JPH09249608A - ビニルエーテルの製造法 - Google Patents

ビニルエーテルの製造法

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JPH09249608A
JPH09249608A JP8054515A JP5451596A JPH09249608A JP H09249608 A JPH09249608 A JP H09249608A JP 8054515 A JP8054515 A JP 8054515A JP 5451596 A JP5451596 A JP 5451596A JP H09249608 A JPH09249608 A JP H09249608A
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hydroxyalkoxy
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暁 ▲来▼栖
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C41/00Preparation of ethers; Preparation of compounds having groups, groups or groups
    • C07C41/01Preparation of ethers
    • C07C41/18Preparation of ethers by reactions not forming ether-oxygen bonds
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J23/00Catalysts comprising metals or metal oxides or hydroxides, not provided for in group B01J21/00
    • B01J23/02Catalysts comprising metals or metal oxides or hydroxides, not provided for in group B01J21/00 of the alkali- or alkaline earth metals or beryllium

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Abstract

(57)【要約】 【課題】2−ヒドロキシアルコキシ残基に官能基を有す
る2−ヒドロキシアルコキシ化合物の2−ヒドロキシア
ルキル基を、気相で分子内脱水反応させ、副原料や溶媒
を一切用いずに、直接一段で相当する官能基含有ビニル
エーテルに高選択的に転化できる、簡便で合理的なビニ
ルエーテルの製造法、およびそれに用いる触媒を提供す
るものである。 【解決手段】 アルカリ金属元素および/またはアルカ
リ土類金属元素とケイ素とを含有してなる酸化物触媒の
存在下に、気相で分子内脱水反応させることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2−ヒドロキシア
ルコキシ残基に官能基を有する2−ヒドロキシアルコキ
シ化合物の2−ヒドロキシアルキル基を、気相で分子内
脱水反応させ、直接一段で官能基含有ビニルエーテルを
製造する方法、およびそれに用いる触媒に関する。
【0002】本発明の製造法により製造される官能基含
有ビニルエーテルは、各種高分子材料、塗料、有機合成
品等の原料に用いられる有用化合物である。
【0003】
【従来の技術】2−ヒドロキシアルコキシ残基に官能基
を有する2−ヒドロキシアルコキシ化合物の2−ヒドロ
キシアルキル基を、気相で分子内脱水反応させ、直接一
段で官能基含有ビニルエーテルを製造する技術は本発明
の他に皆無である。
【0004】但し、2−ヒドロキシアルコキシ化合物の
2−ヒドロキシアルキル基を脱水反応させ、ビニルエー
テル基に転化する方法に関しては先行例があり、グリコ
ールエーテルをエステル型中間体に転化した後それを分
解してアルキルビニルエーテルにする、間接脱水法が知
られている。例えば、Can.J.Chem.En
g.,1977,Vol.55,No.3,P341−
346には、酢酸エステル中間体を経る方法が報告され
ており、グリコールエーテルと無水酢酸から塩化亜鉛を
触媒に用いエステルを合成し、それを気相で熱分解して
