JPH09254520A - 色変化するカード - Google Patents

色変化するカード

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JPH09254520A
JPH09254520A JP8094647A JP9464796A JPH09254520A JP H09254520 A JPH09254520 A JP H09254520A JP 8094647 A JP8094647 A JP 8094647A JP 9464796 A JP9464796 A JP 9464796A JP H09254520 A JPH09254520 A JP H09254520A
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JP
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light
card
color
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JP8094647A
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Takeki Shibuya
武樹 渋谷
Tatsunosuke Ogawa
達之助 小川
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 偽造防止効果があると共にデザイン上の制約
も少ない色変化する部分を、少なくとも一部に持つカー
ドを得る。 【解決手段】 カード基材1上に文字や絵柄等を印刷し
た印刷層2以外に、見る角度によって色相が変わる色相
変化インキ層4を設け、さらにその上に透明着色層6を
設けて色相変化部20とする。色相変化インキ層の下に
は可視光領域で光吸収性の黒色や灰色等の光吸収調整層
3も設ける。透明着色層や光吸収調整層によって色相変
化インキ層自身による色相変化を修飾して、色相変化す
る色の種類を増す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、見る角度によって
色相が変化する、偽造防止やデザイン性に優れたカード
に関する。
【0002】
【従来の技術】IDカード、バンクカード、クレジット
カード等の各種カードが普及している。通常、これらカ
ードは厚手のプラスチック製が一般的だが、薄いプスラ
チックシートや厚紙等を用いた、手軽なカードなどもあ
る。ところが、カードが普及するにつれ、不正な偽造に
より悪用される恐れも高まっており、偽造防止技術はカ
ード製造における重要な技術の一つとなっている。特に
最近は、カラーコピー機が普及し、且つ写真と同程度に
まで性能が向上するに伴い、それほど精巧な偽造でなけ
れば、カラーコピー機によって簡単に偽造される恐れも
出てきている。そこで、従来より各種の偽造防止技術が
提案され、また実用化されている。例えば、コピー機の
解像力が印刷の解像力よりも劣っていることを応用した
技術であり、その一つは、コピー機の解像力を越える微
細な文字を印刷しておき、ルーペを用いてその有無で真
偽を目視判定するものである。また、コピー機の解像力
を越える細かい万線や網点等を、その見た目の濃度が同
じ濃度でコピー機の解像力で対応できる細かさの万線や
網点で形成した柄の中に潜像として印刷しておき、これ
をコピーすると潜像が現れることで、目視で真偽判定す
る技術もある。また、特殊インキによる文字やマークを
印刷しておく技術もある。例えば、透明な蛍光インキを
印刷しておき、ブラックライト等を用いて紫外線を照射
してその有無により目視で真偽判定するものである。或
いは、多層膜の干渉色が変化するのを巧みに利用した見
る角度によって色相が変化する色相変化インクを印刷し
ておき、色相変化の有無から目視判定する技術もある。
【0003】一方、各種カードが大量に普及するに伴
い、同業者の他のカードとの差別化もカード発行者にと
っては重要な要素となっており、カードの外観上のデザ
インはその一つである。例えばバンクカード等では、人
気のキャラクターを盛り込む等と何種類かのデザインの
カードを用意し、カード所有者の趣向に応じられる様に
しているものもある。この様に、カードの用途によって
は、カードがただ単にその目的の為に機能すれば良いと
いうものでは無くなってきている。そこで、例えば、落
ちついたシックなデザイン、或いは豪華でステータスを
感じさせるデザイン、若さを感じさせるデザイン等とデ
ザインを工夫して、その用途、所有者の趣向等に応じて
いる。この様な点から、上記した偽造防止に有効である
