JPH09248396A - 電気洗濯機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】洗濯機の脱水時の運転性能を向上させ、バラン
スリングから水漏れをなくし、更に、バランスリングの
製造を容易にする。 【解決手段】操作パネル３４の下部に外枠１０を備えた
外枠１０に吊棒１６を設け、吊棒１６によって脱水槽１
４を吊り、脱水槽１４にはバランスリング１８の内部に
水の入ったチューブ２０を設ける。外槽１２の底部には
モータ２２及び減速駆動装置２４と更に排水装置２６等
を備えて減速駆動装置２４に連成した回転翼２８を脱水
槽１４内に設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は電気洗濯機に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】電気洗濯機の脱水槽は槽の最上部にバラ
ンスリングを装備しているが、バランスリングは合成樹
脂で形成するＵ字状の二枚の溝つきリングの溝部を向か
い合わせて接着した内部を空洞にして、その内部を脱水
時に水の移動を規制するために仕切板で区切ってある。
バランスリングの内部には約５％の塩水を含有する水を
注入したものが脱水槽のバランスリングとして使用され
ている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】バランスリングは合成
樹脂で成形したＵ字状の二枚の溝つきリングを向かい合
わせて接着した内部に塩水を注入し密封するが、このも
のでは脱水時に脱水槽が傾いたときに水が傾いた方向に
移動して水が安定するまでアンバランスとなり脱水運転
時に振れや振動が大きくなって騒音が大きくなり脱水運
転の性能を損ねていた。また、リングの接着しないもの
が発生して水漏れが生じ易く、また、塩水を一定量注入
する技術的管理が難しく全数について水漏れがないこ
と、及び、一定量の塩水が注入されているか、否かを確
認し製作するために製造に多くの労力を要していた。

【０００４】本発明の目的は脱水運転の性能を向上さ
せ、バランスリングの自動機によって組立製造を容易に
して塩水注入の簡便化を計って技術的管理を簡単にし
て、且つ、水漏れを防止することのできるバランスリン
グを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】バランスリングは合成樹
脂で成形したＵ字状の溝つきリングを二枚突き合わせて
内部を空洞にしたものを組合せた内部にリブを設けてチ
ューブを配設して、リブで一本のチューブの中に塩水の
入ったチューブを支えている。

【０００６】バランスリングは一本の丸い輪のチューブ
の中に水、又は、塩水が入っているものをある間隔を有
して仕切部で支える。

【０００７】バランスリングは二つのリングのＵ字の溝
部が向かい合うように接合した内部に仕切部を設け、そ
の中にチューブを備えつけると、チューブの中に入った
水は仕切部で仕切られるとチューブの胴体が部分的に締
め付けられて動かなくなるので移動することがなくな
る。

【０００８】従って、バランスリングが高速回転したと
きにリングに対しチューブが移動しようとする力は、チ
ューブを仕切部によって径小で等間隔に区切っているの
でチューブが移動する力は仕切部で阻止される。

【０００９】チューブの内部に水を満水にしておくと洗
濯機の脱水運転時に脱水槽が傾いてもチューブ内の水は
一方向に結集しないので脱水槽が回転時に安定したバラ
ンスを保持して脱水運転することができる。

【００１０】Ｕ字形の二つのリング内部に入ったチュー
ブは脱水運転時高速回転して遠心力を生じてチューブは
外側に広がろうとする力を受けるが、この力はＵ字形の
リングの内壁で受けとめられるので、チューブの形状に
合わせたＵ字形の二つのリングで包むように形成してお
けば高速脱水運転にも充分に耐えることができる。

【００１１】このようにチューブをＵ字溝にはめ込み式
にしてチューブが容易に破れない材料にすると水漏れの
心配はなくなり、また、組立作業もチューブをＵ字溝の
二つのリングの中に入れてリングを接合することですむ
ので、自動機によって組立製造も可能となり従来のよう
に塩水量の調合調節の手間がなくなるので製作が簡単に
なる。

【００１２】

【発明の実施の形態】本発明を図示に基づいて説明す
る。図１から図４は本発明を示し、図１は操作パネル３
４の下部に外枠１０を備えた外枠１０に吊棒１６を設
け、吊棒１６によって脱水槽１４を吊っており、脱水槽
１４にはバランスリング１８の内部に水の入ったチュー
ブ２０を設けてある。外槽１２の底部にはモータ２２及
び減速駆動装置２４と更に排水装置２６等を備えて減速
駆動装置２４に連成した回転翼２８を脱水槽１４内に設
けて洗濯機を構成する。