アルキルビニルエーテルと酢酸を発生させている。
【0005】しかし、この方法では、原料グリコールエ
ーテルと当量の無水酢酸が必要であり、生成アルキルビ
ニルエーテルと当量の酢酸が副生する等の問題があり、
工業的実施が困難である。
【0006】また、ロシア特許(SU 1735264
A1)には、液相での間接脱水法が開示されており、
グリコールエーテルと当量以上の水酸化カリウム(KO
H)と硫酸水素カリウム(KHSO4)の存在下に、水
溶液中で反応を行っている。これは、グリコールエーテ
ルとKHSO4とを反応させ、硫酸エステルとした後
に、KOHを用い該硫酸エステルをアルキルビニルエー
テルと硫酸カリウムとに分解する反応である。
【0007】したがってこの方法は、グリコールエーテ
ルと当量以上の副原料を必要とする上に、多量の廃液と
多量の無機塩(硫酸カリウム)が発生することから、生
産性、経済性が低く、工業的実施が困難である。
【0008】現在、アルキルビニルエーテルは、レッペ
法として知られる、アセチレンとアルコールの付加反応
により製造されている。
【0009】この反応において、官能基を含有するアル
コールを原料に用いれば官能基含有ビニルエーテルを製
造できる。
【0010】しかし、レッペ法は加圧下で行うことか
ら、アセチレンが高圧下で分解爆発を起こす可能性があ
り、反応の制御が複雑であるという問題を有する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、2−
ヒドロキシアルコキシ残基に官能基を有する2−ヒドロ
キシアルコキシ化合物の2−ヒドロキシアルキル基を、
気相で分子内脱水反応させ、副原料や溶媒を一切用いず
に、直接一段で相当する官能基含有ビニルエーテルに高
選択的に転化できる、簡便で合理的なビニルエーテルの
製造法、およびそれに用いる触媒を提供するものであ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前述の従
来技術における種々の問題点を解消し、簡便で安全かつ
安価に官能基含有ビニルエーテルを製造する方法とし
て、2−ヒドロキシアルコキシ残基に官能基を有する2
−ヒドロキシアルコキシ化合物の2−ヒドロキシアルキ
ル基を気相において直接一段で脱水反応させ得る触媒に
ついて鋭意検討する中、アルカリ金属元素および/ま
たはアルカリ土類金属元素と、ケイ素とを含有してなる
酸化物を触媒として用いると、目的反応が高選択的に長
期にわたり安定して進行すること、反応原料に二つの
2−ヒドロキシアルコキシ基を有する化合物を用いた場
合は、モノ(2−ヒドロキシアルコキシ)基を有するビ
ニルエーテルのみならずジビニルエーテル類も製造でき
ることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0013】すなわち、本発明の製造法は、分子内に少
なくとも1つの2−ヒドロキシアルコキシ基と、水酸基
およびアミノ基からなる群より選ばれる1種以上の官能
基とを有する2−ヒドロキシアルコキシ化合物を、アル
カリ金属元素および/またはアルカリ土類金属元素とケ
イ素とを含有してなる酸化物触媒の存在下に、気相で分
子内脱水反応させて、前記2−ヒドロキシアルキル基を
ビニルエーテル基に転化させることを特徴とするビニル
エーテルの製造法である。
【0014】また、本発明の触媒は、分子内に少なくと
も1つの2−ヒドロキシアルコキシ基と、水酸基および
アミノ基からなる群より選ばれる1種以上の官能基とを
有する2−ヒドロキシアルコキシ化合物を、気相で分子
内脱水反応させて、前記2−ヒドロキシアルキル基をビ
ニルエーテル基に転化させて相当するビニルエーテルを
製造するために用いる触媒であって、該触媒が、アルカ
リ金属元素および/またはアルカリ土類金属元素とケイ
素とを含有してなる酸化物であることを特徴とするビニ
ルエーテル製造用触媒である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳しく説明する。
【0016】本発明の製造法は、2−ヒドロキシアルコ
キシ残基に水酸基およびアミノ基からなる群より選ばれ
る1種以上の官能基を有する2−ヒドロキシアルコキシ
化合物の2−ヒドロキシアルキル基を、気相で分子内脱
水反応させて、官能基含有ビニルエーテルを製造するも
のであり、例えばその反応は下記一般式(4)で表され
る。
【0017】
【化7】
【0018】(式中、n、X、AおよびRは後記一般式
