JPH09255386A - 改良骨材及びその製造方法 - Google Patents

改良骨材及びその製造方法

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JPH09255386A
JPH09255386A JP8066587A JP6658796A JPH09255386A JP H09255386 A JPH09255386 A JP H09255386A JP 8066587 A JP8066587 A JP 8066587A JP 6658796 A JP6658796 A JP 6658796A JP H09255386 A JPH09255386 A JP H09255386A
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aggregate
concrete
thermoplastic resin
jis
water absorption
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JP8066587A
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Shiro Ishii
四郎 石井
Norifumi Nagata
憲史 永田
Hideo Shibazaki
英夫 柴崎
Sukemitsu Shigekura
祐光 重倉
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Taiheiyo Cement Corp
Original Assignee
Chichibu Onoda Cement Corp
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    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B20/00Use of materials as fillers for mortars, concrete or artificial stone according to more than one of groups C04B14/00 - C04B18/00 and characterised by shape or grain distribution; Treatment of materials according to more than one of the groups C04B14/00 - C04B18/00 specially adapted to enhance their filling properties in mortars, concrete or artificial stone; Expanding or defibrillating materials
    • C04B20/10Coating or impregnating
    • C04B20/1018Coating or impregnating with organic materials
    • C04B20/1029Macromolecular compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸水性の高いコンクリート破砕物等の吸水率
を低減し、骨材としての再利用を可能にする。 【解決手段】 塊状または粉状鉱物の表面の少なくとも
一部を、熱可塑性樹脂によって被覆したことを特徴とす
る改良骨材、ならびに骨材原料を熱可塑性樹脂の軟化温
度以上かつ分解温度未満に加熱し、これに熱可塑性樹脂
を添加して、骨材原料の表面の少なくとも一部を被覆す
る改良骨材の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱可塑性樹脂を被覆
した改良骨材及びその製造方法に関するものである。更
に詳しくは本発明は、コンクリート塊の破砕物等の吸水
性の高い塊状又は粉状の再生骨材や鉱物等を再びコンク
リート用骨材或いは道路道床用骨材として活用するため
に、これらの表面を熱可塑性樹脂で被覆し、吸水性を低
減させかつ強度を向上させた改良骨材に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】コンクリートや道路道床に用いられる骨
