JPH09226093A

JPH09226093A - スキージ装置

Info

Publication number: JPH09226093A
Application number: JP8034682A
Authority: JP
Inventors: Okie Tani; 興衛谷
Original assignee: Tani Denkikogyo Co Ltd
Current assignee: Tani Denkikogyo Co Ltd
Priority date: 1996-02-22
Filing date: 1996-02-22
Publication date: 1997-09-02

Abstract

(57)【要約】【課題】本発明は、ハウジング型スキージ装置の、多
様な用途展開を可能にする該装置の提供を主たる目的と
する。【解決手段】上記目的達成の為、本発明に基づくスキ
ージ装置では、２本のシリンダーを１組とする材料の混
練・送給の要素を基本に、円筒形の材料格納ユニットや
該ユニットと分離されて構成されるスキージブレード部
に多様な機構を設けている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電子回路基板上に
電子部品が装着される前に、所定位置に半田ペーストを
印刷媒体を介して載着させる等各種印刷材料を用いた印
刷装置に用いられるスキージ装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】電子回路基板上への印刷材料としての半
田ペーストを載置させる印刷装置に用いられるスキージ
装置には、大別して以下の二つのものがある。一つは、
十分以前から知られているものでポリウレタン系樹脂等
の硬貨プラスチック材からなる薄板状直方体のスキージ
ブレードを用い、印刷版としての印刷媒体主表上面に載
置され該ブレードの直前にある印刷材料を、前記印刷版
上面を摺動しつつ該印刷版の開口部を介して、被印刷物
としてのプリント基板（以下、Ｐ−板と略称）上に刷り
込んで行くものである。尚、上記印刷終了後、上記版上
に載置された上記材料を回収しつつ、復路印刷するため
上記ブレードとほぼ同一構造のものが印刷方向に沿って
前後に設けられた構造の装置もある。但し、印刷方向に
沿って前後に設けられた上記２組のブレードはあくまで
各々独立にかつ単一の機能即ち、自らの直前にある印刷
材料を押し出しつつ、Ｐ−板上に刷り込んで行く働きを
なす。一方、二番目のものは、前者の装置で用いられる
ブレードの厚みが数ｍｍ以上あるのに対し、該厚みが
０．１ｍｍから高々０．２ｍｍ程度の極めて薄い鋼板製
の短冊状ブレードが、印刷方向に沿って前後に各１枚計
２枚１組として、ハウジング構造を有するスキージ装置
の最下部に設けられスキージブレード部と呼ばれるもの
を形成する。そして印刷の開始と共に、チャンバーと呼
ばれる印刷材料の収納部から該スキージブレード部迄送
給された該材料を、それ迄前記２枚１組のブレードが協
力して印刷媒体主表上面への出口を閉鎖・収納していた
状態から該上面に向かって開口して送り出す。印刷の終
了と共に、前記１組のブレードが再び相協力して、上記
余剰の材料を回収し上記収納部へ返戻するものである。

【０００３】尚、前項で述べたスキージ装置の従来例の
内、前者を非ハウジング型と名付けその構造は文献（特
公平１−１９２７５）のものが一般的である。後者にお
けるチャンバーやハウジング構造及び該構造を有するス
キージ装置の概念・意味・構造は文献（特願平５−３９
２２２）に詳しい。例えば、本発明で言うチャンバーと
は前項の後半にも述べたように、印刷材料を収納できる
部屋の意味であり、該部屋の印刷方向に沿って前方・後
方にある壁は同時にスキージ装置全体の前方・後方のブ
ロックの内壁に各々相当する。上記チャンバーの下方即
ち印刷媒体主表上面に向かっての印刷材料の供給は前記
後壁の一部である可動壁に取り付けられた上記後ブレー
ドが後方に動き、前記前壁に固定されている前ブレード
との間に形成される開口部を通してなされる。当然、上
記印刷材料が、徒に、上記チャンバーから逸出しない為
に上記前方・後方の各ブロックを連結する側壁及び上記
スキージブレードの長さ方向即ち印刷方向と直交し印刷
媒体の巾方向（以下、巾方向と略称）に平行な方向のス
キージブレード部の両端部にも補助側壁が設けられる。
その結果、印刷材料や該材料特性調整用の不活性ガスや
溶剤等のスキージ装置内ないしはチャンバー内への送給
口を除けば、上記各壁と天井と併せて、外気とは直接に
触れない内部構造即ちハウジング構造を有すると言う意
味で、後者の装置がハウジング型と名付けられたもので
ある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】前項に説明したハウジ
ング型スキージ装置は、一種の閉じたシステムとして、
印刷材料特性の安定と高効率使用という特徴を生かし、
近年の導体線路の高精細化に対応しうるものとして期待
されつつある。本発明は、該ハウジング型スキージ装置
の一層の有用化を図る為に、上記ハウジング体の小型化
及び簡単な構成で多様な機能を果しうる該装置の提供を
目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に基づくスキージ装置は、まず、従来のハウ
ジング型スキージ装置を印刷材料を混練・送給しうる印
刷材料格納部と該格納部から送給された該材料を印刷媒
体としてのスクリーン版上に刷り込んで行くスキージブ
レード部（以下、ブレード部と略称）との２個の構造体
に分離すると共に、前記格納部を前記スクリーンの巾方
向に筒長方向を持つ円筒形状の格納ユニット（以下、ユ
ニットと略称）に変改する。

