JPH09220264A - ヘッドレスト付きイス - Google Patents

ヘッドレスト付きイス

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Publication number
JPH09220264A
JPH09220264A JP8052606A JP5260696A JPH09220264A JP H09220264 A JPH09220264 A JP H09220264A JP 8052606 A JP8052606 A JP 8052606A JP 5260696 A JP5260696 A JP 5260696A JP H09220264 A JPH09220264 A JP H09220264A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
headrest
chair
screw
brake
pillow
Prior art date
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Pending
Application number
JP8052606A
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English (en)
Inventor
Yoshitaka Kikuta
芳孝 菊田
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YUKIGAYA SEIMITSU KOGYO KK
Original Assignee
YUKIGAYA SEIMITSU KOGYO KK
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Filing date
Publication date
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Priority to JP8052606A priority Critical patent/JPH09220264A/ja
Publication of JPH09220264A publication Critical patent/JPH09220264A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヘッドレストの位置調整にかかる労力を低減
することができ、医療従事者等にとって楽に使用できる
ヘッドレスト付きイスを提供する。 【解決手段】 本発明のヘッドレスト付きイス101
は、直動式のヘッドレスト上下位置調整機構103と、
直動式のヘッドレスト前後位置調整機構105と、ヘッ
ドレスト上下角度調整機構107と、を具備する。ヘッ
ドレスト上下位置調整機構と前後位置調整機構とを直動
式とすることにより、機構の動きがすっきりして予測性
を増したのでヘッドレストの位置調整が楽になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯科もしくは耳鼻
科医院等で用いる治療用イスに代表されるヘッドレスト
付きイスに関する。特には、ヘッドレストの位置調整に
かかる労力を低減することのできるヘッドレスト付きイ
スに関する。
【0002】
【従来の技術】耳鼻科用の治療用イスを例として従来技
術を説明する。図10は、従来の代表的な治療用イスの
全体外観を示す斜視図である。最下部のベース1は、こ
の治療用イスを診療室のフロアに固定するための円形の
板状体である。ベース1上の下台カバー2内には、腰枠
3の昇降機構が内蔵されている。腰枠3の中にはシート
4が置かれている。腰枠3の前側下方には、ステップサ
ポート5が垂下しており、同サポート下端にはステップ
6が接続されている。
【0003】腰枠3の後側には、背当8が上方に延びる
ように立設されている。背当8の前面には背当シート9
が貼られている。背当8の両側面にはアームレスト7が
取り付けられている。背当8の上部には、ヘッドレスト
10が取り付けられている。ヘッドレスト10は、枕1
0−1、枕ホルダー11、ヘッドレスト位置調整機構1
0−2等よりなる。患者は、腰枠シート4上に座り、足
をステップ6に乗せる。また、背中を背当8に当て、腕