材には様々なものがあり、例えば岩石骨材だけで見ても
砕石、砕砂、川砂、川砂利、海砂、海砂利、山砂、山砂
利等その種類は膨大である。また、これらに加えて高炉
スラグやフェロニッケルスラグ等からなるスラグ骨材、
膨張けつ岩や膨張粘土等を原料とする人工軽量骨材、或
いはコンクリートの破砕物からなる再生骨材等もあり、
これらの骨材はその用途や用法によって様々に使い分け
られている。
【0003】ところで、コンクリートの骨材はコンクリ
ート中の65〜80%の容積を占め、いわばコンクリー
トの骨組みの役割を果たしているといっても過言ではな
く、それだけに要求される性質も多岐にわたっている。
すなわち、耐久性、耐火性、強度、純度等に優れていな
ければならず、またワーカビリティーやコンクリートの
諸物性に対する影響から、粒子形状や粒度等にも種々の
要求が課せられている。これらの様々な要求特性を満足
する骨材としては安山岩、玄武岩、石灰岩、花崗岩、砂
岩、ばん岩等の石英質、或いは石灰質のものが知られて
いるが、こうした良質の骨材資源はこれまでの膨大な採
掘によって枯渇化してきており、さらには採取規制の強
化も相俟って、入手が困難となっていることは周知のと
おりである。
【0004】こうしたことから、先に述べた良質な骨材
に代わるものとして海砂、海砂利、山砂、山砂利等が多
用されるようになってきたが、これらを使用するにあた
ってはアルカリや付着粘土等に対する十分な配慮が必要
となるため、使用者側に対する負担はかなり高められて
いる。また、これらの骨材資源も枯渇、或いは採取規制
強化の傾向にあり、安定した供給体制は確保しづらくな
っているのが現状である。こうしたことから新たな天然
資源の探索活動も為されているが、上記の種々の要求特
性を満たし、且つ安定的に大量に入手し得る骨材資源は
未だ見出されていないのが現状である。
【0005】これらを背景に、代替骨材に対する要求は
益々高いものとなっているが、その対応として最も注目
されているのが、コンクリート塊を破砕した再生骨材で
ある。ここでコンクリート塊とは、土木建築構造物の解
体、補修時に発生するコンクリート系廃棄物のことであ
って、これらを破砕した再生骨材は、例えば埋め戻し
材、路盤材等の道路用材料の粗骨材、或いはアスファル
ト用の骨材、又は地盤改良時の深層混合処理に用いる材
料等、様々な分野で活用されるようになってきている。
【0006】ところでこのコンクリート塊とは、主にセ
メント水和物と骨材とから構成されている、すなわち、
異種の素材が不均質に混ざり合ったものであるから、当
然のことながら通常の天然岩石とは異なった性状を示
す。すなわち、破壊挙動等の力学的性質や、吸水性など
において大きな違いを見せるが、特に吸水性は、セメン
ト水和物が形成する微細空隙組織により、先に述べた石
英質、或いは石灰質系骨材に比較して大きな値を示す。
この差異を例えばJIS A1109又はJISA11
10で規定される吸水率で比較した場合、石英質、或い
は石灰質系骨材では最大でも3%を超えるものはないの
に対し、コンクリート塊の破砕物では組織の不均質性に
起因して大きなばらつきを与えるものの、10%を超え
るものも少なくない。特に下限値で見た場合でも、3%
を下回ることは先ず無いといって過言ではない。
【0007】このような吸水性の高さは、コンクリート
用骨材としての利用を考える場合に大きな障害となる。
すなわち、コンクリート用骨材として吸水性の高い骨材
を使用した場合、配合する水が高吸水性骨材に吸水され
るので、良好なワーカビリティーを得る為にはコンクリ
ートを調製する時の混練水量をかなり増やさなければな
らなくなる。しかしながら、混練水量の増加はそのまま
硬化コンクリートの強度低下をもたらすものであるか
ら、こうした方策は実用には供し得ない。また、適度な
ワーカビリティーを確保するために流動化剤等を添加、
配合することも考えられるが、この場合には添加剤コス
トが大幅に上昇するので、こうした方策も実用的とは言
いがたい。
【0008】このようなことから、コンクリート塊はコ
ンクリート用の骨材として利用困難との考えが定着し、
先に述べたような埋め戻し材や路盤材等の道路用材料の
粗骨材、アスファルト用の骨材、地盤改良時の深層混合
処理に用いる材料等としての用途に限られており、活用
しきれないコンクリート塊はそのまま廃棄物としてその
蓄積量を増大させているのが現状である。