【０００６】そして、円筒形ユニットの内部には、印刷
材料の混練・送給の手段として２本のシリンダーが各々
その一端はインターナルギアーに他端は円板状外側板に
結合されて設けられる。

【０００７】次いで、印刷材料（以下、材料と略称）の
ユニットへの出入りを規制する該材料送・受給用開口部
の構造が、まず、該ユニット内に内側板を設けて筒長に
沿って動かしたり、ユニットの周面に設けた材料受給口
に送給口を兼用させたり、筒内左右の側板を結合する補
強板の他に、周面を持たないユニットの上面全体を材料
受給用開口部を有する上蓋で覆ったり、ユニットが上部
に材料受給口を、下部に該送給口を各々持つ外筒を有し
たりするものから成る。

【０００８】続いて、ユニットの外筒を２層構造にした
り、中空構造や合成樹脂で構成する。

【０００９】更に、ブレード部については、後ブレード
の巾より前ブレードのそれを短くしたり、該ブレードを
その長さ方向に沿って一様に、ユニット内に出入りさせ
たり、ブレード部に振動子等の加振手段を設けたりす
る。

【００１０】そして更に、ユニット内の左右側板に、材
料掻き落とし用ブレードを設けることもできる。

【００１１】次いで更に、上記迄の各手段を有するユニ
ットを従来の方形状ハウジング体に内蔵させることもで
きる。

【００１２】続いて更に、ブレード部に、ブレードのス
クリーン面に対する傾きを反転させたり、２組のブレー
ドを設けてそれらを互いに、同じくスクリーンに対する
傾きを反転させるための手段を設けたりもできる。

【００１３】上記のように構成されたスキージ装置で
は、材料格納用のユニットと該材料をスキージするブレ
ード部とが分離されるため、より多様な機能を保たせる
ことが可能になると共に、ユニットが円筒形のハウジン
グ体ともなりうるので、簡易な構成で形状の小型化も図
れる。

【００１４】そして、材料の送・受給用開口部が様々に
構成されるので、多様な用途に対応した装置の設計が可
能となる。

【００１５】次いで、ユニットの外筒が真空法や熱交換
法を利用できる中空型や、合成樹脂部材などで構成され
た場合には、断熱や熱交換を行い該効果を発揮して、材
料の温度制御をより良くすることができる。

【００１６】続いて、ブレード部にも様々な構成・手段
が加えられることにより、材料のスクリーン上への移送
が速められる。

【００１７】更に、ユニット内側板に取り付けられた材
料掻き落とし用ブレードが、前記ユニットの外筒内壁に
付着した該材料を、掻き落とすと同時に、ユニット内の
材料と共に、再度混練のため送給することもできるので
ある。

【００１８】更にまた、本発明に基づくスキージ装置に
用いられる各種円筒形ユニットが、従来の方形状ハウジ
ング型スキージ装置の該ハウジング体に内蔵された場合
には、前記ハウジング型の機能の内、主として、材料の
混練・送給の多様な方法ないし仕組みを可能にする。

