JPH09221551A - 難燃性ガラス長繊維強化ノルボルネン系樹脂成形品 - Google Patents

難燃性ガラス長繊維強化ノルボルネン系樹脂成形品

Info

Publication number
JPH09221551A
JPH09221551A JP8049563A JP4956396A JPH09221551A JP H09221551 A JPH09221551 A JP H09221551A JP 8049563 A JP8049563 A JP 8049563A JP 4956396 A JP4956396 A JP 4956396A JP H09221551 A JPH09221551 A JP H09221551A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
norbornene
weight
red phosphorus
long glass
molded product
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8049563A
Other languages
English (en)
Inventor
Masao Torii
正夫 鳥居
Katsuo Suzuki
勝雄 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Zeon Co Ltd filed Critical Nippon Zeon Co Ltd
Priority to JP8049563A priority Critical patent/JPH09221551A/ja
Publication of JPH09221551A publication Critical patent/JPH09221551A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Moulding By Coating Moulds (AREA)
  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
  • Reinforced Plastic Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 充分高い難燃性を有し、かつ、強度その他の
物性に優れたノルボルネン系樹脂成形品を提供する。 【解決手段】 ガラス長繊維と平均粒径が0.5μm〜
20μmである赤燐粒子の存在下にノルボルネン系モノ
マーを塊状重合して得られる難燃性ガラス長繊維強化ノ
ルボルネン系樹脂成形品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、難燃性ガラス長繊
維強化ノルボルネン系樹脂成形品に関し、さらに詳しく
は、火災発生時などの状況下において充分な難燃性を有
しかつ機械的強度に優れたガラス長繊維強化ノルボルネ
ン系樹脂成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】ガラス長繊維の存在下にノルボルネン系
モノマーをメタセシス触媒により塊状重合して得られる
ガラス長繊維強化ノルボルネン系樹脂成形品が知られて
いる(例えば、特開平1−263124号公報など)。
しかしながら、このガラス長繊維強化ノルボルネン系樹
脂成形品は、可燃性であり、着火し易く、また着火する
と容易に燃焼し続けるという問題があった。
【0003】塊状重合の際に、無機系あるいは臭素系な
どの難燃剤を添加して樹脂成形品を得るには、難燃剤を
大量に添加しなくてはならず、そのため成形品の強度が
低下し、場合によっては、成形品の一部が樹脂で充填さ
れていないこともあり、機械的特性や難燃性が不均一と
なることが多かった。難燃剤として塩素化パラフィンな
どの液状ハロゲン系難燃剤を用いた場合には、その難燃
剤がハロゲン供給源となるため、メタセシス触媒の反応
活性が過剰となり、時には暴走反応を引き起こすなどの
問題を生じることもあった。
【0004】また、臭素系難燃剤と平均粒径約44μm
以下、例えば平均粒径20〜30μm程度の赤燐粒子を
配合したノルボルネン系樹脂成形品も知られている(特
開昭62−273211号公報)。しかしながら、この
難燃剤においても十分な難燃効果を達成するには大量の
難燃剤の添加が必要であり、成形品の強度低下を回避す
るのは困難であった。近時、平均粒径数μm〜20数μ