をアームレスト7に乗せ、後頭部をヘッドレスト10の
枕10−1に当てる。
【0004】図11は、図10の従来の治療用イスにお
けるヘッドレスト位置調整機構の詳細を表す一部断面側
面図である。背当8の上端にはヘッドレスト取付台17
が取り付けられている。このヘッドレスト取付台17の
右上端には、軸17−1が水平方向に設けられている。
この軸17−1には、固定腕14が回動可能に取り付け
られている。固定腕14は、パイプ状をしており、その
上下に軸穴14−3及び14−4、スリット14−1、
14−2が設けられている。また、固定腕14の中には
ヒンジボルト15が内蔵されている。この固定腕14
は、回転腕としての役割と、回転を拘束する固定手段と
しての役割を果す。その詳細については後述する。
【0005】固定腕14の上端には、ロックレバー16
が取り付けられている。ロックレバー16は、トグル機
構16−1を介してヒンジボルト15と接続されてい
る。ロックレバー16を操作することにより、ヒンジボ
ルト15を上下に動かすことができる。ヒンジボルト1
5が上に引き上げられると、トグル機構16−1部と、
ヒンジボルト15下端に螺合しているナット15−1の
間で、固定腕14が軸方向に圧縮される。そうすると、
各スリット14−1及び14−2がしまって、各軸穴1
4−3及び14−4がせばまり軸17−1及び13−1
を固くつかむこととなる。そうなると、各腕の回転が拘
束されて枕10−1の位置が固定される。一方、ヒンジ
ボルト15が下げられると、固定腕14の軸方向圧縮が
解除され、各スリット及び各軸穴が広がり、各腕の回転
が自由になる。
【0006】固定腕14の上部には支持腕13が回動可
能に接続されている。すなわち、棒状の支持腕13の下
端には軸13−1が形成されており、この軸13−1
は、固定腕14の上側の軸穴14−4と嵌合している。
この支持腕13の固定腕との回動・固定切替えメカニズ
ムは上述のとおりである。支持腕13の上端には、ホル
ダー回転軸12を介して、枕ホルダー11が接続されて
いる。枕ホルダー11の前面には、枕10−1が取り付
けられている。この枕10−1の位置は、前述のよう
に、ロックレバー16を操作して、各腕13、14の回
動を自由にすることにより調整できる。一方、同じくロ
ックレバー16の操作により各腕13、14の回動を固
定すれば枕10−1の位置も固定される。なお、支持腕
13と枕ホルダー11との回転軸12の回動トルクは、
回転軸12の締め付けによる摩擦によって与えられる
が、その回転静トルクは30kgcm程度に調整されてい
る。したがってロックレバー16の操作により固定腕1
4と支持腕13が回動し、枕10−1の位置を変えるこ
とができるが、枕ホルダー11と支持腕は固定状態にあ
るので支持腕13の上又は下向きに倣って枕10−1も
上又は下を向く。枕10−1の位置(高さ、前後)を調
整しロックレバー16により固定し、さらに枕の向き
(角度)を枕10−1及び枕ホルダー11を掴み上下に
捩って調整する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述の治療用イスに代
表される従来のヘッドレスト付きイスには以下のような
問題点があった。 ロックレバーの操作力が約4kgと大きく、患者が変
るごとのヘッドレスト位置調整が大変であった。 回転レバー式のため、動きがグネグネして位置調整
しにくかった。 ヘッドレストの位置調整は、従来は一般的に看護婦
さんが行っていたが、最近この操作をも医師が行うこと
が求められている。したがって、より操作性の優れたヘ
ッドレスト位置調整機構を有するヘッドレスト付きイス
が求められている。
【0008】本発明は、ヘッドレストの位置調整にかか
る労力を低減することができ、医療従事者等にとって楽
に使用できるヘッドレスト付きイスを提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のヘッドレスト付きイスは、直動式のヘッド
レスト上下位置調整機構と、直動式のヘッドレスト前後
位置調整機構と、ヘッドレスト上下角度調整機構と、を
具備することを特徴とする。このように、ヘッドレスト
上下位置調整機構と前後位置調整機構とを直動式とする
ことにより、機構の動きがすっきりして予測性を増した
のでヘッドレストの位置調整が楽になる。