【００１９】続いて更に、ブレード部に、印刷方向に沿
って前後に各１枚計２枚を１組とするブレードのスクリ
ーン面に対する傾きを、印刷方向毎に反転させたり、上
記ブレードの組を前記の傾きを互いに逆にして２組設
け、やはり印刷方向毎に、相互に使い分けることで、各
々、往復印刷が可能となる。

【００２０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の要旨について、実
施例に基づき図面を参照しながら説明する。但し、請求
項１に対応する図面のみは省略されている。即ち、該請
求項は、本発明の各例に共通な基本コンセプトを表す。
即ち、従来の方形状ハウジング構造のスキージ装置の場
合と異なり、印刷材料の混練・送給を専らとするユニッ
トとスキージ作用を主担とするブレード部とが、画然と
分かれて、二体として存在すること、そして上記ユニッ
トが円筒形であることの２点がその内容となる。尚、本
発明でブレード厚（ｔ）については必ずしも超薄刃（ｔ
≒０．１ｍｍ〜０．２ｍｍ）の場合に限られずスクリー
ン版の最小開口サイズや印刷版の要求精度如何ではｔ≒
１〜３ｍｍ程度の厚刃も使用できる。

【００２１】図１が請求項２に対応するもので、スキー
ジ装置の主構成要素である円筒形状の材料格納ユニット
の、印刷方向から見た縦断面図である。符号１，２は表
面研磨処理を受けたシリンダーで筒長方向に一様に面対
しているが後述（図１１参照）のように隔壁ないし中間
体を介して面対することもある。尚、面対のギャップ
は、回動時の“ブレ”を考慮しても高々１ｍｍ以下で、
隔壁先端部とのそれも全く同様である。該周面上に置か
れた材料を相互に内側に回動しながら混練し、該回動を
継続しながらもしくは停止して両シリンダーを一体とし
て、両者の中心線を回転軸として回動させ、ブレード部
へ前記混練済みの材料を送給しうるものである。該シリ
ンダーの材質については特に制限は無いが対象材料によ
っては、例えば腐食性の強い半田ペースト等では鉄材に
クロムメッキ処理をする等の必要はある。但し本数につ
いては、２本１組としてｎ組（ｎ：自然数）即ち２ｎ本
で良く、大円の中心の廻りに上記ｎ組を衛星状に配置す
ればよい。符号３，４は各々インターナルギアーの外と
内を表し、上記シリンダーの一端には４が取り付けられ
ている。５が上記４に対応する他端に設けられた軸受け
としての外側板で、三者に共通なハイフォン付き添字は
上記シリンダーの番号に対応する（以下、同様）。符号
６が、５のすぐ内側近傍に設けられた内側板を表しその
添字Ｌ，Ｒは左右を意味する（以下同様）。７は一種の
伝達棒で、外側板５の外周面に刻まれたギアーと結合す
る小ギアーとを左右の両端部に、中央部に駆動用モータ
ー（Ｍ_C）のギアーと直結するギアーを各々有する。モ
ーターＭ_Cは左右のＭ_L，Ｍ_Rが各々左右のインターナル
ギアーの外歯車を回転させるためのものであるのに対
し、２本のシリンダーを記述の如く、一体として回動さ
せるためのものである。符号Ｇは、コンセプトとしての
材料格納部を意味する。即ち、後述の如く、ユニットと
しての円筒の外側板に連なる周筒を有する場合も有さな
い場合も含むもので、図１及び図２および図４及び図１
１（符号の図示略）の場合が周筒無しの場合、他は有り
の場合に対応する。総じて、図１は本発明の骨子をなす
もので、特に断らない限り、材料の混練・送給を行う格
納部としてのユニットの基本形となる。

