JPH09241059A - セメント分散剤およびそれを含むセメント組成物 - Google Patents

セメント分散剤およびそれを含むセメント組成物

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JPH09241059A
JPH09241059A JP4649996A JP4649996A JPH09241059A JP H09241059 A JPH09241059 A JP H09241059A JP 4649996 A JP4649996 A JP 4649996A JP 4649996 A JP4649996 A JP 4649996A JP H09241059 A JPH09241059 A JP H09241059A
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英明 長野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 減水性能やスランプ保持性能に優れ、少ない
添加量で空気連行性を低く抑えることができ、セメント
組成物に所定の強度を安定して付与し得るセメント分散
剤を提供する。 【解決手段】 一般式(1) 【化20】 (式中、R1 、R2 はそれぞれ独立して水素原子または
有機残基を表し、R3 は水素原子または対イオンを表
し、nは1〜3の正数を表し、mはオキシアルキレン基
の平均付加モル数を示す値であり、1〜 100の正数を表
す)で表される構造単位を有する重合体をセメント分散
剤の主成分として用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セメント分散剤お
よびそれを含むセメント組成物に関するものである。さ
らに詳しくは、例えばセメントペースト、モルタル、コ
ンクリート等のセメント組成物を得る際に、セメント粒
子の分散性を向上させてセメント配合剤の流動性を高
め、しかも得られた流動性の経時的な低下を防止し、セ
メント組成物に良好な作業性と硬化物強度を与えるセメ
ント分散剤およびそれを含むセメント組成物に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】1981年にコンクリート構造物の早期
劣化が社会問題化して以来、コンクリート中の単位水量
を減らし、コンクリートの施工性と耐久性とを向上させ
ることが強く要望されている。そこで、上記要望に応え
るべく、セメント組成物の品質および性能に多大な影響
を与えるセメント分散剤に対する技術革新が盛んに行わ
れている。
【0003】従来、上記コンクリートの施工性の改善に
は、いわゆる流動化工法が用いられている。つまり、A
E減水剤を添加した流動性(以下、スランプと記す)の
低い生コンクリートを先ずプラントで製造する。次い
で、この生コンクリート(以下、生コンと記す)を打設
現場まで生コン車で運搬した後、上記生コンに流動化剤
を添加して流動化させ、スランプを所定の値まで高め
る。
【0004】しかしながら、上記工法では、生コン車で
流動化剤を添加して攪拌混合するため、以下に示すよう
な種々の問題が発生する。つまり、例えば、(1)流動
化剤を生コンに添加する際に発生する騒音や排気ガスの
問題、(2)得られた流動化コンクリートの品質の責任
の所在、(3)流動化コンクリートの流動性の極端な経
時的低下(以下、スランプロスと記す)等の問題であ
る。
【0005】そこで、減水性能を有すると共にスランプ
ロスが極めて小さく、生コンプラントで添加できるいわ
ゆる高性能AE減水剤の開発が各混和剤メーカーで精力
的に行われている。
【0006】上記高性能AE減水剤の中でも、ポリカル
ボン酸系高性能AE減水剤は、減水性能とスランプ保持
性能を併せ持つという優れた特徴を有している。代表的
なポリカルボン酸系高性能AE減水剤としては、例え
ば、(a)ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アク
リル酸エステル系単量体、(メタ)アクリル酸系単量
体、およびこれらの単量体と共重合可能なその他の単量
体からなる共重合体(特公昭59−18338号公報参
照)、(b)ポリエチレングリコールモノ(メタ)アリ
ルエーテル、マレイン酸系単量体、およびこれらの単量
体と共重合可能なその他の単量体からなる共重合体等が
知られている。
【0007】これらの共重合体は、ポリマー中に、セメ
ント粒子吸着能を有するカルボキシル基と、セメント粒
子の分散能(以下、分散能と記す)を有するポリアルキ
レングリコール鎖とを併せ持っていることに特徴があ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のポリカルボン酸系高性能AE減水剤は、その添加量
に比例して連行空気量が過大になる。このため、ポリカ
ルボン酸系高性能AE減水剤の添加量が多くなると、目
標とするコンクリート強度が得られなくなるという問題
点を有している。そこで、減水性能やスランプ保持性能
に優れ、少ない添加量で空気連行性を低く抑えることが
でき、セメント組成物に所定の強度を安定して付与し得
るセメント分散剤が求められている。
【0009】即ち、本発明の目的は、減水性能やスラン
プ保持性能に優れ、少ない添加量で空気連行性を低く抑
えることができ、セメント組成物に所定の強度を安定し
て付与し得るセメント分散剤およびそれを含むセメント
組成物を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願発明者等は、上記目
的を達成すべく鋭意検討した結果、特定の構造単位を有
する重合体を含むセメント分散剤が、減水性能やスラン
プ保持性能に優れ、少ない添加量で空気連行性を低く抑
えることができ、よってセメント組成物に所定の強度を
安定して付与し得ることを見い出して、本発明を完成さ
せるに至った。
【0011】即ち、本発明は、一般式(1)
【0012】
【化7】
【0013】(式中、R1 、R2 はそれぞれ独立して水
素原子または有機残基を表し、R3 は水素原子または対
イオンを表し、nは1〜3の正数を表し、mはオキシア
ルキレン基の平均付加モル数を示す値であり、1〜 100
の正数を表す)で表される構造単位を有する重合体を含
むセメント分散剤に関するものである。
【0014】また、本発明は、上記R1 が水素原子また
は炭素数1〜8のアルキル基であり、R2 が水素原子、
炭素数1〜8のアルキル基またはフェニル基であり、R
3 が水素原子、1価金属、2価金属、アンモニウム基ま
たは有機アミン基であるセメント分散剤に関するもので
ある。
【0015】さらに、本発明は、一般式(2)
【0016】
【化8】
【0017】(式中、R1 、R2 はそれぞれ独立して水
素原子または有機残基を表し、R3 は水素原子または対
イオンを表し、nは1〜3の正数を表し、mはオキシア
ルキレン基の平均付加モル数を示す値であり、1〜 100
の正数を表す)で表されるオキシアクリル酸系単量体を
少なくとも含む単量体組成物(I)を重合してなる重合
体(A)、上記重合体(A)をアルカリ性物質で中和し
てなる重合体(B)、一般式(3)
【0018】
【化9】
【0019】(式中、R1 、R2 はそれぞれ独立して水
素原子または有機残基を表し、R4 は有機残基を表し、
nは1〜3の正数を表し、mはオキシアルキレン基の平
均付加モル数を示す値であり、1〜 100の正数を表す)
で表されるオキシアクリル酸エステル系単量体を少なく
とも含む単量体組成物(II) を重合してなる重合体
(C)をアルカリ性物質で加水分解してなる重合体
(D)からなる群より選ばれる少なくとも一種の重合体
を含むことを特徴とするセメント分散剤に関するもので
ある。
【0020】また、本発明は、上記単量体組成物(I)
が、一般式(4)
【0021】
【化10】
【0022】(式中、R5 は水素原子、メチル基または
−CH2 OH基を表し、R6 は水素原子または対イオン
を表す)で表される(メタ)アクリル酸系単量体をさら
に含むことを特徴とするセメント分散剤に関するもので
ある。
【0023】さらに、本発明は、上記単量体組成物(I
I) が、一般式(4)
【0024】
【化11】
【0025】(式中、R5 は水素原子、メチル基または
−CH2 OH基を表し、R6 は水素原子または対イオン
を表す)で表される(メタ)アクリル酸系単量体および
/または一般式(5)
【0026】
【化12】
【0027】(式中、R7 は水素原子、メチル基または
−CH2 OH基を表し、R8 は有機残基を表す)で表さ
れる(メタ)アクリル酸系単量体をさらに含むことを特
徴とするセメント分散剤に関するものである。
【0028】また、本発明は、セメント、水、および、
上記セメント分散剤のうち少なくとも1種のセメント分
散剤を含むことを特徴とするセメント組成物に関するも
のである。
【0029】本発明に係るセメント分散剤およびセメン
ト組成物は、従来のセメント分散剤やセメント組成物と
比較して減水性能やスランプ保持性能に優れ、セメント
に対するセメント分散剤の配合量を少なく抑えることが
できる。よって、本発明に係るセメント分散剤およびセ
メント組成物は、空気連行性が低く、セメント組成物に