【0010】本発明の他の一態様のヘッドレスト付きイ
スは、 ヘッドレストの上下角度を調整する機構を有す
るヘッドレスト付きイスであって; 該機構が、 枕
と、この枕を保持する枕ホルダーと、 この枕ホルダー
の回転軸と、 枕ホルダーに固定されたブレーキコマ
と、 このブレーキコマと、枕ホルダーの回転時に摺動
摩擦するブレーキ板と、 ブレーキコマとブレーキ板と
を相互に押し付け合う回転拘束手段と、 ブレーキコマ
とブレーキ板の押し付けを解除する回転自在化手段と、
を具備することを特徴とする。従来のような枕を掴み
30kgcm以上のトルクをかけて捩じって枕の角度を
調整するというメカニズムよりも、このほうが操作上ブ
レーキの切り入れができることにより調整が楽になる。
【0011】本発明の他の一態様のヘッドレスト付きイ
スは、ヘッドレストの位置を調整する機構を有するヘッ
ドレスト付きイスであって;該機構が、直動ガイド手段
と、直動拘束手段と、を具備することを特徴とする。こ
の態様のヘッドレスト付きイスは、上述の本発明の第一
の態様のヘッドレスト付きイス同様に、機構の動きがす
っきりして予測性を増したのでヘッドレストの位置調整
が楽になる。
【0012】
【発明の実施の形態及び実施例】以下、図面を参照しつ
つより詳しく説明する。図1は、本発明の一実施例に係
るヘッドレスト付きイスの全体構成を模式的に示す断面
図である。図1のヘッドレスト付きイスは、ヘッドレス
ト10及びその位置調整機構103、105を除いて、
図9の従来のヘッドレスト付きイスと同じである。すな
わち、最下部のベース1は、この治療用イスを診療室の
フロアに固定するための円形の板状体である。ベース1
上の下台カバー2内には、腰枠3の回転機構等が内蔵さ
れている。腰枠3の中にはシート4が置かれている。腰
枠3の前側下方には、ステップサポート5が垂下してお
り、同サポート下端にはステップ6が接続されている。
【0013】腰枠3の後側には、背当8が上方に延びる
ように立設されている。背当8の前面には背当シート9
が貼られている。背当8の両側面にはアームレスト7が
取り付けられている。背当8の上部には、ヘッドレスト
10が取り付けられている。ヘッドレスト10は、枕1
0−1、枕ホルダー11等よりなる。患者は、腰枠シー
ト4上に座り、足をステップ6に乗せる。また、背中を
背当8に当て、腕をアームレスト7に乗せ、後頭部をヘ
ッドレスト10の枕10−1に当てる。
【0014】図1のヘッドレスト付きイスの特徴は、ヘ
ッドレスト及びその位置調整機構にある。すなわち、図
1のヘッドレスト付きイス101は、直動式のヘッドレ
スト上下位置調整機構103及び前後位置調整機構10
5を有している。上下位置調整機構103は背当8の後
面あるいは背当8内に取り付けられており、上下位置調
整機構103から上方に突出するアーム104が伸縮し
て、アーム104上端に支持されているヘッドレスト前
後位置調整機構105を上下に位置調整する。ヘッドレ
スト前後位置調整機構105からは、アーム106がイ
スの前方向に出ており、このアーム106が伸縮してヘ
ッドレスト上下角度調整機構107を前後に位置調整す
る。ヘッドレスト上下角度調整機構107には枕ホルダ
ー11が上下回動可能に取り付けられており、枕10−
1の上下回動角度を調整する。これらの機構は動力式で
あってもよいし、ロック手段を備えた手動調整式であっ
てもよい。以下説明する実施例は後者である。
【0015】図2は、本発明のヘッドレスト付きイスの
上下位置調整機構の一例を示す図であって、イスの背当
8内を背面から見た図である。図3は、図2のイスの側
面図である。ヘッドレスト10(ここではその前後位置
調整機構105を含む総称)は、支柱45によって支持
されている。支柱45の下端はスライダー47の中央部
に連結されている。スライダー47の両端部には、リニ
アブッシュ47−1がその軸方向を上下にして配置され
ている。このリニアブッシュ47−1には、リニアシャ
フト46が挿通されており、スライダー47は、リニア
シャフト46にガイドされて上下に直動する。ここでス
ライダー47、リニアブッシュ47−1及びリニアシャ
フト46が本発明にいう直動ガイド手段を形成する。
【0016】スライダー47内には、チェンジナット2
4も取り付けられている。チェンジナット24はメネジ
