JPH09227666A - ポリエステルフィルム - Google Patents

ポリエステルフィルム

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JPH09227666A
JPH09227666A JP3221296A JP3221296A JPH09227666A JP H09227666 A JPH09227666 A JP H09227666A JP 3221296 A JP3221296 A JP 3221296A JP 3221296 A JP3221296 A JP 3221296A JP H09227666 A JPH09227666 A JP H09227666A
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JP
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aliphatic
mol
formula
polyester film
hydrocarbon group
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JP3221296A
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English (en)
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Keiko Miyazaki
景子 宮崎
Akihiko Sakai
昭彦 坂井
Megumi Kojima
めぐみ 小島
Hiroaki Yamaoka
弘明 山岡
Atsushi Kasai
厚 笠井
Tomomi Nakano
智美 中野
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱安定性と引張強度等の機械的特性に優れた
脂肪族ポリエステルフィルムの開発。 【解決手段】 下記(I)式で表される脂肪族オキシカ
ルボン酸単位0.02〜30モル%、下記(II)式で表
される脂肪族ジオール単位35〜49.99モル%、お
よび下記(III)式で表される脂肪族ジカルボン酸単位3
5〜49.99モル%からなり、かつ、数平均分子量が
1万〜20万の脂肪族ポリエステル共重合体を成形して
なるポリエステルフィルム。 (II)−O−R2 −O− (式中、R2 は2価の炭化水
素基) (III)−OC−R3 −CO− (式中、R3 は直接結合
または2価の脂肪族炭化水素基)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生分解性を有し、
実用上十分な高分子量と特定の溶融特性を有する脂肪族
ポリエステルを用いて成形された熱安定性および機械的
強度に優れた脂肪族ポリエステルフィルム及びその製造
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、フィルムの成形に用いられるポリ
エステルは、その数平均分子量が1万以上の高分子量ポ
リエステルである。この高分子量ポリエステルは、テレ
フタル酸とエチレングリコールまたは1,4−ブタンジ
オールとから調製された芳香族ポリエステルが一般的で
あり、脂肪族ポリエステルは極めて少なかった。脂肪族
ポリエステルが実用化されない理由としては、(1)脂
肪族ポリエステルは融点が比較的低いこと、(2)脂肪
族ポリエステルは通常知られた重縮合反応では数平均分
子量で15,000以上にならず、熱分解しやすく、数
平均分子量1万程度の分子量では実用上十分な強度が得
られなかったこと、などが挙げられる。
【0003】しかし、脂肪族ポリエステルは生分解性及
び透湿性の特性を有し、そのフィルム化技術の開発が要
請されている。脂肪族ポリエステルの技術としては、特
開平4−189822号公報、および特開平5−287
043号公報などに提案されているように、数平均分子
量が5,000以上、望ましくは10,000以上で、
末端基が実質的にヒドロキシル基であるポリエステルジ
オールに、その融点以上の溶融状態において、カップリ
ング剤としてのイソシアナートを添加することにより、
高分子量のウレタン結合を含む脂肪族ポリエステルが開
発されているが、この高分子量のウレタン結合を含む脂
肪族ポリエステルを用いてフィルム成形をした場合、ミ
クロゲルが発生したりするなどの問題がある。また上記
のようにイソシアネートが高分子鎖中にある場合、フィ
ルムの分解過程で毒性の強いジアミンが生成し土壌に蓄
積したり、食品等の包装材料として使用された場合に、
一部分解したジアミンが内容物を汚染するおそれがあ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、生分
解性を有し、実用上十分な高分子量を有し、熱安定性お
