除去されることは判明しているが、同時に母
液中のビスフェノールAも系外へ除去されるため、本工
程での精製量を増加させれば原料原単位の悪化となり経
済的には不利となる。
【0005】そこで、本発明者らは、回収した母液を含
む原料フェノ−ルを触媒劣化原因化合物に対する吸着能
力を有する吸着剤と接触させた後に主反応を行うと、触
媒の経時劣化が防止でき触媒寿命の延長を達成できるこ
とを見出した。触媒劣化原因化合物は芳香族化合物であ
ると考えられるので、吸着剤としては疎水性を有する有
機物、または多孔質の無機物などであれば何でもよい
が、接触させる母液に対して物理的、化学的に安定なも
のが好ましい。具体的には酸性イオン交換樹脂、架橋型
ポリスチレン樹脂、活性炭、ゼオライト、シリカアルミ
ナ、シリカゲル、アルミナ、活性白土等が適当である
が、ビスフェノ−ルAの反応触媒と同様の酸性イオン交
換樹脂が最も好ましい。また、酸性イオン交換樹脂はゲ
ル型、ポ−ラス型、ハイポ−ラス型のいずれも使用する
ことが出来る。
む原料フェノ−ルを触媒劣化原因化合物に対する吸着能
力を有する吸着剤と接触させた後に主反応を行うと、触
媒の経時劣化が防止でき触媒寿命の延長を達成できるこ
とを見出した。触媒劣化原因化合物は芳香族化合物であ
ると考えられるので、吸着剤としては疎水性を有する有
機物、または多孔質の無機物などであれば何でもよい
が、接触させる母液に対して物理的、化学的に安定なも
のが好ましい。具体的には酸性イオン交換樹脂、架橋型
ポリスチレン樹脂、活性炭、ゼオライト、シリカアルミ
ナ、シリカゲル、アルミナ、活性白土等が適当である
が、ビスフェノ−ルAの反応触媒と同様の酸性イオン交
換樹脂が最も好ましい。また、酸性イオン交換樹脂はゲ
ル型、ポ−ラス型、ハイポ−ラス型のいずれも使用する
ことが出来る。
【0006】吸着剤の量は、反応触媒に対して容量で3
〜25%が好ましい。3%未満では吸着剤の寿命が短過
ぎ、交換を頻繁に行わなければならず、操業上好ましく
ない。25%を越えての使用では吸着装置が設備的に大
掛かりになり過ぎるばかりでなく、吸着剤交換時の作業
コストも大きくなるため好ましくない。
〜25%が好ましい。3%未満では吸着剤の寿命が短過
ぎ、交換を頻繁に行わなければならず、操業上好ましく
ない。25%を越えての使用では吸着装置が設備的に大
掛かりになり過ぎるばかりでなく、吸着剤交換時の作業
コストも大きくなるため好ましくない。
【0007】吸着剤は、固定床として容器に充填するこ
とが一般的であるが、流動床として使用してもよい。ま
た、吸着剤は吸着面積を極力広くするために粒子径は小
さいことが好ましいが、小さすぎると固定床として容器
に充填した際の圧力損失が問題となるので0.05〜2
mmが好ましく、更に好ましくは0.2〜1mmであ
る。吸着剤を原料フェノ−ルと接触させる位置は、結晶
分離工程から母液が分離され原料フェノールとして回収
されるライン、または原料フェノールにアセトンを混合
する直前のラインがある。
とが一般的であるが、流動床として使用してもよい。ま
た、吸着剤は吸着面積を極力広くするために粒子径は小
さいことが好ましいが、小さすぎると固定床として容器
に充填した際の圧力損失が問題となるので0.05〜2
mmが好ましく、更に好ましくは0.2〜1mmであ
る。吸着剤を原料フェノ−ルと接触させる位置は、結晶
分離工程から母液が分離され原料フェノールとして回収
されるライン、または原料フェノールにアセトンを混合
する直前のラインがある。
【0008】原料フェノ−ルと吸着剤を接触させる温度
は、高温であると原料フェノ−ルと吸着剤との副反応に
より不純物が生成するので好ましくなく、低温であると
原料フェノ−ルの粘度が上昇するため固定床として吸着
剤を充填した容器の圧力損失が問題となるので好ましく
ない。具体的には、50〜120℃が好ましく、更に好
ましくは60〜80℃である。また、通常原料フェノ−
ルと吸着剤は固定床として吸着剤を充填した容器内で接
触させるが、その時の空間速度は速い程吸着剤の充填量
が低減できるが、触媒劣化原因化合物の吸着が不充分と
なる危険性がある。逆に空間速度が遅いと吸着剤の充填
量が増加し経済的でない。具体的な空間速度はLHSV
として1〜50Hr-1が好ましく、更に好ましくは3〜
30Hr-1である。
は、高温であると原料フェノ−ルと吸着剤との副反応に
より不純物が生成するので好ましくなく、低温であると
原料フェノ−ルの粘度が上昇するため固定床として吸着
剤を充填した容器の圧力損失が問題となるので好ましく
ない。具体的には、50〜120℃が好ましく、更に好
