JPH09232870A - 水晶発振器 - Google Patents

水晶発振器

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JPH09232870A
JPH09232870A JP4161996A JP4161996A JPH09232870A JP H09232870 A JPH09232870 A JP H09232870A JP 4161996 A JP4161996 A JP 4161996A JP 4161996 A JP4161996 A JP 4161996A JP H09232870 A JPH09232870 A JP H09232870A
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JP
Japan
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pad
chip
oscillation
inverter
output
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JP4161996A
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English (en)
Inventor
Keiichi Kotani
圭一 小谷
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
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  • Oscillators With Electromechanical Resonators (AREA)
  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ICチップの汎用性を高め、小型化が可能な
水晶発振器を提供する。 【解決手段】本発明によれば、複数特性の受動素子、例
えば帰還抵抗成分R1 、R2 、インバーターI1 〜I5
を集積したICチップ3に、水晶振動子3をインバータ
ーI1 に接続するとともに、各帰還抵抗成分R1 、R2
とインバーターI1 との接続を切り換えることによって
異なる特性の発振出力を導出する水晶発振器である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、水晶振動子と発振
用ICチップとから構成された水晶発振器であり、特
に、ICチップに、水晶振動子に接続する帰還抵抗成分
や負荷容量成分や同調回路中のインダクタンス成分など
を、複数特性の成分を内蔵させて、発振周波数に応じ
て、所定特性の成分を選択できるICチップを有する水
晶発振器である。
【0002】
【従来の技術】水晶発振器は、図に7示される発振回路
図に基づいて動作している。
【0003】水晶発振器は、図に示す発振回路が形成さ
れたプリント配線基板1を容器体に収容して構成され
る。
【0004】発振回路は、基本的に水晶振動子X、イン
バーターI、帰還抵抗R、負荷容量CD、CGとから構
成されていた。そして、インバーターIをICチップに
集積化して用いられていた。
【0005】プリント配線基板1上に搭載する電子部品
(抵抗器、コンデンサ、ICチップ)の部品点数の削減
し、水晶発振器の小型化するために、発振周波数のに応
じて、固定的な特性を有する帰還抵抗成分Rである抵抗
素子、負荷容量成分CD、CGをICチップ3に集積し
ていた。例えば、図中点線で囲まれた部分である。
【0006】これによって、発振回路は、主として1つ
の水晶振動子Xと、1つのICチップとから構成され、
プリント配線基板上での電子部品が大きく削減できる。
【0007】ICチップには各種パッドが形成されてい
る。例えば、水晶振動子Xと接続するXT1 パッド、X
2 パッド、発振出力を導出するQパッド、電源電圧を
供給するVDDパッド(不図示)、アース電位に接続す
るVssパッドである。
【0008】XT1 パッド、XT2 パッドは、水晶振動
子Xの両端に、プリント配線基板の所定配線パターンを
介して接続され、VDDパッドは電源供給の配線パター