を有するナットであり、上下に延びるように立設された
スクリュー40と螺合している。なお、スクリュー40
は、ベアリングで回転自在に支持されている。スライダ
ー47及びチェンジナット24が上下に動かされる(こ
の場合ヘッドレスト10を手で動かす)と、スクリュー
40はチェンジナット24に駆動されて回転する。スク
リュー40の下端には、負作動電磁ブレーキ41が接続
されている。この電磁ブレーキ41は、スクリュー40
の回転に制動をかけるためのものである。すなわち、ヘ
ッドレスト10を位置調整するときは、この電磁ブレー
キ41は開放しておき、位置調整が円滑に進むように
し、位置調整完了の時点できつくブレーキングしてスラ
イダー47、支柱45及びヘッドレスト10が動かない
ように拘束する。例えば、位置調整時の制動はヘッドレ
スト10の上下力に換算して0〜0.75kgf 程度であ
り、拘束時の固定力は同じく16kgf 程度(静摩擦トル
ク5kgcm)である。ここで、スライダー47、チェ
ンジナット24、スクリュー40及び負作動電磁ブレー
キ41が、本発明にいう直動拘束手段を形成する。
【0017】左側のリニアシャフト46の左手にあるワ
イヤー48、滑車49、引張バネ50はヘッドレストの
重量のバランス手段を形成している。すなわち、引張バ
ネ50は、ワイヤー48と3段の滑車49を介してスラ
イダー47を上方に付勢している。このバネ力によっ
て、ヘッドレスト10や支柱45の重量(約3.5kg)
の大部分はバランスしている。したがって、ヘッドレス
ト10を上下位置調整する際に、ヘッドレスト10の重
量にもかかわらず軽い力で操作できる。滑車49を2段
に設けてあるのは、スライダー47の動きを圧縮(この
場合1/4)して引張バネ50に伝え、引張バネ50の
バネ力(一例14kgf )の変化を抑制するためである。
また、引張バネ50のバネ定数(一定1.2kgf/cm)を
小さくするためである。
【0018】図4は、本発明のヘッドレスト重量バラン
ス手段の他の一例であるガススプリングを用いた機構を
示す図である。ガススプリング51は、そのロッド先端
に取り付けられた滑車49及びワイヤー48を介してス
ライダー47を上方に付勢している。このガススプリン
グ51の特性例は、バネ定数が0.3〜0.5kgf/
cmである。重量バランス手段としてのガススプリング
とバネとを比較すると、ガススプリングはバランス手段
として単純な点が利点であり、バネは安価なのが利点で
ある。
【0019】次に、ヘッドレスト前後位置調整機構につ
いて説明する。図5は、本発明のヘッドレスト付きイス
のヘッドレスト前後位置調整機構の一例を示す側面断面
図であって、チェンジナット及びスクリュー部を示す。
図6は、図5と同じヘッドレスト前後位置調整機構を示
す側面断面図であるが、リニアブッシュ及びリニアシャ
フト部を示す。さらに、図7(主に上下角度調整機構を
示す)の縦断面図の下部にも本実施例の前後位置調整機
構が表れているので、図5、6及び7を参照しつつ説明
する。この実施例のヘッドレスト前後位置調整機構は、
重量バランス手段がないことを除けば、基本的に図2、
3の上下位置調整機構と同じ機構である。すなわち、枕
ホルダー30に連結されているブラケット31が図2の
支柱45に相当し、該ホルダーが図5、図6の左右に動
く。そして、図6のリニアブッシュ39、リニアシャフ
ト37(図7下部に示されているように両側に2本配列
されている)がブラケット31の直動をガイドし、図5
のチェンジナット24、スクリュー40、負作動電磁ブ
レーキ41が拘束を与える。
【0020】まず図6から具体的に説明する。枕10を
保持する枕ホルダー30は、ブラケット31に回動可能
に連結されている。すなわち、枕ホルダー30は、ブラ
ケット31を貫通するシャフト36を中心として、上下
に回動する。その詳細については図7において説明す
る。ブラケット31は左側に延びており、その左端部に
おいて、その下のスライダー38に固定されている。ス
ライダー38内には、ころがり形式の直動ガイド要素で
あるリニアブッシュ39が2連組み込まれている。この
リニアブッシュ39の内径にはリニアシャフト37が挿
通されている。リニアシャフト37は、その左右端にお
けるリニアシャフトサポート37−1及び37−2を介
して、支柱ジョイント44及び支柱45に支持されてい
