JPH09250287A - 地山削孔装置 - Google Patents

地山削孔装置

Info

Publication number
JPH09250287A
JPH09250287A JP8754096A JP8754096A JPH09250287A JP H09250287 A JPH09250287 A JP H09250287A JP 8754096 A JP8754096 A JP 8754096A JP 8754096 A JP8754096 A JP 8754096A JP H09250287 A JPH09250287 A JP H09250287A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rod
flushing water
outer casing
inner rod
drilling device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8754096A
Other languages
English (en)
Inventor
Kensaku Ichikawa
健作 市川
Shigeru Ishibashi
茂 石橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
FURUKAWA DORIRU TEC KK
Tobishima Corp
Original Assignee
FURUKAWA DORIRU TEC KK
Tobishima Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by FURUKAWA DORIRU TEC KK, Tobishima Corp filed Critical FURUKAWA DORIRU TEC KK
Priority to JP8754096A priority Critical patent/JPH09250287A/ja
Publication of JPH09250287A publication Critical patent/JPH09250287A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Drilling And Exploitation, And Mining Machines And Methods (AREA)
  • Earth Drilling (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 不良地山に施工されるロックボルト等の応力
材のための小口径の挿入孔を削孔するとともに、地山の
崩落を確実に防止する。 【解決手段】 トンネル1の油圧ジャンボのガイドシェ
ル4に搭載された削岩機5と、削岩機5の駆動力を、削
岩機5先端に装着されたシャンクロッド6を介してクリ
ーニングアダプタ11内の内筒14及びこの内筒14内
に収容された調整ロッド15を備え、アウターケーシン
グ40の後端を内筒14に接続し、インナーロッド30
の後端を調整ロッド15先端に接続し、アウターケーシ
ング40とインナーロッド30とを一体的に駆動し、2
重管の先端部で地山を削孔するようにしたことを特徴と
する地山削孔装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は地山削孔装置に係
り、特に不良地山に施工される山岳トンネル等におい
て、ロックボルト等の応力材を確実に施工できるように
した地山削孔装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、トンネル工事は、立地条件や地山
条件の良否にかかわらず、大断面化、長大化、高速施工
化の傾向にある。このため地質の悪い地山条件下でも掘
削断面が相当大きなトンネルが計画、施工されるように
なってきた。不良地山におけるトンネル施工では、切羽
の前方の地山に長尺ロックボルトを施工し、切羽前方の
地山の先行緩みを抑制する補助工法等も考案されてい
る。このために長尺ロックボルト長に相当するロックボ
ルト孔を削孔する工夫が種々なされている。なお、本明
細書では長尺ロックボルトとしてボルト長が20m程度
のものを想定している。たとえば、不良地山を掘削する
トンネルでは、ロックボルト孔壁の崩落防止のために
は、自穿孔タイプのロックボルトや2重管削孔等で対処
することも考えられる。自穿孔タイプのロックボルト
は、ロックボルトの先端に穿孔ビットを取り付け、削孔
と同時にロックボルトを埋設するものである。このため
施工に際し、孔壁崩落のおそれがない。しかし、現在の