(1)と同じであり、mは1または2である。但し、n
=1のときm=1である。) 原料となる2−ヒドロキシアルコキシ化合物として好ま
しくは、下記一般式(1):
【0019】
【化8】
【0020】(式中、nは1または2である。Xは水
素、水酸基またはジアルキルアミノ基である。但し、n
=1のときXは水素ではない。Aは直鎖または分岐鎖状
アルキル基、シクロアルキル基、アリ−ル基、アラルキ
ル基およびアルコキシ基から選ばれる1種またはそれ以
上の基である。Rはそれぞれ独立して水素または炭素数
1〜6の炭化水素基から選ばれる基である。mは1また
は2である。但し、n=1のときm=1である。)で表
される化合物であり、反応条件下に蒸気として触媒層に
供給可能な蒸気圧を有するものが用いられる。その例と
して(a)ジエチレングリコール、(b)トリエチレン
グリコール、(c)ジイソプロピレングリコール、
(d)2−(3−ヒドロキシプロポキシ)エタノール、
(e)2−(4−ヒドロキシブトキシ)エタノールおよ
び(f)2−(2−ジメチルアミノエトキシ)エタノー
ル等が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。
【0021】これらからは、下記一般式(2):
【0022】
【化9】
【0023】(式中、n、X、AおよびRは前記一般式
(1)と同じであり、mは1または2である。但し、n
=1のときm=1である。)で表されるビニルエーテル
が製造される。すなわち、前記原料に対応して、それぞ
れ(a’)ヒドロキシエチルビニルエーテル、(b’)
ヒドロキシエトキシエチルビニルエーテル、(c’)1
−(2−ヒドロキシプロポキシ)−1−プロピレン、
(d’)ヒドロキシプロピルビニルエーテル、(e’)
ヒドロキシブチルビニルエーテルおよび(f’)ジメチ
ルアミノエチルビニルエーテル等が製造される。
【0024】また、原料となる2−ヒドロキシアルコキ
シ化合物が二つの2−ヒドロキシアルキル基を有する場
合は、ジビニルエーテル類を製造する事もできる。例え
ば、前述の(a)および(b)から、それぞれ
(a’’)ジビニルエーテルおよび(b’’)エチレン
グリコールジビニルエーテルを製造できる。ジビニルエ
ーテル類の生成割合は反応条件により変える事ができ、
反応温度を高くしたり、空間速度(GHSV)を遅くす
ればジビニルエーテル類の生成割合が増すものである。
【0025】本発明の反応原料である2−ヒドロキシア
ルコキシ化合物は、脱水反応に一般的に使用される強酸
性触媒を用いての高温気相反応においては、エーテル結
合部の開裂や官能基の反応が起こり易く、目的の官能基
含有ビニルエーテルは殆ど生成しない。しかしながら、
本発明の触媒を用いると、副反応が抑えられ、ヒドロキ
シエチル基の気相分子内脱水反応が選択的に進行し、官
能基含有ビニルエーテルが極めて高収率で生成する。
【0026】本発明に係る触媒は、前記一般式(4)で
表される反応を気相で行う際に極めて有効に作用する。
【0027】本発明に係る触媒の触媒活性は、長時間連
続で反応しても殆ど低下せず、また仮に、コーキング等
で劣化しても、空気を通しコークを燃焼すれば活性は回
復する特性を有している。
【0028】本発明に係る触媒は、アルカリ金属元素お
よび/またはアルカリ土類金属元素とケイ素とを含有し
てなる酸化物であり、好ましくは下記一般式(3):
【0029】
【化10】
【0030】(式中、Mはアルカリ金属元素およびアル
カリ土類金属元素より選ばれる1種以上の元素、Siは
ケイ素、YはB、AlおよびPからなる群より選ばれる
1種以上の元素、Oは酸素を表す。また添字a、b、
c、dは、a=1のときb=1〜500、c=0〜1の
範囲をとり、dはa、b、cの値および各種構成元素の
結合状態により定まる数値である。)で表される酸化物
である。
【0031】前記一般式(3)中のM元素(アルカリ金
属元素およびアルカリ土類金属元素より選ばれる1種以
上の元素)に対するケイ素の割合は、原子比で1〜50
0倍の範囲であり、好ましくは5〜200倍の範囲であ
る。
【0032】また、必要に応じて添加するY元素(B、
AlおよびPからなる群より選ばれる1種以上の元素)
のMに対する割合は、Mの種類およびケイ素の割合にも
よるが、通常は原子比で0〜1が適当である。
【0033】本発明に係る触媒の調製法としては、特に
限定されるものではなく、従来公知のあらゆる方法が適
用できる。触媒の必須成分の一つであるアルカリ金属元