る。結局、ブラケット31は、左右方向移動可能に支持
されている。
【0021】次に図5について説明する。スライダー3
8には、チェンジナット24も組み込まれている。この
チェンジナット24はスクリュー40と螺合している。
前述のリニアブッシュ39及びリニアシャフト37と、
チェンジナット24及びスクリュー40との位置関係
は、図7の下部に示されているように、両サイドにリニ
アブッシュ39、リニアシャフト37があり、中央にチ
ェンジナット24、スクリュー40がある。スクリュー
40は、その両端をベアリング40−1によって回転可
能に支持されている。そして、ナット24が左右に動く
と、スクリュー40は回転駆動される。なお、このナッ
ト24及びスクリュー40のネジの条数は6、リードは
24mm、リード角は45°である。スクリュー40の左
端には、負作動電磁ブレーキ41が接続されている。こ
の電磁ブレーキ41は、図2の上下位置調整機構の電磁
ブレーキ同様に、スクリュー40の回転に制動をかけ
る。そして、枕10−1をイスの前後に位置調整する場
合にはその動きに適度な抵抗を与え、枕10−1の位置
を固定するときには、その動きをロックする。なお、保
護カバー42は、リニアシャフト37、スクリュー40
等を覆うためのものである。コード43は後述するマイ
クロスイッチの信号を伝えるものである。
【0022】次にヘッドレスト上下角度調整機構につい
て説明する。図7は、本発明のヘッドレスト付きイスの
上下角度調整機構の一例を示す正面断面図である。図
5、6も参照しつつ説明する。この実施例の上下角度調
整機構は、枕ホルダー30の回転軸36と、枕ホルダー
30に固定されたブレーキコマ33と、このブレーキコ
マ33と枕ホルダー30の回転時に摺動摩擦するブレー
キ板32と、ブレーキコマ33とブレーキ板32とを相
互に押し付け合う回転拘束手段と、このブレーキコマ3
3とブレーキ板32の押し付けを解除する回転自在化手
段と、を具備することを特徴とする。
【0023】すなわち、枕を保持する枕ホルダー30
は、図7及び図9に示されているように左右2枚の板体
30−1を有し、ブラケット31の穴31−1に挿通さ
れているシャフト36を中心に上下に回動する(45
°)。この回動に制動を与えるのが次のブレーキ板32
とブレーキコマ33である。ブレーキ板32は、ブラケ
ット31の両側上方に猫の耳のように立設されている。
ブレーキコマ33は、この左右のブレーキ板32の外面
を両方から内方向に挟むように枕ホルダー30上に設け
られている。枕ホルダー30が回動する際に、ブレーキ
板32とブレーキコマ33とが摺動してブレーキとな
る。
【0024】枕ホルダー30とブレーキコマ33間に
は、左側のコマ30aにおいては調整ネジ34が、右側
のコマ30bにおいては締付ノブ35が設けられてい
る。締付ノブ35は、手動で操作するものであって、枕
ホルダー30の回動を意図的にロックしたい場合に、ノ
ブ35を左方向にネジ込んでコマ33bをブレーキ板3
2に押し付ける。調整ネジ34は、頻繁に操作するもの
ではなく、ブレーキ力の基本調整を行う際に調整するも
のである。
【0025】図7において、枕ホルダー30の上部に左
右に貫通しているロッド28及びその右端の皿バネ29
は、両側の枕ホルダー30を内側に寄せてブレーキ板3
2とブレーキコマ33とを押圧するためのものである。
すなわち、ロッド28の左端はネジ28−1によって左
側の枕ホルダー30に固定されており、ロッド28の右
端には、皿バネ29の押圧力(右方向にハウジング29
−1を介してロッドを付勢する)がかかっている。ある
いは、逆に言えば、皿バネ29は右側の枕ホルダー30
を左方向に付勢している。このような皿バネ29の作用
により、両側の枕ホルダー30は中央方向に寄せられ、
そのため左右両側のブレーキコマ33がブレーキ板32
に押圧されてブレーキ力が働く。
【0026】このようなブレーキ力を緩和あるいは解除
するのがロッド28の下方のスクリュー23及び押しロ
ッド23−1の作用である。図7の機構においては、本
発明に言う回転自在化手段が、レバー22と、このレバ
ー22の回転を伝えるレバー軸(継ぎシャフト23−3
等)と、このレバー軸の回転を直線運動に変換するネジ
機構(スクリュー23−2等)と、を具備し;該ネジ機
構が、枕ホルダー30及びブレーキコマ33を移動させ
る。