ところ、削孔精度が十分得られておらず、長尺ロックボ
ルトに適用できない。一方、グラウンドアンカーで採用
されている2重管削孔方式は、インナーロッドとアウタ
ーケーシングとからなる2重管で構成されている。イン
ナーロッドとアウターケーシングとを一体的に操作して
地山にアンカー孔を削孔し、その後アウターケーシング
のみを地山内に存置した状態で、アウターケーシング内
にアンカーケーブルを挿入するまでの間の孔壁崩落を防
止を図っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の2重
管削孔方式は、アンカー孔内に埋設されるアンカー材が
比較的太い応力材であるため、アウターケーシング外径
が最少外径でもφ=100mm程度のものまでしか実現
されていない。このため、この程度の直径の孔にロック
ボルト等の応力材を埋設すると、応力材と孔壁とのクリ
アランスが大きすぎて応力材を定着するための注入材の
数量が多くなってしまう。この結果、施工コストが増
え、作業上のロスも大きいという問題がある。このた
め、施工コスト低減と作業の効率化のために、小口径に
よる削孔が求められ、また削孔した孔壁の支保を確実に
行えるような削孔装置の開発が望まれていた。
【0004】そこで、本発明の目的は上述した従来の技
術が有する問題点を解消し、長尺ロックボルト等の応力
材を施工するための孔を確実に施工できるようにした地
山削孔装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明はトンネル内を自在に走行可能な走行体に設
けられた可動支持体上に搭載された削岩機と、該削岩機
とともに前記支持体上に装備され、前記削岩機にアダプ
タを介して接続されたインナーロッドと該インナーロッ
ドを内部に収容するアウターケーシングからなる2重管
部とを備え、該2重管部の先端部分で地山を削孔する地
山削孔装置において、前記アダプタは、前記削岩機先端
に装着されたシャンクロッドを介して筒状体及び該筒状
体内に収容された調整ロッドを備え、前記アウターケー
シングの後端が前記筒状体に接続され、前記インナーロ
ッドの後端が前記調整ロッドに接続され、前記アウター
ケーシングと前記インナーロッドとが一体的に駆動し、
2重管の先端部で前記アダプタを介して伝達された駆動
力により地山を削孔するようにしたことを特徴とするも
のである。
【0006】このとき、前記調整ロッドは内部にフラッ
シング水供給路が形成され、該フラッシング水供給路に
より前記削岩機のシャンクロッド内のフラッシング水供
給路と前記インナーロッド内のフラッシング水供給路と
が連通されるようにすることが好ましい。このとき、前
記インナーロッドは、その両端部にそれぞれインナーロ
ッド同士を直接連結するための雄雌の接合ネジが形成さ
れ、その外周に前記フラッシング水戻り経路が形成され
るように小口径のアウターケーシング内に収容すること
が好ましい。
【0007】また、前記アウターケーシングと前記イン
ナーロッド外周との間にフラッシング水戻り経路が形成
されるとともに、前記筒状体内に該フラッシング水戻り
経路の排水ポートを設けることが好ましい。
【0008】前記調整ロッドの外径は、前記インナーロ
ッドの外径とほぼ等しく設定することが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の地山削孔装置の一
実施の形態について、添付図面を参照して説明する。図
1はトンネル1内の地山削孔状況をトンネル縦断方向に
模式的に示した概略縦断図である。トンネル1の切羽2
の近傍には、トンネル1内を自在に走行できる走行体と
してのクローラ式油圧ドリルジャンボJが配置されてい
る。この油圧ドリルジャンボJのブーム3に連結された
可動支持体としてのガイドシェル4には、油圧削岩機5
が装備されている。削岩機(以下、ドリフタ5と記
す。)のシャンクロッド6には本発明の削孔装置10が
連結されている。この削孔装置10は、図2に詳細を示
したように、クリーニングアダプタ11と、クリーニン
グアダプタ11の調整ロッド15に螺着されるインナー
ロッド30と、インナーロッド30を内部に収容するよ
うにして端部がクリーニングアダプタ11に螺着された
小口径アウターケーシング40とから構成されている。
これらのうちクリーニングアダプタ11は、ドリフタ5
から伝達される駆動力(回転、打撃)をインナーロッド
30、アウターケーシング40に伝達する。また、削孔
時にドリフタ5を介して供給されるフラッシング水を、
インナーロッド30のフラッシング水供給路32(後述
する)に供給するとともに、ロッド先端部からアウター