【0009】一方、コンクリート塊のみならず、焼成過
程を経て作られた人工軽量骨材や天然の岩石等において
も、その成分や微細組織に起因してコンクリート塊と同
様の吸水性を示すものがある。例えば、天然鉱物を発泡
させて作られる人工軽量骨材では、発泡痕に起因して多
孔質な組織を形成するために吸水性は極めて高く、軽量
コンクリートを調製する際の問題となっている。また、
かんらん岩や火山岩類等の一部、或いは砂岩や凝灰岩等
の一部の堆積岩では、その成因によって多孔質化した組
織を呈し、高い吸水性を有するためコンクリート用骨材
として用いるには好適ではないと言われている。
【0010】以上述べた如く、コンクリート用の良質な
骨材が枯渇化する一方で、代替骨材に対する要求は極め
て強いものとなっているが、こうした要求に対応できる
新たな骨材は未だ見出されていない。一方、コンクリー
ト塊や一部の岩石では、骨材としての可能性を秘めなが
ら、吸水性が高いためにコンクリート骨材として活用で
きていないのが現状であり、単に資源確保といった面の
みでなく、環境保護といった観点からも、これらの未利
用資源の有効活用が強く望まれている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
課題を解決するためになされたものであって、その吸水
性の高さゆえに骨材、とりわけコンクリート用の骨材と
して利用することが困難である種々の天然岩石やコンク
リート破砕物等を良質な骨材へと改質し、コンクリート
用の骨材として有効に活用するための方策を提供するこ
とにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる実情
に鑑み、その吸水性の高さゆえに利用範囲を狭めている
種々の天然岩石やコンクリート塊を、コンクリート用骨
材として有効に活用するための方策について鋭意検討を
重ねた結果、これらの高吸水性物質の表面を有機質で被
覆する、とりわけ熱可塑性樹脂によって被覆することに
よって、吸水性が著しく低減し、且つ骨材としての強度
も向上したものへと改質でき、これらはコンクリート用
骨材として好適に使用できることを見出し、本発明を完
成させるに至った。
【0013】すなわち、本発明は第一に、塊状又は粉状
鉱物の表面の少なくとも一部を熱可塑性樹脂によって被
覆したことを特徴とする改良骨材を提供するものであ
る。また本発明は第二に、JIS A1109又はJI
S A1110で規定する吸水率が3%以下であること
を特徴とする上記の改良骨材を提供するものである。さ
らに本発明は第三に、JIS A1109又はJIS A
1110で規定する吸水率が3%を超える骨材原料を所
定の粒度に調整する工程と、この所定の粒度に調整され
た骨材原料を熱可塑性樹脂の軟化温度以上かつ分解温度
未満に加熱する工程と、この加熱された骨材原料に熱可
塑性樹脂を添加して、骨材原料の表面の少なくとも一部
に溶着させることを特徴とする、上記の改良骨材の製造
方法を提供するものである。さらにまた本発明は第四
に、熱可塑性樹脂がフィルム状、シート状又は粉末状で
添加されることを特徴とする上記の製造方法を提供する
ものである。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明をさらに詳細に説明
する。先ず、本発明の熱可塑性樹脂を被覆した改良骨材
とは、塊状又は粉状鉱物の表面の少なくとも一部が、熱
可塑性樹脂によってコーティングされているものであ
る。そしてこの改良骨材は、コンクリート用骨材として
使用される場合には、その吸水率(JIS A1109
又はJIS A1110で規定する吸水率。以下とくに
断らない限りこの定義による)が3%以下であることが
好ましい。前記の従来技術の項においても説明したよう
に、コンクリート用骨材として使用するためには、吸水
率が高すぎると骨材としての利用に大きな障害になるか
らである。
【0015】また逆に、本発明により熱可塑性樹脂によ
って被覆される塊状又は粉状鉱物等の骨材原料は、その
吸水率が3%を超えるものを主たる対象とする。これ
は、本発明の主たる目的が、高吸水性物質を低吸水化す
ることにあり、もともと3%以下の吸水率であれば、如
何なる処理を施すことなくそのままコンクリート用骨材
として活用でき、特に本発明を適用する必要がないため
である。なお、3%を越える吸水率を有する塊状・粉状
鉱物とは、具体的には先に述べたようにコンクリート塊