【0027】すなわち、スクリュー23の左端に継ぎシ
ャフト23−3を介して連結されているレバー22を
(図8も参照)ハンドル21に対して回動させる(両者
を手で握る)と、継ぎシャフト23−3及びスクリュー
23が回る。そして、スクリュー23は、ナット24
(左側枕ホルダー30に固定されている)と螺合してい
るので、スクリュー23はこの場合右方向に移動する。
なお、このスクリュー23、ナット24のネジは各数
6、リード24mm、リード角45°である。そうする
と、スクリュー23の右側に連結されている押しロッド
23−1も右に移動し、皿バネ25−1を介して押しネ
ジ25を右方向に押す。なお、符号25−2はブッシュ
である。このような動きの結果、左右の枕ホルダー
(板)30は両側に開き、ブレーキコマ33とブレーキ
板32間の押圧が解除又は低下してブレーキ力が下が
る。なお、このような枕ホルダー(板)30の動きは、
0.5〜1mm程度であるので、両枕ホルダー(板)30
がその間に枕10−1を保持する働きに影響を与えるよ
うなことはない。
【0028】図7において、継ぎシャフト23−3の左
上にあるのが上下及び前後位置調整機構のロック解除用
マイクロスイッチ26である。つまり、図7のヘッドレ
スト位置調整機構は、直動式のヘッドレスト上下位置調
整機構と、直動式のヘッドレスト前後位置調整機構と、
ヘッドレスト上下角度調整機構と、を具備し;該ヘッド
レスト上下及び前後位置調整機構が、ヘッドレストの動
きに追随するナット、このナットと螺合するスクリュ
ー、及び、このスクリューの回転をブレーキングする電
磁ブレーキ、を含む直動拘束手段、を有し、上記ヘッド
レスト上下角度調整機構が、その回転をフリーにするた
めのレバーを有し、さらに、該レバーの回転を検出する
マイクロスイッチ、及び、該マイクロスイッチの作動に
よって上記電磁ブレーキを開放する制御手段、をさらに
有する。
【0029】すなわち、レバー22を引いてシャフト2
7等が回転すると、同シャフト27に植設されているマ
イクロドグ27が回動して、マイクロスイッチ26の触
針26−1を押す。これによってマイクロスイッチ26
は、レバー22の動き、すなわち使用者の各位置調整機
構ロック(拘束)解除の意志を検知する。そして、図
2、3に示されている上下位置調整機構及び図5に示さ
れている前後位置調整機構の負作動電磁ブレーキのブレ
ーキ力を弱める信号を出す。このようになっているた
め、一カ所のレバー操作で、合計3機構のロックを解除
できるため、操作性がきわめて良好である。なお、ヘッ
ドレストの位置調整が完了したら、レバー22をはずせ
ば、皿バネ25−1の付勢力によって、押しロッド23
−1、スクリュー23及びシャフト27等の位置は元に
戻り、マイクロスイッチ26は元の状態に復帰する。ま
た、上下角度調整機構のロック(ブレーキ)も再びかか
る。
【0030】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のヘッドレスト付きイスは以下の効果を発揮する。 上下、前後位置調整機構を直動式とした場合、ヘッ
ドレストの動きが直感的にすぐ把握でき、位置調整がし
易くなる。 上下角度調整機構においてブレーキコマとブレーキ
板を押し付ける構成を採る場合、機構・構造が単純なた
め、ブレーキ力が均一でかつその調整も容易という利点
がある。 直動機構において直動ナット−スクリュー−負作動
電磁ブレーキの制動機構を採用した場合、マイクロスイ
ッチ信号により制御しやすいことや位置決めの労力を低
減できるという利点がある。 位置調整を片手で行うことができるので、ヘッドレ
ストの位置調整にかかる労力を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るヘッドレスト付きイス
の全体構成を模式的に示す側面図である。
【図2】本発明のヘッドレスト付きイスの上下位置調整
機構の一例を示す図であって、イスの背当8内を背面か
ら見た図である。
【図3】図2のイスの側面図である。
【図4】本発明のヘッドレスト重量バランス手段の他の
一例であるガススプリングを用いた機構を示す図であ
る。
【図5】本発明のヘッドレスト付きイスの前後位置調整
機構の一例を示す側面断面図であって、チェンジナット
及びスクリュー部を示す。
【図6】図5と同じ前後位置調整機構を示す側面断面図