ケーシング40内の戻り経路43を経由して戻ってきた
リターン分を、外部に排出する。
【0010】クリーニングアダプタ11の構成について
図2を参照して説明する。ガイドシェル4のキャリッジ
(図示せず)上に搭載されたドリフタ5の先端に装着さ
れたシャンクロッド6の先端6aにはクリーニングアダ
プタ11が螺着されている。クリーニングアダプタ11
は、ガイドシェル4上に装着されたスライドベース12
上に固定されている。このスライドベース12はガイド
シェル4上を自在にスライドできる。これにより、ドリ
フタ5が切羽方向にフィードされると、削孔装置10は
スライドベース12と一体的に切羽方向に移動する。
【0011】クリーニングアダプタ11は、主要構成と
して筒状体としての外筒13、内筒14及び内筒14内
に収容される調整ロッド15とからなる。これらのう
ち、外筒13は略円筒形状の肉厚鋼管加工品である。外
筒13の外周面の一部にはキー溝(図示せず)が形成さ
れている。このキー溝をスライドベース12に形成され
たキーにはめ込んでカバー(図示せず)で覆うようにし
てスライドベース12上に固定するようになっている。
外筒13の内径は、内筒14の外径と嵌合可能に設定さ
れ、クリーニングアダプタ11を組み立てる際に、内筒
14の外側にはめ込まれる。このとき内筒14前面位置
に取り付けられた円板16によって内筒14から離脱し
ないように保持される。本実施の形態では、外筒13の
素材としてクロムモリブデン鋼(SCM)の調質材が使
用されている。外筒13の外周面の一部には後述するフ
ラッシング水排水円孔が形成されている。
【0012】内筒14はドリフタ5の回転に伴い、周面
が外筒13に支持された状態で高速回転する。内筒14
の後端には、円形フランジ14aが張り出して形成され
ている。この円形フランジ14aの直径は外筒13の外
径とほぼ等しく、外筒13を円板16との間で保持する
ようになっている。さらに、内筒14の軸線方向の中心
軸線位置には所定直径の有底孔14bが穿設されてい
る。この有底孔14bには左ロープ雌ネジが形成されて
いる。この有底孔14bのネジ部にドリフタ5のシャン
クロッド先端6aが螺合している。このときシャンクロ
ッド6の中心軸線位置には小径のフラッシング水供給路
6bが形成されている。図示しないドリフタ5側供給口
から注水された水は、このフラッシング水供給路6bを
介してクリーニングアダプタ11の内筒14に導かれ
る。内筒14にも中心軸線に沿ってほぼ同径のフラッシ
ング水供給路14cが形成されている。さらに前方に向
かって前述の調整ロッド15が収容されるくり抜き部1
7が形成されている。このくり抜き部17は調整ロッド
15が螺着される雌ネジ部17a、フラッシング水の排
水ポート17b及び調整ロッド挿入孔17cからなる。
【0013】雌ネジ部17aには、本実施の形態では、
左ミリネジが形成されている。この雌ネジ部17aは調
整ロッド15の後端15aと螺合して調整ロッド15を
支持する。排水ポート17bは、内径が約φ100mm
程度に設定された中空部である。周面の一端には、図3
に示したように、外筒13のフラッシング水排水円孔1
3aと同径のフラッシング水排水円孔17dが形成され
ている。切羽部分から戻り経路43を経由して排水ポー
ト17bに戻ってきたフラッシング水は、回転している
内筒14のフラッシング水排水円孔17dと外筒13の
フラッシング水排水円孔13aの位置が、図3に示した
ように一致した時に排水突き出し管18から排水され
る。実際には内筒14は高速回転しているため、削孔装
置10の運転中はほとんど間断なくフラッシング水は排
水され、運転停止しているときは排水は停止する。内筒
前端14dは円板16の開口位置から突出し、先端部分
に雄ネジ部14eが形成されている。この雄ネジ部14
eにはアウターケーシング40の後端ネジ部が螺着する
ようになっている。
【0014】調整ロッド15は、図2に示したように、
両端部に雄ネジ部が形成された全長約300mmの駆動
力伝達部材である。ほぼ全体がクリーニングアダプタ1
1内に収容され、後端部は内筒14の雌ネジ部17aに
螺着されている。前端部はインナーロッド30の後端に
形成された雌ネジ部31に螺着されている。さらに一部
の断面を示したように、ロッドの軸線方向中心位置には
フラッシング水供給路15bが貫通している。調整ロッ
ド15は内筒14を介して伝えられた回転力、打撃力を
インナーロッド後端31に伝達する。このとき調整ロッ
ド15の外径は、後述するインナーロッドの外径とほぼ
等しい。そこで、小口径であっても高い剛性とねじり強
度とが得られるように、本実施の形態では、使用鋼材と
してニッケルクロムモリブデン鋼を表面浸炭焼入れ処理