所定の硬化物強度を安定して付与することができる。従
って、上記の構成によれば、セメント組成物の製造にか
かる費用を安価に抑えることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の一形態につ
いて詳しく説明する。本発明にかかるセメント分散剤
は、前記一般式(1)で表される構造単位を有する重合
体を含んでなる。上記重合体は、式中、R1 、R2 で示
される置換基がそれぞれ独立して水素原子または有機残
基で構成され、R3 で示される置換基が水素原子または
対イオンで構成され、nが1〜3の正数であり、mがオ
キシアルキレン基の平均付加モル数を示す値であり、1
〜 100の正数である構造単位を有している。そして、前
記一般式(1)で表される構造単位を有する重合体にお
いて、環状エーテル化合物に由来する部分、即ち、−C
2 (CHR2 n O−で表されるオキシアルキレン基
の繰り返し構造は、以下の構造を有する。つまり、上記
2 で表される置換基は、各オキシアルキレン基毎に独
立して水素原子または有機残基で構成されていてもよ
く、これらオキシアルキレン基は、ブロックあるいはラ
ンダムに結合されていてもよい。そして、これら重合体
のうち、R1 で示される置換基が水素原子または炭素数
1〜8のアルキル基であり、R2 で示される置換基が水
素原子、炭素数1〜8のアルキル基またはフェニル基で
あり、R3 で示される置換基が水素原子、1価金属、2
価金属、アンモニウム基または有機アミン基である重合
体がより好ましい。
【0031】前記一般式(1)で表される構造単位を有
する重合体は、例えば、前記一般式(2)で表されるオ
キシアクリル酸系単量体を少なくとも含む単量体組成物
(I)を重合することによって容易に得ることができ
る。また、上記の単量体組成物(I)は、必要に応じ
て、前記一般式(4)で表される(メタ)アクリル酸系
単量体を含んでいてもよく、さらに、上記各単量体以外
の単量体を含んでいてもよい。
【0032】前記一般式(2)で表されるオキシアクリ
ル酸系単量体(以下、単にオキシアクリル酸系単量体と
記す)とは、式中、R1 、R2 で示される置換基がそれ
ぞれ独立して水素原子または有機残基で構成され、R3
で示される置換基が水素原子または対イオンで構成さ
れ、nが1〜3の正数であり、mがオキシアルキレン基
の平均付加モル数を示す値であり、1〜 100の正数であ
る化合物である。そして、前記一般式(2)で表される
オキシアクリル酸系単量体において、環状エーテル化合
物に由来する部分、即ち、−CH2 (CHR2 n O−
で表されるオキシアルキレン基の繰り返し構造は、以下
の構造を有する。つまり、上記R2 で表される置換基
は、各オキシアルキレン基毎に独立して水素原子または
有機残基で構成されていてもよく、これらオキシアルキ
レン基は、ブロックあるいはランダムに結合されていて
もよい。そして、これらオキシアクリル酸系単量体のう
ち、R1 で示される置換基が水素原子または炭素数1〜
8のアルキル基であり、R2 で示される置換基が水素原
子、炭素数1〜8のアルキル基またはフェニル基であ
り、R3 で示される置換基が水素原子、1価金属、2価
金属、アンモニウム基または有機アミン基である化合物
がより好ましい。
【0033】上記のオキシアクリル酸系単量体は、以下
の製造方法により容易に得ることができる。例えば、
(i)α−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エステルに
アルキレンオキシドを付加させた後、カルボン酸エステ
ルを加水分解させる方法、(ii)α−(ヒドロキシメチ
ル)アクリル酸エステルにポリアルキレングリコールモ
ノアルキルエーテルを反応させた後、カルボン酸エステ
ルを加水分解させる方法、(iii) α−(ハロメチル)ア
クリル酸エステルにポリアルキレングリコールモノアル
キルエーテルを反応させた後、カルボン酸エステルを加
水分解させる方法等の種々の方法を採用することができ
る。尚、上記の反応において原料として用いられるアル
キレンオキシドは、一種類のみを用いてもよく、また、
二種類以上を適宜混合して用いてもよい。従って、前記
一般式(1)で表される構造単位を有する重合体、およ
び一般式(2)で表されるオキシアクリル酸系単量体に
おいて、アルキレンオキシドに由来する部分、即ち、−
CH2 (CHR2 n O−で表されるオキシアルキレン
基の繰り返し構造は、以下の構造を有する。つまり、上
記R2 で表される置換基は、各オキシアルキレン基毎に
独立して水素原子または有機残基で構成されていてもよ
く、これらオキシアルキレン基は、ブロックあるいはラ
ンダムに結合されていてもよい。
【0034】上記オキシアクリル酸系単量体としては、
具体的には、例えば、α−(ヒドロキシポリエチレンオ
キシメチル)アクリル酸、α−(ヒドロキシポリプロピ
レンオキシメチル)アクリル酸、α−(ヒドロキシポリ
ブチレンオキシメチル)アクリル酸等のα−(ヒドロキ
シポリアルキレンオキシメチル)アクリル酸類;α−
(メトキシポリエチレンオキシメチル)アクリル酸、α
−(エトキシポリエチレンオキシメチル)アクリル酸、
α−(フェノキシポリエチレンオキシメチル)アクリル
酸等のα−(アルコキシポリエチレンオキシメチル)ア
クリル酸類;α−(メトキシポリプロピレンオキシメチ
ル)アクリル酸、α−(エトキシポリプロピレンオキシ
メチル)アクリル酸、α−(フェノキシポリプロピレン
オキシメチル)アクリル酸等のα−(アルコキシポリプ
ロピレンオキシメチル)アクリル酸類;α−(メトキシ
ポリブチレンオキシメチル)アクリル酸、α−(エトキ
シポリブチレンオキシメチル)アクリル酸、α−(フェ
ノキシポリブチレンオキシメチル)アクリル酸等のα−
(アルコキシポリブチレンオキシメチル)アクリル酸;
α−(ヒドロキシポリエチレンオキシポリプロピレンオ
キシメチル)アクリル酸、α−(ヒドロキシポリエチレ
ンオキシポリブチレンオキシメチル)アクリル酸、α−
(ヒドロキシポリプロピレンオキシポリブチレンオキシ
メチル)アクリル酸、α−(ヒドロキシポリエチレンオ
キシポリプロピレンオキシポリブチレンオキシメチル)
アクリル酸等のα−(ヒドロキシポリアルキレンオキシ
メチル)アクリル酸類;α−(メトキシポリエチレンオ
キシポリプロピレンオキシメチル)アクリル酸、α−
(メトキシポリエチレンオキシポリブチレンオキシメチ
ル)アクリル酸、α−(メトキシポリプロピレンオキシ
ポリブチレンオキシメチル)アクリル酸、α−(メトキ
シポリエチレンオキシポリプロピレンオキシポリブチレ
ンオキシメチル)アクリル酸、α−(エトキシポリエチ
レンオキシポリプロピレンオキシメチル)アクリル酸、
α−(エトキシポリエチレンオキシポリブチレンオキシ
メチル)アクリル酸、α−(エトキシポリプロピレンオ
キシポリブチレンオキシメチル)アクリル酸、α−(エ
トキシポリエチレンオキシポリプロピレンオキシポリブ
チレンオキシメチル)アクリル酸、α−(フェノキシポ
リエチレンオキシポリプロピレンオキシメチル)アクリ
ル酸、α−(フェノキシポリエチレンオキシポリブチレ
ンオキシメチル)アクリル酸、α−(フェノキシポリプ
ロピレンオキシポリブチレンオキシメチル)アクリル
酸、α−(フェノキシポリエチレンオキシポリプロピレ
ンオキシポリブチレンオキシメチル)アクリル酸等のα
−(アルコキシポリアルキレンオキシメチル)アクリル
酸;これら例示の化合物のナトリウム塩、カリウム塩等
の1価金属塩や、マグネシウム塩、亜鉛塩等の2価金属
塩や、アンモニウム塩や、トリメチルアミン塩、トリエ
チルアミン塩等の有機アミン塩等が挙げられる。
【0035】これらオキシアクリル酸系単量体は、一種
類のみを用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合し
て用いてもよい。これらオキシアクリル酸系単量体にお
けるオキシアルキレン基の平均付加モル数は1〜100 の
範囲内であり、これらオキシアクリル酸系単量体は、ポ
リオキシアルキレン基の親水性および立体反発により強
力なセメント分散効果を発揮する。このため、これらオ
キシアクリル酸系単量体のなかでも、オキシエチレン基
の平均付加モル数が1〜100 の範囲内、好ましくは5〜
100 の範囲内にあるα−(ヒドロキシポリエチレンオキ
シメチル)アクリル酸、α−(メトキシポリエチレンオ
キシメチル)アクリル酸、およびそれらの1価金属塩が
好ましい。
【0036】また、前記一般式(4)で表される(メ
タ)アクリル酸系単量体(以下、単に(メタ)アクリル
酸系単量体と記す)とは、特に限定されるものではない
が、式中、R5 で示される置換基が水素原子、メチル基
または−CH2 OH基で構成され、R6 で示される置換
基が水素原子または対イオンで構成される化合物であ
る。上記R6 で示される置換基のうち対イオンとは、具
体的には、例えば、1価金属、2価金属、アンモニウム
基、有機アミン基等である。
【0037】上記(メタ)アクリル酸系単量体として
は、具体的には、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、
α−(ヒドロキシメチル)アクリル酸、並びに、それら
の1価金属塩、2価金属塩、アンモニウム塩、および有