色相変化インキは、デザイン上の観点からも注目されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、偽造防
止技術として、上記蛍光インキや微細文字によるもの
は、ブラックライトやルーペ等の道具が必要で、どこで
でもその場で真偽判定ができるものではない。これに対
して潜像を浮かび上がらせるものは、判別するための道
具も必要とせずに直ちに真偽判定できるが、網点や万線
を高精度に且つ安定的に形成する高度な印刷技術が要求
される。この点で、色相変化インキは高度な印刷技術も
要せず、しかも真偽判定に特別の道具等を必要とせず、
直ちにその場で判定できる点で優れているが、市販され
ている色相変化インキは、その色相変化が4種類程度し
かなく、前記したカードデザイン上の制約となってい
た。また、その色相変化による面白さをカードデザイン
に取り込む際にも、色相変化の種類が少なく固定的で
は、やはりデザイン上の制約となっていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで上記課題を解決す
る為に、本発明の色変化するカードは、見る角度によっ
て色相が変わる色相変化インキ層をカードの少なくと一
部に設け、この色相変化インキ層上にさらに透明着色層
を設けて、透明着色層の色による減法混色の原理により
色相変化インキ層で得られる色を修飾することで、やや
もすると固定的になりがちであった色相変化インキによ
る色相変化のバリエーションを拡大した。また、色相変
化インキ層の下にさらに光反射調整層を設け、色相変化
インキ層を通過した可視光成分が色相変化インキ層へ戻
る量を調整して得られる色変化を調整できる様にした。
黒色の光吸収性の光反射調整層では可視光領域で戻る量
を実質上ゼロにして、色相変化インキ層及び透明着色層
のみから得られる色相変化とし、灰色の光吸収性の光反
射調整層では、可視光領域全域で実質的に均一にある程
度戻して、白みがかった色間の色相変化が得られる様に
した。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の色変化するカード
の実施形態を図1及び図2を用いて説明する。図1は本
発明の色変化するカードの一実施例における色相変化イ
ンキ層部分を示す要部断面図。図2は、色相変化インキ
層を用いた色相変化部をカードの一部に設けた本発明の
色変化するカードの一実施例の外観図である。図1の断
面図で示す本発明の色変化するカード10は、カード基
材1上に、文字や絵柄等を印刷した印刷層2が設けら
れ、また印刷層2と共に印刷され印刷層2に含まれる層
として形成した光反射調整層3が印刷層2の一部分に設
けられ、そして光反射調整層3の上の全面に色相変化イ
ンキ層4が設けられ、さらに色相変化インキ層4の上の
全面に透明着色層5が設けられ、さらに印刷層2及び透
明着色層5を含むカードの全面に保護層6が設けられた
構成として、色相変化インキ層4の有る部分を色相変化
部20としたものである。また、図2の外観図で示す本
発明の色変化するカード10は、磁気ストライプ付きの
会員カードの一例であり、図1の断面図に示す様な色相
変化部20をカードの一部に設け、他の部分に磁気スト
ライプ7を設けたものである。
【0007】本発明の色変化するカードは、カード基材
と、色相変化インキ層と、その上の透明着色層と、必要
に応じて色相変化インキ層の下の黒色や灰色等の光反射
調整層とを、少なくとも有するものであり、上記図1の
構成以外にも各種の形態を取り得る。例えば、磁気スト
ライプ付きの一般的なプラスチックカードは、白色のコ
アシートを2枚の透明なオーバーシートが挟持した3層
構造において磁気ストライプと各種印刷を施したもので
あるが、この様な構造に対しても、従来の印刷をする際
に、さらに色相変化インキ層や透明着色層等を印刷で追
加することで、本発明の色変化するカードとすることが
できる。従って、本発明の色変化するカードは、用途に
応じて、機能的には、磁気カード、ICカード、光カー
ド、ICメモリカード等の読出及び書込可能な各種の情
報記録手段を持つカードや、或いは単に読出のみ可能な
バーコードでID番号等をその他情報とともに印刷した
カードの如く情報記録手段を持たないカードであっても
よく、また、材料的にはプラスチックカードや、紙製の
紙カード等であっても良く、特定の色相変化インキ層、
透明着色層、光反射調整層以外のその他の材料、機能等
は特に限定されない。また、カードの層構成も前記特定
の関係があれば、その他は特に限定されるものではな
い。例えば、カード基材としては、従来公知の、塩化ビ
ニル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネ
ート等の樹脂のシート、或いは金属シート、紙等が使用
され得る。