したものを使用している。使用鋼材の材質、寸法は、使
用ドリフタ5の能力等によって適宜設定することが好ま
しい。
【0015】次に、2重管の構成について説明する。2
重管は、インナーロッド30とアウターケーシング40
とからなる。インナーロッド30は、図2に示したよう
に、両端ネジタイプの丸鋼中空ロッドで、先端部に雄ネ
ジ部が、後端部に雌ネジ部が形成されている。したがっ
て、本実施の形態に示したインナーロッド30はスリー
ブ等の連結部材を介することなく直接接続することがで
きる。鋼材としてSKC鋼が使用されている。また、強
度及びじん性を高めるために、表面浸炭焼入れ処理が施
されている。そして、先端には公知のクロスビット33
が装着されている。なお、ロッドの中心軸に沿って形成
されている中空孔32はフラッシング水供給路として機
能し、2重管先端部分にフラッシング水を送ることがで
きる。
【0016】アウターケーシング40は、先端部に雄ネ
ジ部が、後端部に雌ネジ部が形成された鋼管加工品であ
る。ケーシング内径は本実施の形態では、φ44.5m
mに設定されており、内部には外径φ32mmのインナ
ーロッド30が収容されている。また、先端部には公知
のリングビット42(外径φ64mm)が装着されてい
る。インナーロッド30のクロスビット33が僅かにリ
ングビット42先端より突出するような位置関係が保持
されている。上述したように、インナーロッド30はス
リーブを用いずに接続できるため、このインナーロッド
30を収容するアウターケーシング40の口径を、従来
の同種のアウターケーシングに比べて十分小さくするこ
とができ、小口径削孔が可能になる。
【0017】図3は、図2のIII-III断面線に沿って示
したクリーニングアダプタ11部分の横断面図である。
同図には、排水ポート17bに形成された内筒14のフ
ラッシング水排水円孔17dと、外筒13のフラッシン
グ水排水円孔13aとが一致した位置状態が示されてい
る。クリーニングアダプタ11全体はスライドベース1
2上に固定され、スライドベース12下部のローラー1
3によってガイドシェル4のガイドレール4a上を走行
するようになっている。
【0018】ここで、アウターケーシング40及びイン
ナーロッド30の接続作業に使用される油圧クランプ装
置50の構成について図4、図5を参照して説明する。
前述のようにアウターケーシング40とインナーロッド
30とは2重管構造をなし、この2重管によって地山削
孔が行われる。このため、アウターケーシング長と、イ
ンナーロッド長とをほぼ等しい長さにし、インナーロッ
ド30が内部に収容されたアウターケーシング40を、
ガイドシェル4に搭載し、クリーニングアダプタ11に
接続して2重管により削孔を行うと、ガイドシェル4の
先端位置でほぼ同時に次の2重管を連結するタイミング
が生じる。そこで、この2重管の連結作業の効率化のた
めに、ガイドシェル4の先端位置に油圧クランプ装置5
0を搭載した。アウターケーシング40とインナーロッ
ド30の把持動作とそのタイミングを調整することで、
アウターケーシング40とインナーロッド30の接合、
解離作業を一連の動作として行える。
【0019】図4はガイドシェル4の先端位置の油圧ク
ランプ装置50を示している。ガイドシェル4に倣って
組み立てられた固定フランジ51上には、クランプスタ
ンド52が立設されている。さらにクランプスタンド5
2のガイドシェル4の長手方向の両側にはジャッキプレ
ート53、54が固着されている。このジャッキプレー
ト53、54は、クランプ機構を構成するジャッキ群を
支持固定する。
【0020】図5(a)は、ロッドクランプ機構55を
示している。このロッドクランプ機構55はインナーロ
ッド30の接続、切り離し作業を行うためのクランプ機
構である。ガイドシェル4上のロッド配置位置を中心と
して水平対向位置に2台の油圧ジャッキ56が配置され
ている。油圧ジャッキ56のロッド先端56aにはチャ
ック57が装着されている。このチャック57の先端把
持部はインナーロッド30の外径に一致する円弧状に加
工されている。これにより油圧ジャッキ56のロッド5
6aを伸長させた状態で、インナーロッド30を確実に
把持できる。また、ロッド縮退時にはアウターケーシン
グ40が通過できる程度にチャック間隔をあけることが
できる。なお、チャック57は着脱自在に取着されてい
るので、ロッド径に合致したサイズを交換することがで
きる。なお、本実施の態様では、インナーロッド30を
直接把持するようにしたが、ロッド接続にスリーブが利
用される場合には、そのスリーブをチャックで把持する
ようにしても良い。
【0021】図5(b)は、ケーシングクランプ機構5