【００２２】図２は請求項３に対応するもので、ユニッ
トの断面を、図１におけるシリンダー（１，２）を一体
に９０°廻した方向から眺めた縦断面図である。但し、
説明を分かり易くするため、シリンダーの図示が略され
ているもので、図１の場合と同一の符号については、同
様の意味を表す。８は内側板を掴むチャックで筒長方向
に沿って材料の送給口長を伸縮するため、駆動用側板
（９）に結合され、外側板９は、互いに左右逆向きに切
られた駆動用ねじ（１０）の回動に伴い、左右の内側板
（６）が相互に接近もしくは遠離する。この動きの故
に、図１の符号６にプライムを付したものである。ねじ
１０の回転のための駆動源はモーターＭ_Vである。１０
のハッチが左右逆向きなのも、上記のねじの向きに対応
している。水平線の縞模様は、いずれも、図１と同様、
回転を伝えるギアーである。但し、駆動用側板９の駆動
用ねじ１０と結合する部分の内側に切られたねじの図示
は略されている。本発明におけるスキージ装置のユニッ
トでは、本図又は図１のいずれかが必ず用いられること
になる。尚、シリンダーの面対部に隔壁が入りうる場合
も含まれることは前項で述べた通りである。

【００２３】図３〜５は、材料の送受給に関する様々な
構造のユニットの実施例で、各図に共通に外観の斜視図
以外は、各側板等、一切省略されている。まず図３にお
ける符号１１はいわゆるユニットで、対するこの場合の
Ｇは円筒形ユニットの周筒を持つ場合の材料格納部を意
味している。１２が巾ｗを有するスリット状の材料受給
口で、半回転してブレード部への送給口となる送受給口
兼用型ユニットである。図４の１３は、周筒を持たない
格納部Ｇの上蓋で、材料の受給口がＥである。１４は、
円筒形ユニットの各側板を連結して、補強する補強板を
意味し、図のハッチ部だけに限定される訳ではない。上
蓋１３は図３における１１の様に回動したりするもので
はない。対して、図５では材料の受給口（Ｅ）と送給口
（１６）が上下に分かれたユニット外の外筒（１５）を
表している。敢えて説明を加えると、図１ないし２の基
本形状のユニットが回動して、１５は固定したまま、材
料の受給と送給が行われるタイプである。各図はそれぞ
れ請求項４〜６に対応する。

【００２４】図６，７は各々ユニットの外観を示す斜視
図である。図６の符号１７は二層に分かれた外筒で、添
字（ｕ，ｌ）は例図の如く上下に分かれた場合に対応す
る。Ｊは一般に、雌雄に分かれたグリップスライドで、
図では１７_uに所属するＪ₁，Ｊ₂と１７₁に所属する
Ｊ₃，Ｊ₄とがそれぞれＪ₁とＪ₃及びＪ₂とＪ₄との如く結
合することを表している。図７の１５′は、材質が金属
の場合には中空型、非金属の材質では合成樹脂等を利用
して断熱構造とする意味でプライムを付したものであ
る。括弧内にも記した如く、図６の二層構造及び図７の
断熱構造は各々請求項７，８に対応するもので、共に、
本発明におけるユニットの外筒に対してすべて適用でき
る。

【００２５】図８〜１０は、ユニットと並ぶスキージ装
置の主構成要素たるブレード部に関するもので、共に、
材料をユニットからいかに迅速にブレード部へ送給ない
し移送するかという課題達成を目的とし、いずれも、円
筒形ユニットの印刷方向（Ｐ）に垂直でスクリーン
（Ｓ）の巾方向に平行な断面を表している。符号１６は
ブレード部へ材料を送給するユニットの開口部を、Ｂは
ブレード（Ｂ′）を含むブレード部をそれぞれ表してい
る。添字Ｌ，Ｒは図８以降、最終図面（図１４）に至る
迄、常に、Ｐに沿って各々後方にあるもの及び前方にあ
るものをそれぞれ表す。図８では、前方のブレードの巾
が後方のそれより若干短く構成されている。そのためＧ
の中を時計廻り（ＣＷ）で降りて１６から送給された材
料はまず後方ブレードの先端にぶつかり、後続の材料も
該ブレード部への移送が速められ該ブレード面に沿って
Ｓ上へ流下しやすくなるのである。図９は上記の機能
を、材料が１６へ送給される毎に、後ブレードを１６に
差し入れることにより同様に果そうとするもので、図に
おけるＤはｄに比べほぼ等しいか若干小さいように構成
される。これによって、材料がＧ内で時計廻りにスムー
スに送給されうるのである。図１０は、前後のブレード
の巾寸法を変えず、後ブレードを１６に出入りさせるこ
ともなく、実質的に、同様な働きをさせるため、少なく
とも１枚のブレードに振動を生じさせる為の加振手段
（Ｖ）、例えば、圧電振動子板等を装着させたもので、
図では、後ブレードに設けられた場合が示されている。
各図はそれぞれ請求項９〜１１に対応する。