m程度の細かな赤燐粒子が製造可能となり(特開平5−
229806号公報)、このような赤燐粒子を配合した
ノルボルネン系樹脂成形品も知られている(特開平7−
227863号公報)。しかしながら、ガラス長繊維の
存在下で赤燐粒子を配合して塊状重合した例は知られて
いない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、従来技
術の有する欠点を克服するために鋭意研究した結果、粒
径の小さい赤燐とガラス長繊維を組み合わせて用いるこ
とにより、火災発生時などの状況下において充分な難燃
性を有し且つ十分に高い強度・その他の物性を有する強
化材料を得ることができることを見いだし、本発明の完
成に至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、ガラス長繊維と平均粒径が0.5〜20μmである
赤燐粒子の存在下にノルボルネン系モノマーを塊状重合
して得られる難燃性ガラス長繊維強化ノルボルネン系樹
脂成形品が提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】
(ガラス長繊維)本発明では、補強材としてガラス長繊
維を使用する。ガラス長繊維は金型内に予め充填してお
いて使用する。ガラス長繊維に代えて、ガラスパウダー
あるいはガラスストランドを切断・粉砕したミルドファ
イバーを使用した場合には、金型内で反応液の流れにの
って移動し、均一に分散しないため、充分な補強効果が
得られない。
【0008】ガラス長繊維の具体的な形態としては、ガ
ラスストランド、ガラスストランドを束ねたロービン
グ、ロービングで織ったロービングクロス、ストランド
に撚りをかけたガラスヤーン、ガラスクロスなどが例示
される。ガラス長繊維の長さは格別限定されることはな
く、金型の形状などに合わせて適宜長さを調整すればよ
い。
【0009】ガラス長繊維の充填量についても、所望に
応じて、少量から高充填量に亘る範囲内で適宜選択する
ことができるが、強度の点から、通常、成形品の20重
量%以上、好ましくは40重量%以上充填する。なお、
70重量%程度の高充填量にしても重合阻害を引き起こ
すことなく物性の向上した成形品を得ることができる。
一般に、ガラス長繊維充填量の上限は、反応液の粘度、
注入速度などを最適化すると約90重量%であるが、通
常は約80重量%である。
【0010】(難燃剤)本発明で使用する赤燐粒子は、
球体状粒子および/またはその結合体からなる粉末状の
ものであって、その平均粒径は0.50μm以上、好ま
しくは0.75μm以上、より好ましくは1.00μm
以上、かつ20μm以下、好ましくは15μm以下、よ
り好ましくは10μm以下であり、粒径40μm以上、
好ましくは30μm以上の粒子が20重量%以下、好ま
しくは10重量%以下、より好ましくは5重量%以下の
ものである。平均粒径が小さすぎると配合液粘度を上昇
させ、型内での流動状態が悪くなりやすい。平均粒径が
大きすぎる赤燐(例えば、特開昭62−273211号
公報に記載される平均粒径20〜30μm程度の赤燐)
は配合液中で沈降の原因となったり、ガラス長繊維に赤
燐粒子が引っかかって目詰まりを起し配合液の流れを妨
げる原因となりやすい。粒径の大きなものが多すぎると
成形品内部での赤燐の分散状態が不均一となるのみなら
ず、モノマーや触媒の分散状態も不均一となり、部位に
よる機械的特性および燃焼性にばらつきが生じやすい。
【0011】赤燐粒子は、通常、自然発火温度が250
〜260℃と低く、打撃発火性も高く不安定な物質であ
り、また、加水分解によるホスフィンのような有害ガス
の発生および燐酸の生成による電気的特性の低下という
問題を生じる場合があるので、安全性、取扱いの容易性
から、フェノール樹脂などの樹脂によってマイクロカプ
セル化されているものが好ましい。また、赤燐粒子をシ
ランカップリング剤で処理しておくと樹脂成形品の強度
も向上するので好ましい。
【0012】赤燐粒子の添加量はノルボルネン系樹脂形
成用反応液100重量部に対して、1重量部以上、好ま
しくは3重量部以上、かつ20重量部以下、好ましくは
10重量部以下である。赤燐粒子が少なすぎると難燃剤
としての効果が充分に発現しない。多すぎるとガラス長
繊維の目詰まりや重合反応の阻害が大きくなる。
【0013】(ノルボルネン系モノマー)本発明に用い
られるノルボルネン系モノマーは、ノルボルネン環を有