や、焼成タイプの人工軽量骨材、かんらん岩や火山岩類
等の一部、或いは砂岩や凝灰岩等の一部の堆積岩などの
天然鉱物などが挙げられる。
【0016】これらの塊状又は粉状鉱物は、その表面の
少なくとも一部を熱可塑性樹脂で被覆する。ここで熱可
塑性樹脂に限定するのは、このものが吸水性を改善する
上で最も効果的であることの他に、その改質効果を安定
して維持し得ること、また骨材としての強度の向上も図
られるからである。即ち、一時的にでも吸水性の改善を
図るのであれば、対象物の表面を単に有機質化すればよ
いので、既によく知られているような脂肪酸等による表
面改質を施せばよい。しかしながら、表面層に形成され
るこれらの有機質膜は一般には単分子層或いはこれに近
似する程度の厚さであるから、ハンドリング等に対する
被膜の健全性が懸念される。また、コンクリート調製時
に添加される種々の有機混和剤に対する化学的な安定性
も懸念される。
【0017】これに対して、熱可塑性樹脂ではある程度
の被覆厚さが確保され、強力な被覆層が形成されるだけ
でなく、表面強化による骨材強度の向上も期待できる。
また、化学的な安定性も高いので、大気中は勿論のこ
と、コンクリート調製時においても改質効果を失うこと
はない。こうしたことから、本発明では熱可塑性樹脂を
用いるのであるが、用いるべき樹脂の種類や内容につい
ては、特に限定するものではない。すなわち、ポリエチ
レン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニ
ル、ABS樹脂、メタクリル樹脂等、この定義に属する
ものであれば如何なるものでも使用できる。
【0018】なお、塊状又は粉状鉱物に対する熱可塑性
樹脂の被覆の程度は、用いる鉱物の性状によって適宜設
定する必要がある。すなわち、吸水性が高い塊状又は粉
状鉱物を使用する場合には、熱可塑性樹脂による表面被
覆率は高める必要があり、一方、塊状又は粉状鉱物の吸
水性がもともとかなり低ければ、僅かな被覆率で目的は
達成される。むしろここで、注意しなければならない点
は、むやみに樹脂被覆率を高めればよいということでは
なく、塊状又は粉状鉱物の表面にはある程度の未被覆部
を設けた方が好ましいということである。これはセメン
ト水和物と骨材間における界面強度を保つためであり、
骨材表面が熱可塑性樹脂により完全に被覆された場合に
は、セメント水和物と骨材間における化学的な結合は全
く期待できなくなり、コンクリートとしての強度が維持
されないことも考えられる。従って、フレッシュコンク
リートのワーカビリティーが確保されるのに見合う、骨
材としての吸水性を基準に、樹脂被覆率を設定する必要
がある。
【0019】このような材料構成によって、本発明の熱
可塑性樹脂を被覆した改良骨材が得られるが、詳細な製
造方法は以下のように説明される。先ず、高吸水性の塊
状又は粉状鉱物等の骨材原料の表面に熱可塑性樹脂を被
覆するには、使用する熱可塑性樹脂の軟化温度以上で分
解温度以下に、骨材原料を十分に加熱する操作が必要で
ある。なお、この時撹拌操作を並行すると系内温度が均
質化し好ましい。その後、系内温度が安定化した時点
で、熱可塑性樹脂を添加し、骨材原料への樹脂コーティ
ングを施すが、均質な被覆層を形成させるためには、適
当な撹拌操作が必要である。また、熱可塑性樹脂の添加
の方法は特に限定されないが、ここで使用する熱可塑性
樹脂は、フィルム状、シート状或いは粉末状であると更
に好ましい。すなわち、加熱下において熱可塑性樹脂は
軟化、溶融現象を与えるが、塊状・粒状の樹脂を使用し
た場合には樹脂のみで塊を形成・成長させやすく、骨材
原料に対して被覆層を形成しない場合がある。また、被
覆層を形成したとしても、mm単位或いはcm単位で付
着し、骨材原料同士を結着させてしまうといった問題も
生じる。
【0020】一方、フィルム状、シート状或いは粉末状
の熱可塑性樹脂であれば、加熱した高吸水性物質の表面
に接触した時点で、急速な軟化、或いは溶融状態を示
し、瞬時にして薄い被覆層を形成し、先に述べたような
樹脂同士で融着した樹脂塊や、厚い樹脂層を介在した高
吸水性物質の結着物も形成されない。このような観点か
ら熱可塑性樹脂の形態としては薄いフィルム又はシート
状のもの、或いは比表面積の大きな粉末が最適である
が、その具体的なものを挙げるとすれば、例えば各種の