【００１３】このように構成して図２のようにＵ字形の
合成樹脂でなる二つのリング３０，３０ａの溝を向かい
合わせて接合した脱水槽１４のバランスリング１８で、
バランスリング１８の内部にチューブ２０を入れチュー
ブ２０の内部に水、又は、塩水を入れたものを合成樹脂
のリングで覆い、図３のようにリング３０，３０ａに仕
切部３２，３２ａを設けてチューブ２０を入れている。
チューブ２０の内部の水はチューブ内に隙間が生じない
ように設けるのが一般的によいが製作によっては若干の
隙間を生じることもある。

【００１４】チューブ内に水が満杯になっていると、洗
濯機の脱水運転時に従来のバランスリングのようにバラ
ンスリングが傾いた方向に水が移動しアンバランスにな
り、洗濯機本体が振れて振動が大きい騒音を発生する要
因となることがなくなるので、洗濯機の性能を向上する
ことができる。

【００１５】チューブ２０はナイロン，ビニールなどの
繊維状の厚みとなる合成樹脂又はゴムなどの材料を用い
ることによって成立つ。

【００１６】Ｕ字形の二つのリングの内部に入ったチュ
ーブは脱水運転時高速回転して遠心力を生じてチューブ
は外側に広がろうとする力を受けるが、この力はＵ字形
のリングの内壁で受け止められるのでチューブの形状に
合わせたＵ字形の二つのリングで包むように成形してお
けば、チューブの強度を必要以上に強くしなくてもチュ
ーブは遠心力を受けチューブに膨張する力が加わっても
リング内壁で支えられるので高速脱水運転にも充分に耐
えることができる。

【００１７】洗濯機ではバランスリングを脱水槽の上部
と下部に設けるものがあるが、そのようなものにあって
は上下の二つのバランスリングに本発明によるチューブ
を設けることも容易に可能である。

【００１８】従来のバランスリングは製造に際してもリ
ングの接着部の密着性による水漏れの危険性が高いこ
と。バランスリング一個一個に塩水を適量注入する計測
管理が難易にできないこと。塩水注入後に注入口を密封
する作業に手間がかかるなど製造には多くの作業を要す
などの欠点があった。

【００１９】本実施例によってチューブに水を注入した
ものを使用すれば大量生産に好適で水漏れの心配がなく
なりバランスリングを自動化によって大量に生産するこ
ともできるようになる。

【００２０】

【発明の効果】バランスリングをＵ字形をした二つのリ
ングの溝を向かい合わせて接合した溝の内部にチューブ
を備えたチューブを仕切部で仕切って保持すると高速回
転によって脱水運転してもチューブは破れることなくリ
ングの側壁で支えられる。

【００２１】洗濯機の脱水槽が傾いてアンバランスにな
ってもチューブの径が一定であるので水は一方向に移動
することなく均一にバランスリングに保持されるので、
脱水槽の振れや振動がなくなって騒音が減少する。更
に、自動機によって製造も可能で大量生産に適し、且
つ、チユーブはリングの側壁で支えられるのでチユーブ
は破れることなくバランスリングからの水漏れがなくな
り、従来のようにバランスリングに塩水を注入するため
の計測管理もなくなり、製造にあたっての作業に要する
多くの手間がかからなくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の洗濯機の断面図。

【図２】図１のバランスリングの断面図。

【図３】図１のバランスリングの横断面図。

【図４】図１のバランスリングの応用例を示す断面図。

【符号の説明】

１０…外枠、１２…外槽、１４…脱水槽、１８…バラン
スリング、２０…チューブ、２２…モータ、２４…減速
駆動装置、２６…排水装置、３０，３０ａ…リング、３
２，３２ａ，３２ｂ，３２ｃ…仕切部。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】外枠に外槽を備えた外槽の底部にモータと
   減速駆動装置及び排水装置を備え、上記外槽の内部に脱
   水槽を備えて減速駆動装置に連成した回転翼を上記脱水
   槽内に設けた洗濯機において、上記脱水槽が回転してバ
   ランスを保持するバランスリングの内部に水の入ったチ
   ューブを設けたことを特徴とする電気洗濯機。
2. 【請求項２】上記水の入ったチューブを合成樹脂のリン
   グで保持させた請求項１の電気洗濯機。
3. 【請求項３】上記バランスリングは合成樹脂で成形して
   リングの内部には上記チューブの移動を阻止する仕切部
   を設けた請求項２の電気洗濯機。