ンに接続され、Vssパッドはアース電位の配線パター
ンに接続され、出力Qパッドは発振出力の信号配線パタ
ーンに接続する。
【0009】各パッドと配線パターンとの間はワイヤボ
ンディング細線を介して、また、半田バンプによって接
続される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述の水晶発振器で
は、主に1つの水晶振動子X、1つのICチップとから
主に構成されることから、その構成は非常に簡略化され
ることになる。
【0011】しかし、実際には、水晶発振器の発振周波
数は、組み込まれる電子機器、通信機器側からの要求か
ら、数MHz〜数十MHzと非常に広い発振周波数が使
用されている。また、発振信号のレベルの特性なども多
枝にわたっているの現状である。
【0012】従って、このような広い範囲の発振周波数
のうち特定の周波数の発振出力を導出させる発振回路を
構成するためには、異なる複数種類のICチップを用意
し、特定の発振特性に対応した水晶振動子Xと特定のI
Cチップとを組み合わせて発振回路を構成する必要があ
った。
【0013】また、出力特性に応じて、特定の水晶振動
子Xと特定のICチップとで出力される発振信号に対し
て、種々の制御、例えば特定の発振周波数を分周し、こ
の分周された信号を発振信号として用いる場合には、発
振回路のICチップの外部に分周にするための回路、例
えばフリップフロップ回路やカウンタ回路を具備する別
のICチップを外付けする必要があった。また、Vss
パッドとアース電位の配線パターン間に、特性を補うた
めの容量成分を外部に付加したりする必要があった。
【0014】本発明は、上述の問題点に鑑みて案出され
たものであり、その目的は、ICチップに、複数特性の
受動素子を集積し、所定発振周波数に応じて、インバー
ターと受動素子の接続を切り換えることにより、1つの
ICチップで複数種類の発振出力特性に対応させ、汎用
性が高く、且つ小型化が可能な水晶発振器を提供するも
のである。
【0015】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、複数の受
動素子及びインバーターが集積されたICチップと、該
ICチップのインバーターに並列的に接続される水晶振
動子とから成り、各受動素子とインバーターとの接続を
切り換えることによって異なる特性の発振出力を導出す
る水晶発振器である。
【0016】第2の発明は、前記複数の受動素子は、帰
還抵抗成分R1 、R2 、R3 ・・・、負荷容量成分CD
1 、CD2 ・・・、CG1 、CG2 ・・・、インダクタ
ンス成分L1 、L2 ・・のうち、少なくとも1成分であ
る。
【0017】第3の発明は、前記ICチップに分周機能
を設けるとともに、発振出力をそのまま導出する第1の
出力パッドと、前記分周機能を介して該発振出力を所定
分周率で分周した結果を導出する第2の出力パッドとを
具備させたことである。
【0018】
【作用】第1の発明によれば、1つのICチップを用い
て、ICチップに集積された複数の受動素子とインバー
ターとの接続を選択的に切り換えることによって、IC
チップから出力される発振出力を複数種類に特性、例え
ば発振周波数に制御できる。このため、発振周波数に応
じた水晶発振器の構成が1つのICチップで対応できる
ため、ICチップの汎用性が向上し、ICチップの管理
が非常に容易となり、さらに少量多品種(多発振周波
数)に対応が容易となり、これに伴い、ICチップの外
部に付加する電子部品などが減少し、小型化が可能な水
晶発振器となる。
【0019】第2の発明では、発振周波数の調整に用い
られる受動素子を例示するものであり、帰還抵抗成分、
負荷容量成分、同調回路のインダクタンス成分の1つま
たは2以上の組み合わせによって、多発振周波数が制御
させることになる。
【0020】例えば、帰還抵抗成分では、2種類の抵抗
成分(R1 、R2 )を、水晶振動子Xに対して並列的に
接続可能なようにICチップに集積化する。
【0021】具体的には、ICチップ内では、抵抗成分
1 、R2 の夫々の一端は、インバーターの一端に接続
し、夫々の他端にICチップの表面に2つの選択パッド
1、S2 として導出している。この2つの選択パッドS
