JPH09221585A - 耐衝撃性に優れたポリエステル樹脂組成物 - Google Patents

耐衝撃性に優れたポリエステル樹脂組成物

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JPH09221585A
JPH09221585A JP8026594A JP2659496A JPH09221585A JP H09221585 A JPH09221585 A JP H09221585A JP 8026594 A JP8026594 A JP 8026594A JP 2659496 A JP2659496 A JP 2659496A JP H09221585 A JPH09221585 A JP H09221585A
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polyester
melting point
weight
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resin composition
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JP8026594A
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Kiyoshi Sugie
潔 杉江
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐衝撃撃性に優れ、耐熱安定性、成形性の改善
されたポリエステル樹脂組成物を提供すること。 【解決手段】固有粘度が0.4〜1.2、融点が200℃以上の
熱可塑性芳香族ポリエステル100重量部に対し、特定の
ポリエステルブロック共重合体1〜100重量部を配合
してなる耐衝撃性に優れたポリエステル樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリエステル樹脂組
成物に関し、さらに詳しくは特定のポリエステルブロッ
ク共重合体を配合してなる、耐衝撃性に優れ、成形性の
改善されたポリエステル樹脂組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレート(PET)及
びポリブチレンテレフタレート(PBT)に代表される熱
可塑性芳香族ポリエステル樹脂は機械的強度、耐薬品性
及び電気絶縁性等に優れるために電気部品、電子部品、
自動車部品その他の機械部品等に広く用いられている。
【0003】しかしながら、ポリエステル樹脂からなる
成型品の耐衝撃性は必ずしも十分ではなく更なる改良が
望まれていた。ポリエステルの耐衝撃性を改善する方法
として、各種のエラストマーを配合することが試みられ
てきたが(米国特許4172859、特公昭58-47419号、特公
昭59-10699、特公平1-501713号)、その改善効果は十分
ではなかった。
【0004】一方、PETは優れた熱的特性を有するにも
関わらず、PBTに比べ結晶化速度が遅くその利用分野が
制限されており、成形性の改善が望まれていた。PETの
結晶化速度を向上させようとする試みは、例えば、米国
特許3663653号にはポリテトラメチレングリコールの軟
質セグメントをPET重合体鎖中に導入して改質し得るこ
とが開示されている。米国特許4322335号にはポリオキ
シアルキレングリコールの軟質セグメントをPET重合体
鎖中に導入することにより結晶化速度を増大するように
改質されたPET成形組成物が開示されている。
【0005】ポリエステル樹脂成形材料の耐衝撃性を高
めることと、結晶化速度を速め実用上必要なレベルまで
結晶化度を高めることを両立させることは困難であっ
た。また、結晶化を促進するためにポリエチレングリコ
ール等の可塑剤を配合すると、組成物調製時や成形加工
時あるいは成形品を高温雰囲気下で使用する場合に、分
解劣化が起こって製品が変色し商品価値がなくなるとい
う問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の事情を
背景としてなされたものであり、その目的は耐衝撃性に
優れ、成形性の改善されたポリエステル樹脂組成物を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ポリエス
テル樹脂の成形性の改善と耐衝撃性の向上について鋭意
検討を行った結果、熱可塑性芳香族ポリエステルに特定
のポリエステルブロック共重合体を配合してなる樹脂組
成物が良好な成形性と優れた耐衝撃性を示すことを見い