よび引張り強度等にすぐれたポリエステルフィルム及び
その製造法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
を解消し、生分解性を有すると同時に十分に実用に耐え
得る脂肪族ポリエステルを提供すべく、鋭意検討を行っ
た結果なされたもので、下記(I)式で表される脂肪族
オキシカルボン酸単位0.02〜30モル%、下記(I
I)式で表される脂肪族ジオール単位35〜49.99
モル%、および下記(III)式で表される脂肪族ジカルボ
ン酸単位35〜49.99モル%からなり、かつ、数平
均分子量が1万〜20万の脂肪族ポリエステル共重合体
を成形してなるポリエステルフィルム、 (II)−O−R2 −O− (式中、R2 は2価の炭化水
素基) (III)−OC−R3 −CO− (式中、R3 は直接結合
または2価の脂肪族炭化水素基) 及び、ゲルマニウム化合物からなる触媒の存在下に、脂
肪族ジオール、脂肪族ジカルボン酸若しくはその誘導体
及び脂肪族ジカルボン酸成分100モルに対し0.04
〜60モルの脂肪族オキシカルボン酸を共重合し、得ら
れた脂肪族ポリエステル樹脂を成形温度が120〜24
0℃の範囲において成形することを特徴とするポリエス
テルフィルムの製造方法を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明における上記(I)式の脂
肪族オキシカルボン酸単位に相当する脂肪族オキシカル
ボン酸の具体例としては、乳酸、グリコール酸、2−ヒ
ドロキシ−n−酪酸、2−ヒドロキシカプロン酸、2−
ヒドロキシ3,3−ジメチル酪酸、2−ヒドロキシ−3
−メチル酪酸、2−ヒドロキシイソカプロン酸、あるい
はこれらの混合物が挙げられる。これらの光学異性体が
存在する場合には、D体、L体、ラセミ体のいずれでも
よく、形態としては固体、液体、または水溶液であって
もよい。特に好ましいのは、原料入手の容易性から乳酸
である。これらは単独でも、二種以上の混合物として使
用することもできる。また上記(I)以外の脂肪族オキ
シカルボン酸との併用は差しつかえない。
【0007】本発明における上記(II)式の脂肪族ジオ
ール単位に相当する脂肪族ジオールとしては、式、HO
−R2 −OH、(式中、R2 は2価の脂肪族炭化水素
基、好ましくは、−(CH2 n −であり、nは2〜1
0の整数、好ましくは2〜6の整数、または炭素数3〜
10、好ましくは4〜6の2価の脂環式炭化水素基)で
表されるものをいう。その具体例としては、エチレング
リコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタン
ジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサ
ンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4
−シクロヘキサンジメタノールが好適に挙げられる。得
られる共重合体の物性の面から、特に1,4−ブタンジ
オールであることが好ましい。これらは単独でも、二種
以上の混合物として使用することもできる。
【0008】上記(III)式の脂肪族ジカルボン酸単位に
相当する脂肪族ジカルボン酸としては、式、HOOC−
3 −COOH、(式中、R3 は直接結合または2価の
脂肪族炭化水素基で表され、好ましくは、−(CH2
m −、ただしmは0〜10の整数、好ましくは0〜6の
整数)で表されるものをいう。その具体例としては、シ
ュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン
酸、ドデカン二酸、あるいはそのジメチルエステル等の
低級アルコールエステル、無水コハク酸、無水アジピン
酸等の酸無水物、またはこれらの混合物等が挙げられ
る。得られる共重合体の物性の面から、コハク酸、無水
コハク酸、およびそれらの混合物が特に好ましい。
【0009】本発明の脂肪族ジオールと脂肪族ジカルボ
ン酸と少量の脂肪族オキシカルボン酸とからなる高分子
量脂肪族ポリエステルの製造は、公知技術で行うことが
できる。このポリエステルを製造する際の重合反応は、
従来から採用されている適切な条件を設定することがで
き、特に制限されない。脂肪族ジオールの使用量は、ジ
カルボン酸の100モルに対し、実質的に等モルである
が、一般には、エステル化中の留出があることから、仕
込量は1〜20モル%過剰とされる。
【0010】共重合成分の脂肪族オキシカルボン酸の量
は、脂肪族ジカルボン酸またはその誘導体100モルに
対し、0.04〜60モルが好ましい。0.04モル未
満では添加効果が現われず高分子量の脂肪族ポリエステ
ルが得難くなり、60モルを越えると耐熱性、機械的特
性が不十分であり好ましくない。好ましくは1〜30モ
ル、より好ましくは3〜10モルである。乳酸の添加時