1 、S2 のうち、全部を、また1つをワイヤボンディン
グ細線Wを介して、実質的にインバーターの他端にに接
続するすることによって、帰還抵抗成分Rを3種類のい
ずれかの抵抗成分Rをインバーターに対して並列的に接
続することができ、1つのICチップでもって、複数の
発振周波数が選択できるようになる。
【0022】同様に、負荷容量成分においても、一方の
負荷容量成分、例えばCD側に2種類の負荷容量成分C
1 、CD2 を互いに並列になるように配置しておく。
尚、一方の負荷容量成分CD1 の一端はインバーターの
一端に接続し、他端はアース電位のVssパッドに接続
するように、また、他方の負荷容量成分CD2 の一端は
一端はインバーターの一端に接続し、他端はICチップ
3の表面に選択パッドS3 として導出する。同様に、例
えばCG側に2種類の負荷容量成分CG1 、CG2 を互
いに並列になるようにして、負荷容量成分CG1 の両端
はインバーターIの他端とアース電位のVssパッド間
に接続するように、また、他方の負荷容量成分CG2
一端はインバーターIの他端に接続し、他端はICチッ
プ3の表面に選択パッドS4 として導出する。そして、
選択パッドS3 、S4 をアース電位の配線パターンに接
続する、または接続しないによって、インバーターの両
端に接続される負荷容量成分CD、CGが変化する。こ
れによって、水晶発振器の使用環境に応じた特性を有す
る発振信号が導出されることになる。
【0023】さらに、インダクタンス成分において、上
述の抵抗成分R1 、R2 と同様にインダクタンス成分L
1 、L2 を配置し、選択することよって、実質的には水
晶振動子Xのインダクタンス成分に、このインダクタン
ス成分L1 、L2 の合成インダクタンス成分が付加され
ることになり、複数の高い発振周波数を発振信号が導出
されることになる。
【0024】第3の発明は、受動素子のみならず、イン
バーターの出力側に分周機能を有するフリップフロップ
回路、カウンター回路を有する能動的素子をICチップ
内に集積し、この能動素子を通過しないでそのまま出力
される第1の出力パッドと能動素子によって処理された
出力される第2の出力パッドとを具備する。
【0025】例えば、インバーターの出力側に、例えば
1つの1/2分周を行うフリップフロップ回路をICチ
ップに集積して、分周機能であるフリップフロップ回路
の前段部分から出力を第1の出力パッドQ1 から導出す
れば、原周波数fの発振信号が得られ、フリップフロッ
プ回路の後段から出力を出力パッドQ2 から導出すれ
ば、1/2に分周された周波数の発振信号が得られるこ
とになる。
【0026】第2の発明及び第3の発明では、特性の調
整のための選択対象となる受動素子や能動的素子の一端
は開放端となっており、実際には、ICチップ3上に選
択パッドとして現れている。そして、選択パッドS1
2 、S3 、S4 などをXT1 パッド、XT2 パッドに
接続する配線パターンやVssパッドに接続する配線パ
ターンに選択的に接続することによって、さらに、出力
パッドQ1 、Q2 の選択によっての水晶振動子接続用パ
ッドやVss用パッドと回路的に等価の外部配線パター
ンに接続することによって、種々の発振特性の発振出力
が得られることになり、ICチップの外部に外付けの電
子部品が減少し、発振器全体の小型化が達成される。ま
た、ICチップの汎用性が向上し、ICチップ3の管理
が軽減され、製造も簡単となる。
【0027】尚、ICチップの表面の選択パッドS1
2 、S3 、S4 がICチップの接合面であるチップ下
面に存在する場合には、プリント配線基板の配線パター
ンの一部に導体部材を付加したり、削除したりすること
によって選択を行っても構わない。
【0028】以上のように、本発明では、ICチップ
に、インバーター、複数特性の受動素子を集積し、所定
発振周波数に応じて、インバーターと複数特性の受動素
子との接続を選択して切り換えることによって、単一の
ICチップで複数種類の発振周波数に対応させることが
できる水晶発振器となる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の水晶発振器を図面
に基づいて説明する。図1は、水晶発振器の断面図であ