機アミン塩が挙げられる。これら(メタ)アクリル酸系
単量体は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以
上を適宜混合して用いてもよい。これら(メタ)アクリ
ル酸系単量体のなかでも、アクリル酸、メタクリル酸、
およびこれらのナトリウム塩が上記オキシアクリル酸系
単量体との反応性や重合性等が良好であるので好まし
い。
【0038】また、上記オキシアクリル酸系単量体およ
び(メタ)アクリル酸系単量体と共重合可能なその他の
単量体、即ち、単量体組成物(I)に必要に応じて含ま
れるその他の単量体(以下、その他の単量体と記す)
は、該単量体組成物(I)を共重合してなる重合体
(A)に要求される各種物性を損なわない化合物であれ
ばよい。
【0039】上記その他の単量体としては、具体的に
は、例えば、炭素数1〜20の脂肪族アルコールと(メ
タ)アクリル酸とのエステル;ポリエチレングリコール
モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール
モノ(メタ)アクリレート、ポリブチレングリコールモ
ノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールポリ
プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリ
エチレングリコールポリブチレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート、ポリプロピレングリコールポリブチ
レングリコールモノ(メタ)アクリレート等のポリアル
キレングリコールモノ(メタ)アクリレート類;メトキ
シポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エト
キシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メ
トキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレー
ト、エトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリ
レート、メトキシポリブチレングリコール(メタ)アク
リレート、エトキシポリブチレングリコール(メタ)ア
クリレート、メトキシポリエチレングリコールポリプロ
ピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリ
エチレングリコールポリブチレングリコール(メタ)ア
クリレート、メトキシポリプロピレングリコールポリブ
チレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリ
エチレングリコールポリプロピレングリコール(メタ)
アクリレート、エトキシポリエチレングリコールポリブ
チレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリ
ピロピレングリコールポリブチレングリコール(メタ)
アクリレート等のアルコキシポリアルキレングリコール
(メタ)アクリレート類;一般式(6)
【0040】
【化13】
【0041】(式中、R9 は水素原子またはメチル基を
表し、R10は水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、ま
たはフェニル基を表し、R11は炭素数1〜18のアルキル
基を表し、nは0または1〜3の正数を表し、mは1〜
100の正数を表す)で表されるα−(アルコキシポリア
ルキレングリコキシメチル)アクリル酸アルキルエステ
ル類;マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸等の不飽和
ジカルボン酸類、および、これらの酸と、炭素数1〜20
の脂肪族アルコール、炭素数2〜4のグリコール、また
はこれらのグリコール付加数が2〜100 の範囲内にある
ポリアルキレングリコールとのモノエステルあるいはジ
エステル類;(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリ
ルアルキルアミド等の不飽和アミド類;酢酸ビニル、プ
ロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;スチレン等の
芳香族ビニル類;ビニルスルホン酸、(メタ)アクリル
スルホン酸、スルホエチル(メタ)アクリレート、2−
メチルプロパンスルホン酸(メタ)アクルアミド、スチ
レンスルホン酸等の不飽和スルホン酸類、およびそれら
の一価金属塩、二価金属塩、アンモニウム塩、有機アミ
ン塩類等が挙げられる。これらその他の単量体は、一種
類のみを用いてもよいし、二種類以上を適宜混合して用
いてもよい。
【0042】単量体組成物(I)における上記各単量体
の含有量は、特に限定されるものではないが、オキシア
クリル酸系単量体の含有量は、1重量%〜 100重量%の
範囲内が好ましく、20重量%〜 100重量%の範囲内がさ
らに好ましい。単量体組成物(I)が上記オキシアクリ
ル酸系単量体を含むことで、減水性能やスランプ保持性
能に優れると共に、空気連行性を低く抑えることができ
るセメント分散剤を得ることができる。
【0043】(メタ)アクリル酸系単量体およびその他
の単量体は、必要に応じて、(メタ)アクリル酸系単量
体99重量%〜0重量%およびその他の単量体0重量%〜
50重量%( 但し、オキシアクリル酸系単量体、(メタ)
アクリル酸系単量体およびその他の単量体の合計量は10
0 重量%とする) の範囲内で用いられる。上記各単量体
が上記の範囲を外れると、目的とする優れた性能のセメ
ント分散剤を得ることができなくなるので好ましくな
い。
【0044】上記単量体組成物(I)における各単量体
の組み合わせは、特に限定されるものではなく、上記オ
キシアクリル酸系単量体を含んでさえいればよい。従っ
て、上記単量体組成物(I)を重合してなる重合体
(A)における前記一般式(1)で表される構造単位以
外の構造単位は、特に限定されるものではない。上記単
量体組成物(I)における各単量体の組み合わせは、上
記含有量の範囲内であればどのような割合で組み合わせ
ても構わないが、オキシアクリル酸系単量体20重量%〜
100 重量%、(メタ)アクリル酸系単量体80重量%〜0
重量%の割合で組み合わせることが好ましい。
【0045】また、前記一般式(1)で表される構造単
位を有する重合体は、例えば、前記一般式(3)で表さ
れるオキシアクリル酸エステル系単量体を少なくとも含
む単量体組成物(II)を重合した後、得られた重合体
(C)をアルカリ性物質で加水分解することによっても
得ることができる。また、上記の単量体組成物(II)
は、必要に応じて、前記一般式(4)で表される(メ
タ)アクリル酸系単量体および/または前記一般式
(5)で表される(メタ)アクリル酸エステル系単量体
を含んでいてもよく、さらに、上記各単量体以外の単量
体を含んでいてもよい。
【0046】前記一般式(3)で表されるオキシアクリ
ル酸エステル系単量体(以下、単にオキシアクリル酸エ
ステル系単量体と記す)とは、式中、R1 、R2 で示さ
れる置換基がそれぞれ独立して水素原子または有機残基
で構成され、R4 で示される置換基が有機残基で構成さ
れ、nが1〜3の正数であり、mがオキシアルキレン基
の平均付加モル数を示す値であり、1〜 100の正数であ
る化合物である。そして、前記一般式(3)で表される
オキシアクリル酸エステル系単量体において、環状エー
テル化合物に由来する部分、即ち、−CH2 (CH
2 n O−で表されるオキシアルキレン基の繰り返し
構造は、以下の構造を有する。つまり、上記R2 で表さ
れる置換基は、各オキシアルキレン基毎に独立して水素
原子または有機残基で構成されていてもよく、これらオ
キシアルキレン基は、ブロックあるいはランダムに結合
されていてもよい。そして、これらオキシアクリル酸エ
ステル系単量体のうち、R1 で示される置換基が水素原
子または炭素数1〜8のアルキル基であり、R2 で示さ
れる置換基が水素原子、炭素数1〜8のアルキル基また
はフェニル基であり、R3 で示される置換基が炭素数1
〜8のアルキル基である化合物がより好ましい。
【0047】上記のオキシアクリル酸系単量体は、以下
の製造方法により容易に得ることができる。例えば、
(iv)α−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エステルに
アルキレンオキシドを付加させる方法、(v)α−(ヒ
ドロキシメチル)アクリル酸エステルにポリアルキレン
グリコールモノアルキルエーテルを反応させる方法、(v
i)α−(ハロメチル)アクリル酸エステルにポリアルキ
レングリコールモノアルキルエーテルを反応させる方法
等の種々の方法を採用することができる。尚、上記の反
応において原料として用いられるアルキレンオキシド
は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を適
宜混合して用いてもよい。従って、前記一般式(1)で
表される構造単位を有する重合体、および一般式(3)
で表されるオキシアクリル酸エステル系単量体におい