であるが、リニアブッシュ及びリニアシャフト部を示
す。
【図7】本発明のヘッドレスト付きイスの上下角度調整
機構の一例を示す正面断面図である。
【図8】図7の位置調整機構ロック解除レバーを示す断
面図である。
【図8】本実施例のヘッドレストを上から見た平面図で
ある。
【図10】従来の代表的な治療用イスの全体外観を示す
斜視図である。
【図11】図10の従来の治療用イスにおけるヘッドレ
スト位置調整機構の詳細を表す一部断面側面図である。
【符号の説明】
1 ベース 2 下台カバー 3 腰枠 4 腰枠シート 5 ステップサポート 6 ステップ 7 アームレスト 8 背当 9 背当シート 10 ヘッドレスト 10−1 枕 10−2 ヘッド
レスト位置調整機構 11 枕ホルダー 12 ホルダー回
転軸 13 支持腕 13−1 支持腕
軸 14 固定腕 14−1,14−
2 スリット 14−3,14−4 軸穴 15 ヒンジボル
ト 15−1 ナット 16 ロックレバ
ー 16−1 トグル機構 17 ヘッドレス
ト取付台 17−1 取付台軸 21 ハンドル 22 レバー 23 スクリュー 23−1 押しロッド 23−3 継ぎシャフト 24 チェンジナ
ット 25 押しネジ 25−1 皿バネ 25−2 ブッシュ 26 マイクロス
イッチ 26−1 触針 27 マイクロド
グ 28 ロッド 28−1 ネジ 29 皿バネ 29−1 ハウジ
ング 30 枕ホルダー 31 ブラケット 31−1 穴 32 ブレーキ板 33 ブレーキコマ 34 調整ネジ 35 締付ノブ 36 シャフト 37 リニアシャフト 37−1,37−
2 シャフトサポート 38 スライダー 39 リニアブッ
シュ 40 スクリュー 40−1 ベアリ
ング 41 負作動電磁ブレーキ 42 保護カバー 43 コード 44 支柱ジョイ
ント 45 支柱 46 リニアシャ
フト 47 スライダー 47−1 リニア
シャフト 48 ワイヤー 49 滑車 50 引張バネ 51 ガススプリ
ング 52 コントロール基盤
【手続補正書】
【提出日】平成8年4月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るヘッドレスト付きイス
の全体構成を模式的に示す側面図である。
【図2】本発明のヘッドレスト付きイスの上下位置調整
機構の一例を示す図であって、イスの背当8内を背面か
ら見た図である。
【図3】図2のイスの側面図である。
【図4】本発明のヘッドレスト重量バランス手段の他の
一例であるガススプリングを用いた機構を示す図であ
る。
【図5】本発明のヘッドレスト付きイスの前後位置調整
機構の一例を示す側面断面図であって、チェンジナット
及びスクリュー部を示す。
【図6】図5と同じ前後位置調整機構を示す側面断面図
であるが、リニアブッシュ及びリニアシャフト部を示
す。
【図7】本発明のヘッドレスト付きイスの上下角度調整
機構の一例を示す正面断面図である。
【図8】図7の位置調整機構ロック解除レバーを示す断
面図である。
【図】本実施例のヘッドレストを上から見た平面図で
ある。
【図10】従来の代表的な治療用イスの全体外観を示す
斜視図である。
【図11】図10の従来の治療用イスにおけるヘッドレ
スト位置調整機構の詳細を表す一部断面側面図である。
【符号の説明】 1 ベース 2 下台カバー 3 腰枠 4 腰枠シート 5 ステップサポート 6 ステップ 7 アームレスト 8 背当 9 背当シート 10 ヘッドレスト 10−1 枕 10−2 ヘッド
レスト位置調整機構 11 枕ホルダー 12 ホルダー回
転軸 13 支持腕 13−1 支持腕
軸 14 固定腕 14−1,14−
2 スリット 14−3,14−4 軸穴 15 ヒンジボル
ト 15−1 ナット 16 ロックレバ
ー 16−1 トグル機構 17 ヘッドレス
ト取付台 17−1 取付台軸 21 ハンドル 22 レバー 23 スクリュー 23−1 押しロッド 23−3 継ぎシャフト 24 チェンジナ
ット 25 押しネジ 25−1 皿バネ 25−2 ブッシュ 26 マイクロス
イッチ 26−1 触針 27 マイクロド
グ 28 ロッド 28−1 ネジ 29 皿バネ 29−1 ハウジ
ング 30 枕ホルダー 31 ブラケット 31−1 穴 32 ブレーキ板 33 ブレーキコマ 34 調整ネジ 35 締付ノブ 36 シャフト 37 リニアシャフト 37−1,37−