り、図2はICチップ3周囲の平面図であり、図3は本
発明の水晶発振器の等価回路図である。
【0030】本発明の水晶発振器10は、所定発振回路
が構成、即ち、配線パターン11が形成され、水晶振動
子XやICチップ3やその他の電子部品5が搭載された
プリント配線基板1と該プリント配線基板1を気密的に
収容・封止する容器体20とから構成されている。
【0031】プリント配線基板1は、例えば多層セラミ
ック回路基板などからなり、表面または、セラミック層
間に所定配線パターン16が配置されており、表面に
は、ICチップ3を収容する凹部31が形成されてい
る。
【0032】この凹部31内には、ICチップ3が接合
され、ICチップ3の各パッドが所定配線パターン11
〜16にワイヤボンディング細線Wを介して接続されて
いる。
【0033】また、プリント配線基板1の所定配線パタ
ーン11、12上には、水晶支持部材41、42を介し
て、水晶振動子Xが搭載されおり、また、所定配線パタ
ーンには、各電子部品5が配置されている。ここで、各
電子部品5とは、例えば供給用配線パターン13に接続
されるノイズ除去用のコンデンサなどが例示できる。
【0034】水晶振動子Xは、例えば、厚みすべり振動
モードとなる方位、所定周波数となる厚みの水晶辺の両
主面に、夫々振動電極が形成されて構成される。例え
ば、水晶振動子Xの基本波周波数は11MHzである。
この水晶振動子Xは、水晶振動子X支持部材41、42
を介して半田等の導電性接着材によって所定配線パター
ン11、12に接続する。これによって、水晶振動子X
は、プリント配線基板1上に、所定間隔をおいて架設さ
れることになる。
【0035】このようなプリント配線基板1からは、所
定配線パターン13〜16と接続したリード端子が容器
体20を貫通して外部に延出し、これらリード端子を介
して、発振器の動作に必要な電源、所定電位、信号など
が供給、出力されることになる。
【0036】容器体20は、例えば金属ステム21と金
属製ケース22などから成り、その接合部分はハーメッ
チック溶接、半田シールなどで強固に接合される。この
金属ステム上に上述のプリント配線基板1が接合搭載さ
れている。
【0037】尚、容器体の一部を上述のプリント配線基
板1と兼用することもできる。例えば、凹部をが形成さ
れた多層セラミック配線基板と筺体状の蓋体を用意し、
該蓋体で、凹部内に水晶振動子X、ICチップ3、電子
部品5を配置して、蓋体を用いて完全に被覆するようす
る。この蓋体の開口周囲と多層セラミック配線基板の周
囲とを低融点ガラスなどのシール部材で接合を行う。
【0038】次に、プリント配線基板1に構成された発
振回路とICチップ3の接続状態を説明する。
【0039】発振回路の一例として、図3に示すよう
に、水晶振動子Xと、1つのICチップ3とから主に構
成されている。
【0040】ICチップ3は、図3中、点線部分に示さ
れる回路構成部品が集積化されている。例えば、5つの
インバーターI1 〜I5 、インバーターI1 との接続状
態を選択的に切り換えることができる帰還抵抗成分
1 、R2 、負荷容量成分CG、CDから構成されて
る。これは、ICチップ3の集積形成技術に基づいて形
成され、シリコンなどの半導体基板に、P型、N型ドー
パントの注入、拡散、酸化膜の形成、除去、金属被膜の
形成などを繰り返して形成できる。そして、ICチップ
3の表面に、図中点線部分とその外部とを接続するため
の各種パッドが配置されている。これらのパッドとして
は、水晶振動子Xの両端と接続するXT1 パッド、XT
2 パッド、電源が供給されるVDDパッド(図3には示
していない)、アース電位のVssパッド、発振信号を
出力するQパッド、発振信号を一時的に停止させるため
の信号を入力するINHパッド、帰還抵抗成分R1 、R
2 を選択するための選択パッド(S1 パッド、S2 パッ
ド)を有している。
【0041】回路的には、XT1 パッドとXT2 パッド
との間に第1のインバーターI1 が接続されている。ま
た、第1のインバーターI1 の入力端は、負荷容量成分
CGを介してアース電位のVssパッドに接続されてい
る。同様に、第1のインバーターI1 の出力端は、負荷
容量成分CDを介してアース電位のVssパッドに接続