ましくは60〜80℃である。また、通常原料フェノ−
ルと吸着剤は固定床として吸着剤を充填した容器内で接
触させるが、その時の空間速度は速い程吸着剤の充填量
が低減できるが、触媒劣化原因化合物の吸着が不充分と
なる危険性がある。逆に空間速度が遅いと吸着剤の充填
量が増加し経済的でない。具体的な空間速度はLHSV
として1〜50Hr-1が好ましく、更に好ましくは3〜
30Hr-1である。
【0009】吸着剤は原料フェノ−ルと長時間接触させ
ると経時的に破過するが、この場合触媒劣化原因化合物
を含有していない洗浄液で洗浄すれば、吸着剤は繰り返
し使用できる。この場合使用する洗浄液は、ビスフェノ
ールA製造設備内の蒸留工程で回収されたフェノールま
たは工業的規模の生産設備で製造された市販フェノール
等が適当である。
ると経時的に破過するが、この場合触媒劣化原因化合物
を含有していない洗浄液で洗浄すれば、吸着剤は繰り返
し使用できる。この場合使用する洗浄液は、ビスフェノ
ールA製造設備内の蒸留工程で回収されたフェノールま
たは工業的規模の生産設備で製造された市販フェノール
等が適当である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明では、回収した原料フェノ
−ルに含まれる触媒劣化原因化合物が、過剰のフェノー
ルをアセトンと反応させる前に吸着剤によって除去され
るため、触媒の劣化が防止でき、触媒寿命が延長される
ものと推定される。
−ルに含まれる触媒劣化原因化合物が、過剰のフェノー
ルをアセトンと反応させる前に吸着剤によって除去され
るため、触媒の劣化が防止でき、触媒寿命が延長される
ものと推定される。
【0011】
参考例1 反応混合物から、アセトン、水等の低沸点物を分離後、
ビスフェノールAとフェノールの付加物の結晶を析出さ
せ、濾過した母液(フェノール85%、ビスフェノール
A8%、2,4−異性体5%、その他の不純物2%)6
00gに吸着剤6gを加え、60℃で5時間攪拌して吸
着処理を行い、その後、濾過して吸着剤を除き、この母
液に酸性イオン交換樹脂(ロ−ムアンドハ−ス社製Am
berlyst31)2gを加えて80℃で24時間攪
拌し、酸性イオン交換樹脂の被毒処理を行った。この酸
性イオン交換樹脂を濾取し、これにフェノ−ル18g,
アセトン0.79g,エチルメルカプタン38mgを加
え、70℃で2時間攪拌し、反応を行った。吸着処理に
おける吸着剤は、架橋型ポリスチレン樹脂、ゼオライ
ト、活性炭、酸性イオン交換樹脂を使用した.この時の
アセトン転化率を表1に示す。 比較例1 回収母液の吸着処理を行わなかった以外は、参考例1と
同様な実験を行った。アセトン転化率を同じく表1に示
す。 (以下余白)
ビスフェノールAとフェノールの付加物の結晶を析出さ
せ、濾過した母液(フェノール85%、ビスフェノール
A8%、2,4−異性体5%、その他の不純物2%)6
00gに吸着剤6gを加え、60℃で5時間攪拌して吸
着処理を行い、その後、濾過して吸着剤を除き、この母
液に酸性イオン交換樹脂(ロ−ムアンドハ−ス社製Am
berlyst31)2gを加えて80℃で24時間攪
拌し、酸性イオン交換樹脂の被毒処理を行った。この酸
性イオン交換樹脂を濾取し、これにフェノ−ル18g,
アセトン0.79g,エチルメルカプタン38mgを加
え、70℃で2時間攪拌し、反応を行った。吸着処理に
おける吸着剤は、架橋型ポリスチレン樹脂、ゼオライ
ト、活性炭、酸性イオン交換樹脂を使用した.この時の
アセトン転化率を表1に示す。 比較例1 回収母液の吸着処理を行わなかった以外は、参考例1と
同様な実験を行った。アセトン転化率を同じく表1に示
す。 (以下余白)
【表 1】 実施例2 温度調節器を有するガラス管に、酸性イオン交換樹脂
(三菱化学製SK−104H)5mlを充填し、75℃
に保ちながら前記と同じ回収母液を50ml/Hrで連
続的に流通させ吸着処理を行った。この吸着処理を行っ
た回収母液1000重量部にアセトン30重量部を加え
て原料とし、反応促進剤としてエチメルカプタン2重量
部を添加して酸性イオン交換樹脂(三菱化学製SK−1
04H)50mlを充填した流通式反応器に、70℃、
50ml/Hrで連続的に装入し反応させた。流通式反
応器の通液日数毎のアセトン転化率の推移を表2に示
す。 比較例2 回収母液の吸着処理を行わなかった以外は、実施例2と
同様な実験を行った。流通式反応器の通液日数毎のアセ
トン転化率の推移を同様に表2に示す。
(三菱化学製SK−104H)5mlを充填し、75℃
に保ちながら前記と同じ回収母液を50ml/Hrで連