だし本発明に到達した。
【0008】
【発明の実施の形態】即ち、本発明は、固有粘度が0.4
〜1.2、融点が200℃以上の熱可塑性芳香族ポリエステル
100重量部に対して、テレフタル酸及びテトラメチレン
グリコールがジカルボン酸成分当たり60モル%以上の
ポリブチレンテレフタレートから主としてなるハードセ
グメント20〜70重量%と、芳香族ジカルボン酸と下
記一般式(I)
【0009】
【化2】
【0010】で表される長鎖ジオールがジカルボン酸成
分当たり60モル%以上であるポリエステルからなるソ
フトセグメント80〜30重量%とからなるポリエステ
ルブロック共重合体(A)であって、その融点(T)が
下記式 T0−5>T>T0−60 T>T’+10 T0 :ハードセグメントを構成する成分からなるポリマ
ーの融点 T’:ポリエステルブロック共重合体を構成する成分を
構成成分とするランダム共重合ポリマーの融点 の範囲にあるものを1〜100重量部を配合してなる耐衝撃
性に優れたポリエステル樹脂組成物である。
【0011】以下に、本発明を詳しく説明する。
【0012】本発明において用いられる熱可塑性芳香族
ポリエステルは、その酸成分がテレフタル酸及び/また
はイソフタル酸であり、ジオール成分がエチレングリコ
ール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコ
ール等のごとき脂肪族ジオールの少なくとも1種よりな
る芳香族ポリエステルを主成分とする。これらの中でポ
リエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート等が好ましい。また
熱可塑性芳香族ポリエステルとしては上述のポリエステ
ルの一部を共重合成分が置換したものでもよく、かかる
共重合成分としては、フタル酸;メチルテレフタル酸、
メチルイソフタル酸等のアルキル置換フタル酸;2,6-
ナフタリンジカルボン酸、2,7-ナフタリンジカルボン
酸、1,5-ナフタリンジカルボン酸等のナフタリンジカ
ルボン酸類;4,4’-ジフェニルジカルボン酸、3,4’-
ジフェニルジカルボン酸等のジフェニルジカルボン酸
類;4,4’-ジフェノキシエタンジカルボン酸等のジフ
ェノキシエタンジカルボン酸類などの芳香族ジカルボン
酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン
酸、デカンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸
などの脂肪族又は脂環族ジカルボン酸、1,4-シクロヘ
キサンジメタノールなどの脂環族ジオール、ハイドロキ
ノン、レゾルシン等のジヒドロキシベンゼン類;2,2’
-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2’-ビス
(4-ヒドロキシフェニル)スルホン等のビスフェノール
類;ビスフェノール類とエチレングリコールのごときグ
リコールとから得られるエーテルジオールなどの芳香族
ジオール、ε-オキシカプロン酸、ヒドロキシ安息香
酸、ヒドロキシエトキシ安息香酸等のオキシカルボン酸
等が挙げられる。さらに上述の芳香族ポリエステルに分
岐成分として、トリメシン酸、トリメリット酸のごとき
多官能性のエステル形成能を有する酸又はグリセリン、
トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多
官能のエステル形成能を有するアルコールを1.0モル%
以下、好ましくは0.5モル%以下、更に好ましくは0.3モ
ル%以下の割合で共重合せしめたものでもよい。
【0013】本発明で用いられる熱可塑性芳香族ポリエ
ステルは固有粘度が0.4〜1.2である。0.4より小さいと
十分な特性が得られず、1.2より大きくなると熔融粘度
が高く流動性が低下して成形性が損なわれるため好まし
くない。ここで固有粘度は35℃でo-クロルフェノール
を溶媒として測定したものである。
【0014】上述の熱可塑性芳香族ポリエステルは通常
の製造方法、例えば熔融重縮合反応又はこれと固相重合
反応とを組み合せた方法等によって製造できる。例え
ば、ポリエチレンテレフタレートの製造例について説明
すると、テレフタル酸又はそのエステル形成性誘導体
(例えばジメチルエステル、モノメチルエステル等のご
とき低級アルキルエステル)とエチレングリコール又は
そのエステル形成性誘導体とを触媒の存在下、加熱反応
せしめ、次いで得られるテレフタル酸のグリコールエス
テルを触媒の存在下、所定の重合度まで重合せしめる方
法によって製造することができる。