されていると同時に、インバーターI2 、I3 を介して
出力パッドであるQパッドに導出されている。さらに、
一方端が選択パッドS1 に接続された帰還抵抗成分R1
が、第1のインバーターI1 の出力端と負荷容量成分C
Dとの間に接続されている。同様に、一方端が選択パッ
ドS2 に接続された帰還抵抗成分R2 が、第1のインバ
ーターI1 の出力端と負荷容量成分CDとの間に接続さ
れている。
【0042】さらに、INHパッドと第3のインバータ
ーI3 との間に、2つのインバーターI4 、I5 が配置
されている。
【0043】このようなICチップ3は、図2に示すよ
うに、プリント配線基板1の凹部31内に接合・配置さ
れ、ワイヤボンディング細線Wによって各パッドと所定
配線パターン11〜16とが接続される。
【0044】例えば、ICチップ3のVDDパッドは、
プリント配線基板1の電源電位の配線パターン13に接
続され、Vssパッドはアース電位の配線パターン14
に接続され、Qパッドは発振信号の出力するための配線
パターン15に接続され、XT1 パッドは、水晶振動子
Xの一端側と電気的に接続する配線パターン11に接続
され、XT2 パッドは、水晶振動子Xの他端側と電気的
に接続する配線パターン12に接続され、INHパッド
は、発振動作を一時停止する信号が入力される配線パタ
ーン16に接続される。
【0045】次に、2つの帰還抵抗成分R1 、R2 の一
端である選択パッドS1 、S2 は、必要に応じて、イン
バーターI1 との接続状態を変えるために、XT1 パッ
ドと同様に水晶振動子Xの一端側と電気的に接続する配
線パターン11に、ワイヤボンディング細線W等によっ
て接続される。
【0046】例えば、帰還抵抗成分Rf1 は、8.2K
Ω、帰還抵抗成分Rf2 は、5.6KΩとした場合、選
択パッドS1 のみを、実質的にインバーターI1 の入力
端であるXT1 パッドが接続する配線パターン11に、
ワイヤボンディング細線Wを介して接続すれば、発振回
路の帰還抵抗成分はR1 のみが作用して8.2kΩとな
る。また、同様に選択パッドS2 のみを配線パターン1
1に接続すれば、発振回路の帰還抵抗成分はR2 のみが
作用して5.6kΩとなる。さらに、選択パッドS1
2 を配線パターン11にワイヤボンディング細線Wを
介して接続すれば、発振回路の帰還抵抗成分はR1 とR
2 の合成抵抗で作用して3.3kΩとなる。即ち、選択
パッドS1 、S2 と配線パターン11との選択的な接続
によって、合計3種類の帰還抵抗成分が得られることに
なる。
【0047】仮に、水晶振動子Xの基本波周波数を11
MHz、ICチップ31に集積化された負荷容量成分C
D、CGを夫々20pFとした場合、選択パッドS1
配線パターン11との接続によって、出力パッドQから
は、例えば33〜40MHzの発振の最適条件で出力を
導出することができる。また、選択パッドS2 と配線パ
ターン11との接続によって、出力パッドQからは、4
0.1〜50MHzの発振の最適条件で出力を導出する
ことができる。さらに、選択パッドS1 、S2と配線パ
ターン11との接続によって、出力パッドQからは、例
えば50.1〜68MHzの発振の最適条件で出力を導
出することができる。
【0048】このような選択は、選択パッドS1 、S2
と配線パターン11との接続は、例えば、ワイヤボンデ
ィング細線Wのボンディング接続位置の選択によって行
われ、これによって、複数種類の周波数の発振条件の最
適化が図れることになる。
【0049】上述の実施例によれば、1つのICチップ
3を用いて、受動素子である抵抗成分R1 、R2 を1つ
または両方選択することによって、1つのICチップ3
で3つの発振周波数が可能な水晶発振器が達成でき、I
Cチップ3の汎用性が向上し、ICチップ3の管理が非
常に容易となり、さらに少量多品種(多発振周波数)に
対応が容易となる。
【0050】尚、図3の実施例では、インバータI1
出力信号を2つのインバータI2 、I3 で反転制御し
て、元の位相の信号に変えている。これは、回路基板の
配線パターンなどのチェックを行うために、水晶発振器
の動作を停止させる必要がある。水晶発振器の動作の停
止は、水晶振動子Xの安定した発振の維持のために、イ