期・方法は、重縮合反応以前であれば特に限定されず、
例えば、(1)あらかじめ触媒を脂肪族オキシカルボン
酸溶液に溶解させた状態で添加する方法、(2)原料仕
込み時触媒を添加すると同時に添加する方法、などが挙
げられる。
【0011】本発明の脂肪族ポリエステル共重合体は、
ゲルマニウム触媒の存在下で製造される。ゲルマニウム
触媒としては、特に制限されるものではなく、酸化ゲル
マニウム、テトラアルコキシゲルマニウムなどの有機ゲ
ルマニウム化合物、塩化ゲルマニウムなどの無機ゲルマ
ニウム化合物が挙げられる。価格や入手の容易さなどか
ら、酸化ゲルマニウム、テトラエトキシゲルマニウム、
テトラブトキシゲルマニウムなどが好ましい。
【0012】この触媒の使用量は、使用するモノマー量
に対して0.001〜3重量%、より好ましくは0.0
05〜1.5重量%である。触媒の添加時期は、重縮合
以前であれば特に限定されないが、原料仕込み時に添加
しておいてもよく、減圧開始時に添加してもよい。原料
仕込み時に乳酸等の脂肪族オキシカルボン酸と同時に添
加するか、または脂肪族オキシカルボン酸水溶液に触媒
を溶解して添加するのが、特に好ましい。またゲルマニ
ウム触媒を使用した上での他の触媒の併用は差しつかえ
ない。
【0013】脂肪族ポリエステル共重合体を製造する際
の温度、時間、圧力などの条件は、温度が150〜26
0℃、好ましくは180〜230℃の範囲で選ぶのがよ
く、重合時間は2時間以上、好ましくは4〜15時間の
範囲で選ぶのがよい。減圧度は10mmHg以下、より
好ましくは2mmHg以下で選ぶのがよい。本発明の脂
肪族ポリエステル共重合体の組成比は、(II)式の脂肪
族ジオール単位と(III)式の脂肪族ジカルボン酸単位と
が、各々35〜49.99モル%の範囲、好ましくは4
0〜49.75モル%、より好ましくは45〜49.5
モル%の範囲で選ばれる。脂肪族ジオール単位と脂肪族
ジカルボン酸単位のモル比が実質的に等しいことが望ま
しい。
【0014】また、(I)式の脂肪族オキシカルボン酸
単位は0.02〜30モル%の範囲で選ぶのがよい。脂
肪族オキシカルボン酸が30モル%を超えると耐熱性、
機械的特性が不十分であり、また0.02モル%以下だ
と添加効果が現れない。上記範囲で好ましいのは0.5
〜20モル%、より好ましくは1〜10モル%の範囲で
ある。また、本発明の脂肪族ポリエステル共重合体の数
平均分子量は1万〜20万、好ましくは3万〜20万で
ある。
【0015】また本発明の効果を損なわない限り、本発
明の脂肪族ポリエステル共重合体に他の共重合成分を導
入することができる。他の共重合成分としては、例えば
3官能または4官能の多価アルコール、多価オキシカル
ボン酸、多価カルボン酸などが溶融粘度を高めることが
でき、好ましい。3官能の多価アルコール成分として
は、トリメチロールプロパン、グリセリンまたはその無
水物が代表的であり、4官能の多価アルコールとしては
ペンタエリスリットが代表的である。3官能のオキシカ
ルボン酸は、リンゴ酸が実用上有利であり、4官能のオ
キシカルボン酸としては市販品が容易に、かつ低コスト
に入手できるところからクエン酸、酒石酸が実用的であ
る。3官能の多価カルボン酸としては、無水トリメリッ
ト酸、トリメシン酸、プロパントリカルボン酸があげら
れ、4官能の多価カルボン酸としては、ピロメリット
酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、シクロペ
ンタンテトラカルボン酸無水物等が挙げられる。
【0016】得られる脂肪族ポリエステルの物性から、
リンゴ酸、トリメチロールプロパン、グリセリンが特に
好ましい。多官能成分の使用割合は、全脂肪族ジカルボ
ン酸100モルに対し、0.001モル以上5モル以
下、好ましくは0.01モル以上2.5モル以下、より
好ましくは0.1モル以上1.0モル以下である。多官
能成分が0.001モルより少ないと添加効果が現れ
ず、5モルより多いと反応中ゲル化する可能性が増大す
る。また、脂肪族ポリエステル樹脂には、常法に従い、
結晶核剤、滑剤、着色剤、離型剤、抗酸化剤、無機フィ
ラー、有機フィラー、紫外線安定剤、顔料、帯電防止
剤、蛍光剤、他のポリマーなど、必要に応じ添加するこ
とができる。本脂肪族ポリエステル樹脂は温度190
℃、せん断速度100(sec-1)における溶融粘度は
2,000〜50,000ポイズ、融点が70〜180
℃であることが望ましい。
【0017】本発明の脂肪族ポリエステルフィルムの成
形方法は、通常のフィルムの成形方法に準じて行なえば
よく、円形ダイによるインフレーション成形、T−ダイ
によるT−ダイ成形等を適宜採用すれば良い。フィルム
の肉厚は制限はない。従って、目的に応じて一般にシー
トと称される肉厚のフィルムであってもよい。成形温度
は120〜240℃の範囲が一般的である。上記未延伸
フィルムは必要に応じて延伸される。延伸温度は、該樹