【0015】本発明において用いられる(A)ポリエス
テルブロック共重合体とは、そのハードセグメントはポ
リブチレンテレフタレートを主たる構成成分とするが、
他にテレフタル酸以外のベンゼン又はナフタレン環を含
む芳香族ジカルボン酸、炭素数4〜12の脂肪族ジカル
ボン酸、テトラメチレングリコール以外の炭素数2〜1
2の脂肪族ジオール、シクロヘキサンジメタノールなど
の脂環族ジオール等のジオールが共重合されていてもよ
く、この共重合割合は、全ジカルボン酸当たり40モル
%未満好ましくは30モル%未満である。この共重合割
合は、少ないほど融点も高く好ましいが、柔軟性を増す
ために共重合することも行われる。しかし共重合割合が
多くなると結晶化しにくくなり、成形性などが悪くなる
ため、あまり多くても好ましくないのである。この共重
合割合は、本発明のブロック共重合体では特定しにくい
が、結晶の融点が、150℃以上好ましくは160℃以
上の場合に適用できる。
【0016】一方、ソフトセグメントとしては、テレフ
タル酸と下記一般式(I)
【0017】
【化3】
【0018】で表される長鎖ジオールを主たる構成成分
とするポリエステルを用いるが、テレフタル酸以外の芳
香族ジカルボン酸、脂肪族又は脂環族ジカルボン酸や短
鎖ジオールを共重合したものであってもよい。これらの
酸や短鎖ジオールの共重合割合は全ジカルボン酸成分に
対し40モル%以下であることが好ましい。
【0019】ここで使用されうる共重合可能な芳香族ジ
カルボン酸、脂肪族ジカルボン酸や脂環族ジカルボン酸
としては、例えばイソフタル酸、フタル酸、ナフタレン
ジカルボン酸類、炭素数4〜12の直鎖状のジカルボン
酸、特に炭素数8〜12の直鎖状ジカルボン酸、シクロ
ヘキサンジカルボン酸等が挙げられ、共重合可能な短鎖
ジオールとしては、炭素数2〜12の直鎖状脂肪族ジオ
ール等が例示される。また、ポリオキシアルキレングリ
コールとしては、分子量1200以下、好ましくは10
00以下の比較的低分子量のものが好ましく用いられ
る。
【0020】本発明のポリエステルブロック共重合体に
於いて、ハードセグメントとソフトセグメントの量比
は、20〜70対80〜30好ましくは25〜50対7
5〜50である。これらの量比は、得られるポリエステ
ルブロック共重合体が、ハードセグメントがこれより多
い場合、硬くなって使用しにくいなどの問題が出るので
好ましくなく、ソフトセグメントが多い場合は、結晶性
が少なくなり、成形が困難になるためである。
【0021】かかるポリエステルブロック共重合体のソ
フトセグメント、ハードセグメントのセグメント長は、
分子量として表現して、およそ500〜7000、好ま
しくは800〜5000であるが、これは特に限定され
るものではない。このセグメント長は直接測定するのは
困難であるが、例えば、ソフト、ハードセグメントそれ
ぞれを構成するポリエステルの組成と、ハードセグメン
トを構成する成分からなるポリエステルの融点及び得ら
れたポリエステルブロック共重合体の融点とから、フロ
ーリーの式を用いて推定することが出来る。
【0022】本発明に供するポリエステルブロック共重
合体の製造法は、ソフトセグメント及びハードセグメン
トを構成するポリマーをそれぞれ製造し、溶融混合して
融点がハードセグメントを構成するポリエステルよりも
低くなるようにする方法があげられる。この融点は、混
合温度と時間によって変化するので、目的の融点を示す
状態になった時点で、燐オキシ酸等の触媒失活剤を添加
して触媒を失活させたものが好ましい。
【0023】本発明のポリエステルブロック共重合体
は、35℃におけるo−クロルフェノール中で測定した
固有粘度が0.6以上、好ましくは0.8〜1.5のもの
が適用できる。これより固有粘度が低い場合は、機械的
強度が低くなるため好ましくないからである。
【0024】本発明において用いられる(A)の配合量
は、熱可塑性芳香族ポリエステル100重量部に対し、1〜
100重量部である。好ましくは1〜75重量部、更に好まし
くは5〜50重量部である。
【0025】本発明において用いられる(B)臭素系難
燃剤は、臭素化ビスフェノールA系化合物、臭素化され
た置換基を有するビニル系ポリマー難燃剤等が挙げられ
る。好適な臭素化ビスフェノールA系化合物としては下
記一般式(II)で表される臭素化ビスフェノールA系ポリ
カーボネート類及び下記一般式(III)で表される臭素化
ビスフェノールA系エポキシ樹脂類を挙げることができ
る。
【0026】
【化4】
【0027】
【化5】
【0028】臭素化ビスフェノールA系ポリカーボネー