8を示している。このケーシングクランプ機構58に
は、同図(a)に示した構造と同様の構造の油圧ジャッ
キ56が配置されている。また、チャック59の形状
は、アウターケーシング40の外径に一致するように設
定されている。このケーシングクランプ機構58により
アウターケーシング40後端を確実に把持することがで
きる。
【0022】次に、この地山削孔装置を用いて応力材の
挿入孔を削孔する手順と、応力材を施工する手順につい
て図6、図7を参照して説明する。まず、切羽の応力材
施工位置に合わせて油圧ドリルジャンボJ(図1参照)
を移動し、ブーム3を操作してガイドシェル4をほぼ水
平に保持して2重管の先端を削孔予定位置にセットす
る。この状態から削孔を開始する。このときドリフタ5
からは回転、打撃力がクリーニングアダプタ11を介し
てアウターケーシング40とインナーロッド30に伝達
される。さらに、ガイドシェル4のフィード機構により
同図(b)に示したように、切羽方向への推進力が付加
される。このとき、ドリフタ5にはフラッシング水がポ
ンプユニットPから送水される。このフラッシング水
は、図2に示したように、シャンクロッド6内のフラッ
シング水供給路6b、クリーニングアダプタ11内のフ
ラッシング水供給路14c、調整ロッド15内のフラッ
シング水供給路15b、インナーロッド30内のフラッ
シング水供給路32を経由して2重管先端の削孔箇所ま
で送水される。さらに、削孔箇所で発生したくり粉を洗
い出すと、アウターケーシング40とインナーロッド3
0との間に形成された環状の戻り経路43を経て、クリ
ーニングアダプタ11内の排水ポート17bまで返され
る。そして図3に示したように内筒14、外筒13に形
成されたフラッシング水排水円孔17d、13aを経て
排水突き出し管18から外部に排出される。
【0023】さらに、削孔が進行し、2重管が全長にわ
たって地山内を進行した段階で、次の2重管をガイドシ
ェル4上に搭載し、ガイドシェル4先端に設けられたク
ランプ装置50を操作してアウターケーシング40とイ
ンナーロッド30の接続作業を行う(図6(c)参
照)。所定の削孔長まで2重管削孔を行ったら、アウタ
ーケーシング40を地山内に存置したままインナーロッ
ド30を順次引き抜いて撤去する。この引き抜き作業は
ガイドシェル4上のドリフタ5を載せたキャリッジ(図
示せず)を後退させて行う。このとき接続部分の解離作
業はクランプ装置50を使用して行う。クランプ装置5
0で切羽側のインナーロッド30後端を把持させた状態
でドリフタ5の逆方向回転を利用してインナーロッド3
0の螺合を解くようにすればよい(図7(d)参照)。
次いで、アウターケーシング40内に応力材60を挿入
する。この応力材60としては鋼棒状のロックボルトや
鋼線束や樹脂繊維束からなるケーブル状ボルトを適宜使
用することができる。また、これらの応力材60の断面
形状は定着材注入の便宜上、所定の中空部が形成されて
いるものが好ましい。
【0024】応力材60の挿入が完了したら、図7
(f)に示したように、ドリフタ5を利用してアウター
ケーシング40の引き抜きを行う。接続部分の解離作業
はインナーロッド30の場合と同様に行えばよい。アウ
ターケーシング40の撤去が完了したら、孔部分に定着
材61を充填する。まず、コーキング62を行って口元
を閉塞した後、応力材60の中空部に送りホース63を
接続し、定着材供給ポンプ64によってタンク65から
孔内に定着材61を注入する。定着材61としては、セ
メントペーストが好適である。この注入作業は、応力材
60の先端から孔壁と応力材60との隙間を戻ってくる
リターン分を口元で確認できるまで行う。本発明によれ
ば、以上のように削孔から応力材の施工までの作業を効
率よく実施することができる。なお、膨張性地山や崩落
性地山を削孔する場合には、十分な断面性能を有するア
ウターケーシングを、削孔後も地山中にそのまま応力材
として存置して使用することも可能である。これによ
り、トンネル切羽やアーチ部等の崩落を確実に防止する
ことができる。
【0025】以上では応力材60としてのロックボルト
を施工するための小口径孔を削孔する例を上げて説明し
たが、トンネル工事において、激しい湧水が予想される
場合に、インナーロッド30を除去したアウターケーシ
ング40内に管状ストレーナ等を設置し、その後アウタ
ーケーシング40を撤去してトンネル前方位置の滞水層
からの強制排水を行うこともできる。また、TBM(Tu
nnel Boring Machine)による先進導坑からの先受けボ
ルト施工や前方地質探査、水抜き工に適用することもで
きる。