脂のDSCによる融点温度−50℃から融点の温度で延
伸され、一軸延伸であっても二軸延伸でもよい。延伸倍
率は面積倍率で2倍以上、延伸方法としてはロール延
伸、バッチ延伸、テンターによる延伸等公知の方法で実
施して構わない。本発明で得られたフィルムは強靱で生
分解性を有し、また透湿性も有しているため、食品包装
用フィルム、シート、農業用マルチフィルム、シート、
土木用保護シート、レインコート、紙おむつ等に利用で
きる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はその要旨を超えない限り、これら実施例
に限定されるものではない。なお、以下の例における特
性値及び物性値は、次の方法により測定した。
【0019】(1)数平均分子量(Mn);GPC法に
よって測定した。サンプルをクロロホルムに溶解し、東
ソー社製GPC HLC−8020を用いてポリスチレ
ン換算により測定した。カラムはPLgel−10μ−
MIXを使用した。 (2)ポリマー組成;1H−NMR法により、得られた
スペクトルの面積比により組成を計算した。 (3)熱的性質;DSC法(昇温速度16℃/minで
窒素下で測定)により融点を求めた。 (4)溶融粘度;ノズル径が1.0mmであり、L/D
=10のノズルを用い、樹脂温度190℃で測定したせ
ん断速度と見かけ粘度のグラフより、せん断速度100
sec-1の時の粘度を求めた。
【0020】(5)ヘイズ;JIS K7105に準ず
る。 (6)透湿度;JIS K7129に準ずる。 (7)引張り(A);JIS K7127に準ずる。 (8)引張り(B);JIS Z1702 (9)衝撃強度;パンクチャーテスト (10)引き裂き強度;JIS P8116に準ずる。 (11)エルメン引裂;JIS K7128 (12)重量保持率(%) 条件:最大容水量の65%
に調湿した耕作土の入ったカップに試験片フィルム(2
×2cm片、厚さ0.35mm)を埋設し、30℃、暗
所静置でインキュベートを行なった。6カ月後に取り出
しフィルムを水洗、一昼夜乾燥後重量を測定し、次の式
により重量保持率を算出し、生分解性の目安とした。 重量保持率(%)=W2 /W1 ×100 W1 ;埋設前の初期重量 W2 ;埋設後の重量 (13)ヒートシール強度;125℃、2kg、1秒間
ヒートシールしたサンプルを、500mm/minで引
張り試験を行った。
【0021】[実施例1]攪拌装置、窒素導入管、加熱
装置、温度計、助剤添加口を備えた容量30リットルの
反応容器に、コハク酸を137kg、1,4−ブタンジ
オールを123リットル、酸化ゲルマニウムをあらかじ
め1重量%溶解させた90%DL乳酸水溶液7.43k
g、DLリンゴ酸0.23kg、スパータルクSG95
(日本タルク社製)0.2kgを仕込んだ。容器内容物
を攪拌下、窒素ガスを導入し、窒素ガス雰囲気下180
℃に昇温し、この温度で30分間反応させたあと、22
0℃に昇温し、30分反応させた。引き続いて温度を2
30℃とし、0.5mmHgの減圧下において2時間重
合を行った。
【0022】得られたポリエステルの数平均分子量Mn
は、65,900であった。また融点は108℃であっ
た。さらに、1H−NMRによるポリマー組成は、乳酸
単位6.2モル%、1,4−ブタンジオール単位47.
2モル%、コハク酸単位46.6モル%であった。ま
た、せん断速度100sec-1における溶融粘度は50
00ポイズであった。得られた脂肪族ポリエステル樹脂
を、(株)プラ技研の40mm押出機に600mm幅の
Tダイスを取り付け、140℃で樹脂を押出した。それ
を15℃に温調した直径500mmの冷却ロールにキャ
ストし厚さ約20μmのフィルムを得た。
【0023】[実施例2]実施例1で製造した脂肪族ポ
リエステル樹脂を、(株)プラ技研の40mm押出機に
600mm幅のTダイスを取り付け、140℃で樹脂を
押出した。それを15℃に温調した直径500mmの冷
却ロールにキャストし、引き続いて直流光電圧安定装置
を用い+7KVに印加させたタングステンワイヤーを溶
融樹脂表面に近づけ冷却ロールへの密着を行わせて20
0μmの未延伸フィルムを得た。未延伸フィルムは東洋
精機(株)の卓上2軸延伸機を使用し90℃で15秒間
予熱し二方向同時に各々2.5倍延伸し約30μmのフ
ィルムを得た。
【0024】[比較例1]実施例2で使用したのと同じ
反応容器に、コハク酸を59.1g、1,4−ブタンジ
オールを47.3g、酸化ゲルマニウムを0.05g仕
込を仕込んだ。容器内容物を攪拌下、窒素ガスを導入
し、窒素ガス雰囲気下185℃に昇温し、この温度で5
0分間反応させたあと、20mmHgの減圧下において
2時間反応させた。引き続いて温度を220℃とし、
0.5mmHgの減圧下において4時間重合を行った。
得られたポリエステルのMnは、1,500であり、フ
ィルム化不能であった。実施例1および2で得られた脂