て、アルキレンオキシドに由来する部分、即ち、−CH
2 (CHR2 n O−で表されるオキシアルキレン基の
繰り返し構造は、以下の構造を有する。つまり、上記R
2 で表される置換基は、各オキシアルキレン基毎に独立
して水素原子または有機残基で構成されていてもよく、
これらオキシアルキレン基は、ブロックあるいはランダ
ムに結合されていてもよい。
【0048】上記オキシアクリル酸エステル系単量体と
しては、具体的には、例えば、α−(ヒドロキシポリエ
チレンオキシメチル)アクリル酸メチル、α−(ヒドロ
キシポリエチレンオキシメチル)アクリル酸エチル、α
−(ヒドロキシポリエチレンオキシメチル)アクリル酸
ブチル、α−(ヒドロキシポリエチレンオキシメチル)
アクリル酸オクチル、α−(ヒドロキシポリプロピレン
オキシメチル)アクリル酸メチル、α−(ヒドロキシポ
リプロピレンオキシメチル)アクリル酸エチル、α−
(ヒドロキシポリプロピレンオキシメチル)アクリル酸
ブチル、α−(ヒドロキシポリプロピレンオキシメチ
ル)アクリル酸オクチル、α−(ヒドロキシポリブチレ
ンオキシメチル)アクリル酸メチル、α−(ヒドロキシ
ポリブチレンオキシメチル)アクリル酸エチル、α−
(ヒドロキシポリブチレンオキシメチル)アクリル酸ブ
チル、α−(ヒドロキシポリブチレンオキシメチル)ア
クリル酸オクチル等のα−(ヒドロキシポリアルキレン
オキシメチル)アクリル酸エステル類;α−(メトキシ
ポリエチレンオキシメチル)アクリル酸メチル、α−
(メトキシポリエチレンオキシメチル)アクリル酸エチ
ル、α−(メトキシポリエチレンオキシメチル)アクリ
ル酸ブチル、α−(メトキシポリエチレンオキシメチ
ル)アクリル酸オクチル、α−(エトキシポリエチレン
オキシメチル)アクリル酸メチル、α−(エトキシポリ
エチレンオキシメチル)アクリル酸エチル、α−(エト
キシポリエチレンオキシメチル)アクリル酸ブチル、α
−(エトキシポリエチレンオキシメチル)アクリル酸オ
クチル、α−(フェノキシポリエチレンオキシメチル)
アクリル酸メチル、α−(フェノキシポリエチレンオキ
シメチル)アクリル酸エチル、α−(フェノキシポリエ
チレンオキシメチル)アクリル酸ブチル、α−(フェノ
キシポリエチレンオキシメチル)アクリル酸オクチル等
のα−(アルコキシポリエチレンオキシメチル)アクリ
ル酸エステル類;α−(メトキシポリプロピレンオキシ
メチル)アクリル酸メチル、α−(メトキシポリプロピ
レンオキシメチル)アクリル酸エチル、α−(メトキシ
ポリプロピレンオキシメチル)アクリル酸ブチル、α−
(メトキシポリプロピレンオキシメチル)アクリル酸オ
クチル、α−(エトキシポリプロピレンオキシメチル)
アクリル酸メチル、α−(エトキシポリプロピレンオキ
シメチル)アクリル酸エチル、α−(エトキシポリプロ
ピレンオキシメチル)アクリル酸ブチル、α−(エトキ
シポリプロピレンオキシメチル)アクリル酸オクチル、
α−(フェノキシポリプロピレンオキシメチル)アクリ
ル酸メチル、α−(フェノキシポリプロピレンオキシメ
チル)アクリル酸エチル、α−(フェノキシポリプロピ
レンオキシメチル)アクリル酸ブチル、α−(フェノキ
シポリプロピレンオキシメチル)アクリル酸オクチル等
のα−(アルコキシポリプロピレンオキシメチル)アク
リル酸エステル類;α−(メトキシポリブチレンオキシ
メチル)アクリル酸メチル、α−(メトキシポリブチレ
ンオキシメチル)アクリル酸エチル、α−(メトキシポ
リブチレンオキシメチル)アクリル酸ブチル、α−(メ
トキシポリブチレンオキシメチル)アクリル酸オクチ
ル、α−(エトキシポリブチレンオキシメチル)アクリ
ル酸メチル、α−(エトキシポリブチレンオキシメチ
ル)アクリル酸エチル、α−(エトキシポリブチレンオ
キシメチル)アクリル酸ブチル、α−(エトキシポリブ
チレンオキシメチル)アクリル酸オクチル、α−(フェ
ノキシポリブチレンオキシメチル)アクリル酸メチル、
α−(フェノキシポリブチレンオキシメチル)アクリル
酸エチル、α−(フェノキシポリブチレンオキシメチ
ル)アクリル酸ブチル、α−(フェノキシポリブチレン
オキシメチル)アクリル酸オクチル等のα−(アルコキ
シポリブチレンオキシメチル)アクリル酸エステル類;
α−(ヒドロキシポリエチレンオキシポリプロピレンオ
キシメチル)アクリル酸メチル、α−(ヒドロキシポリ
エチレンオキシポリプロピレンオキシメチル)アクリル
酸エチルα−(ヒドロキシポリエチレンオキシポリプロ
ピレンオキシメチル)アクリル酸ブチルα−(ヒドロキ
シポリエチレンオキシポリプロピレンオキシメチル)ア
クリル酸オクチル、α−(ヒドロキシポリエチレンオキ
シポリブチレンオキシメチル)アクリル酸メチル、α−
(ヒドロキシポリエチレンオキシポリブチレンオキシメ
チル)アクリル酸エチル、α−(ヒドロキシポリエチレ
ンオキシポリブチレンオキシメチル)アクリル酸ブチ
ル、α−(ヒドロキシポリエチレンオキシポリブチレン
オキシメチル)アクリル酸オクチル、α−(ヒドロキシ
ポリプロピレンオキシポリブチレンオキシメチル)アク
リル酸メチル、α−(ヒドロキシポリプロピレンオキシ
ポリブチレンオキシメチル)アクリル酸エチル、α−
(ヒドロキシポリプロピレンオキシポリブチレンオキシ
メチル)アクリル酸ブチル、α−(ヒドロキシポリプロ
ピレンオキシポリブチレンオキシメチル)アクリル酸オ
クチル、α−(ヒドロキシポリエチレンオキシポリプロ
ピレンオキシポリブチレンオキシメチル)アクリル酸メ
チル、α−(ヒドロキシポリエチレンオキシポリプロピ
レンオキシポリブチレンオキシメチル)アクリル酸エチ
ル、α−(ヒドロキシポリエチレンオキシポリプロピレ
ンオキシポリブチレンオキシメチル)アクリル酸ブチ
ル、α−(ヒドロキシポリエチレンオキシポリプロピレ
ンオキシポリブチレンオキシメチル)アクリル酸オクチ
ル等のα−(ヒドロキシポリアルキレンオキシメチル)
アクリル酸エステル類;α−(メトキシポリエチレンオ
キシポリプロピレンオキシメチル)アクリル酸メチル、
α−(メトキシポリエチレンオキシポリプロピレンオキ
シメチル)アクリル酸エチル、α−(メトキシポリエチ
レンオキシポリプロピレンオキシメチル)アクリル酸ブ
チル、α−(メトキシポリエチレンオキシポリプロピレ
ンオキシメチル)アクリル酸オクチル、α−(メトキシ
ポリエチレンオキシポリブチレンオキシメチル)アクリ
ル酸メチル、α−(メトキシポリエチレンオキシポリブ
チレンオキシメチル)アクリル酸エチル、α−(メトキ
シポリエチレンオキシポリブチレンオキシメチル)アク
リル酸ブチル、α−(メトキシポリエチレンオキシポリ
ブチレンオキシメチル)アクリル酸オクチル、α−(メ
トキシポリプロピレンオキシポリブチレンオキシメチ
ル)アクリル酸メチル、α−(メトキシポリプロピレン
オキシポリブチレンオキシメチル)アクリル酸エチル、
α−(メトキシポリプロピレンオキシポリブチレンオキ
シメチル)アクリル酸ブチル、α−(メトキシポリプロ
ピレンオキシポリブチレンオキシメチル)アクリル酸オ
クチル、α−(メトキシポリエチレンオキシポリプロピ
レンオキシポリブチレンオキシメチル)アクリル酸メチ
ル、α−(メトキシポリエチレンオキシポリプロピレン
オキシポリブチレンオキシメチル)アクリル酸エチル、
α−(メトキシポリエチレンオキシポリプロピレンオキ
シポリブチレンオキシメチル)アクリル酸ブチル、α−
(メトキシポリエチレンオキシポリプロピレンオキシポ
リブチレンオキシメチル)アクリル酸オクチル、α−
(エトキシポリエチレンオキシポリプロピレンオキシメ
チル)アクリル酸メチル、α−(エトキシポリエチレン
オキシポリプロピレンオキシメチル)アクリル酸エチ
ル、α−(エトキシポリエチレンオキシポリプロピレン
オキシメチル)アクリル酸ブチル、α−(エトキシポリ
エチレンオキシポリプロピレンオキシメチル)アクリル
酸オクチル、α−(エトキシポリエチレンオキシポリブ
チレンオキシメチル)アクリル酸メチル、α−(エトキ
シポリエチレンオキシポリブチレンオキシメチル)アク
リル酸エチル、α−(エトキシポリエチレンオキシポリ
ブチレンオキシメチル)アクリル酸ブチル、α−(エト
キシポリエチレンオキシポリブチレンオキシメチル)ア
クリル酸オクチル、α−(エトキシポリプロピレンオキ
シポリブチレンオキシメチル)アクリル酸メチル、α−
(エトキシポリプロピレンオキシポリブチレンオキシメ
チル)アクリル酸エチル、α−(エトキシポリプロピレ
ンオキシポリブチレンオキシメチル)アクリル酸ブチ
ル、α−(エトキシポリプロピレンオキシポリブチレン
オキシメチル)アクリル酸オクチル、α−(エトキシポ
リエチレンオキシポリプロピレンオキシポリブチレンオ
キシメチル)アクリル酸メチル、α−(エトキシポリエ
チレンオキシポリプロピレンオキシポリブチレンオキシ
メチル)アクリル酸エチル、α−(エトキシポリエチレ
ンオキシポリプロピレンオキシポリブチレンオキシメチ
ル)アクリル酸ブチル、α−(エトキシポリエチレンオ
キシポリプロピレンオキシポリブチレンオキシメチル)
アクリル酸オクチル、α−(フェノキシポリエチレンオ
キシポリプロピレンオキシメチル)アクリル酸メチル、
α−(フェノキシポリエチレンオキシポリプロピレンオ
キシメチル)アクリル酸エチル、α−(フェノキシポリ
エチレンオキシポリプロピレンオキシメチル)アクリル