【0026】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、孔壁崩壊が予想される不良地山において、確
実に応力材設置用の小口径孔を削孔することができ、各
種のトンネル施工においてきわめて有効な支保手段を提
供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の地山削孔装置を適用したトンネル工事
の一実施の態様を示した全体施工状態説明図。
【図2】本発明の削孔装置の一実施の態様を示した部分
断面図。
【図3】図2に示したIII-III断面線に沿って示した横
断面図。
【図4】地山削孔装置のクランプ装置を示した部分拡大
図。
【図5】図4のVa−Va端面線、Vb−Vb端面線に沿って示
した部分端面図。
【図6】本発明の地山削孔装置を用いた地山削孔の施工
状態を示した状態説明図(その1)。
【図7】本発明の地山削孔装置を用いた地山削孔の施工
状態を示した状態説明図(その2)。
【符号の説明】
1 トンネル 5 ドリフタ 6 シャンクロッド 10 削孔装置 11 クリーニングアダプタ 13 外筒 14 内筒 15 調整ロッド 30 インナーロッド 40 アウターケーシング J 油圧ジャンボ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トンネル内を自在に走行可能な走行体に設
    けられた可動支持体上に搭載された削岩機と、 該削岩機とともに前記支持体上に装備され、前記削岩機
    にアダプタを介して接続されたインナーロッドと該イン
    ナーロッドを内部に収容するアウターケーシングからな
    る2重管部とを備え、該2重管部の先端部分で地山を削
    孔する地山削孔装置において、 前記アダプタは、前記削岩機先端に装着されたシャンク
    ロッドを介して筒状体及び該筒状体内に収容された調整
    ロッドを備え、前記アウターケーシングの後端が前記筒
    状体に接続され、前記インナーロッドの後端が前記調整
    ロッドに接続され、前記アウターケーシングと前記イン
    ナーロッドとが一体的に駆動し、2重管の先端部で前記
    アダプタを介して伝達された駆動力により地山を削孔す
    るようにしたことを特徴とする地山削孔装置。
  2. 【請求項2】前記調整ロッドは内部にフラッシング水供
    給路が形成され、該フラッシング水供給路により前記削
    岩機のシャンクロッド内のフラッシング水供給路と前記
    インナーロッド内のフラッシング水供給路とが連通され
    たことを特徴とする請求項1記載の地山削孔装置。
  3. 【請求項3】前記アウターケーシングと前記インナーロ
    ッド外周との間にフラッシング水戻り経路が形成される
    とともに、前記筒状体内に該フラッシング水戻り経路の
    排水ポートが設けられたことを特徴とする請求項1記載
    の地山削孔装置。
  4. 【請求項4】前記調整ロッドの外径は、前記インナーロ
    ッドの外径とほぼ等しいことを特徴とする請求項1また
    は請求項2記載地山削孔装置。
  5. 【請求項5】前記インナーロッドは、その両端部にそれ
    ぞれインナーロッド同士を直接連結するための雄雌の接
    合ネジが形成され、その外周に前記フラッシング水戻り
    経路が形成されるように小口径のアウターケーシング内
    に収容されたことを特徴とする請求項1または請求項3
    に記載の地山削孔装置。
JP8754096A 1996-03-16 1996-03-16 地山削孔装置 Pending JPH09250287A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8754096A JPH09250287A (ja) 1996-03-16 1996-03-16 地山削孔装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8754096A JPH09250287A (ja) 1996-03-16 1996-03-16 地山削孔装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09250287A true JPH09250287A (ja) 1997-09-22

Family

ID=13917826

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8754096A Pending JPH09250287A (ja) 1996-03-16 1996-03-16 地山削孔装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09250287A (ja)