するものであれば特に限定されないが、耐熱性に優れた
成形品が得られることから、三環体以上の多環ノルボル
ネン系モノマーを用いることが好ましい。
【0014】ノルボルネン系モノマーの具体例として
は、ノルボルネン、ノルボルナジエンなどの二環体;ジ
シクロペンタジエン、ジヒドロジシクロペンタジエンな
どの三環体;テトラシクロドデセンなどの四環体;トリ
シクロペンタジエンなどの五環体;テトラシクロペンタ
ジエンなどの七環体;これらのメチル、エチル、プロピ
ル、ブチルなどのアルキル、ビニルなどのアルケニル、
エチリデンなどのアルキリデン、フェニル、トリル、ナ
フチルなどのアリールなどの置換体;さらにこれらのエ
ステル基、エーテル基、シアノ基、ハロゲン原子などの
極性基を有する置換体などが例示される。これらのモノ
マーは、2種以上を組み合わせて用いてもよい。入手が
容易であり、反応性に優れ、得られる樹脂成形品の耐熱
性に優れる点から、三環体、四環体、および五環体のモ
ノマーが好ましい。
【0015】また、得られるノルボルネン系樹脂成形品
は熱硬化型樹脂のものが好ましく、そのためには、用い
るモノマーの10重量%以上、好ましくは30重量%以
上の架橋性モノマーを使用すればよい。架橋性モノマー
は、反応性の二重結合を2個以上有する多環ノルボルネ
ン系モノマーであり、その具体例としてジシクロペンタ
ジエン、トリシクロペンタジエン、テトラシクペンタジ
エンなどが例示される。
【0016】なお、本発明の目的を損なわない範囲で、
ノルボルネン系モノマーと開環共重合し得るシクロブチ
ン、シクロペンチン、シクロペンタジエン、シクロオク
テン、シクロドデセンなどの単環シクロオレフィンなど
を共重合してもよい。
【0017】(メタセシス触媒)本発明においてノルボ
ルネン系モノマーを塊状重合するのにメタセシス触媒が
用いられる。メタセシス触媒は、塊状重合においてノル
ボルネン系単量体を開環重合できるものであれば特に限
定されず、公知のものでよい。例えば、タングステン、
モリブデン、タンタルなどのハロゲン化物、オキシハロ
ゲン化物、酸化物、有機アンモニウム塩などが挙げられ
る。
【0018】メタセシス触媒の使用量は、反応液全体で
使用するモノマー1モルに対し、通常、0.01ミリモ
ル以上、好ましくは0.1ミリモル以上、50ミリモル
以下、好ましくは20ミリモル以下である。メタセシス
触媒の使用量が少なすぎると重合活性が低すぎて反応に
時間がかかるため生産効率が悪く、使用量が多すぎると
反応が激しすぎるため型内に十分に充填される前に硬化
したり、触媒が析出しやすくなり反応原液を均質に保存
することなどが困難になる。メタセシス触媒は、通常、
モノマーに溶解して用いるが、塊状重合による成形品の
性質を本質的に損なわない範囲であれば、少量の溶剤に
懸濁または溶解させたうえで、単量体と混合することに
より、析出し難くしたり、溶解性を高めて用いてもよ
い。
【0019】(活性剤)本発明のノルボルネン系単量体
の重合においては、メタセシス共触媒とも言われる活性
剤をメタセシス触媒と共に用いて塊状重合を行う。活性
剤は塊状重合でノルボルネン系モノマーを開環重合でき
るメタセシス触媒を活性化できるものであれば特に限定
されず、公知のものでよい。例えば、アルキルアルミニ
ウム、アルキルアルミニウムハライド、アルコキシアル
キルアルミニウムハライド、アリールオキシアルキルア
ルミニウムハライド、有機スズ化合物などが挙げられ
る。
【0020】活性剤の使用量は、特に限定されないが、
通常、反応液全体で使用するメタセシス触媒1モルに対
して、1モル以上10モル以下用いられる。活性剤の使
用量が少なすぎると重合活性が低すぎて反応に時間がか
かるため生産効率が悪く、使用量が多すぎると反応が激
しすぎるた型内に十分に充填される前に硬化することが
ある。活性剤も、モノマーに溶解して用いるが、塊状重
合による成形品の性質を本質的に損なわない範囲であれ
ば、少量の溶剤に懸濁または溶解させたうえで、単量体
と混合することにより、析出し難くしたり、溶解性を高
めて用いてもよい。
【0021】(任意成分)所望により、酸化防止剤、充
填剤、顔料、着色剤、可燃剤、エラストマー、ジシクロ
ペンタジエン系熱重合樹脂など種々の添加剤を配合する
ことにより、本発明のガラス長繊維強化ポリマーの特性
を改質することができる。酸化防止剤としては、フェノ
ール系、燐系、アミン系など各種のプラスチック・ゴム