酸ブチル、α−(フェノキシポリエチレンオキシポリプ
ロピレンオキシメチル)アクリル酸オクチル、α−(フ
ェノキシポリエチレンオキシポリブチレンオキシメチ
ル)アクリル酸メチル、α−(フェノキシポリエチレン
オキシポリブチレンオキシメチル)アクリル酸エチル、
α−(フェノキシポリエチレシオキシポリブチレンオキ
シメチル)アクリル酸ブチル、α−(フェノキシポリエ
チレンオキシポリブチレンオキシメチル)アクリル酸オ
クチル、α−(フェノキシポリプロピレンオキシポリブ
チレンオキシメチル)アクリル酸メチル、α−(フェノ
キシポリプロピレンオキシポリブチレンオキシメチル)
アクリル酸エチル、α−(フェノキシポリプロピレンオ
キシポリブチレンオキシメチル)アクリル酸ブチル、α
−(フェノキシポリプロピレンオキシポリブチレンオキ
シメチル)アクリル酸オクチル、α−(フェノキシポリ
エチレンオキシポリプロピレンオキシポリブチレンオキ
シメチル)アクリル酸メチル、α−(フェノキシポリエ
チレンオキシポリプロピレンオキシポリブチレンオキシ
メチル)アクリル酸エチル、α−(フェノキシポリエチ
レンオキシポリプロピレンオキシポリブチレンオキシメ
チル)アクリル酸ブチル、α−(フェノキシポリエチレ
ンオキシポリプロピレンオキシポリブチレンオキシメチ
ル)アクリル酸オクチル等のα−(アルコキシ)ポリア
ルキレンオキシメチル)アクリル酸エステル類等が挙げ
られる。
【0049】これらオキシアクリル酸エステル系単量体
は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を適
宜混合して用いてもよい。これらオキシアクリル酸エス
テル系単量体におけるオキシアルキレン基の平均付加モ
ル数は1〜100 の範囲内であり、これらオキシアクリル
酸エステル系単量体は、ポリオキシアルキレン基の親水
性および立体反発により強力なセメント分散効果を発揮
する。このため、これらオキシアクリル酸エステル系単
量体のなかでも、オキシエチレン基の平均付加モル数が
1〜100 の範囲内、好ましくは5〜100 の範囲内にある
α−(ヒドロキシポリエチレンオキシメチル)アクリル
酸アルキルエステル類、α−(メトキシポリエチレンオ
キシメチル)アクリル酸アルキルエステル類が好まし
い。
【0050】また、前記一般式(5)で表される(メ
タ)アクリル酸エステル系単量体(以下、単に(メタ)
アクリル酸エステル系単量体と記す)とは、特に限定さ
れるものではないが、式中、R7 で示される置換基が水
素原子、メチル基または−CH2 OH基で構成され、R
8 で示される置換基が有機残基で構成される化合物であ
る。そして、上記R8 で示される置換基とは、具体的に
は、例えば、炭素数1〜8のアルキル基である。
【0051】上記(メタ)アクリル酸エステル系単量体
としては、具体的には、例えば、アクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソ
プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチ
ル、アクリル酸sec−ブチル、アクリル酸t−ブチ
ル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸イソオクチ
ル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタ
クリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタ
クリル酸イソブチル、メタクリル酸sec−ブチル、メ
タクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メ
タクリル酸イソオクチル、メタクリル酸2−エチルヘキ
シル、α−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル、α
−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エチル、α−(ヒド
ロキシメチル)アクリル酸プロピル、α−(ヒドロキシ
メチル)アクリル酸イソプロピル、α−(ヒドロキシメ
チル)アクリル酸n−ブチル、α−(ヒドロキシメチ
ル)アクリル酸イソブチル、α−(ヒドロキシメチル)
アクリル酸sec−ブチル、α−(ヒドロキシメチル)
アクリル酸t−ブチル、α−(ヒドロキシメチル)アク
リル酸n−オクチル、α−(ヒドロキシメチル)アクリ
ル酸イソオクチル、α−(ヒドロキシメチル)アクリル
酸2−エチルヘキシル等が挙げられる。
【0052】これら(メタ)アクリル酸エステル系単量
体は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を
適宜混合して用いてもよい。そして、これら(メタ)ア
クリル酸エステル系単量体のなかでも、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリ
ル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタク
リル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸
2−エチルヘキシルが上記オキシアクリル酸エステル系
単量体との反応性や重合性等が良好であるので好まし
い。
【0053】さらに、上記単量体組成物(II)において
必要に応じて用いられる前記一般式(4)で表される
(メタ)アクリル酸系単量体としては、前記例示の(メ
タ)アクリル酸系単量体と同様の化合物を用いることが
できる。上記(メタ)アクリル酸系単量体のうち好まし
い化合物についても、前記単量体組成物(I)の製造方
法において好ましい化合物として例示した化合物と同様
の化合物を用いることができる。
【0054】また、上記各単量体(オキシアクリル酸エ
ステル系単量体、(メタ)アクリル酸系単量体、(メ
タ)アクリル酸エステル系単量体)と共重合可能なその
他の単量体、即ち、単量体組成物(II)に必要に応じて
含まれるその他の単量体は、該単量体組成物(II)を共
重合してなる重合体(C)をアルカリ性物質で加水分解
して得られる重合体(D)に要求される各種物性を損な
わない化合物であればよく、前記例示のその他の化合物
と同様の化合物を用いることができる。
【0055】単量体組成物(II)における上記各単量体
の含有量は、特に限定されるものではないが、オキシア
クリル酸エステル系単量体の含有量は、1重量%〜 100
重量%の範囲内が好ましく、20重量%〜 100重量%の範
囲内がさらに好ましい。単量体組成物(II)が上記オキ
シアクリル酸エステル系単量体を含むことで、減水性能
やスランプ保持性能に優れると共に、空気連行性を低く
抑えることができるセメント分散剤を得ることができ
る。
【0056】(メタ)アクリル酸系単量体、(メタ)ア
クリル酸エステル系単量体、およびその他の単量体は、
必要に応じて、(メタ)アクリル酸系単量体99重量%〜
0重量%、(メタ)アクリル酸エステル系単量体99重量
%〜0重量%、およびその他の単量体0重量%〜50重量
%( 但し、オキシアクリル酸エステル系単量体、(メ
タ)アクリル酸系単量体、(メタ)アクリル酸エステル
系単量体およびその他の単量体の合計量は100 重量%と
する) の範囲内で用いられる。上記各単量体が上記の範
囲を外れると、目的とする優れた性能のセメント分散剤
を得ることができなくなるので好ましくない。
【0057】上記単量体組成物(II)における各単量体
の組み合わせは、特に限定されるものではなく、上記オ
キシアクリル酸エステル系単量体を含んでさえいればよ
い。従って、上記単量体組成物(II)を重合してなる重
合体(C)をアルカリ性物質で加水分解して得られる重
合体(D) における前記一般式(1)で表される構造単
位以外の構造単位は、特に限定されるものではない。上
記単量体組成物(II)における各単量体の組み合わせ
は、上記含有量の範囲内であればどのような割合で組み
合わせても構わないが、オキシアクリル酸エステル系単
量体20重量%〜100 重量%、(メタ)アクリル酸系単量
体80重量%〜0重量%の割合で組み合わせることが好ま
しい。
【0058】上記重合体(A)または重合体(C)を製
造する際の製造方法は、特に限定されるものではなく、
例えば、ラジカル重合開始剤等の重合開始剤を用いる重
合方法;イオン化放射線、電子線等の放射線や、紫外線
を照射する重合方法;加熱による重合方法等、従来公知
の種々の方法を採用することができる。例えば、重合開
始剤の存在下、溶媒中で重合を行う溶液重合や、溶媒を
用いない塊状重合等の方法により、所望する重合体
(A)・(C)を容易に製造することができる。
【0059】溶液重合は、回分式でも連続式でも行うこ
とができる。溶液重合を行う際に使用される溶媒として
は、具体的には、例えば、水;メチルアルコール、エチ
ルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール
類;ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、
n−ヘキサン等の炭化水素類;酢酸エチル等のエステル