ンバーターI1 の動作を停止させるのではなく、インバ
ーターI1 の後段の動作を停止させている。このため、
発振インバータI1 から出力までを奇数のインバーター
で構成して、反転制御して、元の位相の信号に変えてい
る。
【0051】また、INHパッドから入力される信号が
ローレベルの期間中、インバーターI3 の動作が停止し
て、その結果、水晶発振器の出力は実質的に停止するこ
とになる。
【0052】次に、他の実施例について図4の発振回路
に基づいて説明する。
【0053】図4の発振回路においては、ICチップ3
は、5つのインバーターI1 〜I5、帰還抵抗成分R、
負荷容量成分CD、CG、分周機能を有するフリップフ
ロップ素子Fが集積化されている。
【0054】そして、分周機能を有するフリップフロッ
プ素子Fの入力端は、インバーターI3 と第1の出力パ
ッドであるQ1 パッドとの間に接続し、フリップフロッ
プ素子Fの出力端は第2の出力パッドであるQ2 パッド
となっている。
【0055】従って、ICチップ3のQ1 パッドからは
原発振信号が導出されて、ICチップ3のQ2 パッドか
らは原発振信号に対して1/2に分周した出力が導出さ
れている。
【0056】尚、図4では、分周機能の回路として、1
つのフリップフロップ素子Fを用いているが、2つ、3
つと多段に接続しても構わない。このようにすれば、第
2の出力であるQ2 パッドからは、原発振信号に対して
1/4、1/8に分周された出力が導出できる。また、
複数のフリップフロップ素子F・・・との間から夫々出
力パッドを導出させることによって、出力パッドである
1 パッド、Q2 パッド・・・の選択によって、原発振
信号、原発振信号に対して1/2の周波数の出力信号、
1/4の周波数の出力信号、1/8の周波数の出力信号
・・・が得られることになる。
【0057】また、分周方法として、ICチップ3に集
積したフリップフロップ素子で説明したが、ICチップ
3に集積したアンド、オアゲート、カウンター回路など
を組み合わせて、ロジック回路によって分周することも
できる。
【0058】次に、さらに他の実施例を図5の発振回路
に基づいて説明する。
【0059】図3に示す発振回路では、選択可能な受動
素子として帰還抵抗成分Rを対象としていたが、この実
施例では、帰還抵抗成分R以外に、受動素子である負荷
容量成分によって制御を可能にしたものである。
【0060】電源電圧VDDによって、発振出力の特性
(発振レベル)が変動してしまうことがある。また、電
源電圧VDDは、水晶発振器が実装される電子機器、通
信機器側の諸条件によって決定される場合が多い。
【0061】本実施例では、異なる電源電圧VDDであ
っても、安定した発振出力が得られるようにしたもので
ある。
【0062】ICチップ3は、5つのインバーターI1
〜I5 、帰還抵抗成分R、2つの選択可能状態な負荷容
量成分CD1 、CD2 、CG1 、CG2 が集積化されて
いる。
【0063】負荷容量成分CD1 は、その一端がインバ
ータI1 の出力端側に接続し、他端がアース電位(Vs
s)に接続されている。また、負荷容量成分CG1 は、
その一端がインバータI1 の入力端側に接続し、他端が
アース電位(Vss)に接続されている。
【0064】負荷容量成分CG2 は、その一端がインバ
ータI1 の入力端側に接続され、その他端が選択パッド
3 となっている。また、負荷容量成分CD2 は、その
一端がインバータI1 の入力側に接続し、その他端が選
択パッドS4 となっている。
【0065】即ち、選択パッドS3 、S4 が開放状態で
は、インバーターI1 の入力側、出力側には、負荷容量
成分は、夫々CG1 、CD1 のみが接続されている。
【0066】そして、選択パッドS3 、選択パッバS4
をVssパッドが接続するアース電位の配線パターン1
4にワイヤボンディング細線Wを介して夫々接続するこ
とによって、インバーターI1 の入力側の負荷容量成分
は、負荷容量成分CG1 とCG2 との合成容量が接続さ
れることになり、同時に、インバーターI1 の出力側の
負荷容量成分は、負荷容量成分CD1 とCD2 との合成
容量が接続されることになる。
【0067】例えば、負荷容量CG1 、CD1 を夫々1