2 シャフトサポート 38 スライダー 39 リニアブッ
シュ 40 スクリュー 40−1 ベアリ
ング 41 負作動電磁ブレーキ 42 保護カバー 43 コード 44 支柱ジョイ
ント 45 支柱 46 リニアシャ
フト 47 スライダー 47−1 リニア
シャフト 48 ワイヤー 49 滑車 50 引張バネ 51 ガススプリ
ング 52 コントロール基盤

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直動式のヘッドレスト上下位置調整機構
    と、直動式のヘッドレスト前後位置調整機構と、ヘッド
    レスト上下角度調整機構と、を具備することを特徴とす
    るヘッドレスト付きイス。
  2. 【請求項2】 ヘッドレストの上下角度を調整する機構
    を有するヘッドレスト付きイスであって;該機構が、 枕と、 この枕を保持する枕ホルダーと、 この枕ホルダーの回転軸と、 枕ホルダーに固定されたブレーキコマと、 このブレーキコマと、枕ホルダーの回転時に摺動摩擦す
    るブレーキ板と、 ブレーキコマとブレーキ板とを相互に押し付け合う回転
    拘束手段と、 ブレーキコマとブレーキ板の押し付けを解除する回転自
    在化手段と、 を具備することを特徴とするヘッドレスト付きイス。
  3. 【請求項3】 上記回転自在化手段が、 レバーと、 このレバーの回転を伝えるレバー軸と、 このレバー軸の回転を直線運動に変換するネジ機構と、 を具備し;該ネジ機構が、上記ブレーキコマ又はブレー
    キ板を移動させる請求項2記載のヘッドレスト付きイ
    ス。
  4. 【請求項4】 ヘッドレストの位置を調整する機構を有
    するヘッドレスト付きイスであって;該機構が、 直動ガイド手段と、 直動拘束手段と、 を具備することを特徴とするヘッドレスト付きイス。
  5. 【請求項5】 上記直動ガイド手段が、直動ころがり軸
    受を含む請求項4記載のヘッドレスト付きイス。
  6. 【請求項6】 上記直動拘束手段が、 ヘッドレストの動きに追随するナットと、 このナットと螺合するスクリューと、 このスクリューの回転をブレーキングする電磁ブレーキ
    と、 を含む請求項4又は5記載のヘッドレスト付きイス。
  7. 【請求項7】 ヘッドレストの上下位置を調整する機構
    を有するヘッドレスト付きイスであって;該機構が、 直動ガイド手段と、 直動拘束手段と、 ヘッドレストの重量をバランスさせる手段と、 を具備することを特徴とするヘッドレスト付きイス。
  8. 【請求項8】 直動式のヘッドレスト上下位置調整機構
    と、直動式のヘッドレスト前後位置調整機構と、ヘッド
    レスト上下角度調整機構と、を具備し;該ヘッドレスト
    上下及び前後位置調整機構が、ヘッドレストの動きに追
    随するナット、このナットと螺合するスクリュー、及
    び、このスクリューの回転をブレーキングする電磁ブレ
    ーキ、を含む直動拘束手段、を有し、 上記ヘッドレスト上下角度調整機構が、その回転をフリ
    ーにするためのレバーを有し、 さらに、該レバーの回転を検出するマイクロスイッチ、
    及び、該マイクロスイッチの作動によって上記電磁ブレ
    ーキを開放する制御手段、をさらに有することを特徴と
    するヘッドレスト付きイス。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016193115A (ja) * 2015-04-01 2016-11-17 タカラベルモント株式会社 医療用椅子
JP2018183596A (ja) * 2017-04-26 2018-11-22 アクラレント インコーポレイテッドAcclarent, Inc. 椅子へ磁界発生デバイスを固定するための装置
CN109044714A (zh) * 2018-10-10 2018-12-21 赵吉飞 眼科专用患者头部仰角定位仪
CN109528170A (zh) * 2018-12-27 2019-03-29 上海志听医疗科技有限公司 一种用于眩晕诊疗***的安全座椅

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