類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類等が
挙げられるが、上記反応を阻害するものでなければ、特
に限定されるものではない。これら溶媒のなかでも、水
および/または炭素数1〜4の低級アルコールを用いる
ことが、原料となる単量体および得られる重合体(A)
・(C)の溶解性、並びに、該重合体(A)・(C)の
使用時の便から好ましい。この場合、上記の炭素数1〜
4の低級アルコールのなかでもメチルアルコール、エチ
ルアルコール、イソプロピルアルコールが特に有効であ
る。また、溶媒の使用量は特に限定されるものではな
い。
【0060】水中で重合を行う場合に用いられる重合開
始剤としては、水溶性の重合開始剤であれば特に限定さ
れるものではなく、具体的には、例えば、アンモニウム
またはアルカリ金属の過硫酸塩、過酸化水素等の過酸化
物;アゾビス−2−メチルプロピオンアミジン塩酸塩等
のアゾアミジン化合物等が挙げられる。また、これら重
合開始剤に加えて、亜硫酸水素ナトリウム等の促進剤を
併用してもよい。
【0061】また、低級アルコール、芳香族炭化水素
類、脂肪族炭化水素類、エステル類、或いは、ケトン類
等の有機溶媒を用いて重合する場合に用いられる重合開
始剤としては、具体的には、例えば、ベンゾイルパーオ
キシド、ラウロイルパーオキシド等のパーオキシド類;
クメンハイドロパーオキシド等のハイドロパーオキシド
類;アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物等が挙
げられる。また、これら重合開始剤に加えて、アミン化
合物等の促進剤を併用してもよい。
【0062】さらに、水−低級アルコール混合溶媒を用
いる場合には、重合開始材および促進材は、上記の種々
の重合開始剤、或いは、重合開始剤と促進剤との組み合
わせの中から適宜選択して用いることができる。
【0063】上記溶液重合を行う際の重合温度は、特に
限定されるものではなく、用いる単量体組成物(I)・
(II) の組成、並びに、溶媒や重合開始剤等の種類にも
よるが、例えば、0℃〜 120℃の範囲内となるように設
定すればよい。尚、重合時間は、重合温度、或いは用い
る単量体組成物(I)・(II) の組成や重合開始剤の種
類等に応じて、重合反応が完結するように適宜設定すれ
ばよい。
【0064】また、塊状重合を行う場合に用いられる重
合開始剤としては、具体的には、例えば、ベンゾイルパ
ーオキシド、ラウロイルパーオキシド等のパーオキシド
類;クメンハイドロパーオキシド等のハイドロパーオキ
シド類;アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物が
挙げられる。
【0065】上記塊状重合を行う際の重合温度は、特に
限定されるものではないが、例えば、50℃〜200 ℃の範
囲内となるように設定すればよい。尚、重合時間は、重
合温度、或いは用いる単量体組成物(I)・(II) の組
成や、重合開始剤の種類等に応じて、重合反応が完結す
るように適宜設定すればよい。
【0066】また、上記重合体(C)のカルボン酸エス
テルを加水分解する際に用いられるアルカリ性物質とし
ては、例えば、1価金属および2価金属の水酸化物、塩
化物および炭酸塩等の無機塩;アンモニア;有機アミン
等が好適に用いられる。このように、上記重合体(C)
のカルボン酸エステルを加水分解することにより、前記
一般式(1)で表される構造単位を有する重合体(D)
を容易に得ることができる。上記重合体(D)は、減水
性能やスランプ保持性能等の性能に優れ、セメント分散
剤として好適に用いられる。
【0067】一方、重合体(A)は、そのままでも減水
性能やスランプ保持性能に優れ、セメント分散剤として
好適に用いることができるが、必要に応じて、該重合体
(A)をアルカリ性物質で中和することにより得られた
重合体(B)をセメント分散剤として用いてもよい。該
重合体(B)は重合体(A)を中和することにより得ら
れる重合体であり、該重合体(B)もまた、前記一般式
(1)で表される構造単位を有している。上記アルカリ
性物質としては、例えば、1価金属および2価金属の水
酸化物、塩化物および炭酸塩等の無機塩;アンモニア;
有機アミン等が好適に用いられる。
【0068】以上の方法により得られた上記重合体
(A)、重合体(B)、および重合体(D)の重量平均
分子量(Mw)は、1,000 〜500,000 の範囲内とするこ
とが好ましい。上記重量平均分子量が 1,000未満であれ
ば、得られるセメント分散剤の減水性能およびスランプ
ロス防止性能が低下するため好ましくない。一方、上記
重量平均分子量が500,000 を越えると、得られるセメン
ト分散剤の減水性能が低下するため好ましくない。
【0069】このように、本発明に係るセメント分散剤
は、上記一般式(1)で表される構造単位を有する重合
体を含むことを特徴としている。上記一般式(1)で表
される重合体としては、例えば、上記重合体(A)、重
合体(B)、および重合体(D)からなる群より選ばれ
る少なくとも一種の重合体が挙げられる。
【0070】さらに、本発明に係るセメント分散剤は、
上記重合体(A)、重合体(B)、および重合体(D)
からなる群より選ばれる少なくとも一種の重合体を主成
分として、他の公知のセメント混和剤と組み合わせて使
用してもよい。上記セメント混和剤としては、具体的に
は、例えば、従来のセメント分散剤、空気連行剤、消泡
剤、セメント湿潤剤、膨張剤、防水剤、遅延剤、急結
剤、水溶性高分子物質、増粘剤、凝集剤、乾燥収縮低減
剤、強度増進剤、硬化促進剤等が挙げられる。
【0071】本発明のセメント組成物は、少なくともセ
メント、水、および上記セメント分散剤を含んでなる。
上記セメントとしては、石膏等のプラスター類からなる
歯科用のセメント以外の水硬材料や、ポルトランドセメ
ント、アルミナセメント、各種混和セメント等の水硬セ
メント等が挙げられる。
【0072】本発明のセメント分散剤は、従来のセメン
ト分散剤と比較して少量の配合量でも優れた効果を発揮
する。上記セメント組成物におけるセメント分散剤の含
有量は、用いるセメント分散剤の種類やセメントの種類
および配合量にもよるが、例えば、セメント組成物とし
て、水硬セメントを用いたモルタルやコンクリートを用
いる場合には、セメント重量の0.01重量%〜1.0 重量%
の範囲内が好ましく、0.02重量%〜0.5 重量%の範囲内
がさらに好ましい。上記のセメント組成物が、本発明に
係るセメント分散剤、即ち、一般式(1)で表される構
造単位を有する重合体を主成分とするセメント分散剤を
含むことで、セメント組成物におけるスランプの増大、
単位水量の低減、強度の増大、および耐久性の向上等の
諸効果を得ることができる。上記セメント分散剤の含有
量、即ち、セメントに対するセメント分散剤の配合量が
0.01重量%未満では、上記諸効果を充分に発揮すること
ができなくなるため好ましくない。また、上記セメント
分散剤の配合量を 1.0重量%よりも多くしても、配合量
の増加に比例した、上記各種効果のさらなる向上は望め
ず、添加したセメント分散剤の一部が無駄になり、経済
的に不利となるので好ましくない。
【0073】上記セメント分散剤を該セメント組成物を
構成する他の材料に配合するタイミングは、特に限定さ
れるものではないが、例えば、練り混ぜの際に該セメン
ト分散剤を配合するようにすればよい。上記練り混ぜの
方法は、特に限定されるものではないが、例えば、強制
練りミキサー等を用いることができる。
【0074】また、上記セメント組成物は、例えば、一
般的に、コンクリート等の製造に用いられる細骨材や粗
骨材、その他、従来のセメント組成物に用いられる常用
の添加剤等を含んでいてもよい。
【0075】以上のように、本発明のセメント分散剤
は、前記一般式(1)で表される構造単位を有する重合
体を含んでなる。上記重合体としては、例えば、前記一
般式(2)で表されるオキシアクリル酸系単量体を少な
くとも含む単量体組成物(I)を重合してなる重合体
(A)、上記重合体(A)をアルカリ性物質で中和して
なる重合体(B)、前記一般式(3)で表されるオキシ
アクリル酸エステル系単量体を少なくとも含む単量体組
成物(II) を重合してなる重合体(C)をアルカリ性物
質で加水分解してなる重合体(D)が挙げられる。上記
重合体(A)、重合体(B)、および重合体(D)は、
それぞれ単独でセメント分散剤として用いることもでき
るし、互いに混合して、或いは、上記各重合体以外のセ
メント混和剤と組み合わせて用いることもできる。ま
た、本発明のセメント組成物は、少なくともセメント、
水、および、上記セメント分散剤を含んでなる。
【0076】上記の構成によれば、本発明に係るセメン
ト分散剤およびセメント組成物は、従来のセメント分散
剤やセメント組成物と比較して減水性能やスランプ保持
性能に優れ、セメントに対するセメント分散剤の配合量
を少なく抑えることができる。また、本発明に係るセメ
ント分散剤およびセメント組成物は、空気連行性が低
く、セメント組成物に所定の硬化物強度を安定して付与
することができる。従って、セメント組成物の製造にか
かる費用を安価に抑えることができる。
【0077】本発明にかかるセメント分散剤がその添加