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002038477A (ja) * 2000-07-23 2002-02-06 Okabe Co Ltd 斜面の安定方法
JP2010043485A (ja) * 2008-08-14 2010-02-25 Furukawa Rock Drill Co Ltd 土木作業装置、そのロッドアダプタシステム
JP2011174329A (ja) * 2010-02-25 2011-09-08 Toshihito Okamoto 削孔装置
CN102518394A (zh) * 2011-12-01 2012-06-27 中国煤炭科工集团太原研究院 液压驱动两级进给燕尾槽导向非对称布置锚杆钻机
JP2013023916A (ja) * 2011-07-21 2013-02-04 Toshihito Okamoto ロックボルトの形成方法およびロックボルトの形成装置
JP2013060697A (ja) * 2011-09-11 2013-04-04 Trytech Co Ltd 穿孔用ビット
JP2013079487A (ja) * 2011-09-30 2013-05-02 Raito Kogyo Co Ltd 芯材埋設工法及び芯材埋設装置
JP2013194402A (ja) * 2012-03-17 2013-09-30 Toshihito Okamoto 地山斜面の安定化工法
JP2014114570A (ja) * 2012-12-07 2014-06-26 Furukawa Rock Drill Co Ltd 穿孔用フラッシング媒体供給装置
JP2015057526A (ja) * 2013-09-14 2015-03-26 岡本 俊仁 地山斜面の安定化工法
JP2016069908A (ja) * 2014-09-30 2016-05-09 株式会社竹中土木 無拡幅agf工法および同工法による地山改良構造ならびに同工法に用いる治具
CN106032669A (zh) * 2015-03-18 2016-10-19 重庆建工住宅建设有限公司 一种桩基护筒埋设与桩孔钻进一体机
CN108086905A (zh) * 2018-01-26 2018-05-29 襄阳亚舟重型工程机械有限公司 用于凿孔、安装锚杆的复合式钻臂和具有该钻臂的凿岩车
US10995563B2 (en) 2017-01-18 2021-05-04 Minex Crc Ltd Rotary drill head for coiled tubing drilling apparatus
CN114320355A (zh) * 2021-11-25 2022-04-12 中国煤炭科工集团太原研究院有限公司 锚护喷浆机器人

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002038477A (ja) * 2000-07-23 2002-02-06 Okabe Co Ltd 斜面の安定方法
JP2010043485A (ja) * 2008-08-14 2010-02-25 Furukawa Rock Drill Co Ltd 土木作業装置、そのロッドアダプタシステム
JP2011174329A (ja) * 2010-02-25 2011-09-08 Toshihito Okamoto 削孔装置
JP2013023916A (ja) * 2011-07-21 2013-02-04 Toshihito Okamoto ロックボルトの形成方法およびロックボルトの形成装置
JP2013060697A (ja) * 2011-09-11 2013-04-04 Trytech Co Ltd 穿孔用ビット
JP2013079487A (ja) * 2011-09-30 2013-05-02 Raito Kogyo Co Ltd 芯材埋設工法及び芯材埋設装置
CN102518394A (zh) * 2011-12-01 2012-06-27 中国煤炭科工集团太原研究院 液压驱动两级进给燕尾槽导向非对称布置锚杆钻机
JP2013194402A (ja) * 2012-03-17 2013-09-30 Toshihito Okamoto 地山斜面の安定化工法
JP2014114570A (ja) * 2012-12-07 2014-06-26 Furukawa Rock Drill Co Ltd 穿孔用フラッシング媒体供給装置
JP2015057526A (ja) * 2013-09-14 2015-03-26 岡本 俊仁 地山斜面の安定化工法