素および/またはアルカリ土類金属元素は、その原料と
して、酸化物、水酸化物、ハロゲン化物、塩類(炭酸
塩、硝酸塩、カルボン酸塩、リン酸塩、硫酸塩等)およ
び金属などが用いられる。もう一方の必須成分であるケ
イ素は、その原料として酸化ケイ素、ケイ酸、ケイ酸塩
類(アルカリ金属ケイ酸塩、アルカリ土類金属ケイ酸塩
等)、ケイ素含有モレキュラシーブス(アルミノシリケ
ート、シリコアルミノホスフェート等)および有機ケイ
酸エステルなどが用いられる。さらに、必要に応じて加
えられる第3成分Yの原料としては、酸化物、水酸化
物、ハロゲン化物、塩類(炭酸塩、硝酸塩、カルボン酸
塩、リン酸塩、硫酸塩等)および金属などが用いられ
る。
【0034】本発明に係る触媒の調製法例を挙げれば、
アルカリ金属元素源および/またはアルカリ土類金属
元素源とケイ素源を水中に溶解もしくは懸濁させ、攪拌
下加熱濃縮し、乾燥後成型し、焼成を経て触媒とする方
法。アルカリ金属元素源および/またはアルカリ土類
金属元素源の水溶液中に酸化ケイ素成型体を浸した後、
加熱乾固し、乾燥、焼成を経て触媒とする方法。各種
ケイ酸塩あるいはケイ素含有酸化物に、アルカリ金属元
素源および/またはアルカリ土類金属元素源の水溶液を
加え混合した後、乾燥、成型、焼成を経て触媒とする方
法。ケイ素含有モレキュラシーブスに、アルカリ金属
元素および/またはアルカリ土類金属元素源をイオン交
換法によりドープした後、乾燥、成型、焼成を経て触媒
とする方法等がある。
【0035】なお、触媒に第3成分Yを含有させるに
は、アルカリ金属元素源および/またはアルカリ土類金
属元素源、またはケイ素源中にY成分を含有する原料を
用いても良いし、触媒調製途中でY成分原料を加えても
良い。
【0036】また該触媒は、公知の坦体(例えば、アル
ミナ、シリコンカーバイド等)に坦持または混合して用
いることもできる。
【0037】該触媒の焼成温度は、用いる触媒原料の種
類にもよるが、300〜1000℃の広い範囲をとれ、
好ましくは400〜800℃の範囲である。
【0038】本発明の実施にあたり反応器は、固定床流
通型、流動床型のいずれでも使用できる。反応は、原料
2−ヒドロキシアルコキシ化合物が、気相状態を維持し
得る反応温度および反応圧力下で行う。反応圧力は通
常、常圧または減圧であるが、加圧も可能である。反応
温度は、原料の種類および他の反応条件によっても異な
るが、300〜500℃、好ましくは350〜450℃
の範囲が適当である。反応温度が300℃より低いと原
料の転化率が大幅に低下し、500℃より高いと目的ビ
ニルエーテルの選択率が著しく低下する。原料は、窒
素、ヘリウム、アルゴン、炭化水素等の、目的反応に不
活性な物質による希釈および/または減圧により、その
分圧を5〜600mmHgとして触媒層に供給する。原
料の空間速度(GHSV)は、原料の種類および他の反
応条件によっても異なり、1〜1000h-1、好ましく
は10〜500h-1の範囲である。
【0039】
【実施例】以下、実施例により、本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらにより何等限定されるものでは
ない。
【0040】なお、実施例中の転化率、選択率、および
単流収率は、次の定義に従う。
【0041】・転化率(モル%)=((消費した2級ア
ミン化合物のモル数)/(供給した2級アミン化合物の
モル数))×100 ・選択率(モル%)=((生成した3級アミン化合物の
モル数)/(消費した2級アミン化合物のモル数))×
100 ・単流収率(モル%)=((生成した3級アミン化合物
のモル数)/(供給した2級アミン化合物のモル数))
×100 実施例1 (触媒調製)水酸化ナトリウム0.67gを水40gに
溶かした液中に、球状シリカゲル(5−10メッシュ)
30gを2時間浸漬した。その後、湯浴上で加熱乾固し
た後、空気中120℃で20時間乾燥し、空気中600
℃で2時間焼成して、酸素を除く原子比でNa1Si30
なる組成の触媒を調製した。
【0042】(反応)この触媒10mlを、内径10m
mのステンレス製反応管に充填した後、400℃の溶融
塩浴に浸漬し、該反応管内にジエチレングリコールを、
その分圧が76mmHgとなるまで窒素で希釈した原料
ガスを、ジエチレングリコールの空間速度200h-1
で供給し、常圧で反応を行った。供給開始1時間後の反
応生成物を、ガスクロマトグラフにより分析した結果、
ジエチレングリコールの転化率、ヒドロキシエチルビニ