用酸化防止剤が例示される。充填剤としては、ガラス、
カーボンブラック、タルク、炭酸カルシウム、雲母など
の無機質充填剤が例示される。
【0022】エラストマーとしては、天然ゴム、ポリブ
タジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエン共重
合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合
体、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体、エチレ
ン−プロピレン−ジエン系ポリマーなどのジエン系エラ
ストマー;エチレン−酢酸ビニル共重合体、およびこれ
らの水素化物などが例示される 添加剤は予め反応溶液のいずれか一方または双方に混合
しておくか、あるいは金型のキャビティーにいれてお
く。
【0023】(反応原液および塊状重合)ノルボルネン
系モノマーは、2つ以上の反応原液に分けて用いられ
る。すなわち、メタセシス触媒を含むモノマーからなる
反応原液と活性剤を含むモノマーからなる反応原液との
少くとも2つの反応原液を用意し、赤燐粒子および任意
成分をそれらの反応原液の少くとも一つに含有せしめ
る。各反応原液はそれぞれ単独ではノルボルネン系モノ
マーの重合が起こらないが、各反応原液を合体すると塊
状重合が起こる。各反応原液に含まれる各成分の和が本
発明の塊状重合に必要な成分の量に相当する。
【0024】塊状重合を行うに際しては、予め金型内に
ガラス長繊維を充填しておき、次いで、2またはそれ以
上の反応原液をミキシングヘッドなどを用いて瞬間的に
混合し、直ちに混合液を金型内に注入して重合を開始せ
しめる。金型の材質および大きさ、重合時間その他の条
件は、通常のノルボルネン系樹脂の塊状重合による成形
と同様であってよい。
【0025】(難燃性ガラス長繊維強化ノルボルネン系
樹脂成形品)上記のような塊状重合によって得られる本
発明の難燃性ガラス長繊維強化ノルボルネン系樹脂成形
品は、火災発生時などの状況下において充分な難燃性を
発揮し、しかも、物性の大幅な低下や不均一化もなく曲
げ強度や曲げ弾性率などの機械的特性においても充分強
度を有する強化材である。
【0026】
【実施例】以下、実施例について、本発明の難燃性ガラ
ス繊維強化ノルボルネン系樹脂成形品を具体的に説明す
る。 実施例1 ジシクロペンタジエン90重量%とシクロペンタジエン
3量体(非対称型3量体)10重量%からなるノルボル
ネン系モノマーを2つの容器に入れ、一方にはモノマー
に対しジエチルアルミニウムクロリドを40モル濃度、
1、3−ジクロロ−2−プロパノールを48ミリモル濃
度になるように添加した(A液)。他方には、モノマー
に対しトリ(トリドデシル)アンモニウムモリブデート
を10ミリモル濃度になるように添加し、その100重
量部に樹脂被覆赤燐粒子(燐化学社製、ノーバエクセル
F−5、平均粒径2.1μm、粒径30μm以上の粒子
は1重量%以下、フェノール樹脂コート量7.1重量
%)を10重量部添加した(B液)。200mm×20
0mm×5mmの平板成形用型の鉄製のキャビティー内
に200mm×200mmに裁断したガラスマット(旭
ファイバーグラス社製:M9600)の5プライを設置
した。なお、このガラスマットは110℃で1時間で予
め乾燥処理を施しておいた。コアにはガラス型を使用し
た。
【0027】A液、B液の同容量を低圧混合注入機によ
り混合し、型内にセンターゲートから注入し、反応液の
充填が完了後、直ちに型ごと150℃イナートオーブン
内で10分間硬化反応させ、型から取り出して、ガラス
長繊維強化樹脂成形品である平板を得た。平板中のガラ
ス長繊維の量は33重量%であった。この平板を15m
m×100mmに切断して試料を作成し、各試料につい
て、JIS−K7055に準じ曲げ試験(スパン間80
mm、曲げ速度2.5mm/mm)の測定およびJIS
−K7201に準じ酸素指数の測定を行った。 (物性の評価)ガラス長繊維強化樹脂成形品に硬化不良
や未硬化部分は認められず、曲げ強度は成形品全体で均
一に約180MPaであり、酸素指数は27であった。
【0028】比較例1 赤燐粒子を添加しなかった他は、実施例1と同様に処理
してガラス長繊維強化樹脂成形品を得、物性を測定し
た。 (物性の評価)ガラス長繊維強化樹脂成形品に硬化不良
や未硬化部分は認められず、曲げ強度は成形品全体で均
一に約180MPaであり、酸素指数は22であった。