0pF、負荷容量CG2 、CD2 を夫々10pFとして
おけば、電源電圧が3.3Vの場合、選択パッドS3
4を開放状態にしておき、また、電源電圧が5Vの場
合、選択パッドS3 、S4 をアース電位の配線パターン
16を接続すれば、各電源電圧VDDに応じた発振飛び
がなく安定した発振出力が得られる。
【0068】この実施例では、選択範囲が、負荷容量成
分CD2 、CG2 の接続か否かであるが、先の実施例の
ように、3以上の種類の負荷容量成分からの必ず1つ以
上を選択・接続するようにしても構わない。
【0069】以上の図3、図4、図5の説明から、IC
チップ3全体に、選択可能な複数の帰還抵抗成分、選択
可能な複数の負荷容量成分、分周機能と選択可能な出力
パッドを集積化しておけば、帰還抵抗成分の選択によっ
て、発振周波数の制御が、負荷容量成分の選択によっ
て、電源電圧に対応した適正の動作が、出力パッドの選
択によって、分周関係にある複数の発振出力が得られる
ことになり、従来、これらをICチップ3の外付けの電
子部品5などで行っていたことが、全てICチップ3に
集積化することが可能であるため、プリント配線基板1
に搭載する電子部品5の部品点数が減少し、同時に、配
線パターン11の引き回しパターンも簡略化して、水晶
発振器の小型化、汎用性に大きく貢献できるものとな
る。
【0070】図6は、本発明のさらに他の実施例の回路
図を示す。上述の実施例では、水晶振動子Xに対して、
基本波レベルの周波数帯域、また、3倍波レベルの周波
数帯域での発振を想定したものであるが、この実施例で
は、3倍波、5倍波、7倍波などの発振が可能となる。
【0071】ICチップ3は、5つのインバーターI1
〜I5 、帰還抵抗成分R、2つの負荷容量成分CG、C
D、選択可能なインダクタンス成分L1 、L2 が集積化
されている。
【0072】インダクタンス成分L1 、L2 は、その一
端がインバータI1 の出力端に接続し、他端は選択パッ
ドS5 、S6 となっている。
【0073】例えば、インダクタンス成分L1 、L2
他端が開放状態、即ち選択パッドS5 、S6 に何等の接
続がない場合には、帰還抵抗成分R、負荷容量成分C
G、CDのみで動作して、所定周波数(例えば3倍波)
の発振信号が出力パッドQから得られることになる。
【0074】また、選択パッドS5 とインバータI1
入力端側、即ち、XT1 パッドと配線パターン11にワ
イヤボンディング細線Wを介して接続した場合には、水
晶振動子Xに対して並列的にインダクタンス成分L1
付加されることになり、また、選択パッドS6 とインバ
ータI1 の入力端側、即ち、XT1 パッドと配線パター
ン11にワイヤボンディング細線Wを介して接続した場
合には、水晶振動子Xに対して並列的にインダクタンス
成分L2 が付加されることになり、、水晶振動子Xに対
して並列的にインダクタンス成分L2 を付加することが
でき、さらに、選択パッドS5 、S6 とインバータI1
の入力端側、即ち、XT1 パッドと配線パターン11に
ワイヤボンディング細線Wを介して接続した場合には、
水晶振動子Xに対して並列的にインダクタンス成分L1
とインダクタンス成分L2 との合成インダクタンス成分
が付加されることになる。
【0075】これによって、水晶振動子Xの5倍波、7
倍波の発振信号が同調して、強められることによって、
安定した5倍波、7倍波の発振が非常に安定した水晶発
振器が達成されることになる。
【0076】上述の各実施例において、選択パッドS1
〜S6 と所定配線パターン11との接続は、ワイヤボン
ディング細線Wによって行われるが、近時、フリップチ
ップ型ICチップ3が増加している。即ち、パッドはI
Cチップ3の下面側に配置されており、半田ボールなど
を介して電気的に接続される構造である。この場合に、
具体的な選択方法として、接続バンプの選択的な形成
や、配線パターン11、12、14側での導電性部材を
付加したり、切断したりすることによって行うことがで
きる。
【0077】また、図3において、抵抗成分R1 、R2
の一端はインバーターI1 の出力端に接続されて、その
他端は選択パッドS1 、S2 となっているが、これを抵
抗成分R1 、R2 の一端を選択パッドS1 、S2 とし