【００２６】図１１は、前図迄と同様な断面図ではある
が、その目的とする機能はかなり異なる。即ち、本発明
における基本コンセプトたるユニットの外筒（１５）の
内壁に付着した材料を掻き落とすと共に該付着材料と併
せて材料の１６への送給をより効率よく行う為の掻き落
としブレード（Ｃ_u，Ｃ₁）を内側板（図示略）にΠの字
に似た水平バーとして取り付けたものである。Ｏ₁，Ｏ₂
は材料の混練・送給用シリンダー（１，２）の円心を各
々表し、１，２が中間体としての隔壁（１８）を介して
面対する例で、既に図１の説明でもふれている。本図の
例では、ユニットは周筒を持たない場合に相当し請求項
１２に対応する。

【００２７】図１２は、円筒形ユニットが、従来の方形
状ハウジング体Ｈ（特願平５−３９２２２参照）に内蔵
された例の、前図迄と同様な断面図である。本実施例
は、既出願例（特許出願整理番号：０６０６２７１参
照）と発想に於いて類似するが、内蔵ユニットの構造及
び内蔵の仕組みが全く異なる。即ち、符号Ｒは、一種の
補助ローラーとして、ユニットの材料送給用開口部１６
から２枚のブレード（Ｂ′_L，Ｂ′_R）から成るブレード
部への送給を助ける。この様子が点線で模図的に示され
ている。符号Ｗは上記ハウジング体（Ｈ）の上部の図示
が略されていることを表す。

【００２８】図１３，１４は前項迄の発明例を往復印刷
用に構成した実施例で、断面図の方向はやはり前図迄と
同様である。図１３の符号Ｋ₁及び図１４の符号Ｋ₂，Ｋ
₃で示される斜線部はいずれも、エアーシリンダーやモ
ーターを利用した一種の回動手段を意味するコンセンプ
ト図である。図１３はＰに沿って前後に各１枚計２枚の
ブレードを１組とするブレード部を使って往復印刷する
場合で、その駆動機構については様々なものが考えられ
る（特許出願整理番号：０６０６０９１参照）。図１４
は、上記のブレードの組を２組用いた場合の例で、括弧
付きの添字（１，２）はその組数に対応し、各組の印刷
版としてのスクリーン（Ｓ）の主表面に対する傾き角
は、互いに大きさ等しく符号逆の関係にある。ブレード
が１組だけの場合と異なり、ユニット内での材料の移送
方向も、図のＰの方向ではＣＷにその逆向きとしての復
路印刷では、ＣＣＷ（反時計廻り）に変わり、ユニット
の開口部（１６）の位置もａからｂへとブレード部の位
置に対応して変わる必要がありそれを添字で表してい
る。更に、その為にユニットの周筒ないし外筒（Ｇ）を
若干回動せねばならず、その為の回動手段がＫ₃であ
る。図から分かるように、Ｐの方向での、例えば、往路
印刷では後方のブレード組がＳに接しているのに対し、
前方のそれは僅かに（例えば、１ｍｍ程度以上）浮き上
がっており、復路では、これが逆転する。このためのブ
レード部の駆動機構も比較的容易に実現される（特許出
願整理番号：０６０７２９１参照）。尚、図では分かり
易く示す為、前方のブレード組が開いているが実際には
一方の組が開放してスキージ動作を行っている時には他
方のブレード組は必ず閉じている。各図の実施例が請求
項１４，１５にそれぞれ対応する。

【００２９】尚、上記実施例の他にも本発明の要旨から
逸脱しない限りにおいて様々な構成・構造が許されるも
ので、特に上記実施例の図面等に限定されるものではな
い。例えば、スキージ装置の全体を印刷方向に移動させ
る仕組みやその駆動源、更には本発明例における各構成
要素の駆動方法や要素間及び前記全体移動とのタイミン
グを含む各種同期回路等は、本発明のスピリットに直接
係わるもので無い故に、その図示が略されているもので
ある。尚、本発明に基づくスキージ装置を用いて、従来
の方形状ハウジング体構造の該装置の場合と同様に、各
種電子材料の厚膜形成ないし製造が可能であることを付
言しておく（特許出願整理番号：０６０４２６１参
照）。