続的に流通させ吸着処理を行った。この吸着処理を行っ
た回収母液1000重量部にアセトン30重量部を加え
て原料とし、反応促進剤としてエチメルカプタン2重量
部を添加して酸性イオン交換樹脂(三菱化学製SK−1
04H)50mlを充填した流通式反応器に、70℃、
50ml/Hrで連続的に装入し反応させた。流通式反
応器の通液日数毎のアセトン転化率の推移を表2に示
す。 比較例2 回収母液の吸着処理を行わなかった以外は、実施例2と
同様な実験を行った。流通式反応器の通液日数毎のアセ
トン転化率の推移を同様に表2に示す。
【表 2】
【0012】
【発明の効果】本発明によれば、触媒劣化原因化合物が
吸着除去され、触媒活性の劣化を防止することが出来
る。その結果、触媒の寿命が延長され、触媒の入れ換え
作業の回数を減らすことができる。
吸着除去され、触媒活性の劣化を防止することが出来
る。その結果、触媒の寿命が延長され、触媒の入れ換え
作業の回数を減らすことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300
Claims (2)
- 【請求項1】 過剰のフェノールとアセトンを酸性イオ
ン交換樹脂触媒下反応させてビスフェノールAを生成さ
せ、これをフェノールとのアダクト結晶として析出させ
る結晶分離工程に送り、分離されたビスフェノールAと
フェノールのアダクト結晶を脱フェノール処理すること
により精製ビスフェノールAを回収するビスフェノール
Aの製造方法において、アセトンと反応させるフェノー
ルの少なくとも一部は、結晶分離工程から得られる原料
フェノールを吸着処理したものを使用し、この吸着処理
で使用する吸着剤が、前記酸性イオン交換樹脂触媒に対
して3〜25容量%であることを特徴とするビスフェノ
ールAの製造方法。 - 【請求項2】 吸着剤が、フェノールとアセトンを反応
させるために使用される酸性イオン交換樹脂と同一のも
のである請求項1記載のビスフェノールAの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8090472A JPH09255607A (ja) | 1996-03-19 | 1996-03-19 | ビスフェノールaの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8090472A JPH09255607A (ja) | 1996-03-19 | 1996-03-19 | ビスフェノールaの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09255607A true JPH09255607A (ja) | 1997-09-30 |
Family
ID=13999540
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8090472A Pending JPH09255607A (ja) | 1996-03-19 | 1996-03-19 | ビスフェノールaの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09255607A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999048854A1 (fr) * | 1998-03-24 | 1999-09-30 | Nippon Steel Chemical Co., Ltd. | Procede de production de bisphenol a |
WO2001040156A1 (fr) * | 1999-12-03 | 2001-06-07 | Mitsui Chemicals, Inc. | Bisphenol a haute qualite et procede de production correspondant |
WO2001083416A1 (en) * | 2000-05-02 | 2001-11-08 | Mitsubishi Chemical Corporation | Process for producing bisphenol a |
JP2002053512A (ja) * | 1999-12-03 | 2002-02-19 | Mitsui Chemicals Inc | 高品質ビスフェノールaおよびその製造方法 |
-
1996