JP2016069908A (ja) * 2014-09-30 2016-05-09 株式会社竹中土木 無拡幅agf工法および同工法による地山改良構造ならびに同工法に用いる治具
CN106032669A (zh) * 2015-03-18 2016-10-19 重庆建工住宅建设有限公司 一种桩基护筒埋设与桩孔钻进一体机
CN106032669B (zh) * 2015-03-18 2018-06-29 重庆建工住宅建设有限公司 一种桩基护筒埋设与桩孔钻进一体机
US10995563B2 (en) 2017-01-18 2021-05-04 Minex Crc Ltd Rotary drill head for coiled tubing drilling apparatus
US11136837B2 (en) 2017-01-18 2021-10-05 Minex Crc Ltd Mobile coiled tubing drilling apparatus
CN108086905A (zh) * 2018-01-26 2018-05-29 襄阳亚舟重型工程机械有限公司 用于凿孔、安装锚杆的复合式钻臂和具有该钻臂的凿岩车
CN108086905B (zh) * 2018-01-26 2024-02-06 襄阳亚舟重型工程机械有限公司 用于凿孔、安装锚杆的复合式钻臂和具有该钻臂的凿岩车
CN114320355A (zh) * 2021-11-25 2022-04-12 中国煤炭科工集团太原研究院有限公司 锚护喷浆机器人
CN114320355B (zh) * 2021-11-25 2023-09-19 中国煤炭科工集团太原研究院有限公司 锚护喷浆机器人

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH09250287A (ja) 地山削孔装置
US3227230A (en) Combination ring and central drill bit drilling equipment
US7617887B2 (en) Method for casing drilling, drilling unit and adapter device
EP1623092B1 (en) Device for rock bolting and for automized rock bolting and rock bolting
JP2007528459A (ja) ワンパス穿孔装置
WO2020190196A1 (en) An apparatus, a method and a drilling rig for installing pipes in ground
US3231032A (en) Apparatus for drilling in earth covered rock
EP1223306B1 (en) Ground reinforcing method
NO336876B1 (no) Brønninjektorsystem, anordning og fremgangsmåte for kveilrør og vaierboring
EP0393197B1 (en) Method of building underground cavern and tunnelling machine
JP7110054B2 (ja) 二重管ローディング機
JP3904779B2 (ja) 地盤改良型アンカー工法および地盤改良兼用型削孔機
JP5809790B2 (ja) ロックボルト形成方法および削孔装置
JP2955279B1 (ja) 地山補強工法
JP2016079631A (ja) 地盤削孔方法及び地盤削孔装置
JP2007507627A (ja) 地盤または岩盤物質に穴を掘削する方法および装置
CN112832833A (zh) 玻璃纤维锚杆安装装置、自进式玻璃纤维锚杆及安装方法
JP7116957B2 (ja) 二重管ローディング機と削孔機の併用使用方法
JP3058106B2 (ja) ロックボルト工法および同工法用削孔装置
JP2004232304A (ja) 片押し自在推進ツール、片押し推進工法および管の敷設工法
JP2000337079A (ja) 二重管方式削孔工法及びその装置並びに埋設管押し込みアダプタ
SU964096A1 (ru) Способ образовани ниши и устройство дл его осуществлени
JP4195876B2 (ja) 掘削装置
SU1481376A1 (ru) Способ предотвращени прихвата
JPS6332224Y2 (ja)