【００３０】

【発明の効果】本発明は、以上の説明から理解されるよ
うに、各種の印刷に於いて、下記のような効果を奏する
ものである。

【００３１】まず、円筒形の印刷材料格納ユニットとス
キージブレード部とを二体分離の構造にすることによ
り、多様な構成ひいては多様な利用が可能となる。

【００３２】そして、上記ユニット内を２本１組とする
シリンダーによって、上記材料の混練・送給を兼ねさせ
ることにより、内側板を使って、該材料の開口長を可変
させることと併せて、コンパクトで簡易な構成の装置を
提供することができる。

【００３３】次いで、ユニットの周筒や外筒に様々な構
成を施すことにより、材料の受・送給の多様な方法、洗
浄・清掃、温度を含めた材料特性の保持等の容易なユニ
ットを提供できる。

【００３４】続いて、スキージブレード部にも様々な工
夫を施すことにより、ユニットからブレード部を介し
て、印刷版上の材料移送の迅速化を達成できる。

【００３５】更に、掻き落としブレードをユニット内に
取り付けて外筒内壁に付着した材料の掻き落としと共
に、材料の送給効率をも上げうる。

【００３６】そして更に、方形状のハウジング体に補助
ローラーと共に、本発明に基づく円筒形ユニットを内蔵
させることにより、方形状ハウジング型スキージ装置の
用途の一層の多様化を推進できる。

【００３７】次いで更に、ブレード部やユニットに各種
の該要素回動の為の手段を設けることにより、往復印刷
を可能にする。

【００３８】かくして、本発明に基づくスキージ装置は
簡易・コンパクトな構成ながら、印刷材料の混練・送給
の多様化および往復印刷をも可能にすることにより、良
質な印刷作業を高速かつ連続に行いうるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】スキージ装置の主構成要素である印刷材料格納
ユニットの実施例を示す要部構成縦断面図である。

【図２】スキージ装置の主構成要素である印刷材料格納
ユニットの実施例を示す要部構成縦断面図である。

【図３】印刷材料格納ユニットの実施例を示す要部構成
斜視図である。

【図４】印刷材料格納ユニットの実施例を示す要部構成
斜視図である。

【図５】印刷材料格納ユニットの実施例を示す要部構成
斜視図である。

【図６】印刷材料格納ユニットの実施例を示す要部構成
斜視図である。

【図７】印刷材料格納ユニットの実施例を示す要部構成
斜視図である。

【図８】スキージ装置の実施例を示す要部構成横断面図
である。

【図９】スキージ装置の実施例を示す要部構成横断面図
である。

【図１０】スキージ装置の実施例を示す要部構成横断面
図である。

【図１１】印刷材料格納ユニットの実施例を示す要部構
成横断面図である。

【図１２】スキージ装置の実施例を示す要部構成横断面
図である。

【図１３】スキージ装置の実施例を示す要部構成横断面
図である。

【図１４】スキージ装置の実施例を示す要部構成横断面
図である。

【符号の説明】

１，２…シリンダー３_-1，３_-2，４_-1，４_-2…インターナルギアー５−₁，５−₂…外側板６_L，６_R，６′_L，６′_R…内側板７…伝達棒８_L，８_R…チャック９_L，９_R…駆動用側板１０_L，１０_R…駆動用ねじ１１…材料格納ユニット１２…開口部１３…カバー１４…補強板１５，１５′，１７_u，１７_l…外筒１６，１６_a，１６_b…送給口１８…隔壁Ｇ…材料格納部Ｍ_L，Ｍ_R，Ｍ_C，Ｍ_V…モーターＥ…受給口Ｊ₁（Ｊ₃），Ｊ₂（Ｊ₄）…グリップスライドＢ_L，Ｂ_R，Ｂ′_L，Ｂ′_R…スキージブレードＢ_L（１），Ｂ_R（１），Ｂ_L（２），Ｂ_R（２）…スキー
ジブレードＰ…印刷方向Ｓ…スクリーンＶ…加振手段Ｃ_u，Ｃ_l…掻き落としブレードＫ₁，Ｋ₂，Ｋ₃…回動手段