- 1996-03-19 JP JP8090472A patent/JPH09255607A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999048854A1 (fr) * | 1998-03-24 | 1999-09-30 | Nippon Steel Chemical Co., Ltd. | Procede de production de bisphenol a |
WO2001040156A1 (fr) * | 1999-12-03 | 2001-06-07 | Mitsui Chemicals, Inc. | Bisphenol a haute qualite et procede de production correspondant |
JP2002053512A (ja) * | 1999-12-03 | 2002-02-19 | Mitsui Chemicals Inc | 高品質ビスフェノールaおよびその製造方法 |
WO2001083416A1 (en) * | 2000-05-02 | 2001-11-08 | Mitsubishi Chemical Corporation | Process for producing bisphenol a |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN1041820C (zh) | 乙酸的生产方法 | |
AU652286B2 (en) | Process for removing iodide compounds from carboxylic acids and carboxylic acid anhydrides | |
EP0486109B1 (en) | Process for the production of a bisphenol | |
EP0618185A1 (en) | Process for the removal of corrosion metal contaminants from liquid compositions | |
KR100469197B1 (ko) | 개선된비스페놀제조법 | |
US3941837A (en) | Method of treating an aqueous solution of acrylamide | |
JP2002255880A (ja) | ビスフェノールaの製造方法 | |
JPH08319248A (ja) | ビスフェノールaの製造方法 | |
US5008470A (en) | Process for preparing a bisphenol | |
EP0469689B1 (en) | Process for the production of a bisphenol | |
CN100341849C (zh) | 高纯度乙腈的制造方法 | |
JPH09255607A (ja) | ビスフェノールaの製造方法 | |
EP0025641B1 (en) | Process for purifying a crude ketone containing small amounts of aldehydes | |
JP2000281608A (ja) | ビスフェノールaの製造方法 | |
US2993916A (en) | Purification of ethylene oxide | |
JP3976470B2 (ja) | ブチルフェノール類の脱ブチル化方法 | |
JP2004010566A (ja) | ビスフェノールaの製造方法 | |
EP1642881B1 (en) | Process for producing 5-iodo-2-methylbenzoic acid | |
JPS5879942A (ja) | フエノ−ルの精製方法 | |
JPS5821633A (ja) | ビスフエノ−ルaの製造法 | |
JPS6352021B2 (ja) | ||
WO2005066104A1 (en) | Methods of purification of phenol | |
JP4454050B2 (ja) | ビスフェノールaの製造方法 | |
JP2956174B2 (ja) | ビスフェノールaの製造方法 | |
US4453020A (en) | Process for purifying the methanol employed in the preparation of formaldehyde |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060509 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060912 |