ト類(II)の末端構造は特に限定されないが、4-t-ブチ
ルフェニル基や2, 4, 6-トリブロモフェニル基等を例示
することができる。好適な臭素化された置換基を有する
ビニル系ポリマー難燃剤としては下記一般式(IV)で表さ
れる臭素化ポリスチレン類及び下記一般式(V)で表され
る臭素化ベンジルアクリレート類が挙げられる。
【0029】
【化6】
【0030】
【化7】
【0031】本発明において用いられる(B)臭素系難
燃剤の配合量は、熱可塑性芳香族ポリエステル100重量
部に対し5〜100重量部、好ましくは10〜70重量部であ
る。配合量が5重量部未満では難燃化効果が十分でな
く、100重量部を超えると成形品の機械的強度が低下し
好ましくない。
【0032】更に、難燃効果を助長する目的で難燃助剤
を配合することができる。難燃助剤は、(B)臭素系難
燃剤との相乗効果により、難燃性を高める働きをするも
のである。好適な難燃助剤の例として、Sb23及び/
又はxNa2O・Sb25・yH2O(x=0〜1,y=
0〜4)を挙げることができる。難燃助剤の粒径は特に
限定されないが、0.02〜5μmが好ましい。また所望に
より、エポキシ化合物、シラン化合物、イソシアネート
化合物、チタネート化合物等で表面処理されたものを用
いることができる。
【0033】難燃助剤の配合量は0〜70重量部であり、
好ましくは1〜50重量部である。効果的に難燃性を付与
するためには、難燃剤に対して20〜70重量%となるよう
に配合することが好ましい。配合量が70重量部を越える
と樹脂や配合剤の分解を促進し、成形品の特性が低下す
ることがあり好ましくない。
【0034】本発明の樹脂組成物には、無機充填剤、例
えば炭酸カルシウム、酸化チタン、長石系鉱物、クレ
ー、ホワイトカーボン、カーボンブラック、ガラスビー
ズ等のごとき粒状又は無定形の充填剤;カオリンクレ
ー、タルク等のごとき板状の充填剤;ガラスフレーク、
マイカ、グラファイト等のごとき燐片状の充填剤;ガラ
ス繊維、炭素繊維、ウォラストナイト、チタン酸カリウ
ム等のごとき繊維状の充填剤を配合することができる。
機械的強度、耐熱性の観点から、特にガラス繊維が好ま
しい。無機充填剤の配合量は、熱可塑性芳香族ポリエス
テル100重量部に対し、0〜200重量部である。好ましく
は5〜150重量部、更に好ましくは10〜100重量部であ
る。
【0035】本発明の樹脂組成物には、本発明の目的を
損なわない範囲で、核剤、滑剤、酸化防止剤、紫外線吸
収剤、熱安定剤、帯電防止剤、顔料等の添加剤を含有せ
しめることができる。
【0036】本発明の樹脂組成物の製造方法に関しては
特に制限はなく、公知の方法を採用することができる。
すなわち、熱可塑性芳香族ポリエステル、(A)ポリエ
ーテルエステルブロック共重合体及び(B)臭素系難燃
剤をブレンダーなどを用いて均一混合した後、バンバリ
ーミキサー、加熱ロールや単軸又は多軸押出機等を用い
て230〜360℃、好ましくは230〜290℃の温度で熔融混練
する方法など種々の方法により製造することができる。
また、樹脂組成物の成分を予め予備混練しておき、後に
所定の配合比に調節して混練する方法も可能である。
【0037】
【実施例】以下実施例を挙げ本発明を補説する。尚実施
例中の部は重量部を意味する。更に、成形物の特性は下
記方法により測定した。 機械的特性:引張試験はASTM D638に、曲げ試験はASTM
D790に、衝撃試験はASTM D256(アイゾット)にそれぞ
れ準処。 燃焼性:米国アンダーライターラボラトリーズのサブジ
ェクト94(UL-94)の方法に準じ、厚み0.76mmの試験片
を用いて評価。
【0038】[ポリエステルブロック共重合体の合成例
1、2] 合成例1 テレフタル酸ジメチル194部、トリエチレングリコー
ル160部をジブチル錫ジアセテート触媒でエステル交
換反応後、減圧下に重縮合して、固有粘度0.76の水
飴状のポリエステル(ア)を得た。このポリエステル
に、別途同様に重縮合して得た固有粘度0.98のポリ
ブチレンテレフタレート(イ)のチップを乾燥して、1
07部添加し、250℃で更に75分間反応させた後、
フェニルフォスフォン酸を0.1部添加して、反応を停
止させた。このポリエステルブロック共重合体1を取り
出しチップ化して以下の実施例に使用した。このチップ
の融点は176℃で、固有粘度は0.83であった。
【0039】合成例2 テレフタル酸ジメチル180部、セバシン酸ジメチル2
0部、テトラエチレングリコール140部及びジエチレ
ングリコール30部をジブチル錫ジアセテート触媒でエ
ステル交換反応後、減圧下に重縮合して、固有粘度1.