【0008】本発明で用いる色相変化インキ層は、色相
変化インキの印刷又は転写(印刷)で形成する。この色
相変化インキは、多層薄膜からの干渉色の色相が光線の
角度によって変化することを巧みに利用したものであ
り、多層薄膜を持つ顔料がビヒクル中に分散されたもの
である。多層薄膜は、例えば薄片状の雲母等の適当な基
材に、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化鉄等の金属化合物
や金属等による薄膜を適宜形成たものである。そして、
薄片状の顔料が印刷された時は層状に配列し、全体とし
て見る角度によって色相が変化して見えることとなる。
また、色相変化インキ層の形成は、凹版印刷、シルクス
クリーン印刷等の公知の印刷手段で良く、また転写法で
も良い。また、顔料濃度の希釈や印刷適性の為に、メジ
ウムをインキ100重量部当たり20〜100重量%程
度、適宜添加しても良い。また、転写印刷では、一旦、
色相変化インキの層等からなる転写層を持つ転写箔を作
製するが、メジウムを上記範囲で適宜添加することで、
転写箔から転写層が剥がれる「箔落ち」の防止にも効果
がある。そして、この様な色相変化インキ層のみで得ら
れる色相変化は、2つの色相を呈するものであり、例え
ば、ゴールドとマゼンタ、ゴールドとグリーン、グリー
ンとブルー等と、種類が限られている。また干渉光によ
り金属的な光沢感を有する。
【0009】透明着色層は、適度な透明性がある、顔料
や染料等の着色剤を含む層であり、色相変化インキ層と
同様な印刷又は転写によって形成する。透明着色層を色
相変化インキ層上に設けることで、色相変化インキ層の
色相変化の色相が修飾される。例えば、色相変化インキ
でグリーンの色相が得られていれば、グリーンの透明着
色層の形成でより純度の高いグリーンとしたり、若干色
相をずらしたグリーン等と色相を修飾することができ
る。なお、色相変化インキ層が呈するグリーン以外の他
の色も同時に修飾される。また、透明着色層を灰色、薄
い黒、或いはこれらを帯びたグリーン等の着色とするこ
とで、色相変化インキ層の金属的な光沢感を抑え気味に
することもできる。
【0010】光反射調整層は、該層に色相変化インキ層
を通過して到達した光が、再び色相変化インキ層へ逆戻
りする量を調整する層である。全量を返すのであれば白
色や鏡の如く鏡面反射する金属蒸着層等であり(前者は
拡散反射であり、後者は界面での鏡面反射であり見え方
が異なるが、本発明でいう反射とは、特に鏡面反射と言
わない限り両者を含めた意味で使用している)、全量を
返さないのであれば黒色の層である。全量を返さない意
味では無色透明な層も同じであるが、無色透明層では下
側の層から逆行した光をそのまま全て通してしまうの
で、仮に下側の層が白色ならば全量を返すことになり好
ましくなく、また無色透明ならば光学的な存在意味がな
い。しかし、透明着色は意味がある。透明着色は、カー
ド基材の色を利用する場合に意味を成す。不透明着色
(不透明無彩色も含む)はもちろん意味がある。一方、
光反射調整層には、その目的から、光反射調整層をも通
過した光がその下の層(例えばカード基材)で反射され
て戻って来て、再び光反射調整層に入って色相変化イン
キ層にまで戻る量も調整する機能を持たせてもよい。す
なわち、隠蔽性である。隠蔽性付与により下の層、例え
ばカード基材の透明性や色に邪魔されない色相変化とす
ることができる。ところで、或る層の隠蔽性はその光透
過性に依存し、光透過性はその層の光反射性が大きい
こと、或いは光吸収性が大きいことの二つの独立要素
に依存する。例えば、白色顔料含有層はが、黒色顔料
含有層はが、有色顔料含有層はとの両方の要素が
作用している。従って、下の層の隠蔽性も考慮するので
あれば、光反射調整層は、の反射性以外にの光吸収
性を持たせた、光吸収性の光反射調整層としてもよい。
しかし、光反射調整層に最低限要求される基本性能は、
用途に応じての光反射性の適度な量を実現することに
ある。
【0011】そして、反射量を調整することで、色相変
化インキ層中を通過した光が色相変化インキ層へ戻る量
が調整される。反射量が可視光線の全領域で波長依存性
がなく均一であれば、色相変化インキ層で得られる色相
変化は、あたかも裏側からの白色光線で薄められた様
な、彩度の低い色にできる。従って、黒色の光反射調整
層では反射光量が全可視光波長領域で均一にゼロである
ので、色相変化インキ層及び透明着色層のみから得られ
る色変化が得られる。また、灰色の光反射調整層では、
反射光量が全可視光波長領域にわたって均一な割合で光
反射調整層に到達した光の一部分を戻すので、白みがか
った色間の色相変化が得られる。灰色の度合いによっ
て、白み程度が調整される。灰色は、光吸収性の黒色の