量や空気連行性を低く抑えることができる理由は定かで
はないが、本願発明者等の検討によれば、以下のように
推察される。本発明のセメント分散剤は、セメント粒子
に吸着するカルボキシル基とセメント粒子を分散させる
ポリアルキレングリコール基とを同一分子内に有する単
量体を必須単量体成分としている。従って、本発明のセ
メント分散剤の主成分である重合体は、カルボキシル基
やポリアルキレングリコール基をそれぞれ有する二つの
単量体を共重合する場合のような両単量体の共重合性の
違いに由来するポリマー組成分布の偏りがなく、均一な
組成を有している。従って、本発明のセメント分散剤
は、セメント粒子吸着能と分散能とのバランスが良く、
それぞれの性能を充分に発揮することができる。このこ
とが、セメント分散剤の添加量や空気連行性を低く抑え
ることができる要因となっている。尚、本発明のセメン
ト分散剤は、このような理由により何ら制限を受けるも
のではない。
【0078】
【実施例】以下、実施例および比較例により、本発明を
さらに具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら
限定されるものではない。尚、以下の各例における
「部」および「%」はそれぞれ「重量部」および「重量
%」を示す。
【0079】〔実施例1〕温度計、攪拌機、滴下ロー
ト、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応
容器に水 459部を仕込んで攪拌した。一方、滴下ロート
に、オキシアクリル酸系単量体としてのα−(ヒドロキ
シポリエチレングリコキシメチル)アクリル酸ナトリウ
ム(エチレンオキシドの平均付加モル数=10) 282部、
(メタ)アクリル酸系単量体としてのアクリル酸24部、
および水 459部からなる単量体組成物と、重合開始剤と
しての7%過硫酸アンモニウム水溶液122 部と、促進剤
としての 3.5%亜硫酸水素ナトリウム122 部とをそれぞ
れ別々に仕込んだ。次に、上記の反応容器内を窒素置換
した後、該反応容器内の温度を窒素雰囲気下で50℃まで
加熱し、滴下ロート内の単量体組成物、7%過硫酸アン
モニウム水溶液、および3.5%亜硫酸水素ナトリウムを
それぞれ4時間かけて該反応容器内に滴下した。
【0080】滴下終了後、7%過硫酸アンモニウム水溶
液31部と 3.5%亜硫酸水素ナトリウム31部とをさらに1
時間かけて該反応容器内に滴下した。その後、50℃に保
ちながらさらに3時間攪拌することにより重合反応を行
って重合反応を完了させた。この結果、重合体(A)と
しての共重合体水溶液を得た。得られた共重合体水溶液
の重量平均分子量は17,000であった。
【0081】次いで、該共重合体水溶液に、アルカリ性
物質である48%水酸化ナトリウム27部をさらに添加して
カルボキシル基を中和した。この結果、重合体(B)と
しての共重合体水溶液を、本発明に係るセメント分散剤
(以下、セメント分散剤(1)と記す)として得た。
【0082】次いで、上記セメント分散剤(1)を、セ
メント、細骨材、粗骨材、および水と混練することによ
り、セメント組成物としてのコンクリートを得た。
【0083】上記各材料の配合条件は以下の通りであ
る。つまり、セメント分散剤を配合しないプレーンコン
クリートの配合条件は単位セメント量320 kg/m3 、単
位水量203kg/m3 (水/セメント比63.4%)、細骨材
率49%であり、上記プレーンコンクリートを基準とした
セメント分散剤(1)を添加したコンクリートの配合条
件は、単位セメント量 320kg/m3 、単位水量166kg /
3 (水/セメント比51.9%)、細骨材率47%である。
【0084】上記セメントとしては普通ポルトランドセ
メント(3銘柄等量混合物:比重3.16)、細骨材として
は大井川水系産陸砂と木更津産山砂との混合砂(比重2.
62、FM(粗粒率)2.71)、粗骨材としては東京都青梅
産硬質砂岩砕石(比重2.64、MS(最大粒径)20mm)を
それぞれ用いた。また、セメント分散剤(1)を添加し
たコンクリートの連行空気量の調整には、市販の空気連
行剤(株式会社エヌエムビー製、商品名;ポゾリスN
o.303A)を用いた。尚、上記コンクリートの混練
には、強制練りミキサーを用いた。
【0085】この結果、セメントに対する上記セメント
分散剤(1)の添加量は、固形分で0.10%であり、セメ
ントに対する空気連行剤の添加量は 0.003%であった。
上記セメント分散剤の添加量と空気連行剤の添加量とを
まとめて表1に示す。
【0086】さらに、このようにして得られたコンクリ
ートのスランプ値および空気量の経時変化を測定するこ
とで該コンクリートのスランプ保持性および空気連行性
を評価した。また、上記コンクリートの凝結時間および
上記コンクリートを用いた材齢28日の供試体の圧縮強
度(以下、28日圧縮強度と記す)についても測定し
た。尚、上記スランプ値、空気量、圧縮強度および凝結
時間の測定方法や28日圧縮強度用の供試体の採取方法
は、全て日本工業規格(JlS A 1101、110
8、1128、1132、6204)に準じて行った。
上記試験結果を表2および表3にまとめて示す。
【0087】〔実施例2〕実施例1において、α−(ヒ
ドロキシポリエチレングリコキシメチル)アクリル酸ナ
トリウムに代えて、オキシアクリル酸エステル系単量体
としてのα−(ヒドロキシポリエチレングリコキシメチ
ル)アクリル酸エチルエステル(エチレンオキシドの平
均付加モル数;10) 285部を用いた以外は、実施例1と
同様の反応・操作を行った。この結果、重合体(C)と
しての共重合体水溶液を得た。得られた重合体水溶液の
重量平均分子量は28,000であった。
【0088】次いで、該共重合体水溶液を1000mlのオー
トクレーブ装置に移し、アルカリ性物質である48%水酸
化ナトリウム69部をさらに添加し、150 ℃で6時間加水
分解を行った。その後、加水分解で生成したエチルアル
コールを水と共沸させて溜出させ、溜出液70部を除去し
た。この結果、重合体(D)としての共重合体水溶液
を、本発明に係るセメント分散剤(以下、セメント分散
剤(2)と記す)として得た。
【0089】次に、上記実施例1において、セメント分
散剤(1)に代えてセメント分散剤(2)を用いた以外
は、実施例1と同様の方法を用いてコンクリートを製造
し、同様の試験を行った。
【0090】この結果、セメントに対する上記セメント
分散剤(2)の添加量は、固形分で0.11%であり、セメ
ントに対する空気連行剤の添加量は 0.004%であった。
上記セメント分散剤の添加量と空気連行剤の添加量とを
まとめて表1に示す。
【0091】さらに、このようにして得られたコンクリ
ートのスランプ値および空気量の経時変化を測定するこ
とで該コンクリートのスランプ保持性および空気連行性
を評価した。また、上記コンクリートの凝結時間および
28日圧縮強度についても測定した。上記試験結果を表
2および表3にまとめて示す。
【0092】〔比較例1〕実施例1において、セメント
分散剤(1)に代えて比較用のセメント分散剤としての
ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物(NSF)を用
いた以外は実施例1と同様の方法を用いて比較用のコン
クリートを製造し、同様の試験を行った。
【0093】この結果、セメントに対する上記NSFの
添加量は、固形分で0.50%であり、セメントに対する空
気連行剤の添加量は 0.008%であった。上記NSFの添
加量と空気連行剤の添加量とをまとめて表1に示す。
【0094】さらに、このようにして得られた比較用の
コンクリートのスランプ値および空気量の経時変化を測
定することでスランプ保持性および空気連行性を評価し
た。また、上記比較用のコンクリートの凝結時間および
28日圧縮強度についても測定した。上記試験結果を表
2および表3にまとめて示す。
【0095】〔比較例2〕実施例1において、セメント
分散剤(1)に代えて比較用のセメント分散剤としての
メラミンスルホン酸ホルマリン縮合物(MSF)を用い
た以外は実施例1と同様の方法を用いて比較用のコンク
リートを製造し、同様の試験を行った。
【0096】この結果、セメントに対する上記MSFの
添加量は、固形分で0.60%であり、セメントに対する空
気連行剤の添加量は 0.002%であった。上記MSFの添
加量と空気連行剤の添加量とをまとめて表1に示す。
【0097】さらに、このようにして得られた比較用の
コンクリートのスランプ値および空気量の経時変化を測
定することでスランプ保持性および空気連行性を評価し
た。また、上記比較用のコンクリートの凝結時間および
28日圧縮強度についても測定した。上記試験結果を表
2および表3にまとめて示す。
【0098】〔比較例3〕実施例1と同様の反応容器に
水 424部を仕込んで攪拌した。一方、滴下ロートに、そ
の他の単量体としてのメトキシポリエチレングリコール
モノアクリル酸エステル(エチレンオキシドの平均付加
モル数=10) 200部、(メタ)アクリル酸系単量体とし
てのメタアクリル酸50部、および水 375部からなる単量
体組成物と、重合開始剤としての5%過硫酸アンモニウ
ム水溶液42部とをそれぞれ別々に仕込んだ。次に、上記