ルエーテルの選択率および単流収率は、それぞれ10モ
ル%、95モル%、9.5モル%であった。
【0043】実施例2 (触媒調製)炭酸セシウム4.07gを水40gに溶か
した液中に、酸化ケイ素30gを加え、湯浴上で加熱混
合しながら濃縮乾固した。次いで、空気中120℃で2
0時間乾燥し、9−16メッシュに破砕後空気中500
℃で2時間焼成して、酸素を除く原子比でCs1Si20
なる組成の触媒を調製した。
【0044】(反応)この触媒を用いて、反応温度を変
えて実施例1と同様の反応を行った。反応温度370℃
における供給開始1時間後のジエチレングリコールの転
化率、ヒドロキシエチルビニルエーテルの選択率および
単流収率は、それぞれ17モル%、89モル%、15モ
ル%であった。また、反応温度が430℃では、それぞ
れ60モル%、87モル%、52モル%であった。更
に、反応温度を450℃に上げると、ジエチレングリコ
ールの転化率70モル%において、ヒドロキシエチルビ
ニルエーテルが選択率50モル%、単流収率35モル%
で生成すると共に、ジビニルエーテルが選択率10モル
%、単流収率7モル%で生成した。
【0045】実施例3 (触媒調製)硝酸カリウム1.69gを水40gに溶か
した液中に、酸化ケイ素30gを加え、湯浴上で加熱混
合しながら濃縮乾固した。次いで、空気中120℃で2
0時間乾燥し、9−16メッシュに破砕後空気中600
℃で2時間焼成して、酸素を除く原子比でK1Si10
る組成の触媒を調製した。
【0046】(反応)この触媒を用いて、反応原料をト
リエチレングリコールに変えた他は、実施例1と同様に
して反応を行った。供給開始1時間後のトリエチレング
リコールの転化率、ヒドロキシエトキシエチルビニルエ
ーテルの選択率および単流収率はそれぞれ、30モル
%、90モル%、27モル%であった。
【0047】実施例4 (触媒調製)実施例3において硝酸カリウム1.69g
を水酸化ルビジウム5.13gに変えた他は同様にし
て、酸素を除く原子比でRb1Si10なる組成の触媒を
調製した。
【0048】(反応)この触媒を用いて、反応温度を4
10℃に変えた他は、実施例3と同様にして反応を行っ
た。供給開始1時間後のトリエチレングリコールの転化
率、ヒドロキシエトキシエチルビニルエーテルの選択率
および単流収率はそれぞれ、25モル%、91モル%、
23モル%であった。
【0049】実施例5 (反応)実施例2の触媒を用いて、反応温度を変えて実
施例3と同様の反応を行った。反応温度370℃におけ
る供給開始1時間後のトリエチレングリコールの転化
率、ヒドロキシエトキシエチルビニルエーテルの選択率
および単流収率は、それぞれ32モル%、97モル%、
31モル%であった。反応温度を400℃に上げると、
トリエチレングリコールの転化率67モル%において、
ヒドロキシエトキシエチルビニルエーテルが選択率84
モル%、単流収率56モル%で生成すると共に、エチレ
ングリコールジビニルエーテルが選択率4モル%、単流
収率3モル%で生成した。更に反応温度を430℃に上
げると、トリエチレングリコールの転化率100モル%
において、ヒドロキシエトキシエチルビニルエーテルが
選択率32モル%、単流収率32モル%で生成すると共
に、エチレングリコールジビニルエーテルが選択率26
モル%、単流収率26モル%で生成した。
【0050】実施例6 (反応)実施例2の触媒を用いて、反応原料を2−(2
−ジメチルアミノエトキシ)エタノールとし、反応温度
を変えた他は、実施例1と同様にして反応を行った。反
応温度340℃における供給開始1時間後の2−(2−
ジメチルアミノエトキシ)エタノールの転化率、2−ジ
メチルアミノエチルビニルエーテルの選択率および単流
収率はそれぞれ、46モル%、45モル%、21モル%
であり、反応温度370℃ではそれぞれ、90モル%、
51モル%、46モル%であった。
【0051】
【発明の効果】本発明の製造法および触媒を用いれば、
2−ヒドロキシアルコキシ残基に水酸基、アミノ基等の
官能基を有する2−ヒドロキシアルコキシ化合物の2−
ヒドロキシアルキル基を、気相で分子内脱水反応させ、
副原料や溶媒を一切用いずに、直接一段で相当する官能
基含有ビニルエーテルが製造できる。
【0052】また、反応原料に二つの2−ヒドロキシア
ルコキシ基を有する化合物を用いた場合は、モノ(2−
ヒドロキシアルコキシ)基を有するビニルエーテルのみ