着色剤と光反射性の白色の着色剤とを適宜割合に混合し
て得られる、光吸収性を持つ光反射調整層である。以
上、反射量は波長依存性が無い場合で説明したが、これ
を前記透明着色層と同様に着色した(波長依存性が有
る)光反射調整層に拡張することもできる。本発明の光
反射調整層の反射光の波長依存性の有無(言い換える
と、無彩色又は有彩色)は特に限定はなく、波長依存性
の有る有彩色、すなわち、青色や濃紺等に着色したもの
でも良い。着色化で上側の透明着色層ほどではないが色
相変化の色をさらに修飾できる。有彩色の着色剤は光吸
収性を持ち、それを光反射調整層に含有させることによ
って青や濃紺等と着色化した、光吸収性を持つ反射調整
層とすることができる。
【0012】なお、光反射調整層の意味は、光の反射量
(拡散反射も含むことは既に述べた)を積極的に特に大
きくするという意味でもなく、また逆に積極的に反射量
を特に小さくするという意味でもない。光の反射量は用
途に応じて適宜決めれば良いものである。カードデザイ
ン上では全く任意である。反射量の特別な量的度合いが
意味を成すのは、光反射調整層として黒色等と反射量を
小さくして色相変化を目立たせる形態である。これは、
偽造防止という観点のみでは好ましく、またそれがデザ
イン上でも受け入れられる場合である。また、光反射調
整層を灰色にして白みを出す場合である。なお、黒色は
光吸収量も大きく光反射量を積極的に小さくした、光吸
収性の光反射調整層の一形態である。灰色は、その度合
いにより、光反射量を小さいものから大きいものまで適
宜調整した、光吸収性の光調整層の一形態である。
【0013】以上の特性を有する光反射調整層は、その
用途に応じて、黒色、白色、有彩色の顔料又は染料等の
着色剤、或いは金属粉末等を適宜割合でバインダ中に含
有させたインキにより形成できる。或いは全反射の鏡面
反射ならば金属蒸着層でも良い。光反射調整層3は、公
知の印刷手段又は転写により設ければ良い。或いは、カ
ード基材の(色を含めた)光反射性が適すれば、カード
基材を光反射調整層と兼用できる。また、図1の要部断
面図で示した一例の様に、印刷層2と同時に設けた構成
でも良い。この場合、印刷層2によって形成される文
字、図形、絵柄等の一部として所望の光反射性を有する
光反射調整層が形成される。或いは、カード基材に印刷
層2を設け、この印刷層2の上に別途設けても良い。
【0014】ところで、磁気カードの中にはデザイン上
の観点から磁気ストライプを隠蔽層で隠蔽する構成もあ
る。この様な隠蔽層は、例えばアルミ粉末等の光反射性
の強い層い白い層である。黒色でも隠蔽は可能だが黒色
ではそれを生かしたデザインとしない限りデザイン上の
制約となる。従って、この様な反射性の強い隠蔽層を設
けるカードにおいても、隠蔽層上に光吸収性も持たせた
光反射調整層を設けてから色相変化インキ層を設けれ
ば、隠蔽層に影響されずに色変化を調整でき効果的であ
る。この場合は強い光吸収性が望ましく、暗色系の色、
例えば黒色が良い。
【0015】色相変化インキ層に対する透明着色層及び
光反射調整層の面的位置関係は、図1の例示では同一箇
所に同一パターンを想定したが、例えば、色相変化イン
キ層上の一部に透明着色層をパターン状に設けた構成で
も良い。この様にすれば、透明着色層の有る部分と無い
部分とで色が異なるパターンを形成できる。同様に、光
反射調整層も、色相変化インキ層の下の全領域に有る必
要は必ずしもない。この様に透明着色層や光反射調整層
のパターンを意識的にデザインに生かすこともできる。
もちろん、色相変化インキ層で文字や図形、絵柄等のパ
ターンを形成し、透明着色層や光反射調整層が色相変化
インキ層を含む広い面積に形成されても良い。また、色
相変化インキ層による色相変化部20は図2の様にカー
ドの一部とせずに、カード全面に背景色として設けても
良い。また、目的の一つに偽造防止を含めるのであれ
ば、色相変化が目立ち易いパターン、組み合わせとする
ことはもちろんである。
【0016】また、保護層は、塩化ビニル樹脂、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリカーボネート等の透明な樹
脂シートを、熱融着や接着剤で、或いは粘着シートとし
て積層して形成される。或いは、透明な樹脂塗工層して
形成しても良い。なお、全面に形成する保護層が着色さ
れても良ければ透明着色層は保護層で兼用することもで
きる。なお、以上各層は公知の印刷手段や転写で形成で
きるが、所定の(カードを見る関係において)上下層関
係となればその刷り順、形成順は各種ある。
【0017】
【実施例】次に、実施例により本発明の色変化するカー
ドを具体的に説明する。実施例1 カード基材として、白色の塩化ビニル樹脂シート(コア