06のポリエステルを得た。このポリエステルを参考例
1と同様にポリブチレンテレフタレートとの間でブロッ
ク化した後チップ化した。
【0040】[実施例1、比較例1]表1に示すポリエ
ステルブロック共重合体1、難燃剤、難燃助剤、ガラス
繊維及びその他の添加剤をポリエチレンテレフタレート
(固有粘度:0.65)に配合し、44mm径2軸押出機
を用いてシリンダー温度260℃で熔融混練して押出
し、ペレットを得た。得られたペレットから射出成形機
を用いて上記試験法に準拠した成形片を作成し、耐衝撃
性及び難燃性を調べた。その結果を表1に示す。金型温
度90℃で成形した厚み1/16の成型品について昇温
速度20℃/min.でDSCを測定した所、非晶部の結晶化に
基づくピークは認められなかった。良好な耐衝撃性を有
するばかりでなく、結晶化が速く成形性に優れた材料で
あることが明らかとなった。
【0041】
【表1】
【0042】[実施例2、比較例2]表2に示すポリエ
ステルブロック共重合体1、難燃剤、難燃助剤、ガラス
繊維及びその他の添加剤をポリエチレンテレフタレート
(固有粘度:0.63)に配合し、44mm径2軸押出機
を用いてシリンダー温度260℃で熔融混練して押出
し、ペレットを得た。得られたペレットから射出成形機
を用いて上記試験法に準拠した成形片を作成し、耐衝撃
性及び難燃性を調べた。その結果を表2に示す。
【0043】
【表2】
【0044】本発明の難燃性ポリエステル樹脂組成物は
ポリエステルブロック共重合体の配合により顕著に耐衝
撃性が改良されていることがわかる。
【0045】[実施例3、比較例3]表3に示すポリエ
ステルブロック共重合体1、難燃剤、難燃助剤、ガラス
繊維及びその他の添加剤をポリブチレンテレフタレート
(固有粘度:0.875)に配合し、44mm径2軸押出
機を用いてシリンダー温度250℃で熔融混練して押出
し、ペレットを得た。得られたペレットから射出成形機
を用いて上記試験法に準拠した成形片を作成し、耐衝撃
性及び難燃性を調べた。その結果を表3に示す。
【0046】
【表3】
【0047】本発明の難燃性ポリエステル樹脂組成物は
ポリエステルブロック共重合体の配合により顕著に耐衝
撃性が改良されていることがわかる。
【0048】[実施例4〜6]表4に示すポリエステル
ブロック共重合体1、難燃剤、難燃助剤、ガラス繊維及
びその他の添加剤をポリエチレンテレフタレート(固有
粘度:0.65)に配合し、44mm径2軸押出機を用い
てシリンダー温度260℃で熔融混練して押出し、ペレ
ットを得た。得られたペレットから射出成形機を用いて
上記試験法に準拠した成形片を作成し、耐衝撃性及び難
燃性を調べた。その結果を表4に示す。
【0049】
【表4】
【0050】本発明のポリエステル樹脂組成物は優れた
耐衝撃性を有していることが判る。
【0051】
【発明の効果】本発明のポリエステル樹脂組成物によれ
ば、耐衝撃性に優れ、耐熱安定性、成形性の改善された
ポリエステル樹脂組成物が得られる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 69/00 LPR C08L 69/00 LPR // C08G 63/672 NNH C08G 63/672 NNH

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固有粘度が0.4〜1.2、融点が200℃以上
    の熱可塑性芳香族ポリエステル100重量部に対して、テ
    レフタル酸及びテトラメチレングリコールがジカルボン
    酸成分当たり60モル%以上のポリブチレンテレフタレ
    ートから主としてなるハードセグメント20〜70重量
    %と、芳香族ジカルボン酸と下記一般式(I) 【化1】 で表される長鎖ジオールがジカルボン酸成分当たり60
    モル%以上であるポリエステルからなるソフトセグメン
    ト80〜30重量%とからなるポリエステルブロック共
    重合体(A)であって、その融点(T)が下記式 T0−5>T>T0−60 T>T’+10 T0 :ハードセグメントを構成する成分からなるポリマ
    ーの融点 T’:ポリエステルブロック共重合体を構成する成分を
    構成成分とするランダム共重合ポリマーの融点 の範囲にあるものを1〜100重量部を配合してなる耐衝撃
    性に優れたポリエステル樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 融点が200℃以上の熱可塑性芳香族ポリ
    エステルがポリエチレンテレフタレートである請求項1
    に記載のポリエステル樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 熱可塑性芳香族ポリエステル100重量部
    に対して、臭素系難燃剤(B)5〜100重量部を配合して
    なる請求項1及び請求項2に記載の耐衝撃性に優れたポ
    リエステル樹脂組成物。
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