ならずジビニルエーテル類も製造できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 213/08 7457−4H C07C 213/08 217/08 7457−4H 217/08 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子内に少なくとも1つの2−ヒドロキ
    シアルコキシ基と、水酸基およびアミノ基からなる群よ
    り選ばれる1種以上の官能基とを有する2−ヒドロキシ
    アルコキシ化合物を、アルカリ金属元素および/または
    アルカリ土類金属元素とケイ素とを含有してなる酸化物
    触媒の存在下に、気相で分子内脱水反応させて、前記2
    −ヒドロキシアルキル基をビニルエーテル基に転化させ
    ることを特徴とするビニルエーテルの製造法。
  2. 【請求項2】 前記2−ヒドロキシアルコキシ化合物
    が、下記一般式(1): 【化1】 (式中、nは1または2である。Xは水素、水酸基また
    はジアルキルアミノ基である。但し、n=1のときXは
    水素ではない。Aは直鎖または分岐鎖状アルキル基、シ
    クロアルキル基、アリ−ル基、アラルキル基およびアル
    コキシ基から選ばれる1種またはそれ以上の基である。
    Rはそれぞれ独立して水素または炭素数1〜6の炭化水
    素基から選ばれる基である。)で表される化合物であ
    り、前記ビニルエーテルが下記一般式(2): 【化2】 (式中、n、X、AおよびRは前記一般式(1)と同じ
    であり、mは1または2である。但し、n=1のときm
    =1である。)で表される化合物である請求項1に記載
    の製造法。
  3. 【請求項3】 前記触媒が、下記一般式(3): 【化3】 (式中、Mはアルカリ金属元素およびアルカリ土類金属
    元素より選ばれる1種以上の元素、Siはケイ素、Yは
    B、AlおよびPからなる群より選ばれる1種以上の元
    素、Oは酸素を表す。また添字a、b、c、dは、a=
    1のときb=1〜500、c=0〜1の範囲をとり、d
    はa、b、cの値および各種構成元素の結合状態により
    定まる数値である。)で表される酸化物である請求項1
    または2に記載の製造法。
  4. 【請求項4】 分子内に少なくとも1つの2−ヒドロキ
    シアルコキシ基と、水酸基およびアミノ基からなる群よ
    り選ばれる1種以上の官能基とを有する2−ヒドロキシ
    アルコキシ化合物を、気相で分子内脱水反応させて、前
    記2−ヒドロキシアルキル基をビニルエーテル基に転化
    させて相当するビニルエーテルを製造するために用いる
    触媒であって、該触媒が、アルカリ金属元素および/ま
    たはアルカリ土類金属元素とケイ素とを含有してなる酸
    化物であることを特徴とするビニルエーテル製造用触
    媒。
  5. 【請求項5】 前記2−ヒドロキシアルコキシ化合物
    が、下記一般式(1): 【化4】 (式中、nは1または2である。Xは水素、水酸基また
    はジアルキルアミノ基である。但し、n=1のときXは
    水素ではない。Aは直鎖または分岐鎖状アルキル基、シ
    クロアルキル基、アリ−ル基、アラルキル基およびアル
    コキシ基から選ばれる1種またはそれ以上の基である。
    Rはそれぞれ独立して水素または炭素数1〜6の炭化水
    素基から選ばれる基である。)で表される化合物であ
    り、前記ビニルエーテルが、下記一般式(2): 【化5】 (式中、n、X、AおよびRは前記一般式(1)と同じ
    であり、mは1または2である。但し、n=1のときm
    =1である。)で表される化合物である請求項4に記載
    の触媒。
  6. 【請求項6】 前記触媒が、下記一般式(3): 【化6】 (式中、Mはアルカリ金属元素およびアルカリ土類金属
    元素より選ばれる1種以上の元素、Siはケイ素、Yは
    B、AlおよびPからなる群より選ばれる1種以上の元
    素、Oは酸素を表す。また添字a、b、c、dは、a=
    1のときb=1〜500、c=0〜1の範囲をとり、d
    はa、b、cの値および各種構成元素の結合状態により
    定まる数値である。)で表される酸化物である請求項4
    または5に記載の触媒。
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