て、その他端をインバーターI1 の入力端に接続してお
き、選択パッドS1 、S2 をXT2 パッドと接続する配
線パターン12に選択的に接続するようにしてもよい。
また、配線パターン11や12を利用せず、選択パッド
1 、S2 とXT1 パッド又XT2 パッドに直接接続す
るようにしても構わない。
【0078】同様に、図5において、負荷容量成分CD
2 、CG2 の一端をVSSパッドに接続するようにし
て、その他端を選択パッドS3 、S4 としてもよい。こ
の場合には、選択パッドS3 、S4 はXT1 パッド、X
2 パッドが接続される配線パターン11、12に接続
する。または、XT1 パッド、XT2 パッドに直接接続
してもよい。
【0079】
【発明の効果】以上のように本発明では、ICチップに
発振回路を構成する受動素子を、複数の成分が得られる
ように集積して、選択パッドを用いて、インバーターと
の接続状態を選択的に切り換える事ができ、その接続状
態に応じた発振出力特性を導出することができる。
【0080】このため、ICチップの外部に接続する電
子部品の部品数を最小限にして、複数種類の発振特性を
1つのICチップで対応できるため、ICチップの汎用
性が向上し、同時に、水晶発振器の小型化が達成でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水晶発振器の断面図である。
【図2】本発明の水晶発振器のICチップの周辺の平面
図である。
【図3】本発明の水晶発振器の発振回路図である。
【図4】本発明の他の水晶発振器の発振回路図である。
【図5】本発明の別の水晶発振器の発振回路図である。
【図6】本発明のさらに別の水晶発振器の発振回路図で
ある。
【図7】典型的な水晶発振器の発振回路図である。
【符号の説明】
1・・・・プリント配線基板 2・・・容器体 3・・・ICチップ X・・・水晶振動子 I1 〜I5 ・・・インバーター R・・・・・・・帰還抵抗成分 CD、CG・・・負荷容量成分 F・・・・・・・フリップフロップ回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H03H 9/02 H03H 9/02 B 9/19 9/19 A

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の受動素子及びインバーターが集積
    されたICチップと、該ICチップのインバーターに接
    続される水晶振動子とから成り、各受動素子とインバー
    ターとの接続を切り換えることによって異なる特性の発
    振出力を導出する水晶発振器。
  2. 【請求項2】 前記複数の受動素子は、帰還抵抗成分、
    負荷容量成分、インダクタンス成分のうち、少なくとも
    1成分であることを特徴とする請求項1記載の水晶発振
    器。
  3. 【請求項3】 前記ICチップに分周機能を設けるとと
    もに、発振出力をそのまま導出する第1の出力パッド
    と、前記分周機能を介して該発振出力を所定分周率で分
    周した結果を導出する第2の出力パッドとを具備させた
    ことを特徴とする請求項1記載の水晶発振器。
JP4161996A 1996-02-28 1996-02-28 水晶発振器 Pending JPH09232870A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007084040A (ja) * 2005-09-19 2007-04-05 Hitachi Ltd 電子回路用ハウジング及びその構成方法

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JP2007084040A (ja) * 2005-09-19 2007-04-05 Hitachi Ltd 電子回路用ハウジング及びその構成方法

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A02 Decision of refusal

Effective date: 20040203

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