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】印刷方向に沿って前後に各１枚計２枚の
剛性ブレードが対置されるスキージブレード部と、印刷
材料の混練と送給と戻入の各手段を具えて円筒形状に構
成された印刷材料格納ユニットとからなり、該ユニット
から前記ブレード部に送給された印刷材料を印刷版上に
送り出すよう構成されて成るスキージ装置。
【請求項２】円板状外側板にそれぞれ結合された２本
のシリンダーが、相互に該周面同志を面対させた状態
で、独立かつ協力的に回動することにより、前記２本の
シリンダーの上部周面に存在する印刷材料を混練すると
共に、上記混練後の材料をブレード部に送給すべく、上
記２本のシリンダーを一体として、両シリンダーの上記
周面の面対線を回転軸とする回動が可能なように印刷材
料格納ユニットが構成されて成る請求項１記載のスキー
ジ装置。
【請求項３】円筒形状印刷材料格納ユニットの外側板
の内側に設けられた左右各１枚の円板状内側板が、上記
格納ユニットの筒長方向に沿って、相互に近接ないし遠
離することにより、ブレード部への材料送給用開口長を
伸縮しうるよう構成された請求項２記載のスキージ装
置。
【請求項４】外筒を持たない円筒形状印刷材料格納ユ
ニットの筒長方向に沿って、前記材料の受給口として形
成された巾広スリット状の開口部が、上記ユニットとし
ての筒全体が該筒断面としての円心の廻りに半回転する
ことにより、ブレード部への上記材料の送給口となるよ
う構成された請求項２ないし３記載のスキージ装置。
【請求項５】左右の側板を結合する補強板の他に円筒
周面を持たない印刷材料格納ユニットと、該材料受給用
長円型ないし円型の開口部を有し前記ユニットの上部全
体を覆いうる上蓋とから成る請求項２ないし３記載のス
キージ装置。
【請求項６】外筒が、上部に長円型ないし円型の印刷
材料受給用開口部を、下部にブレード部への前記材料送
給用スリットをそれぞれ有するよう構成されて成る請求
項２〜４記載のスキージ装置。
【請求項７】外筒が組立・分解の可能な２層構造体と
して構成された請求項６記載のスキージ装置。
【請求項８】外筒が中空断熱型構造を有するかもしく
は合成樹脂等の断熱部材で構成されて成る請求項６ない
し７記載のスキージ装置。
【請求項９】後ブレードの巾より前ブレードの巾が短
く形成されることにより、印刷材料格納ユニットからブ
レード部への該材料の移送が迅速化されるよう構成され
た請求項１〜６記載のスキージ装置。
【請求項１０】後ブレードが、長さ方向に沿って一様
に、印刷材料格納ユニット内に出入り可能な駆動手段を
具え、前記ユニットからブレード部への上記材料の移送
に同期して、上記ユニット内に出入りすることにより、
上記ブレード部への印刷材料の移送が迅速化されるよう
構成された請求項１〜６記載のスキージ装置。
【請求項１１】スキージブレード部に該構成要素たる
ブレードに振動を生じさせうる加振手段が具えられ、印
刷材料格納ユニットから送給された該材料が印刷版上へ
速やかに流下・移送されるよう上記ブレードに振動を生
じさせるよう構成された請求項１〜９記載のスキージ装
置。
【請求項１２】外筒内壁に付着した印刷材料の掻き落
とし兼送給用ブレードが、内筒の回動に同期して回動
し、上記付着材料を掻き落とすと共に送給しうるよう構
成された請求項６〜８記載のスキージ装置。
【請求項１３】請求項２〜８記載ないし１２記載の印
刷材料格納ユニットが、該材料の混練・送給の手段とし
て、内蔵されて成る方形状ハウジング型スキージ装置。
【請求項１４】スキージブレード部に、該ブレードの
スクリーン主表面に対する傾きを反転させうる回動手段
を具え、往復印刷が可能な如く構成された請求項１〜１
３記載のスキージ装置。
【請求項１５】スキージブレード部が、印刷方向に沿
って前後に各１枚計２枚を１組とするブレードの、スク
リーン主表面に対する傾き角が大きさ等しく向きが互い
に逆な２組のブレードを具えて、往復印刷が可能な如く
構成された請求項１〜１２記載のスキージ装置。