肪族ポリエステルフィルムの物性値は表1に示した。
【0025】
【表1】
【0026】[実施例3]実施例1で製造した脂肪族ポ
リエステル樹脂を、40mm押出機内で溶融し、ダイ径
が75mmでリップ巾が1mmのインフレダイより13
0℃で筒状に押し出し、バブルの内部に空気を吹き込ん
でブロー比2まで膨張させ、肉厚が約30μmのフィル
ムを得た。実施例3で得られた脂肪族ポリエステルフィ
ルムの物性値は表2に示した。
【0027】
【表2】
【0028】
【発明の効果】本発明は、次のような特別に有利な効果
を奏し、その産業上の利用価値は極めて大である。 1.本発明に係る脂肪族ポリエステルフィルムは、実用
上十分な高分子量を有し、汎用プラスチック成形法で目
的の成形品に成形可能であり、優れた熱安定性と、優れ
た引張り強度等の物性を有する。 2.本発明に係る脂肪族ポリエステルフィルムは、生分
解性を有するため、コンポストとして再利用することが
できる。また埋め立て処理の場合にもゴミ容量の低減化
に役立ち、さらに焼却処理の際にもポリエチレン、ポリ
プロピレン等のポリオレフィンと比較して燃焼発熱量が
低く、廃棄の問題の少ないフィルムである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 67:00 (72)発明者 山岡 弘明 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内 (72)発明者 笠井 厚 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内 (72)発明者 中野 智美 三重県四日市市東邦町1番地 三菱化学株 式会社四日市総合研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(I)式で表される脂肪族オキシカ
    ルボン酸単位0.02〜30モル%、下記(II)式で表
    される脂肪族ジオール単位35〜49.99モル%、お
    よび下記(III)式で表される脂肪族ジカルボン酸単位3
    5〜49.99モル%からなり、かつ、数平均分子量が
    1万〜20万の脂肪族ポリエステル共重合体を成形して
    なるポリエステルフィルム。 (II)−O−R2 −O− (式中、R2 は2価の炭化水
    素基) (III)−OC−R3 −CO− (式中、R3 は直接結合
    または2価の脂肪族炭化水素基)
  2. 【請求項2】 脂肪族ポリエステル共重合体が190
    ℃、せん断速度100(sec-1)における溶融粘度が
    2000〜50,000ポイズであり、融点が70〜1
    80℃である請求項1記載のポリエステルフィルム。
  3. 【請求項3】 (II)式における−R2 −が−(C
    2 n −(式中、nは2〜10の整数)で表される2
    価の脂肪族炭化水素基または炭素数3〜10の2価の脂
    環式炭化水素基であり、(III)式における−R3 −が−
    (CH2 m −(式中、mは0〜10の整数)で表され
    る直接結合または2価の脂肪族炭化水素基である請求項
    1記載のポリエステルフィルム。
  4. 【請求項4】 (I)式が乳酸単位であることを特徴と
    する、請求項1〜3のいずれかに記載のポリエステルフ
    ィルム。
  5. 【請求項5】 (I)式が乳酸単位、(II)式が1,4
    −ブタンジオール単位であることを特徴とする、請求項
    1ないし3のいずれかに記載のポリエステルフィルム。
  6. 【請求項6】 ゲルマニウム化合物からなる触媒の存在
    下に、脂肪族ジオール、脂肪族ジカルボン酸若しくはそ
    の誘導体及び脂肪族ジカルボン酸成分100モルに対し
    0.04〜60モルの脂肪族オキシカルボン酸を共重合
    し、得られた脂肪族ポリエステル樹脂を成形温度が12
    0〜240℃の範囲において成形することを特徴とする
    ポリエステルフィルムの製造方法。
  7. 【請求項7】 ゲルマニウム化合物からなる触媒の存在
    下に、脂肪族ジオール、脂肪族ジカルボン酸またはその
    誘導体及び脂肪族ジカルボン酸成分100モルに対し
    0.04〜60モルの脂肪族オキシカルボン酸を共重合
    し、得られた脂肪族ポリエステル樹脂を成形温度が12
    0〜240℃の範囲において成形した後、融点〜(融点
    −50)℃の範囲において面積倍率で2倍以上延伸する
    ことを特徴とするポリエステルフィルムの製造方法。
JP3221296A 1996-02-20 1996-02-20 ポリエステルフィルム Pending JPH09227666A (ja)

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