包装材として作られたポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリ塩化ビニル製の使用済みシート・フィルムや、ポリ
塩化ビニル製の使用済み農業用フィルム、或いはこれら
の粉砕物、又は廃棄処理された各種の熱可塑性樹脂の粉
末化された粉砕物などは、形態的に好適であるばかりで
なく、廃棄物の有効利用といった観点からも強く推奨で
きるものである。特にポリ塩化ビニルは焼却時に塩素ガ
ス、ダイオキシン等の有害物質を放出するために焼却処
分も出来ず、その処理処分が問題となっているものであ
る。従ってこれらの廃棄物を本発明に使用することは環
境保護上からも極めて有益である。
【0021】
【実施例】以下に実施例を述べ、更に詳細に説明する
が、本発明は以下の実施例に何ら制約されるものではな
い。 [実施例1]コンクリート塊をジョークラッシャーによ
り粗砕し、25〜5mmの塊状物を得た。この塊状物の
吸水率はJIS A1110で規定されるところの吸水
率において4.1%であった。この塊状物をヒーターを
外周に備え、旦つ内部にリフターを備えたロータリーキ
ルンに投入しながら系内温度が200℃になるように加
熱した。続いて、このロータリーキルンの出口付近に、
使用済みの包装用ポリエチレンフィルムを塊状物に対し
て3.0%添加し撹拌を行った。塊状物に対してポリエ
チレンフィルムが十分に融着した段階で撹拌を止め、冷
却後、ポリエチレンにより被覆したコンクリート塊を得
た。処理物の吸水率はJIS A1110で1.3%まで
に低減されていた。続いて、普通ポルトランドセメント
100重量部に対して、ポリエチレンにより被覆したコ
ンクリート塊(粒度:25〜5mm)を420重量部、
細骨材として静岡県小笠産の山砂を250重量部、水を
57重量部、AE剤を0.04重量部加え、混練した。
混練物の練和作業性は極めて良好であり、混練物のスラ
ンプは10cm以上を確保した。得られたコンクリート
硬化体の28日の圧縮強度は220kgf/cm2であ
った。
【0022】[比較例1]ポリエチレンによる被覆工程
を設けない他は、実施例1と全く同様の条件によりコン
クリート供試体を作製した。すなわち、普通ポルトラン
ドセメント100重量部に対して、JIS A1110
における吸水率が4.1%のコンクリート塊(粒度:2
5〜5mm)を420重量部、細骨材として静岡県小笠
産の山砂を250重量部、水を57重量部、AE剤を
0.04重量部加え、混練した。混練物の練和作業性は
極めて劣り、十分な練和ができなかった。よって、混練
物のスランプは5cmに止まり、得られたコンクリート
硬化体の28日の圧縮強度は110kgf/cm2であ
った。
【0023】[実施例2]砂岩をジョークラッシャー及
びローラーミルにより粉砕し、0.5〜2.5mmの粉粒
物を得た。この粉粒物の吸水率はJIS A1109で
規定されるところの吸水率において7.2%であった。
この粉粒物をヒーターを外周に備え、旦つ内部にリフタ
ーを備えたロータリーキルンに投入しながら系内温度が
200℃になるように加熱した。続いて、このロータリ
ーキルンの出口付近に、使用済みの包装用ポリエチレン
フィルムを塊状物に対して重量比で5.0%添加し撹拌
を行った。この粉粒物に対してポリエチレンフィルムが
十分に融着した段階で撹拌を止め、冷却後、ポリエチレ
ンにより被覆した砂岩粉粒物を得た。処理物の吸水率は
JIS A1109で2.0%までに低減されていた。続
いて、普通ポルトランドセメント100重量部に対し
て、粗骨材として茨城県岩瀬産の砕石(粒度:25〜5
mm)を420重量部、細骨材としてポリエチレンによ
り被覆した砂岩粉粒物を250重量部、水を57重量
部、AE剤を0.04重量部加え、混練した。混練物の
練和作業性は極めて良好であり、混練物のスランプは1
0cm以上を確保した。得られたコンクリート硬化体の
28日の圧縮強度は230kgf/cm2であった。
【0024】[比較例2]ポリエチレンによる被覆工程
を設けない他は、実施例2と全く同様の条件によりコン
クリート供試体を作製した。すなわち、普通ポルトラン
ドセメント100重量部に対して、粗骨材として茨城県
岩瀬産の砕石(粒度:25〜5mm)を420重量部、
JIS A1l09における吸水率が7.2%の砂岩粉粒
物(粒度:0.5〜2.5mmを250重量部、水を57
重量部、AE剤を0.04重量部加え、混練した。混練
物の練和作業性は極めて劣り、十分な練和ができなかっ