の反応容器内を窒素置換した後、該反応容器内の温度を
窒素雰囲気下で95℃まで加熱し、滴下ロート内の単量体
組成物および5%過硫酸アンモニウム水溶液をそれぞれ
4時間かけて該反応容器内に滴下した。
【0099】滴下終了後、5%過硫酸アンモニウム水溶
液42部をさらに1時間かけて該反応容器内に滴下した。
その後、95℃に保ちながらさらに1時間攪拌することに
より重合反応を行って重合反応を完了させた。この結
果、比較用の共重合体水溶液を比較用のセメント分散剤
(3)として得た。上記比較用の重合体水溶液の重量平
均分子量は35,000であった。
【0100】次いで、実施例1において、セメント分散
剤(1)に代えて上記比較用のセメント分散剤(3)を
用いた以外は実施例1と同様の方法を用いて比較用のコ
ンクリートを製造し、同様の試験を行った。
【0101】この結果、セメントに対する上記セメント
分散剤(3)の添加量は、固形分で0.15%であり、空気
連行剤の添加は必要としなかった。上記セメント分散剤
(3)の添加量を表1に示す。
【0102】さらに、このようにして得られた比較用の
コンクリートのスランプ値および空気量の経時変化を測
定することでスランプ保持性および空気連行性を評価し
た。また、上記比較用のコンクリートの凝結時間および
材齢28日の供試体の圧縮強度についても測定した。上
記試験結果を表2および表3にまとめて示す。
【0103】
【表1】
【0104】
【表2】
【0105】
【表3】
【0106】表1〜3に記載の結果から明らかなよう
に、本実施例に係るセメント分散剤(1)やセメント分
散剤(2)を添加したコンクリートは、NSFやMSF
を添加した比較用のコンクリートと比較してスランプ保
持性能に優れている。また、上記本実施例に係るコンク
リートは、セメント分散剤(3)を添加した比較用のコ
ンクリートと比較して空気連行性が安定しており、強度
も高いことが判る。さらに、本実施例に係るセメント分
散剤(1)・(2)は、NSF、MSFおよび比較用の
セメント分散剤(3)と比較してセメントに対する添加
量を低く抑えることができる。
【0107】
【発明の効果】本発明は、以上のように、一般式(1)
【0108】
【化14】
【0109】(式中、R1 、R2 はそれぞれ独立して水
素原子または有機残基を表し、R3 は水素原子または対
イオンを表し、nは1〜3の正数を表し、mはオキシア
ルキレン基の平均付加モル数を示す値であり、1〜 100
の正数を表す)で表される構造単位を有する重合体を含
むことを特徴とするセメント分散剤に関するものであ
る。
【0110】また、本発明は、以上のように、上記R1
が水素原子または炭素数1〜8のアルキル基であり、R
2 が水素原子、炭素数1〜8のアルキル基またはフェニ
ル基であり、R3 が水素原子、1価金属、2価金属、ア
ンモニウム基または有機アミン基であるセメント分散剤
に関するものである。
【0111】さらに、本発明は、以上のように、一般式
(2)
【0112】
【化15】
【0113】(式中、R1 、R2 はそれぞれ独立して水
素原子または有機残基を表し、R3 は水素原子または対
イオンを表し、nは1〜3の正数を表し、mはオキシア
ルキレン基の平均付加モル数を示す値であり、1〜 100
の正数を表す)で表されるオキシアクリル酸系単量体を
少なくとも含む単量体組成物(I)を重合してなる重合
体(A)、上記重合体(A)をアルカリ性物質で中和し
てなる重合体(B)、一般式(3)
【0114】
【化16】
【0115】(式中、R1 、R2 はそれぞれ独立して水
素原子または有機残基を表し、R4 は有機残基を表し、
nは1〜3の正数を表し、mはオキシアルキレン基の平
均付加モル数を示す値であり、1〜 100の正数を表す)
で表されるオキシアクリル酸エステル系単量体を少なく
とも含む単量体組成物(II) を重合してなる重合体
(C)をアルカリ性物質で加水分解してなる重合体
(D)からなる群より選ばれる少なくとも一種の重合体
を含むことを特徴とするセメント分散剤に関するもので
ある。
【0116】また、本発明は、以上のように、上記単量
体組成物(I)が、一般式(4)
【0117】
【化17】
【0118】(式中、R5 は水素原子、メチル基または
−CH2 OH基を表し、R6 は水素原子または対イオン
を表す)で表される(メタ)アクリル酸系単量体をさら
に含むことを特徴とするセメント分散剤に関するもので
ある。
【0119】さらに、本発明は、以上のように、上記単
量体組成物(II) が、一般式(4)
【0120】
【化18】
【0121】(式中、R5 は水素原子、メチル基または
−CH2 OH基を表し、R6 は水素原子または対イオン
を表す)で表される(メタ)アクリル酸系単量体および
/または一般式(5)
【0122】
【化19】
【0123】(式中、R7 は水素原子、メチル基または
−CH2 OH基を表し、R8 は有機残基を表す)で表さ
れる(メタ)アクリル酸エステル系単量体をさらに含む
ことを特徴とするセメント分散剤に関するものである。
【0124】また、本発明は、以上のように、セメン
ト、水、および、上記セメント分散剤のうち少なくとも
1種のセメント分散剤を含むことを特徴とするセメント
組成物に関するものである。
【0125】本発明に係るセメント分散剤およびセメン
ト組成物は、従来のセメント分散剤やセメント組成物と
比較して減水性能やスランプ保持性能に優れ、セメント
に対するセメント分散剤の配合量を少なく抑えることが
できる。よって、本発明に係るセメント分散剤およびセ
メント組成物は、空気連行性が低く、セメント組成物に
所定の硬化物強度を安定して付与することができる。従
って、上記の構成によれば、セメント組成物の製造にか
かる費用を安価に抑えることができるという効果を奏す
る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) 【化1】 (式中、R1 、R2 はそれぞれ独立して水素原子または
    有機残基を表し、R3 は水素原子または対イオンを表
    し、nは1〜3の正数を表し、mはオキシアルキレン基
    の平均付加モル数を示す値であり、1〜 100の正数を表
    す)で表される構造単位を有する重合体を含むことを特
    徴とするセメント分散剤。
  2. 【請求項2】上記R1 が水素原子または炭素数1〜8の
    アルキル基であり、R2 が水素原子、炭素数1〜8のア
    ルキル基またはフェニル基であり、R3 が水素原子、1
    価金属、2価金属、アンモニウム基または有機アミン基
    である請求項1記載のセメント分散剤。
  3. 【請求項3】一般式(2) 【化2】 (式中、R1 、R2 はそれぞれ独立して水素原子または
    有機残基を表し、R3 は水素原子または対イオンを表
    し、nは1〜3の正数を表し、mはオキシアルキレン基
    の平均付加モル数を示す値であり、1〜 100の正数を表
    す)で表されるオキシアクリル酸系単量体を少なくとも
    含む単量体組成物(I)を重合してなる重合体(A)、
    上記重合体(A)をアルカリ性物質で中和してなる重合
    体(B)、一般式(3) 【化3】 (式中、R1 、R2 はそれぞれ独立して水素原子または
    有機残基を表し、R4 は有機残基を表し、nは1〜3の
    正数を表し、mはオキシアルキレン基の平均付加モル数
    を示す値であり、1〜 100の正数を表す)で表されるオ
    キシアクリル酸エステル系単量体を少なくとも含む単量
    体組成物(II) を重合してなる重合体(C)をアルカリ
    性物質で加水分解してなる重合体(D)からなる群より
    選ばれる少なくとも一種の重合体を含むことを特徴とす
    るセメント分散剤。
  4. 【請求項4】上記単量体組成物(I)が、一般式(4) 【化4】 (式中、R5 は水素原子、メチル基または−CH2 OH
    基を表し、R6 は水素原子または対イオンを表す)で表
    される(メタ)アクリル酸系単量体をさらに含むことを
    特徴とする請求項3記載のセメント分散剤。
  5. 【請求項5】上記単量体組成物(II) が、一般式(4) 【化5】 (式中、R5 は水素原子、メチル基または−CH2 OH
    基を表し、R6 は水素原子または対イオンを表す)で表
    される(メタ)アクリル酸系単量体および/または一般
    式(5) 【化6】 (式中、R7 は水素原子、メチル基または−CH2 OH
    基を表し、R8 は有機残基を表す)で表される(メタ)
    アクリル酸エステル系単量体をさらに含むことを特徴と
    する請求項3または4記載のセメント分散剤。
  6. 【請求項6】セメント、水、および、請求項1〜5記載
    のセメント分散剤のうち少なくとも1種のセメント分散
    剤を含むことを特徴とするセメント組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003505560A (ja) * 1999-07-21 2003-02-12 アルコ ケミカル テクノロジィ, エル.ピー. 櫛型ポリマーの製造方法

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