【0029】比較例2 樹脂被覆赤燐粒子として平均粒径20〜30μmのもの
(燐化学社製、ノーバレッド120、樹脂コート量約1
5重量%)を用いた他は実施例1と同様にガラス長繊維
強化ノルボルネン樹脂成形品を製造した。 (物性の評価)樹脂成形品はガラスマット周辺で変色し
ており、部分的に空隙が認められた。曲げ強度は約40
〜80MPaと広くばらつき、曲がり方も均一ではな
く、正確に測定することは不能であった。酸素指数も均
一ではなく、24〜27強度でばらついた。
【0030】比較例3 難燃剤として、水酸化アルミニウム(昭和電工社製:ハ
イジライト H−34)30重量部、デカブロモジフェ
ニルエーテル(東ソー社製:フレームカット110R)
15重量部および三酸化アンチモン(森六社製:三酸化
アンチモンMIC−3)5重量部を用いた他は、実施例
1と同様に成形を行い、得られたガラス長繊維強化樹脂
成形品の物性の評価を行った。その結果、注入ゲート付
近で難燃剤がガラス長繊維に詰まり配合液の注入ができ
なかった。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、強化材の物性を損なう
ことなく、十分に高い難燃性が付与されたガラス長繊維
強化ノルボルネン系樹脂成形品を得ることができる。こ
の難燃性ガラス繊維強化ノルボルネン系樹脂成形品は、
難燃性および強度と耐久性が要求される広範囲の分野に
おいての利用が期待される。
【0032】(好ましい実施態様)ガラス長繊維と平均
粒径が0.5μm〜20μmである赤燐粒子の存在下に
ノルボルネン系モノマーを塊状重合して得られる本発明
の難燃性ガラス長繊維強化ノルボルネン系樹脂成形品の
好ましい実施態様をまとめると以下のとおりである。
【0033】(1)ガラス長繊維の量が樹脂成形品重量
に基づき20重量%以上、より好ましくは40〜80重
量%である。 (2)赤燐粒子の平均粒径が0.75〜15μm、より
好ましくは1.00〜10μmである。 (3)粒径40μm以上、好ましくは30μm以上の赤
燐粒子が20重量%以下、より好ましくは10重量%以
下、さらに好ましくは5重量%以下である。
【0034】(4)赤燐粒子が樹脂で被覆されている。 (5)赤燐粒子の量がノルボルネン径樹脂100重量部
に対して1〜20重量部、より好ましくは3〜10重量
部である。 (6)ノルボルネン系モノマーが三環体以上の多環ノル
ボルネン系モノマーである。 (7)ノルボルネン系モノマーが、2個以上の反応性二
重結合を有する架橋性多環ノルボルネン系モノマーを1
0重量%以上、より好ましくは30重量%以上含むモノ
マー混合物である。
【0035】(8)メタセシス触媒(モノマー合計量1
モルに対し0.01〜50ミリモル)を含むノルボルネ
ン系モノマーからなる反応原液(A液)と、活性剤(メ
タセシス触媒1モルに対して1〜10モル)を含むノル
ボルネン系モノマーからなる反応原液(B液)の少くと
も一方に赤燐粒子を含有せしめ、A液とB液とを合体し
て、予めガラス長繊維を充填しておいた型中に注入して
塊状重合して得られるガラス長繊維強化ノルボルネン系
樹脂成形品である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス長繊維と平均粒径が0.5μm〜
    20μmである赤燐粒子の存在下にノルボルネン系モノ
    マーを塊状重合して得られる難燃性ガラス長繊維強化ノ
    ルボルネン系樹脂成形品。
JP8049563A 1996-02-13 1996-02-13 難燃性ガラス長繊維強化ノルボルネン系樹脂成形品 Pending JPH09221551A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8049563A JPH09221551A (ja) 1996-02-13 1996-02-13 難燃性ガラス長繊維強化ノルボルネン系樹脂成形品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8049563A JPH09221551A (ja) 1996-02-13 1996-02-13 難燃性ガラス長繊維強化ノルボルネン系樹脂成形品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09221551A true JPH09221551A (ja) 1997-08-26