たため、混水量を62重量部まで増加して混練を行っ
た。よって、混練物のスランプは10cmに達したが、
得られたコンクリート硬化体の28日の圧縮強度は12
0kgf/cm2に止まった。
【0025】[実施例3]5〜25mmの砂岩(JIS
A1110で規定の吸水率:3.9%)に対して包装用
ポリエチレンフィルムの粉砕物(平均粒子径:37μ
m)を実施例1に示す装置・方法により被覆処理した。
なお、被覆処理時の温度は250℃とした。被覆処理物
の吸水率はJIS A1110で2.1%までに低減され
ていた。また、砂岩に対するポリエチレンフィルムの被
覆割合は視覚上から概ね70%程度と確認された。続い
て、普通ポルトランドセメント100重量部に対して、
ポリエチレンにより被覆した砂岩を350重量部、細骨
材として静岡県小笠産の山砂を250重量部、水を58
重量部加え、混練した。混練物の練和作業性は極めて良
好であり、JIS A1101に規定されるところの混
練物のスランプは18cmであった。また、得られた硬
化物の圧縮強度は210kgf/cm2であった。
【0026】[実施例4]実施例1に用いたコンクリー
ト塊(粒度:5〜25mm、JIS A1110で規定
の吸水率:4.1%)に対して使用済みの塩化ビニル製
建築用シートの破砕物(破砕物のサイズ:約70×約1
50mm)を実施例1に示す装置・方法により被覆処理
した。なお、被覆処理時の温度は220℃とした。被覆
処理物の吸水率はJIS A1110で2.5%までに低
減されていた。また、コンクリート塊に対する塩化ビニ
ルの被覆割合は視覚上から概ね60%程度と確認され
た。続いて、普通ポルトランドセメント100重量部に
対して、塩化ビニルにより被覆したコンクリート塊を4
20重量部、細骨材として静岡県小笠産の山砂を250
重量部、水を58重量部加え、混練した。混練物の練和
作業性は極めて良好であり、JIS A1101に規定
されるところの混練物のスランプは18cmであった。
また、得られた硬化物の圧縮強度は220kgf/cm
2であった。
【0027】
【発明の効果】本発明は、その高い吸水性のためにコン
クリート用骨材として使用が困難と考えられていたコン
クリート破砕物や人工軽量骨材、或いは高吸水性天然鉱
物に対して、その表面の少なくとも一部を熱可塑性樹脂
で被覆することによって当該用途への活用を可能とした
ものであり、資源保護、資源の有効活用を図る上におい
て極めて有用性の高い発明である。また、本発明で使用
される熱可塑性樹脂としては、例えば使用済みの包装用
ビニールや使用済みの農業用フィルム、或いは各種熱可
塑性樹脂系廃棄物の粉砕物も好適に使用される。すなわ
ち、本発明では、材料構成そのものが未活用資源或いは
各種産業廃棄物で構成でき、昨今の環境問題或いは資源
問題を考える上で極めて意義のある発明である。
フロントページの続き (72)発明者 柴崎 英夫 千葉県佐倉市大作二丁目4番2号 秩父小 野田株式会社中央研究所内 (72)発明者 重倉 祐光 東京都杉並区宮前2丁目21の12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塊状又は粉状鉱物の表面の少なくとも一
    部を、熱可塑性樹脂によって被覆したことを特徴とする
    改良骨材。
  2. 【請求項2】 JIS A1109又はJIS A111
    0で規定する吸水率が3%以下で、コンクリート用骨材
    として使用されることを特徴とする、請求項1に記載の
    改良骨材。
  3. 【請求項3】 JIS A1109又はJIS A111
    0で規定する吸水率が3%を超える塊状又は粉状鉱物の
    骨材原料を所定の粒度に調整する工程と、 この所定の粒度に調整された骨材原料を熱可塑性樹脂の
    軟化温度以上かつ分解温度未満に加熱する工程と、 この加熱された骨材原料に熱可塑性樹脂を添加して、骨
    材原料の表面の少なくとも一部に溶着させることを特徴
    とする、請求項1又は2に記載の改良骨材の製造方法。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂がフィルム状、シート状又
    は粉末状で添加されることを特徴とする、請求項3に記
    載の製造方法。
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