シート)を用い、その片面に所望のデザインの印刷層を
黒を含む多色刷りで印刷形成した。なお、この際、色相
変化部とする部分の全領域は、黒を印刷し、可視光を全
吸収し反射しない光吸収性の光反射調整層とした。次い
で、この光反射調整層上の全領域に、ゴールドとグリー
ンとに変化する色相変化インキを用いて色相変化インキ
層を印刷形成し、さらにその上の全領域に、透明な黄色
のインキを印刷して透明着色層とした。次いで、無色透
明の塩化ビニル樹脂シート(オーバーシート)をカード
基材の全面に熱プレス法にてラミネートして保護層を形
成した後、所定サイズのカードサイズに打ち抜いて、本
発明の色変化するカードとした。なお、色相変化インキ
層はシルクスクリーン印刷で、その他は、オフセット印
刷とシスクスンリーン印刷で形成した。
【0018】実施例2 透明着色層を透明な赤のインキで印刷した他は、実施例
2と同様にして、本発明の色変化するカードを得た。
【0019】比較例1 実施例1において透明着色層を形成しなかった他は、実
施例1と同様にして色変化するカードとした。
【0020】表1に実施例及び比較例の色相変化を示す
如く、透明着色層を設けることによって、ゴールドとグ
リーンとの2色の色相変化(比較例)が、透明着色層に
透明な赤色を用いた実施例1ではレッドとゴールドとに
変化する様に、透明な黄色を用いた実施例2ではゴール
ドとグリーンとに変化する様にできた。
【0021】
【表1】
【0022】実施例3 次に、2枚のオーバーシートがコアシートを挟む3層構
造の磁気ストライプ付きのカードとするべく、実施例1
において、カード基材として白色の塩化ビニル樹脂シー
トをコアシートとして用い、実施例1同様にして、印刷
層、色相変化インキ層、透明着色層を印刷形成した。一
方、実施例1で用いた無色透明な塩化ビニル樹脂シート
をオーバーシートとして用い、表側オーバーシートには
色相変化部以外の表面側部分に磁気ストライプを転写印
刷したものを、裏側オーバーシートはそまま用い、これ
ら2枚のオーバーシートでコアシートを挟み、公知の熱
プレス法でラミネートした後、所定サイズに打ち抜い
て、図2の様な磁気ストライプ付きの、本発明の色変化
するカードを得た。
【0023】
【発明の効果】本発明の色変化するカードによれば、色
相変化インキ層の上に透明着色層を設けてあるので、色
相変化インキ層のみでは表現できない色相変化を表現で
きる。この結果、偽造防止対策の必要上、色相変化の種
類が少ないインキで色相変化インキ層を設けたとして
も、変化する色相を修飾できるのでカードデザイン上の
制約が改善される。また、色相変化の種類が増えるので
より自由なカードデザインが可能となる。また、色相変
化インキ層の下の光反射調整層によって、色相変化の種
類が増え、光反射調整層に光吸収性を持たせ、黒色の様
な可視光を全域で吸収するものとすれば彩度が向上した
色相変化にでき、また灰色の様な可視光領域全域で平均
的に一部吸収するものとすれば、白みを帯びた色相変化
にできる。また、着色透明層、さらに光反射調整層によ
って、色相変化インキ層の金属的光沢感を落ちついた感
じにすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の色変化するカードの一実施例における
色相変化インキ層の周辺の要部断面図。
【図2】本発明の色変化するカードの一実施例としての
磁気カードを示す外観図。
【符号の説明】
1 カード基材 2 印刷層 3 光反射調整層 4 色相変化インキ層 5 透明着色層 6 保護層 7 磁気ストライプ 10 色変化するカード 20 色相変化部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 見る角度によって色相が変わる色相変化
    インキ層を有し、さらに該色相変化インキ層上に透明着
    色層を有することを特徴とするカード。
  2. 【請求項2】 色相変化インキ層の下に、該層を通過し
    た光を該層へ戻す量を調整する光反射調整層を有するこ
    とを特徴とする請求項1記載の色変化するカード。
  3. 【請求項3】 光反射調整層が光吸収性であることを特
    徴とする請求項2記載の色変化するカード。
  4. 【請求項4】 光吸収性の光反射調整層が黒色であるこ
    とを特徴とする請求項3記載の色変化するカード。
  5. 【請求項5】 光吸収性の光反射調整層が灰色であるこ
    とを特徴とする請求項3記載の色変化するカード。
JP8094647A 1996-03-26 1996-03-26 色変化するカード Pending JPH09254520A (ja)

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