Family

ID=12834680

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8049563A Pending JPH09221551A (ja) 1996-02-13 1996-02-13 難燃性ガラス長繊維強化ノルボルネン系樹脂成形品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09221551A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008038772A1 (fr) 2006-09-29 2008-04-03 Zeon Corporation Objet moulé, son procédé de fabrication et article moulé réticulé et stratifié enrobé de cuivre obtenus chacun à partir de celui-ci
US7579404B2 (en) 2003-08-07 2009-08-25 Zeon Corporation Polymerizable composition and molded product thereof

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7579404B2 (en) 2003-08-07 2009-08-25 Zeon Corporation Polymerizable composition and molded product thereof
US7803870B2 (en) 2003-08-07 2010-09-28 Zeon Corporation Polymerizable composition and molded product thereof
WO2008038772A1 (fr) 2006-09-29 2008-04-03 Zeon Corporation Objet moulé, son procédé de fabrication et article moulé réticulé et stratifié enrobé de cuivre obtenus chacun à partir de celui-ci

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5063103A (en) Reinforced polymeric matrix
JP5772600B2 (ja) 表面被覆型補強材、反応射出成形用配合液、及び反応射出成形体
JPH01263124A (ja) ガラス繊維強化ノルボルネン系ポリマーおよびその製造法
JPH02276852A (ja) 無機材料充填重合体成型物及びその製造方法
JPH09221551A (ja) 難燃性ガラス長繊維強化ノルボルネン系樹脂成形品
JP6075917B2 (ja) 非膨潤性雲母を含む液体成形樹脂
CN113388279B (zh) 一种聚双环戊二烯制品用模内涂料、聚双环戊二烯制品及其制备方法
KR101862262B1 (ko) 물성이 강화된 폴리디사이클로펜타다이엔의 제조방법, 이에 의해 제조된 폴리디사이클로펜타다이엔 및 이의 이용
JPH1017676A (ja) 繊維強化ノルボルネン系樹脂成形品
KR102041531B1 (ko) 폴리디사이클로펜타디엔의 경화속도 조절 방법
JP3893835B2 (ja) 成形体およびその製造方法
WO2008125673A1 (en) Polymeric material comprising multiple cavities
JP2892714B2 (ja) 強化ノルボルネン系ポリマーの製造方法
JPH09268233A (ja) ガラス長繊維強化ノルボルネン系樹脂成形品
KR102188009B1 (ko) 물성이 강화된 폴리디사이클로펜타디엔의 제조방법
US4853435A (en) Process for preparing thermosetting resin
JPH07693B2 (ja) 架橋重合体成型物の製造方法
JPS63260921A (ja) 耐衝撃性架橋重合体成型物の製造方法
JPH1149868A (ja) 難燃性ノルボルネン系樹脂成形体、その製造方法および反応原液の組み合わせ
JPH01223115A (ja) 微粒子状添加剤を含むノルボルネン系ポリマーの製造法
JP3511809B2 (ja) ノルボルネン系樹脂成形品の製造方法
JP3107976B2 (ja) 難燃性架橋重合体組成物の製造方法およびそれに用いる硬化性樹脂組成物
JPH10635A (ja) ノルボルネン系樹脂成形品の製造方法
JP3205314B2 (ja) 難燃性架橋重合体組成物
JPH11129280A (ja) 反応射出成形方法とそれに用いる反応原液

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040325

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040420

